07/05/12 15:02:24 Xpw0m/FF
J・B・プリーストリー「夜の来訪者」を読んだ。
実業家一家の団欒の夜、そこにひとりの訪問者が波紋を呼ぶ。
わずか160頁強、舞台はひとつ、ト書きも少なめの戯曲だが、
多重解釈も可能なトンデモなラストを迎える作である。
作者はミステリ作家ではなく、戦前から80年代まで活躍した真っ当な文筆家だが、
この形式、この分量でこういった作を書かれては本職は形無しかと思う。
ミスオタ各人よ、心して読め!
386:書斎魔神 ◆qGkOQLdVas
07/05/12 15:03:42 Xpw0m/FF
興味がある者も多いかと思うので、ここで私のGW中の読書記録とでもいったものを紹介
しておく。
・ カレル・チャペック「ロボット」
・ イプセン「ヘッダ・ガーブレル」
・ イプセン「野鴨」
イプセンは有名な「人形の家」くらいしか読んだことがなかったが、
ミステリ風の伏線を仕掛けたこの2作で、今後、彼氏の戯曲にはまりそうである。
・ ハウフ「メルヒェン集 盗賊の森の一夜」
タイトルが面白そうなのに惹かれて読んだが、入れ子構造なストーリーが興を惹く程度で内容はありがちな古風な童話集に過ぎない。
・ 老舎「らくだのシアンツ」
これは傑作。北平(現北京)を主舞台とした貧しい人力車夫シアンツの冒険小説と
して読みば、この板で語ることも妥当となろう。
タイトルに冠された駱駝はちょびっとしか登場しないのも御愛敬。
・ アンデルセン「絵のない絵本」
好評価する声も多いものの、何度読んでも自分にはピーンと来るものがない。
なお、本邦作品に関しては別スレを熟読のこと。心して読め!
387:名無しのオプ
07/05/12 18:44:31 jBqN+uHr
圧倒されます。。恐れ入りました・・・