08/10/31 02:06:37 kvaporZx
>>472
473の補足で。
「明日は舞踏会」鹿島茂(オペラ座の桟敷人種の事情が載ってる。いささかバルザック風味だけど
鹿島氏の著書は19世紀を理解するためおすすめ)
「ペルシャ王宮物語-ハレムで育った王女」タージ・アッサルタネ
(ルルーの見た中東。逆に原作のエリックが現実の中東に行ってないことがわかる)
「ロッシーニ伝」スタンダール
「回想録」ダ・ポンテ
「書簡集」ショパン
「音楽的回想録」マウン=エジカム卿
(上4つはルルーの音楽の参考書)
479:名無しのオプ
08/10/31 03:15:19 YeOgRdlj
絶世の美女なのにパトロンついてないのか…。
やっぱ矛盾してるな。
母親が付いてないからか?
480:名無しのオプ
08/10/31 06:51:34 dChoRXa8
なんかクリスティーヌが純真無垢だと知らない者はいなかったとか書いてあるよね。
ファウストの成功は初めて恋を知ったからとしか思えない、とか論評されてるし
ガードが堅いので有名だったとかも有り?
スレ違いで悪いけど、母親の件で言えば2004年の映画のマダム・ジリーは
クリスのステージママとしてファントムっつーパトロンを選んだようにも思えるな。
481:名無しのオプ
08/10/31 08:21:31 Xu/6Up2l
当時の状況をいろいろ知るに純真無垢ってありえるの?
482:名無しのオプ
08/10/31 12:29:00 9idYXiyl
耳年増、そういう知識はあっても関心はなかったとか。
普通に愛に憧れているだけで男を利用するとか、そういう発想そのものがないとか?
「ペルシャ王宮物語-ハレムで育った王女」タージ・アッサルタネ
(ルルーの見た中東。逆に原作のエリックが現実の中東に行ってないことがわかる)
ってどうして?
483:名無しのオプ
08/10/31 15:40:35 VR4qKt0/
>>473
ありがとう!
いっぱいあるね。
でも、どれも面白そうだから、ちょっとづつ読んでみる。
>>478
下4つ読めば、マリブランという人のことわかる?
なんか、格好よさそうで気になる。
484:名無しのオプ
08/11/01 02:25:14 UhC+UZRP
>>482
作者のタージは、エリックが仕えた(はず)の王様の娘にあたるんだけど、
当時のペルシャのハレムって宮殿内の一角というより、
宮殿の敷地内の一角にコテージみたいのたくさん建てて、
そのそれぞれのコテージに妻とその子どもたちが召使や乳母に
かしずかれて暮らしているような感じらしい。
(しかも奥さんの数60人~80人)
しかもハレムの女の格好はといえば、
イスラムの女らしくショールで髪を隠して、化粧は
眉間で一本につなげて描く太い両津眉という伝統的なスタイル。
これに乳房の見えるようなブラウスという折衷様式を経て、
下半身だけなぜか妙な形で西洋化して、バレエのスカートと呼ばれる
変なフレアスカートに白タイツ。
こういう格好した女と怪人がコテージから屋外に飛び出してきて
ブンブンとパンジャブの輪を振り回し、そのそばで子供たちが
「わーい、またあのおばちゃんと化け物がへんな練習してる」と囃し立て、
それぞれの乳母たちが「若様、姫様、見てはいけませぬ~」とオロオロしてる。
これじゃ、どう考えてもお笑いシーン。
485:名無しのオプ
08/11/01 02:37:10 UhC+UZRP
>>483
ALWもマリブランはかっこいいと思っているらしく、マリブランの
「コーラスとして参加のはずが、有名歌手の急なキャンセルにより、
代役として主役を歌って絶賛デビュー」を
そのままクリスティーヌのデビューにしてるね。
ついでに、ALWの続編Phantom: Love Never Diesにも
「破滅した夫を助けるため必死に歌って働く」という
マリブランの生涯へのオマージュが含まれているような気がする。
マリブラン自身のこと知りたいなら、英語版ウィキがいいと思う。
URLリンク(en.wikipedia.org)
ショパンの書簡集でもショパンがマリブランをどう感じたかはわかるけど、
マリブラン自身の伝記ではないから(他の人は年代が合わない)
聞くなら、これを演じてマリブランの再来と言われたマリア・カラスの「ノルマ」とか、
あと今年がマリブラン生誕200周年にあたるため、チェチーリア・バルトリが
マリブランのレパートリーを歌うCDも出てるよ。
486:名無しのオプ
08/11/01 07:22:56 8GlFn1TL
眉間で一本につなげて描く太い両津眉という伝統的なスタイル。
これに乳房の見えるようなブラウスという折衷様式を経て、
下半身だけなぜか妙な形で西洋化して、バレエのスカートと呼ばれる
変なフレアスカートに白タイツ。
確かにあれには笑った!(この本は手元にある)
ルルー時代の西アジア情報って多分に思い込みもあったのかもね。
487:名無しのオプ
08/11/01 09:38:44 XpLrkAMM
>>481
それは現代の女子高生に純真無垢はいないと言うのと同じことかと。
やりまくってたり耳年増もいるだろうけど、真面目な子も1人や2人はたぶんいるでしょう。
それに現代のドラマや漫画でこんな女いるかー!と思った事はない?
フィクションの世界なら、読者が望めばありえない設定でも許される。
>>486
ググれば何でもわかるネット社会の現代とは、異文化についての情報量が違う。
ヴェルヌの80日間世界一周の日本の記述だってなんだかなーだし、
ましてハレムなんて一般公開されてたわけじゃないんだから、
西洋人で事情通なんてほとんどいないに等しい。
結果差別交じりのいいかげんな耳かじりゴシップばかりが流布する。
ルルー自身はもしかしたら真面目に資料に当ってたかもしれない。
でも当時手に入る資料自体の信憑性がどれほどだったか。
現代でもこんなのがまかり通ってるわけで
URLリンク(www9.atwiki.jp)
488:名無しのオプ
08/11/01 12:32:09 8GlFn1TL
そうなんだよね。ルルーなりに資料あたっても限界があるよね。
でも個人的にエリックが各地を転々とする設定は好きだ。
489:名無しのオプ
08/11/01 15:36:40 MrqJXk72
>>485
ありがとう。
翻訳にぶち込んで読んだ。
黒髪美人なんだね。
原作金髪なのに、ミュージカルのクリスティーヌは
黒髪なのもこの人の影響かもね?
490:名無しのオプ
08/11/01 17:41:23 +10jLAYA
ミュージカルは当時ALWの妻だったサラ・ブライトマンがモデルだから。
オリジナルロンドンキャストもサラだしミュージカルはサラのために書かれたもの。
491:名無しのオプ
08/11/02 03:03:07 yKAZkERG
>>489
そうかもしれないね。
次作ではメゾのクリスティーヌが聞けるらしいし。
>>487 488
ルルーは中東にも赴任して、近代化に失敗しながら、
中途半端に西洋化するおもしろ中東を現実に見てる。
手元に本持ってる486なら確認できるだろうけど(
ぼうぼう眉とおすべらかしにバレエ衣装でなく
袴や束髪を独自に編み出すことで西洋を取り込み対抗した当時の日本人って趣味いいよね)
当時のペルシャ王は何度か訪欧して、
ペルシャのハーレムの風俗は新聞報道で話題にされ笑われてる。
植民地時代に生きてる読者も
あんなのが本物の中東のはずはないことは常識の範囲。
むしろ騙されるのは現代のうぶな読者だけで、当時の海千山千の読者は
ルルーの最後のパロディと風刺を楽しみに読んでると思う。
結局、エリックが本当に中東に行ったなんてマジで騙されたアホ
あるいは騙されたフリして金稼いだのは良心のカケラもないケイだけで
他の良心ある作者は、原作の中東行きはパロディと風刺と了解してるから、
そのパロディや風刺の要素を取り除いた映画も舞台では、
独自にエリックの生い立ちを設定している。
それがすべてを語ると思う。
492:名無しのオプ
08/11/02 11:36:48 1hC0ETWl
エリックの経歴ってダロガが語ってるんだけど、ダロガが全部嘘ついてたわけ?
わざわざエピローグに嘘の経歴語る意味があるの?
493:名無しのオプ
08/11/02 19:26:29 tYcFL2x7
西アジアあたりの遍歴がないのは嫌だな。
拷問部屋とかは明らかに
フィクションだと思うけど、拷問そのものはあったと思う
当時のカージャール朝も乱れていたのは事実だろうし。
それにペルシャでエリックは一度ダロガに命を救われている。これって簡単にサラっと
書かれているけど重要エピソードだと思う。
逆にずっとオペラ座にこもりきり、とか疑問。色々やってダメだった方が納得が
行くかな?舞台ではペルシャで鏡の宮殿
を作ったって事になってるから西アジア行き自体は否定していないんじゃ
ないかな?
494:名無しのオプ
08/11/02 23:14:57 0lqpdSbS
ガストン・ルルーのオペラ座の怪人=諧謔と風刺
だけに断定したい人は、知識はあるかもしれないが面白くないな
想像の余地とか時代が変われば読まれ方も換わることを認めようぜ
495:名無しのオプ
08/11/03 13:16:14 G/FEpxUo
この三連休でようやく10月に録画したドミンゴ指揮のロミジュリを見た。
クリスティーヌが原作で歌ってるのだと思ったんだけど、ジュリエットって情熱的だよね……。
ファウストの三重奏もドラマチックだし。
自分はついついクリスティーヌって純真で可憐なイメージでいて欲しいんだけど
演じてる演目はそうでもないなー。
496:名無しのオプ
08/11/03 16:50:44 0fkbrC+8
>>495
ようつべに見に行ったチェチーリア・バルトリは
可憐な役だったよ。
別名だけど物語はシンデレラだって、
一緒に見た友達はいってた。
そして、見事に別名を忘れた自分がいるorz
今度、友達に合ったら、メモっとく。
497:名無しのオプ
08/11/03 17:05:33 PBM3PC70
チェネレントラ?
498:名無しのオプ
08/11/03 20:29:46 K6/Mizmh
いじめてるのが父・姉2人で、王子様に残していくのが腕輪で、
探しに行った王子様の馬車が事故るんだったら、ロッシーニのチェネレントラ。
ジュリエットやマルガレーテはまだ可憐な役だと思う。
オペラのヒロインは、不倫とか近親愛とか殺人とか狂っちゃってるのとかも多いし。
性格上純真可憐な役でも、歌は盛り上がるような情熱的なものでないとつまんないよ。
純真可憐な乙女の役でも、超ど級おばちゃんが演じちゃったりするのもオペラなんだがorz
最近は演出ですっぽんぽんに近い格好も多いから、細くて綺麗な人も増えたけど。
499:名無しのオプ
08/11/03 22:44:21 DbjDAjuT
オペラは舞台から離れたところで耳に神経を集中させて目を細めて見るものなんだよ!
声が全てだからあとは脳内補正で…('A`)
でも椿姫の初演が殺しても死にそうになさそうなほど肥って血色のいい歌手で大ブーイングくらったのは有名な話。
「サロメ」とかやるのに太った人だと萎えるよね…。
500:名無しのオプ
08/11/05 00:42:06 mQXzvTfB
>>492
原作では「1879年の物語」をくるむように
「ノンフィクションを書くはずが、ペルシャ人と自称する男に
ガセネタつかまされ、いつのまにか一生懸命に
空想的なフィクション書くはめになったトンマな(作中の)作者」という
「1909年のコメディ」が展開して、
エピローグは、この「1909年のコメディ」の結末部分だから。
映画でもミュージカルでも、原作から派生した作品の作者は
一応文章が読める人だから、「1879年の物語」の部分からだけ再構成して、
エピローグのペルシャ人やエリックの出自は無視でしょ?
アホのケイ以外は、だけど。
もちろん、現代的読み方を標榜する自己愛肥大型ケイのズリネタ信奉者なら、
原作の本来の意図なんか無視して
ただ唯一の素晴らしきケイ様の語る物語のみを一心に「永遠の救いにかけて」
信仰すればいい話だけどね。もちろん他人の信仰心を止める気はないよ。
その行き先は、とんでもないところかなあと想像して笑いはするけど。
その笑いを止める権利は、もちろんヒロユキと神以外、誰にもないよね。
501:名無しのオプ
08/11/05 07:33:29 Qal2Ye4a
もちつけw
もの知らずの自分は「ほうほう」という感じで面白く読んだけど
原作が本来狙ったポジションが正しくそれだとしても、言い方が厳しいと
反発呼んじゃわないか?
つーかダロガの話が嘘だとすると、エリックの最後の泣きながらの告白も
嘘なのだろうか? それはかなりショックだなあorz
いや、そこがルルーの空想的なフィクションか?
502:名無しのオプ
08/11/05 07:45:07 5By1n4fl
ケイが嫌いなんだ、迄読んだ
503:名無しのオプ
08/11/05 12:47:59 djLk5mW8
ケイが嫌いでケイ好きは馬鹿なんだ、迄読んだ
504:名無しのオプ
08/11/05 15:55:24 KTOoZytG
ケイ版は万死に値すると思ってる自分でも、ケイ好きが馬鹿だとは思ってないなー。
そこは流石に好きずきだし。
欠点が山積みでも好きって物もあるしなぁ。
505:名無しのオプ
08/11/05 16:03:06 yzU64Ek1
>>497 >>498
それだ!
全部のストーリーはわかんないけど、
いじめてたのは、お父さんだった。
ありがとう。今度こそ、忘れない。
>>501
全文まるっと同意。涙だけは信じたい。
>>500
ペルシア人のいうことが嘘だと、
どこまでがホント?エリックは最後どうなるの?
506:名無しのオプ
08/11/05 20:20:48 nn1lEqjN
ペルシャ人とエリックが知り合いってのも嘘?じゃ拷問も
ラウルだけだったの?
