『読みました』報告・国内編Part.4at MYSTERY
『読みました』報告・国内編Part.4 - 暇つぶし2ch7:名無しのオプ
07/01/27 20:09:56 IAEYbtLs
NGワード・あぼーんのススメ
━━━━━━━━━━━━━━━━
■書斎魔神 ◆qGkOQLdVas とは?
かつて発狂コテにも認定された、横溝スレに住みつく
NGワードの指定対象人物。
ネタバレを含めた持論を主張し続け、また、
議論においても他者の意見を受け入れようとしない傲慢な態度から、
他の住人からは忌み嫌われることに。
前スレでのアホアホ発言を一部抜粋。
『 乱歩賞受賞作「暗黒予知」を読み返していた。 』(そんな作品はない)


誹謗中傷当たり前、間違いを認めない、自作自演当たり前と、
三拍子揃った厄介物。
彼の発言に反応してしまうとスレが荒れる一方だが、
反応さえしなければ独り言を言い続けるだけなので、
余程のことがなければ、NGワードに指定してのスルーが推奨される。

どうしても我慢できない・反論したい場合は、下記スレにて

書斎魔神・アホアホ語録格納庫 その13
スレリンク(mog2板)l50

■NGワード・あぼーんについて
2ちゃんねる専用ブラウザのオプションのひとつ。
設定することで、任意のレスを消すことができる。

2ちゃんねる専用ブラウザに関するサイトはこちら。

URLリンク(www.monazilla.org)

8:名無しのオプ
07/01/27 20:10:46 IAEYbtLs
 || ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄||
 || ○荒らしは放置が一番キライ。荒らしは常に誰かの反応を待っています。
 || ○放置された荒らしは煽りや自作自演であなたのレスを誘います。
 ||  ノセられてレスしたらその時点であなたの負け。
 || ○反撃は荒らしの滋養にして栄養であり最も喜ぶことです。荒らしにエサを
 ||  与えないで下さい。                  ΛΛ
 || ○枯死するまで孤独に暴れさせておいて   \ (゚ー゚*) キホン。
 ||  ゴミが溜まったら削除が一番です。       ⊂⊂ |
 ||___ ∧ ∧__∧ ∧__ ∧ ∧_      | ̄ ̄ ̄ ̄|
      (  ∧ ∧__ (   ∧ ∧__(   ∧ ∧     ̄ ̄ ̄
    ~(_(  ∧ ∧_ (  ∧ ∧_ (  ∧ ∧  は~い、先生。
      ~(_(   ,,)~(_(   ,,)~(_(   ,,)
        ~(___ノ  ~(___ノ   ~(___ノ

9:あらすじごめん
07/01/28 00:25:04 J00sD3LJ
深谷忠記『阿蘇・雲仙逆転の殺人』(光文社文庫)【6点】

伊良湖岬ほか太平洋岸で発見された女の切断死体。
捜査過程で浮かんだ容疑者の男には鉄壁のアリバイがあった。
本当に男の犯行なのか?また遺体に結び付けられていた紐の意味は?

九州・本州を股にかけるアリバイ・トリックといえば聞こえはいいが、
真相は(メール①)。真犯人の(②)を考えてもあのトリックはどうかなあ。
あんなことしなくてももっと安全かつ確実に殺せたのでは。
・・・という疑問はあるが、意表をついたトリックであることは確か。
壮と美緒の探偵シリーズはバカミスっぽいのが多いなあ(深谷は全部そう?)。
楽しめるか投げ捨てるかは読者によって分かれそう。



10:名無しのオプ
07/01/28 00:28:17 I8WO4agq
伊良湖岬 ~ 紐の意味は?

(´・ω・`) いらんがな

11:名無しのオプ
07/01/28 00:31:05 0jtiX0zF
>>9
あらすじごめんって書かなくていいと思うよ
謝るようなことじゃないんだから

12:名無しのオプ
07/01/29 09:03:51 8lfdpPwh
あらすじよりメル欄のネタバレが必要ない
わざわざ書く意味がわからん

13:名無しのオプ
07/01/29 13:30:25 eRZMyfS/
ネタバレはメル欄にはこの板のローカルルールです

14:名無しのオプ
07/01/29 16:30:16 PDnMNOeM
初期の壮・美緒シリーズのトリックは意表をついたものが多いですね
深谷には初期のようなバカミスすれすれの物をまた書いて欲しいなぁ

>>2>>10>>12は一生ROMってろ。または2ちゃんに来るな

15:名無しのオプ
07/01/29 17:11:43 8lfdpPwh
味噌糞一緒にすんなアホが
誰それがどこに行ってそこから展開されるミステリー、って紹介するのはいいんだよ
その本でアリバイトリックがどうとか、あんなことして殺すとか、そんなこと書く必要はないんだよ
ローカルルールは、どうしても書くならってことで
本の紹介のスレでは書く必要がないってことがわからんかな


16:名無しのオプ
07/01/29 18:33:54 H1fNFd6A
>>15
おまえが手本を見せろや

17:名無しのオプ
07/01/29 18:50:05 H91woW3J
山田正紀「愛しても、獣」(双葉社)
1993年の「ハードボイルド」風というか、「社会派」風のミステリ。
連続レイプ殺人犯として起訴されたが、証拠不十分で無罪となった青年。だがマスコミの「灰色無罪」なる表現で、
世間の冷たい仕打ちを受ける家族。父親は息子を信じたいのだが、息子は失踪してしまう・・・。
題名にあるとおり、非常にヘビーなテーマですが、ミステリの「仕掛け」として評価すれば、「被害者の爪が剥が
されていたのは何故か」という部分が面白い。後年の「女囮捜査官」シリーズにも通じるトリッキーな捻りかなあと。
でもそれ以外には、これという華がなくて残念。
文章は、どこか熱に魘されたような感じだし、どこか埋立地の匂いのする独特の雰囲気など、これまた「女囮捜査官」
の先駆とも言えます。
あと結城昌治「幻の殺意」にも似てますが、あれとは全く違う結論を父親から引き出した所は流石。

18:名無しのオプ
07/01/29 20:59:38 ae88O/Hu
京極 「邪魅の雫」読了。自分の中では京極のベスト3に入れます。
最後の榎津の一言で呪が解けるシーンに感動。
読後感も爽快だった。

19:名無しのオプ
07/01/29 21:11:27 DT1MBmY9
>>16
バカは来ないで

20:名無しのオプ
07/01/29 22:40:28 wVWD65PE
1993年の から 息子は失踪してしまう・・・。

不要。
無駄なパケット垂れ流すな。

21:名無しのオプ
07/01/29 22:54:40 cBxEIGZA
>>20
頭の弱い人?

22:名無しのオプ
07/01/30 01:51:56 Osi/boYy
あらすじはいると思うけどなぁ。だって、ここみて買う本検討してるし。

23:名無しのオプ
07/01/30 02:05:38 JrvGamLg
ま、気違いはスルーで

24:あらすじごめん
07/01/30 19:44:56 ZgcOjF0t
麻耶雄嵩『夏と冬の奏鳴曲』(講談社ノベルス)【7.5点】

女優「和音」を崇拝し過去に孤島で一年間の共同生活を送ったという面々が、
20年ぶりに島に集う。取材のため同行した如月烏有と助手の女子高生桐璃だが、
真夏に雪が降ったある朝に、「密室状態」で頚部のない死体が発見され・・・

毀誉褒貶激しい作品だとは分かっていたので避けていたが『鴉』とか『蛍』で
のけぞり、おそるおそる挑戦。真相とか唖然としたけど、こちらの理解力が
足りないのかすっきりできない(そこがイイという人もいるんだろうけど)。

展開がゆるやかで中盤~後半の薀蓄もまだ読ませる技術がなくてつらかった。
そこはマイナス。




25:あらすじごめん
07/01/30 19:54:46 ZgcOjF0t
麻耶雄嵩『?』(講談社ノベルス)【7点】

『夏と冬の奏鳴曲』を先に読んでからどうぞ。
文章はだいぶ読みやすくなってる。実は『木製の王子』先に読んでるんだが、
まさかこういう延長上の話だったとは・・・
これで麻耶の長篇は全部読みましたが、個人ベスト3は『鴉』『蛍』『木製』。

感想:たいもん・・・゚・(ノД`)・゚・。

一応「あらすじ」は本のカバーに書いてある程度+αですましてますが、
(アリバイものとか明記してある場合とか)自戒をこめてこのコテで
いきます。 

26:名無しのオプ
07/01/30 19:57:14 V3KdqTxC
>>24
Cね

27:あらすじごめん
07/02/02 00:51:10 nzojp2DD
歌野晶午『家守』(光文社カッパノベルス)【8点】

広義・狭義の「家」をモチーフにした短篇集。
本格志向からサスペンス風まで取り揃えており、満足。

イチオシは、あるフリーターが妙なアルバイトを依頼される「埴生の宿」。
某本格派作家の某作品が思い出され(執筆時期重なるかな)、
長篇にして名探偵に解決させたほうがより事件の不可解さ・解決のサプライズが
あるような気がした。休筆・復活時期以降の歌野って、ひょっとして駄作なしかな。

28:名無しのオプ
07/02/03 20:21:36 365CFmP/
麻耶タソの真価を理解できてないやつは稲。

29:名無しのオプ
07/02/03 20:33:21 b9JB7Aui
貴志祐介『硝子のハンマー』

2005年推理作家協会賞を取った作品。
事件の数は極めて少ないが、ハードカバーで450頁を超える分量を
一気に読ませる勢いがあった。「よく書けている」ミステリだと思う。

しかし、いっちゃなんだが、トリックとしてはたいしたことないように
思える。見せ方の問題かもしれないが、周辺情報が多いため、
トリックのインパクトが弱い。

貴志祐介は既存の作品群をよく研究してはいるが、「青の炎」や
「クリムゾン」もそうだったように、本作品にも斬新さはあまりないように思える。

30:名無しのオプ
07/02/03 20:40:14 b9JB7Aui
歌野晶午『密室殺人ゲーム王手飛車取り』

これは、設定ありきのミステリだと感じた。
ネットと現実の融合という点で、歌野らしい設定を作り上げている。
個々の事件については、それぞれ連作短編といえるくらいの
クオリティを持っていると思う。

また、抜群のリーダビリティも持っている。出だしの文章で少し引っかかったが
その後は、ぐんぐんと読者を引っ張っていく力があった。

しかし、最後がどーにも蛇足っぽい。綺麗にオチがつけば・・・と感じてしまった。

31:書斎魔神 ◆qGkOQLdVas
07/02/03 23:43:26 Z5KHaM9p
髙木彬光「人形はなぜ殺される」の光文社文庫新装版を読んだ。
ベストセラーを連発した時期もあったこの作者の作品も、
光文社文庫のコレクションぐらいでしか読めない時代となってしまった。
本作は、作者の代表作のひとつであり、本格ミステリでありながらも保全経済界事件等
(近年のライブドア事件で話題となった投資事業組合の一件を想起させて面白い)の
経済事件ネタが取り入れられているのは、「白昼の死角」「人蟻」等、
社会派ミステリ的素材の作も書いた作者らしいものを感じさせるが、
清張作品が社会的な時事ネタをあくまで背景のひとつとしてあっさりと書いているのに
比較して、くどく記し過ぎているのが難ではある。
作品の肝となる謎解き部分に関しては、今読むと強引な展開が目立ち過ぎる感が強い。
(余談ながら、シマソウ作品は彼氏が敬慕する鮎作品よりも、
作風的には探偵の造型(神津と御手洗)も含めて髙木作品の影響の方が強いやに思う。
トリックを成立させるための強引なまでのストーリー展開は、両作家の魅力でもあり
弱点でもあると言い得る)

32:書斎魔神 ◆qGkOQLdVas
07/02/03 23:44:28 Z5KHaM9p
特に、本作の売りである列車トリックにおける「月光」が停車しなかった場合の想定は、
あまりに大雑把過ぎるし、そもそもこれは短篇使用で光る程度のトリックかと思う。
また、怪奇探偵小説好きには、冒頭に登場する「ガラスの塔」のマジックが本筋に
絡んで来ないのは、がっかりさせられるところでもある。
客観的に見た場合、併録されている禿人のエッセイ(「彬とカー」)における本作への
絶賛は、あまりに度を過ぎたものに思える。
なお、併録された「罪なき罪人」「蛇の環」の2短篇は、髙木君がある程度のボリューム
がないと力が発揮出来ない長編向きの作家あることをあらためて実感させる
「逝ってよし作品」である。

33:名無しのオプ
07/02/03 23:57:28 365CFmP/
逝ってよし

34:名無しのオプ
07/02/04 00:16:14 ZxA2ot6V
逝ってよし

35:あらすじごめん
07/02/04 00:29:12 ysND/NZZ
山村正夫『鬼ガ島地獄絵殺人』(角川文庫)【5点】

大学の史学科助手・滝連太郎の事件簿。
「あまめはぎ」「丑刻参り」「屍臘」「地獄絵」など、
民俗学的な小道具を軸にした殺人事件の短篇集。

トリックは小粒でとくに工夫らしき工夫もなく用いられており、
その点では評価できない。文章は確かで雰囲気もまあまあなのだが、
短篇なのに読み進めるのが億劫だった。
この作者の文体とは相性悪いのだろうか。

36:名無しのオプ
07/02/04 00:57:01 wyc+lBa3
>>35
説明不要

>>31-32
読みにくいだら

37:名無しのオプ
07/02/04 01:41:17 XSNPMQ5U
コテハン叩きがひどいな。最悪行けやアホ。

38:名無しのオプ
07/02/04 01:55:20 omxear/E
>>37
なら、あなたが”あらすじごめん”氏の名で最悪板に立てて下さい。
他のコテハンが来てもあぼーんなんで誰だか分からないしw

