『読みました』報告・国内編Part.5at MYSTERY
『読みました』報告・国内編Part.5 - 暇つぶし2ch650:名無しのオプ
09/04/26 12:48:46 xZ4Wixlm
書斎乙じゃない

651:名無しのオプ
09/04/26 13:03:46 vZFMgOV4
>>649
その発想はなかったけど…たしかに有り得るなw
でないと、ああまで必死に書斎叩きに
持っていこうとしてたのが、説明つかない

あと、読解力も読後感並みだったしw

652:名無しのオプ
09/04/26 21:47:55 rGPfEyl2
えーと、このスレって「『読みました』報告・国内編」ということでいいんだよね。
『ディスコ探偵水曜日』読みました。
このタイトルって『文学探偵サーズディ』のパロかなあ。
ところどころ大笑いできたので、よかったといえばよかったのですが、内容はよくわかりませんでした。
激賞している人もいるので、面白い人にはたまらないのかも知れないけど(豊崎とか)。
舞城は今まで読んできたので、出たらまた読むと思います。すぐには読まないけど。

653:名無しのオプ
09/04/26 22:39:21 g03W/yKp
>>647
その可能性もないとはいわんけど、中身が書斎の可能性も相当高いぞ。
書斎を無視して読後感氏のみを叩きたがることで得するのは奴だけだし
必死で回線切り替えて一人で会話しているのも奴の手口そのものだw

654:名無しのオプ
09/04/26 23:07:33 dMaTLrhZ
>>653
お前もいいかげんしつこいな。失せろ。
お前も書斎も読後感もこのスレには邪魔。

655:名無しのオプ
09/04/27 02:21:56 SG0EHpef
>>653
ただ困ったことに、そのミエミエの工作もある程度続けていると
ID:UyW3gU6vみたいに騙されてしまう人が出て来ちゃうんだよね
粗筋荒らしの時みたく
だからスルーが一番なんだけど

656:名無しのオプ
09/04/27 10:57:19 l6zsQHYX
ID:cLyZfRUUご苦労様です。

657:名無しのオプ
09/04/27 11:11:56 iOxRdTUG
俺は>>647に賛成。
ただし書斎本人も便乗しているのは確実だな。

まあ何にせよ書斎叩きですらスレ違いなんだから読後感叩きもこのスレですべきじゃない。
なのに延々と叩きを続けるうえになぜか同調する単発IDがわらわらとわいているというのは
誰が見ても複数回線&回線切り替え乱用の自演だよね。
ちなみに本人は「別の意見だ」と言ってるけどあんなのは大同小異、
というか別人を装っていると見るのがこれまた自然。

これ以上読後感叩きを続けたいなら最悪板にスレでも立ててそこでやってろというのが俺の意見。

658:名無しのオプ
09/04/27 12:27:35 MI87UVXu
>>653 → >>655 → >>657
たしかにミエミエの手口だなw

659:名無しのオプ
09/04/27 16:30:48 +pzrAI9r
読後感叩いてる奴が今なに言ってるかみりゃこいつの目的が荒らしだってわかるだろ
いいからバカは放置しろよ

660:名無しのオプ
09/04/27 20:18:43 +rE9zxol
>>592でFAだな
それにしても読後感氏って言ってる人初めて見たw>>653


661:名無しのオプ
09/04/27 20:22:47 +rE9zxol
おっと間違えた
592じゃなくて644だった

662:名無しのオプ
09/04/27 21:19:31 SG0EHpef
このスレだけでも3度言われてますけど

663:名無しのオプ
09/04/27 22:10:52 UT6v7ePo
これで読後感さんがちゃんとしたレビュアーであることが理解できたようだな
前スレで駄作赤朽葉家の素晴らしいレビューをボロクソに叩いたバカどもは反省しろ

664:名無しのオプ
09/04/27 22:45:27 l6zsQHYX
>>658
本人は、自分で自分の手口の解説しちゃってることに
全然気づいてないみたいだから、そっとしておいてあげるべきかもね。

665:名無しのオプ
09/04/28 00:08:42 C3ann2PE
「警官の血」佐々木譲
すっごい面白い!というわけではないのに、読むのが止められなかった。
親子三代に渡る警察官の年代記。こういうのって途中(2代目)が弛むんだけど、この小説はその部分が一番緊張感があったかも。
べたな例えだけど、ウッズ「警察署長」が面白く読めた人にはお勧め。マルケス「百年の孤独」が楽しめた人にもお勧め。

666:名無しのオプ
09/04/28 11:02:07 sNUTV51f
>>657
それが最終結論だね。
以後読後感叩きの荒らしは放置ということで。


667:名無しのオプ
09/04/28 11:21:18 sMC14zbH
じゃ気分なおしに読後感のレビューで良レビューだったのを挙げようか

668:名無しのオプ
09/04/28 14:36:24 l1ZjEsWY
いやだよ
読後感も馬も目糞鼻糞じゃねえかw

669:名無しのオプ
09/04/28 18:14:58 sMC14zbH
また来たか

670:読後感 ◆VkkhTVc0Ug
09/04/28 18:49:12 pdJ/ErUi
「月光ゲーム」有栖川有栖(東京創元社)

夏の合宿でキャンプ場にやってきた東都大学推理研のメンバーだが、
突如山が噴火したため他の2グループと共にキャンプ場に
閉じ込められてしまう。救助が来るまで協力して生き延びようとする
彼らに殺人鬼の魔の手が伸びる―。

かなり昔に「双頭の悪魔」を読んで以来これに及ばないのが確かならと
読まずにいたが、そうでもないと聞いて読んでみるもそうでもあった。

論理にこだわる姿勢や推理ゲーム等の趣向も良いけれど、
やはり小粒感は否めない。新本格には論理だけでなく、
論理のアクロバットを見せて欲しいと思ったのであった。

追伸 「白い恐怖」がCCとは知らなかった。いつか観よう。

671:読後感 ◆VkkhTVc0Ug
09/04/28 19:02:15 pdJ/ErUi
「疑心 隠蔽捜査3」今野敏(新潮社)

アメリカ大統領来日に際し方面警備本部長に異例の任命を受けた竜崎。
その裏にある思惑を勘繰りながらも任務を全うしようと努める
竜崎だったが、秘書として付けられた女性キャリアにえも言われぬ
胸の高鳴りを覚える。
果たしてこのときめきの正体は?
そして竜崎はテロリストの脅威から大統領を守れるのか?

キャラ萌え警察小説シリーズ3作目。
でも今回はイマイチ萌えられなかった。粗筋からも判る通り本作の目玉は
朴念仁竜崎の恋にあるのだが、それを可愛いと萌えられるか、
イラネと思うかは読み手次第であるところ、自分は残念ながら後者だった。

竜崎にはもっとこう社会のDQNとの対決を望みたい。2巻の
対PTAみたく。今回も監視カメラ問題で人権派とやり合う場面が
あるものの、どうも盛り上がりに欠けた。テロに対する
日米の危機感の違いを出来る限り近付けようと竜崎の奮闘は良かったけど。

敏さんあまり急がずじっくり仕上げて欲しい。

672:名無しのオプ
09/04/28 19:56:52 f6r83eD2
おれには読後感スレでもないのに
「じゃ気分なおしに読後感のレビューで良レビューだったのを挙げようか」
とか言ってるID:sMC14zbHの方が頭がおかしいようにしか見えない

673:名無しのオプ
09/04/29 02:57:01 C/jdRk3y
粘着がバカなだけで読後感が駄目なのはみんなが認めるとこだからな

674:名無しのオプ
09/04/29 12:25:55 e2Q8XJMC
読後感も恐ろしいまでの鉄面皮だな。
これだけ叩かれて平気で長文書き込んでくるとはね。

675:名無しのオプ
09/04/29 12:39:07 LAJMfLWf
アホ書斎ほどではない

676:名無しのオプ
09/04/29 13:06:25 3zGfyRop
>>674
妥当性が無いのを良く解ってるからでしょ
いちゃもんを一貫してスルーする姿勢は良いと思うよ

677:名無しのオプ
09/04/29 13:46:10 ypDWxsPN
読後感の感想文を読んで首をひねることはあっても、感心したことは
ほとんどないが、発狂荒らしの当て擦りレスに対してハンドル入れた
書き込みで完全スルーしている態度は高く評価している。

678:書斎魔神 ◆AhysOwpt/w
09/04/29 15:28:54 aGW92/tb
橘外男傑作集「青白き裸女群像・他」をやっとこさ読むことが出来た。
清張先生の「砂の器」でも知られる業病に関する極端な差別的描写
(と受け取られても仕方ないか)のため絶版状態になっている長編である。
本書には表題作の他に「陰獣トリステサ」「妖花イレーネ」の2作を収録。
トリステサに関しては、先に橘外男ワンダーランド・シリーズ「人獣妖婚譚篇」にも収録されて
おり、そこで論じているゆえ、該当レスの論考を参照されたい。
・「青白き裸女群像」
天刑病者(作中で使用されるワード)の集団に拉致・監禁・暴行される美女談という凄惨な前半、
中盤以降は捜査担当のパリ警視庁メイニャール警視が偶然にもアルカッツョン市警察を訪れ、
そこで怪盗フーケの供述調書を目にしたところか、俄然、アクティブな集団警察捜査小説と化す
のは意外であった。この意味では本作は橘作品には珍しいミステリである。
あっけ無い結末、前半の展開からは考えられないような明るめのエンディング等には、
かえって意外性を感じてまう。
天刑病に侵されて20数年経て帰還した娘に対する父親をはじめとする家族の姿勢
(虐待やネグレクトするわけではないが)絶望のヒロイン(?)には酷いものの、
実にさもありなんというリアルさを感じさせるのが、
満州もの等でも見せたこの作者のシビアな人間観をかいま見せて印象的でもある。
澁澤先生の解説でも触れられている本作を日本を舞台に改作した「地底の美肉」も
是非読んでみたく思うが、アマゾン見たらバカ高い・・・
・「妖花イレーネ」
テーマは怪奇色が濃い人造人間もので、SFミステリと言うてもよい内容なのだが、
物語構成は、「青白き・・・」と同様にブエノスアイレス警視庁第二捜査課長が主人公の警察小説、
となっている。終盤では壮絶なアクションシーンまであり、意外にもハッピーエンディングと言うて
よい結末を迎える。

上記2作共に言い知れぬ絶望感が漂うトリステサとの落差が大きい。
まあ、あの話はどう処理しても明るくは締められないものがあるが。

679:書斎魔神 ◆AhysOwpt/w
09/05/02 18:35:13 t9atgm7y
中空麻奈「早わかりサブプライム不況 『100年に一度の金融危機の構造と実相』」を読んだ。
アホなミスオタが最も苦手とする経済書だが、グローバルな視点に立てば、
今、喫緊に解かれるべき最大の「ミステリ」とは何かと思えば、
それは今回の大不況のトリガーとなったサブプライム問題を始めとする金融問題に他ならないと
言い得よう。
さすれば、本書をこの板で論じることは必ずしも板違いとは言い得ないのではないか?
本書は、世に多く出回っている、いずれも字数・頁数を費やした教条主義が匂う不況ネタ本や
単なる現状ルポの類とは一線を画した外資系金融機関若手管理職(慶応経済卒)の手になる
サブプライムの仕組みから金融大不況の構造を簡略、かつ、平易に論じた読書人にとっての
必読書と言い得るかと思う。
本来であれば、専門の問題もあろうが、中谷巌先生、竹中平蔵先生あたりがこの手の書を
記すべきなのであろうが、優秀な実務家である著者だからこそ、ここまでわかり易く纏めて本書の
内容を呈示出来たとも思える。
勝間和代嬢の著書が話題の昨今だが、同じく経済の第一線にいる女性実務家の書であれば、
まず本書を手に取るべきではなかろうか。
図表を多く、的確に掲載し、予備校本を思わすような平易な文体がたまらん。
ポイントのひとつとしては、サブプライムがあればプライムも存するということ、今回のグローバルな
大不況は、信用的には無問題なはずのプライム部分にまで値崩れが生じた点にあるのがわかる。
(著者が言うところの「価格の機能不全」、この辺は今流行りの行動経済学の観点からも専門家に
分析して欲しいところではある)
サブプライムとは別なトピックではあるが、リーマンやAIG破綻の因となった
信用リスクの売り手=プロテクションの買い手、逆もまた真なりなCDSの仕組みも
平易に解説されていて興味深い。
読後に痛感するのは、これほどのカレントなネタがありながら、
面白い経済ミステリをモノに出来ないミステリ作家の不甲斐なさである。

680:書斎魔神 ◆AhysOwpt/w
09/05/03 11:40:33 TDlFTCpy
塩澤実信「ベストセラー作家の運命を決めた一冊」を読んだ。
10人の作家が取り上げられているが、阿佐田哲也、シバリョウ、梶原一騎以外の7人は
全てミステリ作家(頁順だと、圭吾、清張先生、森村誠一、大藪春彦、山風、大乱歩、みゆき)
なので、この板で紹介しておく。
阿佐田氏以外の9人は漫画原作者の梶原氏も含めて自分にはおなじみの作家連であり、
著者が各作家の運命を決めたとしている1冊も勿論全て読んでいる。
このためか、全体的には既知な話題ばかりという感あり、
「野獣死すべし」が純文学雑誌(「文学界」)に掲載される直前までいったという話は
記憶に無かったが。
また、引用部分が多過ぎる(「火車」を論じた部分など完全ネタばれ気味)のも非常に
気にかかるものがある。

681:名無しのオプ
09/05/03 22:42:39 CE3BHnuN
おすすめの警察小説はありますか

682:名無しのオプ
09/05/03 23:43:33 iM2aU76W
>>681

> おすすめの警察小説はありますか
警察署長
クリスマスのフロスト

683:名無しのオプ
09/05/05 07:43:30 azi6JGOO
>>681
スレチ

684:名無しのオプ
09/05/05 11:41:47 jV6t8w4m
>>676
妥当性がないのは、読後感自身の煽りの方だろ。

自分の方が誤読してるのに、他人を貶そうとして
「未読王乙」
とか、馬鹿すぎるw まともに読めてないのはお前だろ、と。

言い訳の余地もないほど明白に自分の方が悪いから、
しかたなくスルーしてるだけ。

685:名無しのオプ
09/05/05 11:59:35 8J44Eyj8
>>684
粘着はいい加減迷惑なんだよ。

ミステリ板の読後感を叩くスレ
スレリンク(tubo板)l50
       ↑
立ててやったからこっちでやれ。

686:名無しのオプ
09/05/05 12:08:07 8J44Eyj8
>>681
その手の質問はこっちでするほうがいいよ。
もう997まで行ってるからすぐ次スレが立つだろうけど。

