『読みました』報告・国内編Part.4at MYSTERY
『読みました』報告・国内編Part.4 - 暇つぶし2ch522:名無しのオプ
07/09/08 23:12:01 dykOxaYe
>>281
で面白そうだったので「ヒートアイランド」読んだ。
これ映画化するのね。

523:名無しのオプ
07/09/09 01:16:46 u4PJUumO
佐藤雅美『影帳 半次捕物控』(1992→1995、講談社文庫)【6.5点】

相模屋で雪駄を盗んで捕まった仙八。出入りの岡っ引半次は事を調整しようと
奔走するが、事件の裏に潜む「何か」を敏感に感じ取る。そんなさなか、
元手下の常吉が水死体で発見された・・半次捕物帖第一弾。

佐藤の特徴である「江戸の経済」「町人の生活」知識が織り込まれており、
正直「書き込みすぎ」と思わないでもないが、その知識を生かした事件は
他の作家にはなかなか書けないだろう。とりあえず豆知識はおもしろい。

ただ半次のキャラにまだ深みがないのと、黒幕として大物を出してたせいか、
事件の解決が尻つぼみな感じがするのが残念。八州廻りの桑山十兵衛の名前が
出てきたのはご愛嬌。第二弾『揚羽の蝶』は既読だがおもしろかった。

524:名無しのオプ
07/09/09 01:18:50 u4PJUumO
>>522
有名だからいまさらですけど『ワイルド・ソウル』もよかったですよ。


525:名無しのオプ
07/09/09 04:57:12 Lbep5eTB
三津田信三『作者不詳』(2002 講談社)【6.5点】

怪しい手製本『迷宮草子』を古本屋で勧められて購入した主人公(語り手)の親友。
それは現実の事件を元にして書いた手記集という体裁の作品集であったが、
ただし解決編のない尻切れトンボのものばかりだった。
この本を手に入れて読み始めると主人公と親友の周囲では怪異現象が起こる。
一話読むごとに発生する怪異は、作品の解決を付けてやる(主に主人公の親友の推理で)
ことで消え去るが、次の作品を読むとまた別の怪異が……

作中作ネタであるがミステリーというよりホラー。
作中作とそれを推理するという過程は面白いが、最後にカタルシス、『迷宮草子』
その物の秘密も、ホラーとしてであってもきっちり解明されるのかと思ったが、
そうでもなく、なんだか混乱のままに終ってしまう。
だからミステリーとしては読めないな。
所で『迷宮草子』の最後でこの短編集の作者の「本名」が記されているのも唐突だし、
変な字面のペンネームと本名の関連づけまではされていない。
ここは非常に意味あり気なんだけど読者がそれを解けってことなのか?

526:名無しのオプ
07/09/09 12:07:24 nX1fS4bp
522
>>524
サンクス。
明日「ワイルド・ソウル」を買ってみる。

作家名は知っていたけどカタカナ題名は内容が想像しにくくて今まで未読でした。

527:あらすじごめん
07/09/09 13:35:28 u4PJUumO
森福都『吃逆』(1998→2002、講談社文庫)【7点】

「吃逆(しゃっくり)」をすると不思議な能力が発動する陸文挙。
宋のみやこ開封で就職活動をしながら、市井の話題を扱う「間話小報」で
「偵探」をつとめるが、さまざまな怪奇事件に巻き込まれ・・・

中国宋を舞台にした本格ミステリ中篇集。ラノベっぽい人物設定もあるが、
作者は松本清張賞出身ということもあり、文章は堅実で本格度も低くない。
宋代の官僚制や政治の知識の扱いがまだこなれておらず、中国史に興味のない
読者は若干読みにくいかもしれないが、当時の社会状況とつながる犯罪事件は、
なかなか読み応えがある。中国史好きに特におすすめ。

>>244 一応『ワイルド・ソウル』の自分の感想です。

528:名無しのオプ
07/09/09 17:11:01 feKB6M7B
いい加減そのコテ止めたら?

529:あらすじごめん
07/09/09 22:01:36 u4PJUumO
佐藤雅美『疑惑 半次捕物控』(2003→2006、講談社文庫)【6点】

材木町の岡っ引き半次を主人公とする連作短篇集。半次モノの第四弾。
大小の事件に、ヒール蟋蟀三郎とのからみと、半次の女房の不審な行動が
ところどころ描写され、それがラストで解決されるという結構。

『影帳』と比較するとずいぶんスカスカになったのは否めないが、逆に
肩のこらない読書としてはこっちのほうが楽しい。ただ著者の得意分野である
経済ネタ・判例ネタまでがずいぶん小ネタになったのが残念。

>>528 一応>>244と同一人物だよ~という意味で、久々に名乗ってみました。

530:名無しのオプ
07/09/09 22:39:56 erpEwY07
コテに過剰反応するやつウザい

531:名無しのオプ
07/09/09 23:16:25 qRxoYTa6
>>505のイタリア物語は本当に名作。読めた人は幸せもの。

532:名無しのオプ
07/09/09 23:24:28 feKB6M7B
>>530
だって「あらすじごめん」は以前いた荒らしを気遣ったネーミングだもん
言わば荒らしを容認しているも同然
ただのコテとは違う

533: ◆XjFtIkbasQ
07/09/09 23:58:43 u4PJUumO
(´・ω・`) 何か自分怒られてる・・・ごめんね。
      読書日記としても使っているから、
       抽出のために識別標識つけるけど、ほんとにごめんね。

534:名無しのオプ
07/09/10 02:30:40 13lks9br
>>533
気にすんな!

535:名無しのオプ
07/09/10 07:21:57 ItevEPSF
>>533
もうコテもトリップもやめとけ。荒れる原因になっているのがわからないのか?

536:読後感 ◆VkkhTVc0Ug
07/09/10 18:15:13 eQ8OoDMm
「首無の如く祟るもの」三津田信三(原書房)

奥多摩の山村媛首村の旧家秘守家に付きまとう怪異。
次期当主の双子の兄妹は井戸に落とされて死に、その十年後には
見合い相手の女性が殺され、犯人と目された男もすぐに死体で
発見される。二体とも首が切り取らた姿で。
当時必死に捜査を行なっていた巡査の妻で今は作家となった
高屋敷妙元はこの事件を元にした小説を書き真実に迫ろうとするが―。

「僕僕先生」が思いの外つまらなかったので早々に切り上げ、
取っておいた本書を読むことに。3作目だが相変わらず引き込まれる。
頑として見取図を付けない変なこだわりや厨臭いネーミングも
相変わらずだけど。

閑話休題。大きなトリックがあるわけじゃないが、とにかく謎が
噴出して読み手を飽きさせない。解明部はあっけないものだし
終盤の二転三転する真相もがっちり付強されてるというわけじゃないが、
とにかくインパクトがある。甲子園の審判と同じく実技以上に
見せ方が巧いと評価されるものだ。
このクオリティがいつまで続くのか楽しみだ。

ただ、毎回神様と化物がニコイチなのは何故だろう。
祟りを含んでるんだから神様だけで良いと思うんだ。

537:読後感 ◆VkkhTVc0Ug
07/09/10 18:16:29 eQ8OoDMm
訂正

×如く

○如き

538:名無しのオプ
07/09/10 22:24:31 ItevEPSF
読後感もいい加減消えろや。

539:名無しのオプ
07/09/10 22:34:25 8ubusH89
>>538
君が消えた方が早いと思うよ

540:名無しのオプ
07/09/10 22:56:51 e/HNoWvN
両方消えてくれ

541:名無しのオプ
07/09/10 23:01:10 m+L/MnQ6
コテ叩き、いい加減ウザイんですけど。

542:名無しのオプ
07/09/10 23:47:30 EXOaHrHw
>「僕僕先生」が思いの外つまらなかったので早々に切り上げ、
>取っておいた本書を読むことに。
これ書く必要ないよな。ここはお前の日記帳じゃねえんだよ

543:名無しのオプ
07/09/11 01:51:18 MC803vGj
だわな。しかも「僕僕」はミステリでもなんでもないし
関係ないのにわざわざ書く必要はゼロ
まさに傲慢以外の何物でもない

544:名無しのオプ
07/09/11 02:13:59 u1Mcebly
お前の日記帳でもないから

グダグダ文句書くより何か報告してレスを使ってくれ

545:名無しのオプ
07/09/11 02:34:18 FPMPgM5Z
感想スレにアホな感想書いたらスレで批判されるのは当然ではないかと
一応言っとくけどオレは某気違いの信者じゃないからなw

546:名無しのオプ
07/09/11 02:40:43 u1Mcebly
だからここは叩くスレじゃないって

気にくわないならスルーすれば良い
グダグダ言ったってどうにもならんし無駄な神経とレスを消費するだけ

547:名無しのオプ
07/09/11 02:45:35 FPMPgM5Z
ここ以外言う場所ないし
叩くつーか、感想に対する感想みたいなもんでしょ
「その本読みたくなった」とかと同じ事で

548:名無しのオプ
07/09/11 08:08:17 eI97Zp4t
感想を発表する以上、いろいろ言われるのは覚悟の上だわな。
それがないならコテハン名乗って書き込むべからずだよ。

549:名無しのオプ
07/09/11 08:09:54 SZzGzzXL
読後感にレスするときはアンカーつけてくれ
そうすればそれらのレスも透明アボーンできるから

550:名無しのオプ
07/09/11 08:47:45 WTwWBHVe
読後感も要注意コテだよな。

551:名無しのオプ
07/09/11 21:17:51 I10cNgZH
読後感叩いてる馬鹿は自分で感想アップしてから叩けよ塵屑が

552:名無しのオプ
07/09/11 21:19:42 I10cNgZH
読後感叩いてる馬鹿は自分で感想アップしてから叩けよ塵屑が

553:名無しのオプ
07/09/11 22:16:03 eI97Zp4t
それなら書斎叩きに対しても同様の注意を喚起しろよ。

554:名無しのオプ
07/09/11 22:40:16 u1Mcebly
俺は書斎に対してもスルーを呼びかけてるよ
聞きゃしないけど

555:名無しのオプ
07/09/12 18:26:37 4ElP10EP

                   //
           ヘ,(◎◎)y'^     書斎叩きにも同様の・・
          、  _L_;二;_.j_  , \\
           ̄ ト、~Y~,/| ̄
             ,|yΛ=スイ|、    
             ' | | !;∀Y i| `        
           |イYト〉イY.|        
            レYy'`vレ|     
            Vy  V'       
       ヨコハマクズウンチクゼミ


556:名無しのオプ
07/09/12 23:28:15 5oPBPgpo
「キマイアの新しい城」殊能将之

この人の小説はハサミ男が最高傑作で徐々に劣化
してる気が…。
もう殊能の本は読まないかも。
トリックは平凡だし道中は退屈。
「黒い仏」の時も批判が噴出したが、及第点をあげれるのは
ハサミと「美濃牛」のみ。

557:名無しのオプ
07/09/12 23:37:51 T3wp7ic4
トリックはしょぼいけど道中に関しては一番楽しいだろ

558:名無しのオプ
07/09/13 00:08:23 o7SILb8t

                   //
           ヘ,(◎◎)y'^     書斎叩きにも同様の・・
          、  _L_;二;_.j_  , \\
           ̄ ト、~Y~,/| ̄
             ,|yΛ=スイ|、    
             ' | | !;∀Y i| `        
           |イYト〉イY.|        
            レYy'`vレ|     
            Vy  V'       
       ヨコハマクズウンチクゼミ


559:名無しのオプ
07/09/13 00:11:58 DEixOUcf
このスレで絶賛されまくってる「川村義夫」って誰?
検索してもまったく出てこないんだけど…

560:名無しのオプ
07/09/13 00:17:02 1zH7tN3A
ハサミは面白かったけど、美濃牛はつまらなかったな。
最初に出てきたのが誰なのかわくわくしてたけど、普通だし
どんだけ恐ろしい目にあったのかとわくわくしてたけど、別にたいしたことないし。
まあ、自分が勝手に意味ありげだと思い込んで期待しちゃったのが悪いんだな、きっと。

561:名無しのオプ
07/09/13 00:21:00 OErQ6lBD
シュノーは結構作品によって評価分かれるよね。
美濃牛絶賛する人もいるし、キマイラを酷評する人もいる。
その逆もある。

562:名無しのオプ
07/09/13 00:32:06 Ar2q1Iud
>>559
かなり古い作家なので検索しても出てこないかもしれないね。
でもミステリー作家として一流なのは確か。

563:名無しのオプ
07/09/13 00:42:44 iF4MkqUz
kudaranai

564:559
07/09/13 17:53:41 DEixOUcf
>562
あれからさらに調べたけど、国会図書館にも蔵書なさそうです…
どうやったら読めるんですか?

565:名無しのオプ
07/09/13 18:00:03 EAiQ4jgh
他人の脳内の妄想を読めるテレパシーのような能力がないと無理だよ。

566:559
07/09/13 18:33:18 DEixOUcf
もしかしてネタだったってこと?

