03/03/16 18:52
北ア横断ロープウエー建設へ
岐阜・上宝村に研究会設立
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“日本の屋根”北アルプスを横断するロープウエーを建設しようと、岐阜県上宝村に研究会が設立された。現在ある「新穂高ロープウェイ」
(奥飛観光開発経営)を延伸し、りょう線を越えて長野県安曇村の観光名所・上高地まで約八キロを結ぶ構想だ。
研究会は上宝村の奥飛騨温泉郷観光協会の役員ら計九人で発足。スイス視察などを参考にロープウエーが自然に与える影響や排ガスを出さない
利点などについての調査や研究から活動をスタートさせる。
新ロープウエーは現ロープウエーとほぼ同じ全長約四キロを構想。国立公園内を通るため、環境省の許可も必要となる。景観を壊さないように
しながら上高地側の名所・大正池方面への延長を計画し、時間をかけて長野県側の理解も得る方針だ。
北アの岐阜県側玄関口の上宝村新穂高では、一九七〇(昭和四十五)年から、全長三千七百十一メートルの現ロープウエーが営業している。
上高地まで結ぶ構想はその計画時からあったが、当時の環境庁の許可や長野県側の理解が得られず、建設は岐阜県側だけとなった。
上高地では七五年にマイカー規制を開始。九四年からは乗り換え用に排ガスを抑えた低公害バスを導入したが、観光バスはそのまま入っている。
同観光協会の野尻辰彦会長は「ロープウエーは排ガスを出さず、トンネルや道路よりも環境に影響が少ない。ヨーロッパでは足の不自由な人も
鉄道やケーブルカーで標高三千メートルまで行ける。高齢化の日本にも健脚者以外が大自然を楽しめる場所があっていいのでは」と話している。