39:名無しのオプ
07/02/04 09:01:43 CZxuW/2+
>>31-32
社会人なら一日二冊も読めるほど暇じゃないと思うがなあ。

40:名無しのオプ
07/02/04 13:38:25 wyc+lBa3
>>39
休みならいけるでしょ

41:あらすじごめん
07/02/04 13:53:49 ysND/NZZ
深谷忠記『倉敷・博多殺人ライン』(光文社文庫)【5.5点】

ある作家の盗作を告発する手紙が編集部に届き、編集部長が
なぜか倉敷で死体で発見される。謎めく編集部長の過去と、
盗作事件との関係は? 壮&美緒シリーズ(初版は1992)。

このシリーズの特徴である「観光案内」風描写が前面に出すぎており、
肝心の刑事の聞き込みや壮の調査があっさりしすぎている。事件の真相も、
必要以上に人物を登場させたせいで分かりにくくなっており、解明時の
カタルシスがない。前半部分で「~だった」とされた部分がラスト否定されたり、
ちょっとアンフェアな書き方がこの作者にはあるようで、ここも不満。

42:名無しのオプ
07/02/04 14:02:57 wyc+lBa3
>>41
ごめんというなら書くな

43:名無しのオプ
07/02/04 18:33:13 gcEQeQsJ
>>40
同意。
いちいち他人の読書状況を揶揄するなんて同じ読書人ならやるはずないんだがなあ。

44:名無しのオプ
07/02/04 18:43:14 s0rnKQki
>>43
>いちいち他人の読書状況を揶揄するなんて同じ読書人ならやるはずないんだがなあ。
それをやるから馬は嫌われるんだよな


45:名無しのオプ
07/02/04 18:44:41 gcEQeQsJ
>>44
逆でしょ。
書斎を叩く連中があれこれと根も葉もない嘘を書き散らしている。
これ、明らかにルール違反のコテハン叩きなんだよね。

46:名無しのオプ
07/02/04 18:50:00 yGXq9Iw4
>>39
別にそれは人の勝手だろ
そうやって無理に叩こうとするからおかしくなる
黙ってスルーすればいいんだよ

47:名無しのオプ
07/02/04 18:53:22 s0rnKQki
ちょっと自治スレ見てきた。
>>39は例によって書斎支持者のコピペだそうだ

>>45
どうやらあんたは書斎支持者らしいね
コピペがルール違反のコテハン叩きであるという共通見解ができてなによりだ

48:名無しのオプ
07/02/04 18:55:39 gcEQeQsJ
>>47
書斎支持とか不支持とかではなく、コテハン叩きがルール違反だといいたいだけ。
コピペは2ちゃんガイドラインのどこを見てもルール違反には当たらないでしょ。

49:名無しのオプ
07/02/04 18:59:33 s0rnKQki
>>48
そのルール違反のレスをわざわざコピペしているんだから書斎支持者は荒らしということだよね
これ以上はスレが荒れるから俺は自治スレへ行くよ

50:名無しのオプ
07/02/04 19:03:43 w+N8+vZk
>書斎を叩く連中があれこれと根も葉もない嘘を書き散らしている

「根も葉もない嘘」って、例えばどんな?
以下のような事柄は明白な事実だよね。

・書斎は名無しとハンドルを使い分ける偽コテハンである
・書斎は読んでもいない本の感想・ランキングを平気で書く
・書斎のレスには固有名詞や事実関係の間違いが異様に多い
・それを指摘されても絶対に訂正・謝罪はしない
・書斎の発言の「論拠」とされるデータは大半が捏造である
・書斎は他の住人に対する暴言の常習犯。注意されても改めない
・書斎は他のコテハンを平気で罵倒する。注意されると「ジョークだ」と言い逃れる

51:名無しのオプ
07/02/04 20:54:42 HKqffYEZ
お ま い ら い い か げ ん に し ろ !

52:名無しのオプ
07/02/04 21:51:28 gcEQeQsJ
>>50
・書斎は名無しとハンドルを使い分ける偽コテハンである
そのコテハン定義は独善的であり、ごく普通に考えてトリップ付きで長く書き込みを続けている書斎は
立派なコテハンだと考える人もいる。
・書斎は読んでもいない本の感想・ランキングを平気で書く
読んでいないことを証明せよ。証明できないなら出鱈目を書き込むな。
・書斎のレスには固有名詞や事実関係の間違いが異様に多い
落書きに丁寧な校正は必要なし。
・それを指摘されても絶対に訂正・謝罪はしない
同上の理由による。
・書斎の発言の「論拠」とされるデータは大半が捏造である
足で歩いて調べたデータであることは、書斎のレスから簡単に読み取れる。
過去ログを参照のこと。
・書斎は他の住人に対する暴言の常習犯。注意されても改めない
軽口を暴言と受け取るかどうかは、個々人の問題。いやならスルーすべし。
・書斎は他のコテハンを平気で罵倒する。注意されると「ジョークだ」と言い逃れる
同上。

53:名無しのオプ
07/02/04 22:29:17 PTH/8OqS
久々にきたけどまだ書斎いたのか・・・
病気だろさすがに・・・

54:名無しのオプ
07/02/04 23:19:44 ABjPn5YO
気に入らない書き込みがあってもスルーすりゃいいだけの話さ

55:名無しのオプ
07/02/04 23:30:30 CPv5qa1y
スレが荒れるのは
相手にする奴との共同作業なんだからな。

56:読後感
07/02/05 00:10:24 aGMsiqhI
「大庭武年探偵小説選Ⅰ」(論創社)

今まで何作か読んだ結果この叢書はウン……資料的価値しかないと
思っていたのですが21発目にして漸く実弾が発射された模様です。
どれもトリッキーで楽しめました。一番は「牧師服の男」かな。
無理はあるけど形が綺麗なので。
他には島荘的バカミス「旅客機事件」が印象に残りました。
Ⅱも読みたいです。

57:名無しのオプ
07/02/05 12:09:00 /8wY2hPW
神津慶次朗「鬼に捧げる夜想曲」(東京創元社)
弱冠19歳にしての鮎川哲也賞受賞作。
大分県沖合の満月島。戦友の結婚式に招かれた乙文は、戦友と花嫁の惨殺事件に遭う。現場は密室状況で、
被害者はメッタ刺しとなっていた。戦友の家と対立する旧家の連中の仕業か?だが第二の殺人が・・・。
ここまで横溝正史エピゴーネンだと、いっそ清々しいですw。妙な意味の無い修飾など文章の下手さ加減
には敢えて眼を瞑りましょう。棺の謎とメッタ刺しの真相には驚きました。ちょっと類例のないトリック。
しかもそれを・・・・してしまうとは末恐ろしい。結末の名探偵のヘンな行動に疑問がないでもなく、また
終戦直後とは全く思えない描写力の貧困さもあるが、本格ミステリとしては十分合格点でしょう。でも最後の
一章は要らないのでは?作者の「照れ」みたいなものが出た感じ。

58:名無しのオプ
07/02/06 07:23:16 9tKmbVcD
『マレー鉄道の謎』 有栖川有栖

全体的に消化不良な感じがした。
あのトリックは、短編で使ったほうがいいように思う。500Pも引っ張るほどじゃない。
火村やアリスの悪についての語りは正直イタイ。むやみに火村をかっこよくさせようとするのも…。


電話した人物は内容としては、事実を言ったのだから別に問題ないのでは?
なんでアリスが不愉快なのか意味不明。
アリスのわからんヒューマニズムイラネ。

↑の部分をはずして短編ならいいかも。文章が読みやすかったのは○


59:名無しのオプ
07/02/06 12:13:29 FOb3GHbX
吉行淳之介「出口・廃墟の眺め」(講談社文庫)
文学的な評価は分かりませんので、専ら「奇妙な味」として読んだ感想。主に1960年代の短編を収録。
表題作の一つ「出口」は、どことも知れない町で見張りの男と暮らす主人公がウナギ屋に行く。だが
その店は固く鎖されており、出前しか応じないという。また店の主人は妹と近親相姦の噂が。主人公は
或る旅館に行って、そこからウナギの出前を頼むのだが・・・。説明し難いのですが、何ともイヤーな
気分になり、その後の惨劇すら予想される話。そもそも「見張りの男」という存在が、何かカフカっぽく
て薄気味悪い。傑作中の傑作。
「皿の苺」は総入れ歯同士のカップルが、苺の粒が歯茎と入れ歯の間に挟まるという話をするうち、ホテル
に行って入れ歯を外して・・・。これまたエロティックでありながら、何とも気味の悪い話。
「手品師」は手品師志望の青年が恋人の前で水槽から脱出する奇術に挑むが・・・。
傑作「子供の領分」も、谷崎潤一郎の名作「小さな王国」ほどではないが、子供の不気味さを上手く描いて
います。
「雙生」は、夫が朝寝していると、隣の部屋から妻とその双生児の妹が歌う声が聞こえてくる・・・。
「埋葬」は病院に入院中の男から女性が子猫を貰うが、男は自殺。その晩、女は・・・。これまたイヤな気分
になる話。
「曲った背中」はヘミングウェイ「殺人者」に言及し、終戦直後の闇市で、あの作品の主人公を連想させる
男と出会う話。その男は空襲で発狂した女のことを話すのだが・・・。
巻末の「廃墟の眺め」は終戦時の満州で起きた話。これは今ひとつ良く分からない話でした。
別のアンソロジーに採られた「追跡者」や「あいびき」で気になっていたが、やはりこの作家は「奇妙な味」
の名手だと思う。

60:名無しのオプ
07/02/06 19:09:43 FImTkWiA
>>59
たいがいにしやがれ

61:名無しのオプ
07/02/06 19:39:17 YgKpFXkD
清涼院流水「コズミック」

最悪・・・マジつまらなかった。
ゲームだったらディスク叩き割ってるレベル。
お金と時間返してよ!!

62:名無しのオプ
07/02/06 22:08:04 rRgQzolk
ちょっとしたセレブ気どりか怪力自慢だな

63:名無しのオプ
07/02/06 22:21:55 zZ59Zpd0
一口コメントとか要らんから
報告をしろ報告を

64:名無しのオプ
07/02/06 23:11:09 FImTkWiA
あらすじとかも要らんから
報告をしろ報告を

65:名無しのオプ
07/02/07 19:02:40 Od5wxydk
笹沢左保「死人狩り」(徳間文庫)
1965年の長編。
西伊豆で路線バスが転落、乗員乗客が全員死亡した。だがバスは転落直前に何者かに散弾銃で撃たれて
おり、警察は乗客の誰かに恨みを持つ者の犯行と断定、静岡県警の浦上と伊集院刑事は被害者一人一人の
背景を捜査する。妻子をこの事故で失った浦上の執念の捜査により、浮かび上がってくる被害者たちの
秘密。だが犯行に結びつく手掛かりは発見されない・・・。
たまたま乗り合わせた乗客たちがみな、これほど意外な秘密を持っている訳ないだろ、とも思いますし、
狙われていた被害者と真犯人だって、「多分アレだろ?」と容易に推測できるもの。或る証拠品に関する
推理も、まあまあだけど、何故、それが発見された時点で疑わないのかなあ、と。凡作。
なお本作は30年ほどまえにテレビドラマ化され、全26回で、・・・・・・・だと被害者は25人だから、最終回
は、・・・・・・・・なんだろう、と視聴者に先にバレてしまったそうです。

66:名無しのオプ
07/02/07 19:08:49 sG+94Z54
>>65
>>64

67:名無しのオプ
07/02/07 19:43:24 CkD2i75J
いい加減しつこいなこのバカも。
皆さん、こいつがいくらあらすじいらんと喚き立てても無視ですよ。
何千回何万回繰り返そうが間違いは間違い。何も変わらない。
動じないで報告して下さいね。

68:名無しのオプ
07/02/07 19:47:38 NwPQMjfY
井上夢人「メドゥサ、鏡をごらん」

SFホラーですた。

69:名無しのオプ
07/02/07 23:16:04 20JBOJaW
「タルドンネ」岩井志麻子

ストーリー全体が何となく、夢の中のできごとみたいに書かれていて、
現実の事件を参考にしているわりには、
現実味が今ひとつ。
だから、ものすごい怖いってかんじでもない。
適度に怖くてエロかった。

タルドンネ自体の描写がもっとほしかった。

高村薫かヤン・ソギル、桐野夏生あたりが書けばもっと面白くなるのでは?と思った。
島田荘司でも良いかも。

作者自身を思わせる登場人物の存在は面白かった。

全体的には、けっこう満足した作品でした。


70:あらすじごめん
07/02/09 01:41:26 iGFjTlYB
東野圭吾『使命と魂のリミット』(新潮社、2006)【7.5点】

研修医夕紀が師事する外科医西園は、かつて夕紀の父親の執刀医だった。
その手術にわだかまりを持つ夕紀は、ある日勤務先の大学病院に対する
脅迫状を発見する。犯人の目的は。そしてあの日、手術室で何があったのか?

