10/04/22 11:14:26
№400の書き込みの続きをなるべく早く書くつもりでしたが、かなり間があいてしまってすみません。
タルワキ沢ではないかとの誤った想定で下った谷で滑落事故が起きたのは、ちょうど正午頃のことでした。
自分たちで救助するのは到底不可能です。滑落して負傷した者の姿は岩場の上部からは見えませんが、現場に付き添いの者を3名残し、
自分が救助要請のために下山することになりました。
予想もしなかった事態が起きてしまったけれども、滑落した友人が命に別条はないことが分かっていたので、その意味では下山中に緊迫感や動揺は
あまり感じていなかったように思います。
来た道をたどって妙義神社に到着したのが14時。おそらく旅館のどこかの1軒に飛び込んで、遭難の第一報と救助要請を行ったのだろうと思います。
当事者なのに「だろう」というのは、この第一報以後、最初の救助隊が出動するまでの具体的な経緯がまるで記憶にないためです。
ただ困ったのは、遭難した地点について自分が説明しても、救助隊の人達が遭難地点を特定できなかったことです。したがって、最初の救助隊は遭難地点については
推定しかできない状態で15時半に出動することになりました。
旅館街前の駐車場からは表妙義の稜線がよく見えました。事故を起こし、友人たちがいま現場に居るのはおそらくあの辺りだろうという見当もつきました。
夕方になって、かなり激しい夕立がありました。その雨が急峻な谷間の遭難現場に残っている友人たちに深刻な影響を及ぼしはしないかと、
非常に気がかりだったのが記憶に残っています。
当時はケータイはありません。捜索隊と麓とは無線でやりとりをしていたのでしょうか。
おそらく遭難地点の発見に手間取り、さらに救助にも難儀したようで、同日の22時に第2次(または第3次?)の救助隊が出動することになり、それには
自分も現場への道案内のために救助隊に同行することなりました。タルワキ沢と間違えた谷の入口に到着したのは午前2時でした。