どうしてペルシャ人はエリックの地下の家付近にうろうろしてるか?
具体的にケイ版のどこがダメなの?
(自分もケイ版は部分的にしか好きじゃないが)
507:名無しのオプ
08/11/06 00:25:17 SC1a4i27
ペルシャ人が語らなければ、記者が知り得た事は序章に書かれてる事のみなわけで
ペルシャ人の話が嘘となると、エピローグや出自以前にエリックの存在自体も怪しい事になる。
エリックという人間が地下に住んでて、エリックがクリスに横恋慕して、
ラウルと取り合いしたなんて事はすべてペルシャ人が作り上げた妄想で、
その妄想に読者は長い間付き合わされて、
エピローグで「あっこれ、嘘だから。この記者アホでしょ?」で終わるってわけだな。
フランス人はひねくれ者だが、本を読むときにそこまでひねくれて読まないと思うぞw
そもそもは、ペルシャ行きが嘘というのからの流れだが、
変な服を着てるのは知ってても、娘が外人と輪投げ遊びをするわけがないと言えるほど
当時の読者はペルシャ後宮に精通してないだろ。
当時より情報量のある現代でも、どれだけイランの文化や政治や風俗の事を
一般の日本人やフランス人が知ってる?
ここはルルーがそれほど後宮に詳しくなかったか、知ってても話を膨らませるためにあえて脚色した
と考えるのが普通。
508:名無しのオプ
08/11/06 00:41:55 BjWsuezD
ちゃんと中東を知ってる作者が、ヘンなペルシャを書いてるからこそルルーの狙いとしては
「ナンチャッテ」だったんだって>>500は言いたいんじゃないか?
それが当時の読者にどのくらい伝わったとか、ルルー自身がどのくらい一杯食わされた記者の話って
ある種の作中劇(ていうか楽屋ネタ?)を読者に示すつもりだったかわかんないけど。
知識人ならわかるよね、位のネタだったのかなあ。だとすればイヤな作者だw
もう一つ、ルルーがネタとして書いたと思われるヘンなペルシャ話をおケイさんだけが
鵜呑みにした少々アレな存在だと云う点は呑み込んだ。なんというか気の毒なことだw
それこそ知ってても話を膨らませるためにあえて脚色したのかもしれないけど。
509:名無しのオプ
08/11/06 03:01:19 SC1a4i27
>>500
映画は醜男が美女に恋するという設定だけ使って、他はいろいろ改変してる。
エリックの出自だけが削られてるわけじゃない。
ミュージカルでは、ALWのはペルシャ時代の事を語ってるし、ヤマ場はエピローグがベース。
コピットの怪人は、原作エリックとは設定も性格も大きく違うが、一番「永遠の救い」くさい。
>>508
分かる人には分かるよね、程度の遊びを入れるのは他の小説家でもやってる。
ノンフィクションの形をとってるから、あえてフィクションだよと分かるようになんちゃってペルシャにした可能性はある。
でもそれは、エリックが作中でペルシャに行ったか行ってないかとは別の話。
ペルシャに行った事があるというのがエリックだけが言ってるのなら経歴詐称の疑いがあるが
ペルシャ人とエリックの2人きりの場面でペルシャの事を語ってるんだから、
本編(ペルシャ人の妄想話かもしれないが)の中のエリックはペルシャにいたとするのが
話の流れからして自然。
ペルシャ人の話自体を妄想話とするにしても、そうなるとエリックの存在もペルシャ人の妄想の産物となるので、
ペルシャが本当かなんちゃってかなんて関係がなく、ペルシャ人が語る経歴がそのままエリックの経歴になる。
510:名無しのオプ
08/11/06 20:50:50 bb3JY0cR
同意!
511:名無しのオプ
08/11/06 21:38:33 BjWsuezD
なるほどー。
フィクションだよと分かるようにナンチャッテペルシャにしたけど、「オペラ座の怪人」世界の
ペルシャは本当にそんな感じって説なら、ダロガの話は作中ではすべて本当って考え方か。
それも十分有りだよね。
実はかつがれた新聞記者っていう二重構造になってる説も、どっちも面白いわ。
ところでコピット版はバート・ランカスターが出てくるのだけ知ってるんだけど、舞台の方とかは
永遠の救いを感じさせるの?
512:名無しのオプ
08/11/06 21:54:02 fdO2uac3
>>511
宝塚だと何故かラスト、エリックとクリスティーヌが一緒に昇天してたらしいが
フィナーレとしてのイメージらしいけど
513:名無しのオプ
08/11/07 00:03:02 tbdDQ5KF
>>507
>エピローグで「あっこれ、嘘だから。この記者アホでしょ?」で終わるってわけだな
それは、最後の文をどう解釈するか、によると思う。
最後の文はフランス語の訳し方によってこうも読める。
「オペラ座の怪人のあらすじは国立音楽アカデミーの書庫に収めるべきだ。
これは平凡なあらすじではないのだから」
本当に記者はすっかりダマサれて怪人に同情しきった道化だったのか?
それとも、その道化は仮面で、だまされたフリをしておいて、
フランス音楽史に関わるような事実発見という名声と報酬は自分に、
捏造がバレたときは責任をダロガに負わせようという狡猾な野心家だったのか?
物語の荒唐無稽さを理解できず、これは国立音楽アカデミーにふさわしい
と思い込むような愚鈍さを表現しているのか?
または、国立音楽アカデミーで箔付けして、ふだん荒唐無稽な物語は
読まないようなまじめな人にも手に取らせようという売り込みか?
あるいは「この小説はふつうとは作りが違うんだ。そこ楽しんでくれたかな?」と
現実の作者ルルーがちょっと顔出して、読者へ念押ししてるようにも読める。
514:名無しのオプ
08/11/07 00:11:37 tbdDQ5KF
>>501 >>505 >>506
ペルシャ人を何者と考えるか、
含みの多い最後の文をどう読むか、によって
回答がわかれそうな気がする。
もし、詐欺・ゆすり。窃盗なんかで
オペラ座を稼ぎ場にしているエリックというブサイクな
(目が光ったり死人顔ではない)ハゲたおっさん小悪党がいたら。
もし、相愛の恋人がいる若い歌姫に横恋慕して、
駆け落ちの計画を利用して彼女をオペラ座の地下に攫ったら。
もし、救いに来たラウル(単独)が(コミューン時代に掘られた
穴に落ちるとか、現実レベルでの)危機に陥ったら。
結局、歌姫のキスとエリックの心の中に起きた奇跡だけは
本当だったのかもしれない。
その場合、その後エリックはヤクザな稼業から足を洗い、
パリで静かに暮らし、30年後、
たまたま指輪をはめた骸骨が発見されたことを
強引に歌姫失踪事件と結びつけ取材にきた記者を捕まえて、
壮大に誇張した物語を真実として語る。(エリック=ペルシャ人説)
あるいは、ペルシャ人=作中作者の捏造した“ファントム”(幻影)と考えると、
語られるエリックもまた“ファントム”(幻影)であり、まったく存在しない。
(作中作者=ペルシャ人説)
または、小悪党エリックは現実のしょぼい物語を語り、
「ダメダメ。それじゃ指輪とも関係ないじゃん。読者の求めてるのはコレ!」と
作中作者により粉飾をされてしまったのが、ペルシャ人の手記。
(エリック+作中作者=ペルシャ人説)
515:名無しのオプ
08/11/07 00:21:30 tbdDQ5KF
909年
「両津眉バレリーナの輪投げ殺人…」「面白すぎて却下」
「じゃ、ヴァセックの亜流に妲己褒?の変形」
「えー?なんで擬似ノンフィクションに、そんなもんが混入?」
「もしかして、ペルシャ人の手記って偽ペルシャ人の創作とか」
「あやしいな。他にもおかしなとこないかな?」と周りが話し合ってるとき
「俺は何でも知ってるが、お前ら外国のことは無知だろ?
これはもちろん現実のペルシャ。間違いない」と主張した頑固な読者は、
25章の年代破りで、79年の記録でなく、創作であることが明示されたとき
友人や家族の生暖かい微笑みに、涙目だったに違いない。
25章で一旦手記が創作であることを確定して、
26章では蠍のしかけで、この手記を書いてるのが偽ペルシャ人、
じつはクリスチャンの誰かであることを明かしてるんだから、
エリックのペルシャ行きなんて、どうやってもあるわけないと思うけど。
516:名無しのオプ
08/11/07 00:42:28 JT2sY0th
「エリック=ペルシャ人説」って、自称ペルシャ人が記者に
語ったって事?ブサイクはげのフランス人がペルシャ人と強弁するのは
無理っぽいと思うが。
「蠍のしかけで、この手記を書いてるのが偽ペルシャ人、
じつはクリスチャンの誰かであることを明かしてる」って
どういうこと?
517:名無しのオプ
08/11/07 01:00:06 LgS9M1uw
>>513-515
結局解釈次第なんだから、書いてあるそのままに
ルルーがホラーテイストで古典的恋愛=男はみんな純真乙女が大好きさ!を書いた
と解釈するのもありじゃないの?
年代とかルルーの勘違い・わざと見逃しということもあるぞ。
何故にケイだと調査不足と怒って、ルルーだとこれは裏の意味があるんだとヨイショする?
518:名無しのオプ
08/11/07 01:40:01 JT2sY0th
ちなみにいわいるエリックが仕えたナーセロディンシャー(だっけ?)
の娘のタージ・アッサルタネは1884年生まれ。
1879年にシャニー事件があり、その時仮にエリックが50歳だとして
ペルシャに行ったのが20歳だと仮定すると1849年ごろにペルシャに
いた事になる。
タージ・アッサルタネの生まれたのはその約40年後。
だから「ペルシャ王宮物語」はエリックとは時代の違う作者(タージ・アッサルタネ
ペルシャ皇帝の娘)のペルシャ記。
当然シャーの血を引くタージ・アッサルタネ(シャーの娘)がエリックと
殺人をしたという設定なわけではない。年代的に無理。
だから「両津眉のバレリーナ衣装の女」がパンジャブの紐で殺人遊びを
したとはルルー自身設定していないんじゃないかな?
たとえフィクションだったとしても。
それに「乳房を見せた、バレリーナのような服装」と言うのは「室内着」と
書かれているからその姿で徒刑場見物はしなかったと思う。
519:名無しのオプ
08/11/07 01:59:43 JT2sY0th
つまり
1849年は江戸時代・嘉永2年(エリックのペルシャ時代)
1884年は明治17年(タージの生まれた年)
明治の風俗を持って江戸時代の時代考証批判は厳しいと思う。
520:名無しのオプ
08/11/07 03:24:22 tbdDQ5KF
>>516
ある人の説によると,過去の馬鹿と違って
現代人はネットですべての情報をつかめるすばらしい万能人らしいから、
もちろんわかると思うけど? なんで過去の人が聞かない問いを聞くの?
>>517
>何故にケイだと調査不足と怒って、ルルーだとこれは裏の意味があるんだとヨイショする?
ケイはただ調べるのマンドクセー、読者は自分と同じくらい無知tという傲慢な思い込みから
ボロボロと馬鹿ミス出してるが、ルルーはペルシャ人の物語なかでしか間違いを起こさずに
意図的に読者とのメタ構造による知恵比べを挑み,自分が負けることで
結果消えたり現れたりする幽霊の本質を捉えているから。
ミソとクソは味を見れば当然違う。それもわかんない?
ケイの存在意義は、ミュージカルファンの最底辺層の能力の低さを(音楽嫌い、物語知らない、
反応できるのはエロ要素だけ)ミュージカルファン以外の社会に認知させたところにしかないと思う。
521:名無しのオプ
08/11/07 07:28:27 EUB3WuYE
自分よりケイ版が嫌いな人を初めて見た、という気分だ。
それにしても詳しい人がいるなあ。
ルルーがペルシャ人の物語でしか間違いをおかしてないってのは考えさせられる。
やっぱり二重構造なのかな。
とはいえ、ペルシャ人の話以外だと30年前のフランス風俗が主だからあんまり適当書けなかった、または、
ルルー自身がペルシャより良く知ってることなので間違いようがなかったってことはないのかしら?
522:名無しのオプ
08/11/07 07:48:13 /0Fze/tx
ペルシャのスルタンは本人じゃなくて、モデルなだけじゃん。
実際の年は意味をなさない。
523:名無しのオプ
08/11/07 08:29:37 ycMi7xww
例えば現代日本で、昭和四十年代の東京と戦前の上海を絡ませた小説を書いたとして
上海の描写だけおかしいのは作者は現代日本の自虐史観批判したかった云々
と言われてるようなものだろうか
とりあえずこのスレじゃなく、自分のブログとかでやってくれないかな
それ以上このスレの視点を固める気なら
524:名無しのオプ
08/11/07 09:24:47 JT2sY0th
もっと話し合えば色々面白いと思うけど。
「蠍のしかけで、この手記を書いてるのが偽ペルシャ人、
じつはクリスチャンの誰かであることを明かしてる」って
頭が悪いのでよくわからないんだ。
「蠍を選ぶ事による爆破の回避」とキリスト教ってなにか関係あるの?
それとも「永遠の救い」とかそういうことばが鏤められてる事を
言ってるのかな?「クリスティーヌの自己犠牲」とか?
525:名無しのオプ
08/11/07 12:09:50 JT2sY0th
なんか素直に読んで、ダロガの話つまりペルシャ人の手記は
作中内では実話として読んだ方がいい。
読者をおちょくるとかそういうことして何かルルーに得があるの?
ノンフィクションと銘打ったフィクションであっても
せっかく自分で書いた感動的な物語をそこまでひねくれた物語に仕立てて
感動を破壊する意図がわかんない。
「1879年の物語」「アホな記者」の二重構造を一つの物語にするにはテイストが
相殺しまくりすぎじゃない?
