『読みました』報告・国内編Part.4at MYSTERY
『読みました』報告・国内編Part.4 - 暇つぶし2ch724:あぼーん
あぼーん
あぼーん

725:名無しのオプ
07/11/10 23:24:42 /cRr7yvS
>>724
ネタバレ氏ね

726:読後感 ◆VkkhTVc0Ug
07/11/11 13:22:15 PbAsbtjb
「椿姫を見ませんか」森雅裕(講談社)

ヒロインとしてオペラ公演を間近に控えた芸大生が毒殺された。
その場に居合わせた同級生の音彦は生前被害者から頼られて
いたこともあり事件に興味を持つようになる。さらに彼女の葬式で
知り合った少年を親友尋深と共に匿ったことから彼らは
事件の元凶となった幻の名画を巡る因縁に巻き込まれて行く―。

えへへへ、僕こういうの好きぃ。
主役コンビは「悪い金田一と美雪」って感じで、憧れるなあこういう関係。
同期の東野も学園もの書いてるけど、彼にはにはこういう
イーブンな男女関係は描けないでしょうね。例えるなら
ひがしのりは「スミス夫妻」で森雅裕は「新婚道中記」って感じ。

ミステリーとしてはいわゆる「崩した本格」というタイプかな。
ぶっちゃけプロットは大したことないけど伏線の張り方が自然で巧い。

森雅裕……癖になるかも!?

727:あぼーん
あぼーん
あぼーん

728:名無しのオプ
07/11/11 13:39:27 Svrypuwj
727、お前w

729:名無しのオプ
07/11/11 13:43:01 5KoG9PWx
叙述だ、だけじゃネタバレにはならんよ。
叙述専門に書く某作家がいるだろう。当然その作品は叙述だと心得て読むわけよ。

730:名無しのオプ
07/11/11 13:47:09 PwUlHL88
それって凄い特殊な例じゃん
普通は叙述ってわかるだけで充分ネタバレだろ

731:名無しのオプ
07/11/11 13:51:58 5KoG9PWx
新本格以降、広い意味で叙述に入る・叙述的要素がある、そういう作品がむしろ主流ともいえるので、
現在のミステリーを読む時は叙述ではないかと疑って読む心構えもいるしね。

732:名無しのオプ
07/11/11 13:57:28 PwUlHL88
だからさ、叙述だって知ったらその心構えも糞もなくなるだろ
推理の幅もかなり狭まるわけだし

733:名無しのオプ
07/11/11 14:17:22 U9GV6qpH
>>727
小説の楽しみ方を知らないだけだ>多分そう言われるだろうと予想してた。
でもね、今回はミステリを楽しもうと思って読んだんだ。>>731のような経緯は
知らなかったんだ。
私の立ち位置から言わせてもらえば、叙述トリックのミステリは「推理小説の雰囲気がする小説」だ。
まあ、こっちが勝手にミステリに対して、思い違いをしてただけといわれればそのとおりだし、
こんな言い分はとっくに、盛んにしてるんだと想像するけど。
ネタバレはスマン。
本格推理とやらを捜してみるは。




734:名無しのオプ
07/11/11 15:56:46 SwYz59Fm
>>733
じゃ、削除依頼だしてね。ネタバレはNG行為だから。

735:書斎魔神 ◆AhysOwpt/w
07/11/11 16:52:21 jBcSaRMq
山崎豊子『華麗なる一族』を再読。
物語展開のキーとなる鉄平出生の秘密というミステリ性も加味された
刊行当時は大ベストセラー、映画化もされ、最近ではキムタコ主演のテレビドラマが
ヒットした言わずと知れたとでも称すべき作であるが、
官庁再編により大蔵省が財務省と金融検査庁に分割され、3大メガバンク誕生で
金融再編が終着点を迎えたかに見える現在からみれば、当時は斬新な発想だったと
しても小が大を食う銀行間競争も金融昔話と化した感はあり、風俗等の時代設定の
古さも目立つ。
執拗に描かれる万俵大介の妻妾同居・同衾生活は、今読んでも言い知れぬおぞましさが
あり、この点につき普遍性が感じられるのは面白いものがある。

736:名無しのオプ
07/11/11 18:17:34 5KoG9PWx
昔の小説の風俗描写が古いって、そんなこと言ってもしょうもないじゃないか。
逆に昔の風俗が活写されていて興味深いと受け止めるべきだろう。

737:あぼーん
あぼーん
あぼーん

738:名無しのオプ
07/11/11 21:12:20 1Mc3foiq
「星降り山荘の殺人」倉地淳
犯人には驚かされし楽しめた。
だけどネタ晴らしのあとの展開がつまらない火サスみたいだったのが残念。

739:名無しのオプ
07/11/12 02:57:39 yS49OpCa
乾くるみ「イニシエーション・ラブ」
単行本 原書房(2004)/文庫 文春(2007)

中途で「あ、アレなんだろうな」と気付いた。
文庫で読んだんだが、帯がいかんわ。

740:名無しのオプ
07/11/12 11:21:06 EJpiP4qq
イニシエーションと聞くとどうも違うことを思い出す……

741:名無しのオプ
07/11/14 16:11:46 jWdwSp/3
中野順一「セカンド・サイト」(文春文庫)

デビュー作。
ミスフロから出る新作と主人公が同じみたいなのと、粗筋が気になったんで買ってみた。
どうも音楽やってる主人公、ってものに弱いんだよなあと再確認。
超能力の類がちょっとだけ(飽くまでちょっと)絡むってのも好きみたいだ。
文章も読み易かったし楽しめたので、新作も買うことにした。

しかし、たった一行読み飛ばしただけで主人公の年が辻褄合わなくなってしまって
ちょっと混乱してしまった。
我ながら間抜けだ…

742:書斎魔神
07/11/17 22:09:34 sa5qlxNN
立花隆『ぼくの血となり肉となった500冊そして血にも肉にもならなかった100冊』
久我勝利『読んでから死ね!名著名作』の読書本2冊を一気読みしてみた。
前者は、雑誌連載をまとめたものということもあって、少し古いものが多いせいか
筆者が読みたいと思うような本はほとんど紹介されておらず、
(笠原和夫『映画はやくざなり』、西成活裕『渋滞学』ぐらいか)
後者に関しても、『それから』『幽霊』『白痴』『金閣寺』『嵐が丘』『渋江抽斎』
『黒死館殺人事件』等を二回以上読んだという著者とは気が合いそうもない。
(ブログに詳しいが、上記作品はいずれも私が読むのに難渋したか、
評価していない作なのである)
しかしながら、同じ読書人同士(同志か(w )、お互いに合い通じるものはあろう、
タカシ、クーちゃん、書斎氏と呼び合いながら、一献の機会を持ちたい気はしている。

743:名無しのオプ
07/11/17 22:12:32 AjFN64lx
叙述トリックというのがどんなものなのか分からないので教えてください。


744:名無しのオプ
07/11/17 22:55:00 VAdzMZbE
>>743
AさんとBさんがいました



745:名無しのオプ
07/11/17 23:06:28 AjFN64lx
>>744
いわゆる映像化不可能といわれてる奴と考えていいですか。


746:名無しのオプ
07/11/17 23:15:54 m3WY95oJ
作者が読者に対して仕掛けるトリック。
人物の性別誤認とか。

中町信・折原一とか。ほかにもいっぱいいるけど、
叙述とばらしていいのはこの二人の作品だけ。

747:名無しのオプ
07/11/17 23:18:57 AjFN64lx
>>746
ありがとうございます!
ところで、どうしてその二人のはばらしてもいいのかな?もっとすごい
仕掛けがあるからとか?


748:名無しのオプ
07/11/17 23:19:16 c71W7R8E
海外作家だけどクリスティも叙述トリックが多いな。

749:名無しのオプ
07/11/18 00:14:26 ZSwIIzat
>>747
叙述トリックの説明に関しては746の通りだが、誰の作品なら
バラして良いか悪いかなんてのは全くの主観だから鵜呑みにしないように。

750: ◆XjFtIkbasQ
07/11/18 10:11:17 htrXxjfU
西澤保彦『依存』(2000→2003、幻冬舎)【7点】

タック&タカチのシリーズ第五弾。いつものメンバーで大学教授の
自宅に遊びに行ったタックは、教授の後妻が母の美弥子であることを
知り驚愕する。美弥子の真意とは?

これまでのシリーズでは影の薄いウサコ視点で、正直前半は文体が合わない。
飲み仲間の周囲で起こる「奇妙な出来事」に関するいつものディスカッショッン
推理も真相も正直感心できない。シリーズ読者だから物語の展開は気になったが、
ミステリとしては【6点】くらい。本作だけ読んでもあまり楽しめない。

751: ◆XjFtIkbasQ
07/11/18 10:20:01 htrXxjfU
西澤保彦『謎亭論処 匠千暁の事件簿』(祥伝社、2001)【6.5点】

タック&タカチのシリーズ短篇集。大学生時代・社会人時代のボアン、
タック、タカチ、ウサコが登場するのでシリーズ読者としては愉しんだが、
ミステリのネタとしては【6点】。いつも以上のこじつけが目につく。

一番驚いたのはウサコの現在。『メフィスト』掲載時に読んだことを
思い出したが、シリーズ読者でもなかったあのころは、
「なんじゃ、このミステリは」と思ったことであるよ。





752:名無しのオプ
07/11/18 15:46:37 qoSH99Wp
我孫子武丸「殺戮にいたる病」 
単行本 講談社(1992)/文庫 講談社(1996) 

グロテスクとされる描写は別に気にならなかった。
まあキッチリ騙されたけど。

とりあえず初心者の私としては、『マジで「やられた!」ミステリ』スレの
テンプレ作品を順次あたってみようと思っているんだけれど、
全部読んだらある程度は「耐性」がついてひっかかりにくくなるのかな?

753:名無しのオプ
07/11/18 15:52:39 u4XMUYQy
そりゃそうだ

754:名無しのオプ
07/11/18 15:54:45 KNkTD+Dx
>>752
ひっかかりにくくなるというよりは、その手の作品に食傷気味になりくだらなく思えてくる。
個人的偏見だがw

755:名無しのオプ
07/11/18 18:03:40 JVO70YXk
やられた!スレと初心者スレのテンプレ作品を交互に読むべし
重複してるのもあるがな・・・

756:書斎魔神
07/11/18 21:36:41 2s1YAiVL
『岡本綺堂随筆集』を読んだ。
『半七捕物帳』や怪奇小説、『修善寺物語』『番町皿屋敷』等の戯曲を読んだイメージ
では、淡々としてクールな感さえ受ける作者だが、意外にウエットでエモーショナルな
面が感じられる随筆が多く収められており意外であった。
(左足の1本を失った蟹に対する自身の共感を綴った「蟹」、仏における戦場見学を
通して現地の人々への作者の思いを描く『ランス紀行』、亡き甥への想いを句に託した
『叔父と甥と』等々)
句を嗜む著者の随筆だけあって花鳥風月に関する文章も多く、私事に関するものも
あるが、やはり筆の冴えを見せるのは、怪談・奇談を語るエピにおいてかと思う。
何か裏がありそうだが奇談のままに終わる『狐妖』(随筆『二階から』の一編)、
小品ながらリアルな恐怖感が溢れ、綺堂怪談中でも屈指と推す声もある
『怪談』(『御堀端三題』より)、そして『温泉雑記』にある厠の怪談、
作者の見聞である心中があった部屋の怪異談等々、
非常に短いながらも日支の妖怪比較論考『妖怪漫談』も面白い。
そして、最早『奇談』の段階に達しているとも言い得る『拷問の話』は、
江戸牢内における拷問の実態もわかる迫力満点の読物である。

757:名無しのオプ
07/11/19 22:46:03 8RCooSGy
ドグラマグラを多感な時期に、読み終わったら精神障害になるという
帯の文句につられてドキドキしながら読んだが、全然頭に残ってない。
残ってないことが、障害を受けたということなのか。ノルウェイの森が爆発的に
ヒットしてるときに読んだときと全く同じ反応なのだ。どうも、自分は
心の病に頼るお話が苦手みたいだ。

758:名無しのオプ
07/11/20 11:55:25 I8KMm0f8
ネウロ新OP2万HITw
お前らもっと見ろww
URLリンク(www.nicovideo.jp)

759:名無しのオプ
07/11/21 00:32:25 zxeKPekF
■■■書斎ミス住警報発令中■■■
書斎は現在、全ての書き込みに対して
挑発的なレスを返してくる模様です。
ミス住の目的は、皆さんの感情を弄び、
板を機能不全に陥れて自己満足に浸る事にあります。
書斎の煽りに乗ってはいけません。
ミス住にマトモな返答を期待してはいけません。
■ただひたすらに無視し続けて下さい■
ひとりでも反応すれば、書斎は大喜びで更に挑発してきます。
煽り耐性の無い方は、当分の間書き込みを控えて下さい。
ミス住撃退には、皆さんのチームワークが、何よりも大切です。
ご協力よろしくお願い致します。
★★★基本に戻ろう★★★
★ 書斎は、放置されるのが一番キライ!
 → ウザイと思ったらそのまま放置!
★ 放置されたミス住は寂しくなって、煽りや自作自演であなたのレスを誘います!
 → 釣られてレスしたらその時点であなたの負け!
★ 反撃は書斎の滋養にして栄養であり、ミス住が最も喜ぶことです!
 → 書斎にエサを与えないで下さい
★そんなミス住を見かけたら、
 → 同情と哀れみの気持ちを込めて華麗に放置スルーしてあげましょう。


760:読後感 ◆VkkhTVc0Ug
07/11/22 14:01:33 nTnGqSox
「警官の血」佐々木譲(新潮社)

昭和二十三年春、安城清二は警官になった。生活の安定、ただ
それだけのために。やがて彼は駐在警官となりある事件に遭遇する。
その事件こそが、始まりだった―。

普段ならまず手に取らない様なものをこのミス1位らしいというだけで
読みました。そんな自分が好きなんです。
そういや昔「アトレイデスの血」(未読)という小説がありましたな。

閑話休題。最初は単に日常を追ってるだけっていう感じで、
起こる事件も並列的で処理に至るプロセスも半ば流れ作業化しており
入り込めませんでした。中学生を標的にしているかの様な文章も
マイナスで。
ただ二部以降からは大分躍動感がまして少しずつ楽しくなりました。
でもラストで明かされる真相は引っ張り過ぎだし、半分後付けめいた
要素もあり違和感が残りました。

結局大河小説、年代記としての面白さ以上のものは読み取れず、
求めて読む程のものでは無いとの感想に至りました。
最小公倍数的な1位ということかな。まあ去年よりはマシですが。