そうだよな…ググったって、たった7件しか出てこないし、
国会図書館にすらないわけだし…

まんまと踊らされてたわけか…orz

567:名無しのオプ
07/09/14 21:46:15 F5yWtI2F
>>505は今までであったミステリーで最高

568:名無しのオプ
07/09/14 21:50:03 De1AkdhH
kudaranai

569:名無しのオプ
07/09/15 03:13:53 VmPrVzUE
>>566
この与太話を超好意的に解釈してやると、同人誌か自費出版という線も考えられ、
なら図書館に無いのも当然だが、それほどの傑作なら商業出版から声がかかりそうなものなので、
デマ確定。
こういうこと書くと同人誌だったとか設定変更されるかも知れないが。

570:書斎魔神 ◆qGkOQLdVas
07/09/15 11:47:46 moZivBgC
屋宮久光「南の島のたったひとりの会計士」を読んだ。
慶應経済卒の公認会計士(大学受験で2浪、会計士2次試験合格まで3年を経てはいるが)
大手監査法人勤務経験有り(福岡事務所)の著者による故郷(奄美大島)の町おこしの
顛末を綴ったノンフィクションだが、数々の苦難にめげず、自己流で故郷に錦を飾る
結果となったひとりの男の冒険の半生を描いたドラマとしても読み得る
当初、都会のテンポと価値観に馴れた著者の帰郷そのものが、カルチャーギャップを生じ
「冒険」と化してしまう序盤の展開が皮肉である。
しかし、「反転」(著者の田中氏も長崎の平戸の漁村という地方出身者である)
を読んだ後だと、同様に難関資格に合格しキャリアを積みながらも、故郷を顧みること
なく(平戸に家だけ建てている)都会でバブリーな世界に身を投じてゆく田中氏、
専門職を辞し故郷で開業、町おこしに身を投じてゆく屋宮氏…
あまりに対照的な生き方にある種の感慨を抱かざるを得ないものがある。

571: ◆XjFtIkbasQ
07/09/15 12:03:57 uuK9wBj1
松本清張『或る「小倉日記伝」 傑作短編集(一)』
              (1965→2004改、新潮文庫)【8点】

清張の非推理小説に分類される短篇を収録したものだが、
「火の記憶」をはじめ、ミステリー要素が強いものも多い。
それ以外の短篇も、本当ならこれ以降で事件が起きるんだが、という
状況で小説が終わっているものもある。

巧みではないが、雰囲気があり暗いイメージを喚起する筆致はさすが。
気づくと全篇を一気読みしていた。
表題作、「断碑」、「父系の指」、「石の骨」などがとくに印象深い。

572:名無しのオプ
07/09/15 22:33:41 pFTt4I6M
川村義夫をネタ扱いすんなやボケ!知らんなら黙っとけ!

573:名無しのオプ
07/09/15 23:48:27 KCfRmO0s
>>566
あ、あんな面白いミステリは読んだことがない。とても話せない・・・・・

574:名無しのオプ
07/09/16 00:11:11 VBW41HX1
もし川村義夫なるミステリー作家がいて、
そのイタリアなんとやらという作品をものしているなら
それを実証してくれたら、いかなる金品の支払いにも応ずるよ。
ただし無名の同人誌作家だったとかいうのはダメ。プロに限る。
その代わり実在の証拠を示すことができねばそちらは同じくこちらの要求通りの
金品を支払う、
この賭けに乗るものはいるかい?



575:名無しのオプ
07/09/16 00:35:22 +crWCl7T
>>574
逆に聞くが、そこまで川村義夫をなきものにしようとする理由があるのか?
確かに古い時代の作家ではある。大衆かもされていなかった。
残存資料は少ないかもしれない。しかし少し調べれば分かるはずだ。
俺は文学を賭け事の材料にするような真似は許さない。


576:名無しのオプ
07/09/16 00:45:39 mBf9MyFu
少し調べればそんな作家いないことぐらい、すぐに分るよ。
賭けなんかするまでもない。

何が「残存資料は少ないかもしれない」だ。ふざけるな。

577:名無しのオプ
07/09/16 00:56:42 VBW41HX1
「賭け」という言い方で気に入らないなら「読者への挑戦」でもいいよ。
もっともこの場合、読者が「作者」(川村実在論者)へ挑戦してるという稀な
ケースのミステリーだね。だから「作者への挑戦」だ。

578:名無しのオプ
07/09/16 01:08:13 UAZPkgqi
 || ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄||
 || ○荒らしは放置が一番キライ。荒らしは常に誰かの反応を待っています。
 || ○放置された荒らしは煽りや自作自演であなたのレスを誘います。
 ||  ノセられてレスしたらその時点であなたの負け。
 || ○反撃は荒らしの滋養にして栄養であり最も喜ぶことです。荒らしにエサを
 ||  与えないで下さい。                  ΛΛ
 || ○枯死するまで孤独に暴れさせておいて   \ (゚ー゚*) キホン。
 ||  ゴミが溜まったら削除が一番です。       ⊂⊂ |
 ||___ ∧ ∧__∧ ∧__ ∧ ∧_      | ̄ ̄ ̄ ̄|
      (  ∧ ∧__ (   ∧ ∧__(   ∧ ∧     ̄ ̄ ̄
    ~(_(  ∧ ∧_ (  ∧ ∧_ (  ∧ ∧  は~い、先生。
      ~(_(   ,,)~(_(   ,,)~(_(   ,,)
        ~(___ノ  ~(___ノ   ~(___ノ


579:名無しのオプ
07/09/16 03:43:33 w7hTDqNO
何度か必死こいてageで書いてるの見てたけどね
初めて反応しちゃったのが>>559なんだな。

580:書斎魔神 ◆qGkOQLdVas
07/09/16 11:10:18 7+OBymel
小鷹信光「私のハードボイルド 固茹で玉子の戦後史」を読んだ。
ハードボイルド・ミステリ翻訳のマエストロの手になる著作。
研究篇と資料はマニア向き過ぎるものがあるが、
3分の2程度のボリュームを占める私的ハードボイルド史は、コメントと突っ込み(以下に*で記した)を入れながら読んでゆくと非常に面白い。

「…(60年)「アラモ」「許されざる者」「バファロー大隊」など爽快感に欠ける大作風の
つまらない西部劇映画が顕著に増えはじめた。(39頁)」
* そりゃあないぜノブちゃん(注 「ラブコン」に出て来る子ではない(w )
自分はそれぞれに特色があるテーストのウェスタンとして3本共面白く見た。
「アラモ」のスケールある悲壮感に魅せられし、
「バファロー大隊」は内容は意外にハード、フーダニット+リーガル・サスペンスとして面白い。

「…私にとって読んで一番おもしろかったのはガードナーのペリィ・メイスン・シリーズ
だった。一番というのは、ハメットやチャンドラーやスピレインよりも上という意味で
ある。(85~86頁)」
* 学生時代には翻訳まで試みたとも記されているが、これは意外。
小鷹氏にはハメットオタ、スピレインも結構好きというイメージがあったのだが…
まさかガードナーとは。
ただし、後における氏の広範な活躍を見ると(特に「探偵物語」)、
リーガル・サスペンスという要素もありながら軽妙なタッチのアール作品を好んだのは
わからぬでもないが。

581:書斎魔神 ◆qGkOQLdVas
07/09/16 11:15:20 7+OBymel
「私が知るかぎり、「ハードボイルド」をヘミングウェイ文学の全容を読み解くキーワード
として論を展開させた評論家は海外には存在しない。
…私自身は、短篇「殺人者たち」「五万ドル」および長篇「持つと持たざると」
(映画「脱出」の原作)ぐらいにしかヘミングウェイのハードボイルド性を認めない。
(108頁)」
* なるほど感がある。日本ではハードボイルドの代名詞のように言われるヘミングウェイ
だが、「殺し屋」以外のニック・アダムズもの、デガダンな感がある「日はまた昇る」等
の代表作を見ると、ハードボイルドの作家と言うに違和感大。
ただし、文体のみでなく、作品の背後に存するその精神性に着目した場合「老人と海」は、
西部小説の伝統下にある海洋ハードボイルド作品と解する余地はあろうかと思う。

(70年代の洋画公開作品を概観して)
「…粒よりの名作、傑作、快作が並んでいる。
今にして思えば、こんな10年間は二度とないといえるだろう。(243頁)」
* 同感。60年代が名画の時代と言われることが多いようだが、
今見ても面白い作はむしろ70年代に多いように思う。

最後に、著者が下戸だというのも意外中の意外だった。
面識まであるクラムリーとの親交が今ひとつ深まらない要因のひとつは、
やっぱりこの点にあるんじゃ?

582:名無しのオプ
07/09/17 02:17:38 kQuOFXVE
そうなんだ?

583: ◆XjFtIkbasQ
07/09/17 03:02:47 P3UeS8m8
西澤保彦『彼女が死んだ夜 匠千暁第一の事件』
             (角川ノベルス、1996)【7.5点】

アメリカ行きの前日、帰宅すると自宅の床に転がっていた見知らぬ女。
友人を呼び出して始末させようとする女子大生浜口美緒だったが・・・

タック・シリーズ第一弾。既読の『麦酒の家』で言及された「例の事件」が
気になって読んでみた。ボアン先輩やタカチとの会話による推理は、
最初は若干スベってるような気もするが慣れると実に楽しい。彼らの
ディスカッションが気に入るか否かでこのシリーズの評価は分かれそう。

ミステリーとしてはオーソドックスな展開だが、作者の大胆な企みはまずまず
成功しているといえる。ただ、脇筋の「紛失したサイフ」の推理はちょっと。
天網恢恢祖にして漏らさず。

584:書斎魔神 ◆qGkOQLdVas
07/09/17 13:33:33 P+zHFLOC
2ちゃんには「横溝正史翻訳コレクション 鍾乳洞殺人事件・二輪馬車の秘密」に
関する論考を挙げておかなかったようなので、ここに記しておく。
横溝オタ以外にはとても薦められるシロモノでなく、手軽に入手出来る資料としての
価値は別として、ミステリとしての面白さは全く期待出来るものではない。
「鍾乳洞殺人事件」は、出来が悪いジョン作品(特に無理過ぎるメーントリックが顕著、
このネタを一番自然、かつ、、有効に使用したのは「時間の習俗」かと思う)といった趣
であり、時代を考えると豪州の有閑階級の宵っ張りぶりに驚かされる「二輪馬車の秘密」に至っては、
ハーレクイン・ロマンスのミステリバージョンといった風、
ミステリファンからすれば、謎解きの展開が見え見えといった感がある作である。
後者に関しては、付録として横溝改作バージョンが収録されているが、
こちらの方が省略が効いた切れ味の良さをがあり、改めて御大が稀代のストーリーテラー
であったことを実感させる。
小鷹信光氏の著作を読んだ後のせいもあって、「です・ます調」と「である調」が混交した
読み難い解説も頂けないものがある。

585:書斎魔神 ◆qGkOQLdVas
07/09/17 13:36:33 P+zHFLOC
竹本健治「狂い壁 狂い窓」を読んだ。
バブル前にはまだ東京に存在したやもしれぬ老朽化したアパート(元は医院)を
舞台にした怪奇探偵小説
この著者独自の形容詞多用の文体に馴れれば、それなりに面白く読める作には仕上がってはいるものの、果して復刊(昭和58年刊行)するほどの作かどうかは疑問である。
トリック等に特筆すべきものはなく、ひたすら雰囲気で読ませる方向の作、
古い作にしては、いかにも大乱歩の愛読者らしいショタ傾向を覗わせる点が面白い程度か。

586:名無しのオプ
07/09/17 13:55:26 2KmFq6aH
論考? 落書きの間違い、だろw

587:名無しのオプ
07/09/17 14:03:50 IMFVfsld
ショタって言うか美少年趣味。(結局おんなじか)
『匣の中の~』にもそんなのが出てきたし、
『狂い壁~』のは別の作品の主人公の将棋指しだったか碁打ちの少年だったっけ。

588:名無しのオプ
07/09/17 19:37:50 2ZnkL9q5
川村義夫「リトルイタリー事件」

最高

589:名無しのオプ
07/09/17 22:00:57 vY+ddhEq
>>587
スルーしろ

590: ◆XjFtIkbasQ
07/09/19 02:37:48 fPvcSXeK
横溝正史『三つ首塔』(1972→2002改、角川文庫)【7点】

伯母夫婦の下で平穏に暮らす音禰に、突然告げられた莫大な遺産相続。
しかしある男との結婚が条件として挙げられており、遺産に群がる
佐竹一族の妖しい面々が、次々と殺害される。謎の三首塔はどこにある?

事件に巻き込まれ謎の男との逃避行を続ける音禰視点で物語は展開し、
金田一の出番はかなり少ない。頽廃的な軽いエログロ風の味付けは、
なかなか興味深く読ませる。

ただ三つ首塔での因縁や舞台装置をもう少し事件に絡めてほしかった。
本格推理的手続きも、もうちょっとていねいに伏線張ってほしいが、
物語そのものは快調で、予想以上に楽しんだ。

591:名無しのオプ
07/09/19 21:58:02 ++CrP1mh
「招かれざる客たちのビュッフェ」読了。
後半はなんとなく勢いが衰えてしまったような・・・

592: ◆XjFtIkbasQ
07/09/20 04:26:03 4ih8aw1T
西澤保彦『仔羊たちの聖夜』(1997→2001、角川文庫)【7点】

イヴの夜、マンションの最上階から墜落死した女性。その現場では、
数年前にも男子高校生が自殺していた。偶然現場に居合わせたタックたちは、
女性の遺品と思しいプレゼントを手掛かりに真相にせまろうとするが・・・

匠千暁シリーズ第三弾。キャラクター小説としては相変わらず楽しめるが、
推理小説的結構としてはやや平凡。三番目の事件の真相・動機も見当は
つけやすい。ただ女性の墜死事件の真相は、なかなか印象深く、評価高し。
それにしてもここの大学&学生たちって・・・


593:名無しのオプ
07/09/20 11:01:28 /GlbvOcq
タックでたーーーーーーーーー

クダラネーーーーーーーーーーーーーー!!!!