好みにあいそうなミステリを紹介しあうスレ 7
スレリンク(mystery板)l50

687:名無しのオプ
09/05/05 16:55:37 VoyO3uhs
本当に立ててやんのw
キモ

688:書斎魔神 ◆AhysOwpt/w
09/05/05 17:39:09 SgKqNGf9
大倉崇裕「福家警部補の挨拶」を読んだ。
フーダニットにしても、謎解き主眼の倒叙ミステリ(本作品集はこれ)にしても偶然性に
頼った要素が強い程つまらないものになるが、その典型例とも言い得る。
偶然や後出しの手がかりが多過ぎで、いかにプロ作家の手になるものとはいえ、
東京創元社のようなミステリの老舗から出すべき本だったのか大きな疑問を抱かざるを得ない
ものがあった。
久々に大好評な収録作品全話講評逝ってみよう!!
・「最後の一冊」
本への血痕の付着具合への着眼という面白い細部は存するものの、
犯行当日がたまたま蒸し暑い雨の日ゆえだったゆえ解決という展開そのものに萎えるし、
更にこれに偶然性がいくつか積み重ねる(たまたまその日に入手、たまたまな故障等)のだから
これはかなわない。
そもそもガイシャの侵入経路をどうするかにつき念頭に無いのもどんなものか?
・「オッカムの剃刀」
収録作品中では最大のボリュームの作で、最近NHKのドラマ化もあり。
(残念ながら、事件解決のキーマンとなる美しきナッキー演じるJDは原作には登場しない)
解決部分は刑事コロンボの「逆転の構図」ねた。
だが、煙草の箱とライターの関係性は事前に読者に見せておくべきものであり、
決め手である以上、アンフェアの批判は免れ得ないものがある。
本家(コロンボ)の良作は、何気なく手がかりを見せるのが非常に巧いのだ。
(例えば「ビデオテープの証言」における招待状)

689:書斎魔神 ◆AhysOwpt/w
09/05/05 17:39:56 SgKqNGf9
・「愛情のシナリオ」
これも偶然性に頼り過ぎた解決が頂けない。(たまたまこぼした、たまたま切らしていた等)
まあ、携帯の件はしっかりと書けている方だが、
・「月の雫」
コロンボ「別れのワイン」ネタに「祝砲の晩歌」ネタも少々。
すなわち、本作もたまたまの陽気、たまたま忘れた、たまたま見た等
タイトルに冠された作中に登場する酒の名称でもある月の雫、実際の月の雫=月光が決まり手
になるのはロマンティックな感はあり。

思うに、コロンボオタの同人誌に掲載され、オタ同士が元ネタどうこうと盛り上があっているので
あればどうこう言うべきものではないと思うが、一般ミステリファン対象となると上記したような
出来ではしょうもない感あり。
「コロンボ的設定を換骨奪胎した本格ミステリ」とか安易に書いている解説も感心せず、
本格ミステリとは通常フーダニットを指すものであり、
「倒叙スタイルを取りながら謎解きの興趣を主眼とした」あたりの表現が妥当である。

690:名無しのオプ
09/05/05 22:18:24 dtqBwU6y
>>685
バカが釣られたか

691:名無しのオプ
09/05/05 22:55:35 WTqqkQ4X
読後感叩きは荒らし目的であったことを自白。

692:名無しのオプ
09/05/06 12:29:33 +bckJHpL
いやこれまでの経緯を見るに読後感に対する批判はまっとうかつ正当だわな。

693:名無しのオプ
09/05/06 12:33:39 Rm9hNez0
>>692
名無しで書いても無視はされたくないかわいそうな書斎w

694:読後感 ◆VkkhTVc0Ug
09/05/06 12:34:21 ARGJSOXK
「バイオ探偵の事件簿」藤本大三郎(講談社)

バイオケミストリーを研究している冴えない大学教授がお節介な妻
と共に数々の事件に挑む連作短編集。
てっきりクレイグ・ケネディー的科学探偵ものかと思いきや……。
10数年後の「探偵ガリレオ」の短編の持つ弱点を最初から
回避している点に注目。一つ一つの話は伏線が無かったりして、
決して大したものじゃないが、科学者作家が作風についてこういう
冷静な分析をしているのは面白い。

ベストは「ワンマン教授殺人事件」が伏線をサボらずに書かれていれば
出来たであろうもの。

695:読後感 ◆VkkhTVc0Ug
09/05/06 12:43:54 ARGJSOXK
「灰色の季節―ギョライ先生探偵ノート―」梶龍雄(光風社出版)

戦時下の東京下町を舞台に、ギョライというあだ名を持つ科学教師と
彼を慕う優等生正彦が生徒達に振りかかる怪事件に挑む連作短編集。
正直ミステリーとしては、そこまで凄いものは無い。この時代の雰囲気と
相まり具合を見るべきか。
ベストは「おふくろは霊媒」が伏線をサボらずに書かれていれば
出来たであろうもの。

696:書斎魔神 ◆AhysOwpt/w
09/05/06 22:26:43 InidBpy7
小鷹信光「私のペイパーバック ポケットの中の25セントの宇宙」を読んだ。
ハードボイルド翻訳の名手として知られた著者が、ペイパーバック収集のマニアであることも
知ってはいたが、ここまで病膏盲に入る状態にあったとは・・・
次々に繰り出されるペイパーバック収集談は、著者と同じ嗜好性があるか、
最低でも原書を読む習慣(それもペイパーバックは読み捨てとか思うていない者に限る)が無いと、
やや読むにキツイものは無いでもない。
しかし、さすがにこの業界の長老のひとりだけあって、余談として語られる大藪春彦盗作問題
の例ひとつ見ても面白いエピ、薀蓄は多い。
盗作されたと言われるフランク・ケイン作品を掲載した「マンハント」の当時の
編集長や翻訳者への取材のうえ、「大藪春彦の英語力はスゴい。二年後に出た翻訳とそっくりな
日本語で小説を書いたことが実証されたということは、山下訳に負けない翻訳能力の持ち主
だったということである」と逆に持ち上げている面白さ。
翻訳者(山下氏)に大乱歩が「穏便にしてやってくれ」と言うていた証言も紹介されており、
思えば、大乱歩、大藪氏、小鷹氏・・・全て早稲田(w
勿論、本筋のペイパーバックねたの話題でも
表裏で一枚絵の表紙をラップアラウンドということ、エロが目を惹くペイパーバックの表紙だが
SEXシーン、乳首はNGなこと(そう言えばそうだ)等々、本好きであれば興味深い話題は満載だ。
だが、123頁右上掲載の表紙(カーター・ブラウン作品)は、
仮想モデルはオードリー・ヘップバーンには見えないのだが?
137頁口絵解説には 、未訳作品ながら、これゆえ扱いを大きくした旨記されているが・・・
とにかく、人によって「読む」にはきつい部分があっても、「見る」には楽しさ溢れる本でもあり、
改めて現在のペイパーバック表紙の味気無さを実感させるものがある。

697:名無しのオプ
09/05/07 13:11:49 jnusunYO
原寮の「そして夜は蘇る」読了
…チャンドラーリスペクトは置いといても、なんぼなんでも沢崎の台詞はいちいちキザすぎてイラッとくる
まぁ恐らくは他人をイラッとさせるのが彼というキャラクターなのだろうが……
にしてもちょいとなぁ……
地の文は非常に好みなだけに残念


物語は中の中で特に感想もなく……
多分一週間もすれば完全に内容は忘れてるだろう

698:名無しのオプ
09/05/16 12:39:29 ry6OZ6kl
山下卓の「ノーサイドじゃ終わらない」読了
乙一のブログで紹介されてるのを見かけて買っただけだが、久々のヒットだった。
最近珍しいど真ん中の青春群像。十五年ぶりに再会する高校時代のラグビー部のチームメイトとのほろ苦い軋轢があり、昔のオンナとの苦い
記憶があり、新しい若いオンナとの恋があり。
でも、ミステリーとしてのどんでん返しも二重三重にある。
高校の旧友達との会話にはいろいろ考えさせられるものがあった。
体育会の男たちが昔の青春に決別し、オトナの青春に切り出す、
雰囲気が自分の年齢をシンクロしてぐっと来た。
ラグビーというスポーツのモチーフもうまく生かされている。
もしかして、著者はラグビーほんとにやってた人かな。


699:書斎魔神 ◆AhysOwpt/w
09/05/16 20:18:50 2Rg0eHR2
「滝口康彦士道小説傑作選集2 拝領妻始末」を読んだ。
80年代まで相当数の作品が文庫化されていた滝口作品だが、絶版・品切れが多いのが無念や。
口当たりが良いハッピーエンド症候群が目立つ最近の時代小説とは一線を画した重厚
(だが文章は非常に読み易い)な作品集である。
従って、妖怪や怪人が跋扈する伝奇小説(アホなミスオタ好み)や正義の剣士が悪を叩き斬ると
いった単純明快な剣豪小説(単なるアホの好み)を好む向きにはおよそ無縁な作品集とも
言い得る。
収録作品14編全てが悲劇と言うてよく、(「上意討ち心得」のみはハッピーエンディングに持って
ゆける展開なのだが、作者は単純にそうはしない徹底さ)、中期・後期の藤沢周平作品の如き
爽快感・情感は存しないし、作者の九州の作家仲間であった白石一郎作品よりもダーク感は
殊更に強い。
表題作は映画化もされたが、拝領妻ねたという基本設定のみ使用したものであり、
後半のバトルは映画オリジナルであり、これを期待すると完全に外される。
他の収録作品では「切腹」も映画化されているが、こちらはわりと忠実な映像化であり、
滝口作品のムードを伝えるにはこの作品の方が適切である。

700:名無しのオプ
09/05/16 21:24:28 nzfeGm8k
URLリンク(jbbs.livedoor.jp)

したらばは荒らしに厳しいそうですね

アホ呼ばわりされたり自演で叩かれたりが今後も続くようならば
避難も選択肢に入れた方がいいかもしれません

701:名無しのオプ
09/05/17 00:48:49 pxdmiZqs
>>699
だからよ、

〉アホなミスオタ好み

とか、

〉単なるアホの好み

とか、他人を貶める言葉を入れないと「論考」はできないのか?って聞いてんのよ。
それだから、あちこちのスレで住人が脱出したり「アンチ」になったりするんだろうが。

702:名無しのオプ
09/05/17 01:31:25 fdYBAvFE
>>674
まあ、鳥つけずにさんざん書き込んでるからね
誰かが読後感を批判すると、書斎叩きに持ち込もうとする名無しがすぐに現れるw

703:名無しのオプ
09/05/17 10:52:03 IbqM3Bz2
以上
わざと各スレで書斎を構って荒らしている小学生の自演でしたw

704:書斎魔神 ◆AhysOwpt/w
09/05/17 16:52:49 CN2gKz6E
金森重樹「借金の底なし沼で知ったお金の味」を読んだ。
書店によってはビジネス書あるいはノンフィクションのコーナーで売れ行き好調な本である。
サブタイトルには「25歳フリーター、借金1億2千万円、利息24%からの生還記」とあるが、
これを「現代(的)冒険」と言わずして何であろうか。
ゆえにあえてこの板で紹介する次第である。
ただし、著者(東大、しかも法学部卒にこんなタイプがいることは驚き以外の何物でもないが)
が巨額な借金を負うくだりに至るまでは、やや自己語り(自身の人生哲学)が多いのは残念、
読んでいて退屈である。
後半は、俄然、、著者の目を通じた世の中における金を巡るカラクリと攻防が語られ、
切実、かつ、スリリングですらある。
商品取引相場で著者を食い物にしたH氏やその背後にいて著者を借金漬けにしたと思われる
H氏への恨みつらみが全く感じられないのは、最終的に著者が「勝者」足り得たからであろう。
一点気にかかった記述は、
「時効は、債務者が自分の債務を認める「承認」をした場合には、中断されて、
またそこから進んでゆくのですが、・・・」というくだり。
これは時効制度では例外的な「停止」でしょ。
この場合(「中断」)は、起算点に戻ってカウントし直すことになる。
(つまり当初から数え直し、この分、時効の完成を遅らせる効果がある)

705:名無しのオプ
09/05/20 22:01:11 vs1W5+mk
>>703
読後感を批判するレスが出てきたとき、「ここは人を批判するスレじゃない」と言うならまだしも、
「読後感を叩くなら書斎を叩け」なんて言う奴、本人じゃなければ完全に頭おかしいだろw

706:名無しのオプ
09/05/20 22:54:07 EgDUjcvT
以上
「書斎を叩け」とは誰も言っていないのに言ったと主張する幼稚園児の自演でしたw

707:読後感 ◆VkkhTVc0Ug
09/05/20 23:41:13 9RodS466
「ふり向けば霧」笹沢左保(祥伝社)

かつて裏切った愛人とその恋人の密会を襲って逃亡していた芙美子は、
13年ぶりに東京に戻る途中の機内で思わぬ人物に遭遇する。それは、
自分が襲った女の夫だった待彦であった。動揺する芙美子に
待彦は意外にも救いのを手をさしのべる。共に暮らし時効の成立を待つ内
芙美子は彼を愛する様になるが、やがて殺人が起き待彦に容疑がかかる。
果たして二人の運命は……。

久々某スレからのセレクト。
本格というよりサスペンスですね。読んでいてずっとバレバレやのう
と思っていたのですが、ラストでびっくり!
しかしこりゃ解るわけないですって!
見事なバカミスと言って良いでしょう。こんなことまず有り得ない。
ただそこに目を瞑れば(w)、カチッと嵌る感覚を楽しめます。

それから大元帥閣下は本作について「地の文の虚偽」がある
と仰っておられますが、個人的には前後のニュアンスから判断して
ギリギリセーフかなと思います。

708:読後感 ◆VkkhTVc0Ug
09/05/20 23:55:10 9RodS466
「花の旅夜の旅」皆川博子(講談社)

新人賞を獲ったきり鳴かず飛ばずの作家鏡に突如雑誌連載依頼が舞い込む。
“花の旅”という企画に連動して花に関する短編をということだった。
鏡は取材旅行に同行しつつ短編を書いていくが、メンバーの一人が
謎の死を遂げる。その死に関して鏡が書いた短編と奇妙な類似点
が浮かび上がる―。

