08/11/25 01:17:45 3v6ymT5q
Messieurs les ronds-de-cuir というのは
おかしな事務員さんたちを登場させたコメディで
>>663の訳してくれたのは、その事務員さんたちの生活を
うたったこっけいな詩を詠むところ
>私を暖めてくれる、冬の間、私の雇用者たち
>栗売りのわめき声風
>指からわきの下までの雪解け水
>クールセル通り
これが本来の詩の部分。
その二行目と三行目の間で、おどけ者がドアをあけて
「樽の売り物はありませんか?」と樽商人をマネながら
入り込んでくるシーンが挟まる。
「パリの通りでよく聞いたことがあった」と「樽…」で
連想されるのは、このシーン。
ペルシャ人がほしかったのは
Chaud les marrons, chaud !(焼き栗あつあつ!)と
663訳によれば「雪解け水」を結ぶイメージ。
あとの蝗と蠍を暗示しながら、侵入者(ラウルとペルシャ人)を
揶揄する台詞になるわけだから。
1893年作はペルシャ人がうっかり忘れていたか、あるいはこの手記が、
はじめは実話としてでなく小説として書かれた証拠かもしれない。