594: ◆XjFtIkbasQ
07/09/20 21:41:00 4ih8aw1T
中町信『奥只見温泉郷殺人事件』(1985→1991、徳間文庫)【7.5点】

奥只見温泉で発生したバス転落事故。事故死体に混ざって発見された
女の扼殺死体。容疑者としてマークされた編集者牛久保は、
容疑を晴らすため関係者への聞き込みを開始するが、連続殺人が・・・

いつもの中町信。お得意のアレ系トリックは律儀な伏線のせいで若干
分かりやすいが、いくつもの小技を組み合わせて完成度を高めている。
著者の作品のなかでは上位に位置する出来だが、昨今のすれからしの
読者にはうけないかもしれない。個人的には中町だいすきだが。


595:名無しのオプ
07/09/23 22:44:04 zNr5q/cU
1989年 天安門事件
1996年 台湾総統選挙恫喝、台湾沖にミサイル攻撃
1997年 日本の尖閣諸島の領有を宣言
2003年 スーダンのダルフール大虐殺を強力支援
2005年 日本EEZ内のガス資源を盗掘
-----------------------------------------------------------------
2007年現在でも、非漢族に対する大虐殺、婦女子を強制連行・中絶・不妊手術、
まさしく民族浄化を継続中である。

侵略と虐殺の限りを尽くすナチより凶悪・残虐な中国共産党。
そんな奴らにシンパシーを感じる馬鹿サヨ連中はキチガイとしか言いようがない(`・ω・´)。


596:書斎魔神 ◆qGkOQLdVas
07/09/24 14:48:35 WEdzxBLF
豊島ミホ「神田川デイズ」を読んだ。
どう見ても早稲田大学がモデルの連作青春小説集。
ただし、メーンキャラは各話ごとに異なっている。
今でいうところのFラン大学、正反対の東大等はフィクションの舞台になりやすいのだが、
近年では意外に一流私大を舞台にした小説が少ないように思われる。
本書は、一流私大(夜間部生も多く登場するが、早稲田の場合は二文もまずまずの難関と
言えなくもない。ちなみに作者は二文OB)
の学生の意外に知られていないビビッドな意識をユーモアをまじえて描いたものとして
面白く読めるものとなっている。
登場する学生の情熱(?)の対象は、学内お笑いライブ、サークル活動、恋、映画製作、就職活動、小説、そして自分探し…と様々であるが、エリート国立大生ほど気負いはなく、
真から浮ついたところも無く、本質的にはひたむきで真面目な気質の持主たちである。
見事に活写されるキャンパスの四季の移り変わりと共に彼ら彼女らの織り成す物語は、
一読、あなたを捉えて離さないものがあるであろう。


源氏鶏太「家庭の事情」を読んだ。
父子家庭である三沢家の当主平太郎(定年退職者)と五人の娘たち、
平太郎が退職金を娘たちに分配したことから起こる数々の顛末はいかに…
今は死語となった家庭小説(テレビのホームドラマに相当)のテースト満載の一編。
しかし、善悪のはっきりし過ぎた人物設定(この点は、松本清張作品と比較して解説でも
指摘されている)はこの作者の持ち味、意図どおりだとしても、
後半の超御都合主義は、今読むと、到底、大人の鑑賞に耐え得るものではない。

597:名無しのオプ
07/09/24 15:47:40 4snRIyfX
>>596
いつものスレ違い。

598:名無しのオプ
07/09/25 08:36:26 /fBFKR6z
横溝正史「八つ墓村」
横溝先生の作品は初めて読んだが…
前半~中盤の展開は見事。よく練られた構想に引き込まれた。
後半は想像どおりというか、つじつま合わせに終始してる感じで謎解きのカタルシスはなかった。
金田一の活躍を期待したが、まったく存在感ない。毛利小五郎程度にしか役に立たない。
女性がみんな、こんな女いねーだろって感じの理想像。だからか、ドロドロした話のはずなのにあんまり生々しくない。
今のミステリーにない大掛かりな仕掛けとか、読んでて江戸川乱歩を思い出した。
さすが巨匠、完成度の高いミステリーでした。読んで損はなし。

599:名無しのオプ
07/09/25 20:57:20 Xgkov9Rd
「夜明けの街で」東野圭吾

いやー、怖かった。
普通のホラー小説より、よっぽど。

自分も主人公と同じ30代後半で、家庭持ちだったから、
こういう状況にあったら…と読んでて、そればっかり気になった。

家庭内がうまくいっている人間にとって、
それが壊れることほどのホラーはない、って気がした。

正直、謎解きはどうでも良かった。



600:名無しのオプ
07/09/26 02:53:37 6dio7g02
>>598
次は獄門島オススメ

601:名無しのオプ
07/09/27 01:18:50 A3DgBOoG
>>599
気持ちは分かる
妻子もちには背筋が寒くなるものがある。


602:名無しのオプ
07/09/27 13:14:26 Jq8IOH9P
147 :書斎魔神 ◆qGkOQLdVas :2007/09/26(水) 22:05:44 ID:loWIESfZ
評価という問題で思い出すのは、清張先生のキャノン機関に関する記述。
これは過大評価とする声が多い。
清張説に従えば「ミッション・インパサブル」まがいの凄い謀略機関なのだがw


148 :名無しのオプ:2007/09/26(水) 22:12:00 ID:a9L6xwK7
>>147
あーあ、またお得意のw


149 :名無しのオプ:2007/09/26(水) 22:30:59 ID:lZ76rrUG
ミッション:インポッシブル Mission:Impossible (スパイ大作戦)ですよ

書斎のだんな


603:名無しのオプ
07/09/27 14:01:42 QEWpH8jZ
何でもいいから書斎に絡めて荒らしたい奴がいるようだな。

604:名無しのオプ
07/09/27 17:29:37 9SXT8eqm
どうせ「書斎アンチが荒らしてる」と言うための自演だろ。
いいから無視しようぜ。

605:名無しのオプ
07/09/27 20:07:37 v9K00C3E
>>604
賛成

606:名無しのオプ
07/09/28 15:05:52 ugJs7288

          uraaaaaa!
         ,,,,,,,,,,,,
        [|,,,★,,|,] 
        ミ゚Д゚,,彡
    ┯==∩=⊂ン~ )ニヌ
  ̄ ̄ ̄   i==|=[]j
        /_/ヽ___i
         し' \)

      シベリア自警団


607:名無しのオプ
07/09/28 17:09:13 L434RTYC
保坂正康『昭和史の謎』『昭和史の謎パート2』(2003・2004講談社文庫)

文字通り昭和史の謎の考察のノンフィクション。
というか今まであまり謎と認識されていなかった事柄にもスポットを当てている。
章立て通りではないが以下のようなテーマが扱われている。

515事件~266事件にかけて日本人が如何に国際感覚を放棄しおかしくなっていったか?
太平洋戦争を始めた軍部はいかなる状態をこの戦争の勝利と考えていたのか?
戦後日本の半分がソ連に占領されていたら?
(これに絡めて、終戦近く、満州に政府を遷しソ連の庇護下で社会主義化されて構わないから米英と
戦争を続ける、という案が軍部の一部にあったという話にはびっくり)
組織立った反GHQ活動が起こらなかったのはなぜか?
大本営発表の内幕。
陸軍中の学校の謎。
田中角栄は社会主義者?
昭和天皇の戦争責任や東京裁判といったテーマは珍しくないが
この本では視点を変えて考察している。

松本清張の『昭和史発掘』『日本の黒い霧』の現代版といったところか。

この手の本は妙に著者のイデオロギーが出がちで読んで白けるものが多いがこれは安心して読める。

パート1パート2とも巻末に天皇をテーマにした対談が付録についていて、
皇太子は皇室改革を目指しているのだろうが、秋篠宮の第三子に男が生まれれば、
女帝論議も何もかもひっくるめておじゃんになるだろう、とあったが、
本が出たあと、それは現実のものとなった。

608:名無しのオプ
07/09/28 17:22:31 L434RTYC

著者名訂正
保阪正康 です。

609:名無しのオプ
07/09/28 19:37:13 L434RTYC


タイトルも違ってた。
『昭和史七つの謎』
が正しい。たびたび済まん。

610:ID:L434RTYCの代理
07/09/28 19:39:41 CwZHv/AV
↑ 
↑ 

ジャンルも違ってた。
この本はミステリーでもなんでもなかった。
たびたびたび済まん。

611:名無しのオプ
07/09/28 20:38:05 Nao4cTS3




陸軍中の学校の謎、中の学校とは何か? 中野学校なら知ってるが、
と言う謎を解明する本であるw なんちて
たびたびたびたび済まん。

          uraaaaaa!
         ,,,,,,,,,,,,
        [|,,,★,,|,] 
        ミ゚Д゚,,彡
    ┯==∩=⊂ン~ )ニヌ
  ̄ ̄ ̄   i==|=[]j
        /_/ヽ___i
         し' \)

  シベリア自警団 書斎魔神 監視所




612:607
07/09/29 01:29:22 Zjnt6V6/
まあ誤字脱字はご愛嬌と思ってくれ。
陳腐な言い方だが、事実は小説より奇なり、と思って、
こういうノンフィクションを紹介してみたのだから。

613: ◆XjFtIkbasQ
07/10/01 13:43:36 /z/Mzv/D
連城三紀彦『美女』(1997→2000、集英社文庫)【8.5点】

男と女+秘めた愛憎をテーマとした短篇集を再読。
文章の上手さはあらためていうまでもないが、トリッキーな趣向も
冴えている。「超絶技巧」と謳うコピーにも偽りはなし。
ただ、一番読み応えがあったのはそういう趣向は控えめな表題作で、
凝ったつくりの「喜劇女優」よりもすき。

614: ◆XjFtIkbasQ
07/10/01 13:54:28 /z/Mzv/D
小杉健治『殺意の川』(1994→1998、集英社文庫)【6点】

「人間派」弁護士水木・検事桐生の短篇集(『緋の法廷』改題)。
サクサク読めるのはこの作者のいいところであるが、展開上ご都合主義な
悪癖もまま見られるのは残念。この短篇集に限っていえば悪癖の方が
まさっており、とくに本書の半ばを占める中篇「真実の川」に顕著。

下手に「感動するイイ話」にもっていこうとするのも気になるところで、
ミステリーとしての意外性やヒネリをもっと意識したら、本格好きにも
人気が出ると思うのですが。

615:名無しのオプ
07/10/02 01:20:13 rk/+UI+K
『ぼくのミステリな日常』 若竹七海

連作短編集という奴である。
全体を通しての謎解きは自分にはちと難解。
丁寧に作りあげたんだろうなぁって印象は受けるがインパクトは余り感じない。
それぞれの短編はミステリーではないと言うか
読者の側から推理していくのはまず難しいようなものや
これはホラーかなというものも含んでいる。
高い前評判ほどは楽しめなかった一冊。

しかし『バレンタイン・バレンタイン』という一編のトリックは素晴らしかった。
もう少し見せ方を工夫すればかなり強烈な短編に仕上がるであろうに
連作短編集の一つとして使ってしまうのは勿体無く感じた。





616:名無しのオプ
07/10/03 10:52:45 wy2fNabW
上甲宣之「そのケータイはXXで」

普段はほとんど翻訳物しか読まないのだが映画の予告編を観て興味を引かれたので読んでみた。
新人賞応募作なので当然なのかもしれないが、冒頭から文章の素人臭さにちょっと引いた。
”・・・・・・。”の多用や過剰な擬音など、ここ数年で読んだ最も若い日本人作家は福井晴敏、
という自分にとってはちょっとしたカルチャーショックだった。
ジェットコースターノベルとしては楽しめるものの(コーナリングはかなり危なっかしいが)
愛子の言葉遣いや、緊迫した状況下で交わされる説明ゼリフなどとも相まって、
途中で冷めて読書を中断したこともしばしば。
女子大生の一人称、という語り口を敢えて選択した意欲は買いたいが、
語り手の性格と作者の文章の癖に乖離が見られる場面も多い。

とはいえ、文章力については措いておくとしても、前述のようにハッタリの
効いた娯楽小説としては十分楽しめた。ただ、こんだけ無茶をやっている
小説なのだからもっと破壊的なオチを期待していた自分としては、
落とし所がきれい過ぎてちょっと肩透かしの感もあった。

617:名無しのオプ
07/10/03 18:48:21 h82cp7UF
ところで誰ぞ有栖川の「女王国の城」を読了した奴は居らんかい?