761:名無しのオプ
07/11/22 16:01:14 o8//+U4s
このミスが出た最初の頃はガイドブックとして良かったんだけど
今はあれや類書はミステリーをつまらなくさせてる元凶だね
少なくともあれらに影響される国産ミステリーはもうダメ

762:名無しのオプ
07/11/22 16:32:41 i2TuaOTf
たいしたミステリ理解者だ……

763: ◆XjFtIkbasQ
07/11/22 20:02:50 z22/vNaE
西澤保彦『解体諸因』(1995→1997、講談社文庫)【7点】

タック&タカチのシリーズ。死体の解体をテーマとした連作短篇集。
作者のデビュー作ということもあり、推理「小説」という点では
ぎこちないが、ロジック&トリックは豪快。
現在の作者にリライトしてほしいようなネタも多い。

登場人物の設定がけっこう変わっているが、まあご愛嬌。
最終章がもう少していねいに説明・解体されていればと、
ちょっと惜しい気がする。

764: ◆XjFtIkbasQ
07/11/24 00:16:38 Q7M4808n
西澤保彦『黒の貴婦人』(2003→2005、幻冬舎文庫)【7点】

タック&タカチのシリーズ短篇集。短篇4+中篇1。
ミステリ小説としての出来は、正直普通。
「まあ、そういう解釈もできるけどね」というのが感想。

だけどキャラクター小説としては続きがおおいに気になる。
そういう意味では『依存』に続く長篇に期待したい。
これでシリーズの既刊分は全部読んだことになるが、
実に楽しい読書だった。

765: ◆XjFtIkbasQ
07/11/24 00:42:04 Q7M4808n
高木彬光『人形はなぜ殺される(新装版)』
        (1955→2006、光文社文庫)【7点】

説明無用の古典的名作を初読み。
すでにメイントリックについては後発某作家の某作品を読んでいたので、
その点での驚きはなかった。大仰な言い回しは鼻につくものの、
解説を寄せている二階堂黎人などに較べると、物語の展開は速い。

古きよき時代の本格物で、こういう雰囲気は好き。
併録の短篇「罪なき罪人」「蛇の環」は標準作。

766:書斎魔神
07/11/24 10:43:33 Ay2RLgCU
十河進(そごうすすむ)『映画がなければ生きていけない1999-2002』を
読んだ。
メルマガの連載を収録した上下2段組・600頁近いエッセイ集である。
ミステリ(取り上げる作品を見ると著者はハードボイルド、冒険小説好き)、
映画、軽音楽(ジャズ中心)等の話題が満載で、著者の主観に走り過ぎたような記述も
多いのが気にはかかるものの、大部のわりには気軽読めるものに仕上がっている。
しかし、私自身はスーパー・サスペンスとして評価する『天国と地獄』を低評価、
弱者蔑視の観点があると断定する著者とは個人的には仲良くなれそうもなさそうである。
(あの作は、山崎努の犯人、仲代達矢の警部等、若き日の名優たちの極端に走ったキャラ
が魅力なのである)
しかしながら、単なる作品評等にとどまらない『私』を起点とした書き口は、
美化されたように感じる部分があるものの、面白くもある。
(一例を挙げれば、『クージョ』の原作にも映画にも論考せず、
ジョギング中に犬に襲撃されたエピを語る等)

767:名無しのオプ
07/11/24 11:17:39 ObDr/b+Z
真性包茎w早く病院で剥いてもらえw

768: ◆XjFtIkbasQ
07/11/26 02:56:13 7SMBYk08
『密室殺人事件』(1994、角川文庫)【7.5点】

広い意味での密室をテーマとしたアンソロジー。阿刀田高・折原一・
栗本薫・黒崎緑・清水義範・法月綸太郎・羽場博行・連城三紀彦の
短篇を収録するが、バラエティに富んでいておもしろい。

馬鹿馬鹿しい清水「モルグ街の殺人」、
設定はおもしろいが硬質な文章で損してる羽場「虚像の殺意」、
大胆な真相で意表をつく阿刀田「天国に一番近いプール」が印象深い。

769:名無しのオプ
07/11/26 13:33:47 /NUSnem3
『スノーバウンド@札幌連続殺人事件』 平石貴樹

はてなの感想を一通り回ってみたら
地味言われすぎでワロタw
僕の感想も同じだ。地味なのだ。
色々とやっているんだけど、地味な印象は拭えない。
メル欄とかもう少し見せ方変えれば華になるのに。

奥付見ると、06年11月15日になってるので
本ミス08の対象なんだよね。
ギリギリ20位以内に滑り込む事はありそう。
本格好きなら地味とか言いつつも嫌いになれない作品かと思う。

770:あぼーん
あぼーん
あぼーん

771:読後感 ◆VkkhTVc0Ug
07/11/28 02:44:08 iwJ3LCTX
「桜子は帰ってきたか」麗羅(文藝春秋)

弁護士の久能真人は東北へ巡礼に出た祖父が自殺を遂げたとの
知らせを受ける。当初は何の疑いも抱かなかった真人だったが、
十三回忌法要にやって来た朝鮮人呉の話を聞いたことから
祖父は殺害されたのではないかと思い始める……。

久々某スレからのセレクト。
中国から出稼ぎに来て歌舞伎町で働きながら書きました。嘘です。
つまりそれぐらい期待外れでした。しょっばなは中々良い感じ
だったのですが、事件が発生した後は何やら類型的な流れに
陥った臭いがしまして「こりゃ危ないぞ。ああなるかも」
と思っていたら何と、「ああ」までも到達せずに終りました。

本作は本格と言うより私立探偵小説(ハードじゃないハードボイルド
みたいなもの)ですが、それはまだしも無駄な道具立てもあったりして
どうもわざわざ読む価値は無かった様です。

772: ◆XjFtIkbasQ
07/11/29 03:27:27 NDEfEo4B
真保裕一『発火点』(2002→2005、講談社文庫)【7.5点】

父を殺害した沼田が仮出所したことを知る杉本。9年前の事件以来、
はじめて故郷の西伊豆に帰り真相を探ろうとする。被害者の息子として
生きてきた21歳の杉本が知る沼田の動機とは?

真保作品の中では評価の低い本作。序盤~中盤の杉本のダメっぷりは
いちどに一章読み進めるのがせいぜいだが、中盤以降はかなり読ませる。
展開は地味で、爽快感とは無縁のストーリーだが、これも作風か。

ラストに賛否はあるだろうが、個人的には「ほっ」とした。

773:読後感 ◆VkkhTVc0Ug
07/11/30 14:40:44 hLdUEwsz
「シオンの娘に告げよ」典厩五郎(立風書房)

戦後間もないGHQ支配下の日本。
石川県で起きた老人の不審死を追う刑事黒崎はその裏に
国家権力の影を見て独自に調査を進める。
所変わって東京では映画会社に勤めている木暮が社長と共に
莫大な融資を約した相手と面会していた。その正体に驚いたのも束の間、
彼から巨大なダイアモンドを預かり鑑定に持ち込んだ木暮は
逮捕されてしまう。
騒動の背後に見え隠れするM資金の謎とは?

某スレからのセレクト。面白かった~。エンタメ読んだって感じ。
こんなの独力じゃまず行き着かない。大元帥に敬礼! テンキュー。

荒唐無稽に過ぎず、かと言って地味でもなく、プロットも錯綜しているが
読みやすく、骨の髄までまでサプライズが施されている。
加えて、主人公のサイドストーリーも盛り込み内容十分。

日本に大したものがないと言った「沈底魚」の作者はこれを読んで
いなかったのではないか。当時の評価が気になる。ベストテン入り
してもおかしくないと思う。

追伸 この作者は以前真田幸村の何とかってトンデモIF小説を
読んだ切りだったがこんな作品があれならもっと読んでみよう!
……とはならないのが小生の賢いところ。一期一会で満足しとかないと
不幸になる予感がする。

774:名無しのオプ
07/12/01 11:50:11 lY64CtB6
北山猛邦 『クロック城』殺人事件

十一人委員会やSEEMは全く出てくる必要がない。終焉の世界やら、ゲシュタルトの設定が活かされていない。
人物像や背景が描ききれていない。消化不良のトリックなど不満は多いが、頭部を持ち去った理由で救われたかな。

775:書斎魔神
07/12/01 15:03:42 8zQbFAKw
ミステリファンなら読み落とせないと思われる手練れの書き手によるエッセイ集を
2冊読んだ。
『田中小実昌エッセイ・コレクション3 映画』と
『小説は電車で読もう 植草甚一スクラップ・ブック32』である
前者は、昭和の荷風(?)とでも称すべき筆者(一応、直木賞作家だし)が
東京の町を筆頭に、滞在先の海外でも映画を見まくりまくる、映画放浪記的作。
自己の感覚で話題の大作(当時)や名作を、あっさりと『いも』と断定してゆく
筆致が面白い。
ただし、内容的には映画評ではなくして、私的映画&映画館(今は亡きもの多数)所感
といった風のものであり、これが肩が凝らずまた良し。
後者は、70年代の粋な趣味人による今や死語と化した中間小説評を纏めたものであり、
池波正太郎、松本清張、山田風太郎、新田次郎、筒井康隆、小松左京、笹沢左保、
鮎川哲也、都筑道夫、結城昌治等々、このメンツが毎月小説雑誌にがんがん新作を発表
していた70年代前半の時代の凄さをあらためて感じさせるものがある。
岡本吉古、河野典生等の当時はメジャーでありながら、今では全くと言ってよいくらい
読まれなくなってしまった作家の名が見られるのもある意味で感慨深い。
(知名度は健在だが、藤本義一や野坂昭如も同様か、とにかく70年代はがんがん
書いている)
思うに、J・Jはホームビデオが普及する80年代さえ見ずして逝き、
コミさんも21世紀の本格的なネット時代を知らずして逝った・・・
この2人の著作を見ると、今は粋な仕事人&趣味人が死滅した時代という感を強く抱いた。
余談ながら、
永嶺重敏『東大生はどんな本を読んできたか 本郷・駒場の読書生活130年』も読んだ。
本書中のミステリ関連の話題で面白いのは、東大の学生生活実態調査における好きな作家
の項目で、80年代にJDが調査対象(JDのみ、あるいは男女)になった年度には、
アガサ・クリスティーの名が挙がっており、
そして、2000年の調査ではアガサの名が消え、宮部みゆきが登場していることで
ある。90年代にみゆきが世界的なミステリの女王であるアガサに取って代わったという
事実が読み取れる。
これは東大生に限らない一般的な傾向ではなかろうか。

776: ◆XjFtIkbasQ
07/12/01 19:22:43 Vn7S7ZIj
西澤保彦『完全無欠の名探偵』(1995→1998、講談社文庫)【6点】

他人の深層心理に働きかけ、饒舌にさせる特殊能力を持つ山吹みはる。
大富豪の依頼を受けて孫娘りんのお目付け役として短大の事務員となる。
りんが高知で就職したのはなぜなのか。またその周辺の事件の真相は?

みはるが出会う人物の周辺の「小さな事件」がどんどん積み重なって、
ひとつの事象を描き出す構成だが、必要以上に人物を登場させたため、
複雑すぎる内容となっている。まだまだ習作の域を出ていない。
やりたかったことはわかるんだけど・・・


777:読後感 ◆VkkhTVc0Ug
07/12/01 23:56:38 nK9X/+CU
「銃とチョコレート」乙一(講談社)

貧しい移民の息子リンツは父と買い物をしたついでに聖書を手に入れる。
家に帰ってから、本の中に地図が挟まっているのを見付けたリンツは
ふとしたことからそれが世間を騒がせ続けている怪盗の物だと悟り、
怪盗を追う探偵ロイズに知らせるのだが……。

叢書一売れたとか。ラノベオタが半分アニオタが半分か。しかし
気持悪い絵だ。全員イッてる。

ストーリーは読ませた。年末のベスト予想でグリフィンと比較され
のりりんシンパの気があった自分はペッって感じだったけど
読後の感想は児童書としては本作が上かなと思った。全体のバランスが
良く、主人公に感情移入しやすいから。グリフィンの方は
単一な意味でのストーリー性がおざなりかな。
その代わりミステリーとしてはグリフィンが上。本作には狭義の
謎や謎解きがほとんど無いから。それにキャラクターがやや雑な印象。

追伸 残りでは菊地秀行が楽しみだなぁ。もし本作が菊地作なら
きっと彼女はあのシーンであいつに……ウヒヒ。

778:書斎魔神
07/12/02 12:07:03 HQ+ylbHI
松本清張『野盗伝奇』を読んだ。
主君の命による暗殺に成功しながらも冷遇された信州高島藩士秋月伊助は野盗の群へ身を
投じ大暴れ。
主人公伊助はイケメンではあるものの、時代小説にありがちな爽やかな正義感ではなく、
野心的で斜に構えたところもある癖があるキャラ設定にしたのは面白かったのだが、
後半は単純なヒーロー化してしまうのが残念だし、それ以上に御都合主義連発の展開は
しょうもない。
野盗に関する歴史的考察、甲州の山岳地帯を舞台にしているため丁寧な情景描写等の
作品の装飾部分は読ませるものがあるだけに、肝心のストーリーの短絡さが惜しまれる。

779:名無しのオプ
07/12/02 12:14:12 e+Vdi8O8
>>778
あれは深く考えず男装の美少女藤乃に萌えるのが、現代における正しい読み方。

780:書斎魔神
07/12/03 19:38:14 p64dJF70
小林信彦「袋小路の休日」を読んだ。
ミステリにも縁が深い著者の作品集である。純文学苦手なミスヲタにもお薦め。
収録作品中では、博文館の伝説の編集者を描いた「隅の老人」はミステリファンなら
必読だ。
「根岸映画村」の松竹からATGへ移った不遇な映画監督(うるさ方の会長というのは
城戸四郎だろうが)、「自由業者」のDJ出身の放送作家兼タレントとは、それぞれ
誰がモデルか推理してみるのも一興かと思う。


781:支 
07/12/03 20:15:28 rA5khDTJ
ミス板の住人が読まないような本を推す、書斎さんの慧眼には頭が下がります。
なるべく他人から突っ込まれないようにするには、このようなセレクトになるのですね。
さすがです。書斎さん。

782:名無しのオプ
07/12/03 21:18:35 MHpl3Qtq
他人から突っ込まれるのが、怖くてしょうがない、童貞書斎(しかも包茎)w

783:名無しのオプ
07/12/03 22:46:46 H3cuuEWU
結局「だから?」というレス内容だしw

784:名無しのオプ
07/12/03 23:32:18 WO9Vy5As
書斎は感想文を書き込むより、まず日本語を勉強しましょうw

785:名無しのオプ
07/12/04 09:47:50 5XFnPVeC
『たったひとつの』 斎藤肇 

第2回本格ミステリ大賞の候補となった作品。
8つからなる連作短編集。と言ってしまっていいのかな。
ひねくれてた。とてもひねくれてた。
7つ目の短編のノリで自作解説を200頁くらい書いて
文庫化してほしい。