「作中記者」「ペルシャ人」が必要なのはそういう「語り手」「視点」が
いないと物語が進行しないからだし。「私が」で語ると「時間を超えた」という
味わいもなくなるよね。
「ペルシャ人の手記」そのものはそれほど荒唐無稽とも思えないよ。
当時ペルシャあたりまで旅するのはまったく無問題だし。拷問とかもいかにも腐敗した
カージャール朝末期っぽくておもしろい。
今現在だってそういう国はいっぱいあるじゃん。
オペラ座の怪人は普通に全体的に1879年物語+ペルシャ時代込みで
「ノンフィクションぽく書かれたフィクション」
だって分る、だからあれはあれでいいんじゃないの?ルーアンで生まれたことも
ペルシャ時代に行った事も、リヴォリ街での涙も含めて。
「荒唐無稽」と言っても「二重構造」説の人は
エリックがいたと考えられそうな時代のペルシャを知らないんでしょ?
荒唐無稽の論拠が資料としては年代ずれ杉の本に書いてあった「両津眉の乳房出し、バレエ女が輪投げをしたのが
面白すぎるから」だけなの?
「ルルーがペルシャ人の物語でしか間違いをおかしてない」って具体性に
欠けるんだよね。例えばどこ?一つ一つあげてみてよ。
フォーサイスの回し者?
526:名無しのオプ
08/11/07 12:46:10 JT2sY0th
プロローグとエピローグはエリックの生涯の壮大さや
時間の飛躍を演出する為。
いいんじゃないの?エリックの骨なり、物語なりが音楽アカデミーに
置かれたとしても。よく、あるよ。遺髪や遺品が劇場の中に置かれるの。
例えばカラスの遺髪なんかスカラ座にある。
こんなにも音楽的な才能に満ち、音楽の殿堂に憧れ続けたはずなのに
まったく報われる事のなかった怪人の骨を共同墓地に入れるのは
かわいそうなんじゃないかな?
彼の人生を知ってしまった今となっては
その骨は「ただの骨」とは思えないんだし。
527:名無しのオプ
08/11/07 16:04:38 U+PBMcre
自分、頭が単純なのか、今すげー感動してる。
79物語で現れて、09物語で消えて、
消えたり出たり、出たり消えたり、
幽霊そのままじゃん?
だまし絵みたいだ。
もう踊りだしちゃいそうなくらい嬉しい。
ありがとう!>>520
自分だけで読んでたら、絶対気づかなかったよ。
528:名無しのオプ
08/11/07 16:51:26 JT2sY0th
ダロガの言葉のどこからどこまで
信じりゃいいんだ?
529:名無しのオプ
08/11/07 17:48:26 JT2sY0th
「ペルシャ人の手記」と「1879年物語」のどちらが
好きかで解釈はわかれると見た。
530:名無しのオプ
08/11/07 19:31:09 xR0vf3fh
そういやスカラ座併設の資料館にはいろいろあったが、誰だったかの耳毛付きデスマスクあったなあ。
カラスは肖像画を見た。
あとショパンの手の石膏型があったんだがショパンの手の美しさに驚愕した。
ケイはあくまで二次創作でしょ。
コミケとかにあっても違和感無い感じ。
でも好きずきな人はいるんだし、頭ごなしに馬鹿だって否定するのもどうかと思う。
あとミュージカルも頭ごなし否定もどうかと思う。
反対意見を認めないとは言わないけれど、それでもあなたは言葉を選ぶべき。
前から上から目線にレス書き込む人が居たけど、それもあなた?
ものは言いよう一つで角が立つんだから、インターネットでもそれはわきまえた方がいいと思うよ。
531:名無しのオプ
08/11/07 19:41:54 JT2sY0th
本当だね。
「ペルシャ人の手記」の部分はルルーも力を入れて書いている
部分だし、「この記者おめでたい馬鹿って気づいて~」「これはクソだ」
「ミソ(ブ男の悲恋)をあぶりだす為だけの与太話だ」と思いながら
書いているとは到底思えない。
エリックの改心とかの場面が宗教的過ぎて嫌いで除外したいらしいというのは
分るが、解釈は一つではないしね。
個人的にケイ版マンセーではないが、それでもいい部分はたくさんあると思う。
532:名無しのオプ
08/11/09 03:41:24 bHFcRQy+
>>521
>とはいえ、ペルシャ人の話以外だと30年前のフランス風俗が主だからあんまり適当書けなかった、または、
>ルルー自身がペルシャより良く知ってることなので間違いようがなかったってことはないのかしら?
それは、ルルーというより、むしろ作中作者の立場だと思う。
ルルーは「プチ・ジュルナル」をはじめとするフランスの大衆紙を模倣した形で、
この小説を書いている。大衆紙というのは、それまで文章と縁のなかったような階級に
科学的な話や道徳的教訓をのせた読ませた面では啓蒙性を評価できるんだけど、
反面、事件を「報道」するのではなく「物語化」してしまう。
誇張・捏造あたりまえ。まず、センセーショナルに読者の興味を引き
面白く引っ張ることが第一。報道という側面で見れば、東スポがひどく良心的に
見えてしまうような代物。
ただ、ルルーがオペラ座の怪人を連載したのはゴーロワ紙。
こちらは、普通の日刊紙で当時の一般レベル=急に増えたこのスレの住人の
軽く百倍くらい本読んでる知的レベルの読者が相手。
知的レベルのギャップを逆手にとって、「日刊紙の読者に大衆紙記者の教える
大衆紙の記事の作り方」というハウトゥものと、見える世界の違いによる風刺がある。
身なりを重視する日刊紙の読者にとっては、両津眉バレリーナスタイルは
「ナーセロッディーン・シャーがハーレムの制服として採用した」というのが、
記事や戯画として何度もフランスの新聞に取り上げられてる常識。
つまり、偽ペルシャ人の語るハーレムの光景を両津眉バレリーナで想像して笑うか、
東方奇譚タイプの芸術家の想像によるハーレムに逃げるかしかない。
大衆紙の読者にとっては「へーそうなの。エリック本当にペルシャ行ったんだね」で終わり。
533:名無しのオプ
08/11/09 03:45:53 bHFcRQy+
>>521
意図的。特に音楽部分は新聞や雑誌のレビュー記事を
誰か専門家に間違いないことを確認してもらって
現実とぶつからないように慎重に入れてると思う。
ふつうレイエの「シギュール」は1884年が初演とされるから、
二流音大教授あたりでも間違えそうだけど、
1876年あたりから作り始めて、78年万博の5大パリオケの
演奏会でオペラ座のプログラムにシギュールの前奏曲が入ってる。
逆に両津眉バレリーナスタイルは「シャーのお好み」、
「現在のシャーがハーレムの制服として採用した」というのが
記事や戯画として何度もフランスの新聞に取り上げられてる。
日刊新聞読む階層にとっては、ペルシャのハーレムですと
言われたら、
>>524
いや、そんな難しいことじゃなく、
蠍のしかけ自体。
ネタ元でググれば書いてある(今度は確認した)
524の「頭の悪さ」というのが「自分が何を知らないかわかる」という意味なら
調べてみる価値はあるけど、「私は作者より頭がいい。だから、作者が書かなかったことも、
私は妄想でつくるし、その妄想は作者の意図より偉い。
私にわからないことや、私の妄想に都合の悪いことは、
全部作者の頭が悪いせいの間違い。つまり私は何でも知っている」というタイプの
頭の悪さなら、調べろといってもしないだろうけど。
もし、>)524にネタ元がわからなくても、誰か教えてくれるよ。
これだけ、自称頭のいい人がそろって出なかったら大爆笑だな。
534:名無しのオプ
08/11/09 03:48:02 bHFcRQy+
ごめん。533には521へのレスの書きかけが混じった。
535:名無しのオプ
08/11/09 04:28:16 QcLC5X8Y
サソリの仕掛けは占星術だかタロットに関係あるんじゃね?
って過去レスであったなあ。
サソリが水を表してどーの、という話だった気がするが詳しくは覚えてない。
バッタは飛ぶから、サソリは占星術で水と関連してるから。
ってのが答えなんじゃね?
いや、私が読み違えてたらアレなんだけど。
なんか最近のスレは裏を読みたい人と妄想逞しい人とがいっぱいいてわけワカンネ。
536:名無しのオプ
08/11/09 07:13:14 GfqYU3Cw
でも両津眉バレリーナ姿は何年に制服化?
シャーが1848年ごろ即位して何年後くらい?
だからあんまりその制服化されたのが時代的に
ずれていたらやっぱり意味ないんじゃないの?
537:名無しのオプ
08/11/09 07:35:06 GfqYU3Cw
ルルーラウルの南極探検にしても当時話題になった事を
織り込んだりしているから作中実話としてそういう話題性の
ある国を選んだっていう事もあるんじゃないか?
両津眉バレリーナを制服か出来るほど
愚かな皇帝が自由に出来る国なんでしょ?そういう突拍子も
ない国なら鏡の拷問部屋とかも思いっきりありえるというわけだよね。
538:名無しのオプ
08/11/09 09:47:41 GfqYU3Cw
鏡の拷問部屋はシューマッハー監督の映画では生きてるね
539:名無しのオプ
08/11/09 09:50:29 GfqYU3Cw
両津眉バレリーナスタイルは
「ナーセロッディーン・シャーがハーレムの制服として採用した」というのが、
記事や戯画として何度もフランスの新聞に取り上げられてる常識。
1910年頃に失脚した皇帝のハーレムの記事が何度も載ったんだ?
どの新聞の何年の記事くらい言ってくれないとアバウトすぎだ
540:名無しのオプ
08/11/09 10:21:32 GfqYU3Cw
ALWはペルシャ行きを作中に取り入れてるね
あのへんな中国風の衣装もそういう事なのかとおもってた
鏡の迷宮を創ったって台詞に信憑性を持たせるための小道具
怪人のオリエンタル好み、ってことかもしんないけど
541:名無しのオプ
08/11/09 11:09:01 GfqYU3Cw
監督やALWが明らかに「ペルシャ人」の手記を
ペルシャ人の作り話バカ話としてだけとらえていれば作品に
その馬鹿話の要素ペルシャ
鏡の迷宮
首つりの縄(舞台で縄がぶる下がるのは明らかに鏡の拷問部屋のイメージ)
をとりこんだりはしないだろ。馬鹿の証明だから。
意地でも脳なしのおめでたい作中記者のように踊らされず、
「1879年ブ男の悲恋」だけを
音楽で表現するはず
ペルシャとか鏡とか使った時点で
偽ペルシャ人の語るハーレムの光景を両津眉バレリーナで想像して笑う
高度な知性を持つインテリ日刊紙読者の知的レベルすらなく、
東方奇譚タイプの芸術家でハーレムで鏡の迷宮つくったという
設定に心引かれる、素直に「エリック本当にペルシャ行ったんだね」
と思ってる事が露呈するしね。
542:名無しのオプ
08/11/09 11:23:57 ve6gOgNh
>541
つまりALWが取り入れてる以上、ルルーの意図は二重構造説じゃないってこと?
543:名無しのオプ
08/11/09 13:06:17 GfqYU3Cw
そうだね。
仮にALWがルルー原作の「オペラ座の怪人」と言う作品は
ペルシャ人という作話師に踊らされ、鵜呑みにして大感激した
馬鹿記者を書きた物。つまりオペラ座の怪人は「1879年のブ男の悲恋」
(美人歌手に恋してさらった、と言う部分だけ)を中核にしただけの
嘘と妄想まみれの作話に翻弄される馬鹿の生態を描いた小説だと思っていた
その妄想・嘘話を見抜いた証拠にペルシャ人の手記・ダロガ視点の
描写のすべてを意地でも除外するはず。
544:名無しのオプ
08/11/09 13:08:03 GfqYU3Cw
もしもこの二重構造説の人だって自分で「オペラ座の怪人」二次でも
作るなら「よーし俺は騙されてない証拠に『1879年悲恋』と確実な
史実だけで物語を作るぞ。絶対に作話師の語った要素なんか入れるもんか。
俺は馬鹿じゃないから」
って思うはずじゃない?
でも鏡の拷問部屋とか「パンジャブの縄」(ロンドン・オリジナル版でも
パンジャブ・ロッソって言葉が出てくるしね)
これはすべてペルシャ人が語った描写だからALWは少なくとも
「ぺルシャ人の語った事」=馬鹿話とは考えていないはず。
ついでに言えば「パンジャブ・ロッソ」だって「パンジャブ」てのは地名でしょ?
今はインドあたりかつて「ガンダーラ」とも言われていた地帯。
そういうの素直に歌詞に入れ込んでるところが原作のエリック中東、西アジア
あたり遍歴を頭から否定していないって証拠なんじゃない?
かって思うわけ。
ルルーが明確に二重構造を狙っていなかったとは判断保留だが
二重構造で「ペルシャ人の手記」つまり「自分の書いた最も感動的で
迫力ある場面」に感動する読者=馬鹿・白痴・低脳
と考えていたとは到底思えない。
作中作者が若干おめでたいキャラだからそうとも思えそうだが、普通に
ペルシャ人、オペラ座の人々(メグ・バルブザック男爵夫人など)の証言
クリスティーヌの手紙によって甦った物語って考えてもいいと思う。
545:名無しのオプ
08/11/09 13:10:43 CDa45OAE
>>544
コテハン付けてくれ
あぼーん出来るように
546:名無しのオプ
08/11/09 13:27:57 GfqYU3Cw
「ペルシア王宮物語」には
「ナーセル時代末期の宮廷の大奥には驚くほどの奇怪さがあった
電灯を消し、暗闇の中で女達にお互いの怒りと欲求不満をぶつけ合わせる
グロテスクなシャーの遊び」
なんて描写もある。
ハーレムの女同士が喧嘩した、戦ったって言うのは史実ってことだよね。
エスカレートしてうっかりパンジャブの縄で殺したっておかしくはない。
547:名無しのオプ
08/11/09 14:32:31 AnkwFIeZ
二重構造を信じようがストレートに信じようがどっちでもいいじゃん(;´Д`)
どっちが正しいなんて答えはないんだし。
問題は自説を他人に押し付けることでしょ。
そもそも二重構造説なんて初めて聞いたし。
自説じゃないならどこから話を聞いたのか教えて欲しい。
自説なら論文でも書いてみれば?
