10/07/02 21:12:18 AZBQPHES
皆さんのご指摘参考になりました。ありがとうございます。
また創りました。私ばかりごめんなさい。これを最後にしますね。ありがとうございました。
森で兄と迷子になった。
私は兄を信頼していたので全然怖くなかった。
夜空には、まんまるお月様。
「満月だよ!」私は初めて目にした満月に興奮した。
けれども兄は俯いたままで満月を見ようとしない。
それなのに「う、うん、そうだね。」と生返事。
「ねえ、なんで見ないの?見なよ。とっても綺麗だよ?」
兄はなかなか顔を上げようとしない。そして気まずそうに押し黙っていた。
兄は隠し事をしている!瞬きが多いときはいつもそう。
「どうしたの?」
兄はとても動揺していた。
そして私はふとそのわけを理解し、ぞっとした!
明らかに兄は挙動不審だった。
私の中で兄弟の絆がゆっくりと音をたてて崩れていくのがわかった。
私はそれが悲しかった。
「なんでずっと黙ってるのよ!」
いつも大人しい私がついに人生初のヒステリーを起こした。
「どういうことか説明しなさいよ!」
兄はしょんぼりしながら告白した。
「道標として落としておいたパンくずが何処を探しても見当たらない。パンくずは恐らく小鳥が・・・。」
私は兄にかじりついた。