【選者指定コンぺ3】よろしくお願いしまふm○mat POEM
【選者指定コンぺ3】よろしくお願いしまふm○m - 暇つぶし2ch582:みたらしひかる ◆fnL1dA3n.buv
09/07/27 22:04:29 xgXhL9yr BE:315687348-2BP(666)
「旧市街」

さびれてしまった駅の柱に

セフレ募集
090-XXXX-XXXX

とかかれているのを見て
ああ、この街もさびれてしまったんだなと

かつてスーパーがあったほうを向いて
しばらく立ちすくんでも
ただ空地があるだけ

街が少しさびれて
この辺りはちょっと治安が悪くなって
駅前通りのコンビニつぶれたんだよな
万引きで
品物だけじゃなくて
お店も
思い出も
持っていかれちゃった
残ったのはがらんどうになった空き地
ちぐはぐな記憶を置いても
ちっとも埋まりはしない

すきま風吹く駅の片隅で
面影を探して
いつの間にか探し物が増えてしまった気がする

583:やさしいあくま ◆L5pYivMbF2
09/07/28 10:33:51 aywUGo1W
>>565「やけくそのうた」/ポエ子さん

作者らしいユルい文体ではじまり文字通りやけくその内容、流れ。
後半勢いづいて、峡谷から花が素早く伸びていくのはドンと生け花を見せられた気分。
渓谷じゃなく峡谷にしたのもいいな。
なんつーかこのタイプの詩は感想しか抱けないようなそんな気がする。
勢いあって展開が豊富だが、一連や結びの部分深読みしたくても情報量が少なくそれだけ楽しむに至らなかった。

584:やさしいあくま ◆L5pYivMbF2
09/07/28 11:37:12 aywUGo1W
>>566「雲」/雲のまなざしさん

5連まではいい出だし。終連がきれいすぎてしっくりこなかった。(多分僕の好みで)
1、2連のその人はすべてを手に入れて幸福なまま逝ったが、その後を見る人にとっては寂れゆき、忘れゆき、むなしい末路に思案する。
実はこのむなしい末路と思うのは、雲こそつかめなかったものの、当人ではなく残された人だという罠。
泣いていた人、それを見ていた人、許容する雲、アナログ時計から空という視点が良かったんじゃないかな。

ごめん電池きれそうだからつづきあとで

585:やさしいあくま ◆L5pYivMbF2
09/07/28 11:43:20 aywUGo1W
そもそも雲はあって掴めないもの。産み出したいんならmyエンジンから塵でも出すしかない。
なんてことを言っているのではなくて、「逃げていく僕を捕まえてごらん」と翻弄する雲とは何か、ここは最後まで概念的な輪郭を表すことなく、「雲」という事になっている。
翻弄されるかさるないかは自分次第だと再確認。

586:名前はいらない
09/07/28 12:43:27 gQXAF7W6
〈ひとりぼっちの雲のうた〉

雲は一人で動けない
風に抱かれてようやっと
空に浮かんでいるけれど
一人ぽっかり残されたら
この世にあるのも難しい
だから風よ捕まえて
どうか一緒に連れていって
世界の果てで一つになりたい
世界に溶けて一つになりたい

587:やさしいあくま ◆L5pYivMbF2
09/07/28 15:44:17 aywUGo1W
こないだまとめやったとき名前ちゃんと打ててませんでしたー。失礼

>>567「変形」/19さん

ああん。子供の夢を大人の視点にしやがっ(略wっていう別視点での楽しみ方。
そうそう、ものの見方は広く柔軟でなきゃねー。
詩作品ではなく読み物として読みました。
ぶっとんだテレビの世界と違って堅実に世の中は息づいているわけです。
かくいう僕も車の中にもしも飲みかけの缶コーヒーがあったら、とか、ダッシュボードの秘密のアレが出ちゃってたら気が気じゃないじゃないかとか。
冷凍コンテナの中身が海産物だったら数百万の恐れもあるからもし腐敗臭がした場合、あけるときは警察立ち会いの元で。
って話しそれたけど、戦いほぼそっちのけで中身や車体の心配に(゜Д゜;≡;゜Д゜)した様子が受け取れて笑えました。
オチもちゃんと用意されてるw

588:高樹 ◆ygfQ7xIgmU
09/07/28 21:46:33 AoX5gZI3
「メスとコスメ」

不二子もハニーも真っ蒼
噂で「変わった」と聞いてはいたけど
「久しぶりね」と微笑む
戸惑いを見透かすように

メスとコスメのサイボーグ
肋骨抜いたろ 面の皮剥いだろ
蛾を思わせるその眉
自慢の胸 鼻高々
見知らぬひと

ああ 綺麗だぜ 君は綺麗だぜ
その昔よりもすっごく綺麗だぜ
きっと なればいい 君はなればいい
君は君のなりたいようになればいい
思う僕さ

密かに揶喩を込めつつ
口づけを交わせば そっと滑り落ちて
「変わらないね」とつぶやく鳶色のその目に涙

僕の胸の奥に棲む
君の面影を塗り替えに来たの?
いつでも君のまぶたは
優しく泣いたあとのように美しかった

でも綺麗だぜ 君は綺麗だぜ
その昔よりもすっごく綺麗だぜ
きっとなればいい 君はなればいい
君のなりたい本当になればいい
祈る僕さ



589:名前はいらない
09/07/29 07:15:27 h7gnIq5J

     日蝕

ピッタリと壁に貼りついて
お前はいつも待っている
ヒッソリと崖に咲く菫草のように
夜の灯に寄り添い
影に身をすくめ
言葉もなく

それはいつから始まったのか
そしていつかは崩落してしまうのか

新しい明日の窓辺で
割れたガラスをみつめ
時は飛散したまま
子供のよう立ち尽くし
深海を覗く
青空は凪ぎ
沈む雲を追う
木々は透明な風に裂け
夜はまた血を流す

お前は寄り添う枕に何を流すのか
世界は固まる傍から溶け 朝には乾いてしまうのに
名も無い命に名を授け 子供は大人になるのなら
この日々に何と名付けるのか
ただの白い痣が繋がり 星座となるように 

ピッタリと呼吸を合わせ
窓辺の月光にヤモリが歌う
前にも後ろにも どこにもない
それぞれの欠けたマナザシを
見喪った微かな温もりを
青白く再生するはずの
名もなき陽を


590:名前はいらない
09/07/29 23:47:21 El/PMl01
「硬くピンク色の花の立っている今に」

お久しぶり
もう7年も 経ったんですね

私、変わったつもり
他人を小ばかにできるようになった
制服のポケットに 名刺はたんまりで

笑えなかった未来に
つくり笑いを浮かべて
いまここに立っています

夜景のみえる
13階のガラス窓を
やもりのように

ガラスはあんまり透明すぎると
不安になりませんか

お茶は好きですか

私はペットボトルが大嫌いです

そんなことより
あなたのことを聞かせてください

あなたはお変わりないようで 嬉しいです
変わってほしくなかったところはそのままで
ちょっとお上手になりましたね
お世辞をいうのが

ごめんなさい
あなたの顔
みえないのに

7年あれば
ドッグフードも賞味期限が切れて
生意気だった傷だらけの女子高生も
てのひらの硬化した23歳になりました

ピンクの花 似合いますか?

あなたに私はみえないから

ポケットティシュー ピンクの袋

流して 捨てる

血の色の水洗便器


591:雲のまなざしさん0(^-^)0
09/07/30 00:24:03 U+OHHLej
>>584-585
評価ありがとうございます0(^-^)0
読み手にとってヒントの皆無の詩を書いてしまい、申し訳ないです。。反省。
この詩は、雲を「半永久的にいつまでもあるもの」と捉え、有限な人間の命と
対比させてみるとややすっきりします。
何十億という時間を超えてそこにある雲の下では、人間の栄光などちっちゃいものです。
だから、雄大な時間の下では人間の一時的な栄光なんて無意味に等しいんじゃないの?
という虚無的な疑問をあえて投げかけてみたかったんです。
人間界のめまぐるしくかわる変化(諸行無常という言葉の方がむしろ適切か。)
を、あえて雲という時間的普遍性(本当は完全に普遍的なものではないんだけどね。)
の象徴を正面に置く事でかえって浮かび上がらせようとしました。
だから、悪く言えば、変化というものはいくつかあるテーマの一つに過ぎません。
こうした逃げの変化球が効いた詩は、あとで見ても恥ずかしい。

最後の連は、見せかけの着地を上手くしてしまい、中身がないです。
ここがやっぱり課題でしょうね。


質問ですけど、この詩ってそのままセン5に投稿できたりしますか??


592:やさしいあくま ◆L5pYivMbF2
09/07/30 09:44:17 c7Qm//L6
締め切りです。20作品集まりました。
通常の二倍集まったので意外と大きな大会になった気がするね。
移動が多いので途切れるかもしれませんが批評ぼちぼちはじめます。

>>560 その時/ルート5さん
>>563 変化(へんげ)
>>565 やくくそのうた/ポエ子さん
>>566 雲/雲のまなざしさん
>>567 変形/19さん
>>568 天気の変化/雑草さん
>>569 ホモとピーする/天才さん
>>571 カーブか!
>>572 変歌
>>573 変化/ボルカさん
>>573 変化か?
>>576 We can Change the World
>>577 おにぎり
>>578 ボールをつくる
>>579 風
>>582 旧市街/みたらしひかるさん
>>586 ひとりぼっちの雲のうた
>>588 メスとコスメ/高樹さん
>>589 日蝕
>>590 硬くピンク色の花の立っている今に

593:やさしいあくま ◆L5pYivMbF2
09/07/30 14:50:25 c7Qm//L6
>>568「天気の変化」/雑草さん

直球であまり捻らない表現で、天気と自分とを描いた作品。
ところどころ読んでいて気になりました。
やや内在する力が弱く感じた。それは主人公そのものではなくて、作品の深みを左右する思考が想像力、映像力共に足りないせいです。
冒頭の雷鳴も、映画だったら、雷を予感させない一行(映像)を置いただろうし、雷の描写はいいものの、
他の所、例えば自分の周り、部屋の様子をチラリとみせてめよかったかもしれない。
「明日太陽が拝めるか~」の「特に/とても」と太陽の重要性をそれほど語っていないのに強調する意図が見えないのも気になった。
作品に隙間が多いかな。
しかし、ラストへの集約の仕方は割ときれいにまとまっています。

594:やさしいあくま ◆WQHukndCXQ
09/07/30 23:18:05 i6Kz+RWd
PCから失礼。作品数がおおいので批評に10日ほどいただきます。よろしく。

>>569 ホモとピーする/旧詩人保護法その後ゴホゴホさん

 タイトルとの関連性が読めなかった。
 それはさておき、作者のユーモラスな発想が楽しめる作品でした。こういうコラム書く人いるなあ。

 混乱したのは、僕、私、(君)。文体にあまり変化がないので、切り替えがわかり辛い。二人の対話のようだけど。
 「私」と意思をもった「コンクリート塀」。「わたしとコンクリート塀のあいだに連続して変形しうる関連性があるかどうか」
 さらりとかかれた様で読み込むのに時間が掛かりそうな罠。
 死後の世界、コンクリート、睡眠、避暑地(ってーか帰って来れるのか?)睡眠は死の予行練習。どれも死へと繋がる。なかなか面白い。
まぁかたっくるしく考えてると何もかけなくなってくるな。眠っているときが死へと繋がっているとする、じゃあ起きてるときはというと、やっぱ詩人だね。生きることは詩を書くこと。共感しそうになった。
 普段詩なんて自分の人生に必要じゃないのに、ここくるとそんな気がしてくるもんね。
 その生きる詩にも胸底には「死」がいきわったっている。
 「朝に眠り夜に起きる」この後は眠る=死ぬ、起きる=生きる=詩を書くと変換して読むと面白い。
 昼は川へ洗濯に で変化球。生きてんだからたまに違うことしなきゃね。ww 
 面白かったがあまり変化を感じないテーマだったかも知れない。

595:やさしいあくま ◆WQHukndCXQ
09/07/30 23:59:07 i6Kz+RWd
>>571「カーブか!」

 笑ったwwなんとなく先は読めてしまうものの、勢いに笑った。
 青春のせつなさを感じました。ミスショットなくフツーに読めて面白かった。
 コンペのにぎやかしになった一作でした。短くてスマン。


596:名前はいらない
09/07/31 00:54:10 Z3mP6yuO
ホモトピーって位相幾何学にそんなんあったな。

597:やさしいあくま ◆L5pYivMbF2
09/08/01 02:28:09 HgofY5xS
あーだめ限界

>>572「変歌」

たしかに変だ。ぜんっっぜん意味わかんなかったよ。

598:やさしいあくま ◆L5pYivMbF2
09/08/01 02:53:32 HgofY5xS
つづき。
この文章を保ちながらこんなに長くかけるのはある意味すごい。
なんとなく中国か韓国よりのイントネーションに思えた。関係ないけど中国語って接続詞ないよね。

599:(名前は秘密) ◆e31RMyXG8xIR
09/08/01 12:43:12 EnK66+E6
>>598
あるよ。中国語に接続詞

600:やさしいあくま ◆L5pYivMbF2
09/08/01 22:32:01 HgofY5xS
>>599
あ、ホント?
聞いてる限りではあんまないような気がした。物知りだね。

>>573「変化」/ボルカさん
へーそうだったのか~!草食恐竜と一緒だねw=(゚o゚)=wなんてふざけながら前半。
だんごむしとコンクリート、塀の関係を探ってみる。
旧世界と新世界とは。
コンクリートあげないと死んじゃう新世界の飼い方。新旧とどこがちがうんだろう。
ダンゴ虫は子供たちが抱える保守的な守りの孤独だろうか。
咀嚼できないものを別なもの(コンクリート)でサポートしなければ消化できない。言葉か孤独みたいなものの象徴か。
ヒントが少なくはっきりとは言い換えられずピンぼけ気味な読解。
塀を作って食べさせる。ある意味保護された餌で理にかなっている。
閉じこもりがちな自我、孤独感として読みました。もし違っていても僕はそれしか受け取れない。
暗喩に工夫があって面白い。理解が難しい詩でした。

601:やさしいあくま ◆L5pYivMbF2
09/08/05 22:34:47 ljcl6fO9
こんばんは!

