08/03/24 17:13:08 bU5jw7g4
『世界の終わりの魔法使い~Hommage a DAISUKE NISHIJIMA~』
ひろいひろい白い空はほんとに何もなくて
ぼくは
ただひとり魔法がつかえない
干上がった海のむこうから散歩でもするように
ピースサインで
ほうきに乗って浮かんでた君は 女の子
サン・フェアリー・アン
史上最強最悪の魔法使い
ぼくは魔法をつかえないから
見晴しのいい
お気に入りの岬を
お気に入りのシッポ猫と歩いたり
寝ころんだり 空を飛ぼうとした
サン・フェアリー・アン ちいさな女の子
殺傷力抜群の魔法使い
君があらわれて
ぼくの生活は少しだけ変わった
見た目には なにも変わらなくても
君がぼくの世界をほろぼしてしまったから
ぼくは一冊の本を読んで
一篇の詩を書いて
シッポ猫と遊んで 君とキスをした
結局は続いてる世界はそんなもので出来てるんだろう
ぼくと世界をつなぐよすが
サン・フェアリー・アン
君とぼくの影が1000年ののちに再会したとして
ぼくが君のこと憶えてなかったとしても
君の筋書きどおりに王子さまの格好をさせられて
眠れる君を起こしに行くんだろうね
とっくに終わってるんだけど
世界はこんなに世界で充ちているから
魔法なんて信じたくないのに
サン・フェアリー・アン
ぼくは君と空を飛ぼうとする
君の作り直した世界のまんまんなかで
ぼくとシッポ猫 絶えず動きまわって
呼吸も忘れずにちゃんとやってるよ