【選者指定コンぺ3】よろしくお願いしまふm○mat POEM
【選者指定コンぺ3】よろしくお願いしまふm○m - 暇つぶし2ch2:コピペ
07/05/30 08:42:21 KPXgHNzX
【選者指定コンペ2】よろしく願いしまふm○m
スレリンク(poem板:802番)

802 名前:アマモリトオル ◆yjVBsR9W2A [sage] 投稿日:2007/05/29(火) 23:05:38 ID:GokqUmk/
大変丁寧な講評を頂いて満足しています。
宮坂さん、ありがとうございました。
今回の「果物籠」はルネッサンス後期のある画家の静物画をモデルに書いたものです。
(誰の絵かバラすと俺の詩が更にへぼく見えるから教えませんヽ(`Д´)ノ)

さて次の評者ですが、、
俺はMORGEN ◆.nITGbUipI氏を指名したいと思います。
古参の人なら知っていると思いますが、氏も大変優秀な評者でございます。
去年は俺が入り浸っている「ただ書きたい」スレにて丁寧かつ的確な感想をいただきました。

3:MORGEN ◆.nITGbUipI
07/05/30 19:34:06 oI+0nZlD
ご指名いただいたMORGENです。最近はたまに覗くくらいだったので、ご期待に添えるか解らないが審査やらせていただこうと思う。覚えていてくださったアマモリ氏に感謝。

課題は「自由」 ※課題をどう受け取っても使っても構わない。

投稿は無記名厳守 投稿期間は5/30~6/8または10作品出揃ったら。

批評などと呼べるものではないかもしれないが、私なりに読み下させてもらおうと楽しみにしている。しかし私が審査員で作品が集まるのかガクブルでもある。


では皆さんの参加お待ちしつつ。

4:MORGEN ◆.nITGbUipI
07/05/30 19:59:00 oI+0nZlD
追伸

なるべく多くの方の作品を読みたいので投稿はお一人一作品まででお願いしたく候。


5:名前はいらない
07/05/31 17:35:28 tLJhkG9u
あげ

6:不思議ちゃん ◆4i76S0X7TA
07/06/03 21:41:18 WABEjjYb
あげときます。

7:Nasrullah ◆5x4/.B59t.
07/06/03 22:31:59 l96BpWNo

あー。
通りすがりにたまたま見かけまして。
楽しそうなので参加させて下さい。
宜しくお願いします。


「平静を装おった昭和の三人」




昭和が コオルタアルの闇にひつそりと 眠つて居る頃
彼は矢張り ひつそりと生まれた
闇に這う

数年を経て
中天に月食の柱が宿り それはやがて彼を打ちのめす
刻印だつた

女が犯されて居る
彼の母親だ
水晶を砕いたやうな声で 彼女は子宮を叫ぶのだ
石榴石のやうな惨状だ
毎月 犯しに来る男 彼の父親と
昭和の或夜 母は告げる

そんなコオルタアルの昭和が彼が生まれて17年過ぎた頃
闇にひつそりと眠つて居る殺意
彼は矢張り ひつそりと惹起する
手にした出刃で
眠つて居る男の腹めがけてカミカゼドスン

男は 目を剥いて 彼を見た
彼も 男を見詰めている
数時後に 彼は手首を曲げて 出刃を返す

中天に月食の柱が宿り それらはまるで 石榴石のやうな惨状だ
17歳にして彼は昭和を背負う
そのまま 母の眼を見ずに 闇の中 飛び出す
それつきり家へは戻らずに
彼は昭和の闇金を動かした




8:Nasrullah ◆5x4/.B59t.
07/06/03 22:35:27 l96BpWNo

(スミマセン。↑は1で。これは2で。一つの作品です。)


借金の取り立てを看板に 女を犯した 未亡人だ
かつての父親のやうだ 投げ遣りな肢体にのめり込む
水晶を砕いた時のやうな声 彼女は子宮を叫ぶのだ
さながらそれは 石榴石のやうな惨状だ

月に一度 金を工面してやりながら 女を犯した
それが数年間続き
やがて 女は開いた
数年後 子が生まれた
闇に這う目をして 彼を見ている
覚悟を決めた


巨星が墜ちて 108の煩悩の音が コオルタアルの闇に響く
昭和が64歳になつた月に 彼の子は17歳
月に一度の女を抱いた後 眠つて居る男
子は矢張り ひつそりと惹起する
手にした ピストルで
彼には一切触れずに ドンドンドン
指先も 全身も 総気立ち ブルブル

平静を装った昭和の生まれの彼の子は
そのまま彼の眼を見ずに 闇の中 飛び出す
男は思う 死ぬ前に
お前にゃ 昭和の闇を背負えまい
荷が重すぎる 器ではない
俺も昭和には疲れた




9:Nasrullah ◆5x4/.B59t.
07/06/03 22:37:46 l96BpWNo

(↑2のさらに続きです。)


銃声に気付き 涙を浮かべて彼を抱き抱える女に
最期の力を振り絞り
枕に隠した短刀で カミカゼドスン
数時後に 手首を効かせて返す刀
男が子に課した 宿題だ
彼の子はやがて何と云うだろうか 何と思うだろうか
母と父の墓前にて 何とむせび泣くか

中天に月食の柱が宿り 今は彼も女も動くのを止めて

嗚呼 残つたのは
コオルタアルの昭和の闇と
その中で動かずにうごめく
さながら石榴石のやうな惨状だ


(完)



10:ikaika ◆YffIGX9Bno
07/06/04 22:45:23 95R73Nc5
芽吹いた芽吹いた
その手を小さく
暗がりの中で芽吹いた
燦々たる挨拶の中へ
昼下がり、
芽吹いた芽吹いた
貴方方の友人達の手が
温かく濁って、
暗闇から這い出ようとしている

芽吹いた芽吹いた
あらゆる陰影の奥で
小さく叫んで消えていった
その冷たさが芽吹いた

芽吹いた芽吹いた
貴方方の瞳から
私の口から
芽吹いた芽吹き

燦々たる挨拶の中で
光という光に触れろ、

芽吹いたものよ
芽吹いたものよ

最後に往けるものとなって
小さくその身に凍えろ

11:Nasrullah ◆5x4/.B59t.
07/06/06 18:06:34 /xlXBu5X

あ。。。
あーっ!!

「投稿の条件、『無記名厳守』」

って見落としてたぁ~!
><

ごめんなさい。。。
今回は無しで。。。

えんちゅーでぃぐん。



12:名前はいらない
07/06/07 20:19:26 9sBuaVsc
「湿った」

自転車を一漕ぎするたびに、私の息遣いにあわせ、草木や電柱やらが躍動するのを感じる。
私の突き進むこの道は、より透明度を増し、トンネルの如き筒状のその内側に銀幕を貼り付け、私の美しい過去と未来とを延々上映しているようにも見えた。
そう感じて刹那、創造の材木たちが手早く正確に積み上げられ、目の前に私の王国が構築された。
それは素晴らしいエゴと絶対なる美を伴い、しかし明らかに夢の残酷な笑みが隠されているが、それはやはり私の王国であった。
頭が疼き、血のしたたる音、サイレンが煽りたてるような光を持って近づいてくるのを感じ、そして私は血管の中にあった。
濃密な赤い液体に浸され、視界が白じみ退いていく、果たしてこれは死であるのだろうか、いや猛々しき生命の循環であった。

ふと自転車のブレーキを握り、今、私と私に関わる全てが失速を始めた。



湿った風、音もなく降り立ち、春を追いやった。
積乱雲のちいさい奴が、西日を浴び陰影を深め、淡い水彩の空に浮かんでいた。
ソーダフロートのように甘く、爽やかな眺めであった。

13:名前はいらない
07/06/07 20:23:10 9sBuaVsc
>>11
きみ、かわいそうだから許してあげる。


たくさん集まんねえと。つまらねーんだわ。

14:名前はいらない
07/06/07 20:25:02 MUo/06Mb
実でいいよ実で

15:名前はいらない
07/06/07 22:12:13 pW1tCPlo
声を落して囁くのはやめて
歩くうちに眼を失ってしまった
窓を滝のように流れる雨が
水に溶ける酒のように
縮れたレイヨンのドレスのように
歯型が残る腕のように
飼い馴らした鼠のように
大人しくない唇をあてがわれた首

焦ってベルトを外す姿が可愛い
撫で付けた髪を乱すのが楽しい
太もものグルーヴは止まらないの

正直だって言って褒めてよ
ベッドの足を持って激しく暴れて
綺麗だって絆創膏剥いでよ
体の真ん中に熱いものが流れ始め
ヒールは早いテンポで擦り減る

私を嫌な気持ちで満たして
押さえつけた胸の厚みを確かめて
昔から幻覚を観てるの
ママが部屋を調べに来た

塩ビの着せ替え人形
わざとらしく残された証拠が
何より真実を裏返している
スチールのマグに氷が当たる音で目を覚ます
チョコレート味のリップ
コードの切れたダイヤルフォン
海の水が消えるまで、月は追ってくる


16:MORGEN ◆.nITGbUipI
07/06/09 20:10:55 dAe+g40a
はい、締め切ります。審査結果は月曜日くらいから。参加者の皆さんどうもありがとう。

17:名前はいらない
07/06/10 01:18:05 x13AJcEy

眼に浮かぶ桜の花びらに
たゆたい とまどい
窓を開ければ 蝶の乱舞する様よ

ただ ひたすらに

河の向こう岸の宴に
垂涎をたらし みたらし団子を片手にハンドルを片手に
国道を走り続け 朝7時から夜の11時 

まあ俺が選んだ道とはいえ 隣の芝生に嘔吐したくなるような
齢を重ねるとはこのようなことかに

どんどん醜くなり悪態すら闇に覆われ
眼は眩しいばかりに 虹を求める

少年が夢想した光景は 瓦礫の如く崩壊し
心に吹く風にどう対峙したらいいのだろう

隙間から侵入する冷たい風と暖かい陽射しを授かりながら
何もかもこれでいいのだと

例え 万人共通のことどいえ もはや袋小路に収まったゴキブリは
卑しくなるしかないわけだ

軽やかに艶やかに爽やかに健やかに
建前と本音を使い分け 煙とカフェインに埋もれながら
ただひたすら暗夜行路なのじゃ



18:名前はいらない
07/06/10 01:19:20 x13AJcEy

題名は【妄言ハッピー?】

19:MORGEN ◆.nITGbUipI
07/06/11 23:09:18 OnuIEDMA
さて批評を始める前に、1作目2作目の「無記名厳守」違反であるが、これは課題の自由と言う範囲を
無記名を守らぬ事も含むのだろうかと自問自答した結果、「あり」であると納得したので(建前)
折角の投稿作品がもったいない(本音)気持ちからも批評させていただこうと思う。
同様に締め切り宣言後の投稿作品もそのフリーダムっぷりに敬意を表し「あり」とした。
では始めようか。

20:MORGEN ◆.nITGbUipI
07/06/11 23:13:19 OnuIEDMA
>>7-9 「平静を装おった昭和の三人」
ストーリーは陰鬱ながらも読ませる勢いを感じるが、そこここで躓いてしまう。
旧仮名遣いなのかそうでないのか・石榴石は物を知って使っているのか語感で選んだのか。
「さながらそれは 石榴石のやうな惨状だ」が初めに出てくるのは3連目。3連から想像するイメージは
か細く悲鳴に似たあえぎ声をあげ、陵辱されてるかのように見せながらも「子宮を叫」んでいる女であるが、
その光景を石榴石のやうだと表現する事で赤黒く光る男女の欲望を表しているとするなら、6連までの彼が
殺意を育て男を殺害しようと追い詰められ燃やす冷たい決意、あるいは殺害現場の血にまみれた
薄暗い感情のぶつかり合いを同じ石榴石で表現されているイメージに食い違いがありどうにもするっと腑に落ちぬのだ。
その後の「石榴石のやうな惨状だ」を使った部分でもイメージの統一はされておらず、3連をなぞらえた7連と6連・
最終連で別々のイメージとして統一されており、しかし何度も繰り返し使いすぎた石榴石の色はあせ輝きはなくなっている。
最終連で〆に使うのなら3・7連で使うべきではない。

物語の中でのリアリティである動の部分、負の連鎖とその終結を図りつつも続くであろう息子である存在の
現状からの逃亡は、自由と尊厳を枯渇しての行動にも関わらず、息子を縛りその闇から這い出せずにいる姿に
「彼」が示した終結を息子がどう乗り越えていくのか。題名の平静を装う3人は平静を装いつつも昭和の闇に飲み込まれ
平成を生きる事が出来なかったのだろう予想から物語は課題を提示しつつ子の死と言う負の連鎖を予感させ終わる。

全体として読ませる力は充分に感じるし、言葉の選択にもセンスがあるが手癖で書き進めたのだろうか
全体に繰り返しの表現が多くそれが過分となって躓きに繋がっている。4連と9連の時代背景から生まれただろう相違点は
上手く表現されていると感じるが「ブルブル」でがくっと拍子抜けした。
最後に細かい事を言えば「銃で何発も撃たれて数時間も生きていられるものだろうか?」


21:MORGEN ◆.nITGbUipI
07/06/12 00:11:18 SyerFUTX
>>10 全体からの印象として「芽吹いた」ものは何なのだろうかと言う興味を持たせている。
しかし「芽吹いた」の繰り返しがなんとも余計に感じこの意図は何なのだろうと読み返した1連で、
「芽吹いた」と繰返す1・6行を飛ばして読んでみてこれは別の何かの声なのではないかと感じた。
語り手とは別の声が「芽吹いた」と囁く中語り手は明るく命の営みを感じさせる「芽吹いた」とは
遠くにあるかのような暗澹としたイメージを語りつづける。
語り手は何か人の負の感情と言うようなものが生まれ他者との係わり合いの中から
そのなにかを冷静に見つめようとしている。が、最終連で語り手はその芽吹き生まれた
ものを由としていない感情が叩きつけられる。

