*前の人がお題を書き込むスレ その10* at POEM
*前の人がお題を書き込むスレ その10* - 暇つぶし2ch2:  ◆UnderDv67M
06/05/08 22:09:08 2xVUki8r
2なら広島カープ交流戦でソストバンク相手に3連勝!!!! イヤッホゥ!!!!!!

3: ◆hon/GWhNf6
06/05/09 01:30:27 PGXmI+sT
「代謝」

冷たい梯子段があり
一段を進みまた進む
感じない狼が吼える
内臓は満たされない

コトンと鏡台に措く
足元は泥濘の吐瀉物
白いタイル黄色い花
心臓はまた生き返る

冷たい梯子段がある
いくつもの立ち眩み
鏡台に晒された懊悩
内臓は満たされない

受難、であるような
頭上には吊られた剣
また狼が吼えている
心臓から指が生える


4: ◆hon/GWhNf6
06/05/09 01:32:24 PGXmI+sT
次は「五月」でお願いします。

5: ◆notePDkbPQ
06/05/09 19:37:36 HqhChqHr
「葉桜」

町から一寸足を伸ばして
川べりを自転車でどんどん行きます

薄くにごった空
暖かな日差し
風は土と生き物で埃っぽくて
汗ばんだ体を冷やしてくれます
川が元気に光っています
鳥が歌い
私も小声で歌います

土手にたくさん茂り 
甘く匂う葉桜
太陽を淡く透かして緑がひかります
この景色 この綺麗な空気
ひとりだけじゃ勿体ない
花たちは散ってしまって  
もう見られないけれど
あなた
葉桜は いかがですか



お次は
「滝」で

6:  ◆UnderDv67M
06/05/09 21:02:31 Ou0fZr4w
ぼーくはかーわいいー あおーむしー♪
おいしーいはっぱーは どーこにあるー

ぼーくはかーわいいー あおーむしー♪
じゃーまするやーつには つーのだすぞー
      _
    /ヾ;. `ヽ
   ゝ  ● ノノ⌒//⌒//⌒ヽ
   (・ヽ.___/_ヽ. // .. // ..  )
      〃〃〃~~u^u^u^u^^'∪  モソモソ

7:アンダバ
06/05/09 21:09:20 iNxdq+Nc
あーいつかーわいいー あおーむしー♪
おいしーいはっぱーは どーこにあるー

あーいつはかーわいいー あおーむしー♪
じゃーまするやーつには つーのだすぞー
      _
    /ヾ;. `ヽ
   ゝ  ● ノノ⌒//⌒//⌒ヽ
   (・ヽ.___/_ヽ. // .. // ..  )
      〃〃〃~~u^u^u^u^^'∪  モソモソ


8:名前はいらない
06/05/09 21:29:30 z+DG/eQW
「滝」

ドドドと背中に水があたるたび
内臓がズズズと揺れる

隣のオヤジが「あ~」という
隣の俺も「う~」という


次、「温泉」


9: ◆L4LyBSss3w
06/05/09 23:51:38 hHrQD/5f
【らどん温泉】

忙しさが溜まって不機嫌な夜には
お風呂の灯りを消して露天風呂のつもり
月が明るいといいな
猿も鹿も入るといいな
ラドンなんかもどうだろう
湯当たりするまで、ゆっくりと。


次は【一番】でお願いします。

10: ◆notePDkbPQ
06/05/10 19:24:04 m5KkR5c1
「いちばん」

ゆびで
あなたのせなかに
かきました



次は「帽子」でお願いします。

11:鬼津月 ◆tBqj2O1lqQ
06/05/11 02:22:24 kWO3NVPV
  帽子

逆さまのシルクハットから、弾む歌声一つ
呼んでるよ
帽子の中をのぞき込んだら、彼のステージ
見てごらん
君の瞳がスポットライトで、彼はステップ
踊りだそう
テールコートを翻して回る、彼のステッキ
手を貸すよ
小さな舞台へ飛び込んだら、君は帽子の虜
怖くはない
広すぎる世界に飽きていた、君は救われる
青い踊り子

―――――――

お次は「洞窟」で。

12: ◆L4LyBSss3w
06/05/14 00:33:47 1oJ8iBnT
【どうくつ探検】

ひかりの無い洞窟へと沈んでゆく
何度も 何度も
今度こそは岩に肩とか足が引っ掛かって抜けなくなって
大声で泣きながら朽ち果ててゆくのだと妄想しながら
ヘルメットをがりん、と引っ掻く音が反響する
手の甲の傷はまだ塞がらずじんじん痛む
公園でソフトクリームを食べていればそれはそれで幸せな筈なのに

ひかりの無い洞窟へと

何度も。



次は【直線】でお願いします。


13:スークー ◆KUSO6ymY8A
06/05/15 21:52:31 aT3QHkAQ
「直線」

ひょーい ひょーい と
偽お魚で食べられないお魚を釣り上げようと
腹は減っても糸をまきまき
ススーイと水鳥の一団 その数5 離れて1
どうぞお通りください当方時間はうなっておりますゆえ
くえぁ げあぉ とお礼を鳴いて 一列になって 紋様を推進力にかえて

おいお前 後ろのお前
田舎電車の窓を上げてその窓枠の上に腕組してそこに顎のせてる
みたいな風情のお前に頼みがあるのだ

俺は道具一式まぁまぁのを揃えたんだが、まだ一匹も釣れていない
だからお前ちょっと潜ってパパッと捕まえて針にかけてきてくれないか
あい分かったとちゃぽん‥1‥2‥3‥ひょこ
どうであったか?と聞くより早く窓枠の君はぶるんぶるんと首を振った
こればかりは仕方ない 顎の君よありがとう
俺は次なる一団を待つから君は田舎電車で行きたまへ 迷わぬように行きたまへ
真っ直ぐ家へ帰りたまへ

━━━━━━━━━━━━━━
次は~「アップトゥーユー」~「アップトゥーユー」~でお願いしまうま~

14:it's up to you
06/05/16 23:01:07 O3jELuWq

 
 きみの好さはね
 あまりにも作る部屋が気持ちよすぎるんだよ
 高架下のような 椿の葉の裏のような
 ともかくぼくは気持ちがいいんだ
 
 君の良さはね
 あまりにも夢見るところが汚すぎるんだよ
 雨振り公園の歩道のような 12歳の正義感のような
 ともかく僕は目をそむけちゃいたい

 ぼくはね 僕はね
 追いつけるとは思っていない
 だからそこで素敵に汚くいてほしい

 例によって手を伸ばす 握り返される予感がある
 笑顔で返されるかどうかにだけ僕は興味をもつ
 それでも ああ、いや、いいんだ、 君は遠い 遠い




--------------------------------*
次は「ファットボーイ・スリム」でよろしく

15: ◆L4LyBSss3w
06/05/17 00:02:57 eLguaFdA
「ふぁっとぼぅいすりむ」

スクランブルエッグ色の脂肪細胞と
脳下垂体から滲み出すテストステロンが
男でも女でも人間ですら無い妖精を
現実界の毛深く因業なおっさんに堕とす。

かく言う私には
天使よりも幻想的な「少女」であった記憶は無く
生まれつき因業で血腥いおんなであったのだが。



お次は【垂直】でお願いします。

16: ◆hon/GWhNf6
06/05/17 23:13:27 /zIFOTyH
「垂直の場合」

そいつは円弧だったが地平線を羨んでいた
扁球の太陽が内側の沃野から打ち上がるとき
まず嫉ましい錯角に挟み取られてしまう
高校の同級生だった円弧は今では専門店で
八百八十円のコーヒーを注文するが
ネルドリップがどうこう言って女将を呼んでしまう
僕にはネルドリップが何なのかすら分からない

そいつは菱形だったが直角を羨んでいた
大地に垂直なのを鼻にかけているのだという
あいつら俺たちを見下してやがるんだと
僕にだって直角なところがないわけではない
そこに居心地の悪さを感じる
落ち着けよ、と僕はコーヒーをすすめた
お前だって四辺の長さが等しいじゃあないか
そいつはネルドリップがどうこうとは言わず
おとなしくがぶがぶと飲んでいたよ


=======================
次は「危機」でお願いします。


17: ◆L4LyBSss3w
06/05/25 00:07:22 UdPrELD7
【マスカラ】

思い出したのは何年か前の夕暮れ

背中から追突してきた自転車
不意を突かれて抱えてたクリニークの紙袋が車道に転がって

結構高価かったんだからね
怒りながら慌てて拾い集めようとしゃがんだら

マスカラ
目の前で大きなタイヤに踏ん付けられて爆ぜた
ぱん、って爆ぜた
蓋とブラシが飛んで頬に黒い染みを置いてった


思い出したのは何年か前の夕暮れ
人生の終わりまで残り30cmに近づいた日



次は【ハッピー】でお願いします。

18:QQQ ◆HfD2XMemw6
06/05/26 02:04:37 GWeejBj8
ハッピー
聞こえていますか
僕は今日もおだやかな日差しの中
アナタのことを考えています

ハッピー
気づいていますか
少しだけ開けた窓の隙間へ
暖かい光でごまかした僕に付き纏う憂鬱


キラキラ光る木漏れ日の中
白い月が浮かぶ夕暮れの中
ささやかな君を思いだすのに
どうして
林檎一個分の不安感を消せない

ねぇ ハッピー

ハッピー
信じてくれますか
それでも僕は君を想い続けます
ずっとずっと 君を探し続けます

ずっとずっと ずっと・・・

*******************
次は【恋日和】でお願いします。


19:鬼津月 ◆tBqj2O1lqQ
06/05/26 20:15:43 6/NtSLwZ
  恋日和

春の陽射しと、夏の葉風に揺られて
二人、歩いた恋日和
少し凸凹に、並んだ肩の波間に
仄かに和らぐ、穏かな雰囲気が
晴れ渡る青空にもそっと、心地いい
もう言葉はなにも、必要なくて
ただ一緒にいる、緩やかなこの時間だけで
優しさの淡い霧に、包みこまれてゆく
二人の仲に、響き渡る微笑みの木霊たち
降り注いでくる、清かな新緑の木漏れ日
溢れだす、瞳の奥の彩りを
ふと交わした眼差しにもそえて、やわらかに
二人、歩いた恋日和
静けさの中で、そっと……

―――――――

お次は「雨音」で。

20: ◆L4LyBSss3w
06/05/27 04:17:07 mUMnraXv
【雨音楽】

た た た た
たた たたた たた たたた
たたたたた たたた たたたたた

ぽ ぽぽ ぽたた たぽ
さささささ ささ ざああああああ
ざざささ さららら さ さああ

ぱしゃしゃ ぴしゃ
ざああ ぱぱぱびびしゃ ずざざ ざざ

ざざざさあああささあ すささ さあ あ
ささだだだ だ ざざささ ささああさ
さああぽ しゃ しゃ さ さ さ

てて て







次は【虹色の】でお願いします。

21:名前はいらない
06/05/27 14:29:22 YggrNJTU
『虹色の』

低い視力でとらえられたのは一緒にいる二人の呼吸だけ
かけ離れているようで
誰でも持っている
何も考えずとも生まれる力
ただ、どうしたのか
それを使えない
自分の手が見えない動かない曲がらない足で歩くと派手になる
ぺしゃんこのスーツから涼しげにのびた顔
左右に大きく揺れながらオフィスを横切っていく
トランプ兵となにわのおっさんが
ちっちきちーちっちきちーしてる頃
駐車場に車停めて一眠りする営業さん
追い出されてきたのよ
片隅で笑う紫陽花




22:名前はいらない
06/05/27 14:32:34 YggrNJTU
次→『対称』

23: ◆L4LyBSss3w
06/05/30 02:21:58 Mz71ou6k
【非対称相似形】

軽く握手をして

例えば笑顔の下で何を企んでいるか、とか
社交辞令の向こうはどんな下心なのか、とか
目の前には暗い深淵しか無い

お世辞と口約束を交わして

ムスクの香る男は間違い無く性格が軽い、とか
長髪で誤魔化してるけどてっぺんが薄いよな、とか
仮面の下では冷たい査定が進む

そっくり、そっくり。



次は【空】でお願いします。

24:名前はいらない
06/05/30 03:13:33 gqqj/Mg6

- 空 -

今すぐ落ちてきてください
私の上に、世界の上に
抜け落ちてきてください

あなたの青に押し潰されて
私はしあわせを覚えるでしょう

あなたと一つに溶かされて
私はときめけるでしょう

落ちてきてください
落ちてきてください

真っ青な その身で


======================
次は「そんなことのために」でお願いします。

25:名前はいらない
06/05/30 20:11:59 2PujKos8
『そんなことのために』

刺すような雨の冷たさも
足を捕られる泥濘も
君の為なら平気ですから
君が忘れた恋を届けましょう
君の幸せの為に





次は『指』で

26:パイナップルくん
06/05/31 01:15:13 9fRmmQPD
『指』


あたし痩せた白樺のような指が好きなの白くて滑らかで節が硬い細い指
コントラバス抑える指
包丁の背に添える指
うなじをなぞる指
シールを剥ぐ指
鉄棒を握る指
扉を引く指
転がる指
その指
の指