昭和54年にぃ、フラッシュ、バーーーック!
……すいません。もう二度とやりません。
閑話休題。皆川ミステリーは2作目かな。
作中作と作家の日記が交互に挿入されて進んでいく。ただ展開を追って
楽しめば良いのかなと思っていたところ、ラストでびっくり!(またか)
なるほど、そういうことか! と膝を打った(大作家は腰だがw)。
中々の着想なり。ちょっと文章が先走るきらいがあるけど、
変格作家として時々読みたい。

ちなみに本作にはほぼ同時期の某作品の影響が見られると思う。

709:名無しのオプ
09/05/23 07:20:01 VsYKRA2I
ID:cLyZfRUUがいちいち反応してくるのが笑えるw
ずっとこのスレチェックしてるんだろうね。

710:書斎魔神 ◆AhysOwpt/w
09/05/23 09:07:12 ZeyVFhVh
蒼井雄「船富家の惨劇」を久々に再読。
言うまでもないが、「フラガール」のヒロインを演じた蒼井優ちゃんではなく(w、
いわんや、篤姫こと宮崎あおいちゃんが書いたミステリではない(w
すなわち、このように思うた奴は間違いなくアホと言い得る。
今回は鉄道トリックの部分を丁寧に見てみた。
なるほど戦後にこの手のミステリのマエストロと化す鮎が入れ揚げたのがわかる出来であるが、
戦前には煩雑過ぎて一般受けしなかったのも納得。
(エアプレーンねたにはワロタが、思えば戦後に鮎や森村誠一も使っているわな)
古い作ゆえ、なかなかに格調ある文体でこの作者の特色である風景描写(南紀)も存分に発揮
されており、この点での読み応えは十分。
しかし、謎解きミステリの悲しさ、宿命ゆえか、ドロドロした人間模様がドラマとして書き込まれて
おらず「小説」としてテーストが薄いのは否めず、
なにしろ文学であればヒロインのポジションに来る船富由貴子などは直接登場するシーンは皆無
なのである。
また、犯人キャラをクローズアップすれば、ピカレスクロマンとも成り得る素材だけに残念でもある。
ただし、Aの引き立て役とはいえ颯爽と登場するわりに犯人がわからない探偵Nはしょーもなさ
過ぎて、かえって不自然ではある。

711:名無しのオプ
09/05/23 12:24:29 EUgKCZh2
>>709
わざと書斎を避けて読後感を叩いたり
わざと書斎にレスつけたりして書斎の自演扱いされ
それをネタにねちねちとインネンつけ続けている小学生という設定の回線だね?

712:書斎魔神 ◆AhysOwpt/w
09/05/23 21:49:46 7UI63nFE
日影丈吉「狐の鶏」を読んだ。
深川は木場生まれの江戸っ子にして仏語に堪能(アテネ・フランセ出身、留学経験有り)な
翻訳家としても知られる作者の異色ミステリ短篇集である。
大好評に応えて今日も収録作品全話講評逝ってみようか!!
・「狐の鶏」
協会賞受賞の表題作だが、一見、作者のイメージに反する戦後の農村を舞台にした土俗的作
だが、悪夢と現実が交錯するフランス・ミステリ的隠し味が魅力か。
従って、本格やハードボイルドのような色合いが鮮明なミステリを好む者には不向き、
人によって好き嫌いがはっきりと出そうな作ではある。
・「ねずみ」
戦時中の台湾を舞台にした作のひとつ。
台湾劇というネタは興を惹くものの、まず、タイトル有りきの如く、
オチにねずみ絡めるのは強引な感あり。
・「犬の生活」
犬優、猫優って今でも存在するのだろうか?
ちょっと奇妙な味の作だ。
・「王とのつきあい」
読めばわかるが、タイトルも洒落た感がある短編アメリカン・ミステリの如き味わいがある面白い作、
前半のシリアスなタッチから後半のシュールな展開への切り換えが見事だ。
・「東天紅」
赤ん坊の死体ならOKってのが、いかにも「時代」を感じさせる。
雰囲気で読ませる小品だが、それ以上ではないという感はある。

713:名無しのオプ
09/05/23 22:18:40 +J8RLl0y
隔離スレ見て来たら、ほとんど立てた本人ばっか書き込んでてワロタ
自分が隔離されてやんの

714:名無しのオプ
09/05/23 23:13:37 Zb11k9ca
ここで粘着しないと相手して貰えないからねw

715:名無しのオプ
09/05/23 23:20:18 U2S2r8LC
ここも避難スレ立てるかねぇ?

716:名無しのオプ
09/05/24 00:22:20 xH4BBJjH
短くまとめられないのか?沢山の人に見て貰いたいなら……

折原一 「 鬼面村の殺人」
山奥で屋敷と死体が消える?!摩訶不思議。
へっぽこ刑事と若い女流作家のトボケタコンビが事件解決の果てに最後の最後にどんでん返しが2回。奇想天外の最後!


717:書斎魔神 ◆AhysOwpt/w
09/05/24 20:31:27 r0O5itKa
蒼井雄「瀬戸内海の惨劇」を読んだ。
繰り返し確認しておくが、蒼井優ちゃんでなく、また、宮崎あおいちゃんのペンネームでもない(w
戦前では唯一本格ミステリ長編の書き手と言うてよい作者の「船富家の惨劇」以外では
唯一の完成長編である。
内容は鮎作品と横溝作品を併せたような雰囲気の作とでも称すべきであろう、
トリックは鮎風、ストーリー(特に動機面)は横溝風、この意味では両者のファンに一応推せる。
風光明媚な瀬戸内海を舞台にした凄惨な殺人、風景描写に長けた著者の筆使いにより
このコントラストが鮮やかであり、印象に残る。
トリックの方は、後の黒トラ(本作にインスパイアされているとのこと)を想起させる行李の移動による
錯綜する謎は、かなり腰を据えて読まないとわかり難いものがあり、怪奇探偵小説が主流だった
戦前の作には異例であり、その分、一般受けしない面があるものの、パズラー好きには思わぬ
収穫かと思う。
(第15章における弓削警部の時系列整理、探偵南波の疑問点整理は丁寧に読んでおくべし)
なるほど、マエストロ鮎が本作の加筆を薦め、非常に気にかけていたというのがわかる作ではある。
しかし、解説(紀田順一郎)でも指摘されているとおり、極端な偶然性に頼った展開の多用(特に
偶然の目撃、冒頭からこれが繰り返される)は頂けないものがあるが、これを創りものの本格作品
ゆえの許容範囲と見るかどうかでしょうな。
併録されている「黒潮殺人事件」は、「距離÷時間=速さ」ネタとでも称すべき作、
ワンアイデアメーンだが、「船富家の惨劇」と同様に南紀の描写が見事だ。

718:名無しのオプ
09/05/25 08:30:30 L8RP0YbO
>>717

~の方は、~を想起させる~による~~は、かなり~ものがあり、~が~だった~の~には~であり、その分、
~があるものの、~には~と思う。
しかし、~でも~いるとおり、~の~、~ものがあるが、これを~の~の~と~しょうな。


【先生からの採点】
読点でダラダラ長く繋いだだけで読み辛い、悪文の見本ですね。
「ものがある」と「~の」も無駄な反復が多く、読者をゲンナリさせて読む気を無くさせます。
「推せる」というのは推薦できるという意味で書かれたのでしょうか?
こういう場合は普通に「薦められる」あるいは「お薦めできる」と書くのが好ましく、
「推せる」という表現は使われません。もう少し文法の勉強を頑張りましょうね。

719:名無しのオプ
09/05/25 22:34:28 r+lq3GEa
原りょう「私が殺した少女」読了
ミステリー的な謎はある程度途中でわかってしまうものの、
描写が精緻で読みやすく、空気感や匂いや雰囲気が楽しめた。
構成的にはチャンドラーのロンググッドバイに近い気がした。
二作目で直木賞まで受賞してるのは驚いた。
時代性もあるのかな。

720:名無しのオプ
09/05/26 01:45:41 4+tmpLY6
漱石と倫敦ミイラ殺人事件
トリックはたいして目新しいものではないけど、所々笑える所があって面白かった
昔の島田荘司は面白かったなぁ…

721:書斎魔神 ◆AhysOwpt/w
09/05/30 15:03:14 jIxb69ZE
角田喜久雄「奇蹟のボレロ」を読んだ。
人気楽団員を巡る不可能殺人を描いた名探偵加賀美敬介登場作品。
伝奇小説のマエストロである作者だが、ミステリの方は怪奇性を一切排した都会的なものである。
現在読むと、動機面の解説が弱い(というか現代医学的にはトンデモでは?)のと、
細部にやや無理が感じられる謎解きも存するとはいえ、細かい論理を積み重ねて真相に至る
展開は、横溝御大を「日本のジョン」とすれば、この人は「日本のエル」足り得たかもしれぬものを
感じさせる。前記した戦前の蒼井氏(「日本のクロフツ」か)同様、
この手の作が人気の中心に来なかったのは、やはり怪奇を好み、情緒的面が強い日本人には
ストレートな本格ミステリは不向きってことなのであろうか?

722:名無しのオプ
09/06/01 13:52:13 kzMKCncr
誰も来ないネットの辺境で書斎を叩いているアホが数人いるようですが、影響力もほとんどないんだし、ほっときましょうw

723:名無しのオプ
09/06/01 17:38:39 ixjpit21
したらばにレスできないし
コピペするわけにもいかないからって
負け犬の遠吠えはみっともないぞ書斎w

724:読後感 ◆VkkhTVc0Ug
09/06/01 19:31:21 vu22WBBP
「イヴが死んだ夜」西村京太郎(集英社)

浅草寺境内の池で若い女の全裸死体が浮かんでいた。捜査に当たった
十津川は被害者の身元を突き止めたと思ったのだが、
何故か確認を拒否される。そんな中、十津川の婚約者妙子が
事件について何かを知っているとおぼしき置き手紙を残して失踪する。
過去の裏切りで彼女に対してわだかまりのある十津川だったが、
公私共に事件に巻き込まれていくことになる……。

「本格ミステリフラッシュバック」で選外タンが、ホワイダニットが
読みどころとか書いてたけど、本作のメインの謎は事件の動機
そのものな訳で、それをホワイダニットとは言わんだろー。ただの直訳やん。
推理出来ないし。ホワイダニットってのは例えば、何故犯人は
現場にとどまっていたのかとか、何故死体が下半身裸なのかとか、
そういうのでなきゃー。例外は「法の悲劇」とか。あれなら
事件の動機=ホワイダニットと言っても良いと思うけど。

それから事件と関わってくる妙子との愛憎も全ておざなりで印象が薄い。
折角十津川の私生活を絡ませるならがっつりやらんと中途半端じゃ
やらんがマシやわ。

自分の中で「フラッシュバック」の評価がやや下がったな。

725:名無しのオプ
09/06/04 14:37:57 lLeZciVw
江戸川乱歩「悪霊」
冒頭から「いっったい何が起こるんだろう」という不吉な予感が充満し、異様な死体、奇妙な印、降霊会など
本格ミステリらしい仕掛けが次々と顔を出す。
大変面白かった。未完だけど。

726:名無しのオプ
09/06/05 19:26:21 2LZTFCbX
最近、海野十三の帆村ものや久尾十蘭、山田風太郎の短編など、レトロな
探偵小説の独特の胡散臭さにハマり、とうとう「ドグラ・マグラ」に
行き着きました。

表紙の研ナオコみたいな人がエロい。読み始めると、最初はオヤと思うほど
普通な感じ。のっけからグイグイ引き込まれるサスペンス展開。
記憶を失った主人公、謎の美少女、怪しい医学者、次々と明かされては
さらに深まっていく謎…
しかし、なるほど流石は三大奇書の一角を占める怪作と呼ばれるだけ有り、
上巻の真ん中らへんから徐々に雲行きが……。延々と続くチャカポコ地獄に
次から次へと繰り出される正木ワールド。浅学無教養の文系人間、思わず
本を置いたこと数知れず。
しかし、下巻になるとまた急激に面白くなってくる。錯綜する物語は
ともすれば読む者を置いてガンガン走りだし、何が真実で何が嘘なのか、
気付けば余りにもあっけない読了と同時に読者は主人公と同じ、何もかも
与り知らぬ闇、胎児の夢へと放り出されるのである。チャカポコチャカポコ。
面白いとか、そういう次元で話して良いのかも解らない大迷作。こいつはすげえや。
チャカポコチャカポコ。

ブウウ―――ンンン―――ンンンン………………。
         /⌒ヽ
  ⊂二二二( ^ω^)二⊃
        |    /
         ( ヽノ
         ノ>ノ 
     三  レレ

727:書斎魔神 ◆AhysOwpt/w
09/06/06 10:09:40 u9aMou9H
藤本義一「鬼の詩」を読んだ。
義一ちゃん、フジモンの呼称で関西人(俺は嫌いだが)にはおなじみの作者の出世作。
食わず嫌いもあろうがミスオタには文学を苦手とする輩多過ぎ。
ゆえに「ナゾナゾまがいなミステリなど読書にあらず」とか断言されてまうのである。
そんなミスオタにも強く推せる迫力、面白さ、読み易い短編というボリューム、
しかも直木賞受賞作品という定評も備えたのが表題作である。各人、心して読め!!
では、約束どおり、全話講評逝ってみようか!
・「鬼の詩」
読書人である俺が近年読んだ短編小説(ミステリは除く)では屈指の出来栄え、
さすがに直木賞受賞作品である。
明治末の噺家桂馬喬の芸に賭けた壮絶な生き様そして死に様・・・
お笑い芸人を目指してミステリ板に入り浸っているようなアホなねらーに突き付けて読ませたい作、
しかし、自己の天然痘で変貌した肉体まで「ねた」にした芸、凄過ぎる・・・
・「泣尼」
三味線一代女の屈折した母恋記とでも称すべき作。
「鬼の詩」ほどの異様な迫力は無いものの、巧みなストーリーテリングで一気読みさせる。

728:書斎魔神 ◆AhysOwpt/w
09/06/06 10:10:23 u9aMou9H
・「浪花怨芸譚」
名人円蝶の妾腹に生まれた立花家円太の短くも壮絶な生涯を、彼を慈母の如く支えた
彼の妻(元ナース)の視点で描いた作。
「鬼の詩」が面白かった人は本作にも惹き込まれよう。
・「生きいそぎの記」
「幕末太陽伝」で有名な川島雄三監督と作者(当時はシナリオライター)の交流・思い出を
描いた作で、ある種のアルチザン魂を描くという点では共通項は認められるものの、
古典芸能ねたの前3作とはやや異なるテーストの作である。
当時の映画界の状況等も含めて長編で書いて欲しかったテーマであり、面白いものの、
読み足りない不満が残る。
・「上方苦界草紙」
伊勢路の大道芸人お文を描いたこれも壮絶なイメージの作で読み応えあり。
雰囲気はもろに江戸時代以前だが
サーベル差した巡査も登場する初期ながら維新後というのが、ちと驚きか。