618:名無しのオプ
07/10/05 09:30:45 ejdASM/p
Kawamura Yoshio

619:名無しのオプ
07/10/05 18:37:58 D9zVtsTG
>>617
有栖川スレッド覗けばいいのでは

620:名無しのオプ
07/10/05 20:57:19 livi/0Xg
>>619
一応覗いてみたんですが、矢張りというか当然というか有栖川ファンばかりの為
いまいち公平に評価されてないような気がするのです。
ロジックは甘いがシリーズの登場人物に再会できただけで嬉しいみたいな。
自分は本格ミステリは余り得意じゃなく、作者のファンでもなんでもない
のですが前作の「双頭の悪魔」は面白く読めました。
遡って同シリーズ前二作を読んでそこそこ、他のシリーズ?は正直感心
しませんでした。
果してシリーズの新作は期待していいものかどうか・・・


621:名無しのオプ
07/10/05 21:08:46 Nb3iufHj
なんだこいつ……

622:名無しのオプ
07/10/05 21:13:49 /t4WFJTf
ってか読まなきゃいいんじゃねえの、もう?
そんなことばかり考えてるならさ。

623:名無しのオプ
07/10/05 21:22:21 DDVZB4D+
読むか読まないかの情報収集にあてた時間で結構読めたりするよね。

624: ◆XjFtIkbasQ
07/10/06 01:03:36 jtvp7+/t
佐野洋『高すぎた代償』(1959→1980、徳間文庫)【6.5点】

連れ込み宿の女将のヒモとして宿に居候する久世は、客室の情事を
録音して小金を稼いでいた。ある日会社役員とOLらしい会話で
気になる話題を耳にした久世は、探偵社を立ち上げて調べ始めるが・・・

「某スレ」よりのセレクト。労働争議とか組合長とか古びた話題が
時代を感じさせる。淡々とすすむ展開にやや退屈さを覚える。
ラストの真相も、当時はともかく現代のミステリーでは驚けない。
ただ、平凡な道具立てでも最後までそこそこ楽しめたのは、
さすがに佐野洋の腕でしょうか。

625: ◆XjFtIkbasQ
07/10/06 01:10:49 jtvp7+/t
加藤元浩『Q.E.D 証明終了(28)』(講談社コミックス)【7点】

榊森羅もチョイ役登場の「ファラオの呪い」「人間花火」2篇収録。

考古学者の友人に頼まれ新たに発見された墓の「正体」を探る前者は
タイトルほどはおどろおどろしくない(あの絵柄だし)。
むしろ人間の深層心理をテーマとした後者の方がぞくりとした。

626: ◆XjFtIkbasQ
07/10/06 06:29:55 jtvp7+/t
有栖川有栖『女王国の城』(2007、東京創元社)【8.5点】

江神の跡を追い、岐阜と長野の境にある神倉に赴いたアリスら4人。
そこは宇宙神ペリパリを信奉する人類協会の「宗教都市」だった。
協会本部に足止めされた彼らを襲う連続殺人事件!シリーズ第四弾。

フーダニットとしての犯人の絞込みには、一段階の上の切れ味が
欲しかったところだが、ラストの展開もよく、1300枚という
ボリュームも含めてミステリーの読書としては十分に満足。
最初は展開にノれなかったが、後半は一気読みでした。

ただ『双頭の悪魔』がページ数と謎解きの密度がバランスが
とれていたのに対し、新作はちょっとアンバランスかな、とは思った。
シリーズ最終作に大いに期待。

627:書斎魔神 ◆AhysOwpt/w
07/10/06 20:24:58 h6RGAOu4
石原千秋「秘伝 大学受験の国語力」を読んだ。
大学受験問題、特に国語、とりわけ現代文の解法は、その長文化の傾向もあって、
作られた謎(=ミステリ)解きというにふさわしいものがある。
受験経験がある者はわかるだろうが、上智は相変らず難解で読み難い文章がセレクト
されている(英語試験問題のボリュームや多様性が話題になることが多い大学だが、
意外に国語が難物でもある)、そして早稲田は学部の特性に沿った読み応えがある骨太な
文章(本書では法学部の問題が掲載されている)である。
国立大の東大、東北大、広島大の問題は、それぞれに難易度差は見られるものの、
相当程度の記述力を要するものであり、私大卒が多い2ちゃんねらーには
厳しいところか(w
本全体の「創り」としては、受験本なのか、大学受験入試問題を素材とした国語教育を
論じたものなのか、やや焦点が定まらないところがあるのが難か。
例えば、私大入試問題の解法のテク(謎解きのツールと言い換えてもよい)
として、二項対立整理能力を挙げているが、問題はこのテクをいかに修得するかかが肝要であるにもかかわらず、この点に関する言及は、ほとんど無いに等しい。

628:名無しのオプ
07/10/06 21:36:19 1AhfUgdE
高校中退の書斎さんは、司法浪人で、正式採用の就職は、出来なかったんですよね?W

629:名無しのオプ
07/10/06 21:40:17 1AhfUgdE
上智より難解で読み難い書斎さんの文章W

あとさあ、IPアドレスと、メールアドレスが、見えるんですけど?

630:名無しのオプ
07/10/07 14:30:47 Jf1w/1i/
629のも見えてるね。
何でも丸見えになるように、2ちゃんの仕様が変わったのかな?

631:名無しのオプ
07/10/07 14:57:45 rSeDDMKT
あれ?知らなかったの?

2ちゃんの入り口に
「今月の上旬から、荒らし対策の為に、各板の設定が順に変更されて、
IPアドレス等が表示されるようになります。」
ってアナウンスがあったじゃん。

「ただし当分の間は、「壷」を導入するか、
「2ちゃん専用ブラウザ」を導入するかしないと表示されません。」
とも書かれていたね。

632:名無しのオプ
07/10/07 15:44:20 eY6me883
>>631
書斎はバカだから知らなかったんだろうねW

633:名無しのオプ
07/10/07 16:05:23 7hgdeIpO
書斎! ナニ自演してんだよ! ID見てみなW

>>631 は、本当だぜ、ミス住よ、いつまでフリチンで歩いてるんだ? お前?

634:216023041033.kime.net
07/10/07 16:06:38 Jf1w/1i/
ほんとだ。出たぞ。
不思議だなあ。

635:名無しのオプ
07/10/07 16:39:09 7hgdeIpO
 なに遊んでんだか、壷とプラウザ入れねーと見えね-の、
633で書き込んだ解析が早かったろ?
前ならIDNo検索していかないと、わからなかったけど、
プラウザだと、リモホもIPも一発でわかるからな(だいたい、ずらっと並んで、出ている)
ただ、注意書きに、荒らしのリモホやIPが、判明しても、
表の掲示板に書き込むと、運行側としては、書き込んだ者も、荒らしと見なすと
記載されてるので、みんなそれを守ってるだけ、あとメールアドレスが、
見えるってぇのは、デマ、
 お前、自分のメールBOXに、ファンレターらしきメールが、入ってきてないんで、
安心してのこのこ出てきたんだろう、壷とプラウザ入れて、料金支払わなきゃ
見えるわけないじゃん! お前みたいな奴をフリチン大王・はだかの王様って
言うんだよW

636:216023041033.kime.net
07/10/07 16:42:25 Jf1w/1i/
出るもんは出るんだから仕方ないな。
俺のはマックだからかなぁ?
とにかく不可思議だ。

637:名無しのオプ
07/10/07 16:47:00 7hgdeIpO
お前が、自分を安心させるために、どう判断しても、お前の勝手だけどなw

「メールBOXに、あやしいメールは、入ってきてないでちゅ、
 掲示板もかわったようすは、ないでちゅ、へんな電話もないでちゅ
 郵便もOKでちゅ、誰もボクチンの家にこないでちゅ・・・・・
 なあーんだ、デマでちゅ、はったりでちゅ、安心したでちゅ、ほっ! 」

なんて、考えてんだろ? あまい・あまいw

638:名無しのオプ
07/10/07 16:51:21 7hgdeIpO
ID:eY6me883=ゴキブリAA

支持者とやらのしわざか? ミス住本体の解析ももうじき終わる、
今後は、早いぞ

639:名無しのオプ
07/10/07 16:53:00 JQkyMSp/
プラウザ

640:名無しのオプ
07/10/07 16:55:36 7hgdeIpO
プラウザの使い方が、わからないミス住さんw

641:名無しのオプ
07/10/07 16:58:11 7hgdeIpO
どうした? へタレのミス住

でてこいよ

642:名無しのオプ
07/10/07 16:59:49 7hgdeIpO
ミス住く~ん!
どうしたの~?

643:名無しのオプ
07/10/07 17:03:55 7hgdeIpO
お~い! へたれ~! 逃げてんじゃぁねえよ~っ!
それでも男か~?

おおっ! 失礼、きみは、棒無し、玉無しの ホ・モ だったな ゲラゲラ

644:名無しのオプ
07/10/07 17:46:07 7hgdeIpO
プルプルふるえながら、ROMってる書斎さんw

あまいねぇ

645:名無しのオプ
07/10/07 18:24:35 mqLeIHXM
病的だな……

633 名前: 名無しのオプ Mail: sage 投稿日: 07/10/07(日) 16:05:23 ID: 7hgdeIpO
635 名前: 名無しのオプ Mail: sage 投稿日: 07/10/07(日) 16:39:09 ID: 7hgdeIpO
637 名前: 名無しのオプ Mail: sage 投稿日: 07/10/07(日) 16:47:00 ID: 7hgdeIpO
638 名前: 名無しのオプ Mail: sage 投稿日: 07/10/07(日) 16:51:21 ID: 7hgdeIpO
640 名前: 名無しのオプ Mail: ageさらしあげ 投稿日: 07/10/07(日) 16:55:36 ID: 7hgdeIpO
641 名前: 名無しのオプ Mail: sage 投稿日: 07/10/07(日) 16:58:11 ID: 7hgdeIpO
642 名前: 名無しのオプ Mail: sage 投稿日: 07/10/07(日) 16:59:49 ID: 7hgdeIpO
643 名前: 名無しのオプ Mail: ageはだかの王様 投稿日: 07/10/07(日) 17:03:55 ID: 7hgdeIpO
644 名前: 名無しのオプ Mail: ageはだかの王様 投稿日: 07/10/07(日) 17:46:07 ID: 7hgdeIpO

こんなことよりもスレタイ通りの読書報告書けよ。

646:名無しのオプ
07/10/07 18:47:23 JQkyMSp/
browser

647:名無しのオプ
07/10/07 19:46:27 WwnKRN61
>>645
アンチがいかに荒らしであるかを証明しているね。

648:名無しのオプ
07/10/07 20:06:20 3y0+8IGC
>>647
それでも、プラウザーの話は本物だぜ、書斎ちゃんよ

649:633~644
07/10/07 20:26:27 /I5SUwXL
>>645
いや、別に正体かくして投稿してるわけじゃないので、わざわざまとめてもらわんでも
けっこうですよ、
ただ、ププププ・ブラウザで、ミス住の動きは、今まで以上に把握できる、
まあ、フリチンでうろうろしてろ、
お前が、自分を安心させるために、どう判断しても、お前の勝手だけどなw

「メールBOXに、あやしいメールは、入ってきてないでちゅ、
 掲示板もかわったようすは、ないでちゅ、へんな電話もないでちゅ
 郵便もOKでちゅ、誰もボクチンの家にこないでちゅ・・・・・
 なあーんだ、デマでちゅ、はったりでちゅ、安心したでちゅ、ほっ! 」

なんて、考えてんだろ? あまい・あまいw



650:名無しのオプ
07/10/07 21:43:45 76rqPJWY
ときどき書斎のことマジでぶっ殺したくなる

651:名無しのオプ
07/10/07 21:47:04 iNkPnbaU
      ___   ━┓  ___    ━┓
     / ―  \  ┏┛/ ―\   ┏┛
    /  (●)  \ヽ ・. /ノ  (●)\  ・
  /   (⌒  (●) /. | (●)   ⌒)\
  /      ̄ヽ__) /   |   (__ノ ̄  |
/´     ___/     \        /
|        \          \     _ノ
|        |          /´     `\

652:名無しのオプ
07/10/07 21:54:37 76rqPJWY
278 :最低人類0号:2007/10/01(月) 23:21:54 ID:i00OsVco
>>277
私にはネット上で
「私は頭良いんだ」
「俺は最強だ」
「余は崇高じゃ!!ゲラゲラ!!」
とか自分では言いたくないなぁ。
「ネタ」ではなく「素」で言ってるとなるとちょっと引くです…。

まあ私は全て「ネタ」として受け取っているけど。

だから代わりに平然と汚い言葉も送っちゃったりしますw
某神とかに「氏ね」とかw


653:名無しのオプ
07/10/07 21:56:38 76rqPJWY
書斎の首をへし折ったら、スカッとするだろうな・・・殺ってみてえな

654:名無しのオプ
07/10/07 21:58:51 76rqPJWY
書斎の頚動脈をバヨネットで、かき切ったら、気持ちいいだろうな、
本当にぶっ殺してやりてえな・・・

655:名無しのオプ
07/10/07 22:00:45 76rqPJWY
近所の溶鉱炉に突き落とすのもいいよな、最高の気分だろうな、なんか
ワクワクしてきた

656:名無しのオプ
07/10/07 22:02:02 76rqPJWY
書斎にコンクリの下駄はかせて、沈めるのもいいなあ、ゾクゾクするぜ

657:名無しのオプ
07/10/07 22:02:51 76rqPJWY
ヘヘヘヘヘっ

658:名無しのオプ
07/10/07 22:07:23 76rqPJWY
オラ、書斎! 出てこいや! こちとらまだ、人をぶっ殺しても
大丈夫な年齢なんだよ! 殺してやるぜ! 豚ヤロウ! 

659:名無しのオプ
07/10/07 22:08:45 76rqPJWY
じゃましたり、ちくったやつも、同罪だ! ぶっ殺してやらあ!

660:650~659
07/10/07 23:10:05 RcRgLsRB
はーすっきりした、冗談だよ!

今のところ

661:名無しのオプ
07/10/08 00:57:07 KnrZSTu2
恨み


662:名無しのオプ
07/10/08 00:58:25 VoQCv2Ea
キチガイ モ タイヘン ダ

663:661
07/10/08 00:59:12 KnrZSTu2
まちがい・まちがい

恨みは深い、
書斎! お前恨まれすぎ

664:661
07/10/08 01:00:31 KnrZSTu2
>>662
私のことですか?

665:661
07/10/08 01:02:20 KnrZSTu2
>>662
お返事は?

666:661
07/10/08 01:04:02 KnrZSTu2
>>662
お~い!

667:661
07/10/08 01:06:22 KnrZSTu2
>>662
勘違いかな? もう行っちゃったらしいや

668:名無しのオプ
07/10/08 10:05:18 WdbvyL+j
「小説の匠 吉村昭5」の住人でございます。
おたくのミステリ板住人がこちらに来て迷惑しております。
お願いですから、はやく連れ帰ってそちらで管理して下さい。



669:名無しのオプ
07/10/08 11:56:53 hUHTiIKa
ミス住なら、殺しちゃっていいですよ!