部屋の真ん中の床に穴をあけて
白樺を植えて水はあげずにおきます
あたしは包丁でコントラバス弾きながら白樺が指になるのを待っています



 * * *

次は『愛しの出っ歯』でお願い致します。

27:名前はいらない
06/05/31 20:46:02 KN/5Uk3k

『 愛しの出っ歯 』

君がはえて来るまで
僕の未来は真っ暗だった
何故って・・・、
物を食べるにも一苦労だったからさ

君がはえてくるまで
僕の心は風に吹きさらしのようだった
何故って・・・
物を飲むにも厭にスカスカしてたからさ

君は一度に抜けて
ふたつして一緒にはえてきた
あの時の喜びを何と言おう
ああ、言葉に出来ないよ

とにかく君は、はえてきた。
はえてきた、ありがとう!
そして今僕は、君のおかげで
色んなものを食べられて生きてる

どうかこれ以上僕の歯茎から離れないでおくれ
そうしたらとても寂しくなるから…。
どうかこれ以上僕の歯茎から離れないでおくれ
毎日欠かさず歯を磨くから…。

 ※   ※   ※

さて次は『 with you 』でお願いします。

28:名前はいらない
06/06/03 09:34:45 gD3Ub2ro
with you

気配を感じても
ふりかえれば風
香りをただよわせば
蝶のようにひらり

気がつけば そこにいて
気がつけば 好きでした

あなたの隣でうなずいて
そしてにっこり微笑んだ

「果実」

29: ◆OPBYKkBBNQ
06/06/03 09:52:24 LVw3fFew
『果実』

空に雲
地には風
ただよい流れ実を結ぶ

ねめつく桃
泣きむし西瓜
シニカル風味のグレープフルーツ

あなたの視線で私は孕む


※お次は《嫌い》で

30:緋陽 碧谷 ◆e59FREEWX.
06/06/03 17:49:58 s+bG7d9F
「嫌い」

「嫌い、
私が嫌い、
貴方が嫌い、
世界が嫌い、
全てが嫌い」

『嫌いになることは容易いが
好きになることは難しい』

ありったけの嫌悪を肩に背負って
君はどの炉端にくべようと云うのか
燃やせることもないものを




次は「鯨」で。

31:名前はいらない
06/06/03 20:24:23 u8xUIM2D
鯨の肉が食べたいと言ったら隣の人に怒られた
頭の良い動物は食べるなと言う
その向こう隣の人は動物を食べるなと怒った
菜食主義者が地球を守ると言った

命あるものを食べているのよ私達
動物も植物も命ある生き物よ
雑食生物の人間なのよ


次は「歯磨き粉」で


32:名前はいらない
06/06/04 01:25:52 aFRu8umm
歯磨き粉は研磨剤なので
あまり歯ブラシに乗せすぎて毎日シャカシャカやってると
あなたの歯はペッタンコになっちゃうよ


次は「足の指の間の砂粒」で御願いします



33:猛禽
06/06/04 09:04:55 SO6tJAb0
すこし連れて帰ってください
全部払い落とさないで

あなたの靴にかくれて
電車にのってみたい

どこか遠くへ旅してみたい
この海辺から離れて

幼稚園の砂場に紛れて
子どもとあそんでみたい

すこし連れて帰ってください
足がむずむずするかも知れないけど

*次は「指先」でお願いします

34: ◆L4LyBSss3w
06/06/07 22:50:16 XZkgCtW5
【ゆびさきに】

濡れた髪をつまんで扱くと、きし、と鳴く。
朽ちた羽目板色の壁紙は、微かな湿気を含んでざらつく。

触れる。

境界/閾/自我の極北
やわらかさのクオリア/能動と受動/くすぐったい

触れる。

官能/自慰/意味されるものの実体
振動さえ/光と温度/感触に総毛立つ


指先の向こう側に屹立する、世界の、その総てを受け入れようと。




次は【深爪】でお願いします。


35: ◆notePDkbPQ
06/06/07 23:00:46 pITZfaRJ
「爪を切らせて」

ここに 新しい道具があります
爪を 爪を切らせてください

さあ 手を
軽く反らせて
ぱち、ん ぱち、ん
ああ
素晴らしい 
なんとよい音が 生まれたのでしょう
しゅしゅしゅ
滑らかで 鋭くて まろやか

さあ 足を
ぐっと広げて
この爪が 靴下を苛めてきたのですね
許しません 許しませんよ
ぱち、ん ぱち、ん
活きがいい
ほら あんなに遠くまで 飛んでいってしまいました 
しゅしゅしゅ
無駄なく 肉の際まで ぴったりと


次は「他人が見た自分」で

36:宮坂純 ◆Q.YLOO/tn6
06/06/07 23:07:08 x4DkoejL
「深爪」

深爪の女を見ると
レズビアンなんじゃないかと思う 希望的観測
柔らかい内臓を傷つけないための 深爪
清潔に保つための 深爪

でもさ ただの きちんとした人 かもしれないし
なんの保証もないね

私も 常時深爪

ピアノを弾くため  主には。

夜切って次の朝に 指先の痛みに気付く


次【宅配便】

37: ◆L4LyBSss3w
06/06/07 23:11:32 XZkgCtW5
…やっぱり今日は呪われてるんだよ、宮坂さん(笑)

38: ◆notePDkbPQ
06/06/07 23:21:45 pITZfaRJ
ありゃ。じゃ、私のはパスでイイデス。

39: ◆L4LyBSss3w
06/06/07 23:41:13 XZkgCtW5
>>38、noteさん。
パスなど許しません(笑)
【他人が見た自分】【宅配便】
────────
「通信販売」

思い掛けない時間に荷物が届くものだから
唇の周りのミートソースを拭うので精一杯
ゴムで結わえた引っ詰め髪じゃかなり駄目だめ

小揺るぎもせず営業スマイルな宅急便の兄ちゃんに
<違うこれが実力じゃ無いんだー!!>と叫びたいのを堪えて
受け取り印をぽん、代引きで財布が萎む

挽回の利かない一期一会じゃ
隙の多過ぎる自宅はとっても不利だよ
くたびれた女の住居だと覚えられるのはとっても悔しい
今後逢う事など決して無いのだとしても

  意味無き見栄です、はい。
  見栄張って空っぽに生きてます、はい。
  今日の荷物だって美白のサプリメントなんです、はい。

しょぼくれつつ食事に戻ります
食後には買ったばかりのカプセルを一気飲みしましょう。



次は【保健体育】でお願いします。

40:宮坂純 ◆Q.YLOO/tn6
06/06/08 01:30:38 BdpPN0xV
うわあああぁぁ呪われてるぅう
しかも今頃気付いたぁぁぁ!

す、すみませんnoteさん。
私の方があとだったのに気ぃ使わせて(>_<)
そして雨さん、ダブルお題見事&サンクスです!

41:名前はいらない
06/06/14 21:21:42 I9rBExsF
「保健体育」
体の仕組み
ケガの手当て
マット体操
マットの白
血液色は女の子
Y染色も女の子
男の子はマット色
毎日の体育着
何食わぬ顔
男子 女子
北朝鮮のマスゲーム

次は「車」でお願いします。

42: ◆L4LyBSss3w
06/06/17 23:28:28 pxZ/UYYs
【くるま】

遠くまで
速く、より速く
沢山の
音も
空間も
ありったけを
持ち込んで

駐車場に車を停めてドアを開ける
アスファルトの匂いが頭の奥に刺さって
何かを間違えたような錯覚に苛まれる

何かを




次は【ロジック】でお願いします。

43: ◆hon/GWhNf6
06/06/22 21:43:45 4IlwZmGK
「夜の子供」

それは生まれ落ちてすぐのこと、
みどり児の手と舌と、
触れることで受け入れる
快と不快と、
幸と不幸と。
その瞳の向くさきは彷徨い
海上をはるか消点へと滑る。
やがて無数の瞬間の映像に、
動きを逃れ去る痕跡が
ただ痕跡によるほか認めえないような
身の証しを透明な空間にとどめたとき、
新しく顕れた律動に駆られ
色たちが軽やかに舞踏する。
それは響きの網をめぐらせて
夜の断片を象りつつ
自らそれの内へと解(ほど)いてゆく、
見境いのない指向を獲得した
冷やかなロジックの端緒を。


=======================
次は「梅雨」でお願いします。

44: ◆L4LyBSss3w
06/06/23 23:21:55 t4HENVGj
【梅雨前線】

毎日まいにち頭がイタイ
畳み掛けるように頭がイタイ
雨は降るフルふる降るふる

天気予報が映るテレビを叩き壊す
新聞には火を付け投げ散らかす
雨は降るふるフルる降る

アタマガイタイ
イタイイタイイタイ
アメガフルフルイタイタい

水溜りを踏み躙って
嬉しそうに黄色い傘を差した誰かを絞め殺して
頭が痛いイタイいたいイタいいい
雨があめがアメがが



次は【朱色】でお願いします。

45:青の羊 ◆pNGtbbWniA
06/07/01 02:15:37 4kFHlqgi

「スカーレットという名の」

背中で多くを語る女(ひと)がいた
かなり嫉妬深く しかしとても品のいい女だった

社交界の若い紳士たちは彼女をめぐって暗闘に明け暮れていた
百合よ薔薇よ と讃えられた彼女はとても窮屈そうな顔をしていたので
私は控えめに桜草を送ってみた
しかし彼女は結局振り向かず 
「貴方は私の為に血にまみれてくれないの?」と背中で私に訴えた


次は【岬】でお願いします

46: ◆L4LyBSss3w
06/07/06 22:38:44 Lkgk0T99
【岬】

くっきりと、海が在る。

断ち落としたように、陸が在る。

属する場所さえ曖昧なままに
きつい潮風に向かって立つ
答えを求める程愚かでは無いけれど

くっきりと、海が在る。

断ち落としたように、陸が在る。


潔く、在りたい。




次は【紐】でお願いします。

47:名前はいらない
06/07/11 20:49:25 IJcW057S

もし生まれ変わるなら

紐になりたい

ビニール紐になりたい

ビニール紐人間になって

道路標識か何かに縛り付けられて

すぐ千切れそうなのに

何年も残っている

でもいつのまにか無くなって

そういえばあの紐無くなったね

あれって前は人間だったんだよえーほんとーキモーイ

時々はそう言われたい




次のお題は「ミサイル」でお願いします


48:宮坂純 ◆Q.YLOO/tn6
06/07/11 23:39:35 TQUj+PvT
「ミサイル」

ぎゅーん、どっがー!

切り裂いて とび過ぎて めり込んで。

記念碑となれ。


次は「ふた」で。

49: ◆L4LyBSss3w
06/07/12 23:31:44 kiZJZ7ah
「ふた」

考え過ぎたら頭がぐるぐるして吐きそうになるから
とりあえず、ふたをして。

三角も四角も赤も黄色も選り分けないままに
とりあえず、ふたをして。

名前を書いて封じてしまえば
きっと、きっと、もう開くことも無いからね。


ふたをして。

終わる日までは、さようなら。




次は【金属】でお願いします。

50:名前はいらない
06/07/12 23:43:29 REU4u9M6
「金属」
時に人を助け
時に人を傷つける
私に感情はない
あるのは作りあげられた私だけ

次の題は「夢」

51:名前はいらない
06/07/12 23:45:17 YAcao+Yy
夢はイデアか
私には分からない
そんな世界
知らなきゃ好かったのに

次は「昆虫」で

52:名前はいらない
06/07/14 03:05:22 kkUWon9j

冗談でポーズをとってみたら
昆虫人間に変身してしまった
テレビなどで知ってはいたが
自分がそうだとは、さすがに驚いた

明日から俺は戦闘員や
他の昆虫人間なんかと
戦わなければならないのか
ああいやだ
そんなことはしたくない

そもそも誰が決めたんだ
昆虫人間は戦うものだと
悪の組織に単身立ち向かうのだと

いやだ
普通の生活をさせて欲しい

普通に働き
そこそこ恋愛もして
いずれ家庭的な昆虫女を嫁にもらう
卵から幼虫人間を育てて
お前もいつのまにか大きくなったなとか言う

そんな普通の幸せもあっていいはずだ
なぜだ
昆虫人間に人権はないのか



53:名前はいらない
06/07/14 03:07:37 kkUWon9j

いや

自分でもわかっている
そんなのはたわごとだ
すまなかった

俺は
平和のためにこの命捧げなければならないのだ
理由などない
なぜなら俺は
昆虫人間だからだ
普通の幸せなど無縁
なぜなら俺は
昆虫人間だからだ




次は「未来」で


54:名前はいらない
06/07/14 09:22:11 /pIfpgA5
【未来】

見渡す先に貴方の残り香が少しでも香っていたなら
私はどんなに安心して夢見ていられたでしょう
この瞳、指、唇、躯の幾部分であっても繋ぎ止められないならば
残された法は貴方をただ見つめるしか出来ないなんて‥

愛とか恋とか
そんな甘いものじゃありません
ただ貴方が欲しい
ずっとずっと

この先の時、“未来”が“今”を訪ねて“過去”へ流れても。
また私は貴方と共に居る未来を望んでいる

だから手を取って?
私に捕まって?