>>574「変か?」/

なんていうかおとなしい作品でした。
日常にひそむ何気ない感情を綴った作品。
じわーっと滲むような感情も暑さも感じるには少し弱かった気がしますが夏の取り残されたような疎外感が感じられました。
文章に若干の拙さがマイナス。

>>576 「We can Change the World」
清々しくて気持ちのいい作品でした。僕は嫌いじゃないな。
底の浅い内容というのが弱点ではありますが、哲学を並べて一人に響く(または理解)作品と違って、
みんな(大勢または大衆受けという意味で)表面的に理解しやすいたぐいの方が人を動かすのかもしれないね。
そんな歌詞っぽさを感じました。
この詩で使われた「変化」は自分たちで変えようという意志を持ったものでした。
ありがちな詩ではあったけど、お題をいい方向で捉えていると思います。

>>577「おにぎり」

602:やさしいあくま ◆L5pYivMbF2
09/08/06 02:16:58 7uta1maU
>>577「おにぎり」

淡白な内容の作品でした。あまり「変化を感じなかった。」
冒頭ビスケットの歌思い出した。「アルミホイルがなく」はかなだったので無いかと思いきや。
3連「しょっぱいのは~」のあたりは抽象的に書きすぎると深みがなくなる罠。

>>578「ボールをつくる」

うーん。作者がこの作品を通して何を伝えたかったのかという部分の作り込みがない。
ただグロくしてみました風味だけ。
エピソードの移り変わりはいいものの、それ以上でも以下でもなくっていうのが印象かな。
2連のグロくしたい表現が退屈。作品として読む側の快楽性がない。
そしてお題の変化だが、これもあまり変化を感じない作品でした。
一連、「コンクリート塀にぶつけてもぶつけてもかわらないもの」これは何だったでしょうか。
ぶつけられた他人は変わり果てました。それをしてもなんら感情が伝わってこない主人公は変わらないようにみえました。
主人公のこころでしょうか。
猟奇的なだけでなく、ボールにする、投げつける、跳ね返る、に主人公が何を求めていたかに着目したら展開が広がったかもしれないね。

>>579「風」
これも上と同じグロいだけでつまらない。中身がない作品。
ただ死体の描写。「陰部が赤く腫れ上がって」などから推測する死因に触れることはできますが、だから何?ってのが率直な意見。
作品が作品であるが故の行き着く先がないのが無念。

603:やさしいあくま ◆L5pYivMbF2
09/08/06 02:51:43 7uta1maU
>>582「旧市街」/みたらしひかるさん

寂れた町の寂れた人間の残す落書き。よく女子トイレなんかにあるらしいよこんなの。指摘するなら演出不足で芯の細い作品。
かつて息づいていた生活の一部がなくなることは自分の思い出が一つなくなるような感覚です。
コンビニで思いを馳せるのはもったいない。地元っぽさがあればいいのに。
旧市街というからにはもうちょっといろいろ引き出せたかと思います。

対比でかつての賑わいを描写してもいいかもね。
すまんがあまり思うところのなかった作品でした。

>>586「ひとりぼっちの雲のうた」

急に短詩増えたね。
余計なものがなにもないすっきりした作品。
雲と風と。
抱かれているのに捕まえてってよく考えると矛盾しています。
短詩にいろいろ詰め込むのは難しいですが、短いだけに楽しみがすくない。短詩がコンペ向きでない理由がそこかもしれない。

>>588「メスとコスメ」/高樹さん

タイトルがめずらしかったんで惹かれました。
コスメだけですよね?なんだか整形を思わせる表現があって紛らわしいです。
女は化粧や服でガラッと変わるからね~。不思議。
どんな自信のない女性でも服やらメイクやらでかわいい雰囲気、かっこいい雰囲気はつくれるからね。僕は上品な感じの人はいいなと思います。
この作品の見所はガッツリしたエンタメ性はないものの、それを見守る男性がやんわり女性を肯定していることにあると思います。
懐の広い人なんでしょう。しかし彼にも若干の戸惑いがあります。
そこが嘘くさくない人間の本心が残されていて、投げやり感もありますがかっけつけすぎず逆によかった気がします。

604:やさしいあくま ◆L5pYivMbF2
09/08/06 02:55:01 7uta1maU
またあしたノシ

605:(;¬_¬)<無理しなけりゃいいのにね
09/08/10 17:32:24 PkEdrUdk
忙しいなら20作品も募集しなけりゃよかったのに。
5作品とかでも充分コンペになるはずだよ。
あなたが無理したせいでみんなが迷惑しているよ。
今度からは自分の能力に見合ったやり方でやって欲しいよね。

606:やさしいあくま ◆L5pYivMbF2
09/08/13 02:21:28 MnZq+Mvu
悪い。

>>589「日蝕」/

一言でいうと巧い。一つの事柄を緻密にかつ柔軟に伸びよく表現しているから一行一行がどれもいい。
君やあなたではなく「お前は」と言葉を選んだところにもアンニュイな雰囲気に気迫を感じました。
内容については、孤独感が濃く出ており、そこから僕は終連の「それぞれのかけたマナザシ」
から喪失感を受け取ると、胎児か幼い子供を失った二人の痛みを綴ったものとして解釈しました。
日蝕はかけたマナザシのこと。これがイコールする発想がまた独特でした。

607:やさしいあくま ◆L5pYivMbF2
09/08/13 05:27:05 MnZq+Mvu
>>590「硬くピンク色の立っている今に」

なんとなくおかしな日本語だが、タイトルにエロを感じてしまうあたり自分ヤベェと思いました。
完全な口語文。とにかく読みやすく、頭に入りやすいセリフで構成されています。

「ごめんなさいあなたの顔みえないのに」いいタイミングでっ入ていましたが盲目が若干わかりづらかったかも。
ラストのティッシュ~からの三行は先をいそいでいて、強制終了したみたいとかです

608:やさしいあくま ◆L5pYivMbF2
09/08/13 12:39:06 MnZq+Mvu
結果発表です。

優勝者は>>589の「日蝕」です。
タイトルにも工夫があり、表現力がずば抜けていました。読み進めるたびにニョキニョキ入り込んでくる言葉に蹂躙されながら詩の楽しみは表現力にありと確信しました。ありがとうございました。
それから作品締め切りから批評を10日いただきましたが、こちらの急な都合で遅れてしまいすみませんでした。
投稿くださった皆様、進行を手伝ってくれた皆様、ありがとうございました。

以下、次点作品発表と優勝者がこられなかった場合の繰り上げ当選発表にします。

↓↓↓

609:やさしいあくま ◆L5pYivMbF2
09/08/13 13:14:40 MnZq+Mvu
>>589 日蝕 C+
優勝おめでとう。
>>560 その時/ルート5さんC
次点おめでとう。
>>573 変化/ボルカさん Cー~C
独創的、創造的。
>>565 やけくそのうた/ポエ子さんC-
ラストの勢いにポイント
>>569 ホモとピーする/旧詩人保護法その後ゴホゴホさん
個性的。
>>588 メスとコスメ/高樹さん C-
人間関係に奥深さ。

>>567 変形/19さんD+~C-

>>566 雲/雲のまなざしさんD+
>>568 天気の変化/雑草さんD+
>>571 カーブか! D+
>>574 変か?D+
芽がでそう。
>>576 We can Change the World D+

テーマの捉え方がいいよね
>>577 おにぎりD+
>>590 硬くピンク色の花の立っている今にD+
>>563 変化(へんげ)D
>>582 旧市街/みたらしひかるさん D
>>586 ひとりぼっちの雲のうた D

>>578 ボールをつくる D

>>572 変歌 D-
>>579 風

610:やさしいあくま ◆L5pYivMbF2
09/08/13 13:17:20 MnZq+Mvu
>>593
どうぞ。マルチは向こうの判断なので。

611:名前はいらない
09/08/13 19:02:03 7rxGdGJz
なんと

612:ボルカ
09/08/13 22:20:27 6vybzTu4
>やさしい悪魔さん
拙作へも、丁寧な批評ありがとうございました。
お疲れ様です。


613:熱量零 ◆xlgRMYva6s
09/08/14 12:55:11 Pas74IU3
やさしいあくまさんお疲れ様でした
丁寧な批評はその作品を出品した人のみならず詩作する者全員にとり参考になるものでした

参加された皆さんもお疲れ様でした

614:名前はいらない
09/08/14 18:15:10 nnNJynfX
>>603
588キリンジの「メスとコスメ」を貼りました。
ありがとうございました。
「メス」は「雌」と「手術用のメス」のダブルミーニングだと思いますよ。もちろん。
肋骨抜いたり面の皮剥いだり、自慢の胸鼻高々なのに
メイクのことだけなわけがありませんや。
却ってこの歌詞を整形と無関係と判断できるやさしいあくまさんの読みが凄いなと思いました。

615:レイビョウ ◆MORsxq5HPM
09/08/14 19:44:51 eTW3FH/q
>やさしいあくまさん
なんか色々有難うございます
たまに誉められると嬉しいもんです
…つか優勝するとは思わんかった
このスレ投稿しといてあれだけど批評スレあまり見ないから批評家さんのこと詳しく知らねす
誰か選者したい人います?

616:名前はいらない
09/08/14 19:54:16 GUWrbBpp
他人ごとだと思って個人情報を垂れ流しまくっているキチガイスレはここですか?

617:19 ◆gwnULb/9mw
09/08/15 01:35:41 HDb09Mi4
>>587
ありがとうございました

>>589
優勝おめでとうございます

618:ルート5 ◆wwaBUDM/A.
09/08/15 06:41:38 TRyJdab/
作品の選評を読むのが、ひとつの楽しみになりました
ありがとうございました

619:名前はいらない
09/08/15 07:12:38 vjMsM8ur
>>618
指名するのが批評コテである必要はまったくないと思うよ。
例えばこのスレで見た詩の中であなたがいいなぁって思った作者さんでも、
他スレでいいなぁって思える詩を書いているコテの人でも。
誰でも。

620:名前はいらない
09/08/15 08:14:16 WI1gw51J
>>586 ひとりぼっちの雲のうたを書きました。
抱かれてると捕まえての間の変化を書きたかったけど、
自分で見返してみても、うまくないなと反省しました。
評価ありがとうございます。

621:やさしいあくま ◆L5pYivMbF2
09/08/15 11:49:00 z3W2LkEp
>>614
あたまいいね。満足?

622:ロエン君
09/08/15 21:39:10 k8dT8Cqv
レイビョウ ◆MORsxq5HPMさんから、選者の指名を受けたんですけど。

1 お題:『ワガママでお調子者の友人との友情について』
 例えば、誕生日に俺の気に入ってる3万のブーツをただでよこせ
 とかパチンコで5万負けたから5000円貸してくれとか
 平気で言うようなやつだけど、そいつを見捨てたり
 縁を切ったりするような自分は人間的に小さすぎるんじゃないか?
 という自己の葛藤があったりして、いわゆる腐れ縁てやつですかね
 そいう断ち切れない思いなどを詩で表現してみてはいかがでしょうか?
 私自身は、その友人のことを悪く書くような詩は書く気があまり
 おきないので書きませんが、こう言った負の感情をあえて
 詩という本来美しくあるべきもののお題にしてみるのも悪くないと思いましたので
2 投稿期間:2009年8月22日(土)まで
3 採点期間:2009年8月23日(日)
4 投稿の条件:なし

以上、よろしくお願いします。

623:デラシネ ◆HDMUcC9vFA
09/08/16 01:57:38 Qx6xNZmQ
そう

「こんなに愛してるのにどうしてわからないんだ」
って言ってね 肋骨が折れるまで殴られてね
「わからない」ってあたしが言うたびに殴られてね
あたしが体売って稼いだおかねは全部ヤクに消えてね

それでも許すからってもういいからって
窓から飛び降りそうになるあんたを捕まえては
一緒に落ちてもいいかななんて思ったこともあるんよ

何処かへ行こうとかおかね返すからなんて約束の日には
きまってトラブルが起こり音信不通になったよね
またかよと思いながら心配したふりするあたしに
憔悴した顔を見せるあんた

何も喋らずに抱き合いながら
「これがあたしがあんたにあげる最後の薬よ」って
青あざのできた腕に針を刺すあたしのみじめさを
あんたは「ありがとう」と笑ったね

あたしはあたしが全部から許されたような気がして
あんたに「ありがとう」と笑い返すんだ


624:名前はいらない
09/08/16 02:26:56 jrhL5WNT
共依存かよ!?