以上、大衆芸能(映画もこれに含まれよう)の世界を描いた収録作品5作を紹介してみたが、
加熱するネプチューンの結婚報道等を見るにつけ、時代の隔たりを感じざるを得ないものがある。
関西ということもあってか、中田ダイマル師匠、前田五郎師匠絡みの脅迫事件は本書収録作品
に近い濃いムードを感じぬでもないが。

729:名無しのオプ
09/06/06 18:48:40 EmnH3HMz
見事な書評論考。ずば抜けているねえ。

730:名無しのオプ
09/06/06 19:35:32 cAam3dOF
全くだ。賞賛の言葉しか出ないよ。ため息が漏れるね。

731:名無しのオプ
09/06/07 07:39:03 IXhnDr8+
もうここは書斎だけの連載でいいんじゃなかいな。
名無しの感想文はチラシの裏にでも書いてろみたいのばっかりだしね。

732:名無しのオプ
09/06/07 07:44:33 fg/NYnBJ
名無しで自演するしかない、ひとりぼっちの書斎。

733:名無しのオプ
09/06/07 07:47:24 dAjiR52Q
連載wwwww

734:読後感 ◆VkkhTVc0Ug
09/06/07 11:25:42 iWlMiKIp
「傍聞き」長岡弘樹(双葉社)

粋狂賞受賞短編含む集。
一つの謎やキーワードで話を形作るという方法論は真っ当なものだが、
本格好きにはちょっと物足りない感じ。それと具体的には、
「迷い箱」の真相は無理があると思う。ああいう発想にはなるまい。
「迷走」は謎で引っ張る力はある。表題作は中々のボリュームだが、
あの子は大人び過ぎかな。「899」これがベストかな。
火災現場からの赤ん坊消失を扱っているが、ストーリーとも融合していて
巧いと思う。

ま、この後読むかは微妙。

735:名無しのオプ
09/06/07 11:30:54 IXhnDr8+
読後感は自分でブログでもやれや。
目障りだから2ちゃんから出て行け。

736:読後感 ◆VkkhTVc0Ug
09/06/07 11:41:31 iWlMiKIp
「首断ち六地蔵」霞流一(光文社)

とある寺から持ち去られた六つの地蔵の首に纏わる殺人事件の数々に、
寺社捜査局の魚間と寺の住職風峰が立ち向かう連作短編集。

初霞 骨は良けれど 肉がダメ
本当プロットは良いと思うんだけど、小説として雑なのよ。
いくつも仮説を立てては潰しを繰り返すのは良いし
ラストのどんでん返しもGood! ただ、その表現の仕方活かし方に
力量不足を感じる。

後、文章が寒い。狙ってるのは洒落たユーモアか単なるギャグか、
どっちにしろ滑ってる。ぷいぷいレベル。

8年で200も納得。これが最高なら当分読まずに生きよう。

737:読後感 ◆VkkhTVc0Ug
09/06/07 11:45:43 iWlMiKIp
「北の旅 殺意の雫石」津村秀介(祥伝社)

岩手で女性の遺体が発見された。警察は現場に残された
ダイイングメッセージ等の遺留品から殺人とみて捜査を開始する。
やがて元愛人が容疑者として浮かび上がるが、彼は犯行日の前後に
女連れで旅行をしていたらしいことが判明する。
しかも、同日に東北と四国へそれぞれ別の女性と旅立ったという!
被害者の妹とルポライターの浦上は独自に事件を追うが、そこに再び
驚愕の知らせが飛び込んで来る。何と被害者が別の殺人容疑で
逮捕されてしまったのだ。しかも犯行日は同日で現場は四国。
奇妙なしかし鉄壁のアリバイの登場に果たして浦上たちは
どう立ち向かうのか!?

某スレからのセレクト。
高評価も納得の作品でした。明かされる真相は正にコペルニクス的転回
と呼ぶにふさわしく、見事にやられました。これはまず解らない。
とある手掛りが終盤急に明かされたり、偶然に頼る要素もあったりして
不自然さはあるものの、満足しました。

津村さんはこの着想力を本格の他の分野にも向けて欲しかったなぁ。
ひょっとして書いてるってことはないのかしらん?

738:セホノマ帳 るすな
09/06/07 12:50:03 7JAtxqEH
SFCRPGの超魔法大陸WOZZのレオナたんが白衣で乱れて挿入されている画像キボンヌ
SFCRPGの超魔法大陸WOZZのレオナたんが白衣で乱れて挿入されている画像キボンヌ
SFCRPGの超魔法大陸WOZZのレオナたんが白衣で乱れて挿入されている画像キボンヌ
SFCRPGの超魔法大陸WOZZのレオナたんが白衣で乱れて挿入されている画像キボンヌ


739:名無しのオプ
09/06/07 13:00:47 IXhnDr8+
嫌がらせとしか言いようがない長文の連発投入。
読後感はスレを潰す気か。

740:名無しのオプ
09/06/07 13:22:31 fg/NYnBJ
書斎よぅ、少し黙ってなw

741:名無しのオプ
09/06/07 13:47:07 hui8Voqy
ちゃんとした内容なら長文大歓迎。書斎なら一行レスもお断り

742:名無しのオプ
09/06/07 18:22:16 2qcwBXCS
>嫌がらせとしか言いようがない長文の連発投入。

>>712 >>717 >>721 >>727-728

743:名無しのオプ
09/06/07 21:42:20 DemWwX72
もっと書斎のヤバさを知ってもらうためにレビューは休止して
もっと書斎を叩こう

744:名無しのオプ
09/06/12 01:18:06 /DwPgjHd
求婚の密室 笹沢左保 光文社文庫

初・笹沢。
笹沢左保コレクションってので読んだ。
いやあ、面白かった。
初出が78年と古いけどそんなに古さも気にならなかった。
密室トリックは単純だが好感触。
だがダイイングメッセージはもう少し何とかならなかったものか。

本ミス系の稚気に満ちた作品も多いみたいだし、いい作家に出会えたぜ。

745:書斎魔神 ◆AhysOwpt/w
09/06/13 18:14:46 dkfPeSWk
>>744
「求婚の密室」は傑作だと思うが、
どらかと言うと笹沢作品のミステリの傑作は初期に集中している。
「霧に溶ける」は60年刊行と超オールドな作ながら、独自なムーディなタッチの中で
トリックてんこ盛りな面白さ。未読なら本作を読んでみるべし。
同年刊行の「人喰い」(協会賞受賞作品)も面白くはあるが、「霧に溶ける」の方が受賞対象作品
にならなかったのは不思議である。

746:名無しのオプ
09/06/14 17:28:55 gz0uYJBt
「人喰い」もつまらなくはないが、
その他の傑作に比べると、せいぜい「佳作」という気はする。
受賞作ということで「人喰い」だけ読んで、
笹沢を敬遠してる読者には他の本も読んでほしいな。

747:名無しのオプ
09/06/15 02:44:04 y8tZlTFE
霧舎巧傑作短編集 講談社文庫

御手洗潔のパスティーシュだかパロディだかの「動物園の密室」
上手にまとまってる「まだらの紐、再び」の2作が素敵。

最後の一つで無理矢理に連作短編集みたくするのは好きになれなかったです。
この一冊だけでなく、他の本ともリンクしてるのもちょっと苦手。

だけど「動物園の密室」の連作短編集としての消化の仕方は大変に夢があります。
ファンに徹した作家とでも言いましょうか。感動した。

748:あぼーん
あぼーん
あぼーん

749:名無しのオプ
09/06/20 17:10:27 ApJcPhCJ
どこの誤爆だよw

750:書斎魔神 ◆AhysOwpt/w
09/06/20 17:39:16 pIUNfkDw
笹沢左保「真夜中の詩人」を読んだ。
洒落たタイトル、この作家のミステリにしては大部な作だが、出来は今ひとつという感あり。
天藤真の「大誘拐」、高木君(注 例によってブーではない(w )の「誘拐」等と並んで
日本ミステリ史上の誘拐ものの傑作として挙げられることもあるが、やや過大評価気味であろうかと
思う。
松本清張長編を想起させるようなストーリー展開のための偶然性に頼った御都合主義(電車内での偶然の出会いが2回もあるのには萎える)が目立ち、
資本家のエゴイズム、大企業社員(ヒロインの夫)の公私混同気味の行動等が
殊更に書かれるのは掲載紙が「赤旗」ゆえかと勘繰ってしまう。
ヒロインをはじめとした登場人物たちの行動も幼児誘拐事件の渦中にあるわりには、
作中の言葉を借りれば「探偵ごっこ」に興じているようにしか見えない面があり、
人間心理の面で不可解としか表現しようがないものがあるのは、リアリスティックな筆致の作者の
特色が裏目に出たと言い得る。
また、連続児童誘拐という大事件でありながら、犯人から1度連絡があっただけで警察がガイシャの家をノーマークにしたり等、私はこの作者のミステリ作家として優秀さを認めるにやぶさかでは
ないスタンスであるが、本作に関しては誘拐事件の捜査現状やガイシャ家族に関するリサーチを
きちんとしたのかに大いに疑問が残るものがある。
最大の手がかりである京都支店長の正体が最終盤まで隠されているのは、やはりミステリとしては
アンフェア。まあ、これを早目に書いてしまうと、真相が見え見えとなりかねないわけだが。
木枯し紋次郎シリーズの大ヒットにより、時代小説量産を期待されていた時期の現代作品だけに、
作者の思い入れもあったのか長く成り過ぎたこと、文学的で洒落たタイトルも謎解きに関連しない
のも難か。

751:あぼーん
あぼーん
あぼーん

752:あぼーん
あぼーん
あぼーん

753:名無しのオプ
09/06/20 19:59:11 WlAmzv7Y
書斎って愛されてるよね

754:名無しのオプ
09/06/20 21:03:11 +5BwE6Xe
やめろ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

755:名無しのオプ
09/06/20 21:08:05 ji1pReoV
まあ、アリンコに虫メガネで太陽光線を浴びせて、
遊んでるみたいなもんだよ

756:名無しのオプ
09/06/21 00:21:47 U9SaYl+e
アリをあんな怠け者と一緒にするな。
アリは働き者なんだぞ。

757:名無しのオプ
09/06/21 03:27:27 Yf55YHNs
書斎NGワードにしてるから今はxs4ROTi3の方が不快

758:名無しのオプ
09/06/21 12:02:30 PhrbYLGM
草野唯雄「伊勢志摩殺人綺譚」

夢の中に出てくる首のない鎧姿の武者のメッセージとは・・・






759:書斎魔神 ◆AhysOwpt/w
09/06/21 19:09:43 j8lw0cCY
有栖川有栖「スウェーデン館の殺人」を読んだ。
おなじみ名探偵火村助教授と作家有栖の国名シリーズ唯一の長編(とは言うてもこのコンビの
非国名シリーズ作品には長編があるのでたいした意味はないとも言えるが)
新本格の作家らしくエル&鮎好きで有名なアリスだが、
本作に関しては明らかにジョンの「修道院殺人事件」を意識したと思われる足跡の謎メーンな
雪上の蜜室ネタ、しかも犯行現場の謎解きを読むとやはり「修道院・・・」を想起せずにはいられ
ないものあり。
しかし、タイトルからは曰く因縁付き館を舞台にした怪奇探偵小説を思わせるが、
この手の傾向が好みでないアリスゆえ、登場する舞台は築後数年の大きめのログハウスであり、
ストーリーに池沼での子供の死が絡むものの怪談めいたエピも一切無く、
登場キャラにも格別奇矯なキャラはいない(ピザで女にモテモテな童話作家ってのは、
ちと面白だが)のは、やはり謎解き直球勝負のアリスらしい。
ミステリ部分以外の読ませ所(息抜きでもある)は、オカルティズムの強調や濃い人間ドラマでなくして、(この方向性で書くことも十分に可能ではあるのだが)スウェーデンに関する薀蓄や日本論
と相成る。
正直言うて、犯人は早期にわかった。だが、トリックは案外と楽しめたというところか。
悪名名高き2ちゃんねるでさえ、議論の余地無く完全削除対象なネタばれ(犯人名特定)を
しているみゆきの解説はもう少し配慮して当然だったかと思う。

760:読後感 ◆VkkhTVc0Ug
09/06/24 17:41:35 P5wzuJP/
「変人島風物詩」多岐川恭(東京創元社)

タッキーは凄い小説家だよなぁ。
「落ちる」は奇妙な味のパズラーで直木賞獲ってるし、
「追われて中仙道」は現代的なエロさが良いし、
時代ミステリー「異郷の帆」はイマイチだったけど、
オールマイティと言っていいくらい書き分けが出来る非凡な人なのは
間違いない。エンタメ作家でオールマイティって割と使われるけど、
本格が書けるかどうかが分水嶺だと思うね。本当は。ここでガクンと
振り落とされる。都筑道夫やこの人の様でないと使えない表現なのよ。

そんで表題作。
画家、小説家、博徒、身障者等一般社会に背を向けた人々が住む
瀬戸内の孤島で起こる連続殺人事件というガチのCCなわけ。
モノローグの出だしから掴みはOKよ。ちなみにここで
せっかちなミステリー読みが想像することもお見通しである
という入念ぶり。

肝心の事件に関しても密室トリックあり、足跡トリックあり、
更にあからさまな手掛りなんかもあったりして、かなりフェアかつ
挑戦的なパズラーと言っていいと思う。難を言えば動機がおざなりな点と、
地図に狩谷家の場所が見当たらない点。

もう一つの収録作「私が愛した悪党」も良い。
過去の誘拐事件を巡って、アパートの大家の娘とその店子の青年を中心
とする面々が活躍するユーモアミステリーであるが、
プロット自体はある程度見当のつく部分もある。しかしそれも恐らくは
織り込み済みのことで、見当のつくが故に主人公2人の交情が
格別の響きをもって読み手の心に訴えてくる。
ほろ苦くも爽やかな幕切れも素晴らしい。

