08/12/22 22:34:25 orFW34hm
俺は妻に背を向け、煙草に火をつけた。
「もう終わりだ。よし子」
「どうして、そんな急に……」
「急でも何でもない。前から考えていた事だ」
「あんなに愛してたのに……」
すると、何も知らないであろう息子がバタバタと走ってきた。
「ねーねー!何してんのー!」
「なぁ、マサル。よく聞いてくれ」
「なーにー?」
「マサルのパパはやめることにしたんだ」
マサルは案の定、意味がわからずポカーンとしていた。
そして、もう一度妻の方に顔を向けると―妻は泣いていた。
そんなに俺が煙草をやめるのが嬉しいのだろうか。
箱ごと燃えた煙草は、思った以上に煙が多かった。