786:名無しのオプ
07/12/04 10:34:08 tg4l3oF9
鯨統一郎『まんだら探偵空海 いろは歌に暗号(かくしごと)』 祥伝社 2004年

タイトルだと、弘法大師空海が作ったとの伝説がある「いろは歌」の秘密を解く話のようにとれるが、
内容は「薬子の変」の一部始終を描いた歴史小説風ミステリー。
空海がこの事件に巻き込まれつつ、その真相を解き意外な首謀者を指摘する。
といっても特に驚くほどのものでもない。
最大のトリックは山を消し去るというものだが、これも種明かしされれば
ああそうなの、って感じ。
で、この著者のいつものように文章が生硬、性描写が妙に露骨。
空海の人物像も、異能の持ち主だがもっさりした田舎坊主というキャラクターで、
個人的には空海=スタイリストというイメージがあるので、すごく違和感を感じた。
まあ暇がある人は読んでみたらいい。

787:読後感 ◆VkkhTVc0Ug
07/12/05 02:07:44 biuQdr2X
「隠蔽捜査」今野敏(新潮社)

相次ぐ殺人事件の対応に追われていた警察庁のエリート官僚竜崎は、
浪人生の息子が自室でヘロインを吸っているのを発見する。
自身のキャリアや家族の将来に及ぼす影響を思い動揺する竜崎。
そんな中、浮かび上がって来た殺人事件の容疑者は警察全体を
揺るがしかねない人物だった……。

「警官の血」以来警察小説は不安だったが、さくさく読めた。
こっちのがエンタメ度高いみたい。権力者が主役だから
話が動き安いというかね。主人公の造形も気に入った。こういう
ヒーローは今リアルで必要だよね。某防衛省OBを重ね合わせて
みたりしたw

ただ、終盤に入るにつれ少しあざとさを感じる様になった。
御用小説というと言い過ぎだけど金シール貼ってても違和感ない感じ。
続編も読む予定だが主人公が変わらないか心配。

788:注! ルールに変更点があります
07/12/06 01:37:19 IQ440aV+
現在、「2chが選ぶこのミステリーがすごい!2008」の投票を行っています
こちらに投票お願いします 

2chが選ぶこのミステリーがすごい!
スレリンク(mystery板:129-番)

【以下のルールを守ってください】
・投票スレの>>1-3は無視してください。
・対象作品は奥付表記で2006年11月~2007年10月の期限内に発行された広義のミステリー作品。
・6作品以内で順位をつけて投票すること。
・必ずしも6作挙げる必要はない。1作でも投票可とするが上記に書いてるように順位はつけること。
・1位=10点、2位=9点~6位=5点で集計。
・国内作品と海外作品は別々に投票する。
・一行以上の総評必須(ネタバレ禁止)投票スレ>>129の「各作品に一行以上~」は間違いです
・宝島社の作品は対象内
・投票期間は12月6日~1月15日まで


今年のこのミス、本ミスなどのランキングです。参考にしてください
国内編 スレリンク(mystery板:130-133番)
海外編 スレリンク(mystery板:134-138番)

789:読後感 ◆VkkhTVc0Ug
07/12/06 17:06:33 CKzgqbvQ
「果断 隠蔽捜査2」今野敏(新潮社)

竜崎の署の管内で強盗事件が発生し、その後逮捕を免れた犯人の一人が
人質を取って立て篭ったとの情報が入って来る。竜崎は現場に向かい
ある判断を下すが、それが思わぬ事態を招くことになる。

本当さくさく読めるわ。これはキャラ萌え小説だね。今回は
本格ミステリー的な要素もあるがやっぱり本質は主人公の人間性に
ニラニラすることにあると思う。ただ、少しオールマイティー化してるかも。
懇談会での発言とか現場主義的な心情とか。

ともあれキャラクターに対する愛着が感じられるのは良い点だと思う。
決して浅いまま使い捨てしない所が気に入った。
某時代作家みたいじゃなくて。

追伸 邦彦はもう止めとかんとヤブヘビになりそう
曖昧でばってん でもプリっと小堺キンキン

790:名無しのオプ
07/12/06 17:10:24 cmmOkTBW
君とは逆に>>787の作品は主人公始め登場人物のだれにも感情移入できない嫌な人間ばかりで
読み通すのが辛かったよ。

791:名無しのオプ
07/12/07 04:18:57 r7lAOdBO
『乱鴉の島』 有栖川有栖

本ミス07国内1位作品。
うん、1位はどうかと思うけど面白かった。
1位とったせいで不当に評価されてる気がするw

メル欄の理由はよかった。そこから始まる言葉遊びも。
ロジックもよい。が小粒と感じられるかもしれない。
のでもっと衒学趣味抑えて、早く事件起こして欲しかった。

あとがきで作者が言ってる核としたアイデアは面白いと思うが
この方法で提出するのがベストだったのか?という気がする。
このアイデアを隠しながら物語は進むのだが
明かされた時に感心するかと言うと・・・。

なくても別に1冊引っ張れたと思うんだよな、ロジック周りで。
バランス悪くしてるように思える。

792:書斎魔神
07/12/08 17:06:40 +HFCcWyf
『田中小実昌エッセイ・コレクション5 コトバ』を読んだ。
前記した『コレクション3 映画』が案外と面白かったので手にしてみた。
ミステリの翻訳も多い著者だけに、気軽に読める私流翻訳談義や裏話が多く
収録されているものの、コトバというテーマ、本の話題になると映画の話題の時以上に
東大哲学科中退のコミさんのインテリ(御本人はこの呼称を厭うだろうが)らしい一面
がかいま見えて来る。
コトバは単なる伝達手段にあらず、というのがコミさんの基本スタンスであり、
ここから翻訳不可能論という持論にも繋がって来たわけであろう。
しかし、カーター・ブラウン、A・A・フェア、ハドリー・チェイス等々、
コミさんが翻訳し、愛した作家の作品群がほとんど絶版・品切れ状態なのには、
時代の流れを痛切に感じさせるものがある。

793:読後感 ◆VkkhTVc0Ug
07/12/08 19:50:58 2wUgJMSe
「あした、カルメン通りで」森雅裕(講談社)

無事に大学を卒業し、北海道で講師をする音彦はオペラ歌手として
3年振りに凱旋帰国を果たした尋深と再会する。彼女は札幌での
公演のためマリア・カラスの再来と言われる歌手らと共に同地に
やって来たのだったが、本番中の楽屋で盗難事件が発生しカラスの
所有物であったという金の十字架が奪われてしまう。二人は
十字架に纏わる因縁を巡るゴタゴタに巻き込まれてゆく。

僕前作はかなり熱狂してたはずなんですけど、今回少し冷めました。
キャラクターのテンション自体は変わってないんですけど、
彼ら成長しちゃったんですね。もう学生じゃないんです。
それなのにあの上から目線と型に嵌った様なメディア・体制批判は
ちょっと頂けません。加えてミステリー分も薄まっている様です。
動機の面で弱いですし、前提が偶然に頼っていますし。

3作目はあまり期待せずに読もう。

794:名無しのオプ
07/12/08 20:18:18 avOAEhnY
『きみとぼくの壊れた世界』 西尾維新

初西尾維新。
これは本格ミステリを意識して書かれた作品らしいので読んでみた。
(当方は本格好きー)

ミステリとはあまり関係ない部分での語りを
鬱陶しく感じたり面白く感じたり…。
自分は全体的には楽しめたので幸い。

推理の前提の話し合いが面白い。
これはもしかしたらラノベからのお客様
ミステリにあまり慣れてない人への説明も兼ねていたんだろうか?
後期クイーン問題に触れながら、探偵の役割は法的に犯罪を立証することと定義することで
操られてる奴なんてしったことかと嘯くのは笑ったし見事だ。うわあ……。

トリックは偶然にも予想がついたけど
伏線はしっかり張られてたように思う。

探偵・病院坂はキャラが立っていてよかった。
イラストはどうなんだろうなぁ。プラスに作用してるんだろうか・・・。
妹は必要だったのかな?


きっと作者は僕みたい中途半端なにわかミステリ読みより
ずっとしっかり系統的にミステリも読んできてる人間。
だが、あとがきであるように、飽きてしまった口なんだろう。
そう言わずに年に1作くらいでも本格ミステリにも作品出して欲しい。

同じシリーズの『不気味で素朴な囲われた世界』に期待が高まる。
あとデビュー作にも。

795:名無しのオプ
07/12/09 00:05:03 C0GQOESF
読後感うぜー。

796:名無しのオプ
07/12/09 00:17:41 FpYrdVHo
読後感よりその上のパクリ野郎がもっとうぜー

797:名無しのオプ
07/12/09 00:18:40 gua4/QAz
どっちもうざい

798:書斎魔神
07/12/09 13:54:32 B+KBu3xU
中込重明著「落語の種あかし」(岩波書店)を読む。
「落語」そのものを謎解きの対象とした、凡百なミステリよりもはるかに面白い著作
である。
落語には、シナや本邦の民話、読本等を素材にしているものが多いことは良く知られて
いるが、欧州の小説となると「えっ!」とならざるを得ない。
さらには、「怪談乳房榎」のように素になった故事来歴があったとばかり思っていた話が
実は…という次第。
そして、ピカレスク・ストーリーの傑作「黄金餅」に、因果応報となる後篇が
あったのではという話(速記は未発見)も見落せないものがある。
読み易く面白いが、若くして世を去った研究家の豊富で幅広い読書力をベースにした
力作かつ労作であり、私のような落語という大衆文化に興味を持つ知識人には必須の
読物と言い得る。ただし、大量に刊行されている新書ミステリを読む耽ったうえ、
「なんとも凄まじいまでの美少女探偵の推理、最終章で遂にキタ―!」とか、ブックオフで
絶叫しているドキュソなミスヲタには無縁な一書とは言えようかと思う。


799:名無しのオプ
07/12/09 14:35:28 v8G2xf9Q
世の中には落語ヲタとでも言うべき連中がいる。
小中学生のころから寿限無を唱え大学の「落研」のようなところに入ってしまう手合だ。
俺はなんか知らんがそういう奴等が嫌いだ。

800:書斎魔神
07/12/09 15:37:59 7vONORbQ
三好徹『砂漠と花と銃弾-自選傑作集』を読んだ。
時代性を感じさせる古い刊行物であり、内容的にも特筆すべき点はないが、
自選傑作集と題されてはいるが、セレクト時点で単行本未収録作品に限定したと
記されており、直木賞受賞作品『聖少女』も天使シリーズ(テレビドラマ化もされた
ヒット作)の傑作『汚れた天使』等も収録されていないが、推せる作品が無いわけでもない。
情勢変化があったとはいえ、今も変わらぬ中東の町の緊張感が伝わって来る表題作
『砂漠と花と銃弾』、初期大藪春彦短編を想起させる雰囲気の『荒野と死と』
(大藪作品ならクライマックスは警官隊と大銃撃戦の流れだろうが、間抜けなラストが
悲し過ぎる・・・)
『作者としては、トリックよりもむしろ気味悪さを狙った』とあり、
これが十分に成功している『煮る』。
この辺の作は面白い。
ただし、横溝御大の『扉の影の女』と同様な脱力感がある『重い悪の荷』、
アイリッシュ風のサスペンスフルな状況設定ながら、ダイヤル式固定電話ネタが
古さを感じさせてしまう『沈黙の証言』は問題無しとは言い得ない。

801:名無しのオプ
07/12/09 17:10:55 rTe9uefi
>>799
私もアンチ落語だよ

802:書斎魔神
07/12/15 13:43:55 TaMPCJbC
遠藤周作『侍』を読んだ。
刊行当時から高く評価されベストセラーにもなった『沈黙』『深い河』と並ぶ
遠藤文学の代表作である。
藩主の命を帯び、宣教師に伴われて陸奥の侍たちが海を渡り、遠くローマへまで苦難の
の旅をしてゆく・・・
時代背景を考えればスケールが大きい冒険小説としても読める作である。
(ただし、解説者=カリフォルニア大のゲッセル助教授はこうした読み方のみは
的外れだと苦言を呈している)
いずれにしろ、遠藤文学のメインテーマである人間と信仰の問題を深く抉った作であり、
信仰は個人の心・あり方にその根源を求める作者の思想が鋭く呈示されており、
こういった読み応えあり、かつ、面白い『文学』を手に取ると、
いたずらにミステリを読み耽っている者が痴呆同然に見えて来てしまうのは致し方ない
ことであろうか。
各人、心して読め!

803:名無しのオプ
07/12/15 14:37:01 80FRuaqz
>>802
盗用元のURLを記しておいてください。よろしくお願いします。

804:名無しのオプ
07/12/15 16:08:01 xIbBNgSV
どうせアマゾンのカスタマーレビューから切り貼りしたんだろ

805:書斎魔神
07/12/15 17:55:35 vrDGVSbh
馬鹿野郎!!!!!!!!!!!!!!

