うみねこのなく頃に 第八の晩at MYSTERY
うみねこのなく頃に 第八の晩 - 暇つぶし2ch254:名無しのオプ
10/02/07 06:26:29 vAwi3faO
>>248 ●悪魔の証明について
まず、この小冊子は、エピソード3までを読み終えた上で解釈するのが前提となる(URLリンク(umineco.info))
「悪魔の証明」の原作での使われ方は、例えば「19人目の人物がいることを否定できない」とか
「金蔵に愛人がいた事を否定できない」ということを、”登場人物たちが”議論する時に使われる。
登場人物たちにとって、今起きている事件は”推理小説”ではなく現実だから、こういう問題には
「事件の範囲設定ができない」。また、一般的な論争と違って、19人目がいるかいないか、愛人がいるかいないかは
登場人物たちの生死や財産に関わる問題だから、禁則であるとして避けることも出来ない。

その悪魔の証明論法を”登場人物である戦人”が魔女であるベアトリーチェに突き付け、自らの推理が否定されない
根拠とした。そのときに、悪魔の証明を崩し戦人を屈服せるために、ベアトリーチェが真実を示すとした赤字を使った。
つまり、「事件の範囲設定が出来ないとき、実質的に証明不可能な事実は論点からはじくことが出来ない。
だからそのために、このゲームでは、魔女は事件の範囲も事実の証明も、赤字を使って成しうる」となるわけだ。
ここまでがEP2までの流れだよね。この経緯には、単語の理解から見ても、特に問題が無いと思うけど。

で、小冊子の内容については、同じように「ミステリで、読者が与えられた情報を全てと判断できない可能性」について、
EP3まで読んだ読者に述べている。実際に、これは「後期クイーン問題」と同じ問題ではない(そこは否定しない)けど、
後期クイーン問題で言われていた作者・作品と探偵の関係を、作者・作品と読者の関係に広げたものだよね。
普通のミステリにおいては、フェアであるといった明文化されていない規則で守られているけれども、ひぐらしにおいて
作者はいくつかこの暗黙的な了解を破った、として非難された。
ひぐらしで信頼を失った作者と読者との関係として、「暗黙の信頼がなくなって、事件の範囲設定が出来ないから、
(未知の薬物や組織など)実質的に証明不可能な事実があることを、論点からはじくことができない」という意味での
”悪魔の証明”の使い方は、別に間違ってないと思うし、EP3まで読んだ読者に、意味は十分伝わると思うけどね。


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