貴方が居ない未来なんて
ただ弌つ分の価値も為さないのだから



次回は『満ちゆく海』でお願いします。

55: ◆L4LyBSss3w
06/07/15 22:11:38 8f4RlIXr
『満ちゆく海』

空き瓶の内には手紙の束
(孤独です助けて下さいたすけてタスケテタスtttkktt)
後ろ手で投げ込み何気無く去る

くるくると流されぶつかり割れ
いつか河口はみっちりと嘆きの声で埋まる
夜なべで震える粘っこい風に野良犬だけが遠吠えを返す

うおおおおおん
うおおおおおおおおおおんん
ううおおおおおおおおおおおおんんんん

海に満ちゆく水死体とゴミと言葉の残滓が詠う孤独は
誰のポストにも届かず擦れて消えた




次は【水銀】でお願いします。

56:宮坂純 ◆Q.YLOO/tn6
06/07/15 23:01:58 QzZPTper
「水銀蒐集」


体温計を戻そうと そんな振りで
勢いはそのまま 黒いテーブルにぶつけてみました
流れ出す銀波 を 直接てのひらで
かき集める
指の隙間からぽろぽろと ああ どうしても
手にし切れない銀白色を楽しむ
黒いテーブルをつたい どこかにこぼれて行く
もはや ガラスの棒に注入されていた 質量 は
無視されて

粘度ある銀の流れは はだえに弾かれて行く


次は【真空】でお願いしますー

57:真空
06/07/16 00:33:58 Uk593Fsr
足りないバッテリーで生きていくのなら
悩むなんて贅沢はしないで
走って食って倒れて眠ろう
全ての不快が道を指し示す 自由だ!
真に空なり

58:57
06/07/16 00:35:41 Uk593Fsr
次は「休日」で頼む。

59: ◆notePDkbPQ
06/07/17 17:36:21 vR8PTv1v
「休日」

おはようございます。腹が減ってます。
今日の朝飯は、何がいいか考え中でございます。
あんまん、肉まん、おにぎり、牛乳、果物、昨日の残りのコチコチな飯。
体調もよろしくて、お仕事に行ってまいります。
冬はいいです。歩いていても汗だくにならない。
小春日和のなかを、ぽかぽかと歩いてゆくと、いいですね。
休日出勤、なので会社には誰もいません。せいせいしますね。
パソコンを無断でCD再生に使ったりしてね。もう悠々自適。
ノルマもありあしませんで。雑用も片付いてすっきり、です。
ご趣味は?休日出勤デ-ス。
今日も行って参ります。ああ、楽しきかな、休日出勤。
やりたい放題では有りませんけど、精神衛生上いいのは休日です。
お客さまの電話がなくって気分がいい、なんていう人もいますしね。
それでは、重役出勤でいってまいります。
みなさま、よき日をお過ごしくださいませ、では。



お次は「アスファルト」で

60: ◆L4LyBSss3w
06/07/17 22:13:26 DQgkNi88
【瀝青幻想】

真夏の陽に焼かれてゆるりと溶け出す黒の海
貧血を誇る女学生は立ち昇る毒蒸気に当てられて沈んでゆく
静脈の透けた白い腕が何本もゆらゆらと揺れて

泳ぐトラックの轟音と排気瓦斯が満ちる幹線道路
侵食する瀝青の触手がやがて足元から巻き付く
生を諦めて見上げた蒼い空には色の無い鳥がくるくると滑る

遍く世界に満ちる毒油。




次は【絶滅】でお願いします。

61:名前はいらない
06/07/18 00:16:00 yWrdv/QE
[絶滅]
私はアンモナイト
イカじゃないよ
カンブリア期に進化しすぎて
泳げなくなっていまった
本当の自分を模索した時見えてきたのは
あたらしい未来
自分屍を養分に生きる後継者たちだったんだ

忘れられても本望なんだ
私はいつだって夢の中で過去と未来を行き来できるんだから
いいね、生きた化石も悪くない

次は[己の本心]をお願いします

62: ◆L4LyBSss3w
06/07/23 22:43:47 PQGwi9+j
【共感】

ごつごつと尖った本音を
剥き出しで居られる程の蛮勇は無い

叩かれた痛みを想起して
振り下ろす筈の拳を止めてしまう

欲望の芯に巻き付いたシンパシー
曖昧で不定形な取引き
人がひとで在ろうとする為の

断絶の壁は無い
動き揺れる心の全てが、自分。




次は【節約】でお願いします。

63:名前はいらない
06/07/23 22:57:49 o8t+YPLE
節約

節約しすぎで死んだら洒落にならん
だからほどほどにせぇ
父が姉に言った

土気色の顔で一日、1食
幸せだったら我慢できた
…でも、幸せじゃなかった
愛が枯渇状態だった
栄養不足と睡眠不足…

実家に戻った
初めて優しく微笑み返してくれた人の元に返った
その人は初めて会った時とかわらず温かい笑顔だった
永遠じゃなくても
優しさと愛をくれた存在

過ぎ去った過去を大切にしよう
恩を忘れないようにしよう
遥かな夏の日
あれから何度目の夏が来るだろう
夏だ、夏が来た!

次は【夜の海】

64:鬼津月 ◆tBqj2O1lqQ
06/07/24 00:26:27 ZwMdAbHM
  夜の海

青き日を失い
黒々と眠り無く揺れる
だるい波は、ただ重く、つれなく
錨もない、空っぽの船を襲い
遠い岸の、夜を忘れて燃え盛る、金色の塔に誘う
波は、潮の満ちるように
船の腹に水を湛えて、追い込んでゆく
抗えば、水底に落ちると脅し
恐れを糧に、流される
沈まぬために
吸い込まれるように
船は、作り物の、やわらかな港に、包れた
色めく桟橋で、気の向くままに杭をとり
もやい、繋がれば、朝までは
共に揺られて、この夜の波を、しのげるだろう

―――――――

お次は「浴衣」で。

65:ROVO ◆etdYdumnsQ
06/07/24 07:26:05 ortMXH91
         【浴衣】

浴衣を着る夜は澄んだ空気と闇が入り混じった今夜がいい―
そう思って私は星の情景や虫の唄心とともに浴衣を着る事にした
一人で座る軒先の風鈴の音は私の無闇な思索をところどころで断ち切ってくれるのだ
心無き風鈴の音は私の耳に届いた瞬間、景色という心を生んだのだ
無機物である星の光は私の目に届いた瞬間、夜の闇に優しい感情を与えたのだ

澄んだ空気と闇が入り混じった今夜、私は浴衣という今夜のための正装を着て
彼等の心を私の中に迎え入れるのだ。




次は【冒険】でヨロ

66:名前はいらない
06/07/24 16:01:52 eYD2GMmv
死ぬかもしれない
駄目かもしれない
いきたい
悔しい
何故私が
こんな馬鹿らしい事の為に
死ななくちゃいけないんだ?
全てが変わると思った。
何かが動き出すと
けれど
本当の冒険は旅をする事じゃない
正々堂々、生きることなんだ。


次のお題は【前世】↓

67:cレール ◆n/ANJuS0Pg
06/07/24 18:49:54 biJhkwMh
「前世」

生まれ変わったらきっと君になる
君の目で 君の柔らかい感情で
世の中を とらまえたらどんな
どんな人生になるのだろうか

思い出し 決して悲しくならないよう
幸せな前世になるよう
今をなるべく幸せに生きる


§お次は「おもちゃ箱」でお願いします~。

68:名前はいらない
06/07/25 02:31:41 Kx0l4/K3

これはすごいおもちゃ箱なんだ
ロケットも
怪獣も
お城も
ライオンも
何でも入ってる
いつもこれで遊んでるんだよ

貸してくれって?
それはできないよ

でも意地悪で言ってるんじゃないんだ

こんなにすごいおもちゃ箱だから
中がどうなってるか知りたくなって
無理に開いてみたんだそしたら


69:名前はいらない
06/07/25 02:32:18 Kx0l4/K3

血と
ねばねばした汁と
ぶよぶよしたはい色の
へんな固まりしか入ってないんだ
本当にそれだけだったんだよ

巨大キノコや
火星人は入っていないんだ
ロボットも
機関車も

そしてそれでこわれちゃって
もう遊べなくなっちゃった

ごめんね
貸してあげたいんだけど
もう遊べないんだ
こわれちゃったからね




--------------------------------

次は「怪談」で

70: ◆L4LyBSss3w
06/07/25 23:17:05 eXrnftvc
【河童】

素麺を胸に抱えて河童が訪ねてきた
芦田川からこちらに引越してきた挨拶だとか
笑う嘴が陽の加減でくるくる色を変える

「河川で水浴びをする時は用心して下さいねぇ
 尻子玉を抜く仲間も居りますからねぇ」
今時はみんなプールで泳ぎますがね、と苦笑い

プランタで生った胡瓜を三本お返しに渡すと
これはご丁寧に、と深々腰を折る河童
緑亀に似たごつごつの甲羅から水滴がぽっと落ちる

(金山寺味噌も付けてあげれば良かったかな?)





次は【帯】でお願いします。

71:名前はいらない
06/07/26 01:13:27 AG4dFDF5

この帯で
あなたの首を絞め

浴衣を着て
花火大会に行く

真っ赤な帯が
夜に馴染んで

綺麗な花火が
見られるでしょうか

-----------------------------

次は「蚊取り線香」で

72:鬼津月 ◆tBqj2O1lqQ
06/07/26 23:07:36 bQGXuggl
  蚊取り線香

取り出した青い渦巻き、高く掲げ
その先っぽに、火を灯し、蚊遣りにセット
さあ、呪文を口ずさめ
ピレスロイドの名のもとに
出でよ、アレスリン、フラメトリン、プラレトリン
ブタのお口から、こんばんわ
召喚されたジンは、煙の中に跪く
お呼びでございますか、御主人様
他でもない、蚊を払ってくれい
かしこまりました
いささか煙たく鼻につきますが、よろしゅうございますか?
うむ、苦しゅうない
などと、沸き上がる煙の中に妄想しつつ
百円ライターをしまう、夏の夕暮れ

―――――――

お次は「夏休み」で。

73: ◆L4LyBSss3w
06/07/29 22:46:35 uWbY8beR
【夏休み】

片手に喘息の吸入器を握ったまま
熱のこもった畳に横たわる
縁側の向こうは何時も眩しくて目が痛む

扇風機が生温い空気を掻き乱すばかりで

泳げない走れない人のところに夏なんか来ないから
何時までも白いままの腕が忌まわしい
ぺたぺたと貼り付く畳の上で何度も寝返りを打って

きらいだ
夏休みなんか、きらいだ
誰にも聞こえないようにそっと呟いたら

咳き込んで咽喉がひゅ、と鳴く。





次は【深海魚】でお願いします。

74:名前はいらない
06/07/29 23:23:06 /LzzlGyX

僕だって本当は
明るい場所で飛び跳ねたり
キラキラした小魚を食べたり
時には食べられたりしたいのに

目に見えないプレッシャーが
僕を押しつぶす
海の底に押し付ける
お前は深海魚でいろと
僕に言いつける

だから僕は
ここから動くことはできないんだ
しょうがないことなんだ
しょうがないんだ

だから僕は動かないんだ
あまり泳がないんだ



次は「コーヒー」で

75:名前はいらない
06/07/31 11:28:45 IEBYTwRg
コーヒー

76:名前はいらない
06/07/31 17:24:41 EneCiZuJ BE:340387946-2BP(0)
コーヒーこぼして怒られた
だからそのまま家をでた
キセルして電車に乗る
行き先はわからない
コーヒーのしみは気にならない
素敵な模様になったから

次の駅で降りよう


次は「首つり」で・・・


77:名前はいらない
06/07/31 23:29:10 oP7Xd9Ww
『首つり』

首つりしたらあの世行き

この世に残る
この世に残らないあなたが決めればいい

首つりしたら地獄行き

歪んだ子が天国に行けるなんて
オモッてイルノ?

首つりしたら…
首つりしたら…


全てから逃げ出せるかしら




78:名前はいらない
06/07/31 23:30:49 oP7Xd9Ww
すいません;書き忘れました;
お題は『灰色の猫』で


79: ◆L4LyBSss3w
06/07/31 23:31:25 arfafEYa
【豊穣】

やがて

枝にひとつきり生った実は爛熟し

やがて

豊かな汁気に那由他の生命が育ち

やがて

絶望の器であった肉は
豊穣の担い手となり

遍く、満ちる。





次は【砂】でお願いします。

80: ◆L4LyBSss3w
06/07/31 23:32:43 arfafEYa
…うあ!やってもーた!!

次のお題は『灰色の猫』でス…orz

81:名前はいらない
06/08/01 02:47:23 8urTKLxy
「涙雲」

白に近く 黒に近く
白から遠く 黒から遠い

天変地異の嵐の空から
生まれ堕ちた

厚い雲色を身にまとう それ
鳴き声をあげもせず
尾を振ることもなく

いつも ずっと
その瞳に ただ
涙雲


次、「裸足」で。

82:名前はいらない
06/08/02 00:45:59 eD5Nn73G
「裸足賛歌」

裸足は素晴らしい
色と言い形と言い
最高だ

裸足ならば蹴られても痛くない
むしろ心地いい

さあ蹴ってくれ


さあ

もっと

裸足こそ君の裸体だ

裸足さえあれば
別に君はいてもいなくてもいい



83:名前はいらない
06/08/02 00:47:35 eD5Nn73G

もうその裸足を僕にくれよっ

いつもかばんに持ち歩いて
いろいろなことに使う

まくら

歯磨き

パットの練習

まさに万能だ
万物の尺度だ

さあ早くくれ

早く早く



次は「美術館」

84: ◆L4LyBSss3w
06/08/04 22:52:33 S8HlS4dW
【展示】

がらん、と寒々しく広い壁に
仰々しく掲げられた骸がひとつ。

オブジェの刻はとうに終わって

紅い花弁が開くように
奔放に伸びた血と内臓のシルエット
腐臭を押さえる消毒薬のきつい匂い。

オブジェの刻はとうに終わって

対話は、無い。
片道で辿るだけの断絶。


生命を終えた骸はいつまでも語らない。





次は【青】でお願いします。

85:宮坂純 ◆Q.YLOO/tn6
06/08/06 23:20:46 VSvbXuyB
【青】


青い 油絵の具をガラスの容器から平筆に取る
なんの執着も持たず だらしなく
青い―ラベルの色名など無視した―青い 絵の具
柔弱なかたまりを ざらつくキャンバスにのせる

     筆を振りとばして

傾いたイーゼル
薄汚い無地のひろがりが 爽やかな色彩に蹂躙される

焦り 指に取れば染み。

青い人体を つくれ と せがむ


【丘】→次よろしくお願いします

86:愛 ◆9ccBFQYMG2
06/08/07 15:49:55 PrpJ6YBU
「丘」


いつもぼんやり見ていた丘
いつかそこに行けたらと淡い想いを抱いていた
そのことを君に言ったことはないのに
どうして?
僕の絵を見たから?