625:デラシネ ◆HDMUcC9vFA
09/08/16 02:59:16 Qx6xNZmQ
>>624
まあ、そんな感じの詩。題名それでもいいやw

626:ルート5 ◆wwaBUDM/A.
09/08/16 08:04:05 KaUY968+

 買い物

買い物カゴが右の掌に馴染む
汗ばんだ肌は冷凍食品のコーナーで癒される
いつもの焼き飯が十パーセントの割引
まわりを新製品が囲んでいる
具にエビを使用しているのでやや高い
私はいつもの焼き飯を買い物カゴに放り込んだ
一度は立ち去ろうとして引き返す
予備の焼き飯を迷う手で追加した

冷やかなコーナーを巡る
赤い色に目が引き寄せられた
鉄板でとろける脂身
想像だけで喉仏が上下する
伸ばした手の先には霜降りの牛肉
顔の前で赤と白のコントラストを楽しむ
満たされた気持ちで隣の豚バラをカゴに入れた
共食いの言葉と共に康子の顔が頭に浮かんだ

足早にレジに向かう
調理器具に挟まれた近道
銀色に光る数々の品に足が止まる
菜切り包丁 三徳包丁 柳刃包丁
やはりと思って柳刃を見つめる
何かを握った右腕を突き出した
自然な笑顔を心掛けて突き出した
脂身の詰まった腹部を想像して繰り出す

私は満たされた気持ちで妻の元に帰った


627:ボルカ ◆TcCutL/5sw
09/08/16 10:01:49 SeVAaT7P
「箱」

ひとつの箱だった。
知らない人がそれを捨てて
優しい人がそれを拾って
僕の家族になった。

*今は、それ以上書けない。
 何があったのか、僕が何をしたのか
 僕もまだ理解していないから。

わがままだけど、お調子者な箱だった。
愛を信じてないけど、愛を求めるような箱だった。
中には何が入っていたのか。

開ける前に、
僕は箱を捨てた。

雨の日には思い出す。
雨に打たれる
箱のことを。
箱を捨てた僕のことを。

628:名前はいらない
09/08/16 12:18:41 jrhL5WNT
「のりちゃん」

800円のエビピラフセット
出された時から冷めていた
レジで千円札を払うと
帰ってきた4千2百円

暫くトイレに篭って考えた
大学時代の四歳上の同期生のこと
「助けてくれ」が口癖だった
身体は小さくて顔だけ大きかったのりちゃんのこと

のりちゃんから電話がかかって来ると
必ずその一言目は「おーい助けてくれ」だった
聞くと大抵は金のこと
サラ金で3万円借りたら一月で利息が9千円ついて
おまけに怖いおじさんから電話が掛かって来る
とりあえず完済したいから4万円貸してくれ
だの
パチンコで持ち金がなくなったから貸してくれ
だの
欲しい服があるから一緒に見に行ってくれといわれ
ついて行けば支払いは私の財布でされた

のりちゃんに貸した金が結局いくらぐらいだったかと考えると
どう考えてもゼロ円だった
のりちゃんに貸した金は必ず返って来た
しかも夕飯やボウリングの奢りつきで
のりちゃんのお母さんの財布から帰って来た

のりちゃんは4年間で7台車を乗り換えた
私達が褒めると舞い上がった笑顔で
私達が褒めなくなると次のに買い替えた
私達がまた褒めるとまた舞い上がり
そのうち誰もが呆れると
もう誰も褒めないとわかるまで買い替え続け
もう誰も褒めないとわかると最後の車を蹴飛ばした

のりちゃんがお母さんから出させた金が
いくらぐらいなのだろうと考えただけで目が回る
お母さんはいくらでも与え続け
のりちゃんは当たり前の顔でそれを使い続けた

私はそんなのりちゃんの遠慮のなさを羨ましく思い
のりちゃんの人懐っこさが好きではあったが
のりちゃんみたいな人間には絶対になりたくないと思った

だからこの4千2百円は返しに行こうと決めた
のりちゃんなら絶対に世の中を馬鹿にした笑顔で着服する
この4千2百円を返しに行こうと決めた
きっとあのレジのアルバイト君も
頭を抱えて弱ってる

お釣り多かったですよと
返したお金を受け取りながら
アルバイト君は馬鹿を見るように首をかしげた
店を出る私の背中にはありがとうございましたの声もなかった

629:ロエン君
09/08/16 15:08:21 xNfPieej
>>623 
作者:デラシネ ◆HDMUcC9vFA  
題名:『共依存』
刑事物のドラマのワンシーンを描いているような詩ですね。
描写力も十分にあり、けっこう引き込まれて読んでしまいました。
最後の女性の心情の描写が缶コーヒーのBOSSのCMの
「悪いのは人じゃない、社会だ」というセリフを思い出し
せつなさがたっぷりこみ上げて来ました!
私が提示した「断ち切れない想い」というのが大変色濃く描写された
美しい詩でした。友情というより愛情を描いた作品ですね。
C+

>>626
作者:ルート5 ◆wwaBUDM/A.
題名:『買い物』
よくある、何気ない、買い物の風景の中からも
何一つ見逃さないアンテナのようなものを
ピリピリと張り詰めていないと、こういった
詩はなかなか作れるものではいな、と思いました。
日ごろから、大変詩を愛し、自分を取り囲む世界を
大切にしているのが伝わってきました。
太った奥さんを豚肉を見て思い出したのでしょう
>何かを握った右腕を突き出した
>自然な笑顔を心掛けて突き出した
>脂身の詰まった腹部を想像して繰り出す
>私は満たされた気持ちで妻の元に帰った
柳刃包丁で太った妻の贅肉を切り取って
若いころのスレンダーな妻に戻ってくれないかな~
という想いで包丁で空を切ってみるという
端から見たら、理解不能な行動でも
あなたの世界の中ではその行動に意味があるという
おもしろい詩だなと思いました。
B-

630:ロエン君
09/08/16 15:09:12 xNfPieej
>>627
作者:ボルカ ◆TcCutL/5sw
題名:『箱』
>開ける前に、
>僕は箱を捨てた。
>雨の日には思い出す。
>箱を捨てた僕のことを。
この行で自分の弱さ、愛を信じきることができない
弱さを表現されていて、とっても胸が痛くなる詩
だなと思いました。
この詩を読むと、なぜか、「箱」のことしか書いて
ない詩なのに「友達って大切にしなきゃね」と
脳内変換を起こさせる不思議な魔法の詩ですね。
短い中に伝えるべきことを全て凝縮させる
ボルカ氏の技術に拍手を送りたい作品です。
A-

>>628
作者:不明
題名:『のりちゃん』
「のりちゃん」のキャラ設定が非常にリアルでよくできた
詩だなと思いました。実在の人物の話なのでしょうか?
創作なら、すごいなぁと、関心するばかりです。
のりちゃんは金遣いは荒いけど
のりちゃんのことは嫌いになれないけど
のりちゃんみたいにはなりたくない
という想いから最後に誰にも理解されなくても
いいから正直に生きたいという強い願いがびしびしと
伝わってきました。これが狙いだったのでしょうか。
だとしたら、狙いどおりの効力をもった力強い詩
だと想います。
余談かもしれませんがのりちゃんのお母さんにも
救いがあればほっと胸をなでおろせる詩になったかも
しれません。
A

631:名前はいらない
09/08/16 15:18:26 PqdC02OO
うげげげ

トラウマじゃん…

632:デラシネ ◆HDMUcC9vFA
09/08/16 15:37:04 w2JXWJY9
>>629
評価ありがとう。

633:名前はいらない
09/08/17 11:20:54 OlBxQknQ
>>628 どうでもいいけど返すのは4,000円ですよね

634:「皿の上の無花果」
09/08/17 14:16:31 EoI63GqD

熟しきった無花果の かすかに漂う腐敗臭

ただれた甘い繊毛に 

一匹の虫  ただ粛々と

635:雑草 ◆je5cNlouiI
09/08/17 17:39:04 0wcsCgpT
「不要物」

空に四本線
雀が留まっている
風にかすかに揺れる銅線
僕は窓から見ている
線を張るのを見たことはない
生まれたときから僕に変わらない風景
どうでもいいのにそこにある
色んな物と一緒だ
どうでもいいのにそこにある
そしてそんな物に惹かれたりする者もいる
俺は捨てる方だ
冷たいと云えば冷たい
不要な物は捨てちまえ
捨てるのさえ手間も金もかかる
そんな物要らないのに
でも僕は捨てないで
身勝手な考えさ
人は一人で生きていくのさ
でも僕は人はいらないなんて云わないよ?
ほんとは手を取り合って生きていきたいんです

636:628
09/08/17 17:57:17 VDNIVgby
>>633
ほんまや!!
うっかり損するとこやった!!

637:ロエン君
09/08/17 18:17:01 2I/q1ed+
>>634
作者:「皿の上の無花果」
題名:『皿の上の無花果』
わずか3行のこの詩は
何かのメタファーなのか
ごめんなさい、読み取れませんでした。
D

>>635
作者:雑草 ◆je5cNlouiI
題名:『不要物』
ニヒルなキャラを演じつつも
自分の弱さをさらけ出すという
内容の詩ですね。
弱さ、というのは間違いですね。
最後の一行ではやはり愛を大切に
したいと詠っていますね。
人間の持った二面性を描いた
詩ですね。さらなる内面世界へ
表現を広げていけばもっと
面白い作品になるはずです。
C

638:皿の上の無花果
09/08/18 09:16:50 4bHr6vzP
>637
ありがとうございました。
読み手あっての作品なので、イメージがつたわらないということが分かって勉強になります。
もっと足さないといけないですね。
「腐れ縁な友」を何かにたとえてみれば、腐る寸前の無花果を割った映像が頭に浮かびました。
食べれないこともないけれどなんか嫌です。 
ところで無花果って割るとエロいと思いませんか?



639:雑草 ◆je5cNlouiI
09/08/18 13:14:23 kjbhHV44
>>638
内面世界へ表現を広げていく、というのは、難しくも楽しそうな課題です。ありがとうございました。

640:雑草 ◆je5cNlouiI
09/08/18 13:15:17 kjbhHV44
すいません、>>639>>637あてです。

641:ポエム田ポエ子 ◆k7FbTvUf9k
09/08/18 17:20:05 v4slpjJl
あっ!
ロエン君だ!
投稿しなきゃ!

>重鎮あくま
遅レスだけどお疲れ様ー。
忙しいのに頑張ったね。
そんなあなたにキリン・ラヴズスポーツ。


642:名前の無い陶器
09/08/19 06:28:35 SD9lsAaf
-(nan.C)

(ナンシー、君は)きっと今も鋏を握ってて
(ナンシー、君は)きっと今日もそれを左腕に滑らせる
(ナンシー、君は)割りもしないストレートウォッカで
(ナンシー、君は)ここじゃない世界へと、色とりどりの星屑を流し込んだ

夜中に着信があった時点、大体の事態は把握してた
これは何十度目かも解らない、君の「発作」だったから
「こんろこそしんりゃうはも…らんらっへ」
君の呼び名に絡めた口癖も言えてない…いつものこと
あんた阿呆だよ。畜生。

車に乗り込む。一度電話を切り119を。状況は頭に入ってる。…というより何時も通りだ。
電話をかけ直そうか
迷った末やめた
だってあいつは死なない

何億錠の星屑も
何百と走る蚯蚓腫れも
一度もナンシーをあちらへはやらなかった
皮肉なことだが耐性だろう
…くそ、足が震えて笑えてくる

ナンシーの家のドアにいつも通り鍵はかかっておらず
床に空の薬瓶が今回は4つ…どうやら吐き気止めの類。
とろんとした目で泣きながらわらい
「ごめんれ…あはひ、ほめんれ…」
俺は無言で手首の黒を拭き取り、包帯を巻く
今回は阿呆みたいに深くはない…ただこいつは真性の阿呆だ

「ほめんれ…れぇ」
ナンシーの伸ばす手を遮るように、救急車が着いた
俺はナンシーの手を置き去りに、いつもの救急隊員の方に頭を下げた
担架で運ばれるナンシー
何かいいたげに半開きの口と瞳を向けて
もう「なんちゃって」が言えないナンシー