761:名無しのオプ
09/06/27 07:57:17 lDmyNF9Z
↑なんか鼻につく文体だなこいつ
言ってることはスカスカのくせに

762:名無しのオプ
09/06/27 09:49:48 IoozJrvB
>>761
読後感+出鱈目=書斎魔神

763:書斎魔神 ◆AhysOwpt/w
09/06/27 10:51:22 L8NCLa8H
笹沢左保「真昼に別れるのはいや」を読んだ。
多作で知られる作者の最初期代表作群のひとつだが、
とにかく路上観察学を想起させるアリバイトリック作成(この表現が妥当か)はおもろい。
だが、メーンに来る動機解明は偶然性満開な超御都合主義展開なのが頂けず、
スイーツなタイトルも謎解きには全く無関係で終盤でいきなり登場。
従って全体評価は低くならざるを得ないのだ。
犯人のあの末路は、車(ベンツ)の駐車位置は記憶違いで逃げ切れても、
自動車を調べられると轢き逃げの痕跡有り(映画「天国と地獄」みたく)ってことなのか。
それともガイシャへの絶たれぬ愛ゆえだろうか・・・
ストロンガーがタックルを仮面ライダー7号に命名しなかった理由級の謎である。

764:書斎魔神 ◆AhysOwpt/w
09/06/27 10:52:30 L8NCLa8H
笹沢左保「三人の登場人物」を読んだ。
多彩な登場人物が跋扈(横溝御大の代表作に顕著)する面白さを意図したミステリもあるが、
逆にストーリー展開に必要最小限な登場人物(本作では三人)に絞込み、しかも密室劇(読む前にはこれを予想していた)の体裁を取らずに、面白いミステリを書けるか否かにチャレンジした作(らしい)。
メーンキャラは主人公のエリート商社マン松平、その新妻である元歌手のマヤ、
松平の友人のテレビマン大河原の3人のみ。
後は、、固有名詞を持ち直接登場して来るキャラは、
ストーリー進行上の必要性から精神科医のみである。
大河原には妻子がある設定だが、登場は無く、彼の自宅さえ登場しない。
メーンに表面的に事件らしい事件が無いせいもあって、警察等の捜査側のキャラはない。
(背景の名無しの人物は多く描かれる)
妻の変貌に恐怖すら抱く松平という展開は、それなりにサイコ・ミステリ的面白さはあるのだが、
極端な偶然性に頼ったオチはサスペンス・ミステリとしても、成功したとは言い難く、
本社勤務しかしたことがなく、新妻のことが気にかかって仕方がない意外に暇そうな
エリート商社マン(帰宅時間が早く、休日も結構取れる)という設定も時代性の違いを考慮しても、
現実離れし過ぎな感あり。
劇画ちっくとも言い得る最後の争闘もお約束的だし、この著者の作品にして残念だが
逝ってよし!だな。

765:名無しのオプ
09/06/27 12:10:15 5Za+RjNe
ミス住の的確な批評がピシッと決まったね。

766:名無しのオプ
09/06/27 13:31:25 j2onGG6c
              イトーヨーカドー鶴ヶ峰店
==================相模鉄道==================
坂上                            関根 花園整体
相原
      ノ^--ヘ--ヘ
     く((_.:(;:@‐@;)
     く((_.:(;: (00) ;:)
     く(("_((;: ;:3 ;:;:)                         
     ‘`^^^^~“~^^~^    
     /  | |   / |
    /   | |   ヽ |
    /   l |    ) |
__/    | ⊥_  x_)| _________
⊂ ̄|  `ーヽl_l_l.} ヽl_l_l.}  ̄⊃          \
⊂ (、`ーー、ィ   } ̄`   ノ   ⊃          \
⊂_  `ー、、___/`"''-‐" _⊃   ⑩        \
  ⊂_______⊃     ⑤ ⑤         \
                              
      板敷                             河副
                                 スクールゾーン 

767:名無しのオプ
09/06/27 20:13:59 U1T93zPn
>>762
いや、読後感と書斎魔神とでは大きな違いがあるゾ。

読後感は、内容にあわせて空行を入れて読みやすくしているが、
書斎魔神のレスは、空行がほとんど無い。
もともと読みにくい文章なのに、空行が無いから余計に読みにくくなっている。

内容がスカスカなのはほとんど同じだけど、読後感のレスの方が分かりやすい。
書斎魔神のレスは、同じようなことを何度も書いたかと思うと、突然話が飛んだりする。
何を言いたいのか分かりにくいという点では書斎魔神以上の人は滅多にいないよ。

768:名無しのオプ
09/06/27 23:52:57 lDmyNF9Z
>>767
>空行を入れて読みやすくしているが

関係ないよそんなのw
そういう次元じゃない

769:名無しのオプ
09/06/28 00:35:52 AI8e6DWb
お前のレスもどうかと思うがなw

770:名無しのオプ
09/06/28 01:50:34 WaNnjmer
どこからともなく現れる読後感擁護w

771:767
09/06/28 07:07:00 S9RhgT35
>>770
もしそれが >767 のことを言っているのなら、それは誤解だよ。

オレは書斎魔神が書いたレスの読みにくさのことを言いたかっただけで、
比較対象として読後感のレスを引き合いに出しただけ。

ただ、もしも誤解を与えたのなら、それはオレの文章力が無かったからだろうから、
それについては謝ります。
誤解を与えるような書き方をしてしまい、ごめんなさい。

772:名無しのオプ
09/06/28 10:49:33 AI8e6DWb
>>771
ヒント:age

釣られちゃいかん

773:間違いの指摘
09/06/28 16:00:29 yABbaYO9
「仮面ライダー7号」はストロンガーの事。
「逝ってよし」は「死んでいいよ」の意味。

「的確な批評」は「デタラメな論考もどき」の間違い。当然、決まってもいない。

774:書斎魔神 ◆AhysOwpt/w
09/06/28 16:18:12 iTSL2aTz
島田一男「錦絵殺人事件」を読んだ。
軽いタッチの印象がある作者の「古墳殺人事件」と並ぶ本格ミステリ。
語りは軽妙ながら、内容的には相模原台地に佇む館を舞台にしたジョン風トンデモトリック
(紐、水車等)を駆使した怪奇探偵小説にして、歴史等の薀蓄満載なSS風作品でもあり、
濃い多彩なキャラと犯人像(犬神家が近い)は横溝風というミスオタにはお薦めな一作だ。
各人、心して読め!!!

775:書斎魔神 ◆AhysOwpt/w
09/06/28 16:24:09 iTSL2aTz
笹沢左保「取調室 静かなる決闘」を読んだ。
火サスのヒットドラマシリーズの原作。ミステリから距離を置いていた時期でもあり、
俺自身は長さん(注 ミスターではない(w )主演の映像化作品を見ていない。
本作は第1作であり、この著者らしいドラマチック過ぎるややエモーショナルな表現、展開が
目立つのが難とはいえ、謎解きの面白さはまずまずなものであった。
佐賀県のホテルでのガイシャ死亡時(これがミソ)に唯一とも言える容疑者(ガイシャの父)は
北海道に居たという、鮎作品風のおなじみ(?)鉄壁とも言い得るアリバイトリック崩しが
最大の読ませどころだが、取調室での担当官(主人公の水木警部補は取調の専門家と設定されている)と容疑者の攻防が警察実務に関する薀蓄をまじえて書き込まれており、
通常の捜査小説とは異なる警察小説の面白さにも富む。
解説を現代の国民作家(?)とも言えるみゆきが、またしても担当しているが、
「童顔」「美男ではないが整っている」「切れ長な目」「髭はないが、武者人形(注 ゴリラではない)の容貌を思わせる」・・・と明記されている水木警部補を、「・・既にしていかりやさん以外の人には
見えなくなっていました。先に小説を読んでいたら、どんな俳優さんをイメージしたかしら?
と想像してみることさえできないほど、あまりにもピタリとはまっていました」
と評しているが、
ドラマの出来云々の評価とは別に、長さんがいかにメーキャップした力演だったとしても
これは無いでしょ(w
また、本シリーズに対して、本格ミステリーというワードを使用し評価しているのも不用意に過ぎる。
みゆきよ、解説業はやめて、ミステリでも書いてろや(w
犯人ばれ、犯人捕縛後の物語のため、フーダニットや警察小説的な集団捜査の面白さは
放棄されており、更に物語メーンとなる舞台が取調室という限定された空間のため、
アリバイトリック破りに多いトラベルミステリの面白さも活かせない。
これだけ制約された設定中で、それなりに面白いミステリに仕上げてしまう著者の力量には感服
せざるを得ないものはある。

776:名無しのオプ
09/06/28 16:53:21 eIeNXzQi
さっ、次の話題行ってみよー

777:名無しのオプ
09/06/29 21:39:55 36uEEErp
さて、したらば行って有益な議論をみてこようっと♪

778:名無しのオプ
09/06/29 23:23:49 3bLGI35f
>>770>>769のことを言ってるんだろ。
自分のことを棚に上げて、何がヒントだよw

ってかageだったら釣りだとか、面白い理屈だなこいつw

779:名無しのオプ
09/06/30 00:34:52 ZvD1xBIO
>>769のどこが読後感擁護なんだろうか……

780:名無しのオプ
09/06/30 23:16:28 upuIrHIl
読後感を書いたりスレの流れをチェックしたり、忙しいお方だねw
そんなことしてる暇に、本をきっちり読み込めばいいのに

781:名無しのオプ
09/06/30 23:28:00 UYeDqfyv
それができたらこんなところで他人の意見をコピペしただけの「報告」「論考」
なんていううすらみっともない真似をする人間に堕ちていないよw

782:名無しのオプ
09/06/30 23:51:54 wMQElJ2j
そうやってレスしてる時点で俺に釣られてるんですけどねwwwww
本当に抵抗したかったら無視して感想書き続けろよwwwwwwwwwwww
レスしてる時点でお前らも俺と同類のスレ荒らしなんだよwwwwwwwwwww

783:書斎魔神 ◆AhysOwpt/w
09/07/04 11:51:59 ltM0hqhl
笹沢左保「招かれざる客」を読んだ。久々の再読ゆえ楽しめた。
長編デビュー作のせいか、前半は後の独自のリリカルな笹沢調の語りはまだなく、
週刊誌のレポート引用とこれを敷衍する形での警察の尋問調書により、
商産省(言うまでもなく通産省がモデルであろう)組合のスパイ事件に端を発する連続殺人事件
の顛末が描かれる。初読時は官僚機構の矛盾・腐敗を告発する清張風社会派ミステリかと
思いきや、この方向へは行かず、後半は事件の再調査に関する
倉田警部補(「霧に溶ける」にも登場)の特別上申書の内容紹介という形で、
郵便ネタの暗号トリック、アルコールネタの時間トリック、ドライアイスネタの
凶器トリック等々が、次々に明らかにされてゆく謎解きミステリ主眼の展開で楽し、
また、後半は若干、悲劇含みな笹沢タッチである。
創り過ぎた暗号トリックは興ざめの感もあれど、時間トリックやドライアイスネタのトリックは今読んでも非常に面白いものがあり、
更には、ヒロイン=犯人の過去が明らかになり、妊娠にもトリックがあると来れば、
正に謎解きは満載だ。(注 野村萬斎ではない(w )
倉田が事件の再調査を決意するきっかけが非常に偶然性に富んだものであること、
妊娠トリックに関するヒロインの判断が、今ひとつ納得がゆかないものがあること、
(子供のためにも養女になる手があったのでは?)
ラストが笹沢作品にしては、あっさりとし過ぎていて余韻か欠くこと等不満点はあり、
全体評価としては、トリック満載でムーディな「霧に溶ける」よりは落ちるものの
読んでおいて損は無い作と言い得る。著者が遭った交通事故の詳細も書かれた
付録のエッセイ「青春飛行」も、紋次郎の作者の人生観・人間観を覗い見れる感があって非常に興味深いものがあった。
事件の細かい経緯よりも、
美人のお酌でご機嫌なキャメラマン(具体的なシーンは無い)、親切な果物屋の少女等の
瑣末なシーンは鮮明に記憶に残っていたのが妙に面白い。

784:書斎魔神 ◆AhysOwpt/w
09/07/05 10:17:49 qNAH9CPl
横溝正史「迷宮の扉」を読んだ。
いかに御大の作とはいえジュブナイルと偏見を持つなかれ。
当時の厨房に謎解きミステリの面白さを伝えるべく書かれた御大入魂の1作と言い得る。
意外なドンデン返しが可能となるに至る仕掛け等、本格ミステリとしてはどうかと思われる点も
見受けられるものの、理屈っぽくなり過ぎないように、海神館、竜神館、そしてこの2館が
退場後(?)に登場する双玉荘とそこに集う多彩な人々の群像劇の展開と館ものの興趣も満載で
楽しめる作に仕上がっている。もっと書き込めば成人向き作品としても十分に通用したネタでは
なかろうかと思う。
しかし、ジュブナイルであり、登場する2少年たちは常に物語の中心にいるにもかかわらず、
影が薄く、読んでわかるとおりの末路・・・凄過ぎるぞ、御大・・・
また、コバルトの影響で髪の毛が青色に変色ってのは、果たしてトンデモなのか、科学的なのか。
更には、本筋には関係しない点とはいえ、
竜太郎の身長は1メートル90センチ、60近い老婦人の五百子が1メートル80センチ
(「日本の女としてはずいぶん背の高いほうである」と記されているが、現代でさえ「ずいぶん」
どころではないのでは。西洋人モデル並の背高婆でしょ)
これって御大が、10センチ勘違いしてないだろうか?
当時で1メートル80センチの長身のおのこ、1メートル70センチの背高婆なら、わからぬでもない。
他には短編2作を収録。
「片耳の男」は、ルパンものを想起させる暗号ネタで軽く読ませる作だが、
強引過ぎる謎解きで出来栄えは感心しない。
「動かぬ時計」は、「かいやぐら物語」のような作もあるとはいえ、
御大には珍しいスーパーナチュラルを示唆したオチの作、真相の全てを語らないことにより
かえって淡い余韻を残すという本格ミステリ作家らしからぬ巧い語りが活きている小品だ。

785:名無しのオプ
09/07/06 22:46:18 tJjb8yf9
書斎の独壇場だね。読後感のアホが雰囲気を壊さねばいいが。

786:名無しのオプ
09/07/07 00:17:15 PJh/iTQU
>>785
いや、既に君達書斎魔神応援団がぶち壊してるから、これ以上壊れようがないよ。

787:名無しのオプ
09/07/07 00:20:54 2pVzhdOS
ID:cLyZfRUUは相変わらずまめにチェックしに来てるんだな
ミス板の警察乙w

788:名無しのオプ
09/07/07 04:39:30 lKvWit+Y
>>787
同意。書斎アンチが荒らしであることが証明されたね。

789:名無しのオプ
09/07/07 06:38:13 rABIAbRz
ID:cLyZfRUUって誰?