君は僕を連れ出して
その丘で僕を殺して
それから君も一緒に死んだ


次は[キャンパス]でお願いします

87: ◆L4LyBSss3w
06/08/09 00:20:17 cXqeyVjN
【麻布】

パレットナイフで布目を削るように朱を乗せる
ざりん、ざりん、ざりん、
指へ響く音色に恍惚としながら

口紅の縁を決めるような精度で青の筆を置く
息をくい、と吸って決然と進める線
いつの間にか鎖骨あたりに溜まった汗

例えば、檸檬の匂いが好き。
それと同じ程の強さと理由で、テレピン油の匂いが好き。
ただ、それだけの。

描き終えたカンバスに求めるものなんて、要らない。





次は【海老】でお願いします。

88:銀の対角線 ◆ozOtJW9BFA
06/08/09 00:58:49 lgrQtCAJ
「海老跳ねる」
冬の大潮 午前0時 引き潮
海の底に沈んだ大地が 顔を出す
潮溜まりに海老 跳ねる
まるで置いてけぼりにされて 何か言いたげだ
私の懐中電灯を反射する無数の海老の目は 一層ソレを強くさせる
海老達は 早朝の迎えを 待ち 跳ねる
何を言いたいのかは 分からないけど
海老達は ただ跳ねる




89:名前はいらない
06/08/09 01:18:49 4FxOiqfq
お題は出さんのか
ルールすら理解出来ん馬鹿じゃ仕方ないが

90:名前はいらない
06/08/09 01:54:24 WCGKUWY8
衣で誤魔化すし

すぐ真っ赤になって柔軟さを失うよな

面と向かうとトゲばっかり目立つクセに
ちょっと突っつくと後退りばっかりで

お前を例えるなら

海老以外にないな

殻を脱いだ甘さ

この舌で味わった


お題【避暑】でどうでしょうか

91:名前はいらない
06/08/09 16:00:27 xYPBilxE
「ああ外は暑い」

秘書がひそかに避暑をするために
飛翔した先が桜島の頂上だったから
ぼくはそれ以上何も言わないで
ひとりで社長室の椅子でも眺めながら

この国にはクーラーがあり
この社長室には最高級レベルのクーラーがある
それなのになぜあの秘書は
などと考えながら
どうせよく知りもしない美人秘書だったし

どうせすべてはぼくの妄想だし
ぼくは誰もが知っている夏から避暑する
白樺の並木の間の空気を辿って涼しい気持ちになる夢を見ながら
焼けたビルの白壁の間の空気を辿ってやがて死ぬだろう
桜島の噴火口に消えたあの秘書と抱き合ってみたりしながら
ああ
白樺の並木の間も外なのだから
比較的暑いのかも
知るか、ばか

92:名前はいらない
06/08/09 16:01:01 xYPBilxE
次は「たっくん」でお願いします

93:名前はいらない
06/08/10 01:37:01 4cyHKz+a
「たっくん」

たっくんは作文が苦手。
発表をするとき、みんな先生の前で嘘ばっかり言う!
僕は、そういうのやだな。

たっくんは怪獣がすき。
ばりーんってビルを壊しながら歩くから、なんか、かっこいい!
意地悪なニンゲン。僕の怪獣をいじめるな!

もうじき夏休みがおわる。
朝顔の数を途中からかぞえてなかった。けど、まぁいいや。明日からはまた数えるもんね。


次は「靴下」でお願いします。

94:夜半
06/08/10 01:55:21 mZuZ1IXw

靴下に石ころを入れて空に投げた
靴下に次はワイングラスを入れて空に投げた
靴下に今度はカブトムシを入れて空に投げた

意外と破れないもんだ



次は「旧盆」でお願いします。


95:名前はいらない
06/08/10 08:58:08 ouUFEoG8
「はい、はい」

わたしの盆休みは
1日しかないので
つまり旧盆だ
1日盆




次は「慰め」でお願いします。

96:名前はいらない
06/08/10 10:15:31 y/Fn8jDN
涙 悲しみ 夜更け

あぁ

ボクを求めるキミ

新しくしたシーツがまた歪むのは印





*****

次は「オレンヂ」でお願いします。

97:名前はいらない
06/08/10 18:25:46 UtzCMxG2
「オレンヂ」

みかんでいい?
まあ転がしてみる
どこ行くんだろう?
追っかけて終着駅
いつの間にか列車?
ゴトンゴトン
コトコトみかん
揺れて転がり窓からずれ落ち
わたし窓ひっかかり
カランとした車内
人とみかんの逝く先ちがうから
未来の皮むき
指にこびりついた橙
ふきとる色にオレンヂの思い


次は『燭』でお願いします。

98:名前はいらない
06/08/10 21:12:27 VMPSnaCJ
オレンジレンジ俺は好きだよでも盗作はよくないよ
僕は真意を知らないけど疑られるような事をしちゃあかんのよ

99:名前はいらない
06/08/10 22:55:19 ouUFEoG8
「LOW SHOCK」

いつかのHARD SHOCK
忘れるくらいの1G連
青い7を頂戴

赤い7かよ
それでも32G以内の幸運
今日はノッテル
あたしノレテル


レギュラー

ショックだわ
蝋燭みたいな

########
次のお台は「南国育ち」でお願いします。

100:208+
06/08/11 13:43:38 Ed2FJlNm
「南国育ち」

かつて南の彼方に浮かぶ島に 一羽の鳥が住んでいた
鳥は大きいくちばしを持ち 黒い翼を持っていた
その鳥が宙を駆ける姿は 魚のように美しかった
例えもられぬその姿は 人々に信仰をもたらした
鳥は一体神か悪魔か 光の象徴 闇の化身
通じ合えぬこころ 力のみが正義を語り
もはやこれまで 高々と突き上げる剣
泣き止まぬ声 地を染める朱
焼かれる村 瓦礫の町
矢を誘う 南風
そして 雨
後の 静寂
 



全てが死に絶えた島の片隅から鳥は最後にこう呟いたという。 
「100Gets!!!」

101:208+
06/08/11 13:44:46 Ed2FJlNm
次のお題は『懺悔』です。

102:名前はいらない
06/08/11 18:17:31 DxCmeSAn
「懺悔」


僕はその場所で胎児になる
生暖かい守られた聖壁で
僕は惜し気もない位
君に赦しを乞うている

罪への呵責で責め抜いて
罰への弛みでばら撒いて

モデル人形が落ちている
生温い罪無き顔面で
それは息抜く暇もない位
君に赦しを乞うている



次題
「精神病」で。

103:銀の対角線 ◆ozOtJW9BFA
06/08/11 22:14:02 OSSnaIcn
「精神病人」
苦しむ事を忘れた果て
彼らは笑う
悲しみも苦しみも無い 笑顔には違和感が顔をなぞる
彼らは今日も病院へ向かう 何も求めず ただ歩く
足音のリズムだけが感情を映し 
足跡に悲しさを感じる私がいけないのか 知る術はみつからなかった

次「フナムシ」 




104:名前はいらない
06/08/12 01:03:18 ZXQc+3KP
「フナムシ」

一度だけ見た
顔がいっぱいある名無しのようで
足の生え際に
直視出来なかって泣いた
けなぁ
フナムシはひとこと
「殺したいよう」
じりじり焼かれるだけの
日の嘆きを聞いたよう
せめて火傷くらいは解ってってあげたい
靴ぬいで叩いた



次は「炎症」でお願いします。

105: ◆L4LyBSss3w
06/08/13 23:17:21 WKDxPYkk
【炎症反応】

欠けた壜は熱を持たない
潰れた果物はただ腐りゆく

ぐずぐずに腫れて臭い膿を流す左腕

石英か材木で出来たオブジェのように
壊れたままで構わないのにね
生命の熱が忌まわしい

氷なら良かった
いっそ土くれなら良かった
ただ砕けるままの




次は【成層圏】でお願いします。

106:名前はいらない
06/08/15 04:56:28 ezVXw0LC
「成層圏」

高いところって聞いた
地上17㎞くらい

それだけ遠ければ
思いなんて届かないでしょう?
胸にドンドンって響いても
貫くほどには鳴らない
ほどほどな心臓

寒いところって聞いた
-80℃くらい

それなら凍らせて抱きしめてみて
ギュッと冷たい骸になるほど
バラバラにして距離をなくして



次は「粒」でお願いします。

107:名前はいらない
06/08/15 21:49:24 YOLXd6Rn
「粒 ~出会い~」

買ってきた米を見てふと気づく
こんな何千万の粒の中から今日の飯となる米が決まる
悪魔の籤

でも逆を考えたら
この米の様に
何千何億の中から
俺らは出会った

今がある

そう考えたら
少し可笑しい




次は「ツバサ」でお願いします。
翼でもつばさでもTSUBASAでも構いません。
アングライメージしてもOKです。

108:名前はいらない
06/08/16 21:34:50 Qni/fey5
「ツバサ」

そのツバサは我を天の高みへも

地の奈落の底へも いざなう 

月明かりの下 羽ばたきに疲れたツバサは そっと羽をたたむ

一枚の羽がふわりとほころび落ち 銀の光を解き放つ

風のまにまに漂っていく イカロスの朽ちた羽・・・



次は「蜘蛛」でお願いします。

109:名前はいらない
06/08/18 04:13:38 zpbtPO29
『蜘蛛』

「食事は一方的なくらいがちょうどいい」
「なぜです?」
「それくらいの気持ちが欲しいじゃねえか!さっさと食えよ」
「なんでわざわさ食べられに来たのですか?」って
聞いてみたい蜘蛛の食後



次は「声帯」でお願いします。

110:名前はいらない
06/08/18 08:07:51 Wnk19XrE
「声帯」

その、愛らしい声はどこから聴こえてくるのでしょう
言葉を形にする時
震える、あなたの声帯

あなたの声が大好きです。
甘く軽やかで
そしていつまでも心の中に残っている
その声で歌を歌って
その声で詩を詠んで
その声で名前を呼んで

あなたの声帯になりたい
あなたが言葉を口にする時、
静かに震えて、あなたの想いを形にしたい


次は「コピー機」でお願いします。

111:名前はいらない
06/08/19 01:37:03 KprcI5YG
「コピー機」

機会があったら話そうと思っていた
君はコピー機なんだ私もだ

一生に難癖をつけてやろうと思っていた
もちろん君もだ私もだ

今すぐにでも壊すべきだろう
君や私は壊れる
それで満足だ君もだ

だがこれから生まれるもの
孫は誰を壊せるだろう?

我々はコピー機だ
壊すなら全てをあげようではないか



次は「即答」でお願いします。

112: ◆bd46Tjcagc
06/08/19 03:04:28 WWoHEbHz
「即答」

庭先で真っ赤なポストと並び
秒針を眺め爪先でリズムを計る

春、夏、秋、冬

とある晩夏の木陰に満ちる苛立ち蝉の声
首筋を伝う汗は背中がお気に入り


乾いた車の音に目を向ければ

待ちわびた赤い車体午前11時

陽射しの粒を浴びるフロントガラス

運転席の肥ったディーラーは最後の手札を俺に配った

色も形もばらばらどれも景気の悪い札ばかり
2度3度くるくるめくって大息

赤いポストは殴ると即答した



次のお題は「ギャンブル」でお願いします(´ω`*)

113: ◆L4LyBSss3w
06/08/21 23:48:22 JbMQSpiA
【確率論】

水門の横の細い坂を抜けてすぐ信号が見える
ちょうど青になれば今日はきっと良い一日
根拠は無いけど、信じてみる。

青空が落ちてくる事を心配しても仕方無いけど
国道を轟、と抜けるトラックが進路を誤れば簡単に人生なんか終わる
明日の約束を守れる根拠なんて無い。

心残りの分、掌に汗がじんわりと染みて
鳩尾の底あたりが苦く重く沈んでくるけれど

今朝の双子座の運勢は第5位だった
ほんの少し他人よりも運が良い筈
でたらめな根拠で自分を揺り起こして

今日を生き延びるギャンブルへ向かう。




次は【波】でお願いします。

114:名前はいらない
06/08/22 21:28:03 plEhPLXW
「波」

打っては返してまた打ち返して
避けた波がつまらなそう

砂をつかむイメージってなんかネガティブ
いくらでもあげる
価値なんて疑わしいから

砂もらったね
欲しくもない波が何度でも
砂もらったね



次は「流れ」でお願いします。

115:名前はいらない
06/08/23 00:29:57 wRTAEtFp
【流れ】
私は欠落した悪の一部です
光は届かず反射する一片の鉄屑です

血が滴り、錆付くまでの刹那に
嘔吐を繰り返す鋼鉄の胃腸に
蛆虫が沸き立つ日々に
川土手の腐乱死体に共鳴するかに
生き続ける欠落した悪の一部です

赤い陽が昇り、有頂天になって下り道の
晩年に青い夕焼けを眼球に刻みつけ

誘われるように入水しました
アンダーワールドには
肌のふやけた老若男女と死んだ笑顔に
歓待され
両手足は呪縛された目撃者のように
痺れに震え、死の快楽は妄想でした
竜宮城に打ち上げられる花火は海面の
遥か上空を照らし
陰惨な雨とは無縁の輝く空を生んでいます
光も届かぬ深い海の底では兎が餅を突き
地団駄を踏みながら滑っています
満月の光は私の脊髄を刺し通し

血と潮の流れのままに
私は欠落の一部を胸に突き刺したまま
身もだえ
立ち竦んでいます

【次は】【飛ぶ】でお願いします

116:名前はいらない
06/08/25 00:26:27 5zLWBd3t
【飛ぶ】

「痛いの痛いの飛んでゆけ」
そんな軽い痛みです?
拭かないでください
痛かったです
忘れたくないです
パサパサになって「また泣いていいよ」
なんて言わないでください
おんなじハンカチです


次は【針】でお願いします。

117: ◆hon/GWhNf6
06/08/25 22:14:59 GFxIUP32
「針をひろう」

体を傾けた拍子に目から針が落ちた
あわてて辺りを見まわすが、よかった……
誰にも気付かれていない
靴ひもをむすぶふりをして極めてさりげなく
しゃがみこんで針をひろう
しかしリノリウムに見えた床は奇妙に粘性が高く
針はそこにぴったり貼り付いてしまって
ひろおうにもつるつると掴みどころがない
しかたがないので、えいっ、と
少し力を込めて指を押し込んでみると
ブチュ、と冷たい感触がして床の表面が破れて
裂け目の内からドロドロした透明な粘液が
あふれ出してくる
床全体がブルルと痙攣的な身じろぎをした
すると付近に甲高い警報が鳴りひびき、いくつかの
通路を遮断する防災シャッターがすべり降りてきた
まずい、と判断して針をひろうのは断念した
それから避難する不安げな雑踏の中にまぎれこんだ
なんとかその場は脱出できたが─
ちくしょう、
私はまた何本か針を失ったのだった