いつも通り_ソレに詰め込まれ
いつも通り_サイレンは遠退いていく
いつも通り_ナンシーは胃洗浄の地獄へ

そのあとのサイレント
死への渇望が詰まった部屋
あの馬鹿が生きることを辞めた部屋
俺の願いの届かない部屋
願うことすら辞めた部屋

俺の無言が僅かなお前への反抗だと、罵倒だと
知らないわけもないのに
自分勝手に_なんちゃってを忘れた_かわいそうなナンシー_
憐れな幼馴染み
_…笑える俺の初恋

643:ロエン君
09/08/19 17:59:49 zQHQQoDT
作者:不明
題名:-(nan.C)
生への願い、とそれを受け入れない初恋相手
への決して断ち切れない腐れ縁
あなたは多分やさしい人だ。
リストカットをやめないナンシーという架空の女性
(架空の女性だと思いたいです)
私も何人か、リストカットをした人間を知っています。
そんな人は、こういいます。「死にたいやつは死なせてやればいい」
不思議ですね。悲しみや苦しみを知っているはずの人なのに
やさしさはどこかに置き忘れてしまったまま
本当の悲しみって今、私の書いていることが少しかすってる
程度なんでしょうね。本当の悲しみを知っている人は
リストカットをした本人ではなく、あなたかもしれません。
A+

644:ロエン君
09/08/19 18:01:22 zQHQQoDT
>>643>>642へのレス

645:名前の無い陶器
09/08/19 21:44:16 SD9lsAaf
>>643

こんなに早く評価を…!
勿体ないお言葉まで、有難うございます。
この詩を読んで、人のやさしさと悲しみに思いを馳せて下さった、ロエンさんが何より優しいと、なんだか胸が痛みました。
ナンシーはほんっっっの僅かにノンフィクションを混ぜ込んだにせよ、完全に架空の人物です。
ですのでご安心を!(何がw)
上手く言えませんが、この場、この題材の時にこの詩を書けて、ロエンさんに見て頂けて本当によかったと感じました
評価、だけでなくやさしい言葉を、本当に有難うございました。


646:ロエン君
09/08/22 16:46:33 7ZHFdwpE
『ジャイアニズム』

僕の少年時代はジャイアニズムを振りかざす少年の
作り出すルールに支配されていた。
新しいおもちゃを買ってもらったら、必ずそいつに
壊された。
新しい漫画を買って来たら必ずそいつに横取りされた。
幼さが生み出す残酷なルールに立ち向かったこともあった。
だが、取り巻きのスネオイズムを演じる少年達に
あっさりと振り払われた。
僕は、自分の情けなさから、よくひとりで泣いていた。
でも、ジャイアニズムを振りかざす少年とつるんでいると
なぜか、いつも、わくわくしてどこか、楽しかった。
僕は、スポーツは苦手だが、勉強は卒なくこなしていた。
中途半端に勉強ができるものだから、ジャイアニズムを
ふりかざす少年の目の敵によくされたものだ。
それでも、どこかジャイアニズムを振りかざす
少年に憧れていた。

20年の歳月が流れた

私といえば、そこそこの企業に勤め器量のいい嫁も
いて、幸せに暮らしていた。

同窓会で、ジャイアニズムを振りかざす少年(もう少年ではない)
に20年振りに会った。今の彼には20年前のパワーは
微塵も感じられなくどこか、弱弱しさを感じた。
聞くと、うつ病になり、無職だという。
すっかり、しょんぼりした、おっさんになりさがってしまって
いた。
僕は心のどこかで、「勝った!」と思ったと同時に
寂しさを感じていた。時の残酷さを思い知る。

ジャイアニズムを振りかざす少年はもういない。

遠い日の僕の心の中にだけ生きる憎たらしい憧れの存在。
それが、今日、陽炎のように消えてしまった。

僕は同窓会に出席したのを少し後悔したのと同時に
ジャイアニズムを振りかざす少年(もう少年ではない)
の分も幸せに生きねばと思った。

647:ロエン君
09/08/22 23:48:56 PLUU74BO
【今回の評価一覧&結果発表】

>>642
作者:名前の無い陶器/題名:-(nan.C)/評価:A+

優勝おめでとうございます!

>>628
作者:不明/題名:『のりちゃん』/評価:A

次点おめでとうございます。

>>627
作者:ボルカ ◆TcCutL/5sw/題名:『箱』/評価:A-

>>626
作者:ルート5 ◆wwaBUDM/A./題名:『買い物』/評価:B-

>>623 
作者:デラシネ ◆HDMUcC9vFA/題名:『共依存』/評価:C+

>>635
作者:雑草 ◆je5cNlouiI/題名:『不要物』/評価:C

>>634
作者:「皿の上の無花果」/題名:『皿の上の無花果』/評価:D

>>646
作者:ロエン君/題名:『ジャイアニズム』/評価:C

【感想】
大変面白いスレですね。
今回はテーマが限定的すぎたせいか参加者が少なかったのが
残念ですが、素敵な詩が多かったのが印象的です。
私の就職活動の都合上、一週間しか取れなかったのも
参加者が少なかった一つの原因でしょう。
今度は選者じゃなくて、挑戦者として参加してみたいですね。


648:名前のある陶器 ◆HB.VSWWb7w
09/08/23 01:39:36 hF0p09bt
どうも有難うございます…!
なんと言ったらいいか、素直に嬉しいです

ロエン君 さまに頂けた軟らかな言葉を、詩以外に於いても大切にしたいな、と思いました
丁寧で温かな評価、本当に有難うございます
投稿された詩も、ロエン君 さんの書かれた「ジャイアニズム」も、目に出来てよかった
やさしい時間を有難うございます

ロエン君 さま、本当にお疲れ様でした!

選者さん…!
ちょっくらお願いに行ってきます(`・ω・)!


649:ボルカ ◆TcCutL/5sw
09/08/23 02:09:20 Vfg2Z2dU
>名前の無い陶器さん
優勝おめでとうございます。

>ロエン君
作品もよかったけど、各作品への批評も、読んでいて楽しかったです。
拙作にも丁寧な批評、ありがとうございました。

650:名前のある陶器 ◆HB.VSWWb7w
09/08/23 15:30:15 hF0p09bt
すいません!
>>648は私で名前の無い陶器、-(nan.C)を書いた者です

>ボルカ氏
どうも有難うございます!


先程お願いをしてきたので、了承して頂ければ選者さんがいらっしゃると思います♪
それでは素敵なスレに参加させて頂き有難うございました!



651:レイビョウ ◆MORsxq5HPM
09/08/24 06:41:01 ZYxW4MAo
リアルにコーヒー吹いちまったよ…
一応やってみるけど評価とかした事ないし詩の知識皆無だから
あんま気のきいた長い評文は書けないと思うけど許してね

題:『異常』
今夏は蝉は鳴かんしやけに涼しいはで個人的には快適なんだが反面不気味でもある…
そういう一見平和だが何か水面下で起こってるんじゃないかという身の周りの
些細な異常や不安定感、それに伴うザワザワする予感などを書いてください

投稿期間:8月いっぱい
採点期間:できるだけがんばる
条件:オレが的外れな評文書いても生温い目を

でわよろしく

652:名前の無い陶器 ◆HB.VSWWb7w
09/08/24 07:18:53 T+QCx8dE
おおっ!いつも朝方書き込んでらっしゃるので来てみたら!!

突然お願いしたにも関わらず、選者を受けて頂けとても嬉しいです♪
有難うございます(`・ω・)コーヒー…wびっくりさせてすみませんw

お初にお目に掛かれる評文楽しみにしています♪
私も何か書けるといいなぁ
改めて、快く選者を引き受けて頂き有難うございます!

653:ルート5 ◆wwaBUDM/A.
09/08/24 08:04:16 VF+v7GDS

 一夜

退職金を使って一軒家を購入した
毎朝 違う鳥の鳴き声で目が覚める
空気は清冽な小川のようだった
吸い込む度に肺が浄化されていく
指の間の寂しさも忘れた
自然に抱かれた今 寂しさは感じなかった

ある晩の風雨は凄かった
家に叩きつける雨粒が煩い
苦しかった時代の取り立てを思い出す
浅い眠りは悪夢を見せる
借金 離婚 親権 倒産
心の中まで吹き荒れた

ろくに眠れなかった
朝の太陽が目に沁みる
山際が少し崩れて
手前の小川に入り込んでいる
わたしは起きたままの恰好で
その現場に走った

小川は濁っていた
汚らしい姿をさらけ出していた
口が ウソだろ と動く
崩れた山から
無数の廃材が
どす黒い顔でこちらを見ていた

654:ロエン君
09/08/24 19:52:12 8p1hczCH
僕は精神分裂病(今は統合失調症という)だ。
僕は世間的には精神異常者とみなされるだろう。
でも、誰もに、愛される詩を書きたい
そう願って、誰もに愛される生き方を選ぶ。
誰もに愛される詩を書ける人間は誰もに
愛されている必要があるじゃないか。
愛されるための選択肢はいくつかあって
僕はいつも最善と思われるものを選ぶ
でも、それが正しい選択なのかは
いつも曖昧な形でしか、確認できない。
今日は、就職の面接ですごい人物に会ってきた
自分を抱きかかえさせてみて、相手が
福祉の仕事に向いているかどうかが
わかるという人物だ。
福祉の仕事を目指す私としては
なんとしても、その人物に認められる
必要がある。
私は、60kgの体重があるその人物を
抱きかかえてみた。
不思議と思ったほど重たく感じなかった。
というより、簡単に持ち上げることができた。
私には福祉の道を生きる才能があるのか?
誰もに愛される生き方をしたいと強く願う
僕は、福祉の仕事に大変、強い憧れを持っている
しかし、私は精神分裂病だ(今は統合失調症と呼ぶ)
簡単に受け入れてくれる企業もない。
私のような、危険な病気を持った人間に
介護されるのは心中穏やかではないというのが
世間の本音ではなかろうか。
今日、会った人物がその答えを教えてくれる。
真の福祉の精神を持った人物を見抜く目で。
僕にはその人が、人知を超えた心眼で人の心を
見抜く神や仏のように見えた。
僕が、もし今日、受けた企業に勤めることがで
きたなら、世界はほんの少し、変わるかもしれない
そんな気持ちで、採否を待っている。
世界は変えられる。

世界を変えて、もっと美しい詩を皆に贈るために
今はまだ、飛び立てずにいる、小鳥のような僕。
精神は異常だけど、心は清くありたい。
表裏一体のようで別物のようなこの構造体は
やじろべえのように、正常と異常の狭間を揺れ続けている。

655:まだ大丈夫だろと呟きながら
09/08/25 09:16:26 uJTc4yMa
盆すぎて、まだ青々と立つ稲の鈴花が
まだつかぬのかと歯軋りする歯は黄色く毀れ
甘みが乗らなかった梨の実をもいでは
浅く掘った穴に埋め込んで踏んでいく
鍬の刃を継ぎかえる楔 打つ手に力はないのだ

雑木草はかわらず繁茂し 空なお高く
雲白く 風飄々と通り抜け
野分け後、赤く染まった夕日を見るにつけ
「まだ大丈夫だろ」 と 呟きながら

今年は豆を4回に分けて蒔いた
「きっとどれかは おてんとさんに合っとるやろ」と、呟きながら


656:レイビョウ ◆MORsxq5HPM
09/08/26 02:28:05 35K4FucV
>>653 「一夜」
なにやらピリッと効いた皮肉を感じますなぁ
せっかく様々な障害を乗り越え一人平穏な理想郷を手に入れたと思った矢先に
それら逃避的安らぎを嘲笑うかのような嵐と、
清々しいはずの朝に暴かれた一点の黒い染みのような秘密…
禁煙をほのめかす言葉からこの人物の隠れた肉体的疾患も予想され
不吉な未来を暗喩するようでちょいザワザワしました
短時間で書いたわりにはよくまとまってると思います

657:レイビョウ ◆MORsxq5HPM
09/08/26 02:41:51 35K4FucV
>>654
これは実体験をモチーフにしたのかな?
自身を異常と言い、愛の詩を書きたいと願い人のために生きようとする姿は
僕からすれば眩しいくらい正常で、その前向きな姿勢がとてもよく伝わってきます
面接官の話も興味深く、実話だとすると世の中には不思議な人物がいるもんですね
個人的には嘘でもその人を持ち上げると乳首をつねられたなんて話だと
もっと詩的には異常感がでて面白かったかな…;
ともあれロエン君らしい詩で、どこか不安定ながらも
必死により良き未来を信じ進もうとする描写に好感がもてました


658:デラシネ ◆HDMUcC9vFA
09/08/26 04:24:44 oDT81OHF
狂ってるんだぜ!満員電車で叫び出さない奴らは
狂ってるんだぜ!試験勉強なんてしちゃう奴らは
狂ってるんだぜ!毎朝同じ時間に飯が食える奴らは

あたしはどれでもないけど 狂ってるんだぜ!

路上に寝転んで叫びだしたあたしは
分裂症と診断され
病院のベッドに縛りつけられ 注射を打たれて

目が覚めたら鉄格子の中さ!

誰も憎んじゃいないが
涙も流せないまま 毎日3歳の我が子に届かない手紙を書いた
退院して金になることならなんでもやって 
やっと子供を引き取り今の穏やかな暮らしを手に入れたさ

ボンテージ着て 鞭を振るって振るわれる
死と隣り合わせの穏やかな日常

あたしは狂ってるんだぜ!
でも何ひとつ信じちゃいないあたしは この上なくまともなんだぜ!