806:名無しのオプ
07/12/16 19:14:07 RwNThmGk BE:1362242096-2BP(1)
今更ながらに藤原伊織のテロリストのパラソル読んだ。
泣いた。
作者のご冥福お祈りします…。
変な話だけど、この本を読む前に訃報聞かなくて良かった。
すごくショック受けたと思う。

807: ◆XjFtIkbasQ
07/12/17 04:09:40 cnpkikii
関田涙『七人の迷える騎士』(2003、講談社ノベルス)【6点】

学園祭のミスコン当日に発生した連続殺人事件。圧死・刺殺・毒殺・
撲殺された七人の高校生たち。暗躍するスノウ・ホワイトの正体は。
美少女探偵ヴィッキー&弟の誠くんの兄妹が活躍する第二弾。

うーん、初期の新本格の学園物みたい。ミステリーとしてはアンフェアな
気がするし、登場人物もありきたり。ただ、前作の犯行動機にも見られた
ある種の「後味の悪さ」「悪意」は本作でも健在で、結構強い印象を残す。

前作にもあった、不自然な漢語の使用はやめたほうがいいと思う。
聞けば三部作全体に仕掛けがあるらしいので、第三作も読んでみよう。

808:読後感 ◆VkkhTVc0Ug
07/12/17 16:56:17 M6LFex0x
「少年たちの密室」古処誠二(講談社)

東海地方を突如襲った大地震。半壊したマンションの地下駐車場に
閉じ込められた7人の高校生と教師。救助を待つ彼等の間には
深刻な亀裂があった。そして一人が暗闇の中で瓦礫に頭を潰されてしまう。
果たして事故か殺人か―。

評判良かったんで期待して読んだけどイマイチだったなぁ。
骨子に対する肉付けが甘いというか、プロットを補強するべき
ロジックが緻密さを欠いている印象。例えば作中でAだからB
という場合にも、ABの関係が必要十分条件足り得ていない様に
感じた。一ヶ所二ヶ所なら珍しくないが全体的にそんなムードが
漂っている様でどうも馴染め無かった。

ドラマ的に見ても登場する高校生達が良く言えば純粋悪く言えば
排他的否定的選民的で感情移入出来ないので“心ふるえる”感動は
味わえ無かった。

この作者現在は本格から離れている様で、それが良いのかも知れない。

809: ◆XjFtIkbasQ
07/12/19 09:05:00 Y7mE4QSZ
逢坂剛『猿曳遁兵衛 重蔵始末(三)』
(2004→2007、講談社文庫)【7.5点】

時は寛政、火付盗賊改方の与力・近藤重蔵の連作短篇集第三弾。
表題作は猿遣いが絡んだ武家殺人事件に関連し、10年前に姿を消した
同じ猿遣いの遁兵衛の事件が意外な展開を見せる佳作。

逢坂剛にしては凡作かと思っていたこのシリーズだが、登場人物が
出揃ったこともあり、第三弾でようやく面白くなってきた。ミステリー的な
謎を中心に事件を組み立て、なかなかのツイストを盛り込む作者の腕は流石。
長崎が舞台だという続篇が楽しみ。

810:名無しのオプ
07/12/20 03:31:06 RURdW85o
魍魎のはこ読みました
うぶめは正直駄作だったけど、此はよい
ミステリ要素抜きに見ても読み物として面白い

811:読後感 ◆VkkhTVc0Ug
07/12/20 15:03:04 Dl7JUAU5
「消えた山高帽子 チャールズ・ワーグマンの事件簿」翔田寛(東京創元社)

明治の横浜を舞台に実在の英国人新聞記者チャールズ・ワーグマンの
探偵として活躍させた連作ミステリ。

どれも発端の不可解性と終盤の論理性の配置が良くで
正に本格短編のモデルといった感じ。時代設定から言って
“ライヴァルたち”に加えてみたい。謎が解決でしぼまり過ぎる
様に思うのもそれっぽいしw

一番は「坂の上のゴースト」かなあ。東西2種類の幽霊の目撃譚と
時代遅れの仇討ちが絡むお話。片方の幽霊がやっつけ臭いけど。
あと「ウェンズデーの悪魔」の証拠指摘シーンも印象的だった。
もっとも事件の真相は一番気付き安いと思うけど。

812:書斎魔神
07/12/20 17:53:19 2mDgZfXQ
五味川純平「人間の條件」を読んだ。
馬鹿でかい虫眼鏡を携帯して名探偵気取りの奴、
ハイライトを横ぐわえしてハードボイルドを気取っている奴等々
こういった精神が弛緩したミスヲタに突きつけて読ませたいのが本書である。
鉱山を舞台にした第1部と第2部、軍隊を舞台にした第3部と第4部は
板違いかもしれぬが、満州を舞台にした戦闘と逃亡がメーンとなる
第5部と第6部の前半は冒険小説そのものである。
(そもそも主人公梶は気骨がある冒険小説の主人公そのものであると言える)
全部読破して欲しいが、第5部と第6部だけでも読んでみること。
激烈な戦闘シーンに続く地獄巡りを思わせるような逃亡シーンは、一読巻を置かせぬ
ものがある。心して読め!
「雪は無心に舞い続け、降り積り、やがて、人の寝た形の、低い小さな丘を作った」
この最後の一文を読み終えたとき、累積したミステリの文庫本、カッパノノベルス、
講談社ノベルス等々を静かに野辺の送りにしたくなる者も多かろう。


813:名無しのオプ
07/12/20 18:24:16 kmFQDxFO
悔しかったんですね

814:名無しのオプ
07/12/20 20:05:49 Yu1EKopH
>精神が弛緩したミスヲタに突きつけて読ませたい

ここ初めて見たんだけど、
なんでこんな嫌な言い方するの?(´・ω・)

815:名無しのオプ
07/12/20 20:55:04 WH5+xTSe
ここはまともな人が来るスレじゃないよ
書斎と読後感というミステリ板の二大汚物以外はほとんど感想書いてないし

816:名無しのオプ
07/12/20 21:16:34 go033mXw
読後感はまだましだよ。ミステリを読んでいるから。
書斎魔神は他の板でも汚物を垂れ流しているからね。
書いてある感想はパクリだらけ。
ミステリ、というか小説なんかまともに読んでいない。
自分が考えて書いたことは、底の浅すぎる小学生未満の文章。
おまけに名無しでも荒らしている卑怯者ですから。

494 名前: 名無しのオプ 投稿日: 2007/12/20(木) 14:04:58 ID:2mDgZfXQ
大学の非常勤講師だぞ、ミス住は。

497 名前: 名無しのオプ 投稿日: 2007/12/20(木) 16:01:02 ID:2mDgZfXQ
英米比較文学論と憲法学(日本国憲法)

504 名前: 名無しのオプ 投稿日: 2007/12/20(木) 17:50:50 ID:2mDgZfXQ
黙れ・・・

817:名無しのオプ
07/12/20 21:20:05 WH5+xTSe
感想のレベルは目糞鼻糞だろう

818:名無しのオプ
07/12/20 21:25:41 SxA2sx7m
それじゃあパクリ元の人に失礼だぞw

819:名無しのオプ
07/12/20 22:10:25 ZbhOVkwt
書斎魔神は、ミステリー板と海外テレビ板の刑事コロンボスレに粘着して荒らしていたが、
住民に粉砕され敗北・追放されたのが悔しくて、コロンボスレの住人のいない
ここで、負け惜しみを言ってる(幼稚園児みたいなやつだ)

だから、ミステリー愛好家の事を口汚くののしっている、

人間の条件を読んだ(人生50歳にしてw)とかほざいてるが、
この小説を語る上で最も重要な視点が抜け落ちている、
中学生の感想文よりお粗末だ。

820:読後感 ◆VkkhTVc0Ug
07/12/21 00:07:15 Dl7JUAU5
「首鳴き鬼の島」石崎幸二(東京創元社)

相模湾に浮かぶ小島・頸木島。ここに伝わるという鬼の取材を
するため意中の女性と共に島へやって来た記者・稲口は伝説を
なぞったかの様な残虐な連続殺人に巻き込まれる。

評判良くて読んでみたら面白かった。特に終盤のあのどんでん返しは
凄いね。2つの転回。久々の衝撃だった。推理の進め方も独特で興味深い。
これが理系ミステリか。読んでて良かった公文式。

ただ、いくつか気になることもあってね、いやいや文章とか
緊張感じゃなくて―そんなん今更気にしない……正直文章は
下手だなと思ったけど―気になったのは見立てに関する見解と(メル欄)。
前者はキャラクター設定から考えて違和感があるし、後者は
初めて言及された時点で幾ばくかの胡散臭さが漂ってた。
伏線なのかも知れないけど、それにしても真相に直結する“あの場面”は
もう少し巧く処理すべきだったかなとも思う。代替案は見つからないけど。

とまれ本格好きなら読んでも損はない一冊だった。

821:名無しのオプ
07/12/21 01:41:23 233G+REd
812についてはこちら↓

スレリンク(mog2板:53番)

822:名無しのオプ
07/12/22 04:06:54 BKRtvBPO
『林真紅郎と五つの謎』 乾くるみ 光文社文庫 約300頁

「いちばん奥の個室」
とても普通。本格関係ないけど、最後の姪の事を思う主人公が何か好きさ。

「陽炎のように」
次の短編と合わせ、この短編集の双璧。
幻想的な描写があるんだけど、その扱いはgood。

「過去からきた暗号」
自分で作ったが時の流れが風化させた暗号を
自分で解読するって構図がまず面白い。
その後はひたすら暗号解読。本格の範疇なのかな?
解読してく際の過去のふわふわとした記憶からの
条件がちょっとどうかなと思わなくもないが、面白い。
この暗号製作、相当結構労力かかってんじゃないのかなぁ、

「雪とボウガンのパズル」
ちょっと後半駆け足な感がする。


ちゃんと拾えた自信はないが、相当しっかり伏線を配置してるのでは?と思える。
主人公が地味なくせに魅力的で、次回また1冊にまとまったなら読んでみたいね。
ただしシンクロシンクロってのは推すほどには発揮できてない印象は確かに受ける。(決め台詞も滑り気味)
↑と矛盾する気がしないでもないが、諸岡の解説もよかった。



余談だが光文社文庫のカバーの手触りはいいなぁ。すべすべ。一番好きな文庫かも。

823:名無しのオプ
07/12/22 10:09:37 BQ53Vv2J
>>820
そんな数十年(ひょっとしたら100年)も前の作品のような設定自体でまず読む気起きないな。
当たり前の現代の話が読みたいよ。

824:名無しのオプ
07/12/22 13:32:50 VnRT0D4Y
>>822
確かに光文社文庫のすべすべ感はいいね。

825:書斎魔神 ◆AhysOwpt/w
07/12/22 16:54:42 hIphPIKf
会田雄次『アーロン収容所』を読んだ。
単なる戦記(捕虜収容所記である)を超えた日本人をはじめ、
各民族(英国人、グルカ、インド人、ビルマ人)本質を鋭く突いた名著として
読んでおくべき作である。
英国軍の捕虜収容所での日々は、細かな冒険の連続(特に日本軍捕虜による盗難行為)
とでも言い得る。
捕虜収容所の記録と言うと、シベリアの俘虜や日系人の収容所を想起してしまい
暗く凄惨な内容を思い浮かべる向きもあるやもしれぬが、本書は作者あとがきに
『・・・当時の収容所仲間の批評の総計は、収容所生活をすこし楽しげに書き過ぎた・・・』
とあるように、死体処理、糞尿処理、屠畜等々、収容所生活に伴う悲惨・凄惨な描写も
多いわりには、その筆致は明るく時にはユーモアさえ漂うものがあり、
特に英軍の物資を巡る日本人捕虜たちの巧緻を尽くした盗みは、
『大脱走』『第十七捕虜収容所』といった米映画のテーストに似た軽快さえ感じさせる。
ただし、気鋭の歴史学者の手になる本論は、あくまで前記した民族論であり、
後にジャーナリズムで繰り返し引用されることになる、牧畜民が捕虜の管理に長けているという論(逆に農耕民は不得手ゆえ、意図せずして捕虜を虐待する結果になり得る場合
がある)の元ネタは、まさに本書にあったことがわかる。
安いウィスキーや焼酎をひっかけながら、ガリレオ最終回を見て、録画したコナンの
ドラマスペシャルを見呆けてるいるようなアホなミスオタには、久々に突き付けて
読ませたい一書と言い得る。
心して読め!

826:名無しのオプ
07/12/22 18:38:29 UiciBV3u
読みもしないで感想だけパクる自分が読めば?


827:名無しのオプ
07/12/22 23:25:23 OmMQTC5Z
書斎は3行以上の文章は読めないよ

828:名無しのオプ
07/12/24 17:16:18 pQOa+t1l
<いないいないバーカ>

829: ◆XjFtIkbasQ
07/12/25 06:03:36 no2eOSQ6
北森鴻『支那そば館の謎 裏京都ミステリー』
(2003→2006、光文社文庫)【7点】

元広域窃盗犯の現寺男の「僕」こと有馬次郎を主人公とする連作短篇集。

主人公が寺男をつとめてる「大悲閣千光寺」の住職ほか、地元新聞社の
折原記者や、「税金泥棒」碇矢警部・作家ムンちゃんなどの掛け合いは
楽しい。

突出した傑作はないが、京都の小ネタを(無理やり)盛り込んで
ミステリに仕立て上げる作者の腕はさすが。そりゃないだろ的な真相もあるが。


830: ◆XjFtIkbasQ
07/12/28 01:07:34 ESlQCCSh
井沢元彦『信玄の呪縛』(1995→2000、角川文庫)【4点】

大学の歴史研究サークルの面々に届いたメンバーからの招待状。
諏訪湖畔の別荘に赴いたメンバーだが、主催者からビデオが届く。
武者姿の主催者は殺人を予告し、その通りに死体が発見され・・・

久しぶりに「うーんw」なミステリーを読んだ。
文章はスカスカで、「信玄の墓はどこにあるのか」という伝承も、
せいぜい歴史ミステリーと銘打ちたいがためのいろどりでしかない。
「逆説の日本史」で2頁くらいで語りつくせる薀蓄程度。

せめて舞台を長野に限定して観光ミステリにすればいいのだが。
東京から長野行きの新幹線の片道分の時間で読めてしまいそう。
大河『武田信玄』がやたら文中で言及されたのはおもしろかった。

831: ◆XjFtIkbasQ
07/12/29 17:10:56 gN6QLT99
小杉健治『絆』(1987→1990、集英社文庫)【8点】

夫である会社社長殺害の罪で裁判にかけられた被告弓岡奈緒子。
罪を認める奈緒子だが、原島弁護士だけは執拗に被告の無罪を主張する。
奈緒子が秘めたある事情とは何か、そして事件の真相は? 