さて引っかかりとして字面で見て目に付くのが「貴方方」。詩は内容はもとより「読む」
時の目に映るイメージも大事なのではないか。
同じ文字の繰返しは読み難さを感じさせているのは確かだ。
重ねて言えば詩はパズル的要素があって悪いものではないが、読み取る側に何某かの
配慮は必要と思う。その配慮の一つとして「題名」をつけることをお勧めする。
特にこの場合コンペと言う読ませる事を前提とした場であるのだから、書き捨てていった
物とは思わない。もう少し読者への敬意と優しさをもってもらえればと思う。

明暗を混ぜ込んだ表現方法や、作品の奥に感じる作者の感情が垣間見える4・5・6連は
3連までの淡々とした口調が3連4行目から動に転じる事で強調されている。ここは上手い。と感じた。

22:MORGEN ◆.nITGbUipI
07/06/12 00:13:05 SyerFUTX
今日はここまで、続きはまた明日。待たせて申し訳ない。

23:Nasrullah ◆5x4/.B59t.
07/06/12 13:29:43 j5QwS+fH

>>22

有難うございます。
ご苦労様でした。
正式な挨拶は土日にまた改めて。
(=w=)/

24:MORGEN ◆.nITGbUipI
07/06/13 02:26:00 nIPhaA2X
>>12「湿った」
重厚に語り始めた出だしから読み進めるうちに各所で躓きを感じた。自転車事故で死にましたと言う話なのだが、
印象としては自転車を使った事が重めの語り口調の所為もあって映画「シティオブエンジェル」で2時間かけて
命や運命や愛の重さについて語ったかと思ったらラストで主人公が浮かれて目を瞑って自転車に乗って
車にひかれて事故で死ぬ。のような拍子抜け感が漂ってしまっている。
その原因に語り口調と小道具の軽さの違和感がある。私の王国を「それは素晴らしいエゴと絶対なる美を伴い、
しかし明らかに夢の残酷な笑みが隠されている」と表現しているのにそれを作り上げてるものが材木であったり
積乱雲の「ちっさい奴」や「ソーダフロート」など、小道具の軽さが空回りしている感が否めない。
どこかですっと力を抜いて重さと軽さの対比を狙うなら一つで良いし〆に持ってきたのはもったいない、と感じる。
きちんと纏めて形を整え、抜き所と押し所を考えて推敲すればもっと良いものになるだろう。
>>10の批評の時にも言ったが、詩は読む時に目に入る形的な要素も重要である。
まずは改行をして見易い形式を作り、強調したい部分や一番伝えたい部分を意識して欲しい。
句読点で切っているのだから、改行できない作品と言う訳ではないのだろう。
書き手は自分の作品を露出する時点で読者の目を意識すべきだ。是非推敲しなおして詩板なら詩板の投稿スレに
持っていく事をお勧めする。

25:MORGEN ◆.nITGbUipI
07/06/13 02:48:21 nIPhaA2X
>>15 作者は印象的だと思った言葉を並べているだけに感じる。題名くらいはつけてみよう。
歌詞を意識しているのだろうと受け取ったが、その割にはそこここで音の違和感を感じた。
「ヒールは早いテンポで擦り減る」「塩ビの着せ替え人形 」「スチールのマグに氷が当たる音で目を覚ます 」は
特にスチールのマグに氷が当たる ~の音で目を覚ます と分けた方が音が整う。

2連、可愛くて楽しいと感じてる相手に対しての感情の動きが4・5連に繋がらない。歌詞にしたいのか
詩にしたいのか。歌詞ならばありなのだろう、が詩としては申し訳ないが不親切すぎる。
苦言ばかりで申し訳ないが、私は歌詞には門外漢なのだ。

26:MORGEN ◆.nITGbUipI
07/06/13 02:50:29 nIPhaA2X
本日はタイムアップ。明日最後の一作と結果発表をさせていただく。
伸ばし伸ばしで申し訳ない。就寝。

27:名前はいらない
07/06/13 02:56:33 ZL1mqFlV

「自由ヶ丘に科学する」

泣かない人はポツリポツリと涙を360度の熱で燃やして円とし
バーベキューは突然の雨に匂いを蹴る

硬い空気が唇に

理由は裸か、敗北に尽きたF―16

尻打ち 頭叩き こむら返りに山芋の激情

奮い起こせば突き抜ける

お前が自由なように、俺もまた自由である

28:MORGEN ◆.nITGbUipI
07/06/13 20:55:28 zYp+W1re
>>17【妄言ハッピー?】
深夜運行のトラックの運転手らしき話者が、春の宵に花見に浮かれる人々を、己を見つめ自問自答しながら
走る道。自分はこれでいいのだろうか?子供の頃に見た夢は一つも叶っておらず虚しさを持て余す。

初見、粗が先に目に付きうむむ、と2度目に読み返した時に、あぁこれは粗と思ったものは読者へのヒント
なのだと合点がいった。その部分抜粋「垂涎をたらし みたらし団子を片手にハンドルを片手に」まずここは
1連の桜の花びらと3連の宴を受けて、春の宵の花見と自動車の運転となり国道へ繋げている。
「垂涎をたらし」と「みたらし団子」は韻を踏んでいるのだろうが、これは余計に感じる。「片手に」を
繰返しているのも1連の鮮やかな印象から大きく外れてしまっている。ここは「ハンドルを握り」位にして
さらっと流して貰いたい所だ。
次に「このようなことかに」無駄に年を重ねたと自身を嘲笑っているのだろうこの部分は、だがやはり
1連での言葉使いからもその後の表現からも浮き上がりすぎ、この作品を書いている作者自身の照れや躊躇
を感じてしまう。
8連「袋小路に収まったゴキブリ」とそれまでの描写や表現から飛びぬけたダイレクトな言葉選びはしかし
どきりとさせると言うよりはがくりとさせられた。卑しくないゴキブリを想像出来ぬからだ。気高くあろう
志を高く持とうとしていた少年が選ばれた存在ではなく、平平凡凡とした大人になってしまったと、5・6
連から受け取っていたから余計にそう感じる。初めから卑しかったわけではないのだろう?
最終連、現状に虚しさを感じながらも現実の姿に諦めを漂わせつつ日常に戻り作品は終わる。
が、「ただひたすら暗夜行路なのじゃ」はごまかしを感じる。てらいがあって書き切れていない作者のごまかし
だ。作風がなれていないのか、心情吐露が恥ずかしいのかは解らないが、これはない。古風な表現力はそこここ
に存在し、作品の中で光っているのにその光を作者自身が認めていないかのようだ。ああ、その姿のなんとも
歯がゆい事よ。最後に題名だが、作品は妄言とはちょっと違うと感じた。
照れを捨て作品と向き合うべきだ。もっともっと完成度を上げられる作品だと思うからだ。

29:MORGEN ◆.nITGbUipI
07/06/13 21:23:58 zYp+W1re

さて、審査結果の前に総評を。これは、と飛びぬけた作品は残念ながらない。
>>7-9は作者が楽しみながら書いてるのが良く伝わってくるがやり過ぎの感が否めない。>>10は力があるのに
読者を試しているかのような不親切さが残念なところ。>>12も読者の目を意識していないのがもったいない。
>>15はあれもこれも言いたいのは解るがストーリー散漫。>>17は書き慣れていないのだろうか、照れと逃げを
感じる部分が非常にもったいない。ついでに言うと>>27はフリーダム過ぎなので批評は控える。
スレのルールもなにも無くなってしまうのでね。

で、優勝は12の将来性にかけるか17の吹っ切れを願うかで悩んだ結果、>>17「妄言ハッピー?」に決定。

これは一番優れていたと言うより今後が楽しみと言う期待を込めたエールである。おめでとう。
投稿してくれた皆さんどうもありがとう、久しぶりに真剣に批評させてもらった。今後も頑張って欲しい。
最後に詩板に良い作品が増える事を願って。MORGEN。

30:穢土 ◆34law0hz56
07/06/15 22:54:02 UwMxpDGP
はじめまして♪遅れて申し訳ありません。妄言ハッピー書きました。
これはお題に自由に対して、束縛または拘束を描いたものです。
つまり反動といいますか、自由が欲しくとも、得られないという状態をです。
参考になる寸評を有難う御座います。お疲れ様でした。

次の評価人を選ぶにikaikaさんに声をかけてみます。
ikaikaさん♪ 見ていたら、お返事をお願いします。

しばらく お待ちを MORGEN♪


31:穢土 ◆34law0hz56
07/06/15 22:56:07 UwMxpDGP
↑ます
ikaikaさん 宜しくお願いできますでしょうか?

32:Nasrullah ◆5x4/.B59t.
07/06/17 12:45:43 /qRHEtnc

モルゲンさん、
改めて、お疲れ様でした。

さて、私の作品ですが、

旧仮名遣いは最初、この作品をイメージした時点で曖昧にもやのように決まって居ました。
実はこの作品は最初「タイマン」スレに載せていたものを、後日、改めて読み返してみて、
これでは伝わり難いかな・・・と思い、加筆、修正した物です。タイム・ラグと、細部を怠慢で修正した為に旧仮名遣いの不自然さが出ました。

石榴石は最初にこの作品を書いていた時にTVを見ながら作業していて、
DASH村にて、山梨の信玄の隠し金山探索で出てきて、それを見て、「コレ、良いねぇ~!」で、使いました。
色々な意味での「赤」を連想して貰いたい意図でしたが、確かに安易に便宜利用した部分です。

「子宮を叫ぶ」は、2ch詩集(便送)に載っていたある著者の表現。考えれば考える程に味があり、どうにも使ってみたかったのです。

「ブルブル」の下りは、素直に反省。確かにもう少し別な言い回しの余地を感じます。

「数時後(すうときご)」の時間単位は時間を表す単語知識が乏しく、辞書引くの面倒臭いや、で済ませたのが間違いでした。反省。

重ねて、お疲れ様でした。
有難うございます。

(=w=)/



33:Nasrullah ◆5x4/.B59t.
07/06/17 19:01:43 /qRHEtnc

ぁ。後は、

「三人」と限定したタイトルに対し、このお話では五人出て来るのです。
その辺、読み手に、何故三人に限定したのか、また、その三人とは話に出てくるトータル五人の内、誰が該当するのか、
とか、その辺、考える余地をわざと残しました。

昭和で自分が思いを深くしたのは矢張り神風。
そしてインターネットの普及しない頃の、いわば直に相手の目を見てコミュニケーションしていた時代背景。

で、モルゲンさんは彼の息子は死んだと云う様な解釈をされていた。
この辺は俺は嬉しかったです。
色々と想像して欲しかったから。
著者がこんな事を云ってしまえば、解釈が限定されてしまうかも知れず、
憚られる物の、敢えて俺もあの作品の一読み手として答えがそれぞれ読み手によって別れる解釈の内の一つを云うならば、
彼は生きていますよ。多分。

結局彼は国の強制贖罪所の中で時間の酸化を経て、
平成の時代を、父母の墓石の前で、年に一度、涙を流して母に詫びて、父には唾を吐きかける思いで、
お辞儀をして、線香をあげています。

そう俺は思います。



34:ikaika ◆YffIGX9Bno
07/06/17 21:20:55 LHBBSZTi
ごめんなさい。多忙を極めているので、辞退させてください。

35:穢土 ◆34law0hz56
07/06/17 23:16:31 DFe9V7px
了解しました。変って、ダメット ◆dmEtYvIlさんに依頼したいと思います。
何も面識などありませんが、かまいますまい。

ダメット ◆dmEtYvIlさん 宜しくお願いできないでしょうか?
宜しく 畏

36:ダメット ◆dmEtYvIl..
07/06/18 03:43:27 1ReHm5AZ
承りました♪何せこのスレ自体、初めて利用(?)するので、少し不安が…。
手違い等がありましたら、申し訳ございませんが、指摘していただくようお願いいたします。

お題:「数字」(語呂合わせから数字に関する哲学まで、どれでも♪)
投稿期間:6月18日現在~6月25日同時刻
採点期間:長くて3日(忘れていなければ)
投稿時ルール:
コテ名表示禁止
(万が一消し忘れていたとしても評価は致しますが…。)

投稿された作品は俺の拙い読解力で評価させて頂きます…。(汗)
にしても…。俺みたいな人であつまりますかね…?

