07/06/17 10:30:56 2618Aeqw
「赤朽葉家の伝説」桜庭一樹(東京創元社)
製鉄で財を成した山陰地方の旧家・赤朽葉家の女性たちを
三代に渡って描く年代記。
「とてつもない傑作」(北上次郎)とか推協賞受賞とか聞いて
あのラノベ作家がどんな傑作をものしたのかと期待に股間を
膨らませて読んだ。……が、期待外れだったよぅ。なんつーか、
浅いというか嘘臭いというか……。
赤黒の対比、出目金との関係、ニートの捜査など安っぽくて
非現実的な要素が多く、年代記という重厚なスタイルにそぐわない。
「初期の代表作を」ということで書かれたらしいがそれがまず
無理があったと思う。代表作かどうかなんて後にならんと判らんし。
器は事前に用意出来ても中身はそうは行かないからね。
殊に酷いのは第二部の母親の生き様。全て嘘臭い。こりゃ何だ。
舐めてんのか?ファミ通じゃねえぞ。特に職業とか笑うしかない。
笑えないけど。「ラノベ脳全開でお送りしております」とテロップでも
流しとけ。
あと腹立つのは詰まらんオリジナル設定。ぶくぷく茶とか字を見る度
軽くイラっと来る。
何だこの狸が化けたみたいなネーミングは?
北杜夫からパクったのか?
創作するにしてももっと表意的な名前にしろよと。
他にも燃やしたら供養しに来る草とか。もう名前も思い出せんわ。
久城君でも立ち読みしながら舌打ちするだろうよ。
「確かに推理小説では初めて読んだよ。ただしラノベでは嫌と
言うほど読んだことがある。ラノベなんて低俗な小説を読んだ
ことのない評論家は騙せるかも知れないが俺は騙されねえよ。
GOSICKを毎巻読んでたからな」