=======================
次は「祝宴」でお願いします。

118:cレール ◆n/ANJuS0Pg
06/08/26 00:54:27 mTwRsjbt
「祝宴」

謡うのは 初めてなんで許して下さい
気の利いた 挨拶も何か言えませんで

酒は下戸だし 無芸だし
人を楽しませる話術もあまり

ただ ただ こんなに
山を超えて 幾年も過ぎ
貴方が貴方として大変な
確率でここに産まれて生きて

そうして今ほどの幸せがある
そうしてこれほどの幸福を掴む

そう言う事に 感動を
覚えて涙が止まらないのです

おめでとう おめでとう

ここにあるのは 奇跡ではない
しかし随分似たようなもの

貴方の 超えた山 空 祝いながらここで
見渡し謡うのを 許して下さい


―――――――――――――――お次は「散らかった部屋にあなたは」でお願いしまっす。

119: ◆L4LyBSss3w
06/08/26 23:36:53 6NshbPdh
「散らかった部屋にあなたは」

毛羽立った灰色の毛布に包まって
積み上げた雑誌とお菓子の袋に半ば埋まるように

食器とカップ麺の容器で満ちた硝子の小さなテーブルが
雑然と不安定なオブジェを形作る
とうに乾き切ったコーヒーカップの中身の罅割れ

ワンルームのささやかな洞穴を無頓着な死で満たして

あなたは、



次は【落下】でお願いします。

120: ◆bd46Tjcagc
06/08/27 00:56:00 6GSXvR5j
【落下】

例えば真っ赤な地獄が俺を吸い寄せる力
例えば乱暴な空気が俺の顔を歪めさせる力
例えば人の背中には翼がないんだという事実
例えば屋上の縁を懐かしく思う俺の両足

それらが一気にこの身に押し寄せて来ても
俺の魂はなんら後悔などしてはいない

頭の中は混沌として真っ白
だが視界は驚くほどにクリアーだ

透明な血に染まったビルの谷間では
誰もが自分の足かせを気にしながら歩いている

彼等が紺碧の空を見上げる為に
俺は落ちる、落ちる


次は「ボクシング」でお願いしまふ(´ω`*)

121:名前はいらない
06/08/27 02:43:55 1AsfXQdq
「ボクシング」

撃てば揺れる
拳が届かない私
求めてたのは自信

ぐらぐら

くらくら

いいのが入ったね

もし私が倒れるなら私はリングにいた
私はリングにいた
ゆえに私は倒れる

全て真

パリン

湿り気のない音
それはガラスであって
砂ではない


次は「抜糸」でお願いします。

122:名前はいらない
06/08/27 06:07:16 c64gdKPj
「抜糸」

一度離れてしまったものが
再びくっつくことは容易じゃない

傷を治すには時間が必要で
傷が大きいほどに痛みを伴う

痛くて痛くていくつも涙を溢したけれど
あなたとわたしの間の傷口は
いつになったらくっつくの



次は「儀式」でお願いします。

123:名前はいらない
06/08/27 20:20:18 HucyYyXW
【儀式】

「それって何の儀式なの?」
冗談混じりに僕が問う

干からびた百足
真っ赤なマニキュア
ピンクの蝋燭
カレールー
火の付いた煙草
そして君

「黙って見てて」
そう冷たく言い放った君の瞳が
ぎらぎら蝋燭の火を写している
何やら呪文を唱え出し
両手を振りかざして君が笑う

テレビから人が消えた
隣の家の話し声も消えた
犬の遠吠えが止んでいる
酷く静かで、それが不気味で。

「消したのよ」
君が笑う
「あたしとあなた以外の全ての生き物を消したの」
狂った様に君が笑っている

その儀式は僕を幸せにしたし、不幸にもした。


次は「ライオンの昼寝」でお願いします

124: ◆L4LyBSss3w
06/08/28 23:54:09 Yifznwvw
「ライオンの昼寝」

ざらついたコンクリートの床に寝そべるライオン
所々皮膚病で抜けた鬣を垂らして、満足気な表情で。

(穏やかな午後に満腹であれば)

無造作にぐるると咽喉を鳴らして欠伸をする
おおきく伸びをした後肢の間にだらしなく垂れる睾丸。

(夕暮れ毎に何処からか肉が降りてくる)

黄金色の毛並みで雄雄しく立つ、
あれは架空のいきもの
有るがままの生を有るがままに堪能しながら

眠る、肉食獣。





次は【彼方】でお願いします。

125: ◆soft/e/9Do
06/08/29 06:01:50 ZuLsakx3
『彼方、彼方』
あの煙突の彼方に何がある?
 何ってお空があるじゃない

あの大きな家の彼方に何がある?
 もっと大きなおうちがあるわ

あの山の彼方に何がある?
 まだまだお山が続くのよ


あの空の彼方に何がある?
 宇宙よ
  あなたちゃんと先生のお話聞いているの?

この海の彼方に何がある?
 さあね 私には見えません

この国の彼方に何がある?
 戦争でしょうよ 決まってる

あなたの彼方に何がある?
 眩いばかりの素敵な末来があるわ

僕の彼方に何がある?
 何ってあなた
  何にもないわよ


次は『ポカリスエット』でお願いします

 

126:名前はいらない
06/08/29 20:21:30 ++j7TZNq
「ポカリスエット」

ポカリ1箱24本990円
安い買って帰ろう

暑いそして重い
汗ダラダラ
帰り道ノロノロ
車力のエンジンないし
一個の心臓ドクドク
たどり着いてゴクゴク
ぬるい
でもよかったポカリスエット

しばらく

母が見つけた
サイダー30本880円
ポカリより受けがよい家族に
悔しい
私は頑固にポカリスエット


次は「三日月」でお願いします。

127:cレール ◆n/ANJuS0Pg
06/08/29 21:19:09 gnXUNVkv
「crescent」

地球近傍小惑星は
クロエニュ(くろえーんにゃ)の他ふたっつあると
前にあなたは言ってましたね
名前もついていないらしい
1989何とか かんとか

クロエニュなんて 直径5キロの小さな惑星
土星で言えば ヤヌス(やーんす) エピメテウス(えふめて)
もっとマイナー

朔から数えてみっつめの月(もーん)
白く削れて 闇に掛かってる
宇宙にひとり 星があんなに輝いてるのに
見つめているほど 気が遠くなる

    ぼくたちは ひとり この星は ひとり

美しさとか 浪漫を 負わせて
ぼくらのために 月は 生まれる
もうみっつなら 可愛い頃です
老いて行くのを 見たくないから
あなたは 望遠鏡に蓋をした

    ぼくたちは ひとり この星は ひとり
    (そう ひとり なんです 事実は 曲げられない)

小さな星を見ないふりして
生気のない のっぺりの顔が 
滅して生まれた赤子の剃刀
みっつめの なぐさめの爪 

128:cレール ◆n/ANJuS0Pg
06/08/29 21:23:34 gnXUNVkv
行切れでした・・・久々にPCですよー(↑上の方ではすみませんでした)
お次は「泣くより大事な」で御願いしまっす。

129: ◆hon/GWhNf6
06/08/30 22:26:45 XhzALkZd
「泣くより大事な」

心のなか 砂丘の稜線を黒いヘビがはってゆく
思い出の中では わたしは子供
満月の夜は刈り入れの宴
ひとりひとりの乳母が月明かりを泣いていた
思いがけないさびしさが体にのしかかる
ヘビは夜ふけの深閑に溶けていく
いまは 泣くより大事なことを見つけたから
手と手をそっと重ねると 怖れもおののきも
面影を通り抜けて 横顔の外側から見下ろした
思い出の中では わたしは花嫁
うでの中の満杯の花々
林を駆け降りながら叫んでいる
心のなか 黒いヘビは確かにいたのだ
でもいまは 泣くより大事なことを見つけたから
凍てつく海の夜 からっぽの歯車を訪ねる
それは運命 岸から離れていく船の上で
手と手をそっと重ねている
満月の夜は刈り入れの─
疾走する暗い水面に向かって
わたしは花々を解き放った


=====================
次は「毒」でお願いします。


130:呼ばれた気がした
06/08/31 00:40:03 C79xB7/M
「毒」

悲しい事があったのかい?
話を聞いてあげるよ そっと呟いてごらん
辛く厳しい世界 君達を虐げる世界
何故 そんなに不幸なのか わかるかい?

もしも願うなら 教えてあげるよ
もしも望むなら 抱きしめてあげるよ

苦しいだろう? 生きることは苦しみ
悲しいだろう? 生きることは悲しみ
人々は逃れる為に 救いを欲する
誰も気付いていないんだよ 欲するから飢えるのさ
誰も気付いていないんだよ 飢えるから欲するのさ
ほら 今気付いただろう この世に都合の良い救いなんて無いのさ
苦しみと悲しみ 飢えと欲を繰り返すだけの営み

さあ おいで
君達の望んだ『シアワセ』に連れて行ってあげるよ
苦しみ 悲しみ 飢えの無い世界へ
君達の望んだ場所へ

===========================
次は「  」でお願いします。

131:名前はいらない
06/09/01 22:55:39 qmY1FiZO
「  」

宛のないメール。文字も、件名もない。
---------------タスケテ
と囁きが聞こえる

振り返ると-------------


駄作orz
「これでも問題ないよ」と言うのなら
タイトル自由で“○○を皮肉った内容”の詩をお願いします。

132: ◆L4LyBSss3w
06/09/06 23:58:11 C/c+kKO+
【おめでとう、おめでとう。】

千万の望まれない誕生と
百億の無為に散る生命

祭りの裏であれ人は死ぬ、あっさりと。




次は【蜘蛛】でお願いします。

133:cレール ◆n/ANJuS0Pg
06/09/08 01:27:43 Da63l6bl
「蜘蛛」

レエスの 白い縁取りに溜め息が架かる
(あたし優雅に爪先立ちで)
六感は常に目覚めてゐる 冷たい月の削り滓を飲み
(砂粒の舞踊を組み立ててゐる)
今は亡き母の拵えた大きなシフォンのショールを纏い
(計れる時間が短過ぎる時計)
明晰と美のコンチェルトを探す
(ふる 震えてゐますか あたし)


(明日の映画が価値無き雑音で有りますやうに)
(初めから決められた恩情がどうにも生温く気持ち悪いのです)
(熱無き振舞いにどうか祝福あれ)


針の 音が 床に 響いた



―――――――――――
お次は「弱起が私のリズムで」でお願いしまっす。

134:宮坂純 ◆Q.YLOO/tn6
06/09/09 00:32:31 ke8tONFu

「弱起が私のリズムで」



起が私のリズムで

のめりに力抜き 爽々と

起に劣る勝るでなく

れぞれのリズム

れでも弱起で 強拍に私の身 乗せて

れこそが弱起の意義

度への俊鋭なる響き



次は【布】でお願いします

135:名前はいらない
06/09/09 01:16:00 gJ+zWEwI
ものを包む
渡したいものをくるんで
大切な弁当をくるんで
開く時の心地はどんなにか
焦がれ待ち遠しくて素晴らしいだろう

ひとも包まれる
華やかにやわらかに
寒さや日差しから包み込んで彩る
柔らかく包み込まれれば安心感の生まれ
引き裂いてまとえば少しの高揚感で
退廃感を醸し出しながら
僅かな恐怖感を覆い隠す

ひとをくるんだ包みを開くのは
喩えるならば
どんな心地のするものだろう

布に触れて暖かく柔らかいのは
たくさんのひとの手に織り上げられているから



次は「花」でお願いします。

136:名前はいらない
06/09/09 07:35:25 kFnbmQqX
『花』


だめになっていた
白いカーテンでひっかけて
鉢は倒れてしまったし
カーテンにもひきつれができて
気が付かなかったけれどだめになっていた

しかたがないじゃない
君のふりをして言ってみても
たぶん君はこんなこと言わない
きっと怒る
怒ってしばらくごはんが抜きになる

しかたがないじゃない
声に出して言う
カーテンのひきつれと倒れた鉢に言う

だめになっていたのは体
だめにしたのは巻き添えの
赤い
赤い
赤い 赤



つぎは、『丁寧』で。

137: ◆notePDkbPQ
06/09/09 18:24:29 ody/m7rE
「丁寧な衝動」

赤いものが体に 
すぐ錆びて黒くなります
はがすとイタイイタイと泣きます
だれでもいいですだれでもいいです
刃を歯を跳ね返すものが恋しいのです

ぎゃは
ぎゃは

運命です
あなたですあなたがいいのです
とてもとてもいい感じですボッキしました

潤してくださいぬるぬるぬるぬると
暖めてください冷ましてくださいたっぷりとしっとりと
やさしいですやさしいですわたしはやさしいです
わたしをわたしを怯えさせないで怯えさせないでください
あなただよあなたしかいませんあなたなんだよ

ぶしゅーぎゃは
ぶしゅーぎゃは

ぎゃは



お次は「茶」で

138: ◆L4LyBSss3w
06/09/09 23:37:20 B6yhl351
【ちゃいろ】

打ち水で湿気った砂埃の澱
みどりから黄金へ変わり始めた稲穂の根を支える泥
剥がされたアスファルトの下にのっそり覗く赤土
押せば沈む豊穣を敷き詰めた雑木林の枯葉

生命の無い青は、空に。



次は【解除】でお願いします。

139:名前はいらない
06/09/10 00:00:56 kb8xVE49
【解除】

よくやった
よくやった、

私たちは隠さなければならない

風のない朝にひきずられた羽根
(ビルの影へと曲がるサイレン)
歩みが遠ざり、流れる
アスファルトの黒さと
身体に重みがあるという事実、そして破裂(悲…?)
簡単なんだと
思わなければ
もうないよ


次のお題は【ちゃんこ】で

140:名前はいらない
06/09/10 17:58:53 ewzFkhaL
【ちゃんこ】

銀色に見えた
黄金色

はみだしてしまう
高く柔く
崩れても

溢れ出す
青く
それは染み渡る黄金色



次は【固い】がテーマで。

141:名前はいらない
06/09/11 20:44:00 Jhq2U0rO
やめてください
やめてください

おねがいですからやめてください


あなたは壁を見ずに
わたしに手を伸ばしてくる
わたしは壁なのに
世界が厚い膜の壁なら
あなたもわたしも壁なのに

壁と壁が
むかいあってる


じゃー次のお題は【蛍光灯】

142: ◆L4LyBSss3w
06/09/11 23:31:05 B5sDjJl3
【熱帯魚】

直方体に仕切られた殺風景なコンクリートの檻に
薄ら暗い蛍光灯のひかりを満たして
窓の向こうに在る暗闇を見ないふりで御飯を食べる。

サーモスタットが切れたら全滅する脆弱な熱帯魚
有り得ないバランスで危うく生き延びる畸形
ぼんやり冥い蛍光に照らされて、安っぽく輝く。

有象無象の区別無く攫ってゆく暴風が吹けば良いと
祈りの詠唱など踏み潰す問答無用の荒波が寄せれば良いと

檻で願う、熱帯魚。




次は【十円玉】でお願いします。

143:名前はいらない
06/09/12 00:31:22 o9EmjTJe
十円玉


あ~最近見かけないね
あのミゾ達を…
あ~最近見かけないね
駄菓子屋を…
あ~最近見かけないね
十円玉を…
あ~最近見かけないね
自分の体を…



続いて【コンドーム】

144:名前はいらない
06/09/13 00:37:26 lq8ZqI7a
【コンドーム】

針をかざして
先端が光る、欲望もまた…

そんなものだと思うか?
出せよ 出すなよ
包んで たくしあげろ
包め 丸めろ
そして隠すな

やるのか
やらないのか?