新しい見方を発見した! って発表してみるのもいいんじゃない。
「ガストン・ルルー”オペラ座の怪人”における、描写の二重構造」とかいうので。
嘘を信じ込ませるにはその嘘に少しの真実を入れるのが鉄板らしいが、ルルーもそんな感じで話を書いたんじゃないかな。
>>546の描写やらシャンデリア落下事件やらオペラ座の広大な地下やら。
ごく少量の「真実」はあくまで話にリアリティを持たせるためのものでしょ。
それに大衆小説なんて大衆に読ませるために書くものなんだから
「この描写の本当の意味が分からないのは馬鹿wwwwwwww」
って思いながら書く人はいないと思うよ?
よっぽどこだわりのあるひねくれた同人誌書いてる人ならともかく。
それにそんなオナニーみたいな話、どう書いてもつまらないよ。
エスプリってことにして作中の話が全て嘘って設定が常識だったらそもそもこの話が現代まで残る?
当時この話がエスプリの聞かせ具合で有名だったって話もある?
そういう意図で書かれてたならあなたの言う「分かる人」には有名になるはずでしょう?
それとも「分かる人」にはつまらないような話なのかな?
それでつまらない話ならやっぱり二重構造は失敗してるんじゃないかと思うんですが。
日経新聞で「失楽園」が連載されてたこともあるし、新聞のレベルとそこに連載される小説のレベルは必ずしも比例しないと思うよ。
548:名無しのオプ
08/11/09 14:50:09 GfqYU3Cw
拍手!!
549:名無しのオプ
08/11/09 15:53:22 +CuIYHJQ
>>535
そうなのか、悩んでたんだ。ありがとう。
タロットでググってみる。
550:名無しのオプ
08/11/09 16:36:49 GfqYU3Cw
聖書も関係するかもね!
黙示録
551:名無しのオプ
08/11/09 17:34:40 ve6gOgNh
自分(>>542)もどっちゃでもいいというか、どっちの見方も面白くていいなと思ってるけど
ただ、ルルーには意図があったはずで(もしくは無かったはずで)、それを考察するのは
意味があると思う。それこそ新説なら論文にしていいと思うくらいにね。
書いてる当人は、二重構造かストレートか、必ずどっちかだったはずだから。
それでも原作者の意図の根拠を後生の人間の活動に求めるのは少々無理があると思うが。
しかしオペラ座の怪人とかルルーの著作に関する説って投稿できる雑誌あるのかね?
552:名無しのオプ
08/11/09 18:21:04 GfqYU3Cw
そういえば二人の一致しているのは
シャニー事件が「1879年」だという事に気づいた?
オペラ座サイトによっては1880年説と1879年説の
二つあるが、これに関してはぴったり意見が
あっている上に異論すらない。これだけだって新説だぞ。
553:名無しのオプ
08/11/11 03:05:13 OnErClZ8
>>549
おーい。それ、全然違うから。無駄。
ペルシャ人が偽である証明ほしいなら、ほかにもあるから。
ペルシャ人はアラーの名を唱えない。
手記の片隅、ストーリの邪魔にならないところで一言つぶやくだけで、
この手記を書いたのは少なくとも非クリスチャンだ、
おそらく名乗るとおりの人物なのだろうと、読者を最も簡単に
納得させられるはずなのに、その強力な保証の一言を、
なぜルルーはあえて手記で書かない?
>>550
蝗は、キリスト教的に破滅や災害の象徴だから、
それがネタ。蠍はべつものがネタ。
554:名無しのオプ
08/11/11 03:07:53 OnErClZ8
>>551
新説てことはないし、こういうのは2chみたいなところで、
遊びに消費しちゃうのがいいんだよ。すでに大手出版社が
怪奇物や恋愛ミュージカルの原作と称して、
読者に売りつけてんだぞ。敵にまわしたって金にならない。
二重構造の可能性があると思うなら、
ヴェルヌの「氷のスフィンクス」(1897)とポーの
「ナンタケット島出身のアーサー・ゴードン・ピムの物語」(1837)は必読。
ヴェルヌの作品は、ポーの続編として書かれているんだけど、
「ピムの物語は実話だ」という形でポーの物語を内包する形になっている。
たぶん、これが「1879年の物語」を内包する「1909年の物語」という
ルルーの構想の元じゃないかと思う。ルルーの場合は、一つの作品内で
「実話のように書かれた1879年の物語はじつはただの嘘」と逆転させてるけど。
あらすじはネットでも拾えるけど、読まないと、この二つから
「オペラ座の怪人」引用されたイメージや設定、パロディがわかんないから。
555:名無しのオプ
08/11/11 07:43:42 K1BwhDdi
>>554
自分のブログでやったら?
556:名無しのオプ
08/11/11 16:21:38 ia3Hf/3Z
>>553
うわ。ありがとう。
あとでチェックしてみる。
もしかして、ほかにも証拠ある?
557:名無しのオプ
08/11/11 19:34:10 wiQGWJJA
わかった、言い方に問題があるんだ。
今までも自説を述べる人は居たけど、「こう思うけど、どうよ」って語り口だった。
それが「こういう証拠があるからこの説は正しい」って言い方なんだ。
何か押し付けられてる感があって息苦しい。
>>554
新説じゃないんだ、初めて聞いたよ。
こういう論説も新鮮だね。
あと論文は金にするもんじゃないぞ。
自分の研究を人に知ってほしいから書くんだ。
それが金になるかならないかは世の流れ次第。
あなたがきっちり研究して足跡を残せば、誰かがまたその足跡をたどってさらに先へと道を作るかもしれないじゃない。
後世のための道標たるものが論文なんじゃないかと最近思う。
あとペルシャ人がアラーの名を唱えないのはルルーが省いたからじゃない?
あんまりペルシャ人のキャラクターを作ってるようには見えない。
だから「ペルシャ人」という役名でいいと思ったんじゃないかな。
「ペルシャ人」と書いておけばそれがどんな人物なのかは各々が自己補完するだろう。
あとあくまで小説なんだから手記の信憑性云々よりも流れ重視だったんじゃないの?
くくりとしては「小説」で「手記風」の手法をとったにすぎない。
ペルシャ人の存在が偽かどうかじゃなくて、そもそもペルシャ人はキャラが薄いよね。
ラウルを助けるキーマンとして出てくる、立場的にはドラえもんのような存在なんじゃないかと個人的には思う。
558:名無しのオプ
08/11/11 19:49:56 j75sCDDW
蝗は、キリスト教的に破滅や災害の象徴だから、
それがネタ。蠍はべつものがネタ。
黙示録を読めばわかるよね。蠍は古い神話とかかな?
ルルーが参考にした小説は他にもあるね。例えばクリスティーヌの設定を
摸倣したイギリスの小説もある。
ペルシャ人がアラーの名を唱えないのは単に宗教にこだわりが
ないからじゃないの?当時1850年前後は宗教的に血なまぐさい争いが
たえなかったでしょ?(バービー教徒たち)
そういうのが嫌だという事だって考えられるんじゃない?
宗教的にリベラルとか。
1905年に王族の年金もイラン立憲革命で途絶えるんだけど「リヴォリ街のこじんまりした
アパート」と言うのにそういう歴史を感じているんだが?
559:名無しのオプ
08/11/11 19:58:21 pvISbbSu
二重構造については作者の意図って点で正解があると思う。
その点では「自説が正しい!」と言うのはいいと思うんだけど、そう考えない人をバカ呼ばわりしたのは
少々いただけないかもだ。余計な敵を作っているようでもったいない。
一方で二重構造説に対してだけここから出て行ってブログでやれば?ってぇのもフェアじゃない気がするが。
とりあえずルルーは色々小説を参考にしてるっぽいので、機会があれば読んでみたいと思う。
(スレチだが論文を投稿するのはむしろ金が掛かる事だと思っていた人間にとっては衝撃もあった。)
560:名無しのオプ
08/11/11 20:13:18 j75sCDDW
プロローグとエピローグ
「いかにおめでたい記者が馬鹿話を信じるに至ったか」で始まり
低脳愚鈍のあまり「国立アカデミー入りの物語・もしくは遺骨」
と言いたいんだろうが
ルルーのどんでん返し的な構成はプロローグで
「どうしてペルシャ人の語る怪人の1879年物語を信じるに至ったか」と
読者を引っ張っておいて
エピローグで
「遺骨には金の指輪がはまっていたから」で
感動にもっていく意図と言うのが正解
という気もする。
単純にそういう風に読める。
561:名無しのオプ
08/11/11 20:18:31 j75sCDDW
ルルーが読者にもたらしたいのはそのラストの
意外性と美しさなんじゃないだろうか?それこそ真の作者の意図と
考えるが、二重構造説も面白いからまだ話は参考にしたいと思う。
自分ひとりで考えているよりも他人の批判に晒され、自論の弱い部分に
ついて再考すればそれはとても良い事だと思う。
562:名無しのオプ
08/11/11 20:23:20 j75sCDDW
それでも原作者の意図の根拠を後生の人間の活動に求めるのは少々無理があると思うが。
>>551
というのは二重構造説の人が1879年物語から余分な、笑っちゃうしかない部分を
差し引いても作品として成り立つ、と言っていたから
ALWもシューマッハー(だっけ?)も完全にペルシャ人の描写を削ぎ落としてはいない
と言う意味なだけ。
563:名無しのオプ
08/11/11 20:59:49 j75sCDDW
「ペルシャ人」と言うのもエリック視点やクリスティーヌ視点では
書ききれない部分の補完者という意味もあるような気がする。
エリックの過去もエリックの回想と言う形か、クリスティーヌにエリックが
語る、という形で描写するか迷いどころだったりする。
そういう必要性からラウルでもクリスでもエリックでもない人物が
必要だった。
別に単に「謎の男」でも良かったのに「ペルシャ人」にしたのは
フォール判事に「怪人がいる」という訴えが簡単に信じてもらえない
方が物語の進行上都合がいいからかも。(シャニー事件が未然に防がれては
お話にならない)
ペルシャ人(ダロガ)はオペラ座で「差別」されているのも描写されている。
劇場の人間、ひいては19世紀の人間の迷信深さの描写ともなっている感じ。
そういう意味でも外国人を起用したのかな?とも思う。それが「ペルシャ」
だったと言うのはたまたま。
ペルシャに限らず風俗がおかしいと笑われている国はたくさんあるはず。
(中国の弁髪・纏足に日本のお歯黒など)どんな異国で
エリックの過去を想像するにしても見る人にとってはおかしいかも。
ペルシャ人とエリックとの関わりを簡単にでも書かなくては辻褄が合わないから
急ぎ足で短くエピローグで紹介した、と。
ルルー的にはあれでも説得力を持たせたつもりなんじゃないかな?
ちなみに「コテージを飛び出して」と書かれているけれど原作にそういう
描写があるのかな?
エリックが中庭でパンジャブの紐で殺人ショーをしたのは書かれているけど
皇帝の娘でなく「寵姫」は特に屋外で殺人したとは書かれていないように
思うんだが?
564:名無しのオプ
08/11/11 21:32:48 j75sCDDW
>>554
二重構造の可能性があると思うなら、
ヴェルヌの「氷のスフィンクス」(1897)とポーの
「ナンタケット島出身のアーサー・ゴードン・ピムの物語」(1837)は必読。
ヴェルヌの作品は、ポーの続編として書かれているんだけど、
「ピムの物語は実話だ」という形でポーの物語を内包する形になっている。
たぶん、これが「1879年の物語」を内包する「1909年の物語」という
ルルーの構想の元じゃないかと思う。
ただルルーの場合は、一つの作品内で
「実話のように書かれた1879年の物語はじつはただの嘘」と逆転させてるけど。
逆転させていないんじゃないか?素直に。
565:チラ裏メモ
08/11/12 01:06:11 YXu6jBO2
何か訳分からなくなってきたので、序文とエピローグを箇条書きしてみた。
序文(1909年?)