659:レイビョウ ◆MORsxq5HPM
09/08/29 20:44:58 doNI5mjZ
>>655
自然と前線で対峙される人間の苦悩と悲哀と生活が滲み出るような詩ですね
鍬の刃を継ぎかえる楔 打つ手に力はないのだ←ここが味があっていい

野分け後の夕陽の描写は寂寞として印象的でした

>>658
マトモ故に見えるものと見えない世界
狂った故に失ったものと得られた視点
隔離された部屋で三歳の子供に書く手紙とはどんな内容だろう?
それはきっと壊れた心を繋ぎ止めるための接着剤のような
透明で凝縮したメッセージなのだろう…
何一つ信じない、信じられない、信じるに値しない、
そんな言葉で世界を、己を鞭打つ彼女は
誰よりもマトモな事の意味と価値を知っているのかもしれない
それと、狂うことの快楽も……とつらつら考えてみた。SM万歳


660:陶器 ◆HB.VSWWb7w
09/08/31 21:19:33 oMhPLucY

 なるほどと思う
忙しいなと思う
  惹かれるような
うざったいよな
   文字って恐怖だ
 四角くきざんで
つまみあげた上
   なんでなんだろ
  パンドラを開く
好奇心に負たい
    いつからなんで
 弱くなったのか
不安が滴ったら
    多分喜ぶだけで
 オールデリート
   はやくはやく!
 羊になるのは嫌
剥されたくない
   何もしるもんか
 どうしていやだ

 にせくるてっかわ
 ろにいなのきげな
 よしよしいいこだ
  噛  器  L

苛立つ筈だ
忙しい。
大丈夫だよ
嫌いだ。
もう止めて
放して。

こんなこと書いていても
空っぽ カラ カラ 鳴
喉 乾いて 嗄れて 厭

うるさいよ
もう。
放っといて

本当に嫌い
…大っ嫌い。


溺れてみればきっとこんなもの。
コレは私だけの
誰にもやらないよ?
だけどそれは
一体何処に在るんだい。
ただの薬だって
お前にはやれない
お前は私にふれられないよ。残念だねえ。

ガラス戸に隠れ「 」た
(……………、―ック)

瞬間は目にしない


661:レイビョウ ◆MORsxq5HPM
09/09/01 18:21:04 bTyqGgQ/
>>660
うーん…、

テンポや良し
センスも良し
だが
解読不能
意味不明


…あれだ、評価スレで色々あったようだが、それと関係あるのか、ないのか…

一連目は流れに無駄がない
二連目以降はちと上ずってる感じ
シュールといえばそれまでだが伝えたい全体像が見えない
内面のドロドロした情景をただリズムに乗せて吐き出したような

だが
所々言葉の巧さや独創性は感じる
正直こういう尖った詩は好きです

662:レイビョウ ◆MORsxq5HPM
09/09/01 19:01:18 bTyqGgQ/
でわ結果発表です


>>653「一夜」 C

>>654 C‐

>>655「まだ大丈夫だろと呟きながら」C‐

>>658 C‐

>>660「征服者の巧」C


優勝はルート5さんです

同点の陶器さんの詩もキレがあってよかったが、俺にはちと難解すぎたょ…
ルート5さんの方は「異常」というテーマに沿いながら
一捻りしてあって面白かったです

663:陶器 ◆HB.VSWWb7w
09/09/01 21:45:26 Mgz7asyj
レイビョウさま、選者お疲れさまです!
評文も詩も、とても楽しく読んでおりました。

これを言ってしまうとアレなのですが…私は具体性のないものを掴んで、感覚で何かを書くことがとても多いのです。
要は「気分」を全力で乗せるといいますか…あわわ。

で、あの詩は自身のM性を感じた書き手 が誰かのS性に送ったラブレターみたいなもの なんですが

2連目からはなんちゃってS性やら独占欲やら色々をぶち込みまして、もしかしたら蛇足であったかもしれません

投稿時は、見て頂いた詩やそれを書いた自分が「異常」かも…と確かにドロっとしていた気がします

自分でも何が言いたいやら(笑)

誰かに言葉を頂いて、その詩の意味を捜す作業もまたとても楽しいと知れ、とても嬉しいです。

セン5の件は全容を全く掴めていないので割愛しますが、一番関係あるとすれば、寝かせる期間も大事よ、という尊敬する詩書きさんの言葉かもしれません。

意味が解らないですねw
ともあれ、また次がとても楽しみになりました♪

レイビョウさんに選者を引き受けて頂けて本当によかった。

因みに今ファーストアルバムを聴いているんですが、グレイプバインって本当にいいバンドですね。

レイビョウさま宛ての手紙のようになりましたが(汗)
お忙しいであろう中、本当にお疲れさまでした!


664:ルート5 ◆wwaBUDM/A.
09/09/01 22:17:41 yZc1PSos
遅めの夕飯を済ませてそぞろ歩き
立ち寄ったスレで結果が出ていて驚きました
わたしが優勝ですか。ありがとうございます、
と同時に選者を探しに旅立たなくてはいけません

わたしは文藝に近い人間なので別の板から選者を連れてきます
少しの間、お時間をください
レイビョウさん、参加してくださったみなさん、ありがとうございました

665:名前はいらない
09/09/02 00:54:36 kXGBlMOr
ぱんつ食うより煩しい

666:Blinde kuh ◆wDic1nJIb6
09/09/02 03:10:22 jYj0fH9U
文藝に近い板から呼ばれてきました。
詩を普段読んでいないですし、詩板に来るのも初めてです。
そういう素人の反応を楽しめる方のご参加をお願いします。

文章を書いたりする、単なる他板の一般人ですが、
私の好みではない世界にも触れたいので、
あえて私の素性、好みなどは伏せます。
優勝者の選定時に自己紹介させていただきますので
若干失礼かと存じますが、お許し下さい。


1 お題  『詩の良さを私に教えて下さい』

     ※全く詩を読まない大人の年齢に達している私に、詩の魅力を伝え、
      詩を好きにさせられると思うものを書いて下さい。
      簡単過ぎても……? 難しすぎても……?
得体のしれない私がどこまで読みこなせるかわかりませんが
      メルヘンから18禁までジャンルはなんでもありです。長いものもok。
      遠慮は無用。
さぁ、あなたならどう書く?


2 投稿期間 10作集まるまで。(過疎具合によっては1週間を目途に調節します)
3 採点期間 締め切り後1週間以内
4 投稿の条件 1作の長さの最長は5レス分まで。名無し、コテは問いません。
        出来れば1人1作品でお願いします。過疎具合によっては調節します。

■全力で集まった詩について感じた事を自分なりに書きますので、
ご参加いただければ嬉しいです。放置する事はありませんので、宜しくお願いします。

667:デラシネ ◆HDMUcC9vFA
09/09/02 10:56:24 oAqOI3+r
>>レイビョウさん
評価ありがとう。お疲れ様です。

>>ルート5さん
優勝おめでとう。

668:遅くなってすいません
09/09/03 13:41:22 ptZ4t/A+
畑の書き手です。
レイビョウさん ありがとうございました。
ルート5さん おめでとーー。
Blinde kuh ◆wDic1nJIb6 さん よろしくお願いします。

669:レイビョウ ◆MORsxq5HPM
09/09/03 15:24:14 1ftJR05r
>>663
君はむき出しのアンテナみたいだなぁ
ちょい落ち着いて調整したらいい詩が書けそう


670:名前はいらない
09/09/03 23:45:06 TatG3K6L
age

671:早起きちゃん ◆HAYA/eBTAA
09/09/04 22:45:51 HkaSaDf8
『まじめに遊ぶ』

晴れた空が青いとは限らない
海が大きな水溜りだっていいじゃない
雨上がりの虹が一色に見えたら素敵
子供は笑いながら全力疾走
下駄箱に生菓子が入っている
夕陽が沈む時の擬音はブチャ
地中を夢の中で駆け抜けたことがある
丸っこいものは抱きしめたくなる
イモムシはとにかく指で突っつきたい
百メートル先のゴミ箱に一発で入れる
地面が飛び出して宇宙を易々と突き抜ける
ニワトリがツバメを追い抜き
ヒヨコがチーターを手玉に取る
文字で自由に遊び
文法は成層圏まで放り投げる
学問を鼻で笑い
詩作で学者になりきる
ひとつとして答えがなくて
無数の答えを手にする
なんにでもなれる世界を楽しむ

ようこそ ここが自由の始まり


672:ゴミ ◆notePDkbPQ
09/09/05 02:06:18 kRXWEG7z
「し」

こいつに
いとをくっつけて
ひょいとなげる
どんなことばが
つれるかな

673:北 ◆Ui8SfUmIUc
09/09/05 02:42:58 k/ik6N5E
「ポエムの国警察署」

死因はカゲロウ、凶器は詩

死亡推定時間は楽しすぎてあっという間

殺人の動機は消しゴムで消せない気持ち

ゴリさん犯人の調書とりますか?

いや、無罪!

674:新人ナイフ ◆XBzaII/xfg
09/09/05 11:18:08 ToPst4+w

「ぼくは詩をしらない」

*  ~ *  ~ *  ~ *  ~ * 1 - 5
◎ ◎ ◎
*              


---
プロローグ)




花は詩をしらない けれど風をしってる


雲は詩をしらない けれど空をしってる


星は詩をしらない けれど時をしってる


ぼくは詩をしらない
ぼくは何をしってる?



  ・・・          ・・・
          ・・・
       ・        

             ・

            ・









*  ~ *  ~ *  ~ *  ~ * 



675:新人ナイフ ◆XBzaII/xfg
09/09/05 11:21:22 ToPst4+w

/////////////・・・・・・ 2 - 5

しゅるしゅるしゅるるひゅうう 
ひゅうう ひゅうう しゅううひゅうううう クスクスクスクス
ひゅあうさううみゅうううううううう クスクスクスクス












     | |   | |

     ・・  ・・





さむいね
さむいね

あったかいね
あったかいね






はくしょん!




     |  |  ||

     @@  ××






676:新人ナイフ ◆XBzaII/xfg
09/09/05 11:22:10 ToPst4+w

*―*―*―*―*―*―*―*―*―* 3 - 5


春がきた

































すごく
うれしい



*―*―*―*―*―*―*―*―*―*



677:新人ナイフ ◆XBzaII/xfg
09/09/05 11:26:20 ToPst4+w

--------------------------------------------------------- 5 - 5














そらをとぶとね
ビルや学校や森が
きらきらひかってた

そのひかりは
ずっとずっと
遠くまでつづいていて
透明な世界は
どこかに
行進してるみたい

そうしてぼくの
記憶のなかのいのちは
しだいについばまれていった













ぼくは
詩を
しらなかった



---------------------------------------------------------



678:名前はいらない
09/09/07 17:53:23 c1ZZdW4y
本人の思い入ればかり
つまらない

679:名前はいらない
09/09/08 04:32:35 uLXlTo0I
どーでもいいから
一人でビルの隙間で切腹して遺書に「つまらない」とでも書いとけ

680:やさしいあくま ◆L5pYivMbF2
09/09/08 23:02:17 RJtNLMck
まとめです。
お題など詳しくは>>666


>>671 早起きちゃん ◆HAYA/eBTAA/ 『まじめに遊ぶ』
>> 672 ゴミ ◆notePDkbPQ / 「し」

>>673 北 ◆Ui8SfUmIUc /「ポエムの国警察署」
>>674-677 新人ナイフ ◆XBzaII/xfg / 「ぼくは詩をしらない」

681:やさしいあくま ◆L5pYivMbF2
09/09/08 23:57:04 RJtNLMck
「迷いの森」

足下は根でつながれてはいない
閉じこめられたこの森では
その足も足枷でしかないのさ

一歩たがえば迷い森
二歩踏み入れて確信犯
歩き出したらさいかをつばむ餌食となれ

疑心暗鬼のなれの果て
ぽっくり倒れて裂いたなら
お前の
お前の中身は口から撒き散らし
あるいは虫に食われて
とうに無くなっちまってるのさ

腐って枯れて迷い森
歩き出したらなれの果て
隙をみせれば吸い取られ
バックリ割られて
あとはもう
魑魅魍魎どもの隠れ蓑さね

682:Blinde kuh ◆wDic1nJIb6
09/09/09 08:14:51 MzWB0ZpY
皆さん投稿ありがとうございます。
募集は10作品ですが半数の5作品集まりましたので、
今週の土曜日12日の23時59分59秒で10作品未満でも
締め切らせていただこうと思います。
引き続き宜しくお願いします。

>新人ナイフ ◆XBzaII/xfgさん
4-5が無いようですが、これは投稿ミスではないですか?
意図されたものであれば、そのままで構いません。
万が一ミスであれば、再投稿をお願いします。

それでは引き続きよろしくお願いします。

683:ボルカ ◆TcCutL/5sw
09/09/10 19:39:27 +Qy90oWK
「水俣にて」

俺は水俣の海に立って島原を望み
不知火海に溶けていく
夕陽を見ていた。

そして
せめて詩でも
書かないわけにいかないじゃないか
と、思った。

短歌が許されない風景が
この世にはある。

俺が鬼か。
と、そのひとは社長に言った。
払わないなら金なんかいらない。
でも俺の親父は狂人として閉じ込められて、爪たてた腕に骨覗かせて死んだ。
だからお前せめてとむらいに死んでくれよ。
これ終わったら出家して詫びるとか、
いらないから
とにかくお前が死んでくれよ。

