07/05/22 03:35:18 HsjYOdYT
垣根涼介『ヒートアイランド』(2001→2004、文春文庫)【8点】
渋谷でファイト・クラブを主宰するアキとカオル。
あるメンバーが喧嘩の結果強奪したバッグには大金が詰め込まれていた。
ヤクザ・プロの犯罪者に追われるアキたちが打った一か八かの大博打。
ストーリー自体はありふれているのだが、これはおもしろい。
とくに「計画」が動き出す後半三分の一のスリルとアクションは一気読み。
アキとカオル以外のメンバーの書き分けが若干弱いのと、チンピラの
リュウイチが見せ場らしい見せ場もなく退場するのはもったいない気がするが、
つづく「ワイルド・ソウル」に共通する爽快感と疾走感にあふれた物語。