東野初の医療サスペンス(風)。上手く書いてあるんだけど、
東野も不案内な世界のせいか、犯人像や動機・計画にやや既視感あり。
つまらなくはないが東野にはもっと期待してしまう・・
タイトルはシンプルに「使命」の方がよかったんじゃないかなあ。

ご母堂のご冥福をお祈りいたします。 (´-ω-`)


71:名無しのオプ
07/02/09 12:27:08 D0aqMQ8J
新章文子「女の顔」(講談社文庫)
1962年の長編。
・・・感想を一言で言えば、「行き当たりばったり」の一言。登場人物の行動もそうなら、作者のプロット
の組み立てもそう。
ヒロインは女優だが仕事を続ける意思を失い、己の美貌を恨んでおり、その挙句に取った行動はというと、
これがどうにも無鉄砲なもの。その恋人の心理もまた変で、一体どうしたいのか良く分かりません。しかも
ラストでは、唐突な人物が唐突に仕出かした行動で終幕。
まあ、実際の人間や人生なんてこんなものさ、と作者は言いたいのかも知れませんが、小説として面白いか
どうかは別問題だと思いますが・・・。サスペンスですらない、ただの犯罪を題材にした小説、としか評価
できませんでした。

72:名無しのオプ
07/02/09 20:35:10 tyRYQkiw
>>70
消えろ

73:名無しのオプ
07/02/09 20:41:50 zZEED2TG
>>72
魔神乙

74:名無しのオプ
07/02/12 03:37:10 jeA7tzsV
魍魎のハコ  京極夏彦
姑獲鳥の夏より読後に色々と考えさせられた部分が多かった。
京極堂のわき道に反れた独演を削れば、もう少し薄い本になるんだけどな、本を持つ手が疲れます。
かなりの傑作であることは疑う余地なし・・・・お試しあれ。

75:名無しのオプ
07/02/12 15:18:33 +MtAXlXd
あれが京極らしさなんだからしかたない。

76:あらすじごめん
07/02/12 23:47:42 ejV/itaU
東野圭吾『たぶん最後の御挨拶』(文藝春秋社、2007)【―】

年譜+自作解説エッセイ集。
この人結構いろいろなこと根に持ってそうだ。
『あの頃ぼくらはアホでした』みたいな抱腹絶倒エッセイではないが、
東野作品をそこそこ読んでる人は自作解説が面白いと思う。
お姉さんがいることは知っていたが、サプライズは(メール)だったこと。
エッセイ読む限りかなりアホ姉さんだと思っていた。



77:名無しのオプ
07/02/13 18:14:39 B+R2q5tv
横山秀夫「影踏み」(祥伝社文庫)
深夜の寝静まった住宅専門に泥棒を働く、ノビカベこと真壁を主人公にした連作集。相変わらず、地方都市の
どこか寂れた独特の雰囲気描写と、確かな人物設定、ストーリーが魅力的で、もはや職人芸の域ですね。
秀作は巻頭の「消息」、泣けるクリスマス・ストーリー「使徒」(でも、「子供の手紙」を出して泣かせるのは
反則だよなあ。どんな大人だって子供の手紙にはジーンと来る)、巻末の、双生児が絡んでくる「行方」の3作
でしょうか。何気ない伏線の描き方と独特の結末のヒネり具合は、やはりスゴい。

深谷忠記「伊良湖・犬山殺人ライン」(光文社文庫)
1991年の壮・美緒物の長編。
東京のホテルで殺された県会議員。捜査で浮かび上がった名古屋の女性もまた愛知県の伊良湖岬で殺される。ここで
一人の容疑者が浮上するも、彼もまた何者かに殺される。残る関係者には鉄壁のアリバイが・・・。
このアリバイトリックは途中で見破れました。例の×××のアリバイ工作ですね。そこにもう一つのトリックが絡んで
くるところが工夫でしょうか。壮の推理は例によって例のパターンですが、相変わらず手堅いところを見せます。でも
水準を満たしてはいますが、更にもう一発、上を目指すヒネりが欲しいところ。でもこのシリーズでは無理かなあ・・・。


78:読後感
07/02/14 02:34:43 gWNZjAWG
「四月は霧の00密室」霧舎巧(講談社)

転校初日に遅刻した羽月琴葉は体育館へ向かう途中、
霧の立ち込める噴水の側で転んでしまい、通りかかった男子と
偶然キスしてしまい偶然胸を掴まれてしまい偶然抱きついてしまう。
焦ったのも束の間、琴葉は二人のすぐ近くに血を流して横たわる
死体を見つける。しかし、現場は逆密室とも言うべき状況で―。

「ライバルは金田一少年」と標榜し、冒頭にそのセリフを引用する
という正しく売国奴の書いたミステリーです。まあそれ以前に
ラノベなんて高校(ry。つーかラノベのキモであるイラストに
まるでノー魅力。キャラ造形が地味でバラエティに乏しい。
その上紹介ページも質が悪いし。誰が描いてるんだと見たら……納得。
ラブコメ部分もやっつけ出来レースで不自然。

ただミステリーとしてはそこそこ形になってるとは思う。
不備もあるけどラノベなら許される範囲だろう。有能なライバルを
設定している所も良い。でも五月をすぐ読む気にならないのは話が
面白くないから。

79:名無しのオプ
07/02/14 21:05:09 W3edRWJt
>>78
あらすじウザイ市ね

80:名無しのオプ
07/02/14 21:30:22 7ZC9886G
>>79
あらすじの意味わかってるか?
アホは死んでねマジで

81:名無しのオプ
07/02/14 22:22:45 W3edRWJt
>>80
じゃ、アホにもわかるように説明してください。
あと、「読みました」報告に、なぜあらすじがいるのかも。

82:名無しのオプ
07/02/14 23:00:11 2ckAZsjw
>>81
まずお前がここまで粘着してあらすじを拒絶してる理由を説明しろよw

83:名無しのオプ
07/02/14 23:09:10 nFulim35
次の報告どうぞー

84:あらすじごめん
07/02/14 23:51:50 ALLd5szk
原リョウ『さらば長き眠り』(ハヤカワ文庫、1995→2000)【8点】

400日ぶりに東京に戻った探偵沢崎は、ホームレスの男の仲介で、
元高校球児の男から11年前の姉の自殺の真相を探ってほしいと頼まれる。
過去の事件をめぐる刑事・ヤクザたちの妨害を受けながら、
沢崎の辿りついた真相とは。シリーズ第三弾。

脇筋の過去の事件やホームレスの男との交流なんかをはさみながら、
自殺事件の真相がじわじわあぶりだされていく過程はおもしろかった。
あまりハードボイルド読まないんだが、沢崎ってカンが良すぎる気がする。
某上流階級の一家がいきなり出てきたりやや展開が唐突な気もしたが、
あれだけ登場人物を出してそれぞれくくっきりした印象を読後に残すのはさすが。
巻末に文庫書下ろしの掌篇あり。








85:名無しのオプ
07/02/15 03:53:28 I6aqNDTZ
『葉桜の季節に君を想うということ』歌野晶午

ワンアイディアで書いた感じ。文章にセンスがない。

そもそも謎という謎も提出されなく、ミステリを期待して読むなら微妙。

トリックというより騙すために書かれたものなので、推理したい人は読まなくてもいいと思う。


正直あまりにもつまらない作品。トリックもなく、驚きもなかった。
何かあるはずと我慢して読了したが、何もなかった。


86:名無しのオプ
07/02/15 04:47:03 bprwuvPM
いまどき、ものすごく狭い意味で
「ミステリ」という言葉使ってるんですね。

87:名無しのオプ
07/02/15 08:59:55 S6jl321J
>>81のアホへ
プロローグ(序章って意味だけどわかる?)~大まかなあらすじは人に「報告」する上で必要
ただし、85のようなネタバレするような書き方は全然ダメ
85はどこがネタバレと言われてるかさえわからないだろうけど

88:名無しのオプ
07/02/15 09:51:44 bFGbDCXN
俺も>>85はどこがネタバレなのかよく分からんかった
今時叙述を匂わすぐらいでネタバレも何もないし……

あらすじ魔神は論外だけど

89:名無しのオプ
07/02/15 10:43:08 S6jl321J
叙述は今も昔も匂わしただけで終わりだろが
読み手の入り方が全く違う


90:名無しのオプ
07/02/15 11:51:52 bFGbDCXN
え~それはもう古い考えだと思うが
それに叙述だと知っていたら面白くない本なんて結局大したことないよ

91:名無しのオプ
07/02/15 12:07:41 1zMMz8NM
芦辺拓「グラン・ギニョール城」(創元推理文庫)
弁護士・森江は南海特急車内で謎の毒殺事件に遭遇。被害者が残したメッセージ「グラン・・・ギニョール・・・
なぞを・・・とけ」の秘密を探るうち、かのE・クイーン創刊の幻の探偵小説誌「ミステリー・リーグ」に
掲載された謎の作家による中絶作「グラン・ギニョール城」なる作品に行き当たる。そして、いつしか森江も、
その作品世界をなぞる事件に巻き込まれてゆく・・・。
実際の事件の進行と、作中作「グラン・ギニョール城」が並行して進むうち、やがて交差して混じり合う構成で、
あちこちにマニアをニヤリとさせる薀蓄やらが仕掛けられていて、面白いことは面白いです。
しかし凝った設定に拘る余り、本格ミステリ本来のトリックそのものに工夫が見られていないのが残念。どうも
この作家が考えたトリックには、トリックそれ自体だけを取り出して鑑賞に堪えるものが少ないように感じます。
小説の設定やディテールに凝れば凝るほど、その傾向が強いようで、作者はきっと良い人でサービス精神旺盛なの
でしょうが、その過剰ぶりに、相手が「もう良いよ」と引いてしまっても気付かないでいるタイプのような気が
します。そこが今ひとつブレイクできない理由のような。

92:名無しのオプ
07/02/15 15:20:20 n98Uv82H
>>90
じゃあネタバレしても問題ないってことだな

93:名無しのオプ
07/02/15 16:15:46 Mj4PtQUv
>>90
古いもくそもないだろ。立派なネタバレだろうね。
まあ>>85はこのジャンルに対して無知なだけなんだろうが。

94:名無しのオプ
07/02/15 16:37:24 duKR04sE
>>91
あとまあ、文章に魅力がないしね……

95:名無しのオプ
07/02/15 17:13:23 O6ZDpgHA
>>91
いまどき、「観賞に堪えるトリック」を求めるのはどうかと思うぞ
あと、芦辺はプチブレイクしてるからいいやんw

96:名無しのオプ
07/02/15 19:32:30 bFGbDCXN
>>92
ただ叙述だの密室だのと言うこととトリックを詳細に明かすことの
区別もつかないのか?
今までもあの程度の書き込みは散々あったし何も言われてなかったぞ

97:名無しのオプ
07/02/15 19:48:46 ONTi+2+M
>>90
たいしたことあろうがなかろうが関係ない
叙述トリックと言うのがネタバレだと感じる人が結構いるのは事実なんだから
避けたほうが無難

98:名無しのオプ
07/02/15 19:53:37 VDE6ENno
バラしてもいいのは折原だけだ

99:名無しのオプ
07/02/15 20:02:25 uCjN7o+V
>>98
中町信を追加してくれw

100:80
07/02/15 20:50:48 rBe7X0wv
>>82
自分から振っておいて、質問返しとは。

あらすじは 読まなくてもわかるもの。
読みました なんだから 本を読んだ感想などを書くべきと考えるので、否定しているのです。

では、私の>>81の質問にお答えいただきましょうか。

>>84
くたばれ

101:名無しのオプ
07/02/15 21:30:09 uCjN7o+V
> あらすじは 読まなくてもわかるもの

国語の勉強をしなおせ

> 読みました なんだから 本を読んだ感想などを書くべきと考えるので、否定しているのです

俺定義の押し付けかよw

DQNはスルーしろ、と自分にツッコミ入れておく
あ、俺は>>82ではないからな

102:名無しのオプ
07/02/15 21:39:49 rBe7X0wv
>>101
しなおせ って言うだけじゃなく説明してみてくださいよ。
物語の概要とか、大まかな流れではないのですか?
それなら、読まなくても出版社のサイトや紹介広告でわかりますよってこと。


辞書、国語の勉強、DQN

まともに答えられない人の常套文句ですね。
ワタシが間違っているというなら、ちゃんと説明したらどうですか?

103:名無しのオプ
07/02/15 21:58:33 bFGbDCXN
>>97
思わない人もいるからこれまで通りでいいよ
ネタバレだと思う人は自分が書かなければ良い

104:名無しのオプ
07/02/15 22:10:10 gDeIvkTW
書く必要ないんだから書かなくていいんじゃね

105:名無しのオプ
07/02/15 23:13:10 uCjN7o+V
>>102
> あらすじは 読まなくてもわかるもの

なんて書いてたから、てっきり日本語のできない人だと思ってたよ
すまん、謝る

> 読まなくても出版社のサイトや紹介広告でわかりますよってこと

最近の作品に関してはたしかにそうだが、>>9>>17>>35>>59>>65に興味を持った場合、
あらすじがないとどういう話なのかわからんだろ

106:名無しのオプ
07/02/15 23:27:28 TS6kBx0k
>>103
そんなお前しか考えてないような意見を押しつけるなよ
叙述を叙述とバラしていいなんてお前ぐらいだっての
最初から叙述だとバラされていいなんてアホだろ



107:名無しのオプ
07/02/15 23:42:36 bFGbDCXN
>>106
今時帯や背表紙にも叙述とかそれを匂わす文言が使われてたり
するってのに>>85程度のことでネタバレと騒ぐのはおかしい
人数に関することを言うなら今までスルーされてた事実が
物語ってるんじゃないか
「○○が犯人」とかそのものズバリがネタバレなのは共通認識な
わけだからそれはいいとしてそれ以上は意見が別れるから
各々が判断すればいいと言ったの
それをネタバレと思う人がいるからって制限するのは窮屈だよ

108:名無しのオプ
07/02/15 23:48:28 J5bNkqH7
>>100
80じゃないけど>>81について

確かにこのスレにあらすじは必要ない。
でも特別、あっても困るというほどの事でもない。

ここにあるあらすじなんて本のカバーに書いてある程度の事でしょ?
その程度の事を書いたところで別に何の迷惑でもないと思うんだが。

むしろあらすじがどうこう言ってるこの流れの方が余程このスレに不要。



それより、たまにはあなたも報告すれば?つまらない茶々ばかり入れてないでさ。

109:名無しのオプ
07/02/15 23:50:02 5KiweKcb
メル欄にでもかけばいいじゃん

110:名無しのオプ
07/02/15 23:50:38 x1or+SU/
>>107
叙述トリックであることに言及するのはいいけど、どういうタイプの
作品かまで書いてしまうのはネタバレだろう。>>85の(メ欄)連発は
明らかにアウトでしょ。そこがキモの作品なんだから。

111:名無しのオプ
07/02/15 23:51:01 5KiweKcb
>>109>>107にあてたものです

112:名無しのオプ
07/02/15 23:54:49 VDE6ENno
いっその事きちっとスレのルール決めた方がいいのかね

113:名無しのオプ
07/02/15 23:56:12 bFGbDCXN
>>109>>110
うん、この辺なら折り合えそうだ

114:名無しのオプ
07/02/16 00:13:53 jg7iiVSH
でもたまに、感想より、あらすじのほうが長いって人がいるよね。
そういうのは、ちょっと…と思うが。

115:名無しのオプ
07/02/16 00:19:05 AY3z62rw
bFGbDCXNがでしゃばらなければ荒れなかった

116:名無しのオプ
07/02/16 00:21:07 ZTh0CQHD
もう片が付いたんだから後ろから撃つような真似するな

117:名無しのオプ
07/02/16 02:16:28 iqyCxCwI
とりあえず>>85はどうするの、このまま放置する?