37:ダメット ◆dmEtYvIl..
07/06/18 03:44:25 1ReHm5AZ
連投ごめんなさい。一応、ageさせて下さい。(汗)

38:穢土 ◆34law0hz56
07/06/19 01:03:53 c+3CfYbI
選者を引き受けてくれて有難う御座います
カスタムの調子でやれば、作品は集まります。
では。よろしくカシコ

39:スージーは考える
07/06/21 23:54:52 8EtzwC9H
スージーは考える
くるくるくると回す鉛筆を
次は誰の首に突き立てようか
しっかり削って
きっちり研いて
ひりひりに鋭い鉛筆の先

痘痕面に眼鏡のスージー
おさげが揺れる

シャーペンは好きじゃない
簡略化された関係に
意味は見いだせない
鉛筆なら
研いて削って心を込めれば
その分いくらでも尖る

揺れたおさげが描いた線を
目で追う子がいる

線は自由で純粋
尖りきった鉛筆で描いた線は
どこまでも伸びるし
あるいは唐突に終わりもする

線を見ていた男の子
スージーの考えることがわからない

スージーは考える
考えきった末
おもむろに鉛筆を投擲する

コルクボードに刺さった鉛筆八本

40:名前はいらない
07/06/24 17:40:31 /kg86aIx


41:「未明」
07/06/25 03:58:24 vE54u+Vo
真っ白な空間
胸のあたりが苦しくて
息をするのがやっと
黒字で10と書かれている階段を一段のぼると
次の段は9と浮かび上がった
僕はこれがなんだかわからないまま
9の階段を昇る
すると8の段が現れる
これを昇ると7の段があらわれ
7、6、5、4…ときっと続いてるんだろうと思った
4段に足をかけたところで
僕は小さな焦りに気がついた
僕はなんのために番号のかかれた階段を昇っているのだろう
それは目の前の石ころを蹴るくらいの
何気ない遊びなのかもしれないが
何か必然的のような気がしてる
根拠はどこにもなかった
それよりここは何処なんだと
僕はふと うしろを振り返る

コォォォと黒い風が吹く
崖だった
大きな底なしの穴の上に僕は立っている
穴へと空気が吸い込まれる
一瞬 三半器官が麻痺しグラリと落ちていく感覚がした
呼吸をするのを忘れていた

今昇ったばかりの階段は崩れ落ちて無くなってる
鏡みたいに磨かれた白い階段だった筈だ
ボロボロになって所々に開いた穴の向こう側から
風に混じって何か唸りのようなものが聞こえてくる
耳を傾けてはいけない気がした
悪い言葉を聞いてしまいそうで

唾をゴクリと飲んだせいで足元の階段がミシッと音をたてた
僕の背骨を誰かが探り当てたのだ
警告はミリミリと足裏から伝わってきた

僕は階段を昇った

体重を上の段にかけた瞬間
前の段が次々無くなってくのがわかった

最後に1の段
0の扉
僕は迷わず扉をあけた

42:名前はいらない
07/06/26 08:09:49 Ot3+1tln
まだニサク鹿集まってないヨー。作品募集?

43:ダメット ◆dmEtYvIl..
07/06/27 23:52:13 CjIxcXEx
>>42
うんにゃ、これは俺の責任ですよ(笑)テーマ厳しかったし。
これ以上延長したら折角投稿してくださったお二方に失礼なので、
採点期間内に評価などなど、させていただきますね♪

では、以下評価ということで。

44:ダメット ◆dmEtYvIl..
07/06/28 00:12:09 LU2BzIt6
>>39
最初読み始めたとき、スージーって…。って思ってしまいましたが、
ちゃんと最後に数字が出てきて一安心、でした(笑)
1連目の表現が素敵です。「ひりひり」という言葉を上手く用いています♪
また5連目も…。上手いです。書きなれている雰囲気を感じます。気のせいかな?
また、人間の描写も比較的良好ではないかと思います♪

幾つか欠点を挙げると、
「シャーペン」の「簡略化された関係」→シャーペンは機構的に複雑という先入観があると、詩の内容に共感できない。
男の子の表現→「スージー」の人物表現が濃いこともあり中途半端な感じ。スージーにもっと上手く関係付けると効果的そうです♪
6、7連の「考える」→意図の見えない単語の反復は気になります。3回続くし。
鉛筆を投げる意味→どういう心理状況からそういう行為に至るのか描写が薄いです。ついでに何で八本なのか引っ掛かりが(汗)

タイトルはもう少しこだわれたような…。「スージーは考える」のタイトルで、
導入も「スージーは考える」では少々くどい印象でした。

評価は以下な感じですが、多分…。CやBにある意味もっとも近いD+な気が…。
[テーマ:D++ 描写:C 展開:D+ 纏まり:D+ 詩度:D+ 文法:D+ タイトル:D 総合:D+]

45:ダメット ◆dmEtYvIl..
07/06/28 01:02:16 LU2BzIt6
>>41
深いっ…。こちらからテーマを出したのに
まさかここまでのもので返って来るとは到底思いませんでした。(激汗)
ある種の普遍的なテーマ、例えば生命や人生など、
具体的に何か作中では描かれていないが故に共感が出来る部分がありますね。
テーマの視点で見ると、この詩はかなりレベルが高いのではないでしょうか。

また、数字からある種の普遍的なテーマに結びつけるのに十分な素材の引き出し方、
扉の向こうをあえて見せない描写など、隙の無い作りをしていると思います。
展開は心情や行動に即したスムーズさがあり、描写同様、レベルが高いです。
ただその分刺激がないのが欠点かと。一つ一つの文体が短くないので、
こういう部分を磨くとさらに飛躍できるのではないでしょうか。

続く...

46:ダメット ◆dmEtYvIl..
07/06/28 01:03:00 LU2BzIt6
以下は持論で申し訳ないのですが、
(一般的な論説文や小説に比べ、相対的に)短い言葉で
1つの情景とテーマ性を表現する「詩」には、「読み直させる」力が必要となります。

何かを表現する時、「読み直させない」のであれば、
説明文や小説の形式がある意味もっとも表現に優れています。
再読させずに筆者が言いたい内容を正確に伝えるのが論を説く際
一番合理的なわけですし、内容も自分なりに整理して記憶に納めれて良いわけで。

でも、詩は「説明」すること以上に「芸術」としての側面が強く、
人が何度も絵や音楽を振り返るように、詩にもその「振り返らせる力」が必要となります。
それは人の心の中に「芸術」の表現そのものを刻まなければならない、
そういう理由がなるからです。

簡単に言うなら、「私の猫はどんな時も可愛い」と書かれた説明文は
頭中で「筆者の猫=可愛い」と理解しても問題はないのに対し、
「海のような猫がいた」とかかれた詩があれば、頭中で「海=猫」と図式化せず、
芸術たる詩の文章は表現そのままを記憶に取り込む必要がある、ということです。

それ故多くの比喩などを大抵の詩人は巧みに取り入れるのではないでしょうか。

だから「長い」「説明的」「読みやすい」詩には(必ずというわけではないにせよ)
人の記憶に取り込まれる段である種の問題が発生するのです。
読みやすいが故に内容を整理されやすい、表現そのままのカタチで印象に残らない、
そういう弱さ、がこの詩には見受けられました。
故に「纏まり」「詩度」は低くなりました。ご了承をば。そして長文ごめんです。

[テーマ:B- 描写:C- 展開:D++ 纏まり:D 詩度:D 文法:C- タイトル:D++ 総合:C-]

47:ダメット ◆dmEtYvIl..
07/06/28 01:09:24 LU2BzIt6
ん~…。最初に投稿してくださった方は期間内だったし…。
両方を簡単に比較できんですが…。
それに二つの詩、それぞれが限り無く
Bレベルに近いものだと個人的に感じていたり。

すごい悩みましたが、今回は「未明」を書かれた方に次の選者を決めて頂きたいと思います。
多分、「スージーは考える」の方も、近い内に優勝するのでは…?(ってかもうしてるかも)

それでは、本当に良い詩をありがとうでした♪

48:鞭 ◆ILLsmD2C1w
07/06/28 15:12:03 utISCFnV
ダメットさんありがとうございます。お疲れ様でした。

スージー書きました。
しょうもないつかみが好きなんです。
毎回詰めの甘さがいかんです。

やさしい評文ありがとうございました。
助かります。救われます。

49:やさしいあくま ◆XhCOJeVipQ
07/06/29 02:11:38 UJQiEEHe
ダメットさんお疲れ様です。未明書きました。ありがとうございました。
いい評価ありがとう。
僕もダメットさんみたいに肩の力の抜けた評文かけるといんだけど。
やっぱりストーリー調だと詩的表現が奪われますね。
もうひとかたは鞭さんだったんだ。

スージー楽しくよめたした

50:やさしいあくま ◆XhCOJeVipQ
07/06/29 02:20:45 UJQiEEHe
次の選者さんね。
誰にしようかな。一日待ってください。
面白いテーマ考えてくれる人にしようっと。

51:やさしいあくま ◆XhCOJeVipQ
07/07/04 21:29:10 KVxcd+7a
すいません遅くなりました。
この機種しばらく繋がらなかった。繋がっても読み込み悪くて。
と、とりあえず言い訳。

次の選者さんですが、俺あんまり他の人しらなかった。。
というわけで大量評価ができそうなセン五の評価人を物色してきました。
期待の新星(ちょと表現古くてスマン)ZZZさんか、お題が楽しめそうなnoteさんか、
最近調子のよいエルさんか、僕の好きなMikeさん。

ZZZさんが面白そうなので審査可能か伺ってきます。
もしこのスレみましたらよろしくお願いします。

52:zzz
07/07/05 00:30:26 1rVtsUHO
どうもzzzです。
題、投稿期間、採点期間、投稿の条件
を決めて採点すればよろしいのですね。


「人の輪郭」
だだし人物を登場させない
登場についての解釈は各自にお任せします。
まったく描かないのは難しいと思うのでゆるくていいです。
人ではないもので人の輪郭を描いてください。

投稿期間
13日まで

採点期間
15日まで

投稿ルール
コテ名は表示しない

でお願いします。
作品集まらないと哀しいので
描いていってくださると嬉しいです。






53:zzz
07/07/05 02:19:52 1rVtsUHO
>52
致命的に作品が集まらない気がしてきたので訂正


「人の輪郭」
だだし人そのものではない。
あくまで「人の輪郭」がお題です。
「輪郭」の解釈は各自にお任せします。
人そのものではないもので人の輪郭を描いてください。

投稿期間
13日まで

採点期間
15日まで

投稿ルール
コテ名は表示しない

でお願いします。
作品集まらないと哀しいので
描いていってくださると嬉しいです。

54:やさしいあくま ◆XhCOJeVipQ
07/07/05 08:04:12 dmmwK5zg

ZZZさん、ありがとうございます。
最近過疎ってるのにすいません。流れがよくなればすぐまた復活すると思います。
作品あつまるといいですね。
もしかして、僕も出すかもしれないし、出さないかもしれない。

55:自信
07/07/05 14:27:46 X9XmAyGz
ぜんぶ自分のせいにしてるほうが気楽じゃん?
他人を嫌いになるのは疲れるよ
それぐらいなら自分を嫌いになったほうが簡単じゃん?
まわりは全員他人なんだしさ
自分の周りみんな、他人
ひとりで生きていけないんだったらさ、
好きになったほうが楽でしょ、他人のことを
どう?
自分だけが空白でまわりは全部埋まってる感じね
どんどん流れ込んでくるの周りから
窮屈っちゃ窮屈ね
でも嫌いな人のこと考えなくて済むから
嫌いな人さえつくらなければ
生きるのってけっこう楽
でしょ?
説教したくてしょうがないって顔、してるよ、あなた
いいよ、したって。お説教。自分が間違ってるのは分かっているんだから
あなたのことを嫌いになったりしないよ
これでもけっこう、自信があるんだよ

56:名前はいらない
07/07/05 20:05:46 hTB+4N8M
「夜」

夜がゆれている
冷たくて
すこし湿り気おびて
抱きとめようか夜を
だっ、と 飛び出す
夜はそこにはいない
僕の後ろで
からかうような
夜がゆれている

57:「  ・  」その1
07/07/05 23:37:04 TaetxaiZ
目を瞑って

風のように

強い
風のように

柔かく 固い
形を 撫でた

記憶の奥
染色体の匂いに
温もった声

それから
月を切り取る
ベッドサイドの鏡

焼け付いて
離れない

今も残る
シルクの衣擦れ

よく似た 指先の感覚
あなたの影は
滑らかだった

だから
僕はあなたの内へ
入り込んで
口笛になれる

僕の形は
あなたの光を
埋めるのだ

ベッドサイドの鏡
黒く
塗りつぶして

全てが終わり
重なる睫毛の影を
揺らして

痛みに透き通り
流れ落ちた水晶を
拭った時

あなたは告げた

58:「  ・  」その2
07/07/05 23:38:00 TaetxaiZ
いつの間に
風化して
灰になって
舞い飛んだの


平坦な
かつての僕の形を
写真たての上
描くように

それから 影は
2つの睫毛を離して

揺らめきながら
窓辺へ向かう


なぁ もう少し 開けていてくれないか

風のように

強い
風のように

柔かく 固い
形を 撫でて

その滑らかなどこかに
歪な僕の
砕けた灰色
引っ掛けることが出来たなら
あなたにドットが出来たなら

僕は 風をやめて

そのはみ出た輪郭に
ただ 眠るから


※タイトルは「ドット」とお読みください。

59:名前はいらない
07/07/06 22:13:31 xMKzMsux

あ…。
主体以外のものの輪郭を人で描いてました(汗)
問題があればスルーしてくださいorz

60:名前はいらない
07/07/07 08:01:21 DpfRsFLG
あげ

61:zzz ◆sleep/BFLw
07/07/13 02:05:12 3QYg1c5K
作品を投下してくださった皆様ありがとう。
14日夜から採点します。
最後の悪あがきage



「人の輪郭」
だだし人そのものではない。
あくまで「人の輪郭」がお題です。
「輪郭」の解釈は各自にお任せします。
人そのものではないもので人の輪郭を描いてください。

投稿期間
13日まで

採点期間
15日まで

投稿ルール
コテ名は表示しない


62:リボン
07/07/13 04:27:31 XcSmcA0B
パチパチと音を立て
暖炉が燃えている

丸まったアイボリー色の毛糸の屑が床に転がる

糸のさきをたどって
先にみえるものは
なにもないはず

ねむれぬよるを形どって
リボンにしたらいい

だってみえないから

おれんじの影をこえて、
目をつむって、
風景に暗闇を宿す


あなたを形取る
モノ
すべてもらえたらいいのに



63:クロッキー
07/07/13 08:44:39 snars7fj
ひとの形をゆっくりと
一度、なぞってみて下さい

決して、簡単な線では結べない。
膨らみがあって
きゅっと締まった所があり
ただ真っ直ぐだと思っていた所にも、本当は
微妙な線の強弱が隠されていて
(ひとの形を辿る)
(なあんて、ひと、は柔らかないきものなんでしょうと)