日本推理作家協会賞受賞作の本作。裁判を傍聴する記者「私」視点で展開し、
原島弁護士の調査や検察の証拠固めは、あくまで「結果」として「私」の前に
差し出される。近年のリーガル物なら、原島弁護士の調査もみっちり描かれる
ところ。その過程が省かれる分、裁判の展開はスピーディーでコンパクト。
真相も、意外性を減らした分、くっきりテーマが浮かび上がる。

ただ、原島弁護士の正義感というか使命感がどうにもひとりよがりっぽくて
ちょっと鼻白む。脇筋の「私」物語とのリンクも、ややご都合主義か。
そこがちょっと個人的にはマイナスだが、良作。

832:書斎魔神 ◆AhysOwpt/w
07/12/30 22:17:43 0WZeLTMy
島村英紀『私はなぜ逮捕され、そこで何を見たか。』を読んだ。
この板的に定義すれば、事実にもとづくリーガル・サスペンス・エッセイとでも評すべき作.。
講談社文庫には、うっかりしていると読み逃してしまいそうなこの手の一読巻を置かせない
ノンフィクション、ルポルタージュ等の小品が収録されることがあるので油断ならない。
(過去には桝田武宗『いちど尾行してみたかった』『いちど変装してみたかった』等が記憶に残る)
しかも、本作は文庫書き下ろし、著名な科学者(地震学者)らしい実体験による拘置所レポートがクール、かつ、ユーモア含みで綴られると共に、刑事訴訟に関する解説・実態も簡潔・明瞭に
記されており、その内容は濃く、ハードカバーで出版しても良かったのではないかと思わせる出色の出来栄えとなっている。
特に著者は読み飛ばしても結構と書いているものの、収監された札幌拘置所のメニュー
を執拗なまでに記してゆく節(『記憶に残った食事』)は、軽い鬼気さえ感じさせ、
読ませどころのひとつかと思う。
他にも官本に大藪春彦があってびっくりしたこと(船乗りにも愛読されているエピも紹介されて
いる)、野球中継が多いNHKラジオ批判等々、拘置所ライフに絡んだ面白いエピが満載。
学歴・キャリアのわりには権力的でなく、大学の事務職や刑務官等の現場の公務員に
注ぐ眼差しは好意的ですらある著者ではあるが、
解説(安部譲二という適任者)でも取り上げられている部分だが、
『私のような突然の逮捕ならしょうがないだろうが、強盗など、時期を自分である程度選べる犯罪
を企てるのなら、歯や身体の悪いところを治しておいたほうがいいだろう』という記述などには、
ジョーク半分かもしれぬが、アナーキーなキャラの一面(これが魅力)をかいま見る感もある。

833:書斎魔神 ◆AhysOwpt/w
07/12/30 22:18:24 0WZeLTMy
本書に記された著者プロファイルを抜粋してみると、
41年東京生まれ。東大理学部卒。
北大地震火山研究観測センター長を経て、2004年~2005年国立極地研究所所長。
海底地震計開発・地震活動解明につとめる。
著書 『地震をさぐる』(国土社・日本科学読物賞受賞)
    『地球の腹と胸の内』(情報センター出版局・講談社科学出版賞受賞)
    『地震と火山の島国』(岩波書店・産経児童出版文化賞受賞)ほか
これほどの実績がある知識人が出鱈目(まえがきにあるが、収監・裁判に至る事件の内容は
本書ではほとんど書かれていないため、著者のHP等を参照する必要がある)をやるか否か、
考えてみれば答えは自明のように思える。
実際、著者が本書の最後の節で事件の因となったのではないかと推測している
地震予知批判の件(つまり政府批判となる)を見ても、公でも困難という見解が表明されて
来ている次第である。

834:よう
07/12/31 02:26:04 zRNj2V9u
「ミステリーズ」 山口雅也
なかなかどうして、ユーモアも織り込んだ傑作短編集・・・・
ミステリー通には当然読まれている一冊というところでしょうか?
結構レベル高し。

835:名無しのオプ
07/12/31 16:40:05 tHB2L1BB
桜庭一樹「私の男」
うーん、いまいち。
ずっと平坦で波がないし、読後感もあんまよくない。
ミステリ要素が中途半端に盛りこまれてるけど、
全部いらないのでは?

836:書斎魔神 ◆AhysOwpt/w
08/01/02 19:59:23 mLA4FooI
会田雄次『アーロン収容所再訪』を読んだ。
『アーロン収容所』に心打たれた者としては、手に取らずにはおれない書であるが、
構成は戦記ルポの体裁であった前作とは異なり、戦後のビルマ再訪によるエッセイという感じの
ものである。
著名な歴史学者の手になるものだけあって、センチメンタルな戦地再訪記ではなく、
当時のビルマ及びビルマ人論として読めるものとなっており、いまだに民族対立が根深く存し、
強力な軍政を敷く現代ミャンマーを予想し得ている慧眼はさすがである。
スーチー女史の幽閉は解けず、民主化の道は見えないままに、
日本人ジャーナリストの犠牲者も出た政情不安なミャンマー・・・
会田先生のコメントを聞きたかったものである。

837:名無しのオプ
08/01/02 21:34:17 b9ytbZJM
パクリ感想乙

838:名無しのオプ
08/01/03 05:57:11 EEYeyEt5
「インシテミル」
なかなか良かった。
歌野あたりが書きそうな設定だったが。
しかし、こんなに金を払って元が取れるのかなー。



839:書斎魔神 ◆AhysOwpt/w
08/01/03 22:07:06 5fsUfHqf
浜尾四郎『博士邸の怪事件他一編』を読んだ。
ラジオドラマの脚本を小説化したものであり、読み易いが出来もそれなり、
前説(まえがき)と講説(あとがき)を山前譲氏が担当しているが、
表題作の出来栄えに言及しないように苦労して筆を執っているのがわかる。
相続ネタに着眼した点(本作に描かれたような件は、旧民法では戸主制度等が存するため
現行法よりも複雑なケースであったらしい)は、いかにもこの作者らしいものはあるが、
戦前の長編本格ミステリの一大収穫とも言い得る『殺人鬼』ぐらい書けていればともかくとして、
犯行現場であざとい偶然性が連続、トリックもトンデモ科学まがいの展開では、怪奇やファースの
装飾を施さないこの作者の作風ではエンタメとして苦しいものがある。
しかし、今更ながらではあるが、一高・東大法卒、検事任官後に弁護士へ転身、
養家は枢密院議長で子爵、生家は医家というスーパーエリートな著者が
戦前においてミステリなどに手を染めていたとは驚かざるを得ないものはある。

840:書斎魔神 ◆AhysOwpt/w
08/01/03 22:08:55 5fsUfHqf
鮎川哲也『殺人歌劇<第一幕> 自選傑作ミステリー』を読んだ。
全7編を収録。
最初に収録された4作は、このマエストロのイメージからは意外感が大きいが、
非常に面白くも興味深いと同時に、
マエストロ鮎は、人間が描けない単なるパズラーやトリックメーカーにあらず、
優れた小説家でもあったことを再認識させられるものとなっている。
では、今年も大好評な収録作品全話講評いってみよう!
『絵のない絵本』
タイトルからもわかるとおりアンデルセンねた。
しかし、メルヘンちっく、スプラッターというこのマエストロの作風からは想像し難い内容が
展開される意外性に富んだ異色中の異色作であり、なんとも面白い。
『マガーロフ氏の日記』
本書収録の作者の手になる『作品のノート』に、
『推理小説のジャンルに「秘境物」がある。(中略)海外作品でいえばジュール・ヴェルヌの
<地底旅行>やコナン・ドイルの<失われた世界>も「秘境物」に分類されるだろう』
と記されているが、概念規定・例示共に疑問を感じるものの、作品そのものは面白い。
マモントの遺骸が残るシベリア奥地の村を舞台にした神秘とエロティックな要素もある奇談、
これもこのマエストロの作として異色であるが、日記形式の語りが効果を発揮、
全編に漂うサスペンスは秀逸である。
『ああ世は夢か』
明治東京情緒が横溢、これもまた異色の一編で、この作者には珍しい猟奇犯罪が描かれている。どこかせつないラストが印象的な作でもある。
『人買い伊平治』
『マガーロフ・・・』や本作は、横溝御大の戦前の短編と言われても信じてしまいそうな作風である。
実話をネタにした奇談に近い南洋犯罪談である。
作者があえて脇に配したという女郎屋の主人伊平治のキャラは面白く、幕切れも『ああ世は・・』
とは異なる感慨に富んでいる。

841:書斎魔神 ◆AhysOwpt/w
08/01/03 22:09:39 5fsUfHqf
『小さな孔』
本作以下3作は鮎作品らしいミステリである。
本作に関しては、オチが地味なうえに特殊過ぎるきらいあり、出来は今ひとつと言い得る。
『かみきり虫』
偽装が問題視された今日では面白く読める一編で、表題となったかみきり虫ネタも楽しいもの
がある。
東北の山峡の温泉が舞台であり、どこか松本清張作品にもありそうな作でもある。
『水の中の目』
刑事コロンボの『ハッサンサラーの反逆』を想起させる部分もあるが、無論、本作が先行している。
まさに綱渡りの計画犯罪であり、いささか(注 いささか先生ではない(w )創り過ぎの感も無くは
ないが、ミスオタが読んで楽しめるものには仕上がってはいる。
締めで鬼貫&丹那を使っても面白い一編だったのではと思われ。

842: ◆XjFtIkbasQ
08/01/03 22:20:10 NyZxr1XF
小杉健治『宿敵』(1994→1998改、集英社文庫)【7点】

全日本弁護士連合会の会長選挙が近づくなか、有力候補の中央弁の河合が
謹慎中の弁護士川田に刺されるという不祥事が起こった。選挙対策委員の
北見は、ボスの河合を当選させるため法曹界の派閥抗争に挑む。

主要な視点人物が弁護士の北見と商社マンの相原に分かれており、両パートが
中盤で合流するという構成であるが、そのため北見の「宿敵」である法務省の
若宮との対立が、中途半端になってしまっている。

複雑な派閥を上手く説明しており、「会長選挙」をめぐる派閥の思惑、立場・
主張の相違などは興味深く読んだが、複数の要素に均等にページを割きすぎて、
いよいよこれからというところで終わっているような気がする(続篇あり?)。

843: ◆XjFtIkbasQ
08/01/04 12:29:35 mFr08SzQ
西澤保彦『パズラー 謎と論理のエンタテイメント』
                (2004→2007、集英社文庫)【8点】

ノンシリーズの6篇の本格推理を集めた短篇集。
舞台も主人公もバラバラだが、どれもなかなかの佳作揃い。

「退職刑事」シリーズのパスティーシュ「贋作退職刑事」が有名らしいが、
個人的にはアメリカを舞台とした「卵が割れた後で」「チープ・トリック」が
印象深い。

844:書斎魔神 ◆AhysOwpt/w
08/01/05 22:06:05 SND6ZtuN
鮎川哲也『殺人歌劇<第二幕> 自選傑作ミステリー』を読んだ。
前集とは異なり、典型的な鮎中・短編ミステリ5編を収録。
正直言うて、自選でこの程度という感のものばかりである。
また、前集のようなバラェティ感を欠くのも残念。
『皮肉な運命』
クラシックオタな鮎らしい一編だが、『作品ノート』のある2曲に関する記述、
『・・・したがって一方がハ短調で一方が二短調で・・・といったことも、多くの読者は先刻
ご承知の筈だ』、これはオタらしい思い込みが強過ぎる感がある。
ミステリファンとクラシックファンが必ず被るとは限らないし、より広範な読者を視野に置いた場合
には暴論と言われても致し方あるまい。
余談ながら、作者は、はしだのりひことシューベルツというネーミングに反感を持っているらしい。
(『風』は名曲)
『まだらの犬』
収録作品中最長の作。
鬼貫&丹那も登場し、丹念な捜査活動により容疑者が絞り込まれてゆく過程は警察小説として
の興趣もある作で、物語の締めは名無しの婦人警官がつとめ、一番おいしいところを持ってゆく。
鬼貫ファンには不満もあろうが、名探偵の活躍に拘らず、鬼貫の透明性を理想としたこの作者
らしくもある。

845:書斎魔神 ◆AhysOwpt/w
08/01/05 22:06:48 SND6ZtuN
『首』
『作品ノート』に記された、顔が無い屍体よりも首の無い死体の方が残酷さを感じないという作者
の感覚には『?』という感はある。
『わたしなどはかのニューギニアの首狩り族諸君の写真を見たりすると、なんとなく親しみを感じる
ほどである』という記述に至っては、ジョークまじりではあろうが、『おい、おい・・・』という感じ。
作品的には、ポイントとなる家賃の件が不自然過ぎて頂けない。
いくらなんでも「そう」は思わないのが普通かと思う。
『首』
同一タイトルな別作品。
両作品共に『首』というタイトルが最も適切である、と記されているが、作品タイトルに拘らない
この作者らしい。この姿勢はこれで良いのだが、内容的には極端な偶然性に頼ったオチが
頂けないものがあり、刑事コロンボの出来が悪い作といった感がある。
『霧の湖』
本作も偽装表示が世間を騒がす昨今では、意図せずタイムリーになってしまうような作である。
刑事コロンボの『権力の墓穴』を想起させる部分がある小品ながらなかなか読ませる作に
仕上がっている。

846:名無しのオプ
08/01/05 23:24:23 JbByseaW
またパクリか。

847: ◆XjFtIkbasQ
08/01/06 01:18:43 S6CtsX9I
荒山徹『柳生雨月抄』(2006、新潮社)【7.5点】

柳生石舟斎の甥にして陰陽師の柳生友景。崇徳院の庇護の下、
魔衆を駆使して、朝鮮妖術師の魔の手から日本を護る! の連作短篇集。
前半3篇は日本、後半3篇は朝鮮が舞台。

隆慶一郎+山田風太郎÷3に、東映特撮怪獣シリーズを加えた剣法大活劇。
ちょいと「民明書房」風トンデモ歴史薀蓄も盛り込まれ、荒山伝奇炸裂。
先行柳生作品へのパロディほか、「モスラ」「オスカル」まどのお遊びも。

時空を超越して高句麗・百済・新羅などの半島史もぶち込んだ奇想には
圧倒されたが、友景が強すぎて、ピンチらしいピンチがないのは残念。

848: ◆XjFtIkbasQ
08/01/09 04:44:27 y2WOAOHx
今野敏『果断 隠蔽捜査2』(2007、新潮社)【8.5点】

都内大森署署長に左遷された、元警察庁総務課長の「変人」キャリア竜崎。
管内で発生した強盗事件に絡み、犯人が立てこもったと思しき料理屋前で
本庁・所轄、Sat・SITの対立を捌きながら、現場指揮をとることに・・・

『隠蔽捜査』の続篇で、重なる登場人物も多く、つねに原則・合理主義の
竜崎のキャラは相変わらず。今回は終盤の急展開も含めてノンストップで
読了。その分、小説としての重厚さや濃密さは薄いが、「おもしろかった!」
と満足できる、エンターテインメントの王道。いい意味で「水戸黄門的」。

前作同様、竜崎の家庭問題も平行して描かれるが、○○○○に感動したり、
竜崎の人間っぽいところも。続篇あるのかなあ。あってほしい。

849: ◆XjFtIkbasQ
08/01/10 07:05:19 XJAkGk4Q
東野圭吾『ダイイング・アイ』(光文社、2007)【8点】

バーテンの雨森慎介は終業後、不審な客に鈍器で殴られ重傷を負う。
犯人は、深夜の交通事故で愛妻を失った岸中という男だった。
警察はその事故の加害者側である雨森が岸中に復讐されたと見なすが、
一方で雨森の勤務先に謎めいた喪服の女性客が訪れるようになり・・・・

雨森の同棲する成美が姿を消す辺りで「またあの真相か」と早合点したが、
後半はアレアレという意外な方向に話は展開していく。

多少ご都合主義的な点もあるが、ホラーめいた要素も含め、読者の関心を
そらさない。一気読みしたが、読了後の感想は「いつもの東野の佳作」。
最近の九州の某事件を思い出した。そっちの方がコワイ。

850:名無しのオプ
08/01/10 09:22:34 Ppoi2QK7
ダイイングアイに8点付けるようじゃダメだよチミ

851:名無しのオプ
08/01/10 15:16:05 rb9F/S5l
>隆慶一郎+山田風太郎÷3

何故、3で割る?

