09/03/28 17:17:08 wSY/SSj9
JETの後期作品は基本的にページとの戦いだからなあ。
原作に直接描かれていない金田一の日常や各警部の後方支援を絵にしても
それはそれでいいんだよ。ディティールは彩りだから。原作にセリフまで
忠実な「獄門島」なんて今見ると物足りなくてしょうがない。
問題は事件と解決・必要なキャラクターの描写が十全に成されているか。
後期作品なんか短編でも解決のロジックをすっ飛ばさないと収まらない
ページ数のだから、ほとんどハイライトのストーリー紹介みたいに
なっちゃう。八つ墓村の最高傑作が影丸譲也なのも、週刊誌であれだけの
長期連載っていう分量を保証されたから。(それでも解決篇にあまり回を
さいてもらえなかった)いまの読み切り完結主体の雑誌状況では、細部に
神の宿る横溝テイストはなかなか伝わらないと思うなあ。
バブル期には完全書き下ろしシリーズなんてものが色んなジャンルで
出ていたけど、今じゃ難しいだろうしねえ。