64:【内外一貫】
07/07/13 22:57:14 L09R/8XE
頬を波打つ、鮮やかな瞬間に

くっきりと投影される無意識

仰げば尊し それ 見たことか

一期一会の擦れ違い 運命の悪戯

因果に降れ伏し 畏まり

24時間 それも86400秒 

ダイナミズム地殻変動に震える魂

ミクロに潜む決死圏

出会い 触れ合い 擦れ違い お手手を繋ぎ

波打ち際の高ぶる感情 あぁ~生きてて良かった

母さん

 今日は良い事でもありましたか

 素敵な笑顔をありがとう

 僕は日々是好日と 隙間の境目を隠れ蓑にしながら

 遠巻きに 徐々に 顕現される刹那に 鼻孔を膨らませて

 滅多打ちにされています

 僕は無力です、、、けれど、好青年でありたいという

 一般的な願いに執着しながらに、出会う人々を気持ち良くさせたいのです。

 どうでもいいことなどなく 無駄なことなど存在せず

 愛を芽吹かせ 孕ませながらに 徒歩を決めています

母さん

 僕を生んでくれて、ありがとう

 太陽が僕を撫で付けたまま 溶けてくれません

 僕は太陽の愛撫に困りながら照れ隠しに勃起しています

 すべてがあか~く染まっていきます

 時間と闇と そして僕も 生き物も

 すべてが赤色に染められていくのです すべてが・・・・・・

65:名前はいらない
07/07/14 00:30:08 SV2N6rFW
「体内反乱(1/2)」

浮き沈みの感情を
いったりきたりの繰り返し
繰り返しすぎて戻れない

この入れ物にある中身は
全て持ち主に支配されている

最初に助けを聞いたのは
脳と胃だった
満腹中枢の破壊
嘔吐の繰り返し 痩せ細っていく身体は
唇や皮膚がカサカサになり
重度の貧血 疲労感
栄養失調からくる思考停止
狙いはそこだった

心が悲鳴をあげる
ガラス辺は心に刺さって丸くなり
僕らにガラス玉は降り注ぐ
外界からの攻撃を一心に背負った
心の残骸だ

自分達に痛みはわからないが
身代わりになってくれる彼女に従うだけ
ひしめき合う体内で
実体をもたずにただよう心は
いつも孤独を感じていたのかもしれない

外界に立ち向かう気力もなくなれば
逃げの一手
守ろうとしてなりふり構わず放棄する
矛盾してる

心にとりつかれた脳は 指令を送り込んだ後
凍り付くことにした
ほとんどの機能は生きることを止め始めている

(つづく)

66:名前はいらない
07/07/14 00:45:33 SV2N6rFW
(2/2)
脳はなるべく考えないようにした
心と脳の密接なつながり
疑問を持たずに信頼する
それは脳の司令塔という機能を逆手にとったからではないか
それとも脳から生まれたからか

自己防衛機能を持つ脳は
腐った心を切り離せると聞いた
だがそれは「外」の話しだ
生命維持するためだけに 反乱を起こした内臓たちが
心を冷たい場所へ幽閉する
どちらも救いのない話だ

取り込んだ有機物は異物として吐き出される
それもまた 体の中で殺され
追い出された自分自身の残骸だ
もう必要ないのだ
心臓は耐えた 私の 役割とは…

考えるのは脳の役目
肺は言った
意思をなくした脳に俺達は逆らえない
肺は凍え 眠りにつく
心臓は一人残されたが 孤独を感じることはない
働き続ける役割を 自分は全うするだけ
やがて静かに凍りだす
冷たすぎる温度は熱く感じるんだよ
心が
一瞬
そういったような

働き続けた心臓は
最後に証を奪われた

67:名前はいらない
07/07/14 00:48:13 SV2N6rFW
>>65-66
締め切りすぎてるやん。
受け付けされなかった場合はスレッドの賑やかし程度に流してくれればオケです。

68:zzz ◆sleep/BFLw
07/07/15 23:02:06 6GCozqAZ
zzzです。これから採点始めます。
すこし16日にはみ出したらすいません。

お題「人の輪郭」

>55「自信」
>56「夜」
>57-58「 ・ 」
>62「リボン」
>63「クロッキー」
>64「内外一貫」
>65-66「体内反乱」

以上7作品です。

69:zzz ◆sleep/BFLw
07/07/15 23:35:18 6GCozqAZ
>55
私の殻・繭を織り成す自信から私の「輪郭」を描く作品ですね。
空白の自信とでもいいますか、強い後ろ向きの肌があります。

こういうことを言える人は好きですね。
輪郭を描くために用いられたのは境界としての他者。
内から見た心的な輪郭を心象として描写してあります。
他者が輪郭に漣を立てる存在となって登場しています。

輪郭はいるひび割れをそれを侵すものを好きになることによって、
私を空白にすることによって、
生き抜いていこうとする「自信」。
それは弱さでしょうが、話者は意識的にそしてその歪みを知っていて、
なおかつそれに「自信」を持っています。
弱い強さですね。
同時に強い弱さを思い起こさせるつくりになっています。

聞き手は登場せず、
読み手に「私の輪郭は見せたよ、あなたは」と、
折り返される眼差しがあります。

文は少し単調になりがちで、若干の鬱陶しさはあります。
文体が軽く粘着質になりがちな後ろ向きを爽やかする効果を出していると思います。
「説教~」の文がいい効果を出していて、いやらしい文になるのを防いでいてかつ
そのあとに「自信」がアンビバレンツな輪郭のあり方を伺わせます。

レオ=レオニの絵本のような味があります。
「前向きだって。君の前はそっちだって知ってるよ。
でも、あたしの前はこっちなんだ。自信あるよ。」
みたいな感じ。
いわゆる「輪郭」というよりもむしろそういう肌としての輪郭を描こうとしたのかな。
好きな作品ですが、もう少しアクセントか何か仕掛けが欲しい気もします。


このペースでは絶対に今日中に終わらないことに気がつきました。
明日に踏み込みます。
まことにすいません。



70:zzz ◆sleep/BFLw
07/07/15 23:59:31 6GCozqAZ
>56
僕を包む夜を描写することによって「輪郭」を描く作品ですね。
夜の空気に水没するような夜と僕の交じり合った「輪郭」が描かれています。

僕に段々と浸透していくような夜の肌があります。
「夜がゆれている」「冷たくて」「すこし湿り気をおびて」という描写で
しんとした、冷えた水に肌を晒すような僕の輪郭が情景として描かれています。

「抱きとめようか」で
僕を包む夜と、逆に僕が夜を抱えようかという
輪郭の交じり合い、意志が描写されます。
含みも強いですね。
ここは魅力的です。

そして「夜はそこにはいない」
いいですね。描き方がうまいです。
水面の姿のような朧さ。
「僕」と「夜」にたどり着いてしまわない。
僕の裏返しのような「夜」です。

最後の「僕の後ろで~」も
ルビンの杯のような
僕が揺らぐような夜が魅力的に描写されています。

全体に柔らかく平易なことばを使うことで
文を効果的にしてあります。
「夜がゆれている」で始まって裏返されてまた、
「夜がゆれている」にかえってくる。
夜の迷い道のような夜です。

少し柔らかすぎる気もします。
情景はいいですが、威力には薄いと思います。
立ち止まらせる何かが欲しいような気もします。



71:zzz ◆sleep/BFLw
07/07/16 00:52:48 /dTuFgTT
>57-58
「あなた」を形を失った「僕」が撫でていくことで「輪郭」を描いた作品ですかね。
読むのも書くのも下手糞なもので
あからさまに間違っていたりしたらすいません。

意図的に
空白をとり、速度を変え、距離をとり、朧に描いてあります。
変化していく流れが詩の魅力をます効果を出していますし、読みにくくもしています。

「あなた」を見つめる「僕」の眼差し。
懐かしさと淋しさ、哀しさを思わせる描写です。
「僕」は風であり、光/影であるように思わせます。

フラッシュバックのような断片的な、記憶的な情景です。
遠さと近さの入り混じった感情。
「僕」と「あなた」の輪郭は時に重なり埋めあって来たのだと思います。
眼差しが重なり合っていたような想い。

そんな夜から
「全てが終わり~あなたは告げた」と言葉が流れます。
「僕」が「風化して~舞い飛んだ」とあり、
これは呟きなのでしょう。夜の深みに零れた呟き。

そして窓辺。
今度は「僕」の呟きが零れます。
かつて交差していたものが今度は轍のように交差することなく進んでいきます。
そして「 ・ 」
交差ではなく残ること。ただ佇むこと。寄り添うこと。

「風のように」から始まった言葉は
「あなた」を撫でて、喪失を経て「風のように」に戻ってきます。
ただ想いを残して。

全体を通して少し言葉が滑っている箇所があると感じました。
特に「 ・ 」は補助線としては生きていない気がします。
言葉の流れ、情景の流れがやわらかな魅力を出しています。
肌を撫でていくような詩だと思います。



72:zzz ◆sleep/BFLw
07/07/16 01:41:11 /dTuFgTT
>62
わたしの眼差しを通してわたしの「輪郭」を描いた作品ですね。
触れた部分だけがあるような解けゆく「輪郭」が描かれています。

燃える暖炉と毛糸の屑だけが描写されます。
続けて「糸のさき~なにもないはず」という虚ろさ。
この空間のなさがわたしの輪郭のなさを伺わせます。
同時にたどるもののなさなのだと思います。
「ある」「いる」ものしかないような空間です。

続けて「ねむれぬ~したらいい」
夜もかたちがなくのっぺりとしています。
そして「だってみえないから」
見えない夜、眠れぬ夜を織り束ねてリボンにしたらいい。
リボンは装飾であり包む物でありシンボルです。
わたしは輪郭としてのリボンを持たない、
それを求めると思えます。
このみえなさはわたしでもあるのでしょう。

「おれんじの影~暗闇を宿す」
ここでは目を瞑った闇が、
風景よりも濃密であるように描かれています。
解離性の風景、解離性の空間。

「あなた」の「形」と「モノ」に眼差しが向けられて終わります。
わたしの吐露でもあるし、折り返される言葉とも読めます。

全体を見ると
足りなさの描写がうまくいっているか微妙なところな気もします。
まとまりがよわいと思いました。
言葉は味のある選びがされているように感じました。


やっと半分。


73:zzz ◆sleep/BFLw
07/07/16 02:12:34 /dTuFgTT
>63
ひとの「輪郭」そのものについて描いた作品ですね。
しなやかさで手触りのある詩です。

ゆっくりと優しく語り掛けるように言葉が綴られ、
読みながら「ひとの形」を思い描かせるつくりになっている。

「決して、簡単な線では結べない。」
像を「結」ぶの結ぶと、線と線を「結」ぶの結ぶ。
ここでは繋がって「結」ばれるものとしての「形」がある。

「膨らみ」、「締ま」り、と線がひかれていく。
身体を持たせる描写。

「微妙な線の強弱」「隠されて」
ここで身体と皮膚・肌を描かせる言葉。

身体に留まらない輪郭あるいは身体から発される輪郭を思わせる。

そして、もういちど
「(ひとの形を辿る)」、今度は「なぞ」るから「辿る」
ここは深みを読み込むことも出来ると思う。
線以上の形。

そして「柔らかないきもの」
弾力のある肌、動き。

全体を見ると少し動きを感じないのは残念だった。
「クロッキー」だしもっと躍動するような曲線を見たかった気もする。
手触りをもたせた、そして優しい匂いをしのばせた詩であるとおもう






74:zzz ◆sleep/BFLw
07/07/16 03:25:29 /dTuFgTT
>64
「僕」と周囲の細波を描くことで僕の「輪郭」を描いた作品かな。
無理のある走りを言葉がしていてその割にはとても爽やかな詩だと思います。

ちょっと捉えられたのか自信がもてません。
縦横無尽に走る言葉。
スポーツの実況を思い出したりします。
その割りに描写対象自体は素朴に思えます。

「僕」の底ではなく、表面から発されているような言葉たち。
どちらかというと、
描写するためではなく、隠すために描写されている気がしてきます。

「頬を~良かった」あたりは
「僕はでかけた」を
「僕はまだ見たことない運命を知らぬ時間に足を踏み出しました。」と
書いているような感じです。
細波のような日常の色んなこと。
僕は足をとられながら生きている。

多分ここまでで外
ここから内というような構造になっているのかと思います。
そういう「内外一貫」なのかと。

「母さん~」
突っ込みどころの多い爽やかさです。
吐露される言葉。
隠れ打ちのめされるが「気持ち良くさせたい」
「愛を~孕ませ」と続きます。
判断が難しいです。

「太陽が~溶けてくれません」
「僕は~勃起しています」
太陽が何の暗喩なのか
「照れ隠しに勃起」…すごい状況です。
ここがうまく読めると「内外一貫」して読めそうな気もします。

そして、
「すべてが」「赤色」になって語りが閉じます。
赤から色々イメージをめぐらすこともできるのですが、
やはりうまくまとまりませんでした。

私にとってはうまく読めない詩でした。
性は随分と色濃く出ていると思います。
僕の生・性と死なのかなと思ったりしました。




75:zzz ◆sleep/BFLw
07/07/16 03:33:20 d9pVbwec
ここまでの作品で
次の選者を決めたいと思います。

もちろん、このあとで
>65-66「体内反乱」の評価もします。

ただ
まあ一応投稿期間のルールは守りつつということで
私自身が採点期間守らずに申し訳ないですけど。

というわけで
このあと
>65-66の評価をしてから

>55
>56
>57-58
>62
>63
>64
の6作品から次の選者を決めたいと思います。


76:zzz ◆sleep/BFLw
07/07/16 04:38:58 d9pVbwec
>65-66
身体と心の交錯する狭間の物語りで「輪郭」を描いた作品。
免疫を廻る自己の輪郭の物語りと読むこともできる詩です。