670:名無しのオプ
07/10/08 11:58:39 hUHTiIKa
射殺してください

671:名無しのオプ
07/10/08 14:19:04 fzWXdJNG
この有り様じゃまともに感想投下なんて馬鹿らしくてやりたくないな。
ここも廃スレと化したか。。。

672:名無しのオプ
07/10/08 16:16:08 ew/NtEdd
   俺たち支持者は書斎さんを応援します、書斎さんばんざーい!
( ^ω^ )( ^ω^ )( ^ω^ )( ^ω^ )( ^ω^ )( ^ω^ )( ^ω^ )( ^ω^ )( ^ω^ )
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  支持者軍団、支持者軍団、支持者軍団、支持者軍団、支持者軍団


673:名無しのオプ
07/10/08 16:17:30 ew/NtEdd
   俺たち支持者は書斎さんを応援します、書斎さんばんざーい!
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  支持者軍団、支持者軍団、支持者軍団、支持者軍団、支持者軍団


674:名無しのオプ
07/10/08 16:21:30 ew/NtEdd
   俺たち支持者は書斎さんを応援します、書斎さんばんざーい!
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  支持者軍団、支持者軍団、支持者軍団、支持者軍団、支持者軍団


675:名無しのオプ
07/10/08 16:48:34 xpnD/trQ
ミス住、変なAA貼るな!


676:名無しのオプ
07/10/08 22:49:18 XwREWPkF
   俺たち支持者は書斎さんを応援します、書斎さんばんざーい!
( ^ω^ )( ^ω^ )( ^ω^ )( ^ω^ )( ^ω^ )( ^ω^ )( ^ω^ )( ^ω^ )( ^ω^ )
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( ^ω^ )( ^ω^ )( ^ω^ )( ^ω^ )( ^ω^ )( ^ω^ )( ^ω^ )( ^ω^ )( ^ω^ )
( ^ω^ )( ^ω^ )( ^ω^ )( ^ω^ )( ^ω^ )( ^ω^ )( ^ω^ )( ^ω^ )( ^ω^ )
( ^ω^ )( ^ω^ )( ^ω^ )( ^ω^ )( ^ω^ )( ^ω^ )( ^ω^ )( ^ω^ )( ^ω^ )
  支持者軍団、支持者軍団、支持者軍団、支持者軍団、支持者軍団


677:名無しのオプ
07/10/08 22:57:42 XwREWPkF
あさましい書斎アンチどもは、こんな自作自演で書斎シンパに
罪をなすりつけたつもりなのかね

678:名無しのオプ
07/10/09 18:14:23 rB3vyWjO
支持者が自演失敗したふりしたアンチのふりした支持者のふりしたアンチ
という少々ややこしいがつまらんトリックだな。
いい加減にしとけ。

679:名無しのオプ
07/10/09 18:31:21 eyi1MIA/
>>676
>>677
ミス住、ID変え忘れ ハハハ

>>678
気が付いたミス住、必死に言い訳 ハハハハ 混乱して文書めちゃくちゃwww

680:名無しのオプ
07/10/10 03:54:54 oNp8TCIW
『バイバイ、エンジェル』 笠井潔

笠井潔、初読み。
何か難解そう。というイメージがあって敬遠してた。

ミステリとしての造りは堅実。
細かく配置した伏線を丁寧に説明していくのは◎。
メインの謎は首切りの理由なのだろうが、これは意外に地味とも言えるかも。
探偵役でない登場人物が発表する推理を否定する場面が素晴らしかった。
メル欄だったら何でもできるわ。って気になったのは少しマイナスポイントか。

探偵の造詣はとてもヘン。
つうか怖い、こんなに怖い探偵初めてだ。
そして直観推理という独特の推理方法。

真相が明かされた後に動機の動機とでも呼ぶような部分がある。
それほどの分量ではないのだが、ここが凄い。気合入ってる。
言葉のチョイスが一々怖い。場面を想像すると更に怖い。

探偵がとてもヘンな堅実な造りのミステリ。
最後が悪魔的(ミステリ的にではない)。

そんなには長くはないし、おすすめ。



681: ◆XjFtIkbasQ
07/10/11 20:21:18 lxFCmLph
逢坂剛『しのびよる月』(1997→2001、集英社文庫)【7点】

御茶ノ水署生活安全課の斉木警部補&梢田巡査長シリーズ第一弾。
小学校時代の同級生の二人によるイイカゲン捜査の短篇集。
適度なヒネリと、意表をつくストーリー展開が楽しい。
肩のこらない読書ってのも、いいなあ。


682:名無しのオプ
07/10/12 04:28:26 4kyog7Es
840 名前:ミステリ板住人 :03/08/31 19:58 ID:XwSn+BQ5
仕事を辞めて無職になった直後は非常に居心地がいいのだが、
やがて無職であることに焦りを覚えはじめ、禁断症状に近い
苦しみが押し寄せてくる。毎日同じことの繰り返し、
家族の目も怖い、何にも無いことにまで気を使うようになってしまう…
全く無関係の板に延々とゴミ屑を撒き散らして
正常なコミュニケーションを妨害するこういうダニをいつになったら駆除するのかね? > 管理者
お仕事御苦労様です。御迷惑をおかけしてすいません。了解しますた。
スレを入れる気持ち良さ、これは射精と同じものがあり病みつきになってしまったです。
もしかしたら、ぼくは病気なのかもれないですがきっとそうです。
スレの人も削除人さんもぼくの話しを聞いてくれませんか
ぼくはだめんぼ、だめおくん ありゃあれいてん とっちゃった そして共に語るにゃ(w
846 名前:ミステリ板住人 :03/08/31 20:15 ID:XwSn+BQ5
スーパーのバイトは慣れるまでが大変だぞ。
私も裏事情板にスレが立つ某大手スーパーで働いたことが
あったが、疲労と忍耐の3年間だった。
65 名前:ミステリ板住人 :03/09/07 01:05 ID:3bJhnVU1
今後の人生についてナンニモ考えたことの無いDQNがw
ここの連中に多い傾向だが、今後の人生について考え過ぎるだけ
お前たちも、何かに向かって必死になってみろよ。
今のお前たちは、県内随一の馬鹿の高校を卒業したやつよりも下だぞ。
予備校に行って、10ヶ月集中して勉強すれば、有名大学には入れる。
まして、私立文科系は3科目ないしは2科目である。
俺様のフィアンセこなたタンに見せたら感動のあまり泣き出しそうだな。
「サイコーだよ~、ありがとう、ありがとう、こんないいものを見せてくれて~」
「わかるか、こなたタンもわかってくれるのか!」
泣きながら、抱き合う俺様とこなたタンの姿が目に浮かぶ
こんな糞スレでリーダー気取ってる場合じゃないかな。
愚民諸君、心しておけ!


683:書斎魔神 ◆AhysOwpt/w
07/10/13 14:27:30 Q+v3vek5
山崎豊子「沈まぬ太陽 アフリカ篇」を読んだ。
平成11年刊行ではあるが、もっかのところこの作者の新刊小説である。
「大藪春彦か!」と思わせるようなハンティングシーンからスタート。
一流大学(明らかに東大がモデル)を卒業し、航空会社(明らかに日航がモデル)
に入社したエリートが労組委員長を引き受け、その信念を曲げなかったばかりに
パキスタン、イラン、ケニアと僻地勤務を強いられるが、その苦難を乗り越えて
ゆくという、言わばリーマン版現代冒険小説としても読める作であった。
しかし、この事は、ストーリーのエンタメ性は十分以上としても、
類型的な登場人物(主人公恩地と社内で彼と敵対することになる同期の行天、
副社長の堂本、労務課長の八馬等の善悪の構図が現代小説にしては明確過ぎる)
ばかりなのが残念、もう少し各登場人物のキャラに光と影の部分を持たせたらなら、
より読み応えがある作となったかと思う。
(経済小説プロパーの江波戸哲夫、高任和夫等の作は、さすがにこの辺が良く書けている
ように思う)
ただし、この構図の判り易さが、長大な物語を読み易くし、
「華麗なる一族」「白い巨塔」等の他の代表作の例に見て取れるように、
結果的にロングセラーとして読み継がれ、繰り返し映像化される因と
なっているのであろう。

684:名無しのオプ
07/10/13 16:01:35 TJWt+nDZ
アトポス死ねアトポス死ねアトポス死ねアトポス死ねアトポス死ねアトポス死ね
アトポス死ねアトポス死ねアトポス死ねアトポス死ねアトポス死ねアトポス死ね
アトポス死ねアトポス死ねアトポス死ねアトポス死ねアトポス死ねアトポス死ね
アトポス死ねアトポス死ねアトポス死ねアトポス死ねアトポス死ねアトポス死ね
アトポス死ねアトポス死ねアトポス死ねアトポス死ねアトポス死ねアトポス死ね
アトポス死ねアトポス死ねアトポス死ねアトポス死ねアトポス死ねアトポス死ね
アトポス死ねアトポス死ねアトポス死ねアトポス死ねアトポス死ねアトポス死ね
アトポス死ねアトポス死ねアトポス死ねアトポス死ねアトポス死ねアトポス死ね
アトポス死ねアトポス死ねアトポス死ねアトポス死ねアトポス死ねアトポス死ね
アトポス死ねアトポス死ねアトポス死ねアトポス死ねアトポス死ねアトポス死ね
アトポス死ねアトポス死ねアトポス死ねアトポス死ねアトポス死ねアトポス死ね
アトポス死ねアトポス死ねアトポス死ねアトポス死ねアトポス死ねアトポス死ね
アトポス死ねアトポス死ねアトポス死ねアトポス死ねアトポス死ねアトポス死ね
アトポス死ねアトポス死ねアトポス死ねアトポス死ねアトポス死ねアトポス死ね
アトポス死ねアトポス死ねアトポス死ねアトポス死ねアトポス死ねアトポス死ね

685:名無しのオプ
07/10/13 16:12:37 h6QT0iDO
そんなにつまらんかったんか、アトポス
なんかすげえなw

686:ミステリ板住人
07/10/14 00:15:50 FpYrhv5r
幼女!幼女!!幼女~!!!
白倉Pが俺様のためにキャスティングしてくれたのだろう。
これからも感謝しながら鑑賞しよう。


687:名無しのオプ
07/10/15 21:09:41 5qUnDRjQ
>>685
いや、あれは全くメル欄患者に対する差別だろ。
発禁にならないのが不思議だ。

688: ◆XjFtIkbasQ
07/10/18 17:44:59 LLQlJFEG
沢村浩輔「夜の床屋」(2007)【6.5点】

道に迷った男2人が、線路伝いにたどり着いた無人駅。
なぜか真夜中に明りが灯る駅前の床屋の秘密は?
ミステリーズ!新人賞受賞作。

とりあえず冒頭の「真夜中に営業する床屋」の謎は魅力的。
「インディアン・サマー騒動記」が改題されたのも納得。
60枚に満たない短篇なのですぐに読み終えたが、解決は微妙・・

あの状況ならあの探偵役が真相解明せるをえないのかもしれないが、
主人公らがモーニングをぱくついていると、テレビにあの人が!?の
展開→謎解き、のほうがおもしろかったような。立ち読みなら【7点】
だったが、この短篇だけのために1200円出すのはちょっと。

689:名無しのオプ
07/10/19 21:14:38 N1gD1jk3
井上夢人『風が吹いたら桶屋がもうかる』
(1997→2000、集英社文庫)【6.5点】

まったく役に立たない「低能力者」ヨーノスケ、理屈っぽいイッカク、
バイトのシュンペイら3人の同居する棲家に相談に訪れる女性たち。
役立たずの3人ながら、なぜか相談者の悩み事は解決してしまう短篇集。

とりあえず普通の本格ミステリ的なイッカクの推理が外れまくるのが、
名探偵を揶揄するようで楽しい。ヨーノスケの中途半端超能力者キャラが
ワンパターンなストーリー展開を適度に和ませているが、さすがに後半の
数篇は飽きがくる。

690:書斎魔神 ◆AhysOwpt/w
07/10/20 13:32:10 7kZ4aNO6
新田次郎「八甲田山死の彷徨」を読んだ。
新田長編作品中ではわりと短い作ながら、大ヒットした映画でもおなじみな史実に
もとづく八甲田山行軍演習における遭難談、緊迫感溢れるドキュメンタルな冒険小説
として読める作である。くだらない謎解きミステリに読み耽る者が多いこの板の
住人にこそ突き付けて読ませたい一編と言い得る。
新田氏のこの作なくして、明治時代のこの惨劇が長く記憶されることはなかったのでは
なかろうか。壊滅状態となる青森第5連隊の神田大尉の映画でもおなじみの台詞
(157頁)が強く耳に残るものがある。
登場する軍人たちを英雄視せず、その非情な面をクールに描いているのは良、
ただし、後の惨劇を予感させる序章の火事のシーン、演習に夫を送り出す神田大尉の
妻の反応等の、やや創り過ぎた部分が目立つのは残念か。

691:名無しのオプ
07/10/21 06:24:40 5BHq1be7
『思い上がりのエピローグ』 斉藤肇

思い三部作の三つ目、つまりは完結編。
なのだが、文庫落ちしてなくて涙目な一品。

一種独特の名探偵論がぶち上げられてる。そこは興味深い。
だがミステリとしてどうかっつうと、脱力しかない。
作者自身が「ミステリでさえないのかも」と言うのも納得。
先鋭的ではあったのかもしれんが・・・。

もし読むのならエンドマーク、アンコール、本作と一息に読むといいかも。

しかしこんな作品を書いた後に一体どんなミステリを書いたんだ?
と本格ミステリ大賞候補にもなった『たったひとつの』への期待は高まるばかり。

692: ◆XjFtIkbasQ
07/10/21 19:37:47 QcCi7vSi
西澤保彦『収穫祭』(幻冬舎、2007)【7点】

1982年台風の夜、過疎の進む「首尾木村」で発生した14人殺害事件。
凶器は鎌。容疑者の外国人講師は死亡し、教師・中学生3人が生き残った。
そして9年後、生存者の周辺で鎌で行われた殺人事件が再現・・・

「惨劇の夜」の第一部はおもしろかったが、第二部以降の展開が難。
とくにときおり顔を出す「軽いトーンの文章・セリフ」がかなり違和感。
スポーツ新聞のエロ小説めいた描写も成功しているとは言いがたい。
第四部の「私」視点のパートの真相は意表をつかれたが、
期待値の高さ・ハードカバー2100円という値段を考えると若干評価は辛目。

693:名無しのオプ
07/10/21 20:24:20 wQfjXdxe
今、ログを読み終えたけど、「手紙」「インザプール」「ヒートアイランド」とかって?
ミステリー?  確かにどれも読んで面白いかったけど・・・ミステリーじゃないよね。

大辞泉より・・・ミステリー【mystery】
1 神秘的なこと。不可思議。謎。怪奇。「だれがやったか、それは今も―なのです」2 推理小説。3 秘跡劇。聖史劇。

694:名無しのオプ
07/10/21 20:57:51 nGmB4U4E
>>693
じゃ、辞書だけ読んでれば?