と、交渉の場から
担架で運びだされる社長に
とりすがって。

それは正確な歴史じゃないが、俺がそう記憶するあのひとの嘆きの前で

この国で一番美しい太陽が
南端の入江に溶けていく。


水俣は
浄化をとげて
ペルシャ風の目をした灰色の猫たちが
無邪気に
駆け回り
物陰から俺に挨拶する

ここが西暦二千年の水俣だよ
と。

どこまでも美しく
神がみの棲むこの街で。

モニュメント広場には
幻想の
水銀の雨がふりつづける。

千年、記憶されよ
と。
人類の
未来のために。

684:ボルカ ◆TcCutL/5sw
09/09/10 20:00:24 +Qy90oWK
今携帯で打った即興なので言い尽くせていません。
半端で申し訳ありませんが、この補注を含めて一作品ということで(^o^)

言葉の引用は正確ではないです。
また、とくに近年の、会社、市、政府などの真摯なとりくみは、私の勉強不足でこの作品には言及できていません。

それと大事なことだけど、水俣は浄化に成功し、いまは魚介類の危険は他と比べて高くないそうです。てか、とても美味。

今夜は詠み込めなかったけど、ほんとは僕が現地で一番感動したのはそこでした。

685:名前はいらない
09/09/10 23:14:04 2rrFlrFP
「柔毛を愛して生きる」

煮焦げを愛して生きる
しまった変換ミスだ

しかし最近の女子小学生のうなじはなんともプリキュア
滑り台の下で待ち構える棒足マニアといったら もう
んーたまには

牛乳を飲み干した金谷星香ちゃんの
鼻の下でも研究してみたら
ひげがはえている
なんと! ひげがはえている

慌てて電車で3時間の自宅へ戻り
戻れない悲しみを手に持って
冬山の頂上でインターネットをしよう
圏外でも
通じる電波はある
しかし柔らかさでいったら
しこりの始まる女子小学生よりも
お母さんのほうがいい感じだというのに
なぜにまた 俺は新しい女を探して
南極の果てまでも旅に出るのだろう

ペンギンの背中は暖かいか
そこに柔毛は生えているか





686:新人ナイフ ◆XBzaII/xfg
09/09/12 00:03:06 +vzdQJIR
>>682 すみません、追加します。

ぼくは詩をしらない。 4 - 5


きみの。水色よりも透明な。
頬をつたう。
幾すじもの水は。
小さなこころに収まりきれずに。
あふれでる。
思い出そのものなのです。

静かなみどりいろの瞳。
鉛筆で書いた手紙。
風のとおりみち。
真昼の三日月。
泥の中でみつけたきれいな石。
船のかたちをした雲の航跡。
たんぽぽの綿毛。
大地にとけゆく夕陽。
夕から夜へとこぼれゆく蛍。
花火のシルエット。
やわらかなほっぺ。
つないだやさしい手。

言葉にできない言葉が
詩であるならば。
ぼくらのこころは。
なんて詩でいっぱいなんだ!



687:ボルカ ◆TcCutL/5sw
09/09/12 20:57:52 H0YF0gac
すみません。
拙作
×島原→○天草

修正させてください。
m(__)m

688:あなたと僕と猫と猫
09/09/12 22:26:16 ihM2dK8b
僕のアパートは猫が飼えない
窓から見えるのは隣の物置と、アルミのベランダの裏側だけ
コンビニのビニール袋が 風にふかれてカサカサ笑い
忘れられた洗濯物が 雨に打たれてしおしお泣いてる
あなたもいない

ね、明日、僕らの家を探しにいこう

まあるい陽だまりと、ちいさな隅っこがある家がいいよ
猫専用の物見台があって、
とりそこないの雑草が生えて
星が見える窓と、朝日が射す窓がある

夜、玄関に小さな明かりが灯されて、
夕飯のパイが残ってて
あなたが本を読みながら待っている
あなたと僕と猫と猫

ね、明日、僕らの家を探しにいこう


689:Blinde kuh ◆wDic1nJIb6
09/09/13 00:12:34 RN5dMV8f
投稿ありがとうございました。
締め切らせていただきます。
一週間以内に優勝を決めさせていただきますので
しばらくお待ち下さい。

690:Blinde kuh ◆wDic1nJIb6
09/09/19 23:44:04 kJqdi7ya
お待たせいたしました。詩板に初めて書き込みさせて頂いた私のような者の題に、
お時間を割いて詩作をして頂き、誠に感謝したします。日頃詩を読んでいないの
で、感覚的な感想になってしまうのも申し訳ないので、詩について一冊本を読ん
で私なりに理解した上で、各作品を評する事にさせていただきたいと思います。

詩は世界を言葉で捉え直す行為だと、世界の再構築であると野村喜和夫は言って
います。彼はヤーコブソンの失語症の研究から、言語運用のプロセスには、選択
と結合という二つが行われている事を例に挙げ、ヤーコブソンの「詩的機能は、
等価性の原理を選択の軸から結合の軸へと投影する」という定義を踏まえた上で、
詩とは通常の言語活動をいったん失語症の近くの混沌にまで戻して、あらためて
そこで選択と結合の作業を更新することである。としています。これが詩をもっ
て行われる、世界の捉え直し、再構成という事であるようです。また、野村は、
幼年期の言語習得にも触れ、ボードレールの「天才とは自在に取り戻された幼年
のことである」という言葉を引用し、言葉が、シニフィアン(記号表現)とシニ
フィエ(記号内容)の不可分な一体であり、かつそれは恣意的な結びつきでしか
ないというソシュールの以来の常識を踏まえた上で、小林康夫の、「たとえば、
文学的であれ思想的なものであれ、それぞれのエクリチュールにおいて問題にな
っているのは、それぞれある固有のコドモの誕生なのだと。どのようなエクリチ
ュールも、最終的には、言葉を知らない、コトバ以前の感覚的な感性的な存在を、
コトバによって、ということは同時に法によって貫かれた論理的世界へと、―
ある決定的な痛みや外傷を通じて誕生させるという企図なのだと考えなければな
らない。」という言葉を引用しています。これは、世界を言葉という道具で壊し
て再構築するだけでは無く、言葉そのもののシニフィアンとシニフィエの結びつ
きをも壊し、再構築しようという試み、時に幼年期の言語の習得過程や失語症の
近い状態への言葉の認識へ向かい、思考を解放する事、が詩作なのではないかと
いう事なのではないかと、私は理解しました。その行為を行う根本的な動機は、
野村の言葉を借りれば、―それは野村が引用している、入江康夫の言葉でもあ

691:Blinde kuh ◆wDic1nJIb6
09/09/19 23:46:25 kJqdi7ya
るのでしょうが―「世界が現状のようにあることへの怒り、そのやむにやまれ
ぬ情動が人を世界の捉え直しへと、詩へと赴かせるのです。言語批判である詩は
社会批判でもあるのです」という事でした。(参考:野村喜和夫『現代詩作マニ
ュアル』)
------------------------------------

私はこの点を踏まえ、世界の再構築、コトバの結びつきの再構築、それがなされ
た情動という三つの視点で作品を捉えてみたいと思います。その上で題『詩の良
さを私に教えて下さい』についても考えます。まずは投稿順に評します。

>>671『まじめに遊ぶ』

これは世界の再構築とコトバの結びつきの再構築を分かりやすく伝えようという
意図で書かれたものでしょうか。晴れた空のイメージが「青」であるという認識
を改める事がシニフィアンとシニフィエの結び付きの破壊が可能であると言う一
文であると思います。そして海が大きな水たまりだという世界の再構築が行われ
ています。二行で詩についての認識を巧みに表現されていると思います。そして
次の一文で虹への捉え方を感情に結びつけて書いていらっしゃいます。これが、
詩作への情動をも表現されていると認識できます。そして四行目から、コトバと
世界の再構築が開始され、ブチャというオノマトペまでが使われます。地中を~
からは詩の自由さを表現し、ストレートな感情を丸っこいものとイモムシの行で
表現し、百メートル先のゴミ箱と、地面と宇宙で動きを表現しながら、ニワトリ
とヒヨコによって世界の再構築まで行われます。そして文字と文法について書く
事で、これが作者によって意図的に選んで書かれた事を読み手に意識させます。
「学問を鼻で笑い詩作で学者になりきる」これこそが言語批判であり社会批判で
もあるわけです。答えがなく、無数の答えを手にする事が出来るという事こそが
コトバでの詩作であると、きつちりと私の理解した「詩とは」について表現され
ています。締めに関しても、全てを踏まえた上で詩は自由であるとなっています。
タイトルに関してが、若干詩の内容とずれてしまっていて説教的だと感じました
が、難しい言葉を使わず詩の初心者に詩を伝える詩としては完成度が高いと思い
ます。

692:Blinde kuh ◆wDic1nJIb6
09/09/19 23:48:52 kJqdi7ya
>>672 『し』

これはまず、AA、アスキーアートとして2chでよく使われる「し」=「釣り針」
という点を使い、2ch利用者である私に優しく詩を説明しようとした点で素晴らし
いと思います。共通認識である、「し」におけるシニフィアンとシニフィエの関
係を挙げる事で、「詩」=「釣り針」というコトバの再構築を行っています。さ
らに、これは、>>671で行われた詩の定義では積極的に行われなかった点ですが、
ひらがなを使う事により、優しさを表現する事にも挑戦した上で、音数律を使う
事にも挑戦していると思われます。5(4)、7(8)、7、7、5、5音と7
音の繰り返しでのリズム。これが面白かったと思います。さらにひらがなで書く
事で、「いと」という言葉にも、釣り針に付ける「糸」と詩における「意図」の
ダブルの意味を持たせる事に成功していると思います。「つれる」にしても、魚
が「釣れる」の釣れると言葉が連なるの「連れる」のダブルの意味を持たせてい
るように思えます。文字を絵として見立てるという2chの文化を使って詩を表現
したのは素晴らしい試みだと思います。

>>673 『ポエムの国警察署』

不条理な世界観、これを表現する事が出来るのも詩である。それをこの詩を読ん
で感じました。ですが、これはその点だけではなく、言語批判でありながら社会
批判であるのが詩であるとするのなら。警察署という社会の秩序を守るものを取
り上げて書かれたのは着眼点として面白いと思います。社会システムへの批判を
この詩には感じる事ができます。ゴリ+警察署と言われると「太陽にほえろ」と
いうドラマを想い出すのが、ある世代の共通認識であるのでしょうが、それで一
見ふざけていると思わせるように見せかけるユーモアセンスは私は面白く読めま
した、以上を踏まえた上で、捉えられているこの詩のテーマを考えた時に、ポエ
ムの国、つまり詩作には、規律や秩序など不要であるという事ではないかと思い
当たりました。「死」を「詩」として読み替えてみれば、さらに深い部分を感じ
る事が出来るでしょう。「殺人」が「詩作」であるわけです。調書を取らない事
が、このように私が考える事さえも無意味であるという事の意思表示であるのか
もしれないと、読んでいて感じました。

693:Blinde kuh ◆wDic1nJIb6
09/09/19 23:51:56 kJqdi7ya
>>674-677>>686 『ぼくは詩をしらない』

これはタイトルを見た時に、私の立場にたって、感情の動きを詩作になぞらえて
表現されようとしているのかと思いました。当初「4番目」「しばんめ」が喪わ
れていた事で何かの意図も感じましたが、追加されましたので喪われる事=知ら
ない事という意図では無い事と理解しました。私は2chの文字制限でレスに文字
制限があること、連投は5回までが基本という事を踏まえた上で長い詩を5レス
までに限定しました。AAを使用されているようなので、専用ブラウザを使わず、
WINのIE7を使用して拝読します。以上を踏まえた上で各部を見ていきます。まず
>>674からですが、プロローグと書かれている事により、これが前置きとなってい
るという事であるわけですが、知るという事、を正面から捉え、「しらない」と
「しってる」という言葉の繰り返しでリズムを生み出す事に挑戦しています。そし
て花と風、雲と空、星と時という対になるものを書く事と句読点を廃した上で、行
間を開ける事で静かな雰囲気を描くことにも挑戦しているのだと見て取れます。こ
の段のAAは星空でしょうか。>>675の段ではオノマトペを積極的に使い、風を感じ
させる事が言葉で可能である事を表現しています。AAで描かれるのは2匹のウサギ
でしょうか。簡単な言葉と空間とAA、これが新しい掲示板上の詩として面白い効果
を出していると思います。>>646この段ですが、やはりこれは掲示板のスクロール
という効果を使った時間の表現であるわけですが、2chでよくある書き込みの手法
です。それを詩として扱うという自覚的な表現が評価出来るポイントでしょうか。
掲示板の書き込みさえ、詩であり、言葉や世界の再構築であるという事でしょうか。
前段の寒さから暖かさへの移行というのも次へ繋がる部分だとは思います。当初の
書き込みでは、この後>>677の5-5へ繋がり、空白を多様している効果を狙っている
のかと思われたのですが、追加された>>686を読むと、そうでは無い部分もこの詩の
中にはありました。前段までの空白を多様した構造とは違い、言葉を詰め込んで書