852:名無しのオプ
08/01/10 15:45:16 2/AWTFz5
>>851
薄まってるからじゃね?

853:名無しのオプ
08/01/10 21:44:40 ccQ804os
ただのミスだろ

854:読後感 ◆VkkhTVc0Ug
08/01/12 02:57:06 9jrf1D/F
「離れた家 山沢晴雄傑作集」山沢晴雄(日本評論社)

故・天城一の初公刊3作の成功の流れで初の短編集とて、表題作は
既読のため割愛。
アリバイ崩しが約半分を占めているが、時刻表トリックは無いので
ご安心(?)を。ここから『砧最初の事件』を選ぶ。
いくつもの奇妙な出来事が織りなす真相は見事。
プロットをこねくり回す面白さに飽いてきた所で『神技』を。
上記の様な批判でも受けたのかこれでもかという程演繹的推理を
突き付けられてスッキリ。

ただ読み終ってやはり余技作家だなという印象。
アンソロでチロチロ読むのが最適でせう。

855:書斎魔神 ◆AhysOwpt/w
08/01/12 23:56:18 eQrnhWzj
鮎川哲也初期コレクション1『楡の木荘の殺人』を読んだ。
初期作品集ではあるが、正月に読んだ自選集に収録された初期作品が面白かったゆえ、
手にしてみたが、残念ながら着目すべき作品は無いと言わざるを得ない。
『月魄』
記念すべきマエストロ鮎のデビュー作だが、今となっては「それだけ」の意味しかない作とも
言い得る怪談。作者の思い入れ深い満州情緒満載ながら、やはりこの手ものは似合わない。
『地虫』
これは戦後東京談。幻想ファンタジーだが、これも作者の「柄」ではないという感じ。
『楡の木荘の殺人』
満州時代の鬼貫事件簿のひとつ。
既に後に作者が好み繰り返し使用する犯行トリックが見られるものの、特筆すべき点は皆無と
言い得る。
『雪姫』
大乱歩風の怪奇ファンタジー(「人でなしの恋」を想起させる雰囲気もある)。
それなりに読ませるが、やはり大乱歩の語りの巧さには及ばず。
作者の淡々とした筆致(『マガーロフ氏の日記』はこれが効果を上げているが)は、
この手の作には不似合いか。
『ジュピター殺人事件』
3部構成の中間部分(発展篇)のみを担当。
果たして厳密な意味で鮎作品と言うてよいかどうか。
発端篇(藤雪夫)が、作者が最も忌避する顔が無い屍体テーマなのが皮肉で、
ここからストーリーを発展させるのは苦渋もあったのではと思う。
解決篇(狩久)も鮎作品では考えられないメロドラマおちとなっている。
書き手が変わることによる作風の変化、主要キャラ(特にヒロイン)の変貌が目立ち過ぎ
統一感を欠く作となっているため連作としては失敗作と言い得よう。
『影法師』
戦前の横溝御大の短編にでもありそうな小品。
だが、本作も「それだけ」という感じである。

856:名無しのオプ
08/01/13 12:34:09 WphuI1iw
読後感は相変わらずウザイな。

857:書斎魔神 ◆AhysOwpt/w
08/01/14 21:39:45 4i8H78Ne
『戸田巽探偵小説選1』を読んだ。
東京(『新青年』文化と称してもよい)以外でも同時代に探偵小説創作活動が続けられていたこと
を示す意味合いは感じられ、「出世殺人」「相沢氏の不思議な宿望工作」「南の幻」など当時の
作品としては勧善懲悪に拘泥しないテーストは多少は面白いものの、
自費出版や部数限定出版ならともかく、
21世紀の今、普通に出版する意義があるのか大いに疑問に思える作ばかりである。

858:名無しのオプ
08/01/14 22:59:18 qjr5hJpJ
なんかつまらない書評ばかりやね。
あ、単なる報告スレか、すまぬw

859:名無しのオプ
08/01/15 00:44:41 rP4VVuK4
貴志祐介の黒い家。
めちゃくちゃ恐いと評判だったのでさっそく買って読んだ。
感想は・・・まったく恐くなかったです。
もう少しいろんな意味で追い詰めてほしかったかな。
でも面白かったです。

860:名無しのオプ
08/01/15 07:10:08 cKU7oOXB
黒い家は最後の○ごっこで萎える
お前ら小学生かと

861:名無しのオプ
08/01/15 17:20:52 3KE3g+bR
「見えない精霊」

面白かったが最後のオチはいらない。あんな安い教訓は勘弁……
それにしても発売元を間違えた作品だな。講談社ノベルズあたりなら若い読者層の食いつきも良かったろうに。

862:名無しのオプ
08/01/15 18:23:20 s+fzc8KB
『ネジ式ザゼツキー』

本格好きなんだけど島荘はあんまり読んでないんだよな。と読んでみた。
よく言われる豪腕ってのに妙に納得。うん、確かに豪腕。
しかしこれどういう製作過程を経ての作品なんだろ。
まず最初にどの部分があって作ったのか気になるわ。



863:読後感 ◆VkkhTVc0Ug
08/01/16 23:42:23 9iVIwIOE
「宿命は待つことができる」天城一(日本評論社)

表題長編+短編集の2部構成。
まず表題作は密室状態のホテルでの殺人を扱ったものだが、
トリックは綱渡りであるがシンプルなネタで良い。しかし長編を
支えるとなると力不足でそのせいか本作は社会派的な要素も色濃く、
それがまた読んでて飽きると言うか……。どうせなら拷問を詳述して
寿行的新境地を、ってそれは冗談だが。

短編集の方はネタの頃合いが良いが、他方でそもそも何のトリックも
無い話もあったりして拍子抜けした場面も。あと動機が逆説的で
首を傾げたこともいくつか。一番は最長の「落葉松の林をすぎて」。
トランクを預けた当人の死体がトランクに入っていたという
魅力的な謎に加え多方面からアプローチすることで話を引き立てている。

全体的に酔える程ロジカルでないことが残念だった。

80過ぎても意外とはっきりしてるもんなんだなァ。

864:書斎魔神 ◆AhysOwpt/w
08/01/19 14:00:56 rbKU2/9L
石上三登志『名探偵たちのユートピア 黄金期・探偵小説の役割』を読んだ。
「ミステリは理性追求の文学ゆえ、戦争とは対極にある」といった、
言わば探偵「小説」マンセーな私論に向けて、黄金期のミステリに関して語りまくり、
それなりに読み物としては面白いものに仕上がってはいる。
ただし、「緋色の研究」後半は西部小説、ハードボイルド・ミステリは西部小説の後裔、
クロフツ作品は冒険小説・警察小説として読めること等々、
見たまま、既にネットではおなじみの指摘等も多く、
目新しい主張というのは、さほど見当たらない感はある。
また、2ちゃんに書いたら突っ込まれそうな記述も散見され、
例えばジョン論の『「ポオ」になろうとした男』の章における、
他のマエストロと比べて、ジョンの作家デビューが24歳と若かった点を指摘したくだりにおける、
『・・・例外がクイーンで、ダネイもリーも共に23歳なのだが、しかし「二人で一人」なのだから、
足すと46歳。』
冗談含みだろうか?
エルもジョン同様に若いミステリ作家であったという事実を確認しておくべきであり、
ジョークを飛ばすところではなかろう。

865:名無しのオプ
08/01/19 14:03:24 lJvUxGYY
放置

866:名無しのオプ
08/01/19 17:20:29 gl2G9C9K
>>862
シマソウが未読だなんて、ものすごくうらやましい・・・
自分の記憶消去したい。

867:名無しのオプ
08/01/19 19:31:50 IeJOy/if


マスゴミの売国っぷりがマジでヤバイ件
なぜかニュースで自民を叩き民主の韓国推しをスルーしてる

【政治】 “韓国の李氏「自民が躊躇してる。民主党がリードして」” 民主、在日韓国人ら永住外国人の地方参政権付与法案、提出へ調整★2
スレリンク(newsplus板)l50


日本終了。
これで、日本はチベットの様な状態になり、中国様の元で奴隷として
働く様になります。


コピペして、拡散してください。




868:名無しのオプ
08/01/19 23:11:58 gl2G9C9K
ネジ式は確か核になる中編があって、
それを「21世紀本格」にあうようにリライトしたような。

869: ◆XjFtIkbasQ
08/01/20 00:47:14 1N05KYF+
赤井三尋『翳りゆく夏』(2003→2006、講談社文庫)【7点】

東西新聞の新入社員に内定した学生は、20年前の新生児誘拐事件の
犯人の娘だった。この事実に揺れる新聞社上層部は、窓際記者の梶に
事件の再調査を命じる。果たして誘拐事件の真相は? 

第49回江戸川乱歩賞受賞作。評価が低いので全く期待せずに読んだが、
作者の経歴を生かした事件モノとして安心して読める。
確かに新しさは感じないが、伏線の張り方・真相もポイントは高い。
ただ、視点人物を若干多くしすぎた気がする。
「古臭い」人生訓めいた語りが醸し出す雰囲気は、まあ好き嫌い分かれるかも。


870: ◆XjFtIkbasQ
08/01/20 00:49:25 1N05KYF+
逢坂剛『幻のマドリード通信』(1983→1987、講談社文庫)【7.5点】

スペイン内乱期を舞台とした初期短篇集。

当時の政情を織り込みつつ、大使館員やスパイ、刑事らを主要人物に
物語を進めるのだが、逢坂らしいヒネリは各短篇に共通。
とくにカディスを舞台とした2篇は秀逸。
似たような舞台・テーマが続きながらも飽きさせない。

871:うざいと思いますが最終日なので宣伝させてください
08/01/20 04:06:13 uiTOqtHV
2007年のベストミステリを投票で決める「2chが選ぶこのミステリーがすごい!」スレ
本日投票最終日です。まだ未投票の方は、ぜひ参加してください。
スレリンク(mystery板)

【以下のルールを守ってください】
・投票スレの>>1-3は無視してください。
・対象作品は奥付表記で2006年11月~2007年10月の期限内に発行された広義のミステリー作品。
・6作品以内で順位をつけて投票すること。
・必ずしも6作挙げる必要はない。1作のみでも投票可とするが、上記に書いてるように順位はつけること。
・1位=10点、2位=9点~6位=5点で集計。
・国内作品と海外作品は別々に投票する。
・一行以上の総評必須(ネタバレ禁止)
・宝島社の作品は対象内

テンプレです
1位,
2位,
3位,
4位,
5位,
6位,

<総評>


872:書斎魔神 ◆AhysOwpt/w
08/01/20 14:36:53 E4nWr3D2
梶山季之『せどり男爵数奇譚』を読んだ。
本作を「ミステリ」と読む輩も多いが、うーん、だな。
ミステリ仕立ての古本屋奇談集と評するのが的確、
格別面白くもないが、トップ屋出身の作者の軽妙な語りで気軽に読める連作集に仕上がっている。
「ミスター・セドリー」こと「せどり男爵」こと笠井菊哉が主人公、
韓国を舞台にし、冒頭に国際情勢認識が披露される異色の第3話以外は、
作者を想起させる語り部により綴られている。童貞主義の笠井氏、春画を覗き見た少年時代、
古本の売主である未亡人に迫られ童貞喪失、下宿先の歳の離れた大家夫婦の色事を
見せつけられた等のこの作者らしいお色気エピも多いが、第5話まではさらっと流されてゆく。
そして最終話である第6話で人皮装丁という猟奇的談話で溜めていたものが一気(w、
というか強烈なエロが炸裂してゆく。
以後の週刊誌で培った梶山節の展開や如何、と期待されたところで作者逝去となったのか。

873:書斎魔神 ◆AhysOwpt/w
08/01/20 14:37:50 E4nWr3D2
『青いエチュード 鮎川哲也初期コレクション2』を読んだ。
シリーズキャラである星影、鬼貫の初期作が収録された作品集。
大好評につき収録作品全話講評いってみよう!
「山荘の一夜」 
登場人物は全て外国人という翻訳気取りな一編だが、雰囲気は淡白な鮎作品そのものなのが
面白い。
非常に短い作ながら、犯人の必然性はばっちし決まっているが、偶然性に頼ったものなのが
惜しい。
「黄色い悪魔」
トリックは「ノックスかお・・・」な一編だが、星影のキャラが活き面白く読める作。
ストリッパーならぬストリップティザーがガイシャ(?)となる作だが、
全く色気も猟奇も感じさせないのが、いかにもこの作者らしいかと思う。
「朝めしご用心」
名探偵アンビル先生が登場するコント仕立てのバカミスとして楽しめ、オチはまるで落とし噺で
ある。
後年における本格のマエストロの姿を知る者には、若き鮎がこんな作を書いていたとは、
やはり意外感大ではある。
「甌」
ストイックで淡白な鮎作品には異色中の異色である艶笑コント。
このマエストロが自作中に「一物」とか書くとは・・・
ラストの下ねたは、これが鮎作品かと絶句状態になるかモナー。

874:書斎魔神 ◆AhysOwpt/w
08/01/20 14:38:39 E4nWr3D2
「白昼の悪魔」
鬼貫&丹那談。
飛行機によるビラ配りが健在だった懐かしい昭和30年代の東京情緒溢れる作だが、
(なぜか人気の「三丁目の夕日」にはこのエピは登場しない)
この犯人キャラにしては、犯行に手落ちが多く、従って謎解きは今ひとつ物足りないものがある。
ラストに鮎の女性観を見る気がするのは面白い。
「青いエチュード」
鬼貫のみ登場。後半、完全犯罪を意図する犯人の男女をコロンボOR古畑スタイルの粘着ぶりで
追い詰めてゆく。この辺は読ませるものの、本作に関しては長編に登場する彼氏のキャラとの
ギャップを大きく感じてまう。やはり偶然性に頼った解決がひっかかる。
あの場でそこまで我慢出来ないか?
「五つの時計」
これも鬼貫のみ登場談。
五つの時計がキーポイントになる謎解きミステリ、ミスオタには納得の面白さと言い得る。
蕎麦屋絡みのトリックが特に面白い。
疵を言えば、「20~30分ならばともかく・・」という点、
人間心理からみて、やや説得力を欠く感がある。

875:名無しのオプ
08/01/23 12:31:09 mtr12pIT
宮部みゆき著
「名もなき毒」
ブックオフで500円

宮部さんは好きで大体読みます
いつも思うことは頭で書いているな~ということ
時代物はそうでもないが現代物は特に感じる
ニュース等で感じる時代の空気が反映された作品というのが感想

876: ◆XjFtIkbasQ
08/01/26 01:05:27 bl8D70YD
逢坂剛『銀弾の森 禿鷹Ⅲ』(2003→2006、文春文庫)【7点】

渋六興業・敷島組・南米マフィアが喰い合う渋谷の裏世界。
敷島組の若頭諸橋が渋六興業のバーで死体で発見され、一触即発の事態に。
三者を操り、事件の裏で暗躍する神宮署刑事“ハゲタカ”の真意は?

