08/11/07 00:11:37 tbdDQ5KF
>>501 >>505 >>506
ペルシャ人を何者と考えるか、
含みの多い最後の文をどう読むか、によって
回答がわかれそうな気がする。
もし、詐欺・ゆすり。窃盗なんかで
オペラ座を稼ぎ場にしているエリックというブサイクな
(目が光ったり死人顔ではない)ハゲたおっさん小悪党がいたら。
もし、相愛の恋人がいる若い歌姫に横恋慕して、
駆け落ちの計画を利用して彼女をオペラ座の地下に攫ったら。
もし、救いに来たラウル(単独)が(コミューン時代に掘られた
穴に落ちるとか、現実レベルでの)危機に陥ったら。
結局、歌姫のキスとエリックの心の中に起きた奇跡だけは
本当だったのかもしれない。
その場合、その後エリックはヤクザな稼業から足を洗い、
パリで静かに暮らし、30年後、
たまたま指輪をはめた骸骨が発見されたことを
強引に歌姫失踪事件と結びつけ取材にきた記者を捕まえて、
壮大に誇張した物語を真実として語る。(エリック=ペルシャ人説)
あるいは、ペルシャ人=作中作者の捏造した“ファントム”(幻影)と考えると、
語られるエリックもまた“ファントム”(幻影)であり、まったく存在しない。
(作中作者=ペルシャ人説)
または、小悪党エリックは現実のしょぼい物語を語り、
「ダメダメ。それじゃ指輪とも関係ないじゃん。読者の求めてるのはコレ!」と
作中作者により粉飾をされてしまったのが、ペルシャ人の手記。
(エリック+作中作者=ペルシャ人説)