*この時点での事実→クリスの誘拐、ラウルの失踪、スクリブ街でフィリップ伯爵の死体発見
*モンシャルマンによる「ある支配人の回想録」を読む。
→幽霊の存在については否定しており記者を落胆させる
*シャニィ事件の予審判事フォール氏との出会い
→証拠が無いが、クリスをめぐって子爵の狂気と兄の事故死と結論
*証人の一人であるペルシア人を訪ねる
→事件の全貌とクリスティーヌの手紙など、証拠の品を見せてもらう
*ペルシア人の話が嘘の可能性もあるため、ペルシア人についての情報を収集
→誠実な人柄を認める
*クリスの手紙の筆跡を検証
→手紙以外の筆跡と照合して本物であると確証
*極めて立派な人々(D将軍)からも持論を発表することを勧められる
*オペラ座でボイスレコードを埋める際に、白骨死体発見
→パリコミューン期に殺害され埋葬された場所とは別なので、その犠牲者ではない。
→オペラ座の怪人の遺体という証拠をみつけた
(ボイスレコーダーと死体遺棄場所についての補足)
ボイスレコードは現実にオペラ座の怪人が書かれる少し前に埋められていて、
去年だったかに発掘されて現在修復中と今年(2008年)初めぐらいに新聞に載った。
ルルーはパリ・コミューン関連の調査記事で有名だったらしいので、
ルルーが発見場所が違うと書いたら、その信憑性は当時の読者には高かったと思われる。
566:チラ裏メモ
08/11/12 01:10:27 YXu6jBO2
エピローグ(1909年)
*今まで語ってきた話がオペラ座の幽霊の真実の物語。
→エリックの実在を疑うことができない。
*エリックから託された形見など、ペルシア人が証拠の数々を握っている。
*ペルシア人の助言を元に、情報源や人物に会った。
*ペルシア人の勧めでポリニイ氏に会う。
→エリックは弱みをネタにポリニイ氏を操り、ポリニイ氏はOFがゆすり屋だと思っていた。
*モンシャルマンの回想録
→第一部にOFの行為・態度が記されているが、第二部でのOFについての記述は、消えた金が変換されたという数行のみ。
*ペルシア人の説明では、金を返したのはエリックが結婚やすべてをあきらめてしまったため。
*湖のすみかは発見できていないが、切り穴の仕掛けは発見した。
*事実を心得た上で読者に5番ボックスの柱を叩くことを勧める。
→2人分の空洞があるので、うつろな音がするはず。
*ペルシア人によるエリックの経歴
→ルーアン近郊の石工事の請負業者の子として生まれたが、醜さのため両親に疎まれ家出する。
→縁日の見世物としてヨーロッパ中を巡り、ジプシーに魔術師としての教育を受ける。
→ニジニ・ノブゴロドで人間離れした歌を歌ったり、腹話術や手品を行っていた。
→マゼンデランの宮殿で退屈していたペルシア王の寵妃が噂を聞き、
連れて来るためにダロガを派遣する。
→ペルシアでエリックはアフガンの首長と戦い、大掛かりな政治的暗殺に加担し、
ペルシア王に気に入られる。
→ペルシア王の命で奇想天外な宮殿を建てたが、エリックが他王のためにも同様の宮殿を
建てるのを恐れて暗殺を企てるが、ダロガの計らいで逃げ延びる
→オスマン・トルコでもスルタンのために切り穴等の仕掛けを作る。
→化け物じみた生活に疲れ、普通の生活をおくりたいと普通の家を建てる請負業者となる。
その際に、オペラ座の基礎工事も若干請け負う。
→オペラ座の地下に住む
*オペラ座で見つかった死体には金の指輪が嵌っていた。
567:チラ裏メモ
08/11/12 01:33:05 YXu6jBO2
ルルーの経歴
1890年から記者として活動。1896年から特派員となりスペイン、アフリカ、アジアへ。
1904~1906年にロシアに滞在し革命を取材。1907年に作家に転向。
18世紀末のペルシア
ナーセロッディーン・シャーは1848年即位で1896年に暗殺。
1905年にイラン立憲革命→1906年に王族への年金の削除・廃止の提言。
ガルニエ・オペラ座
着工は1862年。パリ・コミューンは1871年。落成式は1875年。
568:名無しのオプ
08/11/12 02:21:05 D0qJLahT
1909年と言うのは確実。
ミシェル・サラザン「夢の聖堂の秘密 パリ・オペラ座」によれば
オペラ座の地下には「アルフレッド・クラーク氏 寄贈、
1907年6月28日」とプレートのある鉄の扉があります。
とあるから。
プロローグの副題
「この奇妙な物語の作者がオペラ座の怪人が実在したと確信するように
なった理由」
という、その理由が上記の理由なんだけど、さらに「決定的な証拠」という
表現があって、遺体の話が出てくる。
「しかし、その遺体の話や、それをどう処理したらいいかという問題は後回しに
しよう」
と言って読者の興味を引っ張ってる。
569:名無しのオプ
08/11/12 02:37:04 D0qJLahT
湖のすみかは発見できていないが、切り穴の仕掛けは発見した。
いや、結構近くまで行っていなかったっけ?少なくとも
湖の近くまでは行っている。
一回目・・・湖に引きずりこまれる。エリックは「なんで私の家に侵入しようと
したんだ!」と怒る。
二回目・・・湖畔でクリスとエリックの様子を見張る。エリックの台詞からは
湖の家からそう遠くない印象を受ける。
でも家自体が見えているかは不明。
また家の内部に入るのはラウルと一緒の時(そのまま拷問場面にもつれ込む)
570:チラ裏メモ
08/11/12 02:49:45 YXu6jBO2
序文まとめて思ったんだが、ダロガは事件を調べていた予審判事に証人として呼ばれてたわけで
身元確認ぐらいはしてるだろうから、自称ペルシア人を騙るのはいくらなんでも無理なんでは。
アラーを唱えないからペルシア人じゃないっていう説も無理。
よくムスリムが口にするインシャラーの中のアラーは、英語の「Oh my God!」のGodみたいな使い方。
未来の事を語るときにつける慣用句みたいなもの。
しょっちゅう神様を称えてるわけじゃなく、意味意的には「なんとかなるさ」「たぶんね」。
もしオペラ座の怪人の中でインシャラーを多用してたら喜劇になっちゃう。
ラウル「あなたはクリスの居場所を知ってるんですか?」
ダロガ「インシャラー」
ラウル「逃げないと」
ダロガ「インシャラー」
文中にアラーがほとんど出てこないのは、全然おかしな事じゃない。
あと前に誰かが書いてたけど、
1910年の作品の読者が20年前の外国の風俗を新聞で読んで皆知ってるってのも無理じゃない?
特に5年前にイランは立憲革命起こして国が大きく動いてる時だから、
高級紙ほど昔のハレムの生活なんて興味ないだろうし載らないと思う。
立証できる参考資料があるなら提示よろしく。英文でもOK
571:チラ裏メモ
08/11/12 03:08:59 YXu6jBO2
>>568-9
1909年とはっきり書かれてるわけじゃないから、念のため?を付けただけ。
連載開始時頃を設定して作者は書いてるだろうから、その辺りの年程度でいいんじゃない?
プロローグで興味を引っ張るのは小説の常套手段。
湖の仕掛けが発見できなかったのは記者=ルルーね(序文でガストン・ルルーと署名打ってる)。
エリックが塞いでしまったらしいと、エピローグで書いてる。
572:名無しのオプ
08/11/12 03:34:12 D0qJLahT
人間離れした歌を歌ったり、腹話術や手品を行っていた。
そういう設定と言うこと。怪人さんが音大出ていなくても音楽の天才と言うのは
オペラ座ファンの常識。
こういうのも荒唐無稽と言うのかな?
573:名無しのオプ
08/11/12 03:39:28 D0qJLahT
>>571
そうか、ごめん。ルルーの方か!><
574:名無しのオプ
08/11/12 15:53:40 ELNeFYE9
>>567
おお、ありがとう!
すげー
575:名無しのオプ
08/11/13 03:00:30 PwC1mR9H
>>556
あるよ。チェックついでに探してみな。
>>558
黙示録からでは無理だと思う。
キリスト教で蠍が何のシンボルか、あたりから攻めてったら?
>ペルシャ人がアラーの名を唱えないのは単に宗教にこだわりが
ないからじゃないの?
宗教にこだわりがないのは日本人くらいのものだよ。
それは現代日本人である558の話であって、ルルーの話じゃない。
十戒によりみだりに神の名を唱えてはならないと禁じられている
クリスチャン・ユダヤ教徒と、クルアーンにより
アッラーを唱念〔ズィクル〕することを義務付けられている
イスラムでは当然正反対。互いに価値観も行動も習慣も違う。
>>556へのヒントになるけど、他の証拠も
キリスト教(もっとせばめればカトリック)とイスラムの相違を
知っている人なら簡単に気づくこと。
ついでにいっておけば、作中出てくるLa Juiveというオペラでも
ユダヤ教徒と偽ってユダヤ娘といい仲になっていたキリスト教徒が、
ユダヤ教徒ならしない行為をして、ユダヤ娘が疑い始める。
576:名無しのオプ
08/11/13 04:04:09 PwC1mR9H
>>559
なんか根本的なところで齟齬をきたしているような気がするんだけど。
軽い読み物にはなっても、論文なんかにならないよ。
確かに誰にこう読めと教えられたわけでもないし、
細かい年代調べたのは自力だけど、
ヨーロッパで「ルルーのオペラ座の怪人のペルシャ人って誰だと思う?」
と聞いて「ルルー」とか、もっと突飛な答えがかえってきたら、
それは二重構造で読んでる人だから。
それに、私は前にも言ったように遊んでるんであって、
>>559の考えるような自説をどうこうとかじゃないし。
遊びの意図については、当面か、もしかするとずっと言わないけど。
少なくとも<<559みたいに、優しく丁寧に説明すれば、
彼らが「作者の意図」なる概念を把握できるという希望的観測はもってない。
絶対無理。わかる人にはどう話そうとわかり、わからない人は一生自己愛の奴隷。
>>571
>1909年とはっきり書かれてるわけじゃないから
書かれてるよwww
577:名無しのオプ
08/11/13 07:41:02 WhNSlCIh
>>576
遊んでるのはいいんだけどさ、このスレを専用の遊び場にして
尚且つ自分の言いたいことと違う人を愚かだと切り捨てるのは
一番愚かな行為だと思うよ
好きなように読めばいいじゃないの
二重構造?
はあ?考えすぎじゃね?
娯楽作品を何穿って見てんの、キモイ
とか思われても意見の押し付けは出来ないんだよ
面白いこと言ってると思うけど、そのスタンスがちょっと怖い
578:名無しのオプ
08/11/13 08:52:29 LgFoZepA
本性あらわしてきたという感じですな。
ここまでくるとドン引きする。
579:名無しのオプ
08/11/13 10:19:59 xNWPCu5d
国語の宿題で「この部分の作者の心情を書け」って問題に
作者本人の息子が親に聞いたら「締め切りであせってた」といわれたので
そのまま書いて提出したら×くらったって話あったよね?
解釈は自由だけど、作者自身が解説・言及していないなら
コレが正解!絶対!というのは無いはずだ。
当時の風俗を嗤った作品だと取るか、
恐ろしい怪人が暗躍する話と取るか。
不気味で不思議で最後は哀しい物語と取るか。
だから白黒映画はホラーだし。ALWはロマンスにした。
物語は読んだ者のモノなんだよ。
580:名無しのオプ
08/11/13 10:47:43 UAAxDUuB
日本人のあなたよりはこの作品になじめるであろうALWや白黒映画の人の解釈を哂うのか
あなたが原作厨なのはわかったからオナニーの押し付けはやめてくんない?
自分マンセーの意見だけが欲しいならサイトでも作ってオナニー発表してそれで満足してろよ
このスレは議論は歓迎されるが話きかないやつは嫌われるぞ
まあ現実世界でもそうだろうけど
あなたがしたいのは議論じゃなくて論破なんだよね?
自分の意見を信じないやつは馬鹿って言いたいんだよね?
自分はこんな読み方ができる! 高尚な切り口の自分カッコイイ! って思ってるんだよね?
正直すげー迷惑だ
誰かにこう読めと教えられた訳でもないなら全部妄想じゃねーか
581:名無しのオプ
08/11/13 11:10:00 0057rrro
今更だね。
「スゲー」「おもしれー」と褒め称え、ここまで話題を引っ張って
576を増長させてきたのは貴方たちだよ。
結局この話題に乗っかっていた人たちは「高尚な話分かる自分」に酔っていた
だけなんだねw
582:名無しのオプ
08/11/13 12:03:27 tOOXQk2n
話題が変わるまで…と思って黙ってROMってた人もいるだろうに
今までも色んな話題が出て続いてきたんだから
それがスレの方向や内容まで決められそうになったから反論しただけじゃないの?
大体ここは黄色い部屋や黒衣婦人の話題振ってもスレ違いとか言われそうな位だったけどさ
583:名無しのオプ
08/11/13 12:34:41 UAAxDUuB
褒め称えた覚えはないがそういう読み方もあるんだな、でいつもどおり流れて和やかに行くと思ったら
意見の押し付けになってきて閉口したから書き込んだ。
というか自分の意見以外は馬鹿っていうのはそもそもどうかと思わね?
個人的にはすごいとも面白いとも思ったことはない。
自分の今まで読んできた見方があるからね。
ただ他の見方もあるんだ、って程度で話を聞くのが普通じゃね?
他の人がどう読んでようが構わんが押し付けはしないだろ。
584:チラ裏メモ
08/11/14 05:07:11 TjfcpxL4
>>575
ペルシア人がペルシア人でないとする根拠は、
1.アラーを唱えない 2.蠍とバッタ 3.宮殿生活 だよね?
1.アラーを唱えない
自信たっぷりに言ってる割には、聖クルアーン(コーラン)が何か理解できてないよ。
大学でイスラーム学んで、実際にムスリムの国に何回か行った事がある身として言わせてもらえば
アラーを多用する方がイスラームを知らない似非ムスリムくさいんだけど。
2.蠍とバッタ
蠍とバッタがキリスト教のシンボルだろうとなかろうと、それを用意したのはエリックだから、
エリックが実は心の底ではカソリックだったって理屈でも通るんじゃない?
語り手(ペルシア人)がカソリックだからという理屈に絞り込んでしまうのはかなり強引と思う。
3.宮殿生活
ペルシア宮中に関する作中の記述は、ペルシア王の寵妃(どこかのスルタンの娘が輿入れしてきた)が
マゼンデランの宮殿の中庭で、パンジャーブの輪で絞殺されるのを楽しんだり自分で習ったり、
鏡を使った拷問部屋を作ったのと、ペルシャ王のために宮殿を建てたことだよね?
