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三津田信三 『厭魅の如き憑くもの』(原書房、2006)【7点】
小説家刀城は、憑き物筋と祓い家との対立が残る、神々櫛村に赴く。
村のあちこちに祀られる「カカシ様」。祓ったモノを流す暗い川。
神隠しの言い伝えの残る村に起こる連続殺人事件!
都筑のあっさり系が物足りず、こってり系に挑戦。
第二弾の『凶鳥~』読んでいたんである程度は覚悟していたが、
読みにくいことおびただしい。見取り図がなく人物関係が難解なのも一因だが、
要するに文章がドヘタなのである。正直何回も投げ出しそうになった。
文章自体のレベルで言えば加賀美雅之以下だが、最後まで読んで評価一変。
前例のある仕掛けだが、これはスゴイ。ただ総合的に評価すると、
やはり読みにくすぎるのは大きなマイナス。
真相【9点】文章【3点】雰囲気【7.5点】というところか。