終電のひびきが遠く
カーテンの向こうに去った

次【エアギター】でお願いします。

145:名前はいらない
06/09/14 06:25:18 CJAqe/sQ
『エアギター』


僕の赤いギター
あの子とおそろい
僕の黒いギター
あいつのお下がり
僕の重いギター
いつものお守り
僕の重いギター
いつもの昼下がり
僕の重いギター
いつもの大通り

僕の重いギター
5キロもあるのに飛んでった
僕の重いギター
首を折った
僕だって
首を折った

僕と重いギター
一緒にエアーになって飛んでっただけ




次は『だから女々しい男は嫌いなの』

146: ◆L4LyBSss3w
06/09/16 01:06:20 S9n3A4WS
『だから女々しい男は嫌いなの』


確かそんな感じの台詞を叩き付けるように吐いて
斜め向かいの席を立ち去った女性
濃すぎる柑橘系の匂いと苛立ったヒールの音ばかりが残る

どこかで呆気に取られたまま
食べかけのモンブランを口に運ぶ
気付けば紅茶も少し冷めて




次は【兎】でお願いします。

147:名前はいらない
06/09/16 03:45:28 gAeXKw5D
ねえ子供のとき学校で飼育小屋でウサギを飼ってたでしょ?わたしね
その飼育小屋の掃除のときいつも思ってたの動物をオリに閉じ込めて
いるのはひどいって、だってもし私たちがオリに閉じ込められたら
いやでしょ?だからウサギをね逃がしたの一匹だけねでもそのうさぎ
すぐに野良犬にくわえられていっちゃったのよ、そのとき気づいたの
オリは閉じ込めるだけじゃなくて守るという意味もあるってことにね
それで何でこんな話をするかですって?わたしがあなたを束縛する理由
よ私はあなたを閉じ込めて、そして閉じ込めることによって私自身を守
ってのよ

148:宮坂純 ◆Q.YLOO/tn6
06/09/16 04:11:50 G1iiaBNH
>>147さん
次のお題よろしくです

149:名前はいらない
06/09/16 14:55:54 gAeXKw5D
すいません、それじゃ失恋で


150:名前はいらない
06/09/16 21:54:27 IkaZiGT/
『失恋』


どれもこれも何もかも
全て消し去った冬の思ひで

膝を抱えて泣いてみなさい
腹を抱えて笑ってみなさい

いつも指図ばかりをする あなたも少しはやりなさい

目の前で溶けようか 堕落しようか
あなたに死ねと言われた暁に

どれもこれも何もかも
全てを井戸に葬りさった
冬の思ひで




次は
『血だるまの猫』でお願いします

151: ◆notePDkbPQ
06/09/16 22:52:53 gac8D5EE
「血だるまの猫」

血だるまの猫
どうしてそんな目にあったのか
バスタオルでそっと拭う
すっかり綺麗になった猫
抱きしめようとすると
さっと引っ掻き逃げ出す
猫は振り向き こっちを見つめて
しばらくは
いっぴきとひとり




次は「対」でお願いします

152: ◆soft/e/9Do
06/09/18 04:28:33 i6oSzNqU
『対決』
桜 対 梅
梅の勝ち

海 対 空
空の勝ち

煙草 対 酒
煙草の勝ち

太陽 対 月
月の勝ち

戦争 対 平和
戦争の勝ち

神様 対 俺のじいさん
俺のじいさんの勝ち

俺 対 アナタ
アナタの勝ち

アナタ 対 宇宙
引き分け


次のお題は「ガス」でお願いします

153:名前はいらない
06/09/18 14:24:01 kg58a+LC
シュー



ゆらゆらと揺れる思考の中で最後に悔やまれるのは昨日食べようと思っていたプラムがまだ冷蔵庫に残っている事だ。
しかしこれで全て終わりだと思うと成し遂げたような清々しさと淋しさで今までにない安堵感に包まれる。
ただ横になりプラムを慕いて時がゆくのをまとう。






シュー

次【白】で

154: ◆L4LyBSss3w
06/09/20 22:44:51 0zZxwbUg
【白】

蜻蛉のぱりぱりと震える羽根を
わきわきとしがみ付こうとする肢を
虹色にひかりを撥ねる複眼を
やわらかく伸びた腹を

ひとつ、ひとつ、
丁寧に無心に、?ぐ。


遠くで鳴る夕暮れの町内放送
足元に散らばった蜻蛉の部品

一瞥もせず、
満足気に。




次は【驟雨】でお願いします。

155: ◆L4LyBSss3w
06/09/20 22:47:55 0zZxwbUg
…うわ(汗)何で文字が?になるのん(´・ω・`)ショボーン

6行目、「丁寧に無心に、千切る。」でお願い~。
(本当は“もぐ”なんやけど)

156:宮坂純 ◆Q.YLOO/tn6
06/09/22 17:28:22 1Zez0j3n

【驟雨】


止んだ後の晴れ間のためでなく
降る そのものに

暗き五臓
驟雨の前には顔あげて
葉陰以外はうたれた
鳴る音に
熱波を 眠りの淵へ やわらげていく



次は【道路】で。

157:名前はいらない
06/09/22 19:58:51 qLboXUZJ
『影踏み』

君は私の影を踏む
私は君の影を追う
花びらに埋もれる春の道路で
陽炎が立ちのぼる夏の道路で
空まで遠い秋の道路で
白く凍てつく冬の道路で

季節の中を走るうちに 私は君を見失い
それでも靴を鳴らし探し続ける
道路に伸びる私の影は いつしか大人になっていた

次は「笛」でお願いします

158:名前はいらない
06/09/24 00:44:50 T4uCHUGQ
ひゅるひゅらひゅりり
どこからともなく音のする

ひゅるりひゅるら
振り向いてもいけない
歩みを止めてはならない

ひゅりゅるるひゅらり
どんなに気になっても
振り返ってはいけない時くらい有る




 次は「一つだけ」でお願いします 

159:うさみみ ◆jqwkDMZRrs
06/09/24 01:52:26 hHEj6bxx
「ひとつだけ。」

私の瞳は貴方を探してる

遠くて 届かないのに 夢見てる

私の心には雨は降る

大好きだよ。

貴方の胸で 泣けたなら 私はもう

安心して眠れる


優しい夜に

ひとつだけ…
貴方に伝えたい


大好きだよ。


↓次は「少女の亡骸」


160:情景描写撮影所
06/09/24 04:15:29 GbLZoSwr
ねえいつでもそこに居たのに
なんできょうはどこにもいないの?
おさげのきん色のかみの毛
ショッキングピンクのわんぴーす
いつもぐたりと目をみひらいてた
かわいいきみはどこにいっちゃったの?
ねえぼくはさがしてるんだよ
いやなにおいがしても
すこしはだのいろがわるくっても
ぼくはきみが好きだったのに
ねえどうしてきょうは
ゆびさきいっぽんしかここにないの?
ねえどうして
きみはこのばしょからきえてしまったの?


次は エメラルドの爪 でお願いします

161:宮坂純 ◆Q.YLOO/tn6
06/09/25 21:41:15 +hwfC00b

「エメラルドの爪・グリーンイグアナ」


若いエメラルドの

十字軍的青年の若さ その肢体を
柔らかい爪に映し込んでいる
細かい音立てて砂を行く 琥珀の瞳 せなには
背にはまた尖った宝石
柔らかい爪の 反射 は
また体に弾き
グリーンイグアナは発光した



つぎは【積み木】で

162:名前はいらない
06/09/26 03:13:35 aDXBubvk

「積み木」

積みかけの玩具を放って貴方は何処へ
重ねては壊して
楽しそうに笑っていたのに
玩具も私も置き去りにして
今度は何処に隠れているの
積み上げて造ったお城も
組み合わせて作ったアーチも
重ねて創った夢も
みんな崩して
今度は何をつくっていたの

ねぇ、こたえて
しゃべらないあなた。



次は、「甘い毒」でお願いします。

163: ◆hon/GWhNf6
06/09/27 00:09:14 QilENk5k
「甘い毒」

森然とした木々の隙間に光の縞が射しこんで
そこにある顔から彫りの陰影を描き出した
一陣のつむじ風が積もった葉を吹き払うと
いやましに彼女の全身が露わとなる
妬ましい果実の甘い毒にあてられて
時間とともにその死を死んだ
仰臥する麗しい乙女を色とりどりの草花が
悼むように取り囲んで飾っていた

見よ、今や傍らには運命の王子が跪いており
王子の柔らかい影が彼女の顔の上に落ちる
微かな接吻が約束の口唇にそっと触れた時
恟然としたおののきがふたりを捉える
彼女はふたたび時間とともに起き上がり
甘い毒を果実もろとも吐き出した


=======================
次は「無言」でお願いします。

164:むだい
06/09/27 01:44:47 nJR4IVkq

 オルガン
 沈黙14sec
 オルガン
 きらきらとこぼれおちるチーズ色の星
 指ですくって
 乱杭歯の指揮者にそっと手渡して

 ぼくらのすきまに
 そんなイマージュ
 つなげて着る
 ぼくは夢みる
 きみは覚めて


 オルガン
 第一ヴァイオリン
 歪みと揺れの72時間
 それから14sec
 君は無言
 オルガン
 オルガン

 歪む
 オルガンと残り14sec



////////
次は「水曜日の黒猫」で

165:Arpeggio ◆UfM5Clgw1I
06/09/27 21:15:19 +B8BCayk
「水曜日の黒猫」


(ある日、喉が渇いた)

ふと 思い起こす
宇宙の美しかった写真を

その中で地球が
確実に今を過ごしている

さらにその中では
命が悶えている

背景はかちりと音を立て
一瞬

猫を宇宙色に染め上げました

過去に奥深く
タイム・スリップして

たどり着いたのは
夢の中でした



166:Arpeggio ◆UfM5Clgw1I
06/09/27 21:16:37 +B8BCayk
(ある日、満たされていた)

夢の中で新しく生まれた猫は
そっと星の光を抱き 虹に祷り

悲しみたちを
消しゴムで擦っていきました

星の光の消しゴムで


ある日 水曜日
猫は 喉が渇いて

ある日 水曜日
猫は 宇宙を呑み

ある日 水曜日
猫は 星を失い

どこまでも 宇宙となって
生まれて初めて夢を見たのです

(球体の中に 私達が見えます)



167:Arpeggio ◆UfM5Clgw1I
06/09/27 21:18:32 +B8BCayk
唄い 唄われて 雫に濡れた
一匹の宇宙



おお 星光の向こうに
愛が 渦巻いて

いる





EXT>>>>>>>>>>「コイン」

168: ◆L4LyBSss3w
06/09/30 22:28:16 CpMS33lX
【ありったけのコイン】



169: ◆L4LyBSss3w
06/09/30 22:35:04 CpMS33lX
厄介な夕暮れ時
掌に握った生温いコイン

放り上げて
ありったけ放り上げて
乱雑に散らかる

裏か表
yesかno
繰り返して、繰り返して
それしか無いのに

170: ◆L4LyBSss3w
06/09/30 22:35:51 CpMS33lX
次は【紙】でお願いします。

171: ◆hon/GWhNf6
06/10/02 01:30:18 W6NH/zrb
「紙」

紙のうえに一本の線がのびてゆく
わたしの手はそれを追っている
ひとつの円が傍らに描かれるとそれが夕陽になる
朝日かもしれない
その太陽を仰いでふたつの人影があらわれる
ふたりはきっと恋人同士
もしも描かれた風がふたりの輪郭を通り抜けるなら
それはかならず夜をはらんでいる

そのとき本当の風が強く吹いて
とばされた紙は手もとから欄干をこえて
ずっと落ちてゆくと湖の表面に着水した
わたしの目はそれを追っている
仄暗い水面に斜めに突き刺さった白い紙は
ゆらゆらとそのまま浸っていた


=======================
次は「ふた」でお願いします。

172:蓋
06/10/02 01:38:19 X0LdecJc
 
 
 でも残念だったね僕らは終わらない
 終わらないままにこのままに融けて
 スープみたいになったらようやくほら
 僕らが終わる時間が来るみたいだよ

 臭う内部には蓋をよくしめて夜を待つ
 臭う内臓には蓋をよくしめて朝になる

 ねえ残念だったね僕らが終わっちまう
 この吐き出せないなんかが喉に詰って
 僕の声はディストーションかかってるよ
 そう言われたって聞いた さっき君から

 臭う内臓には蓋をよくしめて君を待つ
 この場所には蓋をよくしめて

 僕は何も嗅がないようにして君を待つ
 僕は何も触らないようにして君を持つ


 蓋が足りないって思ったことは?




