08/03/12 16:41:30 ak6062kv
>作者クイーンの推理小説を書く手法が
>どのように発展していったのか、という読み方もできるわけで、
で気づいたけど、エポック・メーキングだった「読者への挑戦」による犯人当てに、
もっと読者参加を促すべくいろいろ試行錯誤してたのかもね。
フランスのラスト一行に然り、オランダの間奏曲の余白に然り。
でも、その読者参加を志向してるせいかわからないけど、オランダではエラリイ自身による推理が、
最後の解決編になるまでそれとはっきり示されないのがちょっとつまらなかったな。
フランスのブック・エンドや、エジプトのパイプみたいに、
エラリイの推理がドライブするのが好きだったから物足りなさがあった。
あと、ある程度ミステリを読んでからクイーンに取り掛かったせいか、オランダは、
ミステリを外枠から見る見方をすると、一点どうしても気になるところがあった。【目欄】
綿密な捜査の描写があるにもかかわらず、それに関しては特に理由付けもなかったので、
いくら当時とはいえそれはないだろうって気になってしまった。
あるいは現代の読者だったからこそ気になってしまったのかもしれない。
以上がオランダを推さなかった理由。