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テロ頻発の可能性親アルカーイダJI強硬派が復活
2009.7.19 19:41
【シンガポール=宮野弘之】インドネシアの首都ジャカルタ中心部の米国系高級ホテル
で17日起きた同時爆弾テロ事件で、インドネシア国家警察は19日、事件がイスラム過
激派組織ジェマ・イスラミア(JI)による犯行と断定した。
事件の首謀者とされるヌルディン・トップ容疑者(45)は、JI内でも国際テロ組織アルカー
イダとの関係が深く、東南アジアでのイスラム革命の実現を主張する強硬派だ。一時、弱
体化したとされるJIが同容疑者の下で復活したとすれば、今後も同様のテロが起きる可能
性は高い。
国家警察スポークスマンは19日、実行犯2人はいずれもJIメンバーの男性であるとしたが
身元は1人の名前を「N」とした以外、公表しなかった。
JIは2002年にバリ島で外国人ら200人以上を殺害するなど、インドネシアを中心に爆弾
テロを繰り返してきた。04年以降、テロ撲滅を掲げたユドヨノ政権の下で創設された対テロ
特殊部隊が、JIの幹部多数を逮捕するなど取り締まりを徹底させ、組織は弱体化したとさ
れていた。
しかし、摘発を逃れたヌルディン容疑者は、アルカーイダとの関係を誇示することで、インド
ネシアだけでなく自分の生まれたマレーシアなどでもイスラム教徒の支持を集め、勢力を
拡大してきたとみられる。
テロ問題に詳しいシンガポール・ナンヤン工科大学のアラビンダ研究員は、「組織が分裂し
たにもかかわらず、JIが新メンバーを集めテロを行う能力を持ったことは明らかだ。ヌルデ
ィン容疑者が逮捕を免れたことをみても、インドネシアなどには米欧などを嫌い同容疑者を
支援する過激なイスラム教徒は多い。今後、JIによるテロが増える可能性がある」と話して
いる。