***********************
次は「ストライプのバスローブ」で

173:名前はいらない
06/10/03 02:27:45 DcgcqsJb
「ストライプのバスローブを着て貴方は」

風呂上りに身につけるものは
清潔でなければならない
洗いたてのタオル
洗いたてのバスローブ
洗いたての……

且つ シンプルでなければならない

灰味ベージュとオフホワイトの
淡く細かなストライプの
バスローブを羽織った 貴方がそう言う

邪まなヤツほど原色や
品のないボーダー柄を好むものだ


相変わらず気障な人だと思いつつも
私は想像してみる
洗濯の行き届いていない 派手で品のない
ボーダー柄のバスローブを

そして邪心について考えながら

層となって漂ってくる煙草の匂いが
大人の香りではなく
男のものだと 初めて思った


////次は、「橋」で。////


174: ◆notePDkbPQ
06/10/03 07:40:02 rpprFdx3
「夫婦橋」

貴方がアーチを架けるなら
私も負けずにそり返る
貴方ブリッジ
私もブリッジ
二人そろって
夫婦橋




お次は、「煙」で

175: ◆hon/GWhNf6
06/10/05 23:33:30 WFRZbfMu
「煙」

煙の中で交わすのに
愛の言葉こそふさわしい

見えない響きに想像は増幅され
焚き木のように頬が熱をおびる

濡れそぼった髪が艶をはなって
乱雑に光と影が交錯している

いぶされた全身をさしのべると
息が詰まり、意識は遠のく―

やがて目が覚めると
すべては幻のように消えている


=====================
次は「氷」でお願いします。

176:cレール ◆n/ANJuS0Pg
06/10/11 21:10:30 /xhSk076
「氷」

恒星の輝きを
受けて私はここに立ちます
漆黒の空に横わる河は眩く目がくらみそうです

輝いてるのは私じゃなくて
私を照らす散り散りの星
決して溶かされる事はなく
ひいやりとただ照らすのです

ここはただ静かです
ここはただ穏やかです

冥い宇宙にひいやりと立つ
私は氷の彫像です
誰かが見つけて接吻しても
溶ける事なく立ち続けます

――――――――――――――――――
お次は「まさかあなたは」で!

177:まさかあなたは
06/10/16 23:57:35 DhWq+0gz
 
 
 たばこ屋が無くなって久しく
 だから不思議の国へ行き方を忘れた
 アリスは牢獄で待ってる
 名所になっても律儀に待ってる
 まさかあなたはアリスインザジェイル
 そう言って終わらせてあげたい御伽噺
 たばこ屋ができるまで待ってて
 けれど世は嫌煙ブーム
 しばらくアリスは待ちぼうけ

 左利きの彼は彼で
 また撃ち抜かれるのを
 律儀に待ってる
 まさかあなたはカートオンザコート
 そう言ってぶっ飛ばしてあげたい神話
 けれど世にはびこるあなたのミーム
 まずはこれを撃ち抜いてからね
 僕は夢中になって消費して
 仕事を忘れるヒットマン
 手持ち無沙汰の血塗れクライスト
 今日もやっぱり待ちぼうけ





****
次は「キーボード」で

178:鬼津月 ◆tBqj2O1lqQ
06/10/18 01:51:54 XrbvTCml

  キーボード

血と詩は聞く
真の理れ煙つ
誘ひ込みも
寝る女ろ立てい
透かん何ら是
縫ふ逢う江
尾や癒よ
羽歩へ

―――――――

お次は「勝利者」で。

179:名前はいらない
06/10/19 20:25:26 GZwOMS42
「勝利者」

強いものが勝つんじゃない、勝った者が強いんだ。
かつてそーいう台詞を吐いたサッカー選手がいる。

でも私は負けでいい。
負けるが勝ち、負けるが価値よ!とおばあちゃんによく言われたものだ。

とゆーか勝ち負けにこだわらなくていいんじゃないかな。
人は人自分は自分って割り切ってるつもりだけど。

私は負けでいい。私は負けでいい・・・
私が選ばれなくてもいい。あの子のほうがかわいい。
だけどやっぱりふりむいてほしい。ジレンマ。

私、強い人になりたい。



次は「ありがとう」でお願いします。

180:名前はいらない
06/10/29 23:40:06 uloIjHCY
「ありがとう」

言葉にしても それじゃあ足りない
何百 何千 重ねたところで
この気持ちには 追い付かない

言葉にすれば 軽すぎて
繰り返すほど やすっぽく
この気持ちから 離れるばかり

どうすれば どうすれば……

考えているうちに 日は暮れる
届けたい でも 追いつかない
時が逃げるよ もどかしいよ 歯痒いよ

「行ってきます。」 ― 行ってらっしゃい。
「ただいま。」 ― おかえりなさい。
「ふぅー」 ― おつかれさま。
「おやすみ。」 ― おやすみなさい、また明日。
そうして今日も言いそびれ

そうだなあ。

いつかいつかの 明日の日に
まだ見せていない 照れ臭い顔で
世界中の誰より早く 「おはよう、 朝だよ、」
と起こしてみせて
寝ぼけた顔の あなたが「クスッ」と
笑ってくたら それがきっと いちばんいいかな



181:名前はいらない
06/10/29 23:40:37 uloIjHCY

次は、「はじめまして」、でお願いします。


182:名前はいらない
06/11/02 06:10:02 av9HMQS3
はじめまして

 はじめまして、とあなたは言ったかどうかは忘れてしまった
 僕の方はといえば綿帽子のようにおぼろな記憶の中で
 間違いでなければ確かそう言った気がする

 初めてあなたに会った時
 僕はやりたい事がたくさんあって
 正直あまりあなたの方を向いたりしてはいなかった
 はじめまして、と少し堅めの挨拶を交したのも僕の
 人との関わりから逃げたがる心の表れだったかもしれない
 だけど今は
 何物に代えてもあなたが大事だと思うようになっている

 あれからどれ位経ったのだろうか
 数えてみたら
 高々一年と少しでしかないことに気の付いて
 一年前と今とでとても
 変わってしまったあなたへの気持ちに
 人の気持ちなんて動かないと思っていても
 こんなにも変わるものなのだと思う



次は「お姫様」でお願いします

183:名前はいらない
06/11/02 09:35:18 8ajwuYs0
お題、流線

184:青メガネ ◆ZtF6f3ypqw
06/11/02 11:02:54 EUuw40Kf

「お姫様」

ホウ酸団子とお姫様
ビッグブリッジとお姫様
空の孤独とお姫様
お姫様は今日もこの世界を愛していらっしゃいます。

ハト飼う少年の温かい吐息で今朝もお目覚め。
昨夜の夢にうつつを抜かし、
気付けば、午後のファンファーレ。
気付けば、午後のファンファーレ。

ぱあぱあ五月蝿い執事を残し、
真っ赤な絨毯 コツコツ歩き、
さえわたる空、民の声。
さえわたる空、民の声。

深く息吸い胸ふくらませ、
きららかなるあのあこがれの、
抒情のうたをうたいたく。
抒情のうたをうたいたく。

185:青メガネ ◆ZtF6f3ypqw
06/11/02 11:04:06 EUuw40Kf
姫が倒れた。
流れ星は泣くのを止めて。
夜風は包み込むのをやめた。
戦争は絶えず太ももを濡らし、
愛は勝ち取る代償となった。
なんてね。と涙をはらはら流し。

夜は三日月。豪奢なドレスに身を纏い、
星々が照らすあの夢たちの、
栄えある明日を祈りつつ、
ししむらおどらせ、心を腫らす。
ししむらおどらせ、心を腫らす。



次のお題は「自然な会話」で

186:rough
06/11/02 15:42:31 gdW1rdMb
こうやっていつも私は笑う
日の傾いた帰り道
暗い本屋、電車の影
並んだ肩の高さは違い
時の流れをそこで知る
いつもと変わらぬ自然な会話
私にとって不自然な会話
今日も別れる高架下
君は手を振る あっけなく
私もそのまま背を向ける
羽化できぬまま日が沈み
今日も朝日を待つばかり
眠りから覚めぬ私はサナギ
君に焦がれたまま眠る


次のお題は「蜜と蝶」で。

187:名前はいらない
06/11/02 22:54:40 j2ZaNJQz
>>186
「蜜と蝶」

蝶 冬は飛ばない
多分秋も、、
夜空に浮かぶアゲハの色
ヘッドフォンから流れる時報に揃えて吹いた口笛
はずみで割れたレモンキャンデイ
中の蜜は
きっと夏の蝶のソサエティ

188:名前はいらない
06/11/02 22:55:46 j2ZaNJQz
次のオダイは「爪」で

189:カコ ◆kaco/250tg
06/11/05 00:16:09 nNW+2NwA
「爪を見れば」

爪を見れば その人が見える
きれいにきちんと 切りそろえ
尖りがの一つもないように
指先に沿って滑らかな 弧を描いているならば
   きっと怖れることはないだろう
   きっと引っ掻かれはしないだろう

テーブルの表面をコツコツと
リズムもなしに叩く指先 響く音
時々“カツン” と音飛ばしても平然とした指先からは
苛立つ何かが伝わってくる
心ここに在らず の姿が浮かぶ
   落ち着かせてはくれそうにない
   甘さは自分に 神経を他人(ひと)に
   向けているような気がしてくる

そうして自分の手を見れば
なんの変哲もない見慣れた爪
短か過ぎず 長過ぎず
頂度良いといえば 頂度良く
凡庸と呼ぶなら 凡庸そのもの
   こんなものだと言い聞かせ
   そんなものだと頷いている

そうした想いで爪を見る

   煎じて飲みたい垢はない
   煎じて飲ませる垢もない



190:カコ ◆kaco/250tg
06/11/05 00:20:01 nNW+2NwA

////次は、「終電」でお願いします。////


191:こんなんでいいの?
06/11/05 03:06:04 k1/TcPJx
走ればまだ間に合うはずさ
駆け込め、飛び乗れ、滑り込め
これを逃せば次はない
後5分、まだ5分
走れば十分間に合うはずさ
止まるな、無視しろ、赤信号
飛びだしゃ車と鉢合わせ
駆け込み乗車で飛び乗るは
俺の人生の終電さ

192:こんなんでいいの?
06/11/05 07:57:14 34J3lCDO
すみません お題書くの忘れてました

「終電」に対し「始発」って言うのも安直なんで
「回送」で

193:ボトルネック*゚Д゚) ◆necK/fzEYA
06/11/05 23:56:43 xgfKJ/7m
「かいそうばす」
中身のない箱が走る
明かりがついたまま走る
ふと眺めた車道を通りすぎるバスが
確かにそこにあった空気をのせて

目的地を否定しながら
ただ通りすぎてゆく
出入りしていた人々の
体温をわずかに残しながら

冬はもうそこにきている

194:ボトルネック*゚Д゚) ◆necK/fzEYA
06/11/05 23:58:48 xgfKJ/7m
お題「灰色」



ベタでごめん

195:名前はいらない
06/11/06 00:05:19 0V5hlOy4
てめええええええええええええええええええええええええええええええええええええ
ブスとかいいやがったなああああああああああああああああああああああああ
ああああああああああああああああああああああああああああああああああ
きもち悪い顔とかいいがたってえええええええええええええええええええええ
ええええええええええ死んで呪ってやる!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

196:CジャナイKD
06/11/06 04:36:02 dA5NVbq3
>194~ 前レスハアチコチ貼ッテアッタシ次題ガナイノデ

すこしだけ 青味がかった灰色の
茶碗の縁が欠けました
掌(タナゴコロ)が好いのです
とても大事にしてたのに 雁が渡ってゆくような欠落は
それはそれで風情ではありますが
私の頭蓋も剥落してしまった様に すぅすぅ遣る瀬ないので
爪弾く音色の寂を 漆と糊で接ぎました
うすく模様に金を刷き 程よく憂いが乾いたら
やわらの鑢で磨きます
なんだか温もる心地になって 眺めれば
山間ひとつ 夕日に照って
ひなびた里の景色です
優しく弾けば こおぉぉゎん
山寺の鐘が鳴りました

∽∽∽∽∽∽∽∽お次は[ 観測 ]でお願いします

197:196
06/11/06 04:48:18 dA5NVbq3
誤字訂正
×磨きます
○研きます


198: ◆L4LyBSss3w
06/11/06 22:56:44 PuNAPbt8
【恒点観測員】

潜めて潜めた呼吸をすっかり停めて
匂いも肉も持たない、二つきりの眼球になりたかった

ショールを抜ける夕暮れの風
何も許容しない寒々しさがいっそ嬉しい
二つきりの眼球になって、枯葉と共に流されたかった

とおくで輝く不夜城
蠢く人と人と人と人の熱蒸気が立ち昇る
背を向けて

ただ眺める、二つきりの眼球になりたかった。





次は【解熱剤】でお願いします。



199:名前はいらない
06/11/10 02:27:32 u55sLWbJ
【解熱剤】
たった一粒あればいい

それだけで
あなたとの叶わぬ恋も
解熱(ひや)されていくから





お次は「あの日の音」

200:-―-類 ◆rui6Y/0sss
06/11/10 21:11:57 EyBF5/pb
― あの日の音 ―



―からんころん


指先から ゆらゆら

空気が ふるふる

頭の中で 巡らせた
走馬灯から
思い出だけを
指でなぞった

ツ―ッて

ノイズは止んだのに

溶けきらない塊だけが

頭の中で からんころん 






↓次は「空き缶」でお願いします

201:空き缶は浪漫とコーヒー
06/11/12 10:19:55 rtCzW6Ul
道に立ててあった空き缶を見つけた
当然の如く湧き上がる男の勇ましさ

アレはアメリカンフットボール
俺はキッカー
これがラストキック
決めねば後は無い

深呼吸
数メートル前から歩みを速め

歩幅を狭く

右足で

蹴る


必殺インパクトォ-----!!!!!!!

つまさきは真芯をを捉えて鈍い音
空き缶は耐え切れずありったけのエネルギーを吐き出した
そして回転を続けゴールポストを突き抜ける

ゴールゥーーーーーー!!!!!!

キッカーの得点で試合は幕切れ
逆転勝ち ガッツポーズ
MVPだぜ!