695: ◆XjFtIkbasQ
07/10/22 22:00:52 pkb7o8V8
霞流一『スティームタイガーの死走』(2001→2004、角川文庫)【6点】

大手玩具メーカーの会長の肝いりで造られた「蒸気機関車C63・虎徹号」。
総理も臨席するお披露目会の最中に死体が発見され、虎徹号でも
乗取り事件+ある事件が! 犯人の目的は一体何なのか・・・? 

ラスト近くで次々と明かされる「秘密」にはなかなか引き込まれたが、
それまでの道行きがタイクツだった。スピーディーに話を進めようと
したせいだと思うが、ネタや小道具はいいがそれを上手く料理できなかった
印象。「このミス」4位ということで期待しすぎたせいだろうか。

>>693 ∑('A`) 3作とも自分の・・。ま、広義のミステリーということで。

696:読後感 ◆VkkhTVc0Ug
07/10/24 16:23:41 TTyEBCSP
「月ぞ悪魔」香山滋(出版芸術社)

短編集。
以前「生きる屍の死」を読んだとき、外国が舞台なのが
気に入らなかったけど、この人の場合はそれが気にならなかった。
その理由はよりテーマが明確で必然性があるからだろうか。

話の作りとしてはストーリーはミステリーでもプロットは違う感じ。
謎はあるけど流れで明かされるパターンが多い。
海野十三と比べてもミステリーぽさは薄いかな。一番良いのは
「処女水」。SFミステリーぽくまとまってて○。
後「蜥蜴の島」も印象深かった。オラン・ペンデク3部作並びに
海鰻荘2部作は期待値の割に今一つであった。人見ものは既読なので除外。

697:読後感 ◆VkkhTVc0Ug
07/10/24 16:25:56 TTyEBCSP
「UNKNOWN」古処誠二(講談社)

自衛隊の基地内で盗聴器が発見された。しかも取り付けられていた場所は
何と隊長室の電話の中。犯人はオートロックの室内に如何にして
侵入し仕掛けを施したのか?

予習のためデビュー作を読む。青臭いユーモアはご愛嬌か。
相棒みたいに上司と部下のコンビが事件に挑むわけですが、
事件そのものははっきり言って小粒。まとまりは良いと思うけども。
情報小説という側面もプラスしてのメフィスト受賞なのかな?
あと、P57の論理が解らなかった。まあ金払ってまで読みたい
代物じゃなかった。でも推理作家って大概とん平だと思ってたから
ちょと意外。恒星日誌を検索してみようっと。

698:読後感 ◆VkkhTVc0Ug
07/10/24 16:44:02 TTyEBCSP
「林不忘探偵小説選」林不忘(論創社)

二つの捕物帳を収録した短編集。
この叢書にしちゃ珍しく読める味。しかし! 翻案ですから~ 残念!
若き日の洋行でさぞかし感性を磨いていたのかと思いきや
パクるネタを漁ってたという。そのせいかどの話もどこか雑然とした
印象を受けた。ネタを消化しきれてないというか。
おまけにオリジナルっぽい2つ目のシリーズは途端にショボくなってる。
それでも松本泰なんかよりずっとましだし、翻案でも読めるものなら
いいという考えもあるけどやっぱり元ネタを読みたいから
ちょっと損した気になった。
これってほど突出した作品は無し。

699:名無しのオプ
07/10/25 05:48:09 swhkdGCX
『片眼の猿』 道尾秀介

うーん、面白かった。
だがもう少し殺人事件の扱いが何とかならなかったのか。
それとメル欄の知識ってのはそんなに一般的なものかな。とも思う。
この作者の力ならもっとスマートに
このアイデアを提出できたのではないかと残念。

骸、シャドウ、片眼。凄い作家だなぁ。
(向日葵は理解できんかったorz)

700: ◆XjFtIkbasQ
07/10/26 22:47:08 nKJdBo2K
向井路琉「白い鬼」(2007、文藝春秋社)【6点】

第46回にして最後のオール讀物推理小説新人賞受賞作。
江戸の産科医を主人公とした短篇で「ミステリ」の部分は
選評にもあるとおり早々と予測可能だが、無理はない。

ただ、産科医父子の親子関係や、お家騒動の顛末などがどうにも
現代的価値観が前面に出ており違和感がある。
固有名詞や職業だけが江戸風という印象。
高橋克彦は何も触れていなかったが・・・

701:書斎魔神 ◆AhysOwpt/w
07/10/27 11:21:50 afQ8lDN7
坂口義弘「もの書き貧乏物語」を読んだ。
志ん生の自伝(聞き語り)「びんぼう自慢」をヒントに書かれたという作
(「あとがき」より)。
小説家以外のいわゆる「もの書き」=「ライター」の実像は案外知られておらず、
ミステリアスとも言い得るが、本書を一読するとその現況(公私に渡る日常生活)が
かいま見え、興味深いものがある。
著者は既に単行本80冊程を上梓しているなかなかパワフルなライターだが、
(「体力のこと」の章でのMの件でもこのことががわかる?(w )
相当な読書人である私であってもこれらの著作を目にした記憶は無い。
この事実からもわかるとおり、2ちゃんに乱入している自称ライター・評論家という輩の
怪しさ、いかがわしさが推察出来るというものである(w

702:名無しのオプ
07/10/27 15:21:10 StmAj+ei
沖ファンとか某三流とか、いかがわしさ全開だもんなあ。

703:名無しのオプ
07/10/27 15:26:49 AD7UYVIh
そのいかがわしい連中の足元にも及ばない
2ちゃんねるのカキコライターを名乗る発狂紳士がいるよなあ。

704:名無しのオプ
07/10/27 15:40:26 eOgtRXNP
書斎は本のセレクトがいいね。どこから探し出してくるのか。
膨大な蔵書は予想されるが。

705:名無しのオプ
07/10/27 15:49:13 8Jah9h/J
自演しつこいぞ馬

706:名無しのオプ
07/10/27 18:54:56 bg6BdO9O
>>705
同感。あらゆる本がミステリーに見えるようじゃただのアホだな。
セレクトがいいどころか単に鑑識眼がないだけで、
自演でいくら自分を褒めてもそれは更に傷口を広げるだけであることに気付いていないのがね。

707:名無しのオプ
07/10/27 20:58:28 w6BnBQBt
自演のレベルが低すぎだな
さすが過疎板

708:名無しのオプ
07/10/28 09:22:17 rDk9M1t0
あらゆる本がミステリーに見える、じゃなく、ミステリーとして読んでみるという試み、だろ。
そこを押さえておかないと「論考」理解は難しい。

709:名無しのオプ
07/10/28 09:44:37 ciAD5U5G
>>708
魔神が言うならわかるがなw
まあ同じことか。

710:名無しのオプ
07/10/28 10:44:29 rakUaLR4
また自演かよ
誰も信じないっての
何年経ったら気づくんだよアホ

711:名無しのオプ
07/10/28 16:46:03 hBccYyzO
>>709
“あれ”は本をミステリーとして読んでいるわけでもなければ
ミステリーとして評価しているわけでもないしな。
「ミステリアス」だからミステリー
「サスペンス」があるからミステリーというレベルの
薄っぺらい見方しかしていないしw

712:名無しのオプ
07/10/28 19:28:59 YBodR8Gt
 || ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄||
 || ○荒らしは放置が一番キライ。荒らしは常に誰かの反応を待っています。
 || ○放置された荒らしは煽りや自作自演であなたのレスを誘います。
 ||  ノセられてレスしたらその時点であなたの負け。
 || ○反撃は荒らしの滋養にして栄養であり最も喜ぶことです。荒らしにエサを
 ||  与えないで下さい。                  ΛΛ
 || ○枯死するまで孤独に暴れさせておいて   \ (゚ー゚*) キホン。
 ||  ゴミが溜まったら削除が一番です。       ⊂⊂ |
 ||___ ∧ ∧__∧ ∧__ ∧ ∧_      | ̄ ̄ ̄ ̄|
      (  ∧ ∧__ (   ∧ ∧__(   ∧ ∧     ̄ ̄ ̄
    ~(_(  ∧ ∧_ (  ∧ ∧_ (  ∧ ∧  は~い、先生。
      ~(_(   ,,)~(_(   ,,)~(_(   ,,)
        ~(___ノ  ~(___ノ   ~(___ノ


713: ◆XjFtIkbasQ
07/10/29 16:31:29 i6NPGPo1
山口芳宏『雲上都市の大冒険』(2007、東京創元社)【6点】

二十数年前から地下牢に幽閉され脱獄・復讐を予言していた座吾朗。
彼が密室状態の牢獄から消失し、東北の鉱山都市に連続殺人事件が。
現場に残された血染めの文字の意味は? 第17回鮎川哲也賞受賞作。

探偵役が2人出てくるが、義手探偵の奇矯キャラは定型だがまずまず
成功しており、彼の出てくるパートは楽しい。冒頭のわらしべ部分は
笑った。しかしもう一人の探偵のパートになると展開も退屈になる。
出版に当たって大幅に削ったらしいが、それでも冗長と感じる。

去年の受賞作に較べれば本格ミステリではあるが、小説としての
面白さは一歩も二歩も譲る。ただ、消失トリック・ロジックは
捨て推理を含めて及第点。開き直ったエピローグはいっそすがすがしい。
もっとも2300円という値段分の価値があるとは残念ながら言えないが・・

714:名無しのオプ
07/11/01 16:16:35 k52zSl6U
西澤保彦『スコッチ・ゲーム』(1998→2002、角川文庫)【7点】

名門高校の寮で発生した連続女子高生殺人事件。事件の渦中で
目撃された謎の人物はウィスキーを川に流し、空瓶を洗浄して
その場を立ち去った。その行動の意味は? そして犯人は誰なのか?

匠千暁シリーズ第四弾。タカチが高校時代の事件を追憶し、それを
解決しようとする結構。ミステリ的な大技はないが、あいかわらず大小の
伏線の張り方は巧みかつ周到。ただ、頻出する「人間論」みたいなのは
シリーズ読者以外は楽しめなさそう。

もっとも文庫版解説者のようなミーハー的文章は、いくらシリーズ読者でも
辟易。……と思うのは自分がオッサンだからでしょうか。

715:名無しのオプ
07/11/01 17:42:25 u+Fum8pC
>>714
> ただ、頻出する「人間論」みたいなのはシリーズ読者以外は楽しめなさそう。

シリーズ読者だけど楽しめないよ。
男の幼児性以外ないのか!?(それ以外も出てくるけどw)と言いたい。
あとタカチに対する過剰なマンセーも引く。

716: ◆XjFtIkbasQ
07/11/01 18:30:17 k52zSl6U
篠田節子『夏の災厄』(1995→1998、文春文庫)【7点】

都心より50キロ離れた埼玉県昭川市。夏を迎えようとする時期に、
一部区域だけに突如として日本脳炎らしき患者が頻発した。緩やかに
広がる被害。原因らしき原因も不明のまま、本格的な夏が近づいていた・・

登場人物の多くは、小市民的公務員ばかりで、できることには限界がある。
その制約の中で新型脳炎の原因を探り、保身を考えながらも奮闘する姿は
読み応えがある(海外のアレはどうかと思うが)。多分作者の経歴とも
関係するのかもしれない。

ただ意図的に「ヒーロー」を造らなかったせいか、同じトーンで物語が
進んでいき、起伏に若干乏しいのが残念。オカモノアラガイとか
気色悪い生物の描写も印象的で、ラストもなかなか。

>>715 うーん、自分はまだ我慢できる、かな。

717:名無しのオプ
07/11/03 06:41:23 pH1N6M/9
『ハッピーエンドにさよならを』 歌野晶午

本格ミステリではない(と思われる)短編集。
タイトルに相応しいのは掌編3つ。
こういう掌編を集めて1冊にしたらもっとよかった。
いや飽きるか。

ベストは「玉川上死」見え見えとか言うなw
次点に狂った動機が見所の「防疫」
押し付けがましい善意の気持悪さが見事な「尊厳、死」

ホームレスとか学歴社会とか教育ママとか
そういう嫌な題材を嫌な感じに、時に滑稽に。
上手に書くなぁ。

718:名無しのオプ
07/11/05 13:51:19 rfGV9SbA
『消失!』 中西智明 文庫

再読。前に読んだのは4年前くらい。
メル欄って作品としか記憶してなかったが
それを意識しながら文章を拾っていくととてもにやにやできた。
これは凄いわ。

新作頼みますよ、まじで。


719:名無しのオプ
07/11/09 19:52:08 NDTlOWO5
詠坂雄二「リロ・グラ・シスタ」カッパノべルズ
綾辻行人が推薦文でかなり褒めてるんだけど俺は途中で仕掛けがわかってし
まった。ミステリーを読み慣れてる人ならたいてい分かると思うぞ。
まあ死体を屋上に移動させた理由などはそれなりに考えられているので読ん
で損したという気はしないので、ニ作目に期待だな。