790:名無しのオプ
09/07/07 20:20:31 2DEW1m1c
>>789
誰かが読後感を批判するレスを書くと、どこからともなく現われて
書斎批判に軌道修正(笑)するお方w

見ていても面白いけど、からかうとなお楽しいよ。

791:名無しのオプ
09/07/07 22:28:57 2pVzhdOS
じゃあ定期的に読後感を叩いて、反応を楽しむかw

792:名無しのオプ
09/07/07 22:42:41 86g1peI+
>>790
え?
あれって書斎批判にもっていこうとしてる?

「おまえら書斎はスルーしてるんだろ?だったら読後感もスルーしてくれよぉ。」
って言ってるだけだと思ってたw

793:名無しのオプ
09/07/08 12:08:12 LMbM/S8X
あの騒動は読後感叩きスレがすぐ落ちたことで、正体がはっきりしたじゃん

794:名無しのオプ
09/07/10 12:16:56 VYMjlDEq
というか790と791で荒らすのが目的だと自白してるじゃないか。

795:名無しのオプ
09/07/10 16:32:16 8RxcURK2
書斎アンチが一人しかいないと信じ込んでる時点でおかしいしね

796:書斎魔神 ◆AhysOwpt/w
09/07/11 11:04:43 7ADplx2C
有栖川有栖「46番目の密室」を読んだ。
おなじみ名探偵火村英生と作家アリスコンビの記念すべき第1作である。
エル大好きなアリスがジョン風の密室殺人を真っ向から取り上げている。
日本のジョンとの異名があるミステリ作家が密室状態の地下室で殺害され、
更に書斎にはもう一人の死体がハケーン!され・・
ひとつは名探偵コナンでおなじみ物理的トリック(小技)であっさりと解明されて
ガクーリながら、もうひとつは暖炉の煙突を利用したジョン風のトリックで結構読ませるものあり。
更には、作家アリスの推理による外れトリックも強引な点はあるがトンデモで面白い
(これには2つの煙突が利用される)。
コンビデビュー作ということもあってか、本筋に無関係な火村の自分語りが少し長く感じられるのは
難だし、執筆されていたという46番目の密室の内容が結局最後まで明らかにされないという
不満は存するものの、「うほっ!」絡みの犯行動機なんかも意外で、適当なボリュームで楽しめる
本格ミステリに仕上がっているとは言える。

797:書斎魔神 ◆AhysOwpt/w
09/07/11 11:05:34 7ADplx2C
笹沢左保「遥かなりわが愛を」を読んだ。
坊主頭でダンディな伊勢波邦彦警部登場の一編。
この作者の昭和50年代前半を代表するミステリ(アリバイ崩しもの)であるとされるが、
高野長英ネタに関する薀蓄そのものは面白いものの、事件との関連付けが強引に過ぎて非常に
白ける感あり。
そもそもの事件の発端となる伊勢波警部の投書からして、到底、プロの歴史家を納得させられる
ような内容とは思えないアホなねらー級レベルなのだ。
そして、さすがに大学の先生(犯人)でもここまでの奇人(ちゅーか、キティ)はいないでしょ、
そもそもこんなに極端に客観性を欠く姿勢だと学者としてのポジションを築くことが無理かと思う。
主人公の警部自身が犯人のアリバイ証言者になるという設定は謎解きミステリとしては
非常に魅力的なのだが、俺レベルの読み手になると、第一発見者(?)が旅館で飼われていた
大型犬という記述で、ある程度の筋が読めてしまうのが残念、ゆえに当然の如く、「逝ってよし!」作品と言わざるを得ないのだ。
デビュー当時の昭和30年代の作品、傑作「霧に溶ける」等に顕著なムーディで暗い叙情性は
薄くなり、(初期の作者であれば犯人とガイシャの若い頃のカットバックシーン等をまじえて
その悲劇性を殊更に強調したのではないか)
その分、警察の捜査活動に不自然さは感じられるもののゲーム性を強調した
謎解きミステリらしい創り物の面白さを意図している点に作風の変遷を感じさせるものがある。
(これが晩年の「取調室」シリーズ等になると、もっとリアル志向になっているのが面白い)

798:名無しのオプ
09/07/11 11:07:44 hWVyGS9/
なんでこんなウソつくんだろ

799:名無しのオプ
09/07/11 11:37:44 QKKC8w4h
>>795
>書斎アンチが一人しかいないと信じ込んでる

どこをどう読めばそんな結論が出てくるんだよ。
相変わらず強烈な読解力だなw

海外スレでも失笑されてたみたいだけど、もう休んだら?

800:書斎魔神 ◆AhysOwpt/w
09/07/12 11:03:36 HJGrqH42
有栖川有栖「マジックミラー」を読んだ。
90年代初期に書かれた作だけに、ワープロ、公衆電話等がごく自然に登場するのが、
中途半端に古さを感じさせる。
(清張先生描く昭和30年代、笹沢作品の昭和40年代などは既に「三丁目の夕日」的レトロの範疇
であり、これはこれでOKなのだが)
この作者には珍しいノンキャラ長編であり、主人公のミステリ作家はアリスであってはいけない
理由が最後まで読むとわかる仕掛けになっている。
読ませどころはダイナミックなアリバイトリック2つであり、まずまずの出来ながら、それ以上の本作
の売りはジョンの「密室講義」の向こうを張った「アリバイトリック講義」か。
やや紙数の制約もあったのか、読んでいてわかり辛い面があるのが難か。
また、思わせぶりなタイトルに関する説明も一応作中には記されているものの、
謎解きそのもののポイントにはなっていないのが、やや気にかかる。


801:名無しのオプ
09/07/13 20:29:19 9RQFS6Ej
さ、したらば行こうっと

802:書斎魔神 ◆AhysOwpt/w
09/07/18 18:19:44 3bp1qKab
有栖川有栖「英国庭園の謎」を読んだ。
例によって、収録作品それぞれに趣向を凝らし、それなりに楽しめる作品集ではあるのだが、
解説を担当した喜国雅彦が絶賛する程の出来には思えず。
特に表題作が、雰囲気は良いのだが地味ネタ過ぎるのがウィークポイントだ。
久々に大好評だった全話講評逝ってみよう!!
・「雨天決行」
足跡ネタと傘ネタで、なかなか読ませる推理が展開され面白い。
・「竜胆紅一の疑惑」
熱狂的な読者心理に着目し、面白く読ませる一編。
犯人の行く末が気にかかるが、火付けは江戸時代からの重罪ゆえ、火村も見逃すわけにはいかないということか・・・
・「三つの日付」
偶然性が強過ぎ、重なり過ぎで出来は今ひとつな作。
海外祭日ネタの薀蓄で落すお遊びは短編ならではではあるが。
・「完璧な遺書」
殺人隠蔽のための遺書偽造ネタ、穴が多い犯行なのは読んでいてもわかるが、
ワープロという小道具に時代を感じる。ただし、トリック及びその陥穽そのものは
Pcのワープロソフトでも同様で古びてはいない。
・「ジャバウオッキー」
アリス好きなアリスによる暗号ネタだが、サイコミステリとして読んだ方が面白く、
短い中に意外にスリリングな展開を味わえよう。
こういう御時世ゆえ、妙に臨場感があるのが恐いものあり。
96年の作ながら、携帯やMO等を早くも作中に小道具として取り入れているのも良し。
・「英国庭園の謎」
前記したとおり、表題作である本作が「売り」のはずなのだが、メーンの暗号ネタが凝り過ぎ、
地味過ぎ。この作者らしく、作品に彩りを添える英国庭園薀蓄等はそれなりに面白く、
英国庭園を模した舞台もミステリとして雰囲気良しなのだが、
いかんせん、ミステリ部分の魅力が弱いのが難。

803:書斎魔神 ◆AhysOwpt/w
09/07/19 20:18:07 z0lphS7a
新田次郎「富士山頂」を読んだ。
新田作品全体、あるいは新田作品中の富士山ネタに限定しても地味な印象の作だが、
映画化作品が裕次郎特集(27回忌)としてテレ朝でオンエアされたのは記憶に新しいところだ。
これを見る限りでは、富士山レーダー建設に携わった人々(気象庁職員、重電メーカーや
建設会社のエンジニア、ヘリ操縦士、馬方等々)の熱い情熱を描いた文句無しの冒険物語と
思えるが、勿論、この要素はあるにしても原作は気象庁OBの作家らしい官庁間の確執、駆引き、
これに絡んだ業者の暗躍等のドロドロも描いたリアルな作で、この面も読み応えあり。
映画は相当に脚色されているため、原作も読む価値は十分にあると言い得る。
映画だけ見て、「富士山頂オウム鳴く!」とか、つまらないジョークをのたもうているアホにこそ、
突き付けて読ませたい。
目についた異なる点を簡単に列挙しておくと、
・原作の主人公は明らかに作者をモデルにしたと思われる(自身で私小説と言われても
仕方ないと記している)気象庁測器課長葛木であり、彼を中心に物語が展開する。
映画と異なり副業として作家という設定、ラストは専業作家となるための退職だが、
映画の方が左遷というシビアなものである。
映画的には「この道、一本に賭ける」(ゆえに原作の葛木のような最終的な逃げ道というか、
ポジティヴな転身の道は無い)という方が大衆受けすると考えられたのであろう。
なお、原作では上司の村岡部長は仙台へ左遷されてしまう。
・映画の主人公に設定された裕ちゃん演じる梅原技師は原作ではチームリーダーではなく
脇役のひとりに過ぎない。
研究熱心で硬派なキャラ設定ゆえ、映画向き。裕次郎向きと思われ主人公に脚色されたか。
・原作では富士山レーダー建設に携わるのは摂津電機と東成建設だが、映画はタイアップ
の件もあってか、三菱電機と大成建設と諸に実名の会社である。
これは逆の場合が多いことを思うと面白い。
・映画にも浜田光夫扮する富士山測候所職員が過酷な勤務状況を語る短いシークエンス
が存するが、原作では葛木がフルボッコ口撃状態。

804:名無しのオプ
09/07/19 21:14:35 2ZPSFaWG
>>796-797


739 名前:名無しのオプ[] 投稿日:2009/06/07(日) 13:00:47 ID:IXhnDr8+
>嫌がらせとしか言いようがない長文の連発投入。



805:名無しのオプ
09/07/19 21:15:32 2ZPSFaWG
735 名前:名無しのオプ[] 投稿日:2009/06/07(日) 11:30:54 ID:IXhnDr8+
>書斎魔神は自分でブログでもやれや。
>目障りだから2ちゃんから出て行け。

806:書斎魔神 ◆AhysOwpt/w
09/07/20 20:35:32 etz8Qqwj
新田次郎「孤高の人」を読んだ。
実在した日本山岳史上における異能(単独行オンリー)のアルピニスト加藤文太郎の生涯を
描き切ったボリューム感溢れる作である。
とにかく面白いし、頁をめくる指先は止まらない感があるのだが・・・
大衆小説らしいいかにもな悪役キャラ(影村課長)の設定、
登場人物の心象に入れ込むあまりに創り過ぎた部分、
強調し過ぎなスーパーナチュラル(物語の締めとなる虫の知らせ等)等々に
不満が残らないでもない。
読ませどころである山岳シーンが、戦前の物語であることを忘れさせるぐらいの迫力に満ちたもの
であるだけに、尚更にこの欠陥が眼に付いてしまうということもあるのであろう。
著者の代表作というにとどまらず、山岳冒険小説として一流の作であり、
富士山測候所勤務歴まであるこの著者でなければ書けない作であることは十二分に
理解しているつもりではあるが、主人公が実在の人物であることもあり、
吉村昭風に淡々と事実の記述を優先した筆致であれば、より読後の感銘も大きかったような気
もするのだ。
「これぞ創りもの」と言うた感があるミステリに読み耽っている軟弱なオタ連中にこそ、
突き付けて読ませたい作であり、人生は雪山の如き厳しいもの(つまり遭難も有り得る)という
シビアな現実に眼を見開いて欲しいものである。

807:名無しのオプ
09/07/20 23:08:26 UU8yJ9Fa
「都筑道夫の読ホリデイ」を読んだ。
同じ版元から刊行された「都筑道夫ポケミス全解説」が重版されるほど
売れたため、急遽、刊行された大部のエッセイ集。
読んだ本の感想と身辺雑記が一体となった書評エッセイとでもいうべき
スタイルのもので、豊富な知識に裏打ちされた薀蓄と小説技術に対する
一貫した批評的な視点で、どの回をとっても読ませるのはさすが。
「○○を読んだ」という当スレでもお馴染みのフレーズが頻出するが、
事情で読み終わらなかった場合には、正直にその旨が明記されており、
当然のことながら、読んだふりをして誤魔化したような記述は一箇所も
ないのである。
日がな一日、パソコンに向かって掲示板荒らしを繰り返す精神の病んだ
人物にこそ、つきつけて読ませたい充実の一冊といえるだろう。

808:読後感 ◆VkkhTVc0Ug
09/07/29 22:11:57 oArkqoGF
「猿丸幻視行」井沢元彦(講談社)

貧乏学生明はとある製薬会社に誘われて新薬の被験者となる。
その新薬とは過去に遡り、特定の人物の意識下に入り込むという
作用があるものだった。明は明治の国文学者折口信夫の意識に潜り込み、
彼と共に猿丸大夫に纏わる謎を説き明かしていく。

デビュー作です。しかもあの「占星術のマジック」を破っての乱歩賞!
期待に胸を膨らませて読みました。
猿丸大夫、折口信夫という、はっきり言って歴史の中でも
巷で話題になりにくい人にスポットを当て、しかも暗号ミステリー。
こりゃ相当取っ付きにくいんじゃないかと危惧していましたが、
そんなことはなく、するすると入り込めました。資料に基づいて
論理が展開されるので安心して読めます。更に資料に基づいて
反論がなされ、もう無理なんじゃないのと思わせといて、しっかりと
再反論をするという、たまらん構成。特に猿丸と人麻呂に関する
謎の真相は論理のアクロバットと言って良いと思います。
暗号もよく練り込まれており感服しました。
後半横溝風になるのも○。順序逆だけど三津田を連想した。

ただ、現代のパートは要らないんじゃないかと……タイムスリップの
仕組みは某映画と同じ感じですね。

歴史ミステリーとして暗号ミステリーとしても傑作だと思います。

809:読後感 ◆VkkhTVc0Ug
09/07/31 20:19:34 S2sOPDz6
「神国崩壊 探偵府と四つの綺譚」獅子宮敏彦(原書房)