118:名無しのオプ
07/02/16 09:03:32 /cGVjMpy
帯に叙述トリックを匂わすようなことが書いてあるのと、ここで叙述と言い切るのは違うということさえわからんか?
ここでそんなの許してたら際限なくなるの目に見えてる
最初から叙述とわかってたら、その作品の魅力がゼロになる本ってたくさんあるだろ



119:名無しのオプ
07/02/16 10:49:01 ZTh0CQHD
自治スレでやってくれ

120:102
07/02/16 20:26:18 jg7iiVSH
>>105
理解した。
もう止めます。これまでのこともすいませんでした。

ただ、あらすじ<感想でお願いしますわ。

121:書斎魔神 ◆qGkOQLdVas
07/02/17 20:55:20 fqxiO94r
村上龍「半島を出よ」を読破した。
冒険小説あるいはエスピオナージと位置付け、この板で語ることも可能な作では
あるが、フォーサイス等を読み慣れた目には、国際政治・経済情勢を踏まえた
状況設定の粗さが目立ち萎えさせられるものもある。
(最後まで偽装北朝鮮叛乱軍が福岡を占拠する国際政治面から見た場合の
リアルな説得力は感じさせず、また、落日傾向とはいえ日本経済の不振による
国際経済面の他国へのカウンター的影響力もほとんど無視されているのが気にかかる)
ただし、受賞当時最年少の芥川賞受賞者であった村上氏が書きたかったのは、
リアルなシュミレーション小説ではなくして、他国による占領という場に直面
した国であり国民(=日本人)の「あり方」であったに違いない。
こういった面から見れば、作者あとがきにも記されているとおり、
当初本作が「昭和歌謡大全集」の後日談として構想されていたことからもわかるが、
人間の生き様を描くための村上作品らしい純文学的ダークなメルヘン世界の構築に
過ぎないとも言い得る。

122:書斎魔神 ◆qGkOQLdVas
07/02/17 20:56:24 fqxiO94r
すなわち、本作においては、状況設定は「脇」に過ぎず、「シテ」はあくまで物語中に
息づく人間たちということになるのである。
この点が、ミスヲタをはじめとした糞エンタメ好き野郎には、いかに受容されたかは、
いささか(注 伊佐坂先生ではない(w )興味深くもある。
北鮮の侵略に立ち向かうのが、国でも一般国民でなく、一般社会からは変質・変態・偏執として排除された少年たちの集団であるのは、デビュー当時からのこの作者ならではの
シニカルな展開で面白く、少年たちを統括(?)するリーダーの中年男にイシハラという
ネーミング(しかも、女性的でキャラが壊れた人物である)は、まさに悪い冗談そのもので笑える。

123:名無しのオプ
07/02/17 23:45:07 jRysPTGI
さむっ

124:名無しのオプ
07/02/18 02:24:00 bOtTJV21
さて、>>121の文章には明らかな事実誤認があります。
40字以内で答えなさい。

125:名無しのオプ
07/02/18 03:25:51 AC094iO2
というか、報告を2レス使うのもどうかと思うよ

126:名無しのオプ
07/02/18 03:38:04 BYnSSybH
>>124
読む気にならない

127:名無しのオプ
07/02/18 03:47:44 mgERYi88
擁護する気になれないのは何故だろう

128:名無しのオプ
07/02/18 04:44:05 kWR13vye
>>124
『乱歩賞受賞作「暗黒予知」』事件wに較べれば、かわいい間違いだね。

129:名無しのオプ
07/02/18 07:21:37 CcdiKCI4
>>124
答えはぜひこのスレへ。

【自縛自捉】書斎魔神・アホアホ語録格納庫 その14
スレリンク(mog2板)l50


130:名無しのオプ
07/02/18 10:07:28 983/XeMP
以上スルー出来ないバカどものレス浪費でした。

131:名無しのオプ
07/02/18 18:04:32 AMxlOYYG
>>130
バレバレですよw

132:名無しのオプ
07/02/18 18:46:13 983/XeMP
スルー出来ない奴は同類
おかしいか?

133:名無しのオプ
07/02/18 18:58:36 AMxlOYYG
何を持って同類というのかわからんが、スレを無駄に使う、雰囲気を悪くするという意味ならお前も同類だな。

134:名無しのオプ
07/02/18 19:29:28 983/XeMP
ならもう書かせないでくれ
荒らしはスルー
これ常識

135:名無しのオプ
07/02/19 08:48:59 VCbWX525
>130-134
ミニコント乙

136:あらすじごめん
07/02/19 16:58:51 h8eoWA+A
加藤元浩『Q.E.D 証明終了』(講談社コミックス、2007)【6.5点】

①「夏のタイムカプセル」②「共犯者」の2本収録。

①佳奈の小三時代のタイムカプセルから見つかった野球の硬球をめぐっての
推理はなかなかの出来。おぼろげな記憶が手掛かりという点がやや弱いが、
伏線もさりげなく張られている佳作。

②フレンチレストランでの密室殺人。うーん、可もなく不可もなく。


137:名無しのオプ
07/02/21 12:14:06 8QdSGepY
高野和明「13階段」(講談社文庫)
2001年の江戸川乱歩賞受賞作。
傷害致死罪で服役した三上は仮釈放となるが、刑務官の南郷の依頼で、死刑執行間近の囚人の事件を
再調査する弁護士事務所の手伝いをすることに。死刑囚は記憶喪失だったが、事件当時に覚えていた
唯一の手掛かり「階段」をもとに調査を進める二人は、強盗殺人事件の真相へと肉薄してゆく。だが
死刑執行のタイムリミットも刻々と近付いてくる・・・。
最初の捜査で警察は何をしていたのかなあ。それに偶然が重なりすぎるし、死刑執行のタイムリミット
によるサスペンスの盛り上げも陳腐。三上の過去の或る事件と、それに対する葛藤なども、もうちょっ
と伏線を匂わせておく方が良いし、「階段」の件が明らかになる部分の盛り上がりも不発。あの死刑囚は
「階段」より××××を強烈に記憶するのが普通じゃないの?とも思いますが、それじゃタイトルになら
ないしなあ。
それでも、グイグイと読者を引っ張ってゆく力量はどこから来るのだろう?「サザエさん」みたいに、マン
ネリの題材でも面白いものは面白いということか、或いは「死刑執行」というのは、いつまでも読者を惹き
付け続ける、切り札のテーマということか。
なお、例の依頼人については上手いと思いました。実現性には問題あるけど、或る小道具について伏線も
張られているし。あと、ラストの南郷のセリフも余韻を残して良い感じ。

138:名無しのオプ
07/02/21 13:32:17 GfKBslS0
>>137
読んでない人のことも少しは考えろバカ



139:名無しのオプ
07/02/21 17:22:29 ZmXAeohL
>>138
報告をしろバカ

140:名無しのオプ
07/02/21 17:33:19 GfKBslS0
調子にのるなハゲ

141:名無しのオプ
07/02/21 21:02:53 YGw/GQgi
>>140
オレのことか?ぶっ飛ばすぞ

142:名無しのオプ
07/02/21 21:41:21 JWpf9qU2
すまなかった。俺が悪かった。

143:名無しのオプ
07/02/21 23:01:21 vtRGnwy0
いったいなんだこのスレ・・・

144:名無しのオプ
07/02/22 14:18:05 81ydfA/t
>>138

>>137は少し踏み込み過ぎにも思えるがネタバレしていない。
>>138が「13階段」を読んでいるのなら、ネタバレではないこと
ぐらい気付くから、「読んでない人のことも少しは考えろバカ」
などとは言わない。
従って>>138は「13階段」を読んでおらず、読んでいない人への
代弁ではなく、自分が読もうとする興味を殺がれたことに対する
私憤として書き込んだのは明白。
Q.E.D

・・・語るに落ちるとはこのことだなw

145:あらすじごめん
07/02/22 14:44:34 RZOOHCoW
深谷忠記『横浜・修善寺0の交差』(光文社文庫、1994→2005)【6点】

大学教授服部の依頼で肖像画を描いた画家市倉は、絵に死相が現れている
ことを知り「修善寺物語」伝説に自らをなぞらえる。そしてその直後、
服部の秘書が水死体で発見。さらに服部の娘も密室状態の浴槽で変死体に・・

壮&美緒シリーズ。これを安定標準作とみるか、マンネリを超越した億ネリと
みるかは読者次第。密室の変死体が事故か殺人かであいまいのまま進むので、
事件の緊迫感が薄く中盤まではややタイクツ。だが最後の2割で一応意外性の
ある解決が提示される。2時間ドラマの原作にちょうどいいようなタイトルや
展開は、割り切って楽しむべし。もうちょっと突き抜けてほしかったが・・・

146:名無しのオプ
07/02/22 15:06:45 WsEAUWCY
>>144
アホか、とっくに読んでるわ
自己弁護してんじゃねーよ
あらすじを書く書かないで荒れたのに、読書感想文並にあらすじ書いてんじゃねーよハゲ

147:名無しのオプ
07/02/22 15:08:01 bhAPPwL0
なんだまた例のあらすじ気違いか

148:名無しのオプ
07/02/22 16:10:23 lCsrrqkU
あらすじ書くか書かないかはどうでもいいけど、>>137は読んでない人のことを考えていないのは確か。
いい書評はその本を読んでみようという気にさせるものだと思う。>>137はその点で最低の書評だろう。

149:名無しのオプ
07/02/22 16:35:02 NKeVUxuk
あらすじを書く書かないで荒れたというより書くなという人が
他人に対する罵倒を繰り返したから荒れたのでは?

>>137に関しても明確なネタバレをしていない限り他人が
どうこうすることは出来ないと思います。ましてバカ呼ばわりは……。
ここは報告スレなのだから批判だけをするよりも、自分の信念に
沿った報告をしていくことで妥当性を証明する方が良いのでは
と思います。

150:名無しのオプ
07/02/22 19:09:34 g7jmdqc6
あらすじなんてあってもなくてもいいじゃないか
あんまけちつけんなよ もっとのんびりいこうぜ

151:名無しのオプ
07/02/22 19:46:05 IB28twQZ
>>150
もう少し流れを読もうな

152:名無しのオプ
07/02/22 21:15:17 Hiz1wqGN
報告をする上であらすじは必要ない
>1にもそんなことは書いていない
ただ報告する上でおおまかなあらすじを書くのは自由だと思う
(キモになることは決して書かず、アマゾンの紹介文のようなもの)

>>137は明確なネタバレしていないなんて言う人がいるが、論外
そういう人は「あらすじスレ」でも作ればいい


153:名無しのオプ
07/02/22 21:26:44 IB28twQZ
あらすじネタは解決済み。
終わったことをゴチャゴチャ言うな。

154:名無しのオプ
07/02/23 09:50:26 eAnr+5kj
>>153
解決したあとに必要以上にあらすじを書くひとがでたからだろ
お前が出てくんな

155:名無しのオプ
07/02/23 11:36:28 /AfgE9+f
あらすじ魔神は改心したと見せかけて結局変わらぬDQNだったんだな

156:名無しのオプ
07/02/23 23:24:01 6ikZZihe
>アホか、とっくに読んでるわ
>自己弁護してんじゃねーよ
何一つマトモに出来なかったダメな人間の上等文哀れ
前問に答えられないクズ

157:名無しのオプ
07/02/24 00:53:04 stp/qU11
>>148
>いい書評はその本を読んでみようという気にさせるものだと思う。

書評!?「重鎮」(笑)でもあるまいし、2ちゃんで書評とは恐れ入り
ました。
ここに印象だけの「感想文」程度の駄文を越えるものが書かれるとは
思ってもいなかった。
ともかくも、その伝でゆくと、読んでガッカリした作品については、
ここに書いてはいけないのかなあ。駄作を駄作と言えない感想文のスレ
って一体!?