仮に当時のペルシャのハレムの服装を読者が知ってたとしても、
こんなのペルシアじゃないと思わすほどではないと思うけど。
そんな宮殿なんかないとかまで言い出したら、シャニィ伯爵家だって実在しない。
結論としては、ペルシア人をペルシア人じゃない事にするには証拠不十分だと思う。
585:チラ裏メモ
08/11/14 05:14:36 TjfcpxL4
ちなみにオスマン・トルコの方のユルデュズY?ld?z宮殿は実在。
エリックがいた時期のスルタンは、ここの他いくつも宮殿を建ててる人だけど、そんなに悪帝ではなかった。
1908年の青年トルコ革命の時のスルタンは別名「血のスルタン」。猜疑心が強く氾濫分子を殺しまくってる。
ルルーの意図は、その場所に行ってないよと言いたいんじゃなくて、
いろんな時代を混ぜることによって、実在の特定人物を中傷することになるのを避けたんじゃないかと
自分は推測する。
ついでにカージャール朝が使っていた王宮の公式サイト。
鏡の多用がペルシア建築の特徴だから、鏡の拷問部屋というのは結構いいところをついてると思う。
URLリンク(www.golestanpalace.ir)
下はパフラヴィー朝(1925~79)の離宮。
妃がそれぞれの建物に住んでたと言っても、一つ一つがプチ宮殿。
中にはカージャール朝時代の建物もあるけど、西欧化の影響で洋風の建物が多い。
だから離宮の一つぐらいなら、エリックが建ててもおかしくないと思うけどね。
URLリンク(en.wikipedia.org)
586:名無しのオプ
08/11/14 09:33:07 XIF0uFmr
すばらしい!
二重構造説の人の論拠の「ペルシャ王宮物語」には
西欧の建徳様式を取り入れた当時の宮殿がいくつも写真入で載っている。
それで自分もエリックがこういうのも手伝ったと言う設定も
十分ありだなって思った。
>>584、585ほど詳しくはないけど
当時のオスマン・トルコの皇帝(ペルシャでなく)も猜疑心に満ちていたりと
それほどエリックがいても違和感ない皇帝のようだ。(ウィキ参考した)
>>576で原作中に1909年と言うのが明記されていたのは記憶にない。
確かに日刊紙のゴーロワ紙で連載されていたの1909年(本としての出版は
1910年)だけど。
確実なのは1907年6月28日にアルフレッド・クラーク(グラモフォン社長)
や当時の支配人なんかの立会いのもとタイムカプセルが埋められたってこと。
写真も記録も残っているから史実。
その為の穴を掘ったのはそれ以前だという事位しか分らない。
穴を掘ってペルシャ人の言葉通り、怪人が実在したと作中記者が
確信したのは1907年6月28日以前だと言うのは確実。
ルルー自身と作中記者は別人なのかもしれないけど、1905年(多分)にルルーも新聞社の
依頼でオペラ座でパリ・コミューンについて調査している。
(ウィキ参考)
587:名無しのオプ
08/11/14 09:40:51 XIF0uFmr
今教えてもらったサイトに飛んだけど
凄い!!!!!!!!
本当に感謝感激だよ(感涙)
能無しがチマチマ探して見付からなかったものがたくさん(感涙)
ありがとう!!ありがとう(感涙)本気でうれしいよ!!!!
588:名無しのオプ
08/11/14 09:58:45 XIF0uFmr
「蠍」は「色欲、悪魔、アスモデウス」なんじゃないかって
自分は考えてるんだけど『有翼人面獣身の守護者「クリーブ(kur?bu)」』
が起源とされるし、有翼人面獣身の守護者ってよく原作に出てくるから
589:名無しのオプ
08/11/14 15:38:45 4E8jNbMc
>>575
見つけたかも!
エリックが雷みたいに歌うとこで、回想する人面像!
人の顔はだめなんだね。偶像崇拝になるから。
あと、自分はピム読んですぐ後のせいか疑問だけど、
友達が強力プッシュの飲酒も?
ワイン樽のとこ。
この2つどう?
590:名無しのオプ
08/11/14 17:21:50 XIF0uFmr
>>589
588と575は別人。
575は二重構造の人。585はストレートの自分。584に大賛成・感動してる人ね。
そうそう雷神のように歌う場面。その有翼人面獣身。
飲酒の事は分らない。
ワインは単にエリックが好んで飲んでいるのかと思ってるけど。
蠍についてはぜひ二重構造説や知識のある人に教えてもらいたいと
思ってる。
591:名無しのオプ
08/11/14 17:36:26 XIF0uFmr
有翼人面獣身はネットでも実物が見られるが
人面と言うように「人間の顔」で身体が獅子みたいなんだけど・・・。
592:名無しのオプ
08/11/15 15:49:34 CQF92nr7
>>590
まぎらわしくてごめん。
589のレスは575へ。自分、556。
友達がイスラムがダメなのは飲酒、樽のシーンは変だって
教えてくれたんだけど、喉渇いてる状態だし、なんか他にないかと探してたら、588のレスがあって気づいたの。
ありがとう。
593:名無しのオプ
08/11/15 16:19:33 DLFqG2Ab
死にそうだったら戒律なんか無視かな?
594:名無しのオプ
08/11/15 16:52:21 DLFqG2Ab
死にそうだったら戒律なんか無視かな?
595:名無しのオプ
08/11/15 17:14:55 AZlLGlE4
聞いたことがあるんだけど、コーランは元々生活の上でやっちゃいけない決まりごと書いたやつなんだって。
飲酒は酒に酔って不道徳な行いをするかもしれないから禁酒
豚肉は痛みやすいしちゃんと調理しないと寄生虫がいるから禁止
ってことなんだって。
だから旅先で豚肉を勧められた場合はお祈りしてからなら食べてもいいとかいいルールもある。
それでも食べない人もいるけどね。
だからどうしても食べなきゃいけない状況なら食べても大丈夫らしい。
以外とTPOに合わせてあるイスラム教。
だから「ここは日本だからw」と言い訳してとんこつラーメン食べるイスラム教徒もいるとかいないとかw
596:名無しのオプ
08/11/15 17:24:18 DLFqG2Ab
友達のイスラム教徒はお酒も豚肉も食べるよw
ツッコミを入れると笑ってごまかしてる。
でも海外の空港で集団でメッカに向かって祈ってる人も見かけた事がある。
凄いと思った。
これは現代の話だけど。
ダロガはイスラム原理主義って感じじゃないしね。
命からがらワインを飲んでもいいような気がする。
彼にはパリ市民やクリス、ラウルを守るという義務もあった。
いつもエリックの悪事に怯えていたし。心配してたというか。
597:名無しのオプ
08/11/16 01:19:43 LqmDbcBy
>>589 2つともあたりじゃだめなのか?
偶像崇拝忌避が強いイスラムでは人面像はご法度。
イスラムが征服する以前のメソポタミヤ文明由来の
人面獣身像は、偶像崇拝する邪教の神像として
顔を欠き落とされている。
どうやら、ルルーは、手記の作者を
メソポタミヤとイスラムの判別もできない、
基本的に無教養なフランス人と主張したいらしい。
(ただし少々偏っているが読書量は多い。
よって、生まれは悪いが努力はしている人ともいえる)
そういう人だから、異教の神像を、廃墟だの遺跡でなく、
宮殿の壁に躊躇なく装着しちゃった。
>ピム読んですぐあと
の意味がよくわからない。が、>>592読むと
とことん喉が渇いてれば建前イスラムは禁酒でも
気にしないでいいんじゃないかってこと?
その点はお友達のほうが正しいと思うけど。
とことん喉渇いているときに、まずは水をじゃなく、
置いてあるぶどう酒の質について考えが走るのは、
イスラム教徒としては異常じゃないのか?
自称ペルシャ人が実はフランス人なら、
いかにもやりそうなことだけど。
598:名無しのオプ
08/11/16 07:28:33 fYOgPY9X
有翼人面獣身については単にミスったんじゃないか?
この辺は調べてみるが。
ワインの質って「エリックは高級ワインの愛飲者」って描写でしょ?
これは単純に事実を思い出しているだけだろ?
高級ワインはロシア人だってドイツ人だって飲むんじゃね?
貴方の中でペルシャ人はクリスチャンで「フランス人」まで
確定しつつあるんだ?
599:名無しのオプ
08/11/16 08:08:09 fYOgPY9X
確かにルルーは貴方よりも頭が悪く、無教養のようだね。
でも日刊紙で短期間に書上げられた小説を
重箱の隅をつついて間違い探しをして
本質を見逃してる鈍感さよりもいいんじゃない?
そういううっかりミスを「このミスこそ、ペルシャ人がフランス人で
クリスチャンだという事の分る人には分るルルーからのヒントだ」と
決めつけて悦に入ってるように見える。
さすがに「フランス人」とまで言われると「根拠もないのに強引杉」
って笑えた。あなたの妄想も逞しいね。
ちなみに現代日本の五木寛之といった作者だってちょっと調べれば
素人だって間違いを指摘できる確実に史実に反した描写を威風堂々と
歴史物している事だってあるよ。
600:名無しのオプ
08/11/16 12:37:32 xz2nxJ+/
歴史小説やドラマの典型と違ってるというだけで
大河等の描写をおかしいと抗議する輩もいるらしいな
それはさておき、それ以上は本当に文学板か世界史板でやらないか?
601:名無しのオプ
08/11/16 16:44:07 HU557Hf4
>>597
両方あたりなら、それも嬉しいから、いいんだけど。
ピムは、ラウルの幻覚とか、そのままで
けっこうショックだった。
でも、どこが年代破り?か、わかんない。
いま氷のスフィンクにとりかかり中。
602:名無しのオプ
08/11/16 17:43:34 fYOgPY9X
ラウルの幻想そっくりって言うのは面白い。
「ナンタケット島出身のアーサー・ゴードン・ピムの物語」
をポチってみた。
(ちなみに自分はペルシャ人関連の事は作中実話だと思ってる人)
結構あちこちからイメージとか持ってきてるよね、ルルーは。
603:チラ裏メモ
08/11/17 01:14:13 2CVWdE3A
1.ワインについて
樽の部分の記述は、
ダロガが沢山の樽を見て、エリックの高級ワイン嗜好を思い出して、
きっとここはエリックのワインや水の貯蔵庫だろうと想像して、飲み水があるかも!と喜んだ。
イスラーム教徒だって欧州に長くいれば、高級なワインは地下倉に保管するぐらい知ってるだろうし
持ち主が高級ワイン嗜好なら、樽が並んでればそのコレクションだなぐらいはすぐ想像できたかと。
ワインの記述はもう一箇所、食事の時のトカイだけど、これはハンガリーの貴腐ワイン。
エリックの高級ワイン好きは、恐らくエリックが教養ある紳士という事を示すための設定と推測。
2.イスラームについて
アラーは慈悲深く寛容であらせられるため、飢えてる場合は例外OKとコーランにある。
コーランに基づいてイスラーム法という細かい規律が決められてるんだけど、
時代や国によって適用範囲を変えていってるので、
堂々と酒を飲むムスリムもいれば、厳格な生活を送ってるムスリムもいる。
スレとは直接関係ないのでここまで。
604:チラ裏メモ
08/11/17 01:18:58 2CVWdE3A
3.有翼人面獣像
23章最後の方に出てくる人の顔をした牛は、アケメネス朝ペルシア期のレリーフや彫像としてよく使われてる。
ペルセポリスの有翼人面獣像(SLIDE SHOWの3つめ)
URLリンク(www.tbs.co.jp)
ルーブル美術館にもある
URLリンク(www.louvre.fr)
偶像破壊で首落として壊されてるのもあるけど、鼻を削いだだけで終わりだったり、
高所や砂に埋もれたものは破壊を免れたので、綺麗な状態の彫像やレリーフなどもいろいろ残ってる。
1880年に明治政府の使節団がペルセポリスを訪れていて、貢物を運ぶ人々のレリーフを見たという記述が残ってる。
19世紀は西欧で古代遺跡ブームが起こって、外貨が欲しいイスラーム諸国も発掘・持ち出しをOKしてたので
1881年にはルーブルに古代オリエント部門ができてる。
上述の有翼人面獣像がいつ渡仏したのか分からないけど、1909年頃には有名な展示品で、
ルルーがペルシアといえばこれ的に作品に組み込んだのかもしれない。
小説に話を戻すと、マゼンデランの宮殿の像は、宮殿をエリックが改装または新築した時に、
どこからか手に入れたレリーフを(結構密売されてた)組み込んだのかもしれない。
なにせ自分の部屋を、真っ黒な壁に五線譜書いて真っ赤なカーテンに棺ベッドという、
ヘビメタなデザインにしてる人だし、宗教や建築様式無視で作ってそうな気がする。
有翼人面獣像の獅子版もアケメネス朝でよく見られて、蠍の尻尾を持ってる。
それがギリシアに伝わってマンティコアという怪物になり、そのままキリスト教世界に残ってハリー・ポッターにも登場。
605:チラ裏メモ
08/11/17 01:28:55 2CVWdE3A
4.蝗(イナゴ)と蠍
蝗はたぶん、黙示録の中に出てくるバッタ型大量破壊怪獣アバドン(破壊者という意味)だと思う。
アバドンの尻尾は蠍で、刺されると5ヶ月間死んだほうがましというほどの痛みに苦しむ。
自分は蝗が全ての破壊(爆破)、蠍が永遠の苦しみ(化け物との無理強いの結婚)
の意味じゃないかと思うんだけど。
屋上でクリスの裏切りを知って、「すべてを終わらせてやる」と、かなり自暴自棄になってたので。
死んだ妻というのも、人形のようにいくら愛しても決して自分を愛してくれない存在
という意味じゃないかと思ったんだけど、どう? (ギリシャ神話のピュグマリオンがベース)
606:名無しのオプ
08/11/17 01:50:10 +W7LmBxm
「蠍」は「色欲、悪魔、アスモデウス」なんじゃないかって
自分は考えていたけど605さんの方が正しいかもね。
いつも素晴らしい書き込みをありがとう。とても参考になります。
「死んだ妻」というのもそうなんじゃないかと思います。
いつも疑問なのは、最後にエリックがクリスティーヌに自分の埋葬を
頼むところ。
女性の力では難しいと思うんだけど。それとも「埋葬」は湖の家ごと水没
させるって意味なのかな?最終的に水没しているわけなので。
それから一度クリスに「結婚祝い」として渡した金の指輪を
しばらくはめてもらって、最終的にまた自分の遺体と一緒に埋めるのは
どういう事なのかな?