中原を制する華王朝の都で、皇帝に次ぐ実力者であった藩王が殺された。
藩王は禁書“コウライレンジャ”の在りかを突き止めたと
宣言したばかりだったという。
留学先の西方から戻ったばかりの貴族の青年利春は、父の後を継ぎ
探偵府の長となるため助手たちと共に事件解決を目指し禁書を繙く―。

入れ子式の連作短編集。
「砂楼に登りし者たち」はあまり感心しなかった記憶があるが、
本作は良かった。

ベストは「輦の誕生」。孤島が舞台のCCであるが見事にやられた。
前例が無い訳では無いと思うが、現に解らなかったのだから挙げる。
次点は表題作。デビュー作だけあってアイディアに唸った。
残りの2つもダイナミックな謎が展開し真相もショボくない。
お薦め。

810:読後感 ◆VkkhTVc0Ug
09/08/10 17:28:54 VmigjfCq
「幽霊から愛をこめて」赤川次郎(集英社)

人里離れた山中に佇む山水学園の生徒が、帰寮途中の林の中で殺された。
一緒にいた生徒は幽霊を見たと話す。
折しも、学園に転校してきた令子は、警官である父が止めるのも聞かず
事件の調査にのめり込んでいく。

幽霊、見立て殺人、謎の廃屋、ドッペルゲンガー等々如何にも本格っぽい
道具立てが次々に出てきて期待させられるけど、実際は本格というより
サスペンス。正直意外性はそんなにない。まあ、コバルト文庫としちゃ
良い出来かな。おっさんとフォーリンラブしないしw。

811:読後感 ◆VkkhTVc0Ug
09/08/10 21:20:01 VmigjfCq
「リバース」北國浩二(原書房)

美しい恋人をイケメン外科医に寝取られたフリーターのバンドマン省吾。
彼は偶然出会った予知能力のある女性から、元恋人が殺されると聞かされ、
必死に彼女を守ろうと動くが、周囲からはストーカーと非難され、
信頼を失っていく。
それでも諦めず、元恋人と外科医を尾け回す省吾だったが……。

これは美談だ。それをディック・フランシス風に仕立てた感じ。
本格でもありハードボイルドでもある。

最初は、主人公の見切りの早さに違和感を持ったけど、読み進める内に
それが正しいように錯覚してしまう。あいつとか酷いもんな。
告訴しろよと思う。
それに引き替え、あの人たちの心の美しさよ。282ページのセリフとか
泣いたよ。心の中で。一瞬。

ミステリーとしても秀逸で、一つ一つに分けると然程では無くても、
それが重なり合っていくと読み応えがある。

あ~、でももやもやするなぁ~。あいつマジ告訴しろよ。本当うぜー。
あいつ絶対イジメとかしてたぜ。間違いない。

812:名無しのオプ
09/08/11 01:36:38 mqYr3pAz
>>810 うわー懐かしいw

813: ◆uZnNxKvE6RBI
09/08/14 03:00:47 6qnJxTql
二階堂黎人編『新・本格推理』(2009、光文社文庫)【7点】
奥田英朗『町長選挙』(2006→2009、文春文庫)【7.5点】
荻原浩『明日の記憶』(2004→2007、光文社文庫)【8点】
逢坂剛『恩はあだで返せ』(2004→2007、集英社文庫)【6点】
真保裕一『誘拐の果実(上下)』(2002→2005、集英社文庫)【8.5点】
内田康夫『贄門島(上下)』(2003→2006、文春文庫)【7点】

814: ◆uZnNxKvE6RBI
09/08/16 20:46:52 PJU6yBi2
歌野晶午『密室殺人ゲーム2.0』(講談社ノベルス、2009)【8点】

ゲーマー五人が密室殺人を競い合う前作の続篇。連作短篇集。
「相当な悪魔」を除くと、各短篇の出来は前作よりやや落ちるが、
五人のイカれた掛け合いは楽しい。ただ、前作のネタバレ満載でもあり、
前作は絶対に読んでおいた方がよい。

815:名無しのオプ
09/08/18 05:20:33 R0D8jT0d
少女 湊かなえ

まぁサクサクっと読めたけど、ミステリーではないよね

816:書斎魔神 ◆AhysOwpt/w
09/08/29 20:39:06 Q7jB/tyP
藤森益弘「ロードショーが待ち遠しい 早川龍雄氏の華麗な映画宣伝術」を読んだ。
意外に知られざる映画宣伝の裏側を綴った(すなわち謎解き)好読物と言い得る。
「パブリシティ」と「アドバタイジング」(訳としては一般的には両方「宣伝」とするしかないが)
の相異等がわかり、非常に興味深いものあり。
ただし、ワーナー映画宣伝マンの聞き語り担当に広告会社出身の作家(京大卒)を起用というのは良いのだが、著者の自分語り(映画の話題に絡めてではあるが)が目に付き過ぎる感があるのは、頂けないものがある。
(あとがきによれば、単行本刊行時の加筆らしいが、「より総合的で重畳的な論考」にするという
趣旨は果たされていないように見える。)
早川氏の江戸っ子で歯切れよい語り(「あとがき」より)を読者へ伝える意味でも、
志ん生師匠の「びんぼう自慢」の如く、筆者には「語り部」に徹して欲しかったものである。
本書中では、早川氏の上司であり名コンビでもあった佐藤正二氏も、
映画好きには気になる存在だ。次は是非にもこの人の自分語りを書いて欲しいものである。

817:真・読書仮面
09/08/29 21:45:40 JuVKYd93
読んでいない、読んでいない…

818:書斎魔神 ◆AhysOwpt/w
09/09/05 23:11:57 +ZtdAFu/
大野芳「特務艦『宗谷』の昭和史」を読んだ。
ロシア発注(これは不知の意外な事実であった)の貨物船として建造、
時局の変化により結局引き渡されず、
以後は、特務艦「宗谷」として改造→引き揚げ船→灯台補給船→南極観測船→巡視船と
数奇の運命を辿った船舶に関連した時代と人間を描き切った読み応えあるノンフィクションで
ある。小説ではないため宗谷が擬人化されているわけではないが、この宗谷は辿った経路こそ
正に冒険そのものと言い得よう。
小説化すれば、アリステア・マクリーンの傑作海洋冒険小説「女王陛下のユリシーズ号」に
匹敵するものになるかと思ったのだが、これは宗谷がその名を一番馳せた南極観測船時代の
第6章に入ると、むしろ「ケイン号の叛乱」(あれほど逝っているキャラはいないものの)になって
しまう恐れがあるかなと考えが変わったものである。
とにかく、南極観測隊派遣に至る裏事情の金、学閥、人間関係等を巡るドロドロに
萎えるものあり。これこそノンフィクションの面白さゆえなのであろうが。
この辺の生臭いエピも活かして小説化となると、吉村昭&新田次郎の両先生ぐらいしか思い
浮かばず、共に故人、良素材があっても書けそうなタマが見当たらないといったところか。
戦記ものを得意とする著者の手によるものであり、終戦記念日がある8月を念頭に置いて
刊行された関係もあるのか、軍艦時代の第2~4章で背景となる戦況が詳細に
書き込まれ過ぎている感もあり、いささか(注 イササカ先生ではない(w )読み辛い感も
あるのがやや難か。
時代背景に関する記述は、必要最小限に絞込み全体的なボリュームを300頁強程度に抑えれば
コンパクトでよりベターな作になったと思われだ。

819:書斎魔神 ◆AhysOwpt/w
09/09/05 23:12:47 +ZtdAFu/
丸谷才一「横しぐれ」を読んだ。
長編でもミステリの「匂い」がある作を書く作家の作品集。
表題作は、国文学者である主人公の亡父(医師)とその友人(高校教師)が旅先で出会ったのは
あの著名な漂白の歌人であったのかを文献と聞き取りをまじえて追及してゆく歴史ミステリ仕立ての作と見せて・・・別な面の意外な過去の事実が浮かび上がって来るが、
実はそれは意外ではなかったのだという展開。
池内紀氏の解説を読めば、伏線を張られていたのがばっちし(この言葉好きである)だったのが
わかるはず。
ミステリの手法で文学を書くことを可能であることを示した良き実例と言い得る。
余談ながら、タイトルに掲げられた横しぐれ(季語?)に関する作者の薀蓄も非常に楽しく、
面白く読ませるあたりに、軽く文学の「凄味」といったものさえ感じさせる。
各人、心して読め!!

820:名無しのオプ
09/09/05 23:26:22 gvADTZq8
読んでない、読んでない……

821:名無しのオプ
09/09/06 00:17:32 ClB4TrhI
>>820
土曜日でさえ、この時間にしか論考できない書斎さんの激務と労苦に
思いを馳せろ!!!!!!!!

822:名無しのオプ
09/09/06 00:22:59 eIsY+Llj
818
冒険小説っぽいから小説にしたら良かった

819
ミステリーっぽかった。解説もそういってる


それだけのことを書くのに何偉そうなこと言ってんの?

823: ◆uZnNxKvE6RBI
09/09/07 08:02:31 8oPFUiRw
耳目「通信制警察」(『小説推理』8月号、2009)【6点】

第31回小説推理新人賞受賞作。
短篇+あわせ技のショートショート数篇という、変わった構成の新人賞。
まあ、つまらなくはないですが・・・

奇態な筆名、特徴的な容貌(写真)、ふざけた「受賞のことば」、
すべてをあわせてヘンな受賞作。


824:読後感 ◆VkkhTVc0Ug
09/09/07 23:17:09 K1v08ioP
「死者の威嚇」小杉健治(講談社)

関東大震災において虐殺された朝鮮人の遺体発掘を目指す市民団体に
所属している葉山亜希子は、東北からやってきた宗田という男と知り合う。
宗田は朝鮮人虐殺事件に違った観点から注目しており、亜希子は
次第に彼と親密になっていく。しかし、ある時を境に宗田は行方不明
となり、やがて死体が発見される。亜希子は独自に事件の解明に
乗り出すのだが……。

本格というより、私立探偵ものという感じかな。
過去と現代の犯罪が無理なく絡み合っていて、中々の佳作。
ただ、犯人の動機付けが若干弱いかなと思う。

これ、本格として、フェアに仕立てられたはずなんだけどなあ。
「偽証」の時も思ったけど、小杉さんはもうちょっと腰を据えて
書いて欲しいな。

ていうか、弁護士作家じゃないんだね。失礼しました。

825:書斎魔神 ◆AhysOwpt/w
09/09/12 11:30:52 Uko3MSDJ
歌野晶午「長い家の殺人」を読んだ。
作中に比喩で登場するベルリンの壁が存在していた頃に書かれた作であり、
今読むと「時代」を感じさせるものあり、
マリファナ浸りの反社会的・反倫理的な探偵キャラは、いかにも世紀末的である。
人魂に関する薀蓄も紹介されるが、大槻教授のプラズマ説が衆知になる前でもある。
従って、第2の殺人のトリックに使用されるのも、まだカセットテープレコーダー、
レコードも健在だったりする。
さて、本格ミステリとしてはシマソウの賛辞(「ミステリー史上に残ってしかるべき大胆なアイデア、
ミステリーの原点」)が、読者にはかえって仇になったか、彼氏の斜め屋敷級のトンデモ大トリック
を期待すると外される。
かなり強引な壁作りトリック(ペンキ塗りたてで人払いするという小ネタは面白いものの)、
しかも、連続殺人に2回同じトリックが使える状況設定というのには、
やはり無理を感じざるを得ない。
本筋ではないが、学生バンドメンバーによる青春群像劇めいたシーンもわざとらしく鼻につく感
あり、この辺は創りものに徹して高評価だった後年の「葉桜の・・・」あたりと比べると、
若書きの感は拭えないものがある。
シマソウ大好きな作者なのに、次作「白い家の殺人」も同様だが、怪奇性を強調出来る舞台
設定(ガイシャの亡霊目撃を思わせるシーン等もあり)でありながら、この点は軽く流し、
合理的な推理に徹する方向に行くのは「スタイル」とでも称すべきものであろうが、
怪奇探偵小説好きな筆者にはちと残念な感あり。

826:名無しのオプ
09/09/13 09:26:51 yNk4BVDw
書斎は速読術を身につけているんだろうな。

827:名無しのオプ
09/09/13 09:33:52 rU00sRql
読まなくても自称「論考」が書ける、スゴ技の速読術。

828:書斎魔神 ◆AhysOwpt/w
09/09/13 11:30:15 OP7vN13j
横山秀夫「第三の時効」を読んだ。
「陰の季節」「動機」「顔 FACE」と読んで、自分としては見切った作家である。
テレビドラマ化もされ、評判になった作品集ゆえ今回手に取ってみたが、
やはり、先の判断は正しかったと言わざるを得ないものがある。
国際商科大学卒で地方紙のブンヤ上がりという著者の経歴は非常に気にかかるところだ。
一応、収録作品全話講評逝ってみよう!!
・「沈黙のアリバイ」
パシリが屈強な主犯とその愛人をばらし(肝心の犯行の詳細は記されていない)、
アリバイの件で刑事を脅迫していたというのがあまりに無理な展開である。
やり手の一班係長の過去エピもうざく、テンポを悪くしている感の方が強い。
・「第三の時効」
法律的にはこのタイトルは有り得ないのだが、
それはともかくとして、時効完成(?)した途端の急展開等が御都合主義過ぎる。
主人公の刑事は子蟻ワケ蟻気な女と所帯を持ったうえに、
殺人犯の娘となったJCを引き取るつもりなんだろうか?
あまりに読者のハッピーエンド症候群に配慮し過ぎた無理ある締めと言わざるを得ない。
クール過ぎる公安上がりの二班係長のキャラは警察ものとして異色で面白いだけに残念だ。
・「囚人のジレンマ」
経済学でもおなじみなタームをタイトルに持って来て期待させるものの、
これは深い意味はなく終わっているのは残念だが、
捜査一課長の視点から、捜査一~三班の活動を描いてそれなりに面白くは読んだ。

829:書斎魔神 ◆AhysOwpt/w
09/09/13 11:31:51 OP7vN13j
・「密室の抜け穴」
容疑者がマンション内から消えた(?)
後の現実の事件を想起させる展開。
警察ものとしては、捜査一課と暴対課の対立等が面白いが、
犯人に内通する悪徳警官ものとして書いた方が、もっと読ませるものになったかと思う。
・「ペルソナの微笑」
これはかなり創り過ぎたエピで白け、御都合主義と偶然性に満ちた展開で萎えるものあり。
最後もホシは落ちてないのでは?
・「モノクロームの反転」
反射光ネタ(黒が白く見える)は面白い。だが、チューリップは人情噺としてはOKだとしても、
事件に関する証拠能力どころか、証拠力も皆無でしょ。
対照的な班長に率いられる一斑と三班の競合する捜査という設定も興趣は惹くものの、
締めが強引なのが難だ。