個人的な信条として私は「こころ」「心」という言葉を基本的に使いません。
理由は色々ありますが、
それが色々な誤魔化しや欺瞞を含んでいると思っているからです。
過剰な心理主義も嫌いです。
以上はこの詩への批判ではありません。
そんなことは十分にわかった上で「心」を使って書かれたいい詩もあります。
私自身の信条ですが、評価に多分に影響すると思われるので
先に書いておきます。

さて、
まず感情の振動が描かれます。
「入れ物」と「中身」と「持ち主」が登場し物語りはこの立場から進められます。
淡淡と語られる「身体」の崩壊、「助け」と「狙い」
「心」が身代わりとして砕けそこから波紋の様に崩壊が伝わっていく。

組み上げられた機械あるいは組織やプログラムとしての描写。
それぞれはあくまで淡々と自分の役割を見続けます。

そして「反乱」、自身の残骸。
交錯する「自身」、内と外という眼差しを浮かび上がらせています。
何が「自身」なのか、内とは、外とは何か。

繋がりが段々と切られていきます。
「やがて静かに凍りだす」
静まっていく世界。

全体を見ると少しまとまりがなくごちゃごちゃしている印象を受けます。
説明的になっている気もします。
もう少し絞って一部を深く書くのもありかなと思いました。
波が飲み込んでいくように描かれてくのは面白みがありました。
眼差しに整理が必要かなと思います。




77:zzz ◆sleep/BFLw
07/07/16 04:47:37 d9pVbwec
えーと、
お題「人の輪郭」と私の好みから
次の選者は

>56「夜」の作者さん
に選んでいただきたいと思います。

「人の輪郭」という題がうまく生きていたと思います。
また、私の好みでもありました。

皆さん、ありがとうございました。


78:ゼッケン ◆ZkkenDgUE6
07/07/16 06:02:41 EeqCOca8
55書きました
zzzさん、丁寧な評、ありがとうございました。
なるほどなるほどと読みました。おもしろかったです。

79:zzz ◆sleep/BFLw
07/07/16 06:19:44 opVXSy0x
>78
恐らくは多分に的外れなよみかたをした作品もあるかと思いますが、
こんなふうに読まれたりもするのだと
参考にしていただければ幸いです。

>輪郭はいるひび割れをそれを侵すものを好きになることによって、
これ
>輪郭「に」はいるひび割れ「、」それを~
にして読んでください。


80:ゼッケン ◆ZkkenDgUE6
07/07/16 14:48:13 Ln7V2J2V
>>79
それですよ。的外れな読み方というものは存在できないと私は思っているんですよね。
文字を置いた直後には書いた本人はその文字を読む側になるんです。それは頭の中だけでやっててもそうです。
書くという行為はすべて過去になされるものであって、読むという行為だけが人間の認識できる現在です。
作者本人がこれはこういう意味でと説明するときは、それは作者が自分の書いた作品をそう読んだというだけの話であって、
作者の思惑が他の読者の感想より上にあるわけではない。

えーと、言いたかったのは作品の評も作品だということで、興味深いかどうかだけが大切で
当たった外れたとかいうゲームはしなくていいんじゃないかなあ、と思うしだいです。どうもでした。

81:zzz ◆sleep/BFLw
07/07/16 15:50:20 opVXSy0x
>80
ごめんなさい。
発言が正確ではありませんでした。

もちろん作者の書いた意図が絶対のものであるとは思いません。
が、書かれた言葉を「読む」時は
多くの人の読み方が収束していくような地点、
読む力をもった眼差しが重なっていくような地点が
あると思います。

それは「的」ではないですし、
その地点が絶対のものであるわけでもありません。

しかし、
その収束点を見て取れないのなら、
やっぱり力がないとか評ができない、と
言われるのも仕方ないと思うのです。

それとは別に
興味深く読める、というのもそれは意義深いことと存じます。

そういう意味で
私の読みは「的外れ」である可能性があるかなと、思います。
ただつまらない「読み」はしてないとも思いますよ。
私の「輪郭」がしっかりと見えてくる「読み」をしたつもりです。

適切なご意見ありがとうございます。



82:ダメット ◆dmEtYvIl..
07/07/16 20:05:47 huE5esi/
>57-58書いた者です。評価ありがとうございました♪
ここまできっちり読んで下さるとは正直思っていなくて、大変感動です!
ちなみに内容、読んでくださったもので合ってます。大丈夫ですよ~。

言葉が滑っている・・・。ぼやけていた課題が見えた気がします。
今まで書いていて、何かが違うと思った違和感はここにあったのかも。
なんだかすごく参考になりました。

ちなみにタイトルは狙いすぎたかも・・・。ううむ・・・。
「灰」とかで抑えたほうがよかったかも・・・。
とにかく適切な評価ありがとうでした♪
そして、「夜」を書いた方、おめでとうございます♪

83:ダメット ◆dmEtYvIl..
07/07/16 20:14:12 huE5esi/
適切じゃないです。言い直します。

「きっちり読んで下さるとは~」っていうのは、読解力うんぬんじゃなく、
ここまで細かなニュアンスまで汲み取ってもらえると思わなかった、という意味です(汗)
ややこしくてごめんなさい(汗)

84:notePDkbPQ
07/07/16 21:59:30 fPfbGxXA
ZZZさん、ありがとうございます。夜、書きました。ZZZさんの解釈の方が、作者の意図より良かったデス。わたしは、他人を描いたのでした。

85:穢土 ◆34law0hz56
07/07/16 22:09:22 IU5ZJQM/
お題:輪郭 内外一環を書きました。
丁寧な評を有難う御座います。
題名は分かり易く、内も外も同じという意味でして、
主体の表情を表現したつもりです。更に突き詰めれば、顔の皮膚。
けれど、そこまでイメージさせえないというのは、技量不足でして
あぁ=兎角、有難う御座いました。優勝者に拍手喝采を♪

86:やさしいあくま ◆XhCOJeVipQ
07/07/17 07:17:38 VMdWeux8
おっおー♪
過疎かと思い心配してみれば、みんな戻って来てますね。
よきかなよきかな。

>>65-66体内反乱書きました。
評価混ぜてくれてありがとう。
作品書いてる暇がなかったんで昔のを引っ張ってきました。
まとまりですね。言われて納得。この作品、根本的にこれだと伝えるものが不足してました。
ZZZさん初選者お疲れ様です。
今度書き手として参加してみてください。楽しいですよ。

87:名前はいらない
07/07/17 13:35:01 b3TNZezU
やさあくのいんぼう

88:NaPlz ◆BMW0Jpd26c
07/07/19 08:22:24 nq+JmnAR
お邪魔します。
◇notePDkbPQ様の御指名に与りましたナップルと申します。僭越ながら選者を務めさせて戴きます。
就いては、お題、期間、条件について、少々考える時間を頂戴致したいと存じております。で後ほど。

89:名前はいらない
07/07/19 09:03:47 SpRdzXJX
指名の経緯すら不明

90:名前はいらない
07/07/19 13:06:52 Gj+ePLHL
すべてヤラセ

91:名前はいらない
07/07/20 06:59:14 lwggtWo5
丁寧な評価ありがとうございました。

92:NaPlz ◆BMW0Jpd26c
07/07/20 08:53:52 TJGORq/k
私が指名されたと勘違いしてしまい、あるいは、お呼びでないようなので、謹んで辞退致します。申し訳ありませんでした。失礼。

93:notePDkbPQ
07/07/20 12:53:27 GxcAF0Nj
すみません、お礼書き込み失敗していました。ナップルさん、選者の辞退、考えなおして頂けませんでしょうか。

94:NaPlz ◆BMW0Jpd26c
07/07/21 05:15:12 xEbSP5gm
度重なる勘違い、すみませんでした。
>>93 notePDkbPQさん 御指名戴き、ありがとうございます。尽力させて戴きます。
心配なのは、無名無実の私風情が選者になって、果たして投稿が集まるかどうか・・・

95:NaPlz ◆BMW0Jpd26c
07/07/21 05:20:54 xEbSP5gm

 お題:「遊び」
  (大人の、子供の、男女の、諸々の”遊び”という物事についての詩、
   あるいは、テーマに限らず、詩の中で好き勝手に”遊んで”下さっても構いません)
 投稿期間:7月29日(日)迄
 採点期間:8月1日(水)予定
 投稿条件:どこかに縦読みがあるとちょっと楽しいような気がしてきました。強制ではありません。

何分私のような無教養者が選者ですので、評価等にはあまり期待せず、
お遊びのつもりでお楽しみ下さい。  どうぞお気軽に。

では、宜しくお願い致します。

96:notePDkbPQ
07/07/21 08:45:35 N2Un7M98
ナップルさん、ありがとうございます。作品集まると思いますよ。募集あげ。

97:ねむい よるの アきち アそぶ こえが きえる
07/07/22 08:12:23 o1s0WB++


混在する虚構と現実がモザイクになる
     物語りは破られて消え
 涼やかな少しの記憶として咲き

            額に落ちた明りが
身体を流れて爪先から床を打ち据え
      肌に開いた網目状の穴ぼこ

               あたしは遊ぶ
     夜がありえなくなったからこそ
        終わりから開くようなドア

       言葉を殺す言葉の気持ち
  息継ぎだけで構成された曲が続き
         裏返される表面のコア

            弛緩した物語りの
                願望を遮る
あたしは空き地になりたがっているよ

夜の中心から漏れ出す耳鳴りは遠い
        物語りと物語りは相食む
       ただ遊び声が喪失を重ね



98:↑ガタガタになってしまったので訂正
07/07/22 08:17:05 o1s0WB++

「ねむい よるの アきち アそぶ こえが きえる」


混在する虚構と現実がモザイクになる
         物語りは破られて消え
    涼やかな少しの記憶として咲き

            額に落ちた明りが
身体を流れて爪先から床を打ち据え
      肌に開いた網目状の穴ぼこ

               あたしは遊ぶ
     夜がありえなくなったからこそ
        終わりから開くようなドア

       言葉を殺す言葉の気持ち
  息継ぎだけで構成された曲が続き
         裏返される表面のコア

            弛緩した物語りの
                願望を遮る
あたしは空き地になりたがっているよ

夜の中心から漏れ出す耳鳴りは遠い
        物語りと物語りは相食む
       ただ遊び声が喪失を重ね



99:名前はいらない
07/07/22 08:20:19 w871chBC
「かごめかごめ」

霧の中に童謡が聞こえていた
朧月のような昼の太陽を隠し
周りの木々は夏だというのに葉を失い
枝の影が薄墨のように地から流れている

うずくまるのは僕
みんなは手を繋いで 楽しそうに
僕の回りをぐるぐる歩いて 四面楚歌

みんなと違う遊びがしたかった僕は
いつの間にか鬼にされ

顔を上げた僕は責められる
子供の形した泥人形が囲んでいた
空洞になった口が
目の前で動く

下向け
下向けよ
みるな

誰かが僕の頭を弾いて
髪に泥をつけた


輪は二重三重束になり
僕をぎゅうぎゅう 圧迫する
僕は誰をみていいのか
ぐるりと見回す ろくろになった

みんなの手が
にょきにょきと四方から延びてきて
何か言いかけた 僕の口を
ぐにゃりと 潰して
泥だらけの手を
顔に腕に体に
僕は抵抗して変な形の泥人形になった
それをみんなが
形を整えて
同じ形にさせられた
抗う僕の意識は だんだんそうなってしまえと
楽な方へ言い聞かせて

おいで
仲間にいれてあげる あげる

あぁ それが正しいのかも

僕は歌っていた
みんなと手を繋いで
次の誰かを泥人形にするのに

100:名前はいらない
07/07/22 08:35:15 nhylUlYB
fdさ

101:祭り
07/07/22 09:50:48 o1s0WB++

ぼくは始まりを知らず
ぼくは終わりを知ることができない

祭りの外で目を覚まし
遊びの中で目を逃れる

精神的な視線
肉体的な声音

空間を意図が支配して
あたりに
置き忘れられた遊びの
孤児が
毛布にくるまれて
廃棄される

視線を遡る悔恨
声音を渡る懊悩

枝葉は笑い続け
風間は泣き続け
往復する

瞬間を待っている
意図が消え去って

ぼくがぼく中にいきわたる

遊びの童が喧騒に融け混ざる

祭りの中で眠り
祭りの時が終わる

ぼくは始まりを知らず
ぼくは終わりを知ることができない


102:名前はいらない
07/07/25 22:24:52 nM39PeDx
あげ

103: ◆CeJ6D/I4qE
07/07/26 18:16:24 69PsdbA2
>>24
めちゃ遅くなったが、批評ありがとう。
そーかやっぱ読みにくいか、文章の力強さが止められてしまうんじゃないかと思ってね。
いい材料が見つかったよ、改良して遊ぼう。

104:へんちん ぽこちん
07/07/26 19:34:44 81sAa/Pz

ぽこちん ぽこちん
へんちん ぽこちん
きゅっきゅっと かわむき
へんちん ぽこちん
やあい
あのこが
にげてくぞ

105:ゼッケン ◆ZkkenDgUE6
07/07/28 17:31:55 54JCigVh
「恋」1/3

Aというのはこの女の名前ではなく
この女の友達の名前で、この女の名前はBというのだ

気持ちいいよ、A

おれは腰を動かしながら女の耳元にささやく
女はいやいやするように首をふる 
おれはにやにやしながら女の顔を見下ろす 
しかし、女からはそれ以上なんの反応も返ってこない
おれは動きを止めて言った ほら、頼めよ
お願い、C、もっと
Cというのはおれの友達の名前だった
おれは興奮して腰をつよく突き入れた
女が声をあげて抱きついてきたのでおれはふたたび動きを止め、
女の腕をおれの身体から引き剥がし、手首をつかんでベッドに押し付ける