と悩んでいます。
607:名無しのオプ
08/11/17 11:38:13 uIUglLim
ヘビメタ言うなwwwwwwww
でもエリックって正直趣味悪いよね。
608:名無しのオプ
08/11/17 11:55:37 +W7LmBxm
そのキモさがくせになるw。
ケイ版にはないサイケデリックさがよいww
609:名無しのオプ
08/11/17 23:06:13 BiD1/GW8
606の人が書いてる疑問は原作読んだ人なら少なからず思う謎の気がする。
かく言う自分も疑問に思ってる。
おケイさんにもどうせならその辺りのフォローをして欲しかったな。
610:名無しのオプ
08/11/18 00:29:29 sFaJAjso
初めまして。
オペラ座の怪人の小説を読んでみようと思うのですが、この本は何種類も出てますよね?翻訳や内容が異なるのでしょうか?
私は原作、もしくは一番原作に忠実なのを探しているのでよろしければ教えてください。
611:名無しのオプ
08/11/18 01:22:00 teG9AHDn
>>601
「ピム」と「氷の~」はコンボで年代破り示してるんだよ。
たとえば79年事件当時の新聞で「行方不明のシャニー子爵は
アルトワ号の生存者を探す遠征隊の一員として出航予定であった」と
書かれている記事をみつけて、そこから
「まるで氷のスフィンクスみたいだなあ。じゃあ、
子爵の拷問にはピムの悪夢の情景を使おう」と考えつくのは、
97年の「氷のスフィンクス」読んだ人だけだから。
よって、97年以降に偽ペルシャ人によって手記は創作されている。
25章で年代破りをもっとはっきり明示するのは、93年の
ジョルジュ・クールトリーヌ作「Messieurs les ronds-de-cuir」というコメディ。
1910年に戯曲化されて、11年に上演されているから、
ある意味「怪人」と同時代の作品ともいえる。
これはフランス語圏の読者だと、70年代にテレビ番組になったり、
いまだに舞台かかったりしてるから、一発で引用わかるみたいだけど、
日本人には追いかけるの辛い。たぶん翻訳されてないから。
>>605
蠍はかすりもしてない。ハズレwww
>>606
3社全部すさまじい誤訳まみれだけど、ある程度忠実なつもりなのがハヤカワ。
原作の誤訳超訳がある程度あってもよくて、日本語としての読みやすさで選ぶならカドカワ。
創元だけは避けろ。何か原作と全然違うもの読まされる。
612:名無しのオプ
08/11/18 01:24:30 teG9AHDn
あ、ごめん>>606じゃなく>>610だ
613:名無しのオプ
08/11/18 07:44:55 lEciBaBz
ID:teG9AHDn
今日のあぼーん対象
614:名無しのオプ
08/11/18 07:55:10 KowoRdr5
カソリックで色欲のシンボルでもなく、黙示録のアバドンでもない。
でも間違いってほどでもない。
どうせ教えてくれないかなサソリに関してはこれでいいんじゃね?
611>>要するに、ルルーがいろんなところからイメージ引っ張ってきたって事でしょ?
作中実話として。
ルルーがいろんなところからイメージ貰ってるのは現代日本人でも
知ってる事だよね。ポーの赤死病のうんたらかんたらとか。
ルルー自体は1868年生まれで、1905年連載だから問題ないじゃん。
例えば今二本で連載中のフランスが舞台の小説があったとして、それにベルばらのオスカルの影響があっても
作中がべルばら連載の昭和の漫画の影響が出ている→だからフランスが舞台の
ようでいて実は昭和なのである。
にはなんないもん。
615:名無しのオプ
08/11/18 08:16:06 KowoRdr5
つまり他人の作品の影響、あるいは故意の引用は作家自身の執筆の問題であって
ダロガというペルシャ人が1897年作に書かれた「氷・・」「ピム」、
1893年に書かれたジョルジュ・クールトリーヌ作「Messieurs les ronds-de-cuir」
というのを読んで、その影響下に作話して作中記者に作話している
とは考えないよ。あくまでも作中実話は実話。
強いて言えば、それらの作品に対するオマージュって事でしょ?
ドストエフスキーの作中にイエス・キリストのキャラや新約聖書
のエピソードを匂わしたものを発見wwwwから、
19世紀ロシアのようでいてこれは紀元元年の物語なんだ!
と強弁してるようなもんだ。
616:名無しのオプ
08/11/18 08:36:16 sFaJAjso
>>611
返事ありがとうございました。ハヤカワを買ってみようと思います。
617:名無しのオプ
08/11/18 08:42:38 1nSLs9zX
二重構造の人は小説の読み方を知らんな
ワインってだけでフランス人認定した奴だ
どーせサソリもつまらんこじつけだろ
618:名無しのオプ
08/11/18 10:40:31 KowoRdr5
>>611
ルルー「うーん、なにか迫力ある拷問シーンとか描けないかな?日刊紙で
締め切りも迫ってるしなー」
「そうだ、子爵の拷問にはピムの悪夢の情景を使おうw
これって子供時代に夢中で読んだんだよね。
「氷・・」を知ってる人なら反応あるかも!
懐かしがってくれるかもな」と考えついてパクってるだけ。
あえて史実である1879年の当時の新聞をにぎわしていた
「アルトワ号の生存者を探す遠征隊」(実話)に自分で作った登場人物の
ラウルの北極探検を重ね、しかも1897年の「氷のスフィンクス」のイメージ
も重ねて作家活動してんのはルルーだよ。
「氷・・・」の年代外しのヒントだなんて事はないぞ。
単なるイメージの拝借に壮大なミステリーが隠れている!!!
面白すぎるんですが・・・。
619:名無しのオプ
08/11/18 11:10:02 KowoRdr5
二重構造の人はルルーの余興的な部分に翻ろうされているんじゃね?
うっかりすると普通の人間なら引っかかりもしない部分で
自分勝手に踊ってるようにも見える。
なんで原作スレにいるのか分らん。
自分の知識をひけらかしつつ、原作ファンを愚弄するのが
目的と言ったところか・・・。
二重構造を映画・舞台スレでやっても失敗するだろうな
(ALWも監督も否定してないから)
620:名無しのオプ
08/11/18 12:38:08 vY9WCGtr
>>616
早川は学生が直訳しましたな悪文で読みにくい。
先に他の訳を読んで筋を知らないと、多分途中で放り出す。
角川は原文からいくつも端折ってる。
創元は誤訳はあるが、角川のような端折りはない。小説としての翻訳は早川より遙かに上手い。
611の評価は、他の人のレスを参考にw
621:名無しのオプ
08/11/18 16:49:22 7NKs5SQn
>>602
ピムは最初読みにくいかと思ったけど、
けっこう一気にいけた。こわい系の話だよ。大丈夫?
いま読んでるやつのほうが、進まないorz
622:名無しのオプ
08/11/18 16:51:56 7NKs5SQn
>>611
コンボなのか。
ラウルがピムの夢状態ってことに、
意味があるのかと思ったんだけど。
ラウルがピム読んだことあって、
似た状態で同じに反応するとか?
これは意味ないかな?
623:名無しのオプ
08/11/18 17:02:21 KowoRdr5
1837年出版の「ナンタケット島出身のアーサー・ゴードン・ピムの物語」を
1859年頃に生まれのラウルが読んだってこと?
624:チラ裏メモ
08/11/19 02:47:36 JTlZqDUE
ポーのピムの続編は既出のとおりヴェルヌも書いてるが(しっかりネモ船長も登場させてる)、
ラヴクラフトや他の作家も後に書いてる。
こういう作品・作家のファンの作家が、その影響を受けて創作したものをパスティーシュと言って、
ホームズなんかは山のようにあって、新旧いろんな推理作家が書いてる。
ラヴクラフトのピム物を含むクトゥルフ神話も、いろんな作家がパスティーシュを書いてて、
パスティーシュからパスティーシュが生まれてと続いていくうちに、元作品とは別物になってるものも。
ガッチャマンも元を辿ればオペラ座の怪人とか。
ポーの作品は推理小説のバイブル的存在で、その後の推理・怪奇・SF小説作家に大きな影響を与え、
日本の江戸川乱歩の名前が、エドガー・アラン・ポーをもじったというのは有名。
ルルーは黄色い部屋でもポーの事を書いてるし、
幻覚をピムから取ってるのも、偉大な先人ポーに対してのオマージュだと思う。
この時代、オマージュやら勝手にコラボやらが多くて、
ルルーと同時代の超有名作家が1909年に、勝手にその有名作品中で
ルルー作品の登場人物をコラボってしまったので、ルルーとの仲が険悪になったらしい。
625:名無しのオプ
08/11/19 10:04:09 DM1nulNC
ルルー作品の登場人物ってルール・タビーユかな?
モーリス・ルブランとかか?
>>621
まだ家には届いていないけど、怖い系は大丈夫。
むしろ楽しみになってきた!
626:名無しのオプ
08/11/19 15:48:34 40nu26vm
>>623
そうそれ。年代はおかしくないよね?
でも、自分で言ってて、
なんかがおかしいような気もする。
なにがひっかかるんだろ?
もうちょっと考えてみる。
>>625
よかったら、感想聞かせてね。
自分にはけっこうショックきたけど、
他の人にはどうなのか気になる。
627:名無しのオプ
08/11/19 15:53:24 40nu26vm
>>624
ネモ船長出てくるのか!
遠いけど、ナディアにつながる海なんだね。
読んでるうち、だんだん話が盛り上がってきたし、
進む張り合いでた~。ありがとう。
628:名無しのオプ
08/11/19 20:52:14 DM1nulNC
>>626
1879年シャニー事件で確かラウルは20歳だったから
1859年頃生まれだよ。
拷問部屋の場面がオペラ座の中で一番好きだから
頑張って読んで感想投稿するよー。
629:名無しのオプ
08/11/20 03:17:22 lghfKKBP
>>620
私としては、イグノーベル賞に翻訳部門があれば
「グレートヒェンを人妻にしてのけた超誤訳及びその他数十箇所の誤訳により
原作を改変した20世紀最大の怪作とそれを絶賛する白痴読者」の
合わせ一本技で推薦したいぐらいの話なんだけど。
もちろんファウストのマルガリータことグレートヒェンが何者かは、
欧州人はもちろん、ググれば日本人でもわかる程度の常識だよねwww
さ、あとは自称フランス語通の620君に任せたから、
Messieurs les ronds-de-cuirがじつに意味のない引用だということを
前後きちんとフランス語からの日本語への翻訳を入れて、
このレス読んでる自称私は超賢明原作者バカ諸氏に説明してやってくれ。
実はこのへん面倒くさいんで説明がイヤだったんだよ。
よくぞ、引っかかってくれた>620
620がバクれて二度と出てこなかったら、いちいち私が出るたび、
グレートヒェンは人妻でもokと思ってる
自称フランス語通騙るミュージカル下層民の知的水準への指摘を
後々ログで読む人のため毎回に入れるからなwwwww
630:名無しのオプ
08/11/20 03:23:55 lghfKKBP
>>626
主体と視点が、整理されてないんじゃないか?
1979の物語の視点だけで見るなら、ラウルを主体にするんじゃなく、
エリックを主体にしたほうが自然だよ。
「ポ-ファンのエリックがピム式拷問機を作ったから、
ラウルがピム状態で苦しむことになった」
音楽の天使も指輪もポーで解けるし、年代の無理もない。
1909の物語視点なら、626がもし30年前の事件について
ノンフィクションを書きたい記者だったら、で考えるといいと思うよ。
たとえば、今626が1979年に起こった事件を書きたいと取材している。
事件の中心人物の一人で失踪した青年には
「海で行方不明になった父を探すため飛行機で旅立つ予定だった」
その事件の真相を知っているという男を見つけて、事件の手記を読んだ。
手記の中で青年が原作海底二万里みたいな苦難にみまわれていて、
さらに青年の敵が「同情するなら金をくれ!」という台詞を口にしていたら、
626はどう思うか。
さらには、その二重構造の外側で物語をつむいでいる
1909年の現実のルルーにどんな意図があったと考えるか。
あと、がっかりさせて悪いけど、氷のスフィンクス中にはネモ船長は出ないよ。
今626が航行中というか難航中なのは、1838年の海だろ?
30年後にノーチラス号で船長が来るのがこの南極だよと、注として
作者が保証するだけ。結局ググった程度の知識は始発点にはなっても、
終点にはなりえないんだよ。
631:名無しのオプ
08/11/20 04:53:24 U4gIGms5
うぜぇ
632:名無しのオプ
08/11/20 07:58:29 MZwUNOiU
「ポーファンのエリック」とかマジ笑えたwwwww
おいおい、勝手な設定どんどん作るなよ!ルルーのオマージュを
ルルーの作ったキャラにかぶせ過ぎだぞ。妄想入ってるのか?
>>630のはまった自分の知識に絡めとられ、物語の本質を見失い
このスレのストーカーと化した!
ヤレヤレ、はっきり迷惑だよ。
本当にHPでも作って論文書いて自分のBBSでも設置したら?
そういう風に意見が通らないからって、時々顔出して雰囲気悪くするぞ!
って貴方の根本的な精神構造がおかしいんじゃないの?