158:あらすじごめん
07/02/24 04:12:41 i+AKjlW1
浅暮三文『石の中の蜘蛛』(集英社文庫、2002→2005)【7点】

楽器の修復を生業とする立花は、引越し先の部屋で「音のなる石」を見つける。
先住者の物らしいが、その直後にひき逃げされ入院し、聴覚に異常をきたす。
音が視覚的に認識できるようになった立花は、先住者の「音の痕跡」から
その女性を探し出しだそうとするが、周辺に怪しい男が出没し・・・・

物語の展開は「失踪者」探しなのだが、その方法が異常聴覚をつかった方法。
立花が部屋の床をスプーンで叩いてその反響音で先住者の女性の体格や声質を
把握していくのが楽しい。とくに電話に刻まれた「音」を復元してある目的地を
捜し出すシーンは秀逸。

ただ、物語の性質上、凝った表現や独特の言い回しが多く、ちょっと読みにくかった。
じっくり読書したいときにはいいかもしれないが、そこがマイナス。

159:名無しのオプ
07/02/24 21:13:08 VUx5Ssf1
>>156
>>157
ハイハイわかったから消えろ


160:名無しのオプ
07/02/24 23:58:44 KoVetbm4
とりあえず156は、いまごろ13階段でぐだぐだ騒がないでね
騒ぐときは友達にでも言ってね
ここではアホみたいにあらすじ書かないでいいから

161:読後感
07/02/25 02:31:57 BEEi+yk6
「凶鳥の如き忌むもの」三津田信三(講談社)

小説家・刀城言哉は取材のため瀬戸内のとある漁村へやって来る。
そこで18年ぶりに行われる“鳥人の儀”に立会人として参加した
刀城だったが、当日拝殿に篭っていた巫女が消えてしまう。
異常を感じ拝殿に乱入した刀城が見たのは飛び去っていく巨大な
鳥の姿であった。そして18年前にも同じように巫女が消失して
いたのだ! そして巫女を捜す刀城達にも何物かの魔の手が……。

前作からの期待にたがわぬ出来だった。ただ本作は全体に渡って
怪奇的な装飾を施すというより怪奇性を帯びた事件を起こして
それについてロジカルに検討していくという組み立てになっており
前作とはやや毛色が違う。真相も手抜きなしの意外さで見事。

ただ意地でも見取図を付けないのが腹立つ。
あと終盤の(メル欄)の意味が解らんかった。
それに犯人のプライオリティとかもちょっと?かな。

これからもこの濃度で書き続けてくれるなら読みたいが
マンネリ化しそうで心配。

162:書斎魔神 ◆qGkOQLdVas
07/02/25 11:32:54 YWG+YrTq
加藤幸子「家のロマンス」を読んだ。
地味ながら芥川賞、芸術選奨文部大臣賞、毎日芸術賞等に
輝く純文学の実力派ヴェテラン作家の新作である。
ミステリと言い得る作は書いておらず、純文学不得手なミスオタは
この作者のキャリアを見て褌一丁の姿で逃げ出すやもしれぬ(w
ただし、本作に関しては多少ホラー風な部分(その合理的解釈も可能だが)
もあるゆえ、あえてこの板で紹介する次第である。
ミステリは、時間・空間・登場人物数のいずれかに大きな制約を受けるのが通例であり、
そこに読み捨て本としての物足りなさが生じるわけであるが、
これらの制約を脱した魅力を持つのが、いわゆる大河小説と言われるものである。
(「百年の孤独」「ブッテンブローク家の人びと」「エデンの東」「夜明け前」等々)
これらの作には、ちんけなミステリを読むことでは決して味わうことが出来ない
小説を読む醍醐味を味合うことが可能である。
本作は、「家」というものに対する人々の「思い」を、祖母ミヤと作者の分身と思われる
その孫娘ヨシノを中心に置いて描いた2部構成の作品、
筆者は最近、本書と同様に家族の系譜を描いた作として、原田康子「海霧」、
津島佑子「火の山 山猿記」等を読んだが、いずれも上・下巻に及ぶ大部なものと
なっているが、本作の場合は、わずか180頁強(活字2段組でもない)という
ボリュームでありながら、上記作品等に劣らない読む醍醐味を堪能出来る実に無駄がない佳作であると言い得る。
各人、慎んで読め!

163:名無しのオプ
07/02/25 12:49:12 lhka+ybP
三津田はもう少し、もう少しでいいから文章が讀み易ければ……

164:名無しのオプ
07/02/25 12:49:32 hv37G32e
>>161はいつもの通りクソ、>>162はミステリしか読まないバカには理解されないだろうが、相当な教養が背景にあると感じさせるなあ。

165:名無しのオプ
07/02/25 13:13:27 gt328UWs
>>164
じゃあ、書く場所を間違えてるなw

166:名無しのオプ
07/02/25 14:03:40 BnyA/GIy
294 名前:ミステリ板住人 ◆0FE6khB7i2 投稿日:2006/01/08(日) 14:50:39
「エデンの東」は未読。
読むのであれば、ハヤカワ文庫版と大阪教育図書の全集と、どちらがベターか?
ただし、一般教養としてのスタインベック作品読破としては、この評判芳しからざる
長大な作を読むか否か、悩むところではある。

298 名前:ミステリ板住人 ◆0FE6khB7i2 投稿日:2006/01/08(日) 19:57:19
自分はスタインベックヲタではないので、信頼出来るプロの評価を参考に
出来栄えが良い面白い作品は落とさずに読んでおきたいということだ。


167:名無しのオプ
07/02/25 14:12:38 hv37G32e
>>166
このコピペ荒らしは報告対象にはならないんだよなあw

168:名無しのオプ
07/02/25 17:06:07 6SyhF2m4
>>164
相当な教養が背景にある人が「味合う」って書くかバカ


169:名無しのオプ
07/02/25 17:35:23 hv37G32e
>>168
2ちゃんの書き込みごときでいちいち推敲なんかしないよ。
つまらんことにこだわるなアホ。

170:名無しのオプ
07/02/25 17:49:38 cr9C486V
推敲どうこうより、言葉が違っているからねぇ

あじわう なのに あじあう ってタイピングしてるわけだから。

171:名無しのオプ
07/02/25 17:57:16 puoyERpM
>>160>>164>>167>>169辺りは国内作品の感想書かないなら
出てゆけや

172:名無しのオプ
07/02/25 19:53:05 /+ri9Hp5
いちいち、つまんねえことで突っかかるな。たかが2ちゃんだ。

173:名無しのオプ
07/02/25 21:37:19 kaomQhWN
って書くと、そんなことで突っかかるなって書くなって書かれるよw

174:名無しのオプ
07/02/25 23:02:56 MXbRjrVV
ここは他人の感想にいちいち難癖をつけないと
気が済まない人がいるスレですか?

175:名無しのオプ
07/02/25 23:20:02 Tz6DDimY
1,2行くらいで言いたいことサラッといいきれよ。
スノッブ気取りたかったらブログでも開いて勝手に晒せばいい。

176:名無しのオプ
07/02/25 23:41:41 hv37G32e
>>175
読後感などその典型だよな。

177:名無しのオプ
07/02/27 23:33:20 9HDwZaOG
今までにブックオフ等で集めてあったけど、ずっとほったらかしだった島田の御手洗シリーズ等三十三冊、今日から一気に読むことにします
読みおわったらまたカキコします
とりあえず星占術からいくぜ

178:名無しのオプ
07/02/27 23:41:43 4oHsfWHU
いきなりなにかちがっているような

179:名無しのオプ
07/02/27 23:51:18 lZt/xcqP
>>177
カキコしなくていいです><

180:名無しのオプ
07/03/01 21:40:12 RuDrrIjg
試しに変換
星戦術

181:名無しのオプ
07/03/07 17:28:14 PLntUhxt
陳舜臣『神戸異人館事件帖』(徳間文庫1979→1986)【5.5点】

一見普通の事件だがその真相にはこういうウラがあったんだよ、
というのを老人になったオキゲン・ヤン
オキゲンさん、ヤンさんの日中コンビの短篇集。
昭和初期の神戸を舞台に起こった大小の事件の真相とは。

一見普通の事件だがその真相にはこういうウラがあったんだよ、
というのを老人になったオキゲン・ヤンが絵解きをするというもの。
ただ、本格推理とみるには伏線があまり張られていなく、意外性も希薄。
戦前の背景として軍部やスパイも出てくるが、ミステリとしてはうーむ。


182:名無しのオプ
07/03/07 19:48:12 ZdJj7swY
>>181
張り倒していいか?

183:読後感
07/03/07 22:10:19 cjcPi1n7
「奈良―紀州殺人周遊ルート」高柳芳夫(徳間書店)

自作の映画化作品の撮影現場を見学していた推理作家・朝見。
彼の目の前で女優が小道具の短剣を身体に突き刺した。
しかしそれは本物だった! 一体誰が摩り替えたのか?
この事件を皮切りに関係者が次々と謎の死を遂げていく。
怪我をした女優に頼られた朝見は連続殺人が起きていると睨むが―。

久々某スレからのセレクト。やっぱ装丁画と言えば辰巳より村山だよね。

面白かったです。伏線もバッチリでどんでん返しもハマってます。
新本格の只中でキオミスもやるもんだろ、と見せ付けた感じ。

人間消失トリックは容易に見当がつくけど密室トリックは中々
シンプルイズベストを表せていたと思います。

ただ(メル欄)についての説明が無かったのが残念。
あとこのタイトルで映画化はないだろーと。
それから日ソ作家同盟って本当にあったの?
今はどうなってるんでしょうか。

184:読後感
07/03/10 02:37:45 igxoBoW7
「もう一人の乗客」草野唯雄(光文社)

男は死んでいた。女はその場から逃げ去った。雨の中拾った
タクシーは見知らぬ男との相乗り。しかもその後事故を起こし
新聞沙汰になってしまう。お陰で婚約は破談となり更に殺人容疑
まで……。女の姉は疑いを晴らすため相乗りの相手を捜そうとする。

某スレからのセレクト。掴みは抜群なのだがそこがピークだったな。
「女相続人」でも思ったがこの人は話を引き延ばし過ぎ。
仕込みが少な過ぎとも言えるが。このネタだけで長編は支えられないよ。
解明シーンもダメダメ。唯一評価出来るのはロマンスがあるとこか?

185:名無しのオプ
07/03/10 15:57:58 lGl17zF6
『夏の夜会』 西澤保彦  光文社文庫

冒頭から何回も繰り返されるように
この作品中では記憶は不確実で不明瞭
そして恣意性を持っているという設定。
出てくるデータは全て嘘ではないものの
100%信用する事は出来ない。
そんな中で読者が真相を推理するのは恐らく無理であろう。
だが提出された情報と、作中の雰囲気・流れから
最終的な着地を経験・直感で何となく予想は出来てしまうかも。
これは少し残念である。

どうせならもう少しアンフェアに
もう少し描写を省いて最後の衝撃が欲しかった。
(提出の仕方とその精度を考えれば
 フェアプレイを目指す(事の出来る)作品でないように思う)
その場合物語的盛り上がりを少し失うかもしれんが
それでも最後の衝撃が欲しいと思うのは
まぁ新本格好きの悪い所かもしれません。


季刊誌で4回連載されていたらしい。
1話の引きは見事。2話の小技とどんでん返しも見事。
3話のベロベロに酔った登場人物も見事。
最終話の筆の置き方も見事。

この作品最大の弱点は登場人物の名前。
解説の人はそれすら褒めていたが、そこは同意できんなぁ。
普通の名前をですね、お願いしたいです。

おすすめします。

186:書斎魔神 ◆qGkOQLdVas
07/03/10 16:49:25 qVBKgUKO
笹沢左保「どんでん返し」を読んだ。
あとがきによれば、意図されたもではないとのことだが、地の文は一切無し会話体のみで
構成された異色ミステリ集である。
格別に面白い作はなく、「木枯し紋次郎」「無宿人御子神の丈吉」等の股旅もので
その情景描写の巧みさをもって知られる作者にとっては、みずから得意手のひとつを
封じてしまったやにも思えるが、
さすがに稀代のストーリーテラーだけあって、登場人物の会話の中に情景がおのずから
浮かび上がって来るかのような展開に関しては見事である。
「影の訪問者」の深夜のマンション、「霧」の湖畔の情景等々…
80年代初頭、幼稚なミスオタが続々と乱入する以前、ミステリが大人の読物で
あった時代の刊行であった。

187:名無しのオプ
07/03/14 00:17:56 e96xUo1F
都築道夫『七十五羽の烏』(1972→1980、角川文庫)【6点】

いい加減な理由で探偵事務所を営む物部太郎の元に若い女性の依頼人。
目撃すると不幸が起こるという滝夜叉姫の怨霊を伯父が見たというのだが・・
茨城の旧家を舞台に起こる殺人事件の顛末。

都築の筆致のせいか道具立ての割にはおどろおどろしさもなく、
伏線とかフェアプレイではあるのだが、真相は正直物足りない。
事件の展開も平板で、評判が高い割には楽しめなかった。
都築とか佐野洋とか、「スマートな推理小説」とは相性悪いのかしらん。

188:名無しのオプ
07/03/14 01:10:31 5hVp17w7
>都築とか佐野洋とか、「スマートな推理小説」とは相性悪いのかしらん。

たしかに“都筑”とは相性悪そうだなw

189:名無しのオプ
07/03/14 01:24:03 e96xUo1F
都筑先生ごめんなさい。

190:名無しのオプ
07/03/14 02:41:22 w4hPycN7
ユルス

191:読後感
07/03/15 18:00:27 vHBsHjEw
「異郷の帆」多岐川恭(講談社)

長崎出島でオランダ商人が殺された。現場は彼の部屋で、
事件当時は多数の訪問者が推定されており、その中にはハーフの
美女お幸も含まれていた。彼女に思いを寄せる青年通詞浦恒助は
同僚や出島の顔役が絡む痴情のもつれや密輸に関係しているのでは
と睨むが……。
「出島を密室に仕立てた」とかで期待して読んだけどイマイチ。
印象的な謎が提示されないし解明部もダメダメ。真相に関する
伏線はもっと大胆なものが欲しかったと思う。
ただ時代小説としては良いと思う。ラストも心地よい。

昔長崎に住んでいたことがあるけど懐かしさは感じられず。
出島は原形を止めてないしなぁ。

192:あらすじごめん
07/03/17 19:32:30 0zI6z7Mm
三津田信三 『厭魅の如き憑くもの』(原書房、2006)【7点】

小説家刀城は、憑き物筋と祓い家との対立が残る、神々櫛村に赴く。
村のあちこちに祀られる「カカシ様」。祓ったモノを流す暗い川。
神隠しの言い伝えの残る村に起こる連続殺人事件!