そういえばBのやつってCのことが好きなんだよ、知ってた?
おれは知ってるんだけど、CはAのことが好きだからさ
しかたないじゃんね? おれはまあ、いいんだけど
Bってかわいそくね? おれはまあ、わかっているんだけど

うそよ
そうですか


106:「恋」2/3
07/07/28 17:33:45 54JCigVh
おれは信じず、腰を振る ああ、気持ちいいよ、A
女は泣いていておれは気持ちがいい、それも射精するまでのことで、
虚脱するととたんにおれはくどくどと弁解を始め、ひどいことを言った、
それはおれが自信をもっていないせいでおれは確信が欲しかったのだが、
おれに自信がないせいでおれは確信できない、
本当のことを言えばきみが好きなのは本当はやっぱりおれではない、
おれのことを好きなのも本当なのだろうが、嫌いな人間と比べたらというにすぎない、
好きな人間のうち誰かがきみの手に入るのならばきみはおれとセックスしたのかな、
おれがどうしてもと言えばセックスぐらいしただろう、
それでぼくらの友情は思い出となって、そしてさよならだ、
しかし、そうはいかないんだよ、

なぜなら

現実にはきみの手に入るのはおれだけだから
またひどいことを言っているけれど、いまは言っていることが
さっきとはまるで理由が逆になっていておれは信じようと思っていて
きみがいちばん好きなのが誰かなんてけっきょくおれにはわからないことだし、おれにわかるのは
おれはきみのことを好きなのかもしれない、いちばん好きなのかもしれない、だから信じるのが怖いのかもしれない、それだけだ

女がちょっと笑ってくれたので、おれは女の手を力を込めて握り、離して立ち上がると
キッチンにまわってうまいチャーハンを作り、女に食わせる
女がチャーハンを食べ終わる頃には時間はとっくに過ぎており、
おれは延長の分も含めて女に金を払い、女はまた呼んでください、あ、
チャーハンもごちそうさまでした、と言って帰った


107:「恋」3/3
07/07/28 17:34:39 54JCigVh
話の飲み込みがはやく、頭のいい女だった
女はプライベートの番号を教えてくれなかった

おれは苦く笑ってみて、真に迫った泣き顔だったのはしかし、
よくある話で女にも思い当たることがあったのかもしれない
するとあれは本当の泣き顔だったのかもしれない
そう思うとまたすこし疼く
明日は朝が早いから今夜はもう寝る、泣き顔は明日の夜思い出す

108:名前はいらない
07/07/28 17:45:50 jldWObvq
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109:「酩酊中」
07/07/28 18:08:24 GmpI6uNC
「きゃああ」よりも「ぎゃああ」がぴったりくる土曜日の昼下がり 、外気温は35度をこえ、道は渋滞  
熱い空気は苛々と音をたてて地上へ押し寄せられてくる。
こんがりと焼け焦げた人々は、黒い顔をさらしたまま互いの焼き目を批評しあった。

 よく知られていることだが、一杯目のビールの泡は、飲む人の頭のねじが溶けてできる。
ビアホールにつき、ビールのジョッキを前にするとあたしたちの頭のねじは、ポンっと音をたてて跳びあがり、
それぞれのジョッキの中へダイビングする。ねじは真っ白な泡をつくりだし、そのきめ細やかな舌触りを楽しむのである
 これもよく知られていることだが、酒場の中の空中には、ねじが抜けてしまった穴から流れ出した頭の中身がいつも漂っている。
あたしたちは、適度にミックスされたぶちまけられた中身を、
タバコの煙を吸うようにゆるやかに、まったりとすったりはいたりして酩酊を重ねていくのである。
こんがりした焼き目が浮き出た日には ビールがうまい。ちょっと余分にぶちまけて、おつむを軽くして、眠るのである。


110:age
07/07/29 17:52:53 OEH6HFR7
age

111:NaPlz ◆BMW0Jpd26c
07/07/31 00:38:24 JL9FkntW

遅れ馳せながら、締め切りです。

>>98 「ねむい よるの アきち アそぶ こえが きえる」
>>99 「かごめかごめ」
 >100 「名前はいらない」
>>101 「祭り」
 >102 「名前はいらない」
 >103 「◆CeJ6D/I4qE」
>>104 「へんちん ぽこちん」
>>105-107 「恋」
 >108 「名前はいらない」
>>109 「酩酊中」

以上10作品(うち、詩かどうか判断するに難しいのが4作品)
投稿者の方々、ありがとうございました。
これから審査に移らせて戴きます。

予想では作品1つ2つと高をくくっていた為、
今更ながら審査せねばいかぬ数を前に驚きと後悔と焦りを感じ、
家賃公共料金NHK受信料の支払いを忘れる程にひどく取り乱しております。

気長にお待ち戴ければと存じます。

112:今だけ名無し
07/07/31 23:49:32 0JLlY4K/
OK。無理のない程度でお願いします。

113:今だけ名無し
07/08/01 09:45:32 nz1hCRiB
おもうに
>>100>>102>>103>>108は作品じゃないと思った。

114:名前はいらない
07/08/05 14:23:16 LI+CKIA5
そんなに待てない

115:名前はいらない
07/08/06 14:28:29 aU5OC3Lt
評価マダ-?

書いてないけど

116:NaPlz ◆BMW0Jpd26c
07/08/06 21:11:04 VsNnYy3G
非常に遅くなってしまい、申し訳ありません。

痛快批評娯楽スリラーを目指して書いておりました所、文章がベラボーに長く、止め処が無くなってしまいました。
しかし、これ以上お待ち戴く訳にはいかない為、断腸の思いで、今回は一言感想に留めさせて戴きます。
(原稿の方は仕上がり次第、インターネット上のどこかにバラバラに投下致しますので、
 ご興味の有る方は、マイクロソフト社サポートセンターまでお問い合わせ下さい。)

では、詩立歩笑小学校14年生負組担任の黒味噌先生に、夏休みの絵日記の備考欄のような寸評コメントを戴きます。

117:黒味噌公次
07/08/06 21:12:57 VsNnYy3G

>>98 「ねむい よるの アきち アそぶ こえが きえる」
かたわが、えくすたしによって、げだつを、しようとする、おはなし、でしょうか。
98くんは、あきちになれて、よかったですね。えろちずむには、もざいくが、だいじですよ。
でも、よるに、ひとりで、おそとで、あそんでは、だめですよ。

>>99 「かごめかごめ」
みんなと、おともだちになれて、よかったですね。99くんは、うけみすぎるところが、ありますよ。
でも、きたないことを、するときは、じぶんのてを、よごしましょうね。ひとのせいに、してはだめ。
どろくさいあそびを、したあとは、てとあしを、きちんとあらいましょう。

>>100 「名前はいらない」
ぶんしょうをかくときは、「しゅご」と「じゅつご」をきちんとつけましょうと、せんせいおしえましたよね。
「fdさ」とは、なんなのか、あとで、せつめいしてもらいます。せんせい、おこりますよ。

>>101 「祭り」
あそびとまつり、はじまりとおわり、じかんとおと、くうかんとかぜ、それぞれの、はざまでは、むりょくな、わらべです。
101くんは、だれかに、すてられたこと、ありますか。せんせいはいつも、いつもすてられるがわです。
むせきにんな、なまいれなかだしは、いけませんよ。にんげんの、そんげんも、かんたんに、すててはだめ。

>>102 「名前はいらない」
102くんはいつも、へんなことばかりいって、せんせいをこまらせますね。
「あげ」とは、なんなんですか。あつあげか、かきあげか、わかりませんせい、おこりますよ。

118:黒味噌公次
07/08/06 21:13:46 VsNnYy3G

>>103 「◆CeJ6D/I4qE」
103くんは、いつも、まじめで、まえむきで、とてもいいこですね。
あかるく、やさしく、せいせきもよく、クラスでもにんきもので、せんせいも、はながたかいです。
おとうさまに、こんごのしぎかいでのごかつやく、せつにねがっておりますと、よろしくおつたえください。

>>104 「へんちん ぽこちん」
ながいごうの「へんちんポコイダー」は、げひんなので、よんではいけませんと、せんせいまえに、しかりましたよね。
ほうけいは、ふけつになりやすいので、よくあらいましょう。せいけつにしていれば、あのこも、にげませんよ。
かわはかぶっても、こころはにしき、ぼろがでるなら、ねこはかぶらないようにしましょう。

>>105-107 「恋」
かれしのかのじょのかれしのかのじょ、せいこうでしっぱいしたひと、せんせいたくさんしってます。
れんあいとあそびは、もじにしたはしから、ちんぷになってしまいますね。
たいみんぐとびょうきには、きをつけてください。どれくらい、いたいおもいをするかは、せんせいはしりません。ほんとうです。

>108 「名前はいらない」
これは、ほんとうですか、108くんを、しんじてもいいですか。もうとうろくしてきました。
せんせいしょうじき、こどものあいては、もうたくさんです。
なぜ、こんなことになってしまったのか、はげしくこうかいしています。

>>109 「酩酊中」
ビールとタバコは、はたちになってからですよ。このあそびは、こうがくてきな、ふかくきんどうのための、よはくですね。
「ひとはビールジョッキのようなものだ、つめたいほどのみこみがよい」は、109さんのくちぐせでしたね。
ふあんていからあんていへ、いちじそうてんいのりょうしトンネルこうかでぎゃあああああああああああ



せんせいが、いちばん、きにいったのは、
>>109「酩酊中」です。
テーマに、そっていて、なおかつ、すなおに、こうていてきに、せかいを、とらえていて、
レトリックも、いきで、すがすがしくあそんでいるように、かんじたので、せんせいはぎゃあああああああああああ

119:NaPlz ◆BMW0Jpd26c
07/08/06 21:15:48 VsNnYy3G

という訳で、
優勝者の>>109「酩酊中」の中の方は、次の選者を御指名下さい。


投稿者の皆様、お疲れ様でした。
どの作品も個性的で、楽しく読ませて戴きました。
せっかくの渾身の作品に、かような短く不正確でふざけた寸評は、
大変不満足で不愉快な思いをされたと思いますが、
時間的な問題は避け難い為、どうかお許し下さい。 もうしません。

このような機会を与えて下さったnotePDkbPQさんには、感謝致します。

いろいろと作業が遅れ、非常にご迷惑お掛けしました。 もうしません。

それでは失礼致します。 もうしません。

120:notePDkbPQ
07/08/06 22:51:06 V4/Ti46o
「へんちん ぽこちん」書きました。
ナップルさん、ありがとうございます。お疲れさまでした。評価にも遊びを入れたのですね。
わたしのは悪ガキの遊びでした。永井豪のアレは読んで無いです。
ナップルさんは懲りたご様子ですが、またどこかで評価やったって下さい。

121:名前はいらない
07/08/07 10:41:42 jxumNm/E
ナップルせんせいアリガトウゴザイマス
暑さで酩酊中でした おさけはおとなになるまでがまんします。
次はぜひ作品でのご参加お待ちしていますー。

次回、選者さんですが 是非ゼッケン氏にお願いいたしたく m(__)m


122:ゼッケン ◆ZkkenDgUE6
07/08/07 11:13:03 ownv6Izp
縦読みが入ってるのは>>98さんのだけですか?
ぼくは複雑すぎるものは分かりませんよ。
どこを縦読みすればいいのか教えてください、先生。

123:名前はいらない
07/08/07 11:23:32 wHSkgpEr BE:922572757-2BP(505)
右揃え下読み
しっかしこれは凄い

124:zzz ◆sleep/BFLw
07/08/07 15:10:01 7zc40o3t
ナップル氏、評価ありがとうございました。
>98>101書きました。
>98は上から読んだ場合と下から読んだ場合で
中身に隙間を作ろうと思い、下からの立て読みを混ぜてみました。
>101は>98で描こうと思ったけど漏れたことを書きました。
遊び心ないです。
すいません。ありがとうございました。

125:NaPlz ◆BMW0Jpd26c
07/08/07 20:05:54 Vdt0SENm

>>122
私は黒味噌先生ではありませんが、どの作品にも素敵な縦読みがありました。
御参考までに一例、執筆中の原稿から一部抜粋して紹介させて戴きます。

 ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■
>>99 「かごめかごめ」
まず縦読みですが、
第一連三文字目から「中野の影」
第二連二文字目から「目交い」
第三連六文字目から「羽化」
第四連六文字目から「僕叩く」
第五連二文字目から「被る」
第六連二文字目から「蟹」
第七連二文字目から「刃を張る」
第八九十連四文字目から逆順に「礼へ野に笑み抗ひにけり、良いの」
第十一連一文字目から「僕貢ぎ」

音を二つ重ねた語の頻出、それに加えて「羽化」から匂わされる”虫”の存在、
そして「抗う」→「拮抗」→「きくこう」→「菊甲」から「お菊虫(ジャコウアゲハの蛹)」が導き出されます。

――彼女と目線を交わした時に分かった。前の彼氏、中野の影が残っていたのだ。
目を逸らし、虫カゴの中でジャコウアゲハがサナギから羽化するのを見詰めている彼女の頭を、僕は叩く。
もうこれ以上、面倒を被るのは御免だ。さっさと帰って蟹でも食べたい。
僕はポケットからバリソンナイフ(Balisong、タガログ語で蝶の意味)を取り出し、刃を張った。
すると意外な事に、彼女は深々と礼をして「ありがとう、野村・・・」と涙を流して微笑んだ。いや、僕は野村じゃねえ。
しかし「良いの、それでも・・・」と抜かす彼女にしてみたら、僕はもう貢ぎ要員でしかなかったんだ。――