694:名前はいらない
09/09/20 00:14:39 PaiUjfM+
「フライング」
流れている言葉があんまり優しいから
無理を承知で描いた
技法、意味、忘れた
見て頂きたい方が居た
時にそっと添えたい思いが
空気に触れて雫になってしまったんだ

ご覧、これは意味なんかじゃない
今だけでも、言おう


詩はあなただと
全ての子供へ、私へ


そして、今日が過ぎる

旋律の中で
夜に浮かぶ四角形と共に

眠ろう



695:名前はいらない
09/09/20 00:23:32 PaiUjfM+
期間外に失礼しました。
フライングなもので、勿論選考外で大丈夫です。
それでは、失礼致しました
結果も楽しみにしております。

696:Blinde kuh ◆wDic1nJIb6
09/09/20 01:25:53 j7h3vDgr
━━━━━━━━━━━━━━━━━━
連投規制入りました。また入るかもしれませんが、ご了承下さい。優勝発表遅れております。
大変申し訳ありません。>>694>>695拝見しました。連投が終われば評させていただくかもしれません。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━
以下>>693からの続き。


かれています。これは1-5から読んで来た時に若干の違和感がありましたが、ふと、
これは、生まれから言葉を習得していく過程を表現しているのではないかと思いあ
たりました。1-5で世界を描き、2-5で外界から直接的に感じる感覚を表す言葉の習
得を描き、3-5で言葉で気持ちを表す言葉を習得する、そして4-5でコトバを習得し、
それと戯れる詩作という行為を描く。一連目で、涙を「涙」そのもののシニフィア
ンを使わずに表現する。二連目で恋でしょうか友情でしょうか。それを感じさせる
イメージを優しく見せてくれます。「鉛筆で書いた手紙」が幼い日のラブレターを
想起させました。感じることを言葉にする事を始めたあの日。三連目で、「言葉に
できない言葉」と描くことで幼年期のシニフィアンとシニフィエの結合過程をも表
現しているのでしょう。そして>>677でまた言葉を空白として失っていきます。空
を飛ぶこと、透明な世界の行進、それらは死へ向かうイメージでしょうか。かつて
ダニエル・キイス『アルジャーノンに花束を』という本がありました。チャーリィ
の知恵のように、言葉を獲得し、そして喪われていく過程を「記憶のなかのいのち
は しだいについばまれていった」と素直な幼児性の消失を描いたのでしょうか。
その後の空白の後に、「ぼくは詩をしらなかった」そう締めくくられるわけですが、
知っていたはずの詩をしらなかったと描くことで、心が疲弊し、感性が無くなって
いくことを表したのではないでしょうか。ここでAAが活きてきます。良かったです。

>>681 『迷いの森』

一見して非常に歯ごたえのあるものだという印象でした。「迷いの森」を詩の世界
としてまず解釈します。一連目、言葉は意味に繋がれてない、詩作の上では言葉そ
のものの意味さえも邪魔でしかないのだ。そう意味をとります。二連目が立ち止ま

697:Blinde kuh ◆wDic1nJIb6
09/09/20 01:47:10 j7h3vDgr
りました。「さいか」の解釈に迷いました。「災禍」なのか「才華」なのか「細瑕」
なのか。餌食となるというのは、詩作をすれば批評されるのだという心構えでしょ
うか。三連目、ありもしない才能頼みで詩作へ向かうと今まであったと認識してい
た自分の魂としていたものさえも酷評され、自分自身が認められなくなるという事
なのでしょうか。四連目、詩作への評を吸い取られる割られるという例えで描いて
いるのかと思いました。魑魅魍魎のようなとらえどころの無いものを詩人と見立て
書いているように感じました。詩作の恐ろしさを表現したものでしょうか。「お前
の お前の中身は口から撒き散らし」の部分が誤字などでは無いのであれば、引っ
かかりを感じました。二回繰り返す事と一見てにをはが誤用されているように見え
るこの部分の効果は何なのでしょうか。詩作に限らず、創作に関してもこの詩は当
てはめる事ができそうです。足枷、確信犯、餌食、疑心暗鬼、裂いた、口から撒き
散らし、虫に食われて、腐って、枯れて、吸い取られ、割られて、魑魅魍魎、隠れ
蓑、これらの単語を重ねる事でダークな陰鬱さを演出する事には成功していると思
います。樹海のような創作の森というのがあるとすれば、立て看板として、警告に
使われるような詩だと感じました。

>>683 『水俣にて』

これまで見て来た詩が具体的なものと離れて、詩作についてを扱ったものであると
すれば、これは、実際の景色からわき起こる気持ちをそのまま言葉にしたタイプの
詩であるのだと思います。ストーリーがそこにあり、意識的に何かを書こうとする
パワーがある。現実を捉えるタイプの主張をする詩なのだと思います。詩作の原動
力が世界への怒りであるとするなら、これはまさにそれを剥き出しのまま並べたもの
であるのではないでしょうか。>>684>>687の訂正、補注を含めた上で、詩を見て
いきます。一連目で場所を決め、二連目に詩を書くことの心の動きを書くわけなの
ですが、これは言葉が若干たりないと思いました。その後を読めば水俣病を扱おう
としているのは分かるのですが、せめて~しないわけにいかない。という事に到達
する心の動きが読み手とシンクロする事を拒否し、読み手を置いていっているので

698:Blinde kuh ◆wDic1nJIb6
09/09/20 02:08:46 j7h3vDgr
はないかと思います。物語を作ると言う事を考えて生活をしている私からの印象で
すので、夕陽に強い思いを感じ、詩作しなければならないと思う人もいるのかもし
れないのですが、この部分まででは、そう読み手に納得させるには、少し弱いと思
うのです。その後、短歌に許されない風景と続きます、詩では書ける風景とはなん
でしょうか。それは定型への堅苦しさや閉塞感をイメージさせます。言葉の数の足
り無さだけではなく、自由な形式で書かせて欲しいという主張でしょうか。四連目、
直接的で剥き出しの憎悪。メチル水銀によって冒されて死亡していく父親と原因企
業の社長。寡聞にして知りませんが、何かがあって担架で運び出されるのでしょう
か。この担架は短歌にかかり、それを許さないのでしょうか。定型での短歌と、追
及から逃げ出すための担架。その後改行され書かれる嘆き、挿入される美しい太陽
のイメージが沈んでいく。その後の猫のシーンは良かったです。美しさに関して神
々をもってきてしまったのは筆が滑ったというべきでしょうか。その後の水俣の記
念碑に関しては私は知らなかったのですが、写真を見ました。
URLリンク(upload.wikimedia.org)
圧巻ですね。環境汚染への反詩として今現在の水俣の美しさを描こうとした点は、
良いと思います。しかし、即興で有るが故に、昂揚しすぎた気分を押さえられなか
ったのかな?という部分がありました。そこが抑制されていればもっと良かったと
思います。補注などありましたので、詩としての構成より、物語の流れに注視して
評させていただきました。

>>685 『柔毛を愛して生きる』

柔毛を和毛と言い換える事で、産毛であることを一連目で確定させ。二連目で女子
小学生への愛情を「プリキュア」という少女が主人公のアニメのタイトルを用いる
事で、二次元と三次元の交差点であると表現します。棒足というのも肉感的でない
アニメ絵の具現化なのでしょうか。金谷星香という固有名詞を扱うわけですが、固
有名詞は野村によると、柄谷行人の言葉などを引用しながら、他国の言語に翻訳さ
れる事がなく、「固有名詞において人は記号の恣意性という言語の限界を越え、言

699:Blinde kuh ◆wDic1nJIb6
09/09/20 02:22:53 j7h3vDgr
語と事物との直接の交流を夢見ることができる」としています。つまり金谷星香と
いう固有名詞はどこまで行っても金谷星香であり、金谷星香自身を表す言葉なので
す。固有名詞を使う事は詩人にとって禁忌と蠱惑を感じさせると、野村は言います。
ここで使われる金谷星香はおそらく検索した限りでは、映画の子役の子の事なので
しょうが、私は彼女の事を知りません。もしも彼女が大人になったとしたら、金谷
星香は大人の女性の事を指すわけであり、この時点での金谷星香の意味する所とは
遠くなります。今現在しか成立しないこの詩の存在自体が、女子小学生への憧憬そ
のものだという側面もあるのでしょうか?金谷星香という言葉に「ちゃん」を付け
る事で愛らしい子供を想像させる事と前段までの主張から女子小学生の代表として
いるものだと理解します。すると小さいな女の子にはひげが生えていて、生々しさ
を感じさせる部分と成長というのを感じさせます。これは四連目で、二次元愛と三
次元愛の交差点で戯れていた主張者に、戻れない悲しみを与えたという事なのでし
ょう。そして孤独を感じさせる冬山の頂上、圏外でも通じる電波として、2chで言う
電波と自身を自嘲しているともとれます。柔らかさを望むのではなく女子小学生へ
向かう気持ちは南極へ向かい、ペンギンの産毛についてまで描かれるわけですが、
これはどこまで行っても得られないものを探している事をわかった上で、孤独にイ
ンターネットをする。暖かさを求めるのに得る事のできない喪失感。無力感などを
表現している詩なのであると思います。母親の胸へと飛び込めない感覚と、随分年
が離れてしまっている主張者と主張者の感じる純粋を体現しているのだろう女子小
学生。そのどちらも「女」として生々しく対比し、認識している性の歪み。変換ミ
スなどを書き込む事でネトとコンピュータの今を描いている。「んーたまには」「
なんと!」なんかの軽快な文を使いながら、南極のペンギンと冬山のイメージで空
虚なものと可愛いものへの愛情を描く。「慌てて電車で3時間」、そんな遠くまで
女子小学生の棒足を見に行く小心さ、など自嘲の詩なのでしょうか。哀しいです。

━━━━━━━━
続きますが、連投規制に入るかもしれません。
━━━━━━━━

700:Blinde kuh ◆wDic1nJIb6
09/09/20 02:39:22 j7h3vDgr
>>688 『あなたと僕と猫と猫』

否定から始まる閉塞感。笑えない僕と泣けない僕をビニール袋と忘れられた洗濯物
が表す空虚な空間。飼えなかったのは猫ではなく、猫という名の愛。消えたあなた。
家を出て行ってしまったあなた。後悔したとしても既に遅い。必死で家を入れ物に
責任転嫁し、喪った愛を取り戻そうとする。小さな幸せである、まあるい陽だまり
と、気付く事ができなかったちいさな隅っことしての心の逃げ場所。二人の間を癒
してくれる他者の介在である存在でもある猫。独りぼっちにしないという意思があ
るからこその「猫と猫」それを感じる一人ぼっちの僕。猫専用の物見台として表さ
れる愛の置き場所。帰る家に待ち人が居たかつての幸せ。壊れてしまったものを修
復しようとして、語りかける明日の事。僕らの家、そんな風に思う事さえ出来てい
たら、あなたが居なくなることもなかっただろう。とりそこないの雑草があったっ
ていいじゃないか。二人の間に小さな秘密があったっていいんだ。それでも、もう
居なくなってしまった独りぼっちの部屋で猫も、あなたも気まぐれな猫のような愛
も居ない。そんな風に読み取れました。生活感をコンビニのビニール袋と忘れられ
た洗濯物で描き、何もできない僕の気持ちを雨の降る中洗濯物さえ取り込めないほ
ど落ち込んだ気持ちを表現しているのでしょう。僕は泣いているのでしょうか。泣
いているとしたら、僕は泣いている事を自覚できているのでしょうか。壊れてしま
った二人の生活と僕の心。そんなものを上手く描いていたと思います。取り返しの
つかないあるかさえわからない僕らの家を探しにいこうと、自分に言い訳する事で
悲しみから逃れようとする強さも感じました。物語性が強く素直に書かれていて好
感が持てます。個人的な事を言えば、かつて私もこんな家で同棲をしていた事があ
ります。詩の「コトバ以前の感覚的な感性的な存在を、コトバによって、というこ
とは同時に法によって貫かれた論理的世界へと、―ある決定的な痛みや外傷を通
じて誕生させるという企図」小林康夫の言葉が想い出されます。共通の体験を持っ
ている人はストレートで平易な文章である所がせつなく響きます。「猫と猫」喪っ
て手に入れた優しさがこの言葉に詰め込まれていると感じました。

(続く)

701:名前はいらない
09/09/20 02:44:38 fL84c4HZ
連投規制を阻止

702:名前はいらない
09/09/20 02:47:13 PaiUjfM+
同じこと考えてる方が!保守

703:Blinde kuh ◆wDic1nJIb6
09/09/20 03:42:17 j7h3vDgr
━━━━━━━━
連投規制解除へのご協力ありがとうございます。
━━━━━━━━

総評です。
ここからは全ての作品に対して感覚的に書かせていただきます。私の好みが反映さ
れる事をお許し下さい。何故優勝でないのかの理由も添えます。『詩の良さを私に
教えて下さい』というお題の消化についても見ていきます。