シリーズ三作目にしてちょっと趣向が変化。ヒットマンは出てこないものの
代わりにハゲタカが怪しく動きまくる。2作目では若干影を潜めていたハゲタカの
冷酷さがアップした分、バイオレンス要素が強くなっている。

前作・前々作に較べると、ややマンネリのような気もするが、十分に面白い。
もはや渋六の水間と野田は気のいい兄ちゃんにしか見えない・・・・
ラストはなんか、ほんわかしててイイ。

877:名無しのオプ
08/01/26 14:35:29 oiPbHs7/
赤川次郎「幽霊電車殺人事件」を読んだ。
これほど緻密に計算しつくされたトリックは初めて読んだ。
正直鳥肌が立った。
全般的にダークな雰囲気を漂わしながらもすご読みやすい。
ストーリー展開も最初から最後までハラハラドキドキで
ページをめくる手が止まらない。ラストは不覚にも泣いた。

まさに稀代の傑作。こんなミステリーはなかなか出会えない。

878:名無しのオプ
08/01/26 21:23:17 AJFJQVwn
mjd

879:書斎魔神 ◆AhysOwpt/w
08/01/26 22:06:17 C5R8q2+3
熊田忠雄(クマエリではない(w )『そこに日本人がいた! 海を渡ったご先祖様たち』を読んだ。
行間・余白の多い著作が多い昨今だが、本書は260頁程度のボリュームとはいえ、
ぎっしり書き込まれたドキュメントであり、
いまだ書かれざる歴史・冒険小説のネタが満載(野村萬斎ではない(w )な好読物、
まさに一読巻を置かせぬ面白さであり、
「四姉妹探偵団」のドラマを見ながら、夏帆に合わせて「カイケーツ!」とかポーズをつけている
軟弱なミスオタにこそ突きつけて読ませたい書である。
江戸時代末期から明治、大正にかけて海外各地へと雄飛していった先人たちの記録である。
ボーア戦争時にケープタウンで商店を開業、後に大成功する古谷駒平、
新田次郎「アラスカ物語」(過去ログにある私の論考を参照のこと)の主人公フランク安田こと
安田恭輔と同時期に金鉱を掘り当てる等波乱の生涯を送った極北のジプシー、ワダジュー
こと和田重次郎、シチリアで活躍した女流画家ラグーザ玉こと清原玉、
ラオスに潜入する偽僧侶岩本千綱、日本人初の回教徒としてメッカ巡礼に挑む山岡光太郎、
パナマ運河建設に関わった日本人技師青山士(後に荒川放水路建設工事も担当というのが
面白い。閘門繋がりかも)・・・
他にも、記録・資料不足のためもあるかもしれぬが、小説にもノンフィクションにも取り上げ
られていない魅力ある人物多数。
だが、真に書かれるべき存在は、本書で取り上げられた地域だけ見ても西アフリカを除いて
まさに世界を股に駆けている感がある名も無きじゃぱゆきさんたち、
(山崎朋子「サンダカン八番娼館」があるが、もっと書かれてもよいかと思う)
男性肉体労働者たちやもしれぬ。

880:名無しのオプ
08/01/27 00:00:08 JwDlQor2
>879
世界を股にかけるじゃぱゆきさんwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww

からゆきさんと区別もつかんのかこのばかは


881:名無しのオプ
08/01/27 00:34:57 FelPRz/5
880についてはこちら↓

スレリンク(mog2板:102番)

882:名無しのオプ
08/01/27 00:37:05 qbj8j5yH
>>879
熊田忠雄(クマエリではない(w )

熊しか合ってないし、
全然おもしろくない。
センス悪すぎ。

883:名無しのオプ
08/01/27 14:33:00 O1YWk8ac
まさに世界を股に駆けている感がある名も無きじゃぱゆきさんたち
まさに世界を股に駆けている感がある名も無きじゃぱゆきさんたち
まさに世界を股に駆けている感がある名も無きじゃぱゆきさんたち



884:書斎魔神 ◆AhysOwpt/w
08/01/27 22:56:56 aoD230QD
『戸田巽探偵小説選Ⅱ』を読んだ。
この第2集は収穫あり。
ミステリには珍しい伝統芸能ねた(日本舞踊)の『踊る悪魔』が面白い。
短い枚数ながら徹底したピカレスク・ロマンが展開され間断するところがない。
読む価値あり。他には特筆すべき作はないものの、第1集よりも時代が下ったせいか、
作者の物語創りに関する技巧の上達を感じさせるもの多数。
ミステリ以外の作の収録も多く、「幻視」「深夜の光線」「人形師」は怪奇小説、
「朝顔競進会」は恋愛絡みのユーモア小説、「色眼鏡」は非ミステリのSS、
創作篇の掉尾を飾る「運の神」「続運の神」は戦後の山陰の農村を舞台にした普通小説である。

885:書斎魔神 ◆AhysOwpt/w
08/01/27 22:57:36 aoD230QD
浜尾四郎「鉄鎖殺人事件」を読んだ。
古書店で本書を手にした俺はアホなミスオタの如く思わず勝利の雄叫びを上げた、
「ゲーーーーーーーーーーーーーット!」と。
しかし、好評が多い作ながら、一読、思わずガクーリという感がある。
とにかく探偵しか知らない事実というのが多過ぎ、作者はS・Sを信奉しているとのことだが、
犯人像もS・Sが定立したルールに照らしても、二重の意味でかなり問題有りである。
第一級の知識人である浜尾氏は、一体、本作のどこがフェアな本格探偵小説と思うていた
のであろうか?
ゆえに、好評も納得がいかないものがあるが、戦前の日本の本格ミステリではこの程度で
良しとすべしということなのか。
いっそのこと、猟奇的なタイトルに合わせて、コテコテの怪奇探偵小説、因縁噺の強調の方向で
行けば、それなりに楽しめる読物となったであろうが、理知的・都会的な本格ミステリの表装を取る
だけに始末に悪いものがある。

886:名無しのオプ
08/01/27 23:29:51 P5/BeYdh
まさに世界を股に駆けている感がある名も無きじゃぱゆきさんたち
古書店で本書を手にした俺は「ゲーーーーーーーーーーーーーット!」と勝利の雄叫びを上げた



物を知らないうえに精神の病をお持ちのようでw

887: ◆XjFtIkbasQ
08/01/28 06:00:59 oj8PigGZ
法月綸太郎『犯罪ホロスコープⅠ 六人の女王の問題』
(光文社カッパノベルス、2008)【7.5点】

12星座と神話をモチーフとした法月親子の短篇集第一弾。
牡羊座~獅子座の6篇を収録する。

最初の2篇が「うーん」な出来だったのでいきなり心配したが、
後は概ね良作が並ぶ。個人的には「双子座」「蟹座」が良い出来。
星座の縛りがあるため、適度に趣向を変えているが、
やはり続けて読むと、強引さと同工異曲の傾向を感じてしまう。
印象としては、有栖川の火村モノっぽいような気が・・・・

あと、最近のニュースから題材を得るのはいいとしても、
「モー娘。」「ビリーズ・ブート・キャンプ」「ブログ炎上」ほか、
近年の流行が文中で言及されると、ちょっと違和感がある。

888:名無しのオプ
08/01/28 16:29:52 hef7OgyS
URLリンク(d.hatena.ne.jp)

やっぱこのページパクった臭いな

889:名無しのオプ
08/01/28 19:24:08 QnovlAvm
やめろ!!!!!!!!!!

890:書斎魔神 ◆vVXVsEKCZ.
08/01/28 22:12:51 Wy9r2Dg7
>>888には笑うを通り越して呆れた。これに便乗する>>889もアホそのもの(w
そもそも「鉄鎖殺人事件」に関する評価そのものが、私の論考とリンク先では正反対なのである。
(私の論考では本格ミステリとしては低評価、リンク先はある程度は評価)
また、同一作品を論じる以上、着眼点が一致する場合があるのも当然である。

書斎魔神の論考対象作品をネット上で検索する
       ↓
書評等があれば内容的検討はせず(そもそもレス作成者自身が未読のため出来ない(w )
即、パクリと騒ぎ立てる。
このパターンの荒らし行為を繰り返しているようだが、今後はこういった甘えは一切許さないので
心しておけ!
作品を読み解き、正確な引用等による批判であればいつでも相手になってやる。

891:名無しのオプ
08/01/28 22:25:23 1Fq96kDX
放置しませう

892:名無しのオプ
08/01/28 22:42:23 o423z070
わざわざ噛みついてきたということは図星だったんだなw


893:名無しのオプ
08/01/28 22:52:48 5yxgRIXb
盗用元と正反対の結論っぽいことを書きつつ、よくよく読むと
言い回し変えただけで盗用元で言ってることと同じことを書くのは
このひとの常套だからね
要するに言葉だけもらってつなぎ方変えてるのが「論考」の正体


今回なら盗用元の最終段落と「いっそのこと」以下を読めば明白。
そしてその部分についてはなぜかなにも言及しない。笑いもしなければ
呆れもしていないんだな

894:名無しのオプ
08/01/29 01:07:28 62VmYXIs
>パクり元のサイトの結びの文章
これはむしろスッキリ理知本格であることの弱点で、例えばヴァンダインだったら少々
(あるいは多々)意味無し情景でも(僧正の見立てとかねえ)雰囲気にごまかされて
しまうところがあるし、エログロバリバリの探偵小説だったとしても猟奇趣味の一環
として問題にもならないだろう。だが、そう、論理的本格推理ならば、何か、ただの
扇情的な描写以上の、ぐっとくる理由付けが欲しかったところだ。本当に綺麗な作品
だけに、その点非常に惜しまれるところではあったのだ―。

>未読魔人の「論考」の結びの文章
いっそのこと、猟奇的なタイトルに合わせて、コテコテの怪奇探偵小説、因縁噺の強調の方向で
行けば、それなりに楽しめる読物となったであろうが、理知的・都会的な本格ミステリの表装を取る
だけに始末に悪いものがある。


ホントだ。ちょっと言い回しを変えただけwwwwwwwwwwww

895:名無しのオプ
08/01/29 01:55:03 nySA4H38
お前らはただ単にスルーするというアホみたいに簡単なことが
何故出来ないんですか?
毎度毎度4つも5つも6つもレス付けやがって厨房の巣窟かよ

896:名無しのオプ
08/01/29 07:24:45 4beWsWPL
書斎がまともに本を読んでないなんて住人全員知ってる。
今更指摘するまでもない。
基地外は放置よろ。


897:名無しのオプ
08/01/29 20:50:30 Y+l9HMSM
同意。
書斎は自分が2回も読んだと主張する乱歩賞受賞作のタイトルを間違えるような低レベルな奴なんだから
相手にするだけ無駄というものだ。

898:書斎魔神 ◆vVXVsEKCZ.
08/01/29 23:49:41 ZbOyBBvv
1度指導してやれば、少しはまともになるかと思ったが、やっぱり駄目だな(w
肝心要の結論が正反対な論考をパクリと強弁したうえ、
都合が悪いので、
>同一作品を論じる以上、着眼点が一致する場合があるのも当然である。
の部分はスルー。
(現代ではネット上に先行する書評等が存在しない作品は、ほぼ有り得ない)
「俺は『鉄鎖殺人事件』をこう読んだが・・・」というレスは皆無、
>>896-897で逃げに入るというパターン。
荒らしのお里が知れるというものである(w

899:名無しのオプ
08/01/30 06:10:27 AI1eHAif
>>894
あの生き物はそのままのコピペか言い回しをちょっと変えただけの改竄コピペでなければバレない
と考えているフシがあるね。

ちょっと似ていてもそれは「誰が読んでも同じような感想になる」なんていえば
それで言い逃れられると思っているんだろうけど
だったら未読君の珍考なんてそこいらで読める感想文と同じだということ。
珍考だの住民への死導だのと威張りくさっていられるようなモノじゃないってこったw

つまり未読魔珍なんか相手にする価値もないということだねw
俺も放置するわw


900:名無しのオプ
08/01/30 07:09:46 AeN/53pB
>同一作品を論じる以上、着眼点が一致する場合があるのも当然である。

目新しいことは何もない二番煎じ論考宣言ですかw

>「俺は『鉄鎖殺人事件』をこう読んだが・・・」というレスは皆無、

それがお前の二番煎じ論考だろw



901:名無しのオプ
08/01/30 07:36:03 QS3cnm7A
>898
俺様の「論考」はとっくの昔に誰かが書いた感想と大差ないんだ!、と自ら宣言しておりますw
バカすぎるw腹イテーw


902:名無しのオプ
08/01/30 07:36:47 QS3cnm7A
>898
必死で毎週「論考」書いてますが、誰かが書いたものと大差ありませんでしたってか
そっちのがパクリよりも情けねえじゃんw

903:名無しのオプ
08/01/30 09:14:51 UT/Fe1K7
>898
>「俺は『鉄鎖殺人事件』をこう読んだが・・・」というレスは皆無、

無くて当たり前じゃん
「読みました」スレなんだから
書かれるはずの無い物が無いから

>>>896-897で逃げに入るというパターン。
>荒らしのお里が知れるというものである(w

と言いがかりをつけ逃げに入るというパターン
荒らし書斎のお里が知れるなw

904:名無しのオプ
08/01/30 09:19:14 UT/Fe1K7
最悪板のクズどもが乱入して荒らしているな

905:名無しのオプ
08/01/30 09:23:09 UT/Fe1K7
アンチの印象操作に乗せられる住人どもにも問題がありますよねえ。

906:名無しのオプ
08/01/30 09:24:36 UT/Fe1K7
同意。書斎は何も悪くない。

907:名無しのオプ
08/01/30 11:44:32 ML3I+cet
しかもこれ、
「俺はネットの書評しかチェックしてない」って
言ってるようなもんだよね。
仮にも「書斎魔神」を名乗るなら、不用意すぎる書き方だろw

908:名無しのオプ
08/01/30 12:56:10 05d6dDq9
他人の感想と大差ないなら論考なんて自称すんなバカw

909:名無しのオプ
08/01/30 17:57:57 TMepQiKh
901~902および907~908についてはこちら↓

スレリンク(mog2板:112番)

