09/04/29 13:06:25 3zGfyRop
>>674
妥当性が無いのを良く解ってるからでしょ
いちゃもんを一貫してスルーする姿勢は良いと思うよ
677:名無しのオプ
09/04/29 13:46:10 ypDWxsPN
読後感の感想文を読んで首をひねることはあっても、感心したことは
ほとんどないが、発狂荒らしの当て擦りレスに対してハンドル入れた
書き込みで完全スルーしている態度は高く評価している。
678:書斎魔神 ◆AhysOwpt/w
09/04/29 15:28:54 aGW92/tb
橘外男傑作集「青白き裸女群像・他」をやっとこさ読むことが出来た。
清張先生の「砂の器」でも知られる業病に関する極端な差別的描写
(と受け取られても仕方ないか)のため絶版状態になっている長編である。
本書には表題作の他に「陰獣トリステサ」「妖花イレーネ」の2作を収録。
トリステサに関しては、先に橘外男ワンダーランド・シリーズ「人獣妖婚譚篇」にも収録されて
おり、そこで論じているゆえ、該当レスの論考を参照されたい。
・「青白き裸女群像」
天刑病者(作中で使用されるワード)の集団に拉致・監禁・暴行される美女談という凄惨な前半、
中盤以降は捜査担当のパリ警視庁メイニャール警視が偶然にもアルカッツョン市警察を訪れ、
そこで怪盗フーケの供述調書を目にしたところか、俄然、アクティブな集団警察捜査小説と化す
のは意外であった。この意味では本作は橘作品には珍しいミステリである。
あっけ無い結末、前半の展開からは考えられないような明るめのエンディング等には、
かえって意外性を感じてまう。
天刑病に侵されて20数年経て帰還した娘に対する父親をはじめとする家族の姿勢
(虐待やネグレクトするわけではないが)絶望のヒロイン(?)には酷いものの、
実にさもありなんというリアルさを感じさせるのが、
満州もの等でも見せたこの作者のシビアな人間観をかいま見せて印象的でもある。
澁澤先生の解説でも触れられている本作を日本を舞台に改作した「地底の美肉」も
是非読んでみたく思うが、アマゾン見たらバカ高い・・・
・「妖花イレーネ」
テーマは怪奇色が濃い人造人間もので、SFミステリと言うてもよい内容なのだが、
物語構成は、「青白き・・・」と同様にブエノスアイレス警視庁第二捜査課長が主人公の警察小説、
となっている。終盤では壮絶なアクションシーンまであり、意外にもハッピーエンディングと言うて
よい結末を迎える。
上記2作共に言い知れぬ絶望感が漂うトリステサとの落差が大きい。
まあ、あの話はどう処理しても明るくは締められないものがあるが。