126:NaPlz ◆BMW0Jpd26c
07/08/07 20:11:26 Vdt0SENm

 これほどまでに切ない悲恋物語の瞬間が凝縮された縦読みを目の当たりにし、私は震撼致しました。

中野への想いを断ち切れずに、それでも”僕”に対して感謝と笑顔を忘れない彼女。
野村に対する罪悪感を抱えながら、彼女に着かず離れずで貢ぐしかない”僕”。
そんな状況など無関心に、麝香の香りを残して羽化する蝶が、事の遣る瀬無さを引き立てています。
そして更に、
いったん首題に戻ってみますと、「かごめ(籠目)」と「囲女(かこめ)」が重ねられている事が明らかになります。
詩の方では”僕”が攻撃的に囲まれ、縦読みの方では”彼女”が保護的に囲まれており、つまり、
「かごめ」を中心に、「攻撃」という男性性と「保護」という女性性が、ねじれた並列世界として描かれています。
”薄墨のような枝の影”と”ジャコウアゲハのビロードのような光のある漆黒”が暗喩で繋がり、
”泥人形”と”中野”は「姿の見えない威圧的な存在」として繋がり、
「圧迫」や「変形」が、詩では肉体的な現象として、縦読みでは関係性の歪みとして、それぞれ展開されています。
ジャコウは媚薬・催淫剤として利用される事から、性差を強く結び付けようとする意図が分かります。
男性と女性という、有性生物が抱える不可避な世界観の分割を、『遊び』のテーマによって対峙させつつ、
「我々は一体、籠の中に居るのか?籠の外に居るのか?」という、人間の自由への根本的な問いを発している、
非常に生々しく根源的な詩と言えるでしょう。

 ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■

このように、縦読みというのは、決して珍しいものでも難しいものでもありません。
縦糸と横糸があって初めて織物が紡がれるように、世界にも縦横の物語があり、そこかしこに織り込まれています。
本やネット、あるいは屋外でも、自分の殻から一歩踏み出して目と心を開けば、感動的な瞬間に溢れているのです。
失礼致しました。もうしません。

では、次のお題と期間をどうぞ。



127:やさしいあくま ◆XhCOJeVipQ
07/08/07 23:05:16 ZQhA5ZtI
>>117>>125-126

ナップルさん批評楽しみにしてました。お疲れ様です。長文仲間ですね。
他の作品もどう読まれたのか見たかったです。
僕は>>99かごめかごめ、書きました。
あらゆる意味で驚きました。思ってもみなかった読みに目から鱗、逆に感動いたしました。
時間あるときにでもまた参加なさってください。


優勝者さんおめでとう!

128:ゼッケン ◆ZkkenDgUE6
07/08/09 11:33:52 OJakpTx+
うわぁ。ナップルさん、すごいね。
そりゃあ、たしかにえらいことになっちゃいます。
眠い目をこすりながら、こんなにがんばる必要があるのか、とか
待たせるのも気が引けるし、とか、焦燥の遊園地と化した
そういうナップルさんの愛憎渦巻く夜中の葛藤を勝手にしのびつつ、お題。


シンディはコンソメを入れるからさ、
それは味噌汁じゃなくてミソスープになった
シンディのミソスープは、具にはビー玉が入っていて
ぼくが飲み干すと、これは日本で買ってきたお椀の底で
青く澄んだガラスが光っていた


投稿期間8月15日あたりまで。お盆でお忙しいでしょうから、適当に。

129:やさしいあくま ◆ohCZuzDgBY
07/08/11 23:49:51 4AuIgteE
おだい難しい。募集あげ

130:名前はいらない
07/08/12 02:14:19 LDI65+0h
「裸でくらす国」

神様は先ず大地と海原を創った
次に太陽と月と昼と夜を創った
次に山と河と風と森を創った
次に男と女を創った

しかし大地を耕す鍬は創らなかった
海を越える舟も創らなかった
寒さを防ぐ家も身にまとう服さえも創らなかった
人々は家も服も無く森の中に隠れるようにくらしていた

悪魔は知恵と欲を創った
次に恥じらいと憎しみと諍いと死を創った
女たちは恥じらい男たちは憎しみあった
女たちは悲しみ男たちは傷つけあった

女たちの涙と男たちの血は天に昇り大気に充ち溢れた
それはやがて赤い雨となり大地を染めはじめた
山も河も赤く染まるころ諍いも恥じらいも消えはじめた
さあ皆恥ずかしがらずに赤くなろうよ

131:おまじない
07/08/12 04:08:19 dNg8B5UP
シンディはコンソメを入れるからさ、
それは味噌汁じゃなくてミソスープになった

言ったんだ
味噌汁にコンソメは入れないよ って
でも言うんだ

ワタシの国の味噌汁には はいっていた って

彼女は日本の裏側から
僕の前までやって来た
ご両親は 服の修理
そんなことを している
そう聞いた
僕の土踏まずは
マントルをつき抜け
彼女の母を見つけたんだ

針が縫う 生地
なんでも糸は インド製で
太平洋を 越えてきたらしい
漁船がたくさん浮かんでいる
あの海を 越えて

ああ
魚の悲鳴が 聞こえてきたよ
広い海のあらゆる場所から
だけど目を瞑れば それだけじゃない
たくさん たくさん

そのいずれかは コンソメになり
僕の舌に異国を作ったのだろうか
世界を見渡せた僕は そう感じる

目を開けば シンディが見つめていた

シンディのミソスープは、具にはビー玉が入っていて
ぼくが飲み干すと、これは日本で買ってきたお椀の底で
青く澄んだガラスが光っていた

地球によく似た
夏色に光っていた
どこもかしこも よく透けて
その星は 光っていた

それから

なにもかもを 見通したよう
シンディが 笑っていた

132:ウェルカム、シンディ
07/08/12 13:08:49 fjpxhmCN

まずシンディとは誰かを定義しなくてはならない
アルカリ溶液の中に身を浸しながら
青葱を咀嚼し 馬鈴薯を咀嚼し
しかるのち検討ははじまる
母親は昨夜シチュー鍋の中に転落し
父親は缶切りの使用法を知らず
脇腹を押さえてのたうっていて
聖なるゼッケンをつけた妹は
終わりなき歯磨きから戻ってこない
されば
僕らはシンディの名を舌先で転がしつつ
匂い立つ秘部を探らねばならない
それはコンソメの味も欠かせないが
どこか粗製なゴムの感触もするんだ
新しい泥 真なる泥
ざらざらする貝の表面に触れ
見捨てられた厨房に沈黙が降りる
僕ら全てを閉じこめたビー玉が
シンディの柔らかい喉を通りすぎる日
僕らは泥吐くうつくしい家族となって
長い長い朝餉を取るだろう
ウェルカム、シンディ
しかしそのまえに定義しなくてはならない
シンディとはいったい誰なのかを

133:幸せ
07/08/12 16:39:50 wBeKkOpk
ビー玉は僕らの小さな世界で
それは狭い味噌汁の狭い価値観を破壊しながら美しく回っていた

僕はその光を見ながら、すすり泣き
シンディの頭にすりこぎを振り下ろした
シンディはすりこぎとすり鉢を知らなかった

シンディは血をだらだらと流しながら
「ゼッケン?」って優しくつぶやいた

「ゼッケン?」
僕は彼女のスバゲッティにシソを散らし ケチャップをかけた

「ゼッケン?」
僕は彼女のためにビデをかった

「ゼッケン?」
僕は彼女の腋毛を嗅ぐ

「ゼッケン?」
そうだよ シンディ 僕らはまっさらになるんだ

「ゼッケン?」
二人で素裸になってミルクだけを飲むんだよ

「ゼッケン?」
泣いているのかい?シンディ 僕は君のおっぱいがとても好きなんだ
君が恥じらっておっぱいを隠している姿が見たいんだ
そして僕はそっとその手を外して 赤く染まった白い乳房に触れるか触れないかのキスをする

「シンディ」
愛してる
世界はきみだ
君のペティナイフで僕のチンコを切り取っておくれ


134:名前はいらない
07/08/14 16:35:07 Ns1QyPLM
【なんでもない日常に潜むものは】

いったい何回ゆえばわかるのだろうか また今日もあれが入っている
しかも僕お気に入りのお椀にね
家出をしようにも僕はシンディを理解したいんだ
おい いつの間に塩味も足したんだよ
和の心を理解するのは大変難しい かくゆう僕も侍にはなれてやしない
コンソメとゆう洋風かぶれなものと味噌とゆう純和風は和洋折衷などと讃えるにはおこがましい


ふうと僕はため息をついた


確かプロポーズの言葉は君のありのままを受け入れるだっけな


ビー玉のように歪んでうつる君
ビー玉のようにきらめく君
一面で見れば最高で一面で見れば最低でならば球体にしたらばどうなのか

あぁ僕はなんてちっぽけな事に憤りを感じていたのだろう

解け合えばそこに境界線などあるはずもない

食後の食卓に並んだのは
一つのビー玉にうつる二人の愛だった


135:PETEN IN THE C.M.B(ペテン師よ、我が家に祝福を)
07/08/14 18:45:13 ruuVgvnD

 [ チュン、チュン ]

その朝、生まれたての寝ぼけた空気は、人々の生活の動線によって掻き回され始め、
太陽は生き急ぐナメクジの速さで、よく磨かれた青いガラスの内側を這っていた。

「(この味噌汁ちょっと
色おかしくない?)シンディは(誰?それ)コンソメを入れるからさ、(鍋に?
ってか何で?)それは味噌汁じゃなくてミソスープになった(直訳しただけじゃん)
シンディの(だから誰さ)ミソスープは、具にはビー玉が(いやいや)入っていて(使い方間違ってるから)
ぼくが飲み干すと(飲むの結局)、これは日本で買ってきた(ここ日本だよ)お椀の底で(その説明要る?ってか
そゆ問題でなくて)青く澄んだガラスが(さっきのビー玉?)光っていた(どうでもいいけど、
シンディって誰さ)」

彼がシンディと言う時、既にシンディは向かいの椅子に座っていた。
彼がミソスープと言う時、それは味噌汁とは全く別の物だった。
彼がビー玉と言う時、あらゆるガラスはビー玉になり、青く澄み渡り、綺麗に光った。

 (ねーおかーさん! おとうさん変なんだけどー)

彼にとっては言葉が全てだった。
彼には熟練した精神があった。
彼の観念が世界だった。
だから彼は力だった。

 (あなた、どうしたの、ねえ、ちょっと、きこえてる?)

若いスズメがギンナンを啄ばみながら跳ね回る足音も、
娘の頭上に弧を描く寝癖の付いた和毛が朝日に透けて見える琥珀色も、
妻が家族の誰よりも早起きして作ったご飯とダシ巻き卵と焼き魚と味噌汁の温もりも、
彼にはどうでも良かった。

136:PETEN IN THE C.M.B(ペテン師よ、我が家に祝福を) 2/3
07/08/14 18:46:14 ruuVgvnD

 (どうしよう、おとうさん意味分かんない事しゃべってる)


シンディは創造主の母で、哀れな淫売婦さ、神話の作者であり、神話そのものだった
好きだった、ヴァギナに銀の十字架、アヌスに黒曜石、口に象牙の笏を咥えて、パチンコ玉の上に寝転がるのがね
ぼくはシンディの首輪を引っ張り回して愛を囁いた、それから世間体と理想の為に海に投身心中して見せたのさ
太平洋とミソスープの交じり合う暖流で漂流すること半日、着いた所はムー大陸、それはぼくの故郷だった
門の、敷地の、家の、部屋の、鍋の中にこそ、ぼくの世界があった
非常に手間の掛かる、複雑に完成された自家製の世界は、ぼくにとっては思い出で、シンディにとっては極上のコンソメだった
ぼくはシンディの首輪を引っ張り倒してベッドに引きずり込んだ
愛撫に飽きると、ぼくはシンディの両方の眼球をえぐって、よく調べてから、片方を枕元の瓶に入れた
ぼくが敷いた製品規格の基準適合品A玉は、瓶の中でラムネの泡に抱かれて上手に夢を見た
対して、窓の外に転がっている、基準非適合品B玉は全てシンディの眼球だった
鳥に突かれ、日光に焼かれ、傷だらけのシンディの眼球には過去も未来も、知識も記憶も無かった
何も望まず求めず、何も考えず想像せず、ただ静かに事実だけを見ているだけの、イビツな球体だった


 (あ、スズメ。ちょっ、外に逃がしてくる)

137:PETEN IN THE C.M.B(ペテン師よ、我が家に祝福を) 3/3
07/08/14 18:47:10 ruuVgvnD

 [ チュン、チュン、
彼、あるいは彼女にとっては、シンディとミソスープとビー玉の意味、その詩情、文学性が何よりも重要だった。
経緯はこうだ。
その”熟練した精神”は、育成された環境や人種、教育された差別や偏見、それらを揺ぎない背景として、
何らかの主義や思想や宗教や哲学といった洗練された知性の権化である体系的学問を選択して頼り、
具象抽象無差別に屠殺し、感覚で濾過し、過去に押し込み、判断で切り分け、その各部位に知識と名付けた。
知識を言葉に加工し、それを記憶や想像や経験や背景で染め上げて引用したり、
レトリックやドラマツルギーなど様々な技術や方法を駆使して、出来る限り隙間無く織った。
時間の中で堆積し、厚みを帯び、醗酵の進んだ”言葉の織物”からは、呪術的な模様が浮き出してシンボルとなった。
シンボルは無性生殖で増殖し、有性生殖で思考を作り、それは攻撃的で、循環的で、閉鎖的で、自己愛に満ちていった。
織物の目が細かく、装飾的で完成度が高ければ高いほど、重く賢い思考を使って巧妙な罠を作り、
自らに価値を与え、権威付け、安定させて保護し、それを「なければならないもの」と呼んで後生大事にした。
抜け目無く打算的で狡猾な”思考の罠”は、あらゆる時間に空間に体に心に張り巡らされ、
意図よって世界を解釈し、思惑に沿って正当化でも非難でも、文字通り”思い通り”に出来た。
それからは、栄と美と恣意と泥と飯で生き延び、マニエリスムな欲望のタペストリーの中でレプリカの世界を調教した。
彼、あるいは彼女は、常に安全で正しかった、
腐肉のツギハギを着ている限りは。
 チュン ]