ここはみんなのスレなんだからさ。
あと説明するのが面倒とかってウザイぞ。
HP作るほどの勇気もなくて、こんな匿名スレで嫌がらせってさ~
最悪。
633:名無しのオプ
08/11/20 08:14:58 MZwUNOiU
今「氷のスフィンクス」読んでる住人にだけ
愛想がいいのもキモイ。
歪んだ自己愛を感じる。
634:名無しのオプ
08/11/20 08:28:33 MZwUNOiU
白痴読者
超賢明原作(者)バカ諸氏
ミュージカル下層民
貴方の中途半端な知識も結構笑えるが、どんなに知識を振りかざそうと
根本的な醜悪さ、人間としての品位と言うのは出せないんだね。
実名で論争しているわけでもないから尚更ドブに住む醜い人間っぽい。
もしかして「自分ってエリックに似てる~」とか思ってたりして。
635:620
08/11/20 08:52:10 DxMfDzqx
誤訳はあると書いてるんだが
日本語読めますか?
636:名無しのオプ
08/11/20 08:57:36 MZwUNOiU
大体「ポ-ファンのエリックがピム式拷問機を作ったから、
ラウルがピム状態で苦しむことになった」
って言うけど「ピム式拷問機」の描写って「ペルシャ人の手記」
から分ることだよね。鵜呑みにしてんの?
これって二重構造説派にとって作話なんじゃないの?
作話師ペルシャ人がアホ作中作者に語った事を鵜呑みにして
「偽ペルシャ人の語る手記に出てくるピム式拷問機から察するに
エリックはエドガー・アラン・ポーの大ファン・オタクである」
って信じてるのかな?
ペルシャ人が作り話で作中作者をコケにしてる物語を読んで
貴方も作話に引っかかったの?
二重構造説で言えば偽フランス人であるペルシャ人は
「えっ?マジこんな拷問機話信じちゃったの?古いSFからの引用で
分る人にはわかる描写だったんだけど、マジ信じちゃったの?
えっ、マジ?マジ?
うっわーーー。ナイーブwwwww」
て感じ?
637:名無しのオプ
08/11/20 09:27:17 MZwUNOiU
630>>日本語読めますか?
二重構造説の立場で言えば
ラウルの拷問部屋での幻覚(ペルシャ人の見たこと・ペルシャ人視点の描写)
拷問機そのもの(ペルシャ人の見たこと・ペルシャ人視点の描写)
リヴォリ街での涙のエピソード(ペルシャ人の見たこと・ペルシャ人視点の描写)
エリックがクリスティーヌに指輪をはめてくれと依頼する事(ペルシャ人の見たこと・ペルシャ人視点の描写は全部作り話なんだろ?
①1879年歌姫が疾走した。
②ラウル・ド・シャニー氏が行方不明になった。
③オペラ座で幽霊の噂があった。
④フィリップ・ド・シャニー伯爵がオペラ座の地下で怪死
位しかとりあえず確実な作中実話はないはず。
クリスティーヌの手紙も筆跡鑑定したって言っても白痴作中記者の仕事だしね
疑わしいぞ!ペルシャ人の作りものの可能性大だ!
638:名無しのオプ
08/11/20 09:28:13 MZwUNOiU
オペラ座地下から発掘された金の指輪をはめた骨も誰かの結婚指輪に
作中記者が妄想して、勝手に結びつけちゃったって事でしょ?
とにかく
ペルシャ人の嘘・作話の描写から勝手に変な結論(エリックはポーファン)
とかしないでください。
639:名無しのオプ
08/11/20 11:34:34 O4pqUeQc
>自称フランス語通騙るミュージカル下層民の知的水準への指摘を
後々ログで読む人のため毎回に入れるからなwwwww
NGにするIDが分かりやすくなるな。
今日はlghfKKBP
反論してかまってる方もウザい
640:名無しのオプ
08/11/20 11:50:01 K0lvRuax
>>491
袴が西洋を取り込んで作られたものだと思ってる…?
西洋に対抗してつくられたなんて信じてるのはマジで騙されたアホ
エリックに対しての妄想激しすぎでしょ。
原作の本来の意図なんか無視して自分の妄想だけをあなたが信仰するのを止める気はないよ。
その行き先は、とんでもないところかなあと想像して笑いはするけど。
その笑いを止める権利は、もちろんヒロユキと神以外、誰にもないよね。
あなたは説明するのもマンドクセー、自分と同じ読み方をしないやつ以外は馬鹿という傲慢な思い込みから
目に霞がかかって物語の本質を捉えられなくなっている。
ミソとクソは味を見れば当然違う。それもわかんない?
あなたの存在意義は、あくまでそういう読み方もあるという一面をごり押しするあなたのコミュニケーション能力の低さを
このスレ住民に認知させたにすぎないと思う。
「私は作者より頭がいい。だから、作者が書かなかったことも、
私は妄想でつくるし、その妄想は作者の意図より偉い。
私にわからないことや、私の妄想に都合の悪いことは、
全部作者の頭が悪いせいの間違い。つまり私は何でも知っている」というタイプの
人間だから間違いは認めないだろうけど。
これだけ、自称頭のいい人を演じても結局は大爆笑だな。
一生自己愛の奴隷になってろ。
まさに
「自分で見つけたとっかかりをつついてつついてつつきまくって
妄想で補正をかけて全く別の読み方を信じない白痴読者」。
上記の袴にしたって原型は弥生時代からあったものだし
日本人はもちろん、ググれば誰にだってわかる程度の常識だよねwww
西洋に対抗して袴を作ったって言う妄想を自称私は超賢明読者なら妄想じゃないって説明してくれるんだよねw
妄想、思い込みによって支配されて他人の意見は聞かず、自分の意見だけを押し付け高圧的な態度を取る。
自分は教えもしないのに人が教えたことには突っ込むだけ突っ込んで、でも答えは教えない。
お前リアルじゃ友達いないからこのスレに粘着してんだろwwwwwwww
このスレ住人はとりあえず意見聞いてくれて優しいからなあ。
だが迷惑。いい加減迷惑。マジ他でやれ。
641:名無しのオプ
08/11/20 14:51:22 9OOBANKG
>>637
それたぶん違うと思う。
二重構造の人は、79物語と09物語があるって
ずっと言ってるから。
79物語は、09物語によって書かれた物語だから、
09がある以上79も同時にあると
自分は理解したんだけど。
あと、ラウルの件はやっぱ自分の誤読です。
お騒がせして、ごめんなさい。
79物語の中で、ライオンの声や鉄の木作れるのは
エリックだけだから、ラウルじゃなく、
エリックがピムを読んでると思う。
642:名無しのオプ
08/11/20 15:05:36 9OOBANKG
>>630
自分の誤読のせいで、ごめん。
でも、>>629とかの言い方もあんまりだと思う。
なんで、もっと普通に話せないのかなあ?
あと、フランス語の作品って、英語にはなってないの?
それだと、フランス語わかる人だけじゃなく、
他の人でも確認できるでしょ?
自分も頼りないけど、頑張ってみるし。
蠍もそうだけど、
相手が出せないの知ってて、
追いつめるようないじわるするの良くないと思う。
643:名無しのオプ
08/11/20 15:46:57 MZwUNOiU
>>642
ごめん。よく意味が分らない。
「原作オペラ座」-「ペルシャ人の語った全部」=
①1879年歌姫が失踪した。
②ラウル・ド・シャニー氏が行方不明になった。
③オペラ座で幽霊の噂があった。
④フィリップ・ド・シャニー伯爵がオペラ座の地下で怪死
という意味。
「1879年物語」という物は
①オペラ座に昔いた人々(例メグ・ジリーなど)の証言
②クリスティーヌの手紙
③ペルシャ人の手記
④ペルシャ人が作中記者に語った部分(例、手記にないリヴォリ街エピソード、エリックの過去など)
によって構成されているわけ。
644:名無しのオプ
08/11/20 15:48:46 MZwUNOiU
二重構造説の人はこの③④をになうペルシャ人はまったくの作話師で
実はフランス人でクリスチャン(またはエリック自身)だと考えてます。
(作話の目的は不明です)
その論拠は二重構造説の人的にはあまりにも自称ペルシャ人と言うには言動や史実との
兼ね合いにおかしな点があるから。
二重構造説の人は以前
「ブ男が歌姫に恋をする、それだけが1879年物語。
拷問部屋へもラウル一人で行った」
と言っているよ。
「幻覚を見ているラウル」「ライオンの声や鉄の木の演出」はすべて
ペルシャ人の妄想・作り話だって明言してるんだよ。
それに地下の拷問部屋の場面は「手記」という形になっていて
「クリスティーヌの手紙」ですらない。二重構造説に従えば純粋に嘘つき・ダロガの妄想という事に
なる。
645:名無しのオプ
08/11/20 15:49:23 MZwUNOiU
「ペルシャ人の手記」はウソ・妄想である。
ウソ・妄想の中に描かれた「ライオンの声や鉄の木」はポーファンのエリックの
製作したものである。
ってもう考えが破綻してるんだよ。
自分が「ペルシャ人の手記(知的な読者にだけ分る逆ヒントにまみれた妄想・ウソ話)」
と決め付けるくせに
その内部の描写を作中実話と信じてるんだろ?
646:名無しのオプ
08/11/20 16:12:27 MZwUNOiU
>>642
もうだれも二重構造説者解釈のサソリの象徴するものなんて
興味ないんだよ。
どうせ、反論されるのが怖くてもったいぶってるだけだぞ。
サソリだって「ペルシャ人の手記」だしねー、ダロガの妄想なんじゃない?
二重構造説の人は正しく「自分で見つけたとっかかりをつついてつついてつつきまくって
妄想で補正をかけて」こじつけてるだけだから。
この人の鏡の迷宮並みに錯綜したこじつけ、マジ疲れるわ
647:名無しのオプ
08/11/20 16:20:03 MZwUNOiU
くやしかったら嘘つきペルシャ人の妄想話に出てくる「サソリ」の独自解釈
をこのスレで発表してくれ。
書き込まなかったら「反論が怖くて卑怯者は逃げた」ってことね。
正々堂々と潔く、論争のたたき台に載せてみなよ。
648:名無しのオプ
08/11/21 10:07:09 vZgqzT5F
とりあえずお前らに前スレ>>1置いときますね
1 名前: 名無しのオプ [sage] 投稿日: 2005/08/11(木) 11:08:33 ID:uE5607xa
ガストン・ルルーの小説「オペラ座の怪人」を語るスレです。
二次創作だけど、フォーサイスの「マンハッタンの怪人」や
スーザン・ケイの「ファントム」も含めて、マターリ語りましょう。
※sage進行推奨。書き込む時はメール欄に「sage」。
荒らし、煽り、釣りはスルー。
649:名無しのオプ
08/11/21 15:53:08 Z4KWt35K
>>643
ごめん。説明下手で。
643の最初の①から④は、09物語と79物語の
共用部分だと思うんだ。
二重構造の人の説を時間にすると、
09世界の79年に事件があって、
09年に記者が書き、79物語ができるはずで。
だから、ラウルやクリスティーヌの経歴は、
09も79もどちらも同じになると思う。
事件が起きたとき、きっと何度も書かれてて、それを変えたら
30年前の事件のノンフィクション?にならないから。
これで説明になってるかな?
650:名無しのオプ
08/11/21 16:52:34 yG6PBX/+
>>648
もああいってるからここでレスするのも申し訳ないんだけど。
>>649①と④はまるで質が違うよ。
①は作中記者が自分で昔オペラ座にいた人達に見聞きして調査したもの。
メグ・ジリーはバルブザック男爵夫人として登場。
原作の序章でペルシャ人登場以前に聞き込み調査したペルシャ人には関係のない部分。
④は作中記者がリヴォリ街でダロガにあった可能性はあるが、確かではない。
なぜならペルシャ人=作中記者ともペルシャ人=ブサイクはげエリックとも言ってるから。
(このあたりは実に曖昧)
作中記者の自作自演かも知れない。
少なくともペルシャ人というのは壮大な嘘つきだという事だから、
リヴォリ街にエリックが来たってのも大嘘かもね。
特にエリックのペルシャ時代、出自は噴飯ものの大嘘だって繰り返してる。
だから79年にクリスティーヌがエリックのために泣いた事も
金の指輪もすべて嘘。作り話。それはペルシャ人の口からだけ
語られた物だから。
ラウルやクリスティーヌの経歴
651:名無しのオプ
08/11/21 17:16:25 yG6PBX/+
「79年物語」でなく「79年シャニー事件」は
①ラウルが行方不明
②フィリップの怪死
のみを指しているんだよ。クリスの失踪は入れていいのか分らんが
その核の部分をペルシャ人が尾ひれをつけて作中記者に語ってる
ってのが二重構造説。
尾ひれの部分に④(リヴォリ街での涙・エリックの出自・ペルシャ時代)
が入ってるのが二重構造説だよ。
ごめんよく読んだらちょっと>>649を誤読していたかもだ。
①~④は共用部分で確実な作中実話。
だからそれ以外は「地下での拷問」も含めて嘘。
「地下での拷問」=「ペルシャ人の手記だから、そこに出てくる拷問機も
二重構造説に従えば偽ペルシャ人のオリジナルキャラであるポーファンの
エリックが作ったって事。
なんだか同じ事の繰り返しでみんなに申し訳ない。本当にごめん。
もう書き込みする気はなかったんだけど。
<<649 今後も二重構造説強化に励んでくれ!
652:名無しのオプ
08/11/21 18:07:01 Jks41fD6
じゃあ書き込むな。
つかいつの間にかエリックがポー好きなの確定かよ。
ほんと妄想ばっかで気持ちわりぃのな。
653:名無しのオプ
08/11/22 02:44:26 Odrh8ZsS
>642
私は蠍も含め「普通の人なら調べてわかること」しか伏せてないし、
それはいじわるじゃない。ちゃんと調べればいいだけで。
もちろん、原作読まないくせに原作スレにまで出張って、
妄想と小鼻ふくらませてヒス起こしてる馬鹿集団は,
調べる知能すらない普通じゃない人たちという証明にもなるけどね。
このヒス莫迦集団の所属構成はこんな感じね。
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