910:名無しのオプ
08/01/30 18:18:49 cAW2UX3Q
コピペと自演荒らしか
よほどパクリがバレたのが悔しいんだねw

911:名無しのオプ
08/01/30 18:42:45 y8v1bEMq
どっかのサイトに誰かが書いたような論考なんてクソの役にも立たんな
二番煎じ論考はチラシの裏にでも書いとけやw

912:名無しのオプ
08/01/30 18:52:16 6thw337w
なんでイタイ奴って、基本ageなんだろう

913:名無しのオプ
08/01/30 19:04:01 05jpTH0B
書斎は全く悪くないな。
アンチが難癖つけて荒らしているだけ。

914:名無しのオプ
08/01/30 19:12:45 euzBLThU
そのアンチのレスをわざわざコピペしておいて何抜かすか

915:名無しのオプ
08/01/30 19:32:40 05jpTH0B
大方アンチが書斎派に罪をなすりつけようとしてやっているんだろ。
いかにも卑劣なアンチのやりそうなことよ。

916:名無しのオプ
08/01/30 19:37:31 euzBLThU
何が「書斎派」だよバカw

917:名無しのオプ
08/01/30 23:29:50 TMepQiKh
911についてはこちら↓

スレリンク(mog2板:113番)

918: ◆XjFtIkbasQ
08/01/31 05:52:55 /DpKCj0n
道尾秀介『ラットマン』(光文社、2008)【8点】

過去の事件で姉を亡くしている姫川亮。彼がギターをつとめるバンドの
練習中、亮の交際相手の死体が発見された。過去・現在の事件に悩む亮。
それにともないバンドのメンバーたちとの関係もぎこちなくなってゆく・・・

動物シリーズ「ネズミ」。読後の印象は『シャドウ』+『ソロモンの犬』÷2.
帯にある「最高傑作」という文言は、少なくとも道尾全作読了の自分には、
やや誇大に思える。まあ、この作者に対するハードルが高くなっているせいも
あるけれど。作者自身、昔バンド組んでたらしくて仲間たちとのやりとりの
描写は上手く、青春モノとしても楽しめる。

終盤の展開は、若干のクドさとあざとさを感じてしまったが、技巧的にも
この作者がずいぶん達者であることを再確認。ただ、真相が明らかになって
一気に伏線が脳裡で「はじける」のではなく、再読して「なるほど」と、
確認作業するタイプの技巧ではある。良作。

919:名無しのオプ
08/02/01 06:31:03 J9NCWY5X
親書斎の住人が複数いることがまだわからないのか。

920:名無しのオプ
08/02/01 09:06:07 SEvbolcI
たまにリクエストなんてどう?

貴志の「新世界より」誰かお願いします
貴志スレ見たけど、あそこじゃまったく参考にならない感じw

921:名無しのオプ
08/02/01 12:50:28 BdfwupGw
SF板のが反応良いとおも

922: ◆XjFtIkbasQ
08/02/02 06:17:07 v6NhghJy
宮部みゆき『誰か Somebody』(2003→2005、光文社カッパノベルス)【7点】

自転車事故で何者かに轢殺された運転手梶田。遺された娘2人は、亡父の伝記を
出版しようとする。梶田の雇用者であるコンツェルン会長の義父の依頼により、
娘2人と協力して調査を進める「私」は、梶田の過去にある謎を発見する・・・

指折ってみればおよそ5年ぶりくらいの宮部みゆき。こんな文章だったっけ?
とくに前半は無駄な語りが多いように感じ、なかなかノれなかったが、
梶田夫妻・長女の過去の事件が明らかになる辺りからは引き込まれた。
かなり地味な話ではあるが、読後の印象は・・・

あのラストはしばらくいやーな気分に陥りそうだ・・・
続篇らしい『名もなき毒』もタイトルからして同傾向なんだろうなー

923:名無しのオプ
08/02/02 06:37:29 8z9odBXv
SF板はミス住をきちんと評価するからねぇ。
ミス板も見習うべき。

924:名無しのオプ
08/02/02 07:02:14 ej2muMbo
>919
自演を親書斎、書斎派と呼ぶのはお前の勝手だなw

925:名無しのオプ
08/02/02 09:56:55 jD8cL8nM
>923
あっちでも基地外認定されてますが?w

926:名無しのオプ
08/02/02 12:09:18 lFweRXEQ
>>925
確かにきちんと評価しているなw

927:名無しのオプ
08/02/02 15:02:41 H9h+ujCK
八流書斎クンはここ何日か湧いてこないけど
今日あたりまた読んだフリしてパクリ感想文を投下するんでしょうなw

928:名無しのオプ
08/02/02 15:15:34 b52mu17b
>>927
どうでもいいからたまには感想書き込めよ
書き込まないなら来るなカスが

929:名無しのオプ
08/02/02 17:38:02 Om/LFp03
ヒント コピペ

930:名無しのオプ
08/02/02 18:48:01 qFcBzVtm
書斎が紹介してる本はアンチは未読だからな。

931:名無しのオプ
08/02/02 18:57:01 djPRVf2z
書斎自身が未読じゃん

932:名無しのオプ
08/02/02 20:02:03 SlPGuO3Y
最悪板からコピペしているのは書斎派だったね。
そして元のレスに「書斎」と書き加えているのに「八流」を削っていない。
つまり書斎派も書斎が八流だと認めているということでいいんだなw

933:名無しのオプ
08/02/02 20:14:12 /tx6i69a
>>930は最悪板での書斎の書き込みのコピペ。
いつも書斎がやってることをやられてるw

934:名無しのオプ
08/02/02 20:17:18 SlPGuO3Y
>>933
本人が間を置いて同じ文章を投稿しただけだろ。

935:名無しのオプ
08/02/02 20:56:47 8z9odBXv
八流も評価のうち。書斎派はフェアなんだよ。

936:書斎魔神 ◆vVXVsEKCZ.
08/02/02 21:07:12 q4TTE16e
>>903を書いた奴はマジでアホ(w
>無くて当たり前じゃん
>「読みました」スレなんだから
>書かれるはずの無い物が無いから
「読みました」スレだからこそ、読んでいなくてどうこう言えるはずがないのである。
結局、「鉄鎖殺人事件」を読んでいないで荒らしたい奴多過ぎ。


937:名無しのオプ
08/02/02 21:15:24 SlPGuO3Y
>>935
アホやキチガイも評価だろ、きちんとコピペしろよアホw


で、他人を荒らし扱いするくせに
その荒らしに絡み続ける書斎盗人というパクリ野郎は
当然荒らしだということでいいんだよねw


938:名無しのオプ
08/02/02 23:27:54 F4OT0myL
927及び930についてはこちら↓

スレリンク(mog2板:118番)

939:名無しのオプ
08/02/03 00:18:08 QVB4TVF2
カースレでもそうだけど書斎ってちょっと批判されるといちいち噛み付いてくるよね
そうして相手を荒らしだ荒らしだと騒ぎたてるけどさ
荒らしをいちいち構う奴は荒らしだという原則からすれば当然書斎は荒らしだってことになる
そのことを理解しているのかな書斎は
結局ただの通ぶった厨房なんだよな書斎って

940:名無しのオプ
08/02/03 00:44:32 xvUlieQv
 || ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄||
 || ○荒らしは放置が一番キライ。荒らしは常に誰かの反応を待っています。
 || ○放置された荒らしは煽りや自作自演であなたのレスを誘います。
 ||  ノセられてレスしたらその時点であなたの負け。
 || ○反撃は荒らしの滋養にして栄養であり最も喜ぶことです。荒らしにエサを
 ||  与えないで下さい。                  ΛΛ
 || ○枯死するまで孤独に暴れさせておいて   \ (゚ー゚*) キホン。
 ||  ゴミが溜まったら削除が一番です。       ⊂⊂ |
 ||___ ∧ ∧__∧ ∧__ ∧ ∧_      | ̄ ̄ ̄ ̄|
      (  ∧ ∧__ (   ∧ ∧__(   ∧ ∧     ̄ ̄ ̄
    ~(_(  ∧ ∧_ (  ∧ ∧_ (  ∧ ∧  は~い、先生。
      ~(_(   ,,)~(_(   ,,)~(_(   ,,)
        ~(___ノ  ~(___ノ   ~(___ノ


941:名無しのオプ
08/02/03 10:21:15 Sf97zWaP
>>939
書斎と一緒にしたら厨房に失礼
書斎は消防以下

942:名無しのオプ
08/02/03 18:50:05 t6ZLeqBB
書斎の論考でもっているスレなんだが。

943:名無しのオプ
08/02/03 19:02:21 qkgSrD32
無視してスルーしませうw

944:名無しのオプ
08/02/03 19:03:06 TodwW1Ba
>>941
消防ならたとえ面白かった詰まらなかったの一言感想でも自分の意見を自分の言葉で書くものな。
他人の文を適当に書き換えて感想をデッチ上げるアホ馬は確かに消防以下だね。


945:名無しのオプ
08/02/03 19:03:42 TodwW1Ba
>>943
こりゃまた失礼しますた。

946:読後感 ◆VkkhTVc0Ug
08/02/04 00:47:47 3cMxuO5L
「激アルバイター美波の事件簿 天使が開けた密室」谷原秋桜子(富士見書房)

訳あってバイトに精を出している女子高生美波はひょんなことから
とんでもないバイトを引き受けることになり、しかもその仕事中に
不可解な密室殺人事件に巻き込まれてしまう。
自身にかけられた疑いを晴らそうとクラスメートらと
解明を試みる美波だが……。

プロフィールにカチンと来る。某女性翻訳家のHP眺めた時に感じたの
と同種のムカつき。閑話休題。
内容は厚さとバランスが取れてたと思う。密室トリックは
半ば当然ながら前例のあるものだが捻りを効かせてあって良い。
ストーリーもちゃんと作ってある。中心となる二人の絡みが
不足気味に感じるのは一作目ゆえ仕方がないか。

947:名無しのオプ
08/02/04 11:52:22 A/LF6JK0
これは論考のレベルではないな。

948:名無しのオプ
08/02/04 13:49:36 Jzgm91Fh
論考=パクリという意味なら確かに論考じゃないな

949:名無しのオプ
08/02/04 17:54:52 A/LF6JK0
単なる感想文でしかないということ。

950:名無しのオプ
08/02/04 18:03:58 pHY2g2WV
感想を書くスレなんだから当たり前じゃん
バカかお前?w

951:名無しのオプ
08/02/04 18:30:54 PI59RenZ
既にどこかのサイトで発表されているのと同じ内容の下手な文章を
「論考」などと称して悦に入っている狂人はスルーで。

自分できちんと読んだ本の「単なる感想文」の方がずっとマシ。

952:名無しのオプ
08/02/04 18:31:35 8Ulm/tqC
バカの相手はそのへんにしておこうやw

953:名無しのオプ
08/02/04 18:34:37 Puf0AZyL
いやもうバカを通り越して完全に狂ってるよw

954:名無しのオプ
08/02/04 23:29:25 SSET/IE2
西澤保彦「収穫祭」を読みました。

今まで西澤作品はほとんど読んでます。
割と好きな作家です。

色々いわれていますが、やはり1章はすごく面白かったです。
成立するかどうかはともかく、謎解きも良かったです。

だけど、それまでが・・・

童貞の妄想みたいなエロが多くいので、
折原一の叙述トリックじゃないか?と思いながら読んでたら、
そういうわけでもなくって。

うーん。
一気読みはできたけど、他の人にオススメする気にはなりません。



955:名無しのオプ
08/02/04 23:30:46 oM8s345l
読後感と違って何も残らない感想

956:名無しのオプ
08/02/04 23:46:19 kCSGCPND
ぶっちゃけ読後感もあんま変わらん

957:名無しのオプ
08/02/05 06:23:03 RSyCg1x6
書斎よりは数段マシ

958:名無しのオプ
08/02/06 09:17:54 dlu1cvrp
読んでないヤツと一緒にしたらさすがに読後感に気の毒だろw

959:名無しのオプ
08/02/06 21:46:25 5POVA235
kawamura Yoshio

960:読後感 ◆VkkhTVc0Ug
08/02/07 00:56:33 xzP39hD8
「殺意の設計」西村京太郎(廣済堂出版)

匿名の手紙で夫の不貞を知った麻里子はその現場も目撃し、
旧友の井関に相談する。夫を許せと奨める井関に反して麻里子の
夫への不信感は募り、一方で彼女は井関への思いを深めて行く。
そして3人で最後の晩餐のつもりで集まった時、事件は起こった……。

久々某スレからのセレクト。「殺しの双曲線」以来かな。
ヒロインのモノローグで綴る前半は退屈。作中ヒロインが観た
映画の感想まんま。まあそれが事件の伏線になるわけだが……。

プロットはともかく肉付けが古典レベルなのが-。
事件の発端から逆算すると犯人の計画に無理が生じているし。
動機やアレをアソコにアアした理由もリスクと引換になる物ではないし。

別に読まなくても良いかな。

961:読後感 ◆VkkhTVc0Ug
08/02/07 01:28:08 xzP39hD8
「鎌倉XYZの悲劇」梶龍雄(光文社)

ここは天国。死に立てホヤホヤの塩見は自分が殺されたことを
知らされる。ショックを受ける塩見に探偵を選んで事件を
調査させる権利が与えられ、早速彼は古今東西の探偵ファイルを繰る。
処変わって下界では一人の貧乏探偵が寂しく読書の真っ最中。
折しも開いたページから紙片が舞い落ち、拾って見るとそこには
「ZXY」の文字が踊っていた……。

某スレからのセレクト。
ご当地ミステリかと思いきやSFだったかという。
天国で下界の事件捜査をVTR形式で眺めるという
「正直しんどい」スタイル。

構成は凝っていて良いのだが、某有名作品とそっくりの展開があり、
そのせいで真相の見当が付いてしまうのが残念。というかそれを
未読でもわかりそうw
後使われたトリックの一つは後出しチックの上かなりリアリティ不足。

プロット自体は良いし肉付けも丁寧な印象だから読んでも良いと思う。
事件以外にちょっとした驚きがあるのも○。

962:名無しのオプ
08/02/07 10:55:01 F2e+aCW2
ソフトバンク携帯、在日韓国人に特別激安プラン提供
スレリンク(news板)

249 神主(千葉県) [] 2008/02/06(水) 21:04:34.41 ID:KewpvEgQ0
人種差別プランまとめ

URLリンク(news23.jeez.jp)
              日本人   韓国人
基本使用料    ?   9600円    4500円
Sベーシック       315円     0円
パケットし放題     4410円     0円
26250円分通話料 ?  26250円     0円
   合計       40325円   4500円

(韓国宛電話代   ? ?円/分   5円/分


これは酷い・・・・・



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