ただし
コーヒーまみれ

202:名前はいらない
06/11/12 10:21:09 rtCzW6Ul
次のお題は「帰り道で買い食い」です。


203: ◆hon/GWhNf6
06/11/15 21:27:50 zUTiUDPZ
[お題:帰り道で買い食い]

校庭の穴から逃げるように
昨日のあしあとを逆にたどると
古びた水辺の小屋に至る
すぐに黒衣の老婆が姿を消す
すると少年の裸体が身をおこす
きっと老婆は少年だった
彼がしなやかに指さした先に
くすんだ墓がたっている
かたわらの頭蓋骨は妹だという
少年は開かれた墓穴へ降りていく
左手にピストルが握られている
ぼくは後にしたがう
「お客さんは―n年ぶりです」少年はいう
屈強な両手がぼくの肩を後ろからつかむ
巨大な機械音が周囲からせまってくる
声をあげようとすると舌がないのだ
「アイスはいかがですか、アイスは……」
売り子の声が暗闇に反響する
ただ思い出が作れたら良かったんだ
ただ……ぼくは…………
列車は音もなく夜の草原を滑走している


============================
次は「最後の一」でお願いします。

204: ◆L4LyBSss3w
06/11/15 22:10:59 0giajpX6
【最後の一】

ほんの一歩踏み出す毎に
べたりと湿った音を立てて削ぎ落ちる肉の赤
俯くたびに抜けて頬に纏わる髪

失うばかりの生命だから
ささやかな悦びも誇りも壊れいつか零れる
とうに無くした心臓の記憶ばかりを
幾度も幾度も繰り返し噛み締めて

ごろごろと転がる頭蓋骨が小石に躓いて停まる
最後のひかりが消える瞬間
何処かから漏れた、声に似た音





次は【クロワッサン】でお願いします。

205:名前はいらない
06/11/16 04:37:45 D4/IiUw9
「クロワッサン」

レモン色のテーブルクロスの上に並ぶお皿。
その上にはちぎられたレタス、切り分けられたきゅうり、トマト、目玉焼きがひとつ。
とろとろの白いポタージュに浮かぶパセリ。ペンギンのスプウン。

絵に描いたような幸せな食卓。

ぱさっ

ぱさっ

ぱさっ

一口ずつパンを噛む、乾いた音。
そのたびに剥がれ落ちるパンくず。

ぱさっ

こんなふうに、きちんと。
朝の食卓はこうふくに満ちたりたものであるべき。


次「香水」でお願いします。

206: ◆notePDkbPQ
06/11/18 00:07:00 7MF6scBD
「くせえ」

くせえ
くせえ
香水くせえ

残ってるのは
つまんねえ
つくりもん

女の匂いを
かぎてえよ
かがせろよ



次は「こぶし」で



207:名前はいらない
06/11/18 12:29:39 vFf7rVFE
「こぶし」

君の家の前で握りこぶし

電柱にストロングキック

拾った棒で雑草苛めて

メールは届いた、たった

ひとつ

言葉ではいえないから    だって

勝手すぎるよ

インターホンは空回り

熱は遠ざかり

陽炎

やがて見えなくなるまで

空を昇る

追いかけて青

こぶしはほどけて

君にさよなら

208:名前はいらない
06/11/18 20:05:39 vFf7rVFE
題を書き損ねてたw
次の御代は「次世代」

209:『次世代』 (1)
06/11/21 01:56:05 DGbijNQR
「次世代型のこのマシンの特徴は…」
よく教育された風の売り場係り員が満足げな表情で説明をし始める
その話を聞きながら 僕らは「次世代」について思いを馳せた

次世代っていつ頃のことなの?
   彼女は怪訝そうな顔つきだ
そんなこと僕にだって想像もつかないさ
   答えようがない という合図を目で送る
ふーん
   それは彼女が更に考えを巡らせている証拠としてのひとつの頷き方だった
   僕はそのまま黙っていた

係り員の説明はまさに次世代にまで続くかのように延々と そして
マニュアル通りに頭に詰め込んだ内容を 流暢な話し方で続けている

私たちがいる今の時代に必要なものなの?
    彼女の疑問は別のものに変わっていたようだ
欠かせない物かどうかはわからないけれど 実際今ここで売ってるということは事実だよ
    僕に答えられることはそれだけだった
ふーん
    彼女なりの未来像と 目の前にある次世代型マシンとの接点を求めているらしい

お客様が この製品に第一にご要望なさる機能が何かございますか?
    係り員から確認とも丁寧なサービスともつかない質問が入る

「冷凍庫です。」
    彼女は実にあっさりと答えた
「冷凍庫の温度調節が確実なことと自動製氷機。それさえ壊れにくいなければいいの。」
    彼女の言葉は僕たちの生活を端的に表す言い方だった

係り員は目を瞬かせていたが 知らんふりをしていた いつものことなのだ


210:『次世代』 (2)
06/11/21 01:57:07 DGbijNQR

ねえ あと50年もすれば私たちなんて生きているかどうかわからないわよね

まあ そうだね

だいたい 明日どうなるかだってわからない世の中なのに
次世代なんて 私には考えも及ばないわ

   彼女の言いたいことはよくわかる

それに

それに?

それに この冷蔵庫が本当に丈夫で次世代まで生き残っていたとしても 
100年後には 私たちのことなんて誰も覚えていないわ

    彼女は何かに憤慨していたのかもしれない あるいは諦めだったのかもしれないが
    どちらにせよ その通りであることに間違いはなかった

そして僕たちは その次世代型冷蔵庫の購入手続きをし
新しく移ったばかりの部屋に帰った
部屋に戻り 明りをつけると彼女は部屋をひととおり見回してから 一言だけつぶやいた

なんだかとても歳をとった気がするわ



<次は 「掛け時計」 でお願いします>


211:ロク ◆9TyhHBfWUE
06/11/22 13:59:48 ao3ifKPq
『掛け時計』

他愛もない事なのでしたが 二人の間にルールが出来ました
長針が4の文字をさしたときには筆箱の蓋を閉じるって

時計の針を見つめるあなたが見えて 嬉しくなって
でも目が合うのは照れ臭くて
後でこっそり視線を送るの
休み時間に話しに来てくれるかな


次のお題は『黒髪』でお願いします

212:名前はいらない
06/11/28 00:27:40 9qGlcbpZ
【黒髪が秘めた思い】

靡いた黒髪
揺れるブレザー
重い鞄に
未来を詰める

さて
壁を破ろうじゃありませんか

一つに結った靡く黒髪
瞬きをするのがもったいないくらい


3

2

1

『それでは始めてください』


結った黒髪が
戦いの始まりを告げるように
揺れ動いた



次は『ゼンリャク』でお願いします

213: ◆L4LyBSss3w
06/11/29 22:27:53 Ip25bHIl
『ゼンリャク』

ああ、前置きは放っておいて

この薄暗い青空に浮かぶ半分のしろい月と
ざっざと毛筆で描き飛ばした雲
立ち疲れてじんわり痛む足の裏に感じる脈
そんな諸々を

ああ、宛先は考えも付かなくて

きん、と刃物の色に冷え込む夜風
自転車の後ろから吹く追い風に鼻歌を乗せて
いちばんぼし、にばんぼし
そんな諸々を

前略、草々、

ゆっくりと書き留めてみる。




次は【オカルト】でお願いします。

214:ロク ◆9TyhHBfWUE
06/12/06 15:55:30 vMa06qJx
オカルト

運命でしょ 二人を繋ぐものは
誰が決めた訳でもないの
ずっと、ずっと昔から当たり前だった

どうして伝わらないのかしら…
早く想いを返してよ
早く…ねぇ


次のお題は『週末』でお願いします

215: ◆hon/GWhNf6
06/12/07 01:25:18 qkJpHhxy
「完全なる週末」

1. 円環
スピンタウンのジェッガーフェッドが傲慢なクラッフェをシェルブールしている。
ぼくは週末を待ってクラ―ン第284乳房宮のパンタオンをトレモロしに来ている。
ビネガーはもちろん金を持っていたので、ぼくらはスイートに宿泊できる。
ミス・ミスリーディングは最新のケーフェンをインボーイに見せつけている。
「これ、高かったんだから……メクセラのガリガリアよ」
「なんていうか、泥溝に嵌まったジェンスタットってところだな」
窓の外は六つの月が輝いており、ダーダッドは意味ありげに笑っている。

2. 協定
映話がリ・クラーン第142恥骨宮のクレーター氏とパーサットしていた。
<伏線>の<回収>とミーシャ・スロットルの処遇についての退屈なフェイズだった。
しかし、今回は最後にクレーター氏が不謹慎かつ抜群の冗句を言い放ったので、
ぼくはプロミネンスのように爆笑して映話がビーサットした後も涙がとまらない。

3. 画餅
スロットルは週明けには要職を失い、バーバ・ヤガーがよろしく後始末するだろう。
それで今、ぼくはフェニアからメトロノームのような光の奔流を無心に見やっている。
ふと虚しさを覚える……死屍累々、誰しも人生の勝利者たりえないということか。
ぼくはジェッガーフェッドを激しくドヌープして夜の街へ消えていく。


===========================
次は「バランス」でお願いします。

216: ◆L4LyBSss3w
06/12/14 21:20:28 85bIPKNo
【バランス】

道路の黄色いタイルだけを踏んで歩く帰り道
大股に飛び移る度不器用に姿勢を崩して

あの電柱まで辿り着けたら
何かが叶うと信じる程無邪気では居られなかった
なのに繰り返す児戯

何度も
何度も


道路の黄色いタイルは部屋のずっと前で終わり
飛び越える行き先さえ失くして

吐き出す息の白さに気付く。





次は【文化】でお願いします。

217: ◆hon/GWhNf6
07/01/09 22:09:51 4Gw7J2Hm
大女が勢いよく拳闘の構えから目覚めかけた男の鼻づらに不意をついた鮮やかな
フックを打ちこんだその瞬間
スペイン風の風呂場は奇妙に静まりかえって古びたレコードは舌足らずに蠕動し
シャボンの泡が室内に弾けとぶなかでおおざっぱに数えあげた札束は
おおよそ一万二千円のようにも一億二千万円のようにも見えた
暖炉の火がはぜるときグレープフルーツは発狂し逆回転のレコードは発狂し
あまねく発狂した千年紀の星々が
またたきながら火花を散らし金切り声をあげて後ろへ飛び去ってゆく
風呂場の全裸のスペインの大女の墓場のような口がぱっくりと
割れたかと思うとぼたぼたと血とソーセージとシャボンの泡、摂理の説教……
室内の男はとっくに掴んだ札束を窓から同族嫌悪に静まりかえった通りに向かって
燃えさかる星と空と心臓と
後ろに遠ざかる金切り声とやおら取り出した抜き身の日本刀とドッチボール
揺れ動く海面
を見つづけたせいで酔いがまわり嵐にうねる海に反吐をふきだし反吐をふきだし
大女が三人にも四人にもまばたきするたびに増えたり減ったり増えたり減ったり
表の階段を駆けおりる搭乗員の悲劇的な金切り声と誘発される音階とが
うつろに響きわたるグレープフルーツのように目に見えない黒い血が
鼻に耳に目に歯に肛門に詰まって
ひゅーひゅーと亡霊のような気がかりな音をたてて
はやしとどに濡れた札束は五千円でも五千五百五十万円でもどうでもよいこと
蟻の群れを人間にけしかけるある種の瞑想的な拷問が炎天下の奴隷に執り行われて
排水口から血と髪の毛と眼球がむせるように逆流する
アクシデント→アンコールの舞台の上で彼女のスカートがずり落ちる
パンツの尻には「倍音」とプリントされていて
監督は袖からバスターエンドランなんていうマニアックなサインを出している
ビバ、大女!
つまり文化は誕生したのだ


=============================================
次は「のれん」でお願いします。

218:名前はいらない
07/01/09 23:07:14 vu2c926R
風に乗り飛行
着地点はどこ
変わらぬ日々にあき疲れ
やさぐれてそまったまだらな藍色に
同じ色など出来はせぬ
押してはかえす布二つ
切り裂かれるさだめと知りつつも 追って追われる風のきまぐれ 大黒柱の背中眺め 肩を少し揉みながら 変わらぬ日々も悪くはないと あすも誰かの肩を揉む
――――
次のお題は【メロン】――――

219:カコ ◆kaco/250tg
07/01/09 23:56:12 DEegD4Oe
「メロンなお見舞い」

お見舞いに頂いたたメロン
食べやすく切って差し出した

おばあちゃん、ほらメロン
よく熟れてるから おいしいよ

ん。ん。
ありがとな、変わり瓜やねえ
畑の瓜が恋しうなったわ
なあ 庭の瓜どうしてるやろ

おばあちゃん、それ…

言いかけて あとは黙っていた
久しぶりの笑顔が見られた
それだけでいい

そうだね
畑の瓜 今度見てくる

あの山の奥に残してきた家
庭につづく畑では
祖母が育てた瓜たちが
今も帰りを待っていることだろう

次の休日 私は
祖母の故郷を訪ねに行く


(((次は、「モヘヤのセーター」、でお願いします)))

220: ◆hon/GWhNf6
07/01/14 00:27:48 VPVMhspn
「移り火」

スペイン屋敷が燃えている
金色の回廊が燃えている
十七世紀の古地図が燃えている
モヘヤのセーターが燃えている

あのひとは迷子だった
本質的に迷子だった
いつも待つことができなくって
それでいて迷子だった

その夜 月影が飾り窓を透かして
きらきらと偏った光の彩りを邸内にみちびいていた
裏庭で手斧が死んだように冷たく横たわっていた

ああ 屋敷が燃えてしまう
金色の回廊が燃えてしまう
モヘヤのセーターが燃えてしまう


==============================
次は「掃除」でお願いします

221:名前はいらない
07/01/14 18:20:09 J1VwINrE
「馬鹿でいいよ」

寒い風が身にしみる
隣には、誰も居ない
掃除用具入れの、鍵が開かない
手がかじかんで鍵が開けられない
じゃんけんで負けて 教室のゴミだし
掃除って嫌いだ
埃まうし めんどくさいし

「馬鹿だな」
君の 声が聞こえた
振り向けば 君

君は、簡単に開けてくれた
「すげー」
「馬鹿じゃん」
そう言って 君は笑った
私の頭に手を乗せて

君の声が聞けるなら、馬鹿でいいとか思ってしまった。
たまには 掃除も悪くないとか思った。

――
次は「感染」でお願いします。


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