 (大丈夫。あたしたちがしっかりしなきゃ)

妻は、エプロンに”シンディ”と書いた名札を付け、台所でコンソメ入りミソスープを作った。
娘は、買ってきた漆器の汁椀にミソスープを装い、その中によく洗ったビー玉を入れた。
そしてぎこちない朝の食卓で、全て彼の言う通りになった。


シンディはコンソメを入れるからさ、
それは味噌汁じゃなくてミソスープになった
シンディのミソスープは、具にはビー玉が入っていて
ぼくが飲み干すと、これは日本で買ってきたお椀の底で
青く澄んだガラスが光っていた


 [ チュン、チュン、チュン ]

138:「シンディ」
07/08/15 04:08:56 Ix9kZq8C
砂埃を河床に立て
ハンガーの黒い絵は、貝殻を陰にして消えた
青いビー玉は甘く舌を楽しませ
薄氷のように砕けて散り散り
哀れ味噌スープ。傷んだ瓶の内壁は
ラムネのつもりで作られたのでは
シンディに、訊いてみなければ分からない
「あなたは味噌を入れたのか」と
しゅわしゅわと浮き立つ泡が
器をいよいよ濁らせる

139:名前はいらない
07/08/15 04:16:01 MlefZJaU
ああそうだね
ありがとう

140:ゼッケン ◆ZkkenDgUE6
07/08/16 12:59:00 2jNDVYqx
「全裸」 >>130

そいつが真の造物主なら
そいつはそいつをも造ったにちがいないが
自己を観察対象とする観察者は
一瞬を無限に分割する回帰に陥る
時間を預け置くためには
観察者は外部に存在しなければならない
ならば、そいつは
自身を含む世界の造物主たらんとする可能性を秘めたまま
内部と外部に分化できないままに永遠となったのだろうか
否、すべての可能性は試行される
そいつはそいつが造ることになるであろう我々に
もしも世界が始まったらという仮定のもとに
そいつ自身を観察させている
時間は世界の始まりから終わりまで蓄えられる
我々の書物には
造物主が誰に造られたかは書かれていない
というのも、造物主が造物主を造るのは
いちばん最後になるからだった

すべて事が済んだ後、
宇宙が点の中に戻ったとき
それは始まる

しかし、主よ、安心したまえ
そんなことには興味がない
見分けがつかないものに真偽を問うのはただ復讐したいだけなのだ

造物主がいっさいを造ったのだとしたら
造物主は造物主を造り続けていることになる

141:ゼッケン ◆ZkkenDgUE6
07/08/16 13:24:01 2jNDVYqx
「ビー玉/呪文」 >>131

星を
光が
突き抜けていった

ぼくらは夏の太陽の真下にいて
大声で名前を呼び合った

雲は海の上

濡れた裸足の跡は
アスファルトの上ですぐに乾いた

重力を筋肉で支えることが心地よかった

それから月の出をいっしょに見た

142:ゼッケン ◆ZkkenDgUE6
07/08/16 13:59:44 2jNDVYqx
「ウェルカム、シンディ」

まあ、ようするにダッチワイフだが、
ぼくらは毎朝向かい合って食卓につく
その日の味噌汁にはコンドームが入っていて
ぼくは激怒して立ち上がり
まあ、ようするにダッチワイフだが
座ったままの彼女の脳天にかかとを落とし、ネリチャギをきめる
首があらぬ方向を向いて、勢いあまったぼくは彼女をイスごと床に倒してしまう
関節のない身体は哀れであり、哀れさがさらにそそった
ぼくは倒れたままの彼女の身体に馬乗りになり
無抵抗の顔面に鉄槌の雨を降らせる
まあ、ようするにダッチワイフにしか
ぼくはぼくの愛を証明できないのだったが
しかたがなかった
人間だと死んでしまう
彼女の本名は忘れてしまった

143:ゼッケン ◆ZkkenDgUE6
07/08/18 06:26:25 kZAdoH5v
「純粋だが死にはしない」>>133

ぼくのペニスは硬くなっていたので
彼女の持ったぺティナイフは滑るように陰茎の肉を裂いた
それはまるでぼくが昔、彼女にしたようにだった
そのときもぼくらは幸福だったが
いまも幸福だ

痛みのない傷が好きだ
それはなにかと戦ったかのような気にさせる
痛まない傷はぼくらに強者の気分を味わわせる、そして
その気分はぼくらが弱者にさえなれないことを思い出させる
ぼくらの傷は痛まないからだ
お互いのくずれた傷跡に見とれあい、痛みを侮辱する罪悪感はぼくらをつよく結びつけあっている
生命を蹂躙したい
ぼくらが惨めなのは本当の痛みを感じればぶざまな泣き声をあげるのが分かっているからだ
それをお互いの秘密のようにして
口には出さないが知っているぞという目くばせを送りあうのだ
おまえは卑怯者だ、そしておれも裏切り者なのだ
いつかナイフで刺してやる
ぼくらは仲良く交代でお互いの皮膚を切り裂く
肉が見える
痛みは感じない 文字だからだ
痛まない傷がぼくらの気分をよくしてくれる

ここにはぼくらだけしかいないようだよ

144:ゼッケン ◆ZkkenDgUE6
07/08/18 12:04:06 w1pixFYJ
「ミンチ!」 >>134

デストロイささやかな幸せとやら
日常とか言っときゃ無罪か、生活はイノセンスってわけですか
まっくろくろすけくろちくび、そこのけそこのけあそこのけ
なにもかも理解すりゃあんた、おれたちは救われるんだ
理解ってやつはつまり問題などなにもなかったとおれたちを言いくるめちまうんだからな
日常を池に投げ込んで問われる
あなたが落としたのは鉄の日常ですか、それとも金の日常ですか、
誇り高く鉄の日常と答えてちゃかり金の日常をもらっちゃおうキャンペーン実施中ってわけですか
ヅラだろそれ、どう見ても
時給いくらよ、おまえ

日常逆転有罪
生活は罪
強盗
咲き乱れろよ、国民
なんだか安心の
これは挽き肉ですよ
ほらね、どろっと
出る

145:ゼッケン ◆ZkkenDgUE6
07/08/18 12:25:52 w1pixFYJ
「フラッシュバックおっさん」>>135-137

いやじゃあ、そんなのいやじゃあ

おっさんが泣いている

いやじゃあ、そんなのいやじゃあ

よっぽどいやなんだね、おっさん

給食のレーズンパンがいやじゃあ

それ、フラッシュバック、っていうんだよ、おっさん

146:ゼッケン ◆ZkkenDgUE6
07/08/18 12:37:43 w1pixFYJ
「手を振っている」>>138

ぽつぽつと降り始めた雨が
歩道に黒いしみを点々とひろげる

じゃ、バイバイ

うん、バイバイ

ぼくたちは交差点の角で別れた

明日は会えないだろう
次の日もきっと

いつ会っても
バイバイと言って別れる

147:ゼッケン ◆ZkkenDgUE6
07/08/18 13:19:04 w1pixFYJ
優勝は「ビー玉/呪文」と「フラッシュバックおっさん」を書かせてくれた>>131>>135-137のお二人です。
ダブル受賞おめでとうございます。

時間差で投稿の早かった>>131さんに次の選者を決めていただきたいと思います。

電子スピン自己愛。ゼッケンでした。


148:名前はいらない
07/08/18 18:58:42 R5MOpTna
>>134書きました
評価ありがとやんした
1の時選者しているのを見ておぬしのときは是非一度爆撃したいと思っていたしょぞんでありんす
はてさてこの評価はおもしろい。特にウェルカムシンディの評価。
我輩のとこは痛いとこをつかれた感じが否めないでやんす
とゆうわけでおつー

149:名前はいらない
07/08/18 22:07:40 7MDx8cMf
ゼッケンさん 乙です ありがとうございました

はて お題をみたときに すでに完成している詩に いったいどうせいと トホホになりまして まあ とりあえず素直にゼッケンさんになったつもりで書いてみました(幸せかきました、
投稿作品がそれぞれ返歌みたいで、さらに展開された詩が評について メチャメチャおもしろかったです。さて どうでるのかなと思ってたら 文字にする虚構性に作品が進んでいったのでなるほどーと

150:フラッシュバックおっさん ◆BMW0Jpd26c
07/08/18 22:35:54 CQiYVzzr
ゼッケンっちょお疲れっちょ。ぺぺー。ありがっとうでありんすでがんす。
受賞なんていやじゃあいやじゃあ。でも次点だからよいじゃあよいじゃあ。お!
レーズンおパン食べてロンロンだもんのロン。あちきバックするフラッシュも無いだでね。
でもんだデだもんでモーモまたサービス給食に!呼んで!ね!(あはん

151:名前はいらない
07/08/29 00:46:18 27sbfz1S
131の人いないの

152:名前はいらない
07/08/29 00:46:49 27sbfz1S
あげ

153:ゼッケン ◆ZkkenDgUE6
07/08/30 12:56:21 oCltJJwl
パイナップルってどっかに種あんの? ゼッケンです。

じゃあ、次の選者は私が指名しますよ。

◆CeJ6D/I4qE さんに頼みます。

154:ゼッケン ◆ZkkenDgUE6
07/09/05 22:27:48 SdtZuZEM
断られた。ゼッケンです。

もうひとりの優勝者、ナップルさんに伺います。
この人に読まれたら面白いという人はいらっしゃいますか?
教えてください。

155:名前はいらない
07/09/06 04:39:55 dEHbKD1I
なんかゼッケン一人頑張っているふいんきだからあげ

156:NaPlz ◆BMW0Jpd26c
07/09/06 05:24:25 93uM3xcH
頑張らない勇気だけが友達のナップルさんです。

>>154 不勉強で誠に申し訳無いのですが、詩板の固定ハンドルさんをあまり存じ上げないのです。
で今、一番上にageてあって目に付いたのですが、抑揚さんはいかがでしょう。
面白そうだと思います。そして怖そうだと思います。カルピスソーダトイボーイマルス。

157:抑揚 ◆YqmVtwkwAs
07/09/10 21:35:29 +4ktPrPN
お引き受け~♪

お題:「ロックでエロい何か」
但し、シモ全快はお断りぃ~☆ミ

投稿期間:5作品集まるまで
採点期間:〆切後一週間以内
条件:女の子が大好きですが、男の子も嫌いじゃないです♥

以上。テメーラ安穏とふざけた詩ばっか書いてねーで魂を燃やせボケが!!!

158:名前はいらない
07/09/12 23:14:53 MOHSLYwU
「Beautiful Sunday」

オイラはイカしたバイク野郎
アノ山越えて谷越えて
いつものカノジョとTouring

オイラのバイクはオープンカー
地図も見ないでブッ跳ばす
風がオイラのNavigator

オッとドッコイ雲行きが
ピカッと怪しくゴロゴロゴロ
アッと言う間にドシャブリだ

オイラもカノジョもズブ濡れに
峠の茶屋で雨宿り
Hot!一息甘茶が美味い

よく見りゃカノジョはノーブラで
透けたTattooも色っぽい
何かとってもHeartbreakers


159:ボルカ ◆TcCutL/5sw
07/10/05 00:02:39 yk8ukqVi
「キノコ」

素敵な毒キノコさ。
真っ白でデカい毒ツルタケ
白すぎて少し青白いぐらいさ。
半分ちぎれて、
巨大なナメクジがのっかって美味しそうに食べてた。
そいつがあまりに巨大なので、
重みでキノコが少しナナメになってさ。
傑作だよね!
爆笑さ!

でもよく見ているうちに
僕は気がついたんだよ。
その巨大なナメクジの背中に
半分溶けたような殻があるのに。
殻のあるナメクジって
僕は嫌いだな。
って思ったらなんだか悲しくなってね。
去年の今頃、君としたセックスを思い出したんだよ。


殺さなければ良かった

って、地下の君に跪いて言うのさ。
お芝居みたいに。
つぶれたナメクジと毒キノコが膝の下でむずむずと動くけど。
住み心地はどうだい?って、僕は君に言うのさ。
気がつくと僕の首筋には巨大なナメクジ。
君の愛撫のように。

僕は悲しいよ。
去年君と来た、枯葉舞う秋のこの森で。

君とセックスできないってことが。
殺してしまったあの愛のことが。

160:ボルカ ◆TcCutL/5sw
07/10/07 16:14:03 nQtLxmyf
どーもお久しぶりです。または初めましてです。
ついうっかりサゲてしまいましたので、ageときます。
ちょと時間が空いてしまっていますが、ふるってご応募を。

161:ゼッケン ◆ZkkenDgUE6
07/10/09 14:51:11 9AI3GhSz
「ボニュウ育ち」

肉望悩める病girl
夜降る窓辺の雨やまない
あこがれケガレ 
チカラに惹かれ
イコンにたかれば遺恨のもつれ
それはきまって溢れる血
声ころし目を閉じる
まぶたのうら赤い
夜降る窓辺の雨やまない

勝っても負けてもあいこじゃねえ
いろは仁王の立ち姿
打たれる出る杭悔いはねえ
挑む生き方二度目はねえ
花ふぶき、しょって立つ
波しぶき、受けて立つ
日本一のどどんぱ
ライバルは富士
黙して立ち無限
逆らったやつだけが不死

逮捕だ! 股間の銃刀法違反
取り締まるパトロール 人波がアンコントロール
お告げ来た今夜は大洪水
信じるなら誰でものせてあげるよ、箱舟
夜明けに水が乾く平和、いたるよろこび、ひたるしずかに
いまだけだよ、せせらわらうケダモノの片隅
666のろくでもない
夜はまた別のが欲しくなる
ウインク
そのときはよろしく


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