都筑のあっさり系が物足りず、こってり系に挑戦。
第二弾の『凶鳥~』読んでいたんである程度は覚悟していたが、
読みにくいことおびただしい。見取り図がなく人物関係が難解なのも一因だが、
要するに文章がドヘタなのである。正直何回も投げ出しそうになった。
文章自体のレベルで言えば加賀美雅之以下だが、最後まで読んで評価一変。

前例のある仕掛けだが、これはスゴイ。ただ総合的に評価すると、
やはり読みにくすぎるのは大きなマイナス。
真相【9点】文章【3点】雰囲気【7.5点】というところか。

193:名無しのオプ
07/03/18 10:36:30 vNlYcaxG
自治スレで、最近多発している、書斎に対して最悪板、あり板からコピペしてレスする荒らしを、
運営側に報告することを検討しています
コピペを迷惑だと思う人は参加してください

194:名無しのオプ
07/03/18 15:10:21 ymgDl8ik
>>192
三津田は小説の文章がとにかく下手なんだよなあ……
編集者、企画人としては優秀なんだが。

195:名無しのオプ
07/03/18 16:29:20 8daxtPgz
三津田って編集者なの?
正直、あの文章力で他の作家の校正が出来るのか心配・・・


196:名無しのオプ
07/03/18 19:42:14 QISMAr3I
校正はそれで専門家がやるもの

197:名無しのオプ
07/03/18 21:30:56 gmoEiKbc
校正は誤字脱字、慣用句の使い方の間違い、記述された事実の正否などを
チェックするので、言葉の誤用のほかは文章そのものを直すことはふつうありません。

198:195
07/03/18 21:47:10 8daxtPgz
ああ、そうなんだ。ども。
でも編集者って、担当の作家の原稿読んでおかしいとこは
指摘したりしないのかな。

二階堂とかの小説読むと明らかにおかしいのにそのままってことは、
編集者もあえて指摘しないんですかね。

199:名無しのオプ
07/03/19 00:09:11 ha1ENZLQ
晩餐は「檻」の中で
っていう作品呼んだ方いますか?

200:名無しのオプ
07/03/19 02:49:09 JjrifmWg
関田涙のスレに行ったほうがいいのでは・・・

201:名無しのオプ
07/03/19 08:04:45 Yu0h0bpu
>>198
三津田は編集者というより企画人。これに関しては確かに優れる。
あと、他人の文章の粗が良く見える=本人の文章が上手い、ではない。
ついでに二階堂の場合は編集者がどうこう言うとそれに文句言いそう。

202:あらすじごめん
07/03/19 18:25:27 JjrifmWg
道尾秀介『片目の猿』(新潮社、2007)【8点】

特技の盗み聴きを活かし、探偵事務所ファントムを経営する三梨。
ある楽器メーカーから産業スパイ調査の依頼を受ける。そして調査中、
対象企業での殺人を聴いてしまう。一方、新たにスカウトしたサングラスの女性が、
どうにも不審な行動をとり始め・・・・

絶好調の道尾秀介の長篇ミステリ。ケータイ配信という媒体もあってか語り口は
軽妙で、登場人物もこれまでになくキテレツ。オビには「大技・小技炸裂」とあるが、
小技をいくつも積み重ねて読者を幻惑する。全部見破るのは確かに困難。
『シャドウ』などに較べると騙され快感度は低いが、リーダビリティの高さと、
巧みな伏線を評価したい。

(メール)に関するある真相は不要な気もするが、まあ本筋から目をそらすための
レッドヘリング的なものか。道尾版『めぞん一刻』(違うか)。

203:名無しのオプ
07/03/19 19:01:55 lEeRisUS
>>202
あらすじと感想の長さがほぼ同じってどうなのよ

204:あらすじごめん
07/03/19 20:45:53 JjrifmWg
二階堂黎人編『新・本格推理07 Qの悲劇』(光文社文庫、2007)【7点】

おなじみの公募形式本格推理短篇集。
本作は9本収録+二階堂選評。SF物や異世界物、歴史物までなかなか
バラエティに富んでおり、拙いものもあるが値段分は十分楽しめる。
印象に残ったのは「くるまれて」「ホワットダニットパズル」「イルクの秋」。

ただ「本格なのでトリック重視で採用」とか明言しておいて、
「トリックが凡庸」と評する作品を採用するなど、首尾一貫しない
採用基準は健在。このほかにも二階堂氏の選評は「お前が言うな」と
突っ込みたくなるものが多いが、そこはお約束としてスルーすべきか。


205:あらすじごめん
07/03/24 04:14:52 BgolPGM1
逢坂剛『禿鷹の夜』(2000→2003、文春文庫)【7.5点】

神宮署生活安全課の悪徳警部補・禿富鷹秋(禿鷹)は、渋六興業と癒着するうちに
南米マフィアのヒットマンに命を狙われることになる。追いつ追われつの
騙し合い・殺し合いの果てに禿鷹をまつ運命とは。シリーズ第一弾。

とりあえず容赦のない性格の禿鷹をはじめ、渋六興業のヤクザたちの
キャラクターがいい。いまどき珍しいほど任侠肌の組長、唯一大学卒の野田、
役所浩司似の水間、ファッションセンス最悪の組長の娘などが、禿鷹の毒を
薄めてくれている。ストーリーはシンプルであり、逢坂剛お得意のサプライズも
やや控え目。だがそれだけに読後の禿鷹の印象は強い。
それにしても禿鷹以上に容赦がないのは逢坂剛・・・



206:書斎魔神 ◆qGkOQLdVas
07/03/24 20:05:22 CGoXEoTv
氏家幹人「かたき討ち」を読んだ。
期待以上に面白かった新書新刊であった。
仇討ちものは、冒険・サスペンス(巻き込まれ型の一変種と言い得る)の要素がある
うえに、ミステリ的な予想外の展開を遂げるものも多く、
私自身、池波正太郎、菊池寛、直木三十五等の仇討ち小説を読み耽った時期があるが、
正直言うて、本書に収録されたエピソードには、上記した小説の手練たちの作以上の
面白さに富むものが多く一読巻を置かせぬほどである。
先妻が後妻を襲撃する「うわなり打」、
自分が腹を切ることにより敵をも切腹に追い込む「さし腹」、
遺族への特権であった「太刀取」、そしてこれぞ物語の宝庫とも言い得る「衆道敵討」、
「おんな敵討」等々…
時代性の違いがあるとはいえ、美少年との性的交渉を要求してその親のもとにまで
押し掛ける武家の少年たちのエピ(これが後の騒動の起因となる)に、
元祖2ちゃんねらーとも称すべきDQNぶりを見るのは、ひとり私だけではないはずである。
仇討ちという凄惨な面があるテーマにもかかわらず、飄々とした著者の語りは暗さを
感じさせないのも読物としてはグッド。

207:名無しのオプ
07/03/25 12:43:34 fvbcJd8X
>>206
相変わらず全ての本がミステリーに見えるんだね。
文学というものを全く理解していない証拠だよ。

208:あらすじごめん
07/03/26 13:41:00 MRRXTZ2x
『小説すばる』4月号<総力!今どきのミステリー特集>【7点】

道尾秀介「隠れ鬼」【7点】 この作家、どんどん上手くなるなあ。
逢坂 剛「おれたちの街」【6点】 ユーモアもの。ネタは平凡だが読んでて楽しい
井上夢人「あした絵」【5.5点】 これはミステリーなのかなあ
泡坂妻夫「五節句」【5点】 ベテラン作家の小ネタ
麻耶雄嵩「こうもり」【8点】 マヤは短篇でも手を抜かない
田中啓文「あくびの稽古」【7点】あるロジックを評価して
西村 健「鉄砲玉哀歌」【6点】ダジャレかよ!
伊岡 瞬「十二歳の冤罪」【7点】ありきたりだがラストの余韻を買って
門井慶喜「架空の風景」【6点】シャレかよ!
鏑木 蓮「雲へ歩む」【6.5点】文章は読みやすくなったがネタを詰め込みすぎ

総じて新鋭の作品がおもしろかった。あと、東野・黒川対談、大沢・福井・亀山鼎談、
北村・法月対談など、どれも楽しめる。馳の短篇は某兄妹事件を見て思いついたのか。
盛りだくさんの内容で、870円というお値段分は楽しめました。

209:あらすじごめん
07/03/27 05:20:11 5AcX1hGO
高田崇史『QED 鬼の城伝説』(講談社ノベルス、2005)【6点】

岡山の旧家鬼之辺家には、鳴ると当主が不幸になるという釜がある。
先々代・先代の死に続き、三度なる釜。そして言い伝えどおり、
首を切断された当主の死体が密室状態の土蔵で発見され・・・

タタル&ナナのシリーズ。初期は歴史ネタにも力をいれていたが、
最近は薄味で物足りない。その代わり文章がよみやすくなり、
無理に殺人事件と結びつけないある意味開き直った姿勢が、
テンポよく物語を読ませる。しかし二人の仲がまったく進展しとらん。
ただ、以前の作中で述べた歴史薀蓄は簡単に流されており、
シリーズ順に読んだ方がよいようだ。

210:名無しのオプ
07/03/28 10:40:51 oRGFZpUU
友達から薦められて綾辻行人「十角館の殺人」を読みました。
推理小説は初めてなのですが一気に読んでしまいました。

皆さんは読むとき人物相関図みたいなものを書きながら読むのでしょうか?
読んでるうちに「このひと、どんなひとだったけ」ってなって戻ったりしてしまいます。
それとも何冊か読んでるうちに慣れていくのでしょうか?

211:名無しのオプ
07/03/28 11:09:14 tRgaWxUc
>>210

ごめんね、そういう話題はスレ違いだと思うの。

第十五ミステリー板雑談所兼質問所
スレリンク(mystery板)

初心者もミステリーの世界に入りたい!【第5夜】
スレリンク(mystery板)

ここは淡々と読んだ本を報告するスレなので、上二つのどちらかで聞いてみてください。




212:名無しのオプ
07/03/29 10:26:09 7MSSg8jd
桜庭一樹 『赤朽葉家の伝説』 読了。

面白いなぁ。と思った部分もあるが、
ミステリが読みたいと思って読んでいたので
ちょっとどうにもなかなか・・・
と言うのも最後30%くらいまでミステリの匂いはほぼしないのだ。

謎は被害者探しという面白いものであるが
解決に至る一点を隠すために二段組200頁以上使って
伏線とダミーをばら撒くってのは何か不毛に思える。(そして真相はかなり地味なのだ)
勿論別にそういうためだけに200頁尽くしたわけではないだろう。
しかしそうなると最後に振って沸いたように出てくる
ミステリ要素は必要だったのか?浮いてないかな?

こういうの読むと自分は貧しい読者だなぁと少し落ち込む。
装丁は内容に実にマッチしていて美しい。

いい本なのだとは思うけど、
嘘臭いゲーム的な登場人物が駒のように扱われる本格が
大好きな俺が読む本ではなかったように思います。

213:名無しのオプ
07/03/29 16:42:09 JV5H6iLP
>>212
そうなんか。
二階堂黎人が絶賛してたから、コテコテ本格(旧家とか伝説とか密室)の
本だと思ってた。



214:名無しのオプ
07/03/29 17:30:04 wtmpQosQ
>>213
>旧家とか伝説
この二つはばっちり。
ただ、カー的な密室や驚愕の叙述トリックがあるわけではない。

215:名無しのオプ
07/03/29 18:20:18 AMJnz1vX
まあもともとミステリ作家じゃないしね。

216:名無しのオプ
07/03/29 19:06:50 81W+MQzZ
>>213
別に二階堂もコテコテの本格とは言ってなかったぞ
むしろ文学として褒めてた

217:名無しのオプ
07/03/29 19:10:18 D08znYCJ
>>212
ラノベ作家にミステリを期待するなよ

218:名無しのオプ
07/03/30 12:04:06 KnDbW0VS
日本ミステリー大賞新人賞「海のパッサカリア」・・・
つまらないし、文章絶賛されてるけどかなり読みずらい。
場面転換とか時系列の整理が下手なので、すごく読むほうが
頭を使わされる感じ。裏稼業の描写がゴルゴやシティーハンターを
超えてないし・・・

219:書斎魔神 ◆qGkOQLdVas
07/03/31 14:36:30 EVa8w31t
黒木亮「巨大投資銀行 バルジブラケット」を読んだ。
「再生巨流」に関する論考でも指摘しておいたことだが、
現代における冒険小説の「形」は本書のような専門知識に裏打ちされた
経済冒険小説とでも称すべきものしかないのではなかろうかと思う。
最早、大海原や険峻な山岳といった大自然を背景にした作品は、
オールドファッションとした感があり、また、ソ連を中心とした共産圏の解体、
戦争のハイテク化等により、従来の戦争冒険小説やスパイ小説は成立し難く
なって来ているのは良く知られたところである。
本作は、通俗的な経済小説にありがちな色事(なにしろ女性に関する詳細な描写さえ
ない)や陰謀といった創りものめいた要素は一切捨象され、本筋の80年代バブル期
から90年代平成不況の金融情勢をビビッドに描くと共に、そこに生きるディーリングに賭ける3人の男たちの日々の冒険、
これに伴う挫折と再生を描いたリーマン・ロマンとでも言えるものである。
作者がこれでもかこれでもかと書き込んで来る金融取引の専門知識は、
エンタメとして見た場合は、いささか辟易とさせられぬでもないが、
(金融業界志望の大学生にテキスト的に読まれているとも聞く)
先日逝去された城山三郎先生が本格的に開拓された経済小説の久々の本流とも
言い得る作である。
この板には、本書で書かれている金融に関する知識を十分に理解出来る者は存在
しないが、前半部分のポイントを成すアービトラージ(裁定取引)くらいは、
しっかりと理解しておきたいものである。

220:書斎魔神 ◆qGkOQLdVas
07/03/31 14:37:16 EVa8w31t
面白いのは、メーンキャラ3人中では、一番地味なコース(東海銀行ならぬ東都銀行から
モルガン・スタンレーならぬモルガン・スペンサー、以後もリーマンとしての金融マンの
道を歩む)桂木英一の人生に大きく頁数が割かれ、主人公となっていることである。
作家によっては、外資トレーディング部門のヘッドで資産形成しスピンオフ、
独立へとひた走る時代の風雲児的存在である竜神宗一や同じく外資系証券会社の
資本市場部ディレクターを経て独立、悠々自適の道を進む藤崎清治といった
キャラ立ちし易い人物を主に持って来たいところであろうが、
彼らはあくまで桂木との対比で描かれているに過ぎない。
このあたりは金融界での実務経験が長い作者の人間観が覗えるようでいて面白いものが
ある。