720: ◆XjFtIkbasQ
07/11/09 20:40:28 qMqwNvAC
高野和明『K・Nの悲劇』(2003→2006、講談社文庫)【8点】

新妻である果波の妊娠に戸惑う売れっ子ライター夏樹修平。
一度は堕胎を決心するが、それ以来妻にはもうひとつの人格が宿った。
精神障害なのか超常現象なのか戸惑う修平は、その「人格」の正体を
突き止めるために、医師磯貝とともに調査を開始するが・・・

道具立ては決して新奇でも派手でもないが、うるさくない程度の薀蓄と
確かな筆致とが、物語をサスペンス豊かなものとしており、何気ない
ホラー風描写にぞくぞくさせられる。物語がどのように着地するのかは
なかなか底を見せないが、ラストの展開は個人的には不満。
女性に堕胎させたことのある男性は怖くて読めないような・・・

721:名無しのオプ
07/11/09 22:12:00 4V5ExSn8
>>719
理由ってなんだっけ。事件の動機はおぼえてるんだけど。

722:名無しのオプ
07/11/10 00:34:50 tTSxgX4z
藤原伊織スレが落ちてしまった‥。

『名残り火』読了。
「てのひら~」からしばらく経っているんだけど、こんなに凶暴な男だったかとビックリ。
今まではあまり気にせずに読んできたんだけど、『遊戯』と今作と割と続けて読んだせいか、「おじさんのファンタジー」みたいなのをかなり強く感じました。
新たに発生する人間関係が、「釣りバカ」みたいな世界観と大して変わらない気がして、何となくそういうとこが残念だった。
まぁ暴力的に暴走する感じは好きな方だけど、他がね‥。
おかしいなぁ、私は藤原伊織大好きだったハズなのに。
私が変わったのか、藤原伊織が変わったのか。
でもこれで本当にお別れかと思うと寂しいです、くすん。

723:書斎魔神 ◆AhysOwpt/w
07/11/10 17:02:19 IjTaK5jq
明野照葉『骨肉』を読んだ。
ミステリ作家による普通小説は、その人物描写等に薄さを感じさせるものが多いが、
本作は例外中の例外。
早期退職した父と3人の娘、ここに妹と称される女の子が現れて大騒動となる。
正直言うて、ストーリーに新奇なものはないが、悪人と言えるキャラは皆無であるにも
かかわらず(善人と言えるキャラもいないが)、家族の和解へという安易な展開にしない
ビターなストーリーが面白い。
昼ドラか深夜ドラマの素材として好適かと思う。

724:あぼーん
あぼーん
あぼーん

725:名無しのオプ
07/11/10 23:24:42 /cRr7yvS
>>724
ネタバレ氏ね

726:読後感 ◆VkkhTVc0Ug
07/11/11 13:22:15 PbAsbtjb
「椿姫を見ませんか」森雅裕(講談社)

ヒロインとしてオペラ公演を間近に控えた芸大生が毒殺された。
その場に居合わせた同級生の音彦は生前被害者から頼られて
いたこともあり事件に興味を持つようになる。さらに彼女の葬式で
知り合った少年を親友尋深と共に匿ったことから彼らは
事件の元凶となった幻の名画を巡る因縁に巻き込まれて行く―。

えへへへ、僕こういうの好きぃ。
主役コンビは「悪い金田一と美雪」って感じで、憧れるなあこういう関係。
同期の東野も学園もの書いてるけど、彼にはにはこういう
イーブンな男女関係は描けないでしょうね。例えるなら
ひがしのりは「スミス夫妻」で森雅裕は「新婚道中記」って感じ。

ミステリーとしてはいわゆる「崩した本格」というタイプかな。
ぶっちゃけプロットは大したことないけど伏線の張り方が自然で巧い。

森雅裕……癖になるかも!?

727:あぼーん
あぼーん
あぼーん

728:名無しのオプ
07/11/11 13:39:27 Svrypuwj
727、お前w

729:名無しのオプ
07/11/11 13:43:01 5KoG9PWx
叙述だ、だけじゃネタバレにはならんよ。
叙述専門に書く某作家がいるだろう。当然その作品は叙述だと心得て読むわけよ。

730:名無しのオプ
07/11/11 13:47:09 PwUlHL88
それって凄い特殊な例じゃん
普通は叙述ってわかるだけで充分ネタバレだろ

731:名無しのオプ
07/11/11 13:51:58 5KoG9PWx
新本格以降、広い意味で叙述に入る・叙述的要素がある、そういう作品がむしろ主流ともいえるので、
現在のミステリーを読む時は叙述ではないかと疑って読む心構えもいるしね。

732:名無しのオプ
07/11/11 13:57:28 PwUlHL88
だからさ、叙述だって知ったらその心構えも糞もなくなるだろ
推理の幅もかなり狭まるわけだし

733:名無しのオプ
07/11/11 14:17:22 U9GV6qpH
>>727
小説の楽しみ方を知らないだけだ>多分そう言われるだろうと予想してた。
でもね、今回はミステリを楽しもうと思って読んだんだ。>>731のような経緯は
知らなかったんだ。
私の立ち位置から言わせてもらえば、叙述トリックのミステリは「推理小説の雰囲気がする小説」だ。
まあ、こっちが勝手にミステリに対して、思い違いをしてただけといわれればそのとおりだし、
こんな言い分はとっくに、盛んにしてるんだと想像するけど。
ネタバレはスマン。
本格推理とやらを捜してみるは。




734:名無しのオプ
07/11/11 15:56:46 SwYz59Fm
>>733
じゃ、削除依頼だしてね。ネタバレはNG行為だから。

735:書斎魔神 ◆AhysOwpt/w
07/11/11 16:52:21 jBcSaRMq
山崎豊子『華麗なる一族』を再読。
物語展開のキーとなる鉄平出生の秘密というミステリ性も加味された
刊行当時は大ベストセラー、映画化もされ、最近ではキムタコ主演のテレビドラマが
ヒットした言わずと知れたとでも称すべき作であるが、
官庁再編により大蔵省が財務省と金融検査庁に分割され、3大メガバンク誕生で
金融再編が終着点を迎えたかに見える現在からみれば、当時は斬新な発想だったと
しても小が大を食う銀行間競争も金融昔話と化した感はあり、風俗等の時代設定の
古さも目立つ。
執拗に描かれる万俵大介の妻妾同居・同衾生活は、今読んでも言い知れぬおぞましさが
あり、この点につき普遍性が感じられるのは面白いものがある。

736:名無しのオプ
07/11/11 18:17:34 5KoG9PWx
昔の小説の風俗描写が古いって、そんなこと言ってもしょうもないじゃないか。
逆に昔の風俗が活写されていて興味深いと受け止めるべきだろう。

737:あぼーん
あぼーん
あぼーん

738:名無しのオプ
07/11/11 21:12:20 1Mc3foiq
「星降り山荘の殺人」倉地淳
犯人には驚かされし楽しめた。
だけどネタ晴らしのあとの展開がつまらない火サスみたいだったのが残念。

739:名無しのオプ
07/11/12 02:57:39 yS49OpCa
乾くるみ「イニシエーション・ラブ」
単行本 原書房(2004)/文庫 文春(2007)

中途で「あ、アレなんだろうな」と気付いた。
文庫で読んだんだが、帯がいかんわ。

740:名無しのオプ
07/11/12 11:21:06 EJpiP4qq
イニシエーションと聞くとどうも違うことを思い出す……

741:名無しのオプ
07/11/14 16:11:46 jWdwSp/3
中野順一「セカンド・サイト」(文春文庫)

デビュー作。
ミスフロから出る新作と主人公が同じみたいなのと、粗筋が気になったんで買ってみた。
どうも音楽やってる主人公、ってものに弱いんだよなあと再確認。
超能力の類がちょっとだけ(飽くまでちょっと)絡むってのも好きみたいだ。
文章も読み易かったし楽しめたので、新作も買うことにした。

しかし、たった一行読み飛ばしただけで主人公の年が辻褄合わなくなってしまって
ちょっと混乱してしまった。
我ながら間抜けだ…

742:書斎魔神
07/11/17 22:09:34 sa5qlxNN
立花隆『ぼくの血となり肉となった500冊そして血にも肉にもならなかった100冊』
久我勝利『読んでから死ね!名著名作』の読書本2冊を一気読みしてみた。
前者は、雑誌連載をまとめたものということもあって、少し古いものが多いせいか
筆者が読みたいと思うような本はほとんど紹介されておらず、
(笠原和夫『映画はやくざなり』、西成活裕『渋滞学』ぐらいか)
後者に関しても、『それから』『幽霊』『白痴』『金閣寺』『嵐が丘』『渋江抽斎』
『黒死館殺人事件』等を二回以上読んだという著者とは気が合いそうもない。
(ブログに詳しいが、上記作品はいずれも私が読むのに難渋したか、
評価していない作なのである)
しかしながら、同じ読書人同士(同志か(w )、お互いに合い通じるものはあろう、
タカシ、クーちゃん、書斎氏と呼び合いながら、一献の機会を持ちたい気はしている。

743:名無しのオプ
07/11/17 22:12:32 AjFN64lx
叙述トリックというのがどんなものなのか分からないので教えてください。


744:名無しのオプ
07/11/17 22:55:00 VAdzMZbE
>>743
AさんとBさんがいました



745:名無しのオプ
07/11/17 23:06:28 AjFN64lx
>>744
いわゆる映像化不可能といわれてる奴と考えていいですか。


746:名無しのオプ
07/11/17 23:15:54 m3WY95oJ
作者が読者に対して仕掛けるトリック。
人物の性別誤認とか。

中町信・折原一とか。ほかにもいっぱいいるけど、
叙述とばらしていいのはこの二人の作品だけ。

747:名無しのオプ
07/11/17 23:18:57 AjFN64lx
>>746
ありがとうございます!
ところで、どうしてその二人のはばらしてもいいのかな?もっとすごい
仕掛けがあるからとか?


748:名無しのオプ
07/11/17 23:19:16 c71W7R8E
海外作家だけどクリスティも叙述トリックが多いな。

749:名無しのオプ
07/11/18 00:14:26 ZSwIIzat
>>747
叙述トリックの説明に関しては746の通りだが、誰の作品なら
バラして良いか悪いかなんてのは全くの主観だから鵜呑みにしないように。

750: ◆XjFtIkbasQ
07/11/18 10:11:17 htrXxjfU
西澤保彦『依存』(2000→2003、幻冬舎)【7点】

タック&タカチのシリーズ第五弾。いつものメンバーで大学教授の
自宅に遊びに行ったタックは、教授の後妻が母の美弥子であることを
知り驚愕する。美弥子の真意とは?

これまでのシリーズでは影の薄いウサコ視点で、正直前半は文体が合わない。
飲み仲間の周囲で起こる「奇妙な出来事」に関するいつものディスカッショッン
推理も真相も正直感心できない。シリーズ読者だから物語の展開は気になったが、
ミステリとしては【6点】くらい。本作だけ読んでもあまり楽しめない。

751: ◆XjFtIkbasQ
07/11/18 10:20:01 htrXxjfU
西澤保彦『謎亭論処 匠千暁の事件簿』(祥伝社、2001)【6.5点】

タック&タカチのシリーズ短篇集。大学生時代・社会人時代のボアン、
タック、タカチ、ウサコが登場するのでシリーズ読者としては愉しんだが、
ミステリのネタとしては【6点】。いつも以上のこじつけが目につく。

一番驚いたのはウサコの現在。『メフィスト』掲載時に読んだことを
思い出したが、シリーズ読者でもなかったあのころは、
「なんじゃ、このミステリは」と思ったことであるよ。





752:名無しのオプ
07/11/18 15:46:37 qoSH99Wp
我孫子武丸「殺戮にいたる病」 
単行本 講談社(1992)/文庫 講談社(1996) 

グロテスクとされる描写は別に気にならなかった。
まあキッチリ騙されたけど。

とりあえず初心者の私としては、『マジで「やられた!」ミステリ』スレの
テンプレ作品を順次あたってみようと思っているんだけれど、
全部読んだらある程度は「耐性」がついてひっかかりにくくなるのかな?