>>671『まじめに遊ぶ』早起きちゃん ◆HAYA/eBTAAさん
非常に詩作の基本に忠実にテクニカルに書かれていると思います。分解した時に、
粗を感じる事なく、読みやすかったです。高いレベルでお題をこなしていると思い
ます。まとまりと、詩作を詩そのもので表現しているという点ではぶっちぎりのト
ップです。しかし残念ながら模範的過ぎて、心に残るクセのようなものを感じませ
んでした。

>>672 『し』ゴミ ◆notePDkbPQさん
短い中に文字を絵として捉える事を詩に持ち込んでいたのが面白いです。純粋にこ
ういう書き方もあるんだなと詩の可能性を感じました。お題に関しても詩を詩で捉
えた試みが、>>671と別の角度から行われていて、素晴らしかったです。しかし物語
がそこに展開されていないので物足りなさを感じてしまいました。

>>673 『ポエムの国警察署』北 ◆Ui8SfUmIUcさん
楽しく読む事ができた上に、詩を論じるという行為の不毛さといった点の指摘まで
されているようでドキッとしました。まったく違う事を言っているようで、カゲロ
ウや消しゴムで消せない気持ちなどをはさむ事で、詩を表現してくる巧みさを評価
したいと思います。ユーモアを描くという点ではトップだと思います。しかし、他
に好みの詩がありましたので優勝とさせていただくにはいたりませんでした。

>>674-677>>686 『ぼくは詩をしらない』新人ナイフ ◆XBzaII/xfgさん
5レスを使って人生を、言葉の獲得と幼年期の喪失を表現していただきました。素晴
らしいの一言なのですが、投稿時に一塊抜けてしまい、再投稿という事になったの
が残念です。AAや流れに関しては秀逸ですが、追加投稿となった点で優勝にはいた
しませんでした。

704:Blinde kuh ◆wDic1nJIb6
09/09/20 03:58:43 j7h3vDgr
>>681 『迷いの森』やさしいあくま ◆L5pYivMbF2さん
おそらく詩の形の一つとしてある書き方なのだと思います。事象などをそのままを書
かず、対象を表現するという書き方なのでしょう。しかし、ネガティブなイメージが
強かった事と、一部の繰り返しとてにをはの誤用ともとれる部分に難解さを感じ、優
勝とはいたしませんでした。詩の良さというか、怖さを教えていただいたように思います。

>>683 『水俣にて』ボルカ ◆TcCutL/5swさん
取り上げられた社会派の問題は私が慰霊碑を知ることに役立ちました。詩というのは、
こういう知る事を促すために存在している側面もあると思いますし、感情を生のまま
表現するのも大事な役割なのだと思います。しかしやはり補注に関しては詩作として
反則な面があると思います。よって優勝ではありませんでした。詩の良さを私に教え
るという点では、他の作品とは違って具体的な事に対面した時に行われる心の動きを
そのまま書くという事も詩なのであるという事を表現していたようで。その点の良さは伝わりました。

>>685 『柔毛を愛して生きる』名無しさん
ロリコン二次コンなどを軽快に表現していたと思います。プリキュアを含め、固有名
詞を扱った事に関して挑戦的だったと思いますし、小さな世界である滑り台の前から
南極まで飛躍する事の出来る想像力と、嫌味がなくロリコンを描けている点で評価し
たいです。手に入らないものを分かっていて欲しがる寂しさも良かったです。詩のよ
さを伝えるという点ではユーモアと哀しさの同居をダイナミズムで割るという大胆さが詩では可能なのだという事を知った点で良かったです。

>>688 『あなたと僕と猫と猫』あなたと僕と猫と猫さん
個人的経験により心をぐっと掴まれてしまいました。冷静に評価できていたかどうか
分かりません。二回繰り返される「ね、明日、僕らの家を探しにいこう」の部分も、
読み手の感情を煽る効果がありました。このままメロディーを付けてもよいような構
成である事、普遍的なテーマで分かりやすく書いて下さった事に好感を持ちました。
詩の良さを私に教えてくださいというお題の点から見ると、詩そのものよりも、裏に
ある物語に共鳴してしまったので、その点を引いて、優勝ではなく次点とさせていただきました。

705:Blinde kuh ◆wDic1nJIb6
09/09/20 04:10:34 j7h3vDgr
以上の事から、優勝はダイナミックさがあった『柔毛を愛して生きる』名無しさんに
したいと思います。次点は『あなたと僕と猫と猫』あなたと僕と猫と猫さんです。

『詩の良さを私に教えて下さい』というお題から、詩そのもののテクニカルな側面な
どをテーマに据えて下さった方がいらっしゃいましたが、たくさんの詩を読み、詩の
本を読んで選者としての評する事に臨む事で詩の良さを知ったと思います。平易に書
こうとされたものから一見難解に見えるものまで、色々触れる事ができて嬉しかった
です。詩とは何かというものを私なりに捉えられたと思います。これは全ての詩が私
に詩の良さを教えてくれていたと思います。それぞれ個性的で良かったです。優勝を
決めるのにはかなり迷いましたが、最終的には素直に自分の好きなものを選ぶ事にし
ました。やはり好きなものが良さを一番もっているのではないかなと思った次第です。

で、2ch的な面から
補足をしておくと優勝、次点ともに名無しであるので、コテの方々も含め失礼かと存
じますが、順位づけをさせていただきますので、上位の方が現れなかった場合、順々
に次の選者の方を探しにいかれて下さい。

>>685 『柔毛を愛して生きる』名無しさん
>>688 『あなたと僕と猫と猫』あなたと僕と猫と猫さん
>>671『まじめに遊ぶ』早起きちゃん ◆HAYA/eBTAAさん
>>674-677>>686 『ぼくは詩をしらない』新人ナイフ ◆XBzaII/xfgさん
>>672 『し』ゴミ ◆notePDkbPQさん
>>673 『ポエムの国警察署』北 ◆Ui8SfUmIUcさん
>>681 『迷いの森』やさしいあくま ◆L5pYivMbF2さん
>>683 『水俣にて』ボルカ ◆TcCutL/5swさん

順位はこのようになります。ご参加いただきました皆様どうもありがとうございました。

706:ボルカ ◆TcCutL/5sw
09/09/20 09:38:58 tnXsDaMz
お題に対応して、詩作行為を定義することから始め、わかりやすく丁寧なご批評、ありがとうございました。
非常に妥当な共通理解を、一般に広く読まれている新書にそって展開されたと思うのですが、実際にこのような丁寧な批評を見る機会は多くありません。
勉強になりました。

拙作への評価は、作者としては残念なものですが、書いていただいた内容は、大変、参考になりました。どうもありがとうございます。


707:Blinde kuh ◆wDic1nJIb6
09/09/20 19:11:16 j7h3vDgr
>>694
一連目は誰かに当てたメッセージでしょうか。相手との距離感を感じさせる部分が
四行目で書かれています。片思いでなのかもしれませんね。空気に触れると雫にな
るという表現は心の中から想いが染み出して涙腺から涙が溢れているという事だと
思いました。かつて出せなかった手紙を机の中に仕舞った経験をした事が誰しもあ
るのでしょう。「時にそっと添えた思い」広大な世界にも感じた大きな校舎を思い
浮かべました。渡り廊下で繋がっていた校舎と側にあった体育館。心をどうやって
伝えていいのか、それを受け取るにはどうしたらいいのかさえわからなかった頃。
空回りだったのかもしれません。二連目、だれに「ご覧」と言うのでしょう。
「意味」という言葉を破壊しようとします。言えなかった言葉、言葉で言葉を破壊
していく行為なのだと思います。それでも言葉は意味から逃れる事ができない。
たった一つだけ逃れる事ができる言葉があるとすれば、それは「あなた」という言
葉なのかもしれません。私ではない他者であるあなた。伝えたいあなたへの言葉。
すべてがあなたへと向かっていきます。私だけが知っている「あなた」それを「詩
」と呼びます。「あなた」という全ての人が持つ素晴らしい言葉。全ての意味が、
全ての思いがそこにあり、そしてそれは心そのものでもあるでしょうか。それでも、
私はあなたではありません。私がずっと私のままなように、あなたはずっとあなた
のまま。「旋律」は心臓の鼓動でしょうか。「夜に浮かぶ四角形」は丸い月への否
定、いびつな心のイメージなのかもしれません。届かないものとして空に浮かぶの
でしょう。四角形を指で弾いてみればくるくる回転して丸い形に変わる事に気付く
事が出来るのはいつの事でしょう。タイトルは内容にまったく関係なさそうですね。
評するとするなら、言葉が安易に選ばれている気がしました。「空気に触れて雫に
なってしまったんだ」の部分のように考えられてかかれている部分がもっとあれば
よかったと思います。大げさ過ぎる所もあるような気もします。もう少し具体的な
単語なりを入れても面白くなったような気がします。夜に勢いだけで感情に任せて
書いてしまうとこうなってしまうのかもしれません。抑制してみるといいのかも?

708:Blinde kuh ◆wDic1nJIb6
09/09/20 19:18:11 j7h3vDgr
>>706
詩の初心者で批評は苦手なので、参考になったと言われれば肩の荷が下りる感じです。
やはり詩は詩そのもののみから受ける印象で勝負すべきかと思ったので、あの結果
です。勢いだけで書かれるのも良いのかも知れませんが、それは黙っていた方が
良かったかもしれませんね。余計な情報を受け取ってしまいました。

私の正体ですが、創作文芸板で、
【ラノベから】公募祭り2【純文まで】 というスレで
スレリンク(bun板)
文筆のプロになる事を目指している、カーブ ◆eu6FcMZ8vEというものです。ジャンル
問わず言葉を用いた公募を目標にしていますので、もしご興味があればまた向こうのス
レでもお話させて下さい。詩作などの公募にも挑戦できるといいなと思っています。
20枚ほどの小説ですが、私の代表作とされる作品はこちらです↓興味があればどうぞ
URLリンク(texpo.jp)
さらに興味があれば他の作品も↑から見れます。

カーブの時は言葉が汚かったり態度が悪い時がありますが、それは仕様です(笑)
ご理解いただければ幸いです。批評自体初体験で愉しめました。

用語を誤用している部分や、これは違うぞなどいう部分、自作の解説などありましたら
しばらくこちらのスレも拝見しておりますので、書き込みいただければ幸いです。
もちろん向こうのスレに来ていただいても構いません。

最後におまけを。Blinde kuhはドイツで行われる子供の遊びだそうです。
目隠しをした鬼が、子供を捕まえそれが誰なのかを当てる遊びです。
そしてスイスには、同じ名前のレストランがあります。目の不自由な人が運営しており、レストランの中は真っ暗です。
そこへ目の見えない人の案内で、席に着き、料理を暗闇で食べます。

ここでの私は時に詩を捕まえようとしている目隠しの鬼であり、時に、詩の世界に不案
内な詩の初心者であり、暗闇でもてなされる客の一人でありました。

では投稿と長々と拙い感想へのお付き合い、誠にありがとうございました。
詩は楽しいものですね。詩の良さを教えて下さった方々に感謝を!

709:やさしいあくま ◆L5pYivMbF2
09/09/20 19:48:41 iwKV0z5g
こんばんは!
批評お疲れさまです。
迷いの森かきました。非常に丁寧な読みをされていて久々細々したミスにも冷や汗をかきました。なんだか恥ずかしがったです。
「さいか」は小さな傷という意味の字です。僕のケータイでは出てこなかったのでひらかな表記にしましたが帰って迷わせてしまって申し訳ありませんでした。
ハンドルネームについてのお話も興味深かったです。カーブさんって名前に聞き覚えがあるきがします。

710:北 ◆Ui8SfUmIUc
09/09/20 22:04:32 gM2MDYOa
>>673
評価ありがとうございました。
今、詩板に一番欠けてるもの、詩を味わいながら楽しむことを
目の当たりにした感じです。

711:名前はいらない
09/09/20 22:21:07 R4Z0KWqI
あなたと僕と猫と猫 です。
丁寧な評ありがとうございました。 詩論をベースに論理的に説明されていて、
姿勢を正す思いで読ませていただきました。
論理にもどって自分を洗い出さなければいけないと感じた次第です。
自分は詩を時折、小説では描ききれないものをできるだけ短く書き上げるために
描いていたりします。 今回、共感を得てくださったようで、本当に嬉しかったです。ありがとうございました。

野村さんの詩論はおもに現代詩を頭において書かれたような気がしました。
引用されている
>詩とは通常の言語活動をいったん失語症の近くの混沌にまで戻して、あらためて
>そこで選択と結合の作業を更新することである。としています。これが詩をもっ
>て行われる、世界の捉え直し、再構成という事であるようです。
この部分は現代詩において「混沌」を使ったイメージの再構成という形で顕著に現れていて、
非常に幅のあるジャンプを味わえるわけですが、長い詩の歴史から考えると、まだ新しいといえます。
なおかつ、その新しさは50年前にすでに陳腐化を起こしていて、今の詩人は常に「新しい」混沌
を要求されているかのような強迫観念の中にいるのかもしれません。
もしかしたら、たんに一つの定型であるのかなと時折考えていたりします。


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