221:名無しのオプ
07/03/31 15:24:13 eM43TPU4
>>216
二階堂は頭だけじゃなくて文学にも明るいからね

222:名無しのオプ
07/03/31 16:24:05 kuZ1aQ3r
二階堂はミステリ以外に言及すると結構良いこと書くよ

223:名無しのオプ
07/03/31 18:21:45 F4wRv7DJ
ミステリよりも海外SFと文学全集に入ってる主流文学を読んでるほうがずっと好きな人だから

224:名無しのオプ
07/03/31 19:26:51 zFaFwPLy
>>219
突っ込みどころが多すぎて…
まあ一言で言えば、

今頃この程度の認識なのかよ

225:名無しのオプ
07/04/01 12:23:49 s5bkmefy
ネジ式ザゼツキー読みオワタ
面白かった!
しかもなぜか途中でジーンときた。良いね。

226:名無しのオプ
07/04/06 22:48:45 qd8Sh8b1
高橋克彦『写楽殺人事件』(講談社文庫、1983→1986)【8.5点】

謎の浮世絵師写楽を研究する津田良平は、古書市で入手した画集に、
「東洲斎写楽改近松昌栄」という落款を見て驚愕する。知人の冴子と
秋田に赴き近松の調査をする津田だが、学会の派閥抗争に巻き込まれ・・・
乱歩賞受賞作。

ふたたび「写楽=阿波能役者斉藤十郎兵衛」説が固まった現在、
「写楽=秋田蘭画絵師」説をキモとする本書を再読。大勢出てくる研究者や
美術商の書き分けが弱いとか、殺人事件がつけたしっぽいのはマイナスだが、
津田の写楽別人説は、やっぱりスリリングでおもしろい。
今後の津田の運命を思うと泣けてくる・・・・゚・(ノД`)・゚・。

227:名無しのオプ
07/04/07 00:34:22 8EKkWXh+
惨いよな…>今後の津田

228:名無しのオプ
07/04/07 01:38:29 ujyES7e4
高橋克彦『北斎殺人事件』(講談社文庫、1986→1990)【9点】

著名画廊の依頼で「北斎=幕府隠密」説に取り組む津田良平。
フェノロサ・岡倉天心の箱書をもつ北斎の埋もれた大作が発見され、
一方ボストンでは日本人の貧乏老画家の遺体が発見される。
果たして北斎の作品は真作なのか? ボストンの殺人事件との関係は?
日本推理作家協会賞受賞作。

北斎隠密説の論証は実に手に汗握る。北斎の経済状況やその家系、人脈の解明など、
本当に北斎は隠密だったのではないかと錯覚するほど。ボストンの
殺人事件もうまく北斎の謎と結びついており、またキャラクターもうまく立っている。
ラストがちょいとセンチメンタルに過ぎるが、これは傑作。
中学日本史ていどの幕末の人名・事件の知識があれば、誰もが楽しめるはず。

>>227 しかし嗚呼、津田・・・・゚・(ノД`)・゚・。


229:名無しのオプ
07/04/07 19:38:27 oZFOOD+O
> 749 名前:書斎魔神 ◆qGkOQLdVas 投稿日:2006/11/04(土) 20:40:34 ID:TVo8a471
> 尾崎紅葉「金色夜叉」を読んだ。
> 芝居や映画でおなじみ寛一&お宮のストーリーだが、
> 原作は先の展開が読めないサスペンス小説として読むことが可能。
> 土曜の晩に「たったひとつの恋」とか見ながら、「身分違いの恋キター!」とか喜んでいる
> アホなミスヲタ連中にこそ読ませたい大衆文学の古典的作品と言い得よう。


ミス板でこの本を取り上げ、ミステリーとして読めると主張するからには、
ミステリーとして評価しなければ何の意味もないのにそれができない。
これが論点を定められないという論者として致命的な欠点だということに気付いていないのかな?

あともう一つ。親方は
「プロの読み手が推薦する本だけを読む」それ以外の作品を読むような奴はヲタと呼ばれる恥ずべき人間だ」
というのが持論の筈なのに、
よりによって『金色夜叉』を読むとは傑作だw
識者wの意見は
「尾崎紅葉の読むべき作品は他にある。『金色夜叉』はミーハーの読むもの」
なのにw

230:名無しのオプ
07/04/07 20:11:19 y0WC5yiA
【都知事選】浅野史郎氏、志同じならと民団に支援を要請
スレリンク(news4plus板)%33990/

東京都の人は、ぜひ読んでみてください。
現在、朝鮮総連や民団その他の反日団体が、総がかりで浅野を応援しています。
浅野が知事になれば、たぶん東京は終了します。

231:名無しのオプ
07/04/08 00:11:25 uprUNzN8


ミステリーランド 上遠野浩平「酸素は鏡に映らない」読了。

ミステリーとしてはすごい伏線があるわけでもなく、普通の冒険ものでした。
つーか、ミステリーランドシリーズは乙一と上遠野しか読んでないが、
子供向けということもあって、ミステリー成分は薄めなのかな?

話としては、主人公の少年とその姉と俳優くずれのご近所探索を主軸にして、
・作中作のヒーローアニメ「無限戦士ゼロサンダー」
・主人公と酸素さんとの公園での会話
がところどころに挿入され、ストーリーを盛り上げたり補完したりする。

大きな話の一部を切り取ったという感じで、
メインの物語自体は、少年の成長、挫折からの復活を持って完結するが、
全体の話としては未解決の伏線を多々残して終了する。
あとの話はブギーシリーズなどでやるみたい。

上遠野節とブギーの世界を理解した人でないとほとんど理解できない内容になっ
てるので、ミステリーランド的にどうなんだろう。

ちなみにミスヲタだけどラノベ読みな私は、p221の
「君と、とりとめのない話をして、なんとなく楽しかった……それだけだ。」
で、パンドラ以来久々に上遠野節にうるっとなってしまった。

とりあえずp126,127の酸素さんとぬこに萌えるであります。

232:名無しのオプ
07/04/08 02:37:15 Zvrkvxan
高橋克彦『広重殺人事件』(講談社文庫、1989→1992)【9点】

東北の天童市で発見された“天童広重”と、浮世絵師広重の絵日記。
謎に包まれる広重の東北行は、何を目的としたものだったのか。
津田良平・塔馬双太郎が広重の死に挑む。シリーズ三部作完結篇。

写楽・北斎に較べると扱う歴史的事件も若干マイナーとなるが、
ロジックの冴えは相変わらず。しかし本書の中心は、冒頭で津田に
降りかかるあるショッキングな事件、およびこれまで学界の旧弊や
美術商の贋作に振り回されてきた津田が行ったある行動であり、
人間ドラマとしても秀逸。とくに三部作を順に読んできた読者は、
涙なくしては読めない。高橋克彦の「甘ちゃん気質」が成功した稀有な例。
シリーズとしての評価は【10点】。歴史ミステリー好き必読の三部作。
津田、もういい。もういいんだよ・・・・゚・(ノД`)・゚・。

233:名無しのオプ
07/04/08 02:47:31 JdMwcNiB
>>231

>つーか、ミステリーランドシリーズは乙一と上遠野しか読んでないが、
>子供向けということもあって、ミステリー成分は薄めなのかな?

2冊しか読んでないのに物凄く勝手な思い込みだな。
ミステリーランド何冊刊行されているか知ってる?
とはいえね、本格っぽいのは確かに少ない。
でも読んで楽しい作品が多いから、まずはもっと読んでみてください。

かつて子供だったあなたと少年少女のためのー

234:231
07/04/08 03:18:07 uprUNzN8
>2冊しか読んでないのに物凄く勝手な思い込みだな。
>
疑問形の意味、知ってるか?
2冊だけ読んで断言するほど馬鹿じゃないさ。

>本格っぽいのは確かに少ない。
>
>でも読んで楽しい作品が多いから、まずはもっと読んでみてください。
>
そうなのか。参考になった。
小野不由美やら殊能将之やら、読みたいのはたんまりある。
もうちょい安ければ、買いまくりたいぐらいだ。
とりあえず次は麻耶たんの「神様ゲーム」にチャレンジしてみるよ。


235:名無しのオプ
07/04/08 03:25:02 JdMwcNiB
神様ゲームは危険だぞ。
まあ麻耶たんのファンなら問題無いが。というかお勧めなのだが。
ジョブナイルでこれはなあ~という麻耶たんらしい毒にまみれた作品だ。
楽しんでくれぃ!

236:名無しのオプ
07/04/08 05:47:54 L8+i5Glc
>>232
あかん、思い出し泣きしそう…自分も久々に再読しよっかな…

237:名無しのオプ
07/04/10 13:55:46 /msGhZDS
ちょっと前に流行った「泣けるフラッシュ」の、
「ウォーキング(?)」だっけ。
あれ思い出す。誰か貼ってくれ。

238:あらすじごめん
07/04/11 00:31:15 Pc0b5/Ql
高田崇史『QED ventus 御霊将門』(講談社ノベルス、2006)【4.5点】

桑原・奈々・沙織の将門ツアー。

せっかくおいしい素材を用いながら、単なる観光ツアー展開で終わっているのが
残念。直前に高橋克彦の浮世絵三部作読んでいただけに、
高田の「セリフによる歴史事象の説明」の拙さに辟易。
ミステリ的要素も一応あるが、まったく本筋とは無関係。

239:あらすじごめん
07/04/11 00:46:26 Pc0b5/Ql
萩原浩『噂』(2002→2007、新潮文庫)【8点】

渋谷の女子高生の間で流行る都市伝説、女の足首を切断する“レイン・マン”。
香水の新ブランドの販売作戦のひとつだったはずだが、それをなぞるかのような殺人事件が・・・
レイン・マンの正体は誰なのか?

荻原のは『オロロ畑』しか読んでいないんだが、これはおもしろかった。
やもめ+女子高生の父親である刑事木暮のキャラほか、キャラの設定は
ありがちなんだが、女警部補との捜査はコミカルかつ軽妙で、ぐいぐい読める。
オビにある「(メール)」は余計だったなあ。あれで展開が読めてしまった。

240:あぼーん
あぼーん
あぼーん

241:あらすじごめん
07/04/14 00:26:39 NXgLGjtw
高橋克彦『北斎の罪』(1990→1993、講談社文庫)【7.5点】

トンデモ・ホラー・浮世絵・本格がごちゃまぜになった短篇集。
『竜の柩』のプロローグ的短篇も収録されており、ある意味、
高橋克彦のすべてが味わえる。飛び抜けた傑作はないが、どれも楽しめる。
ただし、トンデモ系は好き嫌い分かれるだろうなあ。自分は大好きなんだけど。

242:あらすじごめん
07/04/14 23:14:14 NXgLGjtw
佐藤正午『Y』(1998→2001、ハルキ文庫)【7点】

ある日、「私」にかかってきた電話。相手は親友だというが覚えはない。
そしてその男から渡された莫大な金額の預金通帳とフロッピー。
そのフロッピーには時間遡行をしたという男の不思議な物語が記されていた。

タイムトラベル+恋愛もの。
物語の雰囲気は東野圭吾『パラレルワールド・ラブストーリー』に似ているが、
人物関係が多少ねじまがっていて筋が複雑である。しかも要のヒロインが
あまり魅力的でなく、「こんな女のために・・」と何度も思ってしまった。
(リアルといえばリアルだが)。文章自体はすっきりしていて読みやすく、表現も上手い。

243:名無しのオプ
07/04/17 22:43:49 UF8YpvCS
鯨統一郎「マグレと都市伝説」
こんなに大笑いしたミステリは初めてだ。
毎度のどんでんもポイント高し。

244:あらすじごめん
07/04/18 00:47:29 vjl8rkr0
垣根涼介『ワイルド・ソウル』(幻冬舎、2003)【8.5点】

戦後の日本政府の無謀な国策により未開の南米に送られた棄民たち。
地獄のような経験を経て生き延びた4人が、現代日本に復讐する。

第一章の衛藤ら棄民たちの苦難は実に重いテーマであるが、第二章以降の
「計画」のパートは実にスピーディーかつスリリング。中心人物ケイの
キャラが、物語を爽快なものとしており、暗いテーマを扱いながらも
基本はエンターテインメント。最後の2割くらいで文章が雑というかちょっと
違和感のある文体になるが、そこがちょいと残念。
あと、もうちょっと「復讐」をスケールの大きいものにしたほうが良かったような気もするが、
一気読みの快作。

245:名無しのオプ
07/04/19 09:17:51 QMoZS+C8
「ソウルケイジ」誉田哲也 読了

「ストロベリーナイト」でシリーズ物にしたいのだろうなと、予測はできていた。
しかし、この内容なら全くシリーズ物にする意味がわからん。
主人公と、その仲間が同じというだけで、どこにも生かされていない。
物語も主人公だけでなく登場人物の視点で描かれていくため、それぞれが事件を勝手に説明していき、
謎が、まったく謎でも何でもない状態になっている。
ただ淡々と物語が進んでいくのである。
ミステリー、警察物を読んでいく上での楽しさ、ドキドキワクワク感がない。
これは致命的。
「ストロベリーナイト」でもオチに行くまでの課程がミエミエだったが、それはそれである程度読ませたし、評判になったが
これは話題にも上がらないだろうね。

246:あらすじごめん
07/04/19 16:15:35 IWSZztkN
野沢尚『リミット』(1998→2001、講談社文庫)【7点】

頻発する幼児連続誘拐事件。特殊捜査班の有働公子は被害者宅で
誘拐犯らと折衝するかたわら、自らも誘拐事件に巻き込まれる。
身内のはずの警察組織も敵に回し、息子を助けるために公子がとった手段とは。

作者が脚本家という先入観をのぞいても、あまりに「ドラマチック」な展開。
「絵になる」舞台・シーンを念頭において執筆してるなあと思う。
犯人グループに誰一人同情すべき人間がおらず、また後味が悪い。
読者に嫌悪感を催させるという作者の筆致はさすがだが、
重い中にも爽快感のあった『ワイルド・ソウル』とは逆。
有働公子が超人すぎるという気もするが、まあ「母性」のなせるわざと納得。
ただ、ラストの「あれ」はリアリティとしてどうなんだろうなあ。