753:名無しのオプ
07/11/18 15:52:39 u4XMUYQy
そりゃそうだ

754:名無しのオプ
07/11/18 15:54:45 KNkTD+Dx
>>752
ひっかかりにくくなるというよりは、その手の作品に食傷気味になりくだらなく思えてくる。
個人的偏見だがw

755:名無しのオプ
07/11/18 18:03:40 JVO70YXk
やられた!スレと初心者スレのテンプレ作品を交互に読むべし
重複してるのもあるがな・・・

756:書斎魔神
07/11/18 21:36:41 2s1YAiVL
『岡本綺堂随筆集』を読んだ。
『半七捕物帳』や怪奇小説、『修善寺物語』『番町皿屋敷』等の戯曲を読んだイメージ
では、淡々としてクールな感さえ受ける作者だが、意外にウエットでエモーショナルな
面が感じられる随筆が多く収められており意外であった。
(左足の1本を失った蟹に対する自身の共感を綴った「蟹」、仏における戦場見学を
通して現地の人々への作者の思いを描く『ランス紀行』、亡き甥への想いを句に託した
『叔父と甥と』等々)
句を嗜む著者の随筆だけあって花鳥風月に関する文章も多く、私事に関するものも
あるが、やはり筆の冴えを見せるのは、怪談・奇談を語るエピにおいてかと思う。
何か裏がありそうだが奇談のままに終わる『狐妖』(随筆『二階から』の一編)、
小品ながらリアルな恐怖感が溢れ、綺堂怪談中でも屈指と推す声もある
『怪談』(『御堀端三題』より)、そして『温泉雑記』にある厠の怪談、
作者の見聞である心中があった部屋の怪異談等々、
非常に短いながらも日支の妖怪比較論考『妖怪漫談』も面白い。
そして、最早『奇談』の段階に達しているとも言い得る『拷問の話』は、
江戸牢内における拷問の実態もわかる迫力満点の読物である。

757:名無しのオプ
07/11/19 22:46:03 8RCooSGy
ドグラマグラを多感な時期に、読み終わったら精神障害になるという
帯の文句につられてドキドキしながら読んだが、全然頭に残ってない。
残ってないことが、障害を受けたということなのか。ノルウェイの森が爆発的に
ヒットしてるときに読んだときと全く同じ反応なのだ。どうも、自分は
心の病に頼るお話が苦手みたいだ。

758:名無しのオプ
07/11/20 11:55:25 I8KMm0f8
ネウロ新OP2万HITw
お前らもっと見ろww
URLリンク(www.nicovideo.jp)

759:名無しのオプ
07/11/21 00:32:25 zxeKPekF
■■■書斎ミス住警報発令中■■■
書斎は現在、全ての書き込みに対して
挑発的なレスを返してくる模様です。
ミス住の目的は、皆さんの感情を弄び、
板を機能不全に陥れて自己満足に浸る事にあります。
書斎の煽りに乗ってはいけません。
ミス住にマトモな返答を期待してはいけません。
■ただひたすらに無視し続けて下さい■
ひとりでも反応すれば、書斎は大喜びで更に挑発してきます。
煽り耐性の無い方は、当分の間書き込みを控えて下さい。
ミス住撃退には、皆さんのチームワークが、何よりも大切です。
ご協力よろしくお願い致します。
★★★基本に戻ろう★★★
★ 書斎は、放置されるのが一番キライ!
 → ウザイと思ったらそのまま放置!
★ 放置されたミス住は寂しくなって、煽りや自作自演であなたのレスを誘います!
 → 釣られてレスしたらその時点であなたの負け!
★ 反撃は書斎の滋養にして栄養であり、ミス住が最も喜ぶことです!
 → 書斎にエサを与えないで下さい
★そんなミス住を見かけたら、
 → 同情と哀れみの気持ちを込めて華麗に放置スルーしてあげましょう。


760:読後感 ◆VkkhTVc0Ug
07/11/22 14:01:33 nTnGqSox
「警官の血」佐々木譲(新潮社)

昭和二十三年春、安城清二は警官になった。生活の安定、ただ
それだけのために。やがて彼は駐在警官となりある事件に遭遇する。
その事件こそが、始まりだった―。

普段ならまず手に取らない様なものをこのミス1位らしいというだけで
読みました。そんな自分が好きなんです。
そういや昔「アトレイデスの血」(未読)という小説がありましたな。

閑話休題。最初は単に日常を追ってるだけっていう感じで、
起こる事件も並列的で処理に至るプロセスも半ば流れ作業化しており
入り込めませんでした。中学生を標的にしているかの様な文章も
マイナスで。
ただ二部以降からは大分躍動感がまして少しずつ楽しくなりました。
でもラストで明かされる真相は引っ張り過ぎだし、半分後付けめいた
要素もあり違和感が残りました。

結局大河小説、年代記としての面白さ以上のものは読み取れず、
求めて読む程のものでは無いとの感想に至りました。
最小公倍数的な1位ということかな。まあ去年よりはマシですが。

761:名無しのオプ
07/11/22 16:01:14 o8//+U4s
このミスが出た最初の頃はガイドブックとして良かったんだけど
今はあれや類書はミステリーをつまらなくさせてる元凶だね
少なくともあれらに影響される国産ミステリーはもうダメ

762:名無しのオプ
07/11/22 16:32:41 i2TuaOTf
たいしたミステリ理解者だ……

763: ◆XjFtIkbasQ
07/11/22 20:02:50 z22/vNaE
西澤保彦『解体諸因』(1995→1997、講談社文庫)【7点】

タック&タカチのシリーズ。死体の解体をテーマとした連作短篇集。
作者のデビュー作ということもあり、推理「小説」という点では
ぎこちないが、ロジック&トリックは豪快。
現在の作者にリライトしてほしいようなネタも多い。

登場人物の設定がけっこう変わっているが、まあご愛嬌。
最終章がもう少していねいに説明・解体されていればと、
ちょっと惜しい気がする。

764: ◆XjFtIkbasQ
07/11/24 00:16:38 Q7M4808n
西澤保彦『黒の貴婦人』(2003→2005、幻冬舎文庫)【7点】

タック&タカチのシリーズ短篇集。短篇4+中篇1。
ミステリ小説としての出来は、正直普通。
「まあ、そういう解釈もできるけどね」というのが感想。

だけどキャラクター小説としては続きがおおいに気になる。
そういう意味では『依存』に続く長篇に期待したい。
これでシリーズの既刊分は全部読んだことになるが、
実に楽しい読書だった。

765: ◆XjFtIkbasQ
07/11/24 00:42:04 Q7M4808n
高木彬光『人形はなぜ殺される(新装版)』
        (1955→2006、光文社文庫)【7点】

説明無用の古典的名作を初読み。
すでにメイントリックについては後発某作家の某作品を読んでいたので、
その点での驚きはなかった。大仰な言い回しは鼻につくものの、
解説を寄せている二階堂黎人などに較べると、物語の展開は速い。

古きよき時代の本格物で、こういう雰囲気は好き。
併録の短篇「罪なき罪人」「蛇の環」は標準作。

766:書斎魔神
07/11/24 10:43:33 Ay2RLgCU
十河進(そごうすすむ)『映画がなければ生きていけない1999-2002』を
読んだ。
メルマガの連載を収録した上下2段組・600頁近いエッセイ集である。
ミステリ(取り上げる作品を見ると著者はハードボイルド、冒険小説好き)、
映画、軽音楽(ジャズ中心)等の話題が満載で、著者の主観に走り過ぎたような記述も
多いのが気にはかかるものの、大部のわりには気軽読めるものに仕上がっている。
しかし、私自身はスーパー・サスペンスとして評価する『天国と地獄』を低評価、
弱者蔑視の観点があると断定する著者とは個人的には仲良くなれそうもなさそうである。
(あの作は、山崎努の犯人、仲代達矢の警部等、若き日の名優たちの極端に走ったキャラ
が魅力なのである)
しかしながら、単なる作品評等にとどまらない『私』を起点とした書き口は、
美化されたように感じる部分があるものの、面白くもある。
(一例を挙げれば、『クージョ』の原作にも映画にも論考せず、
ジョギング中に犬に襲撃されたエピを語る等)

767:名無しのオプ
07/11/24 11:17:39 ObDr/b+Z
真性包茎w早く病院で剥いてもらえw

768: ◆XjFtIkbasQ
07/11/26 02:56:13 7SMBYk08
『密室殺人事件』(1994、角川文庫)【7.5点】

広い意味での密室をテーマとしたアンソロジー。阿刀田高・折原一・
栗本薫・黒崎緑・清水義範・法月綸太郎・羽場博行・連城三紀彦の
短篇を収録するが、バラエティに富んでいておもしろい。

馬鹿馬鹿しい清水「モルグ街の殺人」、
設定はおもしろいが硬質な文章で損してる羽場「虚像の殺意」、
大胆な真相で意表をつく阿刀田「天国に一番近いプール」が印象深い。

769:名無しのオプ
07/11/26 13:33:47 /NUSnem3
『スノーバウンド@札幌連続殺人事件』 平石貴樹

はてなの感想を一通り回ってみたら
地味言われすぎでワロタw
僕の感想も同じだ。地味なのだ。
色々とやっているんだけど、地味な印象は拭えない。
メル欄とかもう少し見せ方変えれば華になるのに。

奥付見ると、06年11月15日になってるので
本ミス08の対象なんだよね。
ギリギリ20位以内に滑り込む事はありそう。
本格好きなら地味とか言いつつも嫌いになれない作品かと思う。

770:あぼーん
あぼーん
あぼーん

771:読後感 ◆VkkhTVc0Ug
07/11/28 02:44:08 iwJ3LCTX
「桜子は帰ってきたか」麗羅(文藝春秋)

弁護士の久能真人は東北へ巡礼に出た祖父が自殺を遂げたとの
知らせを受ける。当初は何の疑いも抱かなかった真人だったが、
十三回忌法要にやって来た朝鮮人呉の話を聞いたことから
祖父は殺害されたのではないかと思い始める……。

久々某スレからのセレクト。
中国から出稼ぎに来て歌舞伎町で働きながら書きました。嘘です。
つまりそれぐらい期待外れでした。しょっばなは中々良い感じ
だったのですが、事件が発生した後は何やら類型的な流れに
陥った臭いがしまして「こりゃ危ないぞ。ああなるかも」
と思っていたら何と、「ああ」までも到達せずに終りました。

本作は本格と言うより私立探偵小説(ハードじゃないハードボイルド
みたいなもの)ですが、それはまだしも無駄な道具立てもあったりして
どうもわざわざ読む価値は無かった様です。

772: ◆XjFtIkbasQ
07/11/29 03:27:27 NDEfEo4B
真保裕一『発火点』(2002→2005、講談社文庫)【7.5点】

父を殺害した沼田が仮出所したことを知る杉本。9年前の事件以来、
はじめて故郷の西伊豆に帰り真相を探ろうとする。被害者の息子として
生きてきた21歳の杉本が知る沼田の動機とは?

真保作品の中では評価の低い本作。序盤~中盤の杉本のダメっぷりは
いちどに一章読み進めるのがせいぜいだが、中盤以降はかなり読ませる。
展開は地味で、爽快感とは無縁のストーリーだが、これも作風か。

ラストに賛否はあるだろうが、個人的には「ほっ」とした。

773:読後感 ◆VkkhTVc0Ug
07/11/30 14:40:44 hLdUEwsz
「シオンの娘に告げよ」典厩五郎(立風書房)

戦後間もないGHQ支配下の日本。
石川県で起きた老人の不審死を追う刑事黒崎はその裏に
国家権力の影を見て独自に調査を進める。
所変わって東京では映画会社に勤めている木暮が社長と共に
莫大な融資を約した相手と面会していた。その正体に驚いたのも束の間、
彼から巨大なダイアモンドを預かり鑑定に持ち込んだ木暮は
逮捕されてしまう。
騒動の背後に見え隠れするM資金の謎とは?

某スレからのセレクト。面白かった~。エンタメ読んだって感じ。
こんなの独力じゃまず行き着かない。大元帥に敬礼! テンキュー。

荒唐無稽に過ぎず、かと言って地味でもなく、プロットも錯綜しているが
読みやすく、骨の髄までまでサプライズが施されている。
加えて、主人公のサイドストーリーも盛り込み内容十分。

日本に大したものがないと言った「沈底魚」の作者はこれを読んで
いなかったのではないか。当時の評価が気になる。ベストテン入り
してもおかしくないと思う。

追伸 この作者は以前真田幸村の何とかってトンデモIF小説を
読んだ切りだったがこんな作品があれならもっと読んでみよう!
……とはならないのが小生の賢いところ。一期一会で満足しとかないと
不幸になる予感がする。

774:名無しのオプ
07/12/01 11:50:11 lY64CtB6
北山猛邦 『クロック城』殺人事件

十一人委員会やSEEMは全く出てくる必要がない。終焉の世界やら、ゲシュタルトの設定が活かされていない。
人物像や背景が描ききれていない。消化不良のトリックなど不満は多いが、頭部を持ち去った理由で救われたかな。

775:書斎魔神
07/12/01 15:03:42 8zQbFAKw
ミステリファンなら読み落とせないと思われる手練れの書き手によるエッセイ集を
2冊読んだ。
『田中小実昌エッセイ・コレクション3 映画』と
『小説は電車で読もう 植草甚一スクラップ・ブック32』である
前者は、昭和の荷風(?)とでも称すべき筆者(一応、直木賞作家だし)が
東京の町を筆頭に、滞在先の海外でも映画を見まくりまくる、映画放浪記的作。
自己の感覚で話題の大作(当時)や名作を、あっさりと『いも』と断定してゆく
筆致が面白い。
ただし、内容的には映画評ではなくして、私的映画&映画館(今は亡きもの多数)所感
といった風のものであり、これが肩が凝らずまた良し。
後者は、70年代の粋な趣味人による今や死語と化した中間小説評を纏めたものであり、
池波正太郎、松本清張、山田風太郎、新田次郎、筒井康隆、小松左京、笹沢左保、
鮎川哲也、都筑道夫、結城昌治等々、このメンツが毎月小説雑誌にがんがん新作を発表
していた70年代前半の時代の凄さをあらためて感じさせるものがある。
岡本吉古、河野典生等の当時はメジャーでありながら、今では全くと言ってよいくらい
読まれなくなってしまった作家の名が見られるのもある意味で感慨深い。
(知名度は健在だが、藤本義一や野坂昭如も同様か、とにかく70年代はがんがん
書いている)
思うに、J・Jはホームビデオが普及する80年代さえ見ずして逝き、
コミさんも21世紀の本格的なネット時代を知らずして逝った・・・
この2人の著作を見ると、今は粋な仕事人&趣味人が死滅した時代という感を強く抱いた。
余談ながら、
永嶺重敏『東大生はどんな本を読んできたか 本郷・駒場の読書生活130年』も読んだ。
本書中のミステリ関連の話題で面白いのは、東大の学生生活実態調査における好きな作家
の項目で、80年代にJDが調査対象(JDのみ、あるいは男女)になった年度には、
アガサ・クリスティーの名が挙がっており、
そして、2000年の調査ではアガサの名が消え、宮部みゆきが登場していることで
ある。90年代にみゆきが世界的なミステリの女王であるアガサに取って代わったという
事実が読み取れる。
これは東大生に限らない一般的な傾向ではなかろうか。


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