08/11/07 00:03:02 tbdDQ5KF
>>507
>エピローグで「あっこれ、嘘だから。この記者アホでしょ?」で終わるってわけだな
それは、最後の文をどう解釈するか、によると思う。
最後の文はフランス語の訳し方によってこうも読める。
「オペラ座の怪人のあらすじは国立音楽アカデミーの書庫に収めるべきだ。
これは平凡なあらすじではないのだから」
本当に記者はすっかりダマサれて怪人に同情しきった道化だったのか?
それとも、その道化は仮面で、だまされたフリをしておいて、
フランス音楽史に関わるような事実発見という名声と報酬は自分に、
捏造がバレたときは責任をダロガに負わせようという狡猾な野心家だったのか?
物語の荒唐無稽さを理解できず、これは国立音楽アカデミーにふさわしい
と思い込むような愚鈍さを表現しているのか?
または、国立音楽アカデミーで箔付けして、ふだん荒唐無稽な物語は
読まないようなまじめな人にも手に取らせようという売り込みか?
あるいは「この小説はふつうとは作りが違うんだ。そこ楽しんでくれたかな?」と
現実の作者ルルーがちょっと顔出して、読者へ念押ししてるようにも読める。