247:名無しのオプ
07/04/19 16:32:39 QMoZS+C8
何でワイルド・ソウルが出てくるのか不明

248:あらすじごめん
07/04/19 16:53:58 IWSZztkN
ごめん、直前に読んだから。
確かに較べる意味はないよね。

249:書斎魔神 ◆qGkOQLdVas
07/04/21 22:37:12 lZCiCDwJ
里見弴「極楽とんぼ他一篇」を読んだ。
志賀直哉、武者小路実篤、実兄の有島武郎ら他の白樺派の作家と比較すれば、
娯楽性がある大衆小説的な書き手として知られる作者であるが、
「多情仏心」と並ぶ代表作とされている表題作は、
同窓で主人公の義弟でもある安藤可阿児の発狂の謎、これに関連する安藤姉弟の母の死
(なんとその名は「安藤みき」(w )、総領息子謙一に対するテロ…
ミステリな事件が続出しながら、痛快なまでにスルーされてゆくのが面白く、
極楽とんぼと称された吉井市蔵の生涯を描き切ってしまう。
(ここが「文学」の凄味である)
密室とか怪事件とか言うて喜んでいるミスオタに、まさに突き付けて読ませたい作
であり、本作を一読したオタはミステリ如きに耽溺している自己のむなしい人生に
ついて一考するやもしれぬ。
作者は、作中に記す。(謙一テロに関して)
「迷宮入りの推理を得手とする作家もあることゆえ、そのうち週刊雑誌でお目にかかる折
もあろうか。筆者にはさらに興味がないし、事実これ以上のことは知らない。」と。
併録された「かね」は、これもまた里見氏でなければ書き得ないと言うてよい飄々とした
クライムノベル・ピカレスクロマン(?)である。
「一生の間に、何かひと仕事し残さなくては駄目だ。死ぬ前に、ああ、俺も、
あれだけのことをしたんだからと思えば、ほんとうに、にッこり笑って死ねる。
残念ながら、俺には、それがないのだ…」
父が今際の際に残したこの言葉を胸に奉公先での拐帯行為を繰り返す他吉…
小品ながら、読み応え十分なものがある。

250:名無しのオプ
07/04/21 23:07:32 OK73C0Qo
>>249
> 里見弴「極楽とんぼ他一篇」を読んだ。

俺は里見弴は好きだからとっくの昔に読んでいるのだが、
『極楽とんぼ』のどこがミステリーなんだ?
何でもかんでもミステリー見えてしまう重度のミスヲタには困ったもんだ。

> ミステリ如きに耽溺している自己のむなしい人生

ミステリー板ばっかりに粘着している己の人生を見つめてみれば?
文学板にはちょこっと顔出したと思ったらすぐ消えるが、
ミス板は長期間過疎ったスレでも誰かがレスするとすぐさま飛んでくるくらい
毎日毎日徹底的にチェックしているほどの重症の ミ ス ヲ タ 人生をさ。

251:名無しのオプ
07/04/22 02:00:59 IIEMVyzT
東野圭吾『手紙』(2003→2006、文春文庫)【8点】

強盗殺人で服役中の兄を持つ直貴。恋愛、音楽、就職、結婚・・・・
人生の様々な場面でその現実を突きつけられた彼が最後にとった手段とは。

加害者の家族を正面から描いた作品だが、シンプルというか真っ正直な展開に
ちょっと意外な思いがした。兄貴からの暢気な手紙にいらだつ直貴の感情や、
周囲の反応もよく解る。救いのあるようなないような終盤の展開も含め、
東野のいつもの技量が冴える佳作。


252:書斎魔神 ◆qGkOQLdVas
07/04/22 21:23:40 IxkkfcXh
黒木亮「アジアの隼」を読んだ。
前に紹介した「巨大投資銀行」以上に経済冒険小説の色彩が濃い作、
本作で描かれた金融ディール、巨大プロジェクト受注合戦等は、
まさに「現代の冒険」と呼ぶにふさわしいものがあるやに思う。
メーンな舞台は、ドイモイ政策による投資ブームに沸く90年代前半のベトナム、
関連して触れられるマレーシアのマハティール首相と巨大ヘッジファンドの
頭首ジョージ・ソロスとの通貨防衛を巡る対立等は、
今でも記憶に新しいところではあるが、既に5年前の作であり、全体的に見ると時代背景が古くなっているのはこのジャンルの作の避け得ないものであろう。
日本長期債券銀行(無論、モデルは長信銀の方)ベトナム支社長の真理戸、
香港の新興証券会社ペレグリンの債券部長リー(韓国系アメリカ人)、
米大手銀行ハノーバー・トラストのシン(ポートピープルだったベトナム人)、
キャリアが異なるこの3人のアジア人がメーンキャラとなるが、
いずれも挫折への道を辿るのが異色な展開か。
(ただし、人間ドラマとしての基本線は勧善懲悪、ハッピーエンドで締められているが)
ただし、ベトナムを中心とした風俗描写は作品に厚みを与えるものとなっている
ものの、後の「巨大投資銀行」では極力抑制されるラブフェアに筆を割き過ぎなのは
難である。この辺は、まだ従来の通俗的な企業ものの域を脱していなかったという感が
ある。

253:名無しのオプ
07/04/23 21:14:22 dB0J8GNk
「火蛾」古泉迦十
第十七回のメフィスト賞受賞作品を今さら読了。
イスラム教を絡めたミステリというのが新鮮で面白かったです。
密室殺人の部分が全体から浮いていて、むしろ不必要じゃないかという
気はしましたけど、奇怪な事件を綺麗に収束させていて感心しました。
早く第二作を出してほしいんだけど・・・もう無理なのかな・・・。

254:名無しのオプ
07/04/24 22:45:10 5LV/mpEB
大阪圭吉『とむらい機関車』(2001、創元文庫)【8点】

1930年代に発表された短篇9篇+随想。
アレ系真相のはしりであろう「とむらい機関車」、
陰鬱な鉱山での密室状況での殺人事件の顛末を描いた「坑鬼」が双璧。
寝る前に一篇づつじっくり味わって読むべき短篇集。

255:名無しのオプ
07/04/26 21:22:26 P0JeKPSd
「くらのかみ」小野不由美

ミステリーランドの一作。
子供向けだと思ってナメてかかったら、かなり複雑なパズラーで面食らう。
いっぺんに容疑者が登場して混乱するし、細かいタイムスケジュールと
にらめっこしながら読む羽目になるとは思わなかった・・・。
児童文学な雰囲気や、可愛げのない主人公の子供たちが良い感じ。
欲を言えば、もう少し”お蔵様”が目立ってほしかったかな。

256:書斎魔神 ◆qGkOQLdVas
07/04/30 14:49:03 93/+5Y2O
石川淳「至福千年」を読んだ。
乞食・非人を決起させ、江戸に千年王国を実現せんとするカルト集団の暗躍を
メーンとした伝奇時代冒険小説であり、
その内容もあって岩波とは思えぬ差別用語満載な娯楽性も強い作である。
まあ、評価し難い作ではあるが、読んでみろ。

257:名無しのオプ
07/04/30 16:09:32 Rt/WnRbI
真保裕一『ダイスをころがせ!』(上下、2002→2005、新潮文庫)【8.5点】

失職し妻子と別居する健一郎は、高校時代の友人天知から衆院選出馬の
手助けを依頼される。健一郎は、自分の失職と市の不正の関連に気づき、
天知の秘書として奮戦する。34歳中途半端男の再チャレンジ青春小説。

選挙戦の戦略とか、建設業界の不正とかも重要な要素だが、読みどころは
34歳というある程度先の見通しがつく年齢で、人生のやり残しを模索する
健一郎たちのドラマ。まるで高校時代の「文化祭」のように同級生の選挙を
手助けするスタッフの友情がいい。

物語の締めくくりも、ああいう風にするしかなかったのであろうが、
サキという女性の描き方に若干の不満はある。
それでも読後に爽快感と、自分ももうちょっとがんばろうかなと思わせる快作。

258:名無しのオプ
07/05/01 20:38:05 CDbx0ErX
「北列車連殺行」阿井渉介

とある有名な題材に見立てた連続殺人事件。
テレビドラマの脚本家という前歴のためか文章がかなり無機質。ドラマの脚本でも
読んでる気分になる。
連続殺人で見立てた題材、動機などでユニークだと思える点はあるものの、無理を
しすぎていて全体が破綻している。なんだかジョー・スタンプみたいな感じ。
ついでに登場人物がどいつもこいつも攻撃的で、あまり親近感が持てなかったのも
個人的にはきつかった。

259:名無しのオプ
07/05/03 20:46:14 MesBlbIA
「結婚って何さ」笹沢左保

笹沢左保の初期長編。
いきなり殺人事件に巻き込まれた女主人公が、身の潔白を証明する
ために真相を究明する・・・というお話。
ちょっと都合よく話が進みすぎる気がするけど、サスペンスフルな
展開で読ませる内容だし、密室状態の部屋に死体が出現するという
謎の真相も面白かった。

260:名無しのオプ
07/05/04 23:30:26 9pKhxBq0
荒山徹『十兵衛両断』(2003→2005、新潮文庫)【7.5点】

柳生一門と朝鮮からの刺客との対決を描いた連作中篇集。
表題作は、朝鮮の陰陽師の妖術ノッカラノウムによって、肉体を韓人に
奪われた十兵衛三厳の苦難の物語(正直これが一番出来がよくない)。
続く「柳生外道剣」「陰陽師坂崎出羽守」「太閤呪殺陣」はいずれも
妖術は馬鹿馬鹿しいが、これはおもしろい。

秀吉の朝鮮出兵を絡めた朝鮮と柳生との対決は、鉱脈を掘り当てた気がする。
(隆慶一郎+山田風太郎)÷3といったところか。ただ、隆の小説のように
すがすがしい男が一人もいないのは残念。すべてが「恨」のキャラなのはいかがか。
「侠」のキャラも見たい。あるいは柳生友景がそういう位置づけなのかな。
続篇に大いに期待。

261:名無しのオプ
07/05/05 20:08:31 VP3T5l+c
北森鴻『緋友禅 旗師・冬狐堂』(2003→2006、文春文庫)【7点】

旗師冬狐堂こと宇佐美陶子の連作集。
短篇の名手である作者お得意の古物系美術品ミステリ。
個人的には本格推理として読める「永久笑み」の少女がおもしろかった。

262:名無しのオプ
07/05/08 20:26:52 /8whgHHe
「真昼に別れるのはいや」笹沢左保

兄の死に異変を感じ、妹が事件の真相究明の乗り出す・・・という話。
いわゆるアリバイ物なんですが、容疑者からのアリバイ提出方法がかなりユニークで
自分は類例を知りません。少なくとも、ここだけは一読の価値があると思います。
あと動機も面白い。とある伏線から、こういう風に繋げるものかと感心しました。
残念なのは、それらに比べてアリバイトリックが貧弱すぎることでしょうか。

263:名無しのオプ
07/05/09 20:41:32 E6rz/udM
「六色金神殺人事件」藤岡真

雪で閉ざされた東北の田舎を舞台に、古史「六色金神伝紀」に見立てた
連続殺人事件が発生する・・・という話。
文章がゴタゴタしてますし、解決編でも整理が中途半端なまま突き進んで
いくので少し読みにくい作品だったのですが、ページを繰りなおしてみると
各所にダブルミーニングやミスディレクションが仕掛けられているのだと
わかって、その巧みさに驚きました。
ただ、アレがアレでしたというところだけがスッキリしない感じ。
きっちり落とし前をつけてくれていたら大傑作になんですけど・・・。

264:名無しのオプ
07/05/10 10:59:13 E4v3AplR
「探偵実話」(1957年4月特別号)
「愛欲情炎実話特集号」と銘打ってあった故か、エロ本の棚に100円で
紛れ込んでいた(エロ本を探していて見つけた訳には非ずw)。まあ
目次を見ても、「娘を姦殺される凶悪漢」「売春婦・克子の反抗」「スカ
ートをはいたお巡りさん-生理休暇の巻」といった調子ですから・・・。
で、どうしてこんな雑誌に、鮎川哲也「りら荘事件」が連載されたのだ
ろう?本号では、管理人の奥さんが殺され、彼女が持っていた紙片に
書かれた電話番号を探るべく、由木刑事が東京に向かっている頃、りら
荘に新しいキザな客が現れて・・・、という辺りが掲載されていました。
この新しいキザな客って、星影龍三でしたっけ?もう十数年も前に読ん
だきりだから忘れてしまった・・・。
あと、鷲尾三郎の短編「影を持つ女」があって期待したけど三流スリラー。
社長夫人の過去を知る脅迫者が現れて、という良くあるパターン。ピス
トルのすり替えに、ちょっとトリッキーな味があっただけ。その他、朝山
蜻一「夜の扮装」はゲイの三角関係の殺人だが駄作、牧竜介「少女の眼」
は特異な視力を持つ少女が暗闇の中、父親殺しの犯人を目撃する話。後味
悪いことこの上なし。須田京子「川底」は犯罪実話で三流週刊誌ネタ。
黒岩姫太郎「贋者綺譚」は俳優が旅行先で自分を名乗るニセ者に遭って
・・・。オチは読めた。
むしろ、ストリッパーの巡業一座の愛欲にまみれた復讐を描いた、永田
政雄「窖地獄」が、俗悪極まる内容だけど、物凄い迫力があり面白かった。

265:名無しのオプ
07/05/10 22:38:46 kr11Ejiu
北山猛邦のギロチン城殺人事件読みました

この作家の本は初めてだったんだけど、トリック一本勝負って感じだね
犯人とか動機とかどうでもいいという姿勢なのかなと思った

その肝心のパズル的トリックはなかなかよかったし、登場人物など記号だと言わんばかりの安易なネーミングも潔くていい
ただ探偵がどうやってトリックを解いたか等々一読しただけでは理解しにくい点も多々あった

266:名無しのオプ
07/05/10 22:52:56 8yKl/ZNZ
>>265
アリスミラー城も読んどけ


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