830:名無しのオプ
09/09/13 17:15:44 uhLSm92d
落書きは短めにお願いしたい。

831:名無しのオプ
09/09/13 19:02:04 yNk4BVDw
まっとうな論考だろ。
見る目がないねえ。

832:名無しのオプ
09/09/13 19:08:33 rU00sRql
見る目がある方に解説をお願いしたいw

833:名無しのオプ
09/09/13 21:29:49 wXnyV5KX
あれがないこれがないって「作者が意図してない部分」を並べ立ててるだけじゃん
読んでなくてもネットでどんな話かわかれば誰でも言えることやってるだけ

くだらね


834:名無しのオプ
09/09/13 21:31:35 MJfCtRpa
>>825-826>>828-829>>831
自演名無しで「まっとうな論考だろ」と言わなきゃ、そう思わせられないのかい?情けないねぇ。

速読で感想書くなんて無理無理。
速読は「効率的な飛ばし読み」なんだからw

835:名無しのオプ
09/09/19 00:27:23 aumGSnlQ
「fの魔弾」柄刀一(光文社文庫)

柄刀さん得意の密室もの。
新ユダの窓と言うだけあって、現場の状況や、法廷場面が出る所などは、
カーの作品のニューヴァージョンというかんじ。
なるほど、H・M卿が、犯人はユダの窓から出入りしたと言った様に、
まだ在ったのですね、ユダの窓が。
私的には、カーの作品より優れていると思え楽しめました。
只ひとつ、密室以外のあるトリックが、土屋隆夫さんのある作品のメイン
トリックと全く同じなのが気になりました。
柄刀さん、この作品読んでいないのかな?(メール欄)

836:書斎魔神 ◆AhysOwpt/w
09/09/19 18:44:09 yDu6lO/d
浜尾四郎「殺人鬼」を久々に再読。
資産家秋川一家を巡る連続殺人に名探偵藤原が挑む。
「戦前の日本探偵小説中、随一といってよい本格物の一大収穫」と創元は言うが、
まず「蒼井雄(注 優ではない(w )は?」という感あり。
この点は置くとしても、
大乱歩の認識も本格ミステリの傑作というものなのだが、
探偵しか知らない事実、後出しの事実等が多く、到底、フェアな謎解きミステリとは言い難く、
犯人パターン(「黄色い部屋の謎」のバリエーションと思われ)も見方によっては意外性のみを
意図した反則技と言い得る。
この作者は、上流階級(男爵家)の生まれ、お堅い法曹出身というキャリアにもかかわらず、
短編では異常心理やエログロな要素も多い(殊更に煽情的ではない)が、
本作はこの志向も散りばめ、過去の因縁話も絡めて描く、謎解き仕立てのサスペンス・ミステリ
(館もの)というのが実態かと思う。(この点は春陽での初読時にも同感であった)
相当に古い作でまずまずのボリュームを有しながら、会話文を主体にしたこなれた文章で
一気に読ませるのは、さすがとは言える。
不満を言えば、もう少し情景描写を入れ、作品の雰囲気を盛り上げる配慮があっても良かったようには思う。

837:名無しのオプ
09/09/19 23:11:50 CV38L9JI
京極夏彦の『うぶめの夏』を読みました

有名な魍魎の匳を読む準備として読みましたが、疲れました

ストーリー、世界観等は良いのですが、読みにくいです
嫌がらせかと思う程です

ミステリー好きで年間200冊は読みますが、これほど読みにくいのは初めてです。魍魎は買ってしまいましたが読みません。

838:名無しのオプ
09/09/19 23:42:48 yaGHMpoQ
書斎魔神の「読書感想文」を読んだ

駄作だった

839:名無しのオプ
09/09/19 23:56:36 kuBSAQJ6
>>838
論考と言え!!!!!

840:名無しのオプ
09/09/20 08:57:14 2Q/fPonZ
>>838
あれは「感想文」にさえなっていないでしょ。

小学校高学年の国語の授業で、感想文を書いて提出しなければならない時に
あんなの出したら、名前の横に大きく“×”が付けられて、
その下に「きちんと書いて再提出すること」って赤ペンでかかれちゃいますよw

841:名無しのオプ
09/09/20 09:49:06 kmo1Zh+t
読後感に比べれば一億倍マシ。

842:名無しのオプ
09/09/20 09:54:33 U74B2xkb
他人と比べてどうするw
書斎が沈黙しているのに、名無しの支持者ってお節介なんだなwww

843:名無しのオプ
09/09/20 09:56:07 kmo1Zh+t
書斎ばかり誹謗中傷されるからな。
もっと劣悪なコテハンが居ついているのに誰も指摘しないのは不公平だわな。

844:名無しのオプ
09/09/20 11:46:28 +fEsQnaT
悠々と論考したいのに、支持者がひっかきまわすw

845:名無しのオプ
09/09/20 12:02:38 kmo1Zh+t
アンチは本スレにまで出張って荒らすくらいなら、最悪板でのシカト祭りwとやらをやめたらどうだ。
本当は構って欲しくて仕方がないんだろ。

846:名無しのオプ
09/09/20 12:13:27 i1KEAVCF
↑名無しの書斎が構ってくれと泣き言を言ってます。

847:書斎魔神 ◆AhysOwpt/w
09/09/20 17:57:45 PLrPQMlS
白川義和「国連安保理と日本」を読んだ。
一橋大卒な中堅記者の手になる200頁足らずの新書だが、
北鮮問題で話題となることが多い国連安全保障理事会の実態と問題点を描いて
読む者の興味を逸らさず一気読みさせる。
国連全般に関して書かれた著作は多いが、意外に安保理に絞ったものは少ないので、
この意味でも貴重である。
ミスオタには、政治(特に国際政治)・経済問題に暗く、
いまだに国連をウルトラマンの如き正義の味方やと思うているようなアホも多い。
また、総会と安保理事会の権限の区別、事務局との関連等に誤った理解をしている者も
多数見受けられる。
本書では著者が見聞・取材にもとづく事例に即して、安保理の機能と実態がすっきりと
理解出来るようになっているので、各人、心して読め。
全体を通じて、国際政治の舞台における安保理常任理事国のメリットを痛感させられるものがあり、
第5章で記される日本の常任入り工作の失敗(2005年)は惜しまれる。
あれ以後、経済状況の悪化もあって、日本の常任入りという話題がすっかり下火になってしまった感あり。
ミャンマーのサイクロン被害(2008年)に関する支援・援助拒否に関して、
ミステリファンとしては、
仏等の安保理事国を悪い警官、国連事務総長を良い警官に喩えた国連研究専門家のエピが
面白く思えた。

848:名無しのオプ
09/09/20 19:53:21 52KY7Dca
常に未読の新刊のストックが2,3冊は無いと落ち着かない。

849:名無しのオプ
09/09/21 06:21:42 fEeJGMUY
さすが書斎、カヴァーするジャンルが違うね。

850:名無しのオプ
09/09/21 10:29:47 EaLg7wmb
削除人さんからのメッセージです。
スレリンク(saku板:171番)


851:名無しのオプ
09/09/21 19:01:27 IhLHsqIg
>>840
だって浜尾を過去に読んでいると言っているくせに
蒼井を読んだとほざいたときにこのバカ書斎なにを言ったと思う?w

852:名無しのオプ
09/09/21 21:55:55 20KIgCPu
>717 名前:書斎魔神 ◆AhysOwpt/w [] 投稿日:2009/05/24(日) 20:31:27 ID:r0O5itKa
>蒼井雄「瀬戸内海の惨劇」を読んだ。
>戦前では唯一本格ミステリ長編の書き手と言うてよい作者の「船富家の惨劇」以外では
>唯一の完成長編である。

>戦前では唯一本格ミステリ長編の書き手と言うてよい作者
>戦前では唯一本格ミステリ長編の書き手と言うてよい作者
>戦前では唯一本格ミステリ長編の書き手と言うてよい作者
>戦前では唯一本格ミステリ長編の書き手と言うてよい作者

笑った。

853:名無しのオプ
09/09/22 00:27:25 XfWZvCh4
>>849
同意。板違いの本の感想をでっちあげる書斎は荒らしだね。

>>852
書斎ってやっぱりバカだなw

854:850
09/09/22 08:56:33 KlzRFtbe
追記:
某コテハン(もどき)にどうしても意見したくなったらこちら↓
URLリンク(jbbs.livedoor.jp)

855:名無しのオプ
09/09/22 12:02:48 HTbLpqUH
名探偵藤原って誰?浜尾作品にそんな探偵出たっけ?

856:名無しのオプ
09/09/22 12:38:16 zl9DT6fT
「ググっただけ」の「読んだふり」だからしょうがないよw

857:名無しのオプ
09/09/22 13:12:05 QqpfwAo9
実際に読まずしてあれだけの書評は書けないわな。

858:名無しのオプ
09/09/22 16:23:47 h7Bi8mN4
>>856
自分では読まないくせに実際に読んだ人の感想文をパクッて
適当に改竄するのが奴のいつもの手口だからね。
そのときうっかり元の文にあった探偵の名前を消してしまって
慌ててうろ覚えの名前を書いたというのが事実だろうな。

もしあれで本当に読んだと主張するなら
あれは再読までしたw小説の探偵の名前を間違えるような
粗末な記憶力の持ち主だと自分で認めたことになるしね。

859:名無しのオプ
09/09/22 16:31:13 uJOc+Vzh
「読んでない」から「浜尾が戦前に本格長篇を書いてることを知らない」
「シリーズ探偵・藤枝の名前もうろ覚え」というなら、まだ話は分るが
「読んでいる」のに「浜尾の業績も探偵の名前も覚えていない」のでは
「単なる痴呆」ということになるが。

自分で自分を痴呆だと喧伝して何がしたいのか。
痴呆の書いた「論考」が素晴らしいはずもない。

860:名無しのオプ
09/09/22 16:59:47 /YPkprPQ
いざというときはうろ覚えは校正係が訂正するからいいんだよ。
2ちゃんは書き捨て。書斎はその辺は割り切っているよ。

861:名無しのオプ
09/09/22 17:30:46 RU5Bph8t
オツムの足らん人格障害者は無視していきましょう

862:名無しのオプ
09/09/22 19:39:35 Jp/mupzN
>>859
そういう言い方すると頭の悪い馬は
2ちゃんは書き捨てだの下書きだの校正係が校正するだのと
意味不明な言い訳をしてくるだろうけど、
登場人物の名前や性別というレベルの間違いは下書き以前の問題だし
ましてやそんなものを公に晒して平気でいられるのは頭のおかしい証拠になる。
しかも馬は自身

スレリンク(mystery板:956番)
>956 名前:書斎魔神 ◆AhysOwpt/w 投稿日:2009/09/07(月) 19:33:18 ID:MQEkdSDM
>まあ単なる記憶違いか脱字であろうが、
>>生者と死者読んだけどこれすごい傑作じゃん
>>旧創元推理文庫版のタイトルは『生者と死者と』ですから
>>>>894さんは間違いであるとはいえないんですよね。
>どこが間違いではないと強弁するつもりなのか?
>助詞の有無で意味が異なって来てしまう。

といように固有名詞については厳格であるべきだと主張している。
こういう奴に「下書き」「書き捨て」「校正係が」という言い訳は絶対に許されない。

863:名無しのオプ
09/09/22 20:34:46 /YPkprPQ
不勉強な者の間違いと大家のうろ覚えは大違い。
単なる比較でモノを考えるバカの典型。

864:名無しのオプ
09/09/22 20:41:02 VLzt2aOz
書斎のロジックは素晴らしいね。

865:名無しのオプ
09/09/22 20:43:07 krnW5Tcc
うろ覚えの知識しか持ってない大家ww

866:名無しのオプ
09/09/22 20:44:48 Jp/mupzN
>>862に追記。
あとあのバカ馬は自分はプロの書き手だ大家だだから間違いは許されるなどと弁解してくるだろうけど
それなら尚更「下書き」「書き捨て」「校正係が」という言い訳は絶対に許されない。
素人、アマチュアならまだ「仕方がない」ですむけどね。
もし馬が名なしでその手の自己弁護をしてくるようなら
自分自身が最底辺だということを認めることになるだろうな。

867:名無しのオプ
09/09/22 20:49:47 Jp/mupzN
>>865
しかも読み終えたばかりの本でそれだからね。

868:名無しのオプ
09/09/22 21:43:44 /YPkprPQ
屁理屈はもういいよ。
書斎の間違いは訂正を前提にしたもの。実際アンチが訂正するんだから、2ちゃんでも全く問題ない。

869:名無しのオプ
09/09/22 21:48:22 Jp/mupzN
敗北宣言が出たね。
じゃご褒美に今回はかまってあげよう。

所詮馬は間違いだらけの駄目な文しか書けず
我々に間違いを指摘され(つまり指導を受け)る必要がある。
そのためには2ちゃんから離れるわけにはいかず
当然己のサイト、ブログなどというものが立てられない。

そういう結論がでましたw

870:名無しのオプ
09/09/22 21:54:00 lavOK9Bq
♪ファイト!闘う書斎さんの唄を 闘わないアンチが笑うだろう。

871:名無しのオプ
09/09/22 21:55:35 uJOc+Vzh
書斎魔神の「論考」はうろ覚えで書かれていて、アンチに間違いを
指摘されることが前提なのか。

なるほど、シカト祭りをされたら途端に狼狽える訳だな。アンチに
教えてもらわないと、どこが間違いなのかも分らないんだから。

872:書斎魔神 ◆AhysOwpt/w
09/09/22 21:58:36 SrkScqow
相変わらず馬鹿のひとつ憶えで、引用も論証もせずに他者の論考を剽窃と騒ぎ立てる白痴は
論外としても、
>「戦前の日本探偵小説中、随一といってよい本格物の一大収穫」と創元は言うが、
「殺人鬼」に対するこの創元のキャッチフレーズはスルー状態とは情け無い。
ねらーが権威に弱くてどうする(w


873:名無しのオプ
09/09/22 22:05:39 kSpL8irw
今日はかまってもらえてよかったな。

874:名無しのオプ
09/09/22 22:06:15 Jp/mupzN
それが添削してもらう側のいう言葉かよ?
まずは>>852への弁明と
「藤原」の件について正式な謝罪と訂正、
そしてお前のうろ覚えの妄言の訂正をしてくれている人間に対して
丁寧に礼を述べるのが人間としてするべきことだなアホ馬くん。
名なしで自己弁護する暇があったらするべきことはしろ。



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