06/07/01 00:13:34 3788eLAn
>>538
ラブ・ノート
このノートに書き込まれた者と両思いになる。
ハブ・ノート
このノートに書き込まれた者はハブられてしまう。
蘇部・ノート
このノートに書き込まれた者はとんかつが食べたくなる。
弟子・ノート
このノートに書き込まれた者が弟子になる。
ディス・ノート
このノート。
543:名無しのオプ
06/07/01 00:54:41 mW61nzph
>>542
めちゃくちゃ面白いですね!!!!!!!!!!!!!
腹抱えて笑いました!!!!!!!!!!特に最後の奴!!
こんなに笑ったのは初めてかもしれないです!!!!!
いつからミステリー版はココまでハイクオリティになったのかな?
これからもあなたの、めちゃくちゃ面白いネタに期待してます!!!!!
544:名無しのオプ
06/07/01 16:03:56 l+eDdfSW
わざとらしい誉め殺し乙
545:デブ・ノート
06/07/01 19:43:11 gH/g6UEz
プロローグ
西に傾いた陽の日差しが、倦怠感を増幅していくような、そんな天気だった。
佐藤は行く当てもなく、とぼとぼと学園内をさまよっていた。
西尾くんはいいなあ……ついに人気漫画のノベライズまで任されるようになって。
それに比べぼくは、……
佐藤はそのつぎが出てこなかった。いや、むしろ本能のどこかが、それをせき止めたのだ。
このままじゃ、このままないけないッ。
佐藤は自分自身に一喝した。
だが、そう決心しても、急に何かが変わる訳もなく、佐藤ははぁと深い溜息をついた。
丁度、購買部が目に入った。
購買部には執筆活動に必要な品々が置いてあるが、無為に日常をすり減らしていくだけの
佐藤には、もはや縁の無い場所と、なりつつあった。
ひさしぶりに、入ってみるか。
佐藤はガラスのはまったドアを開き、中へと足を踏み入れた。
店内にはがらんとしていて、人ひとり見あたらない。
棚に目を泳がす。
と、棚の隅に、黒い何かが挟まっているのに気がついた。
あれは―
佐藤は近づき、それに向かって手を伸ばす。
なぜが手が、震えている。
深呼吸し、一気に引き抜く。
表紙にはおどろおどろしいフォルムの文字が踊っている。
―《デブ・ノート》、と。
546:デブ・ノート
06/07/01 20:39:18 gH/g6UEz
佐藤はそれがどうも気に掛かり、なんとなく購入した。
また、だれかの悪戯だろうな。
個性的な面々が脳裏に浮かぶ。しかし思い出したところで、気分はよくなか
った。
何故なら彼等は―
はっと我に返る。
いけないけない、またぼくの悪い癖が。
佐藤は売れている作家たちに、何らかの思いがあるのだった。それが何かは、
佐藤には解らなかった。
ノートをペラペラとはじく。なんてことはない。ただの白紙が、そのまま
連続している。
そして一番最後に、
【HOW TO DEBU】
の文字が。
佐藤は一瞬、目を疑った。
「はう、とぅー、でぶ……」
途端、動悸が激しくなった。
その下には長々と英文が続いていたが、佐藤は読解出来なかった。が、
意味は、理解していた。
名前を書き込まれた者は―〝脂〟。
547:デブ・ノート
06/07/01 20:41:01 gH/g6UEz
中庭に腰を下ろす。そして、誰も見ていないかを確認。
興奮はまだ続いていた。
こんなモノが、存在するなんて。
しかし、それが本物だという確証はなかった。そのため佐藤は実験を行おうと、人通りの多い中庭にやって来たのだ。
向こうから、蘇部と殊能が歩いてきた。
何の恨みもないが―
佐藤は、殊能の名前を書き込んだ。
【殊能 とんかつの食い過ぎで脂肪】
どうやら彼等は、とんかつを買った帰りらしい。話に花が咲いている。
しばらくして、蘇部に異変が起きた。全身が震え、目は異様な輝きを放っている。
「どうしたの? 蘇部く」
殊能が心配そうに顔をのぞき込む。蘇部はとんかつの入った袋を裂く。
それを鷲づかみにし、殊能の口へ。
「げほっ、ど、どうし」
「……とんかつ」
「え?」
「とんかつ、喰うんだなぁぁぁぁぁ!!!!!」
佐藤はそれを遠くから眺めていた。驚愕の表情で。
だが、しだいにそれは、歓喜へと変化していった。
「はは」
口元が歪む。
「あはははははははははははははははは!!!!!」
斜陽がその光景を、赤く染めていた。
続けたほうが良いと思う? これ。
548:名無しのオプ
06/07/02 00:09:08 pRFwnV5N
続けて、続けて!
こういった読み物は楽しみで仕方ないw
549:名無しのオプ
06/07/02 10:15:49 PyCUxYLo
病弱ガリの殊能は、トンカツ無理食いさせられたら、脂肪の前に死亡だな。
あるいは太って喜ぶか?
550:名無しのオプ
06/07/02 21:55:32 YVnZLKfx
「脂が訪れる」ってやっぱ力士体型になるのか?それとも脂肪で死亡も含まれるのかな?
551:名無しのオプ
06/07/02 21:58:51 EVEWOCWy
死亡はいろいろめんどくさくなるんじゃないかな
てことは読み切り時の消しゴム的存在もあった方がいいのかね?
他のノートもあって入り乱れ展開が個人的に楽しそう
552:名無しのオプ
06/07/03 09:05:42 oXe6y9mP
「俺清涼院流水、アナグラミングして二流推理専用(niryuusuirisenyou)
へへ・・・付き合ってよおねーさん」
553:デブ・ノート
06/07/05 18:50:58 ZpXWuer5
デブ・ノート《宴の支度》
蘇部・ノート
あれは。
あれはぼくだ。
殊能くんの口に手を掛け、無理矢理こじ開ける。そしてその中に―
とんかつを詰め込んでいく。
幾つも幾つも、手が油まみれになり不快感を覚えても、それは止まらない。
そして手持ちのとんかつが無くなったとき―殊能君は脂んだ。
しかしその映像は、ぼくの脳裏に主観的でなく、客観的に繰り広げられるのだ。
ぼくはぼうっと、変色した壁に目をやった。光が差し込まないこの部屋はまるで―
いや、〝まるで〟じゃないか。
―牢獄。
その名が相応しかった。
メフィ学の地下……そこに並ぶは拘置室。問題のある生徒がここに入る、いわゆる矯正施設だ。
ぼくは昨日、殊能くんを〝肥やして〟しまった。
554:名無しのオプ
06/07/05 23:48:07 QVSbKsuE
続きキタコレ
555:名無しのオプ
06/07/07 22:48:24 8YUUq6y0
辻村・ノート
七夕の短冊に『魔法が使えるようになりたい』と書いたら、クラスメートの浦賀さんから、「気味悪がられるだけだ。魔女裁判って知らないのか?」と言われました。
何も誇れるものがなかった私にとって、抜きん出た価値をくれる目に見えないもの。その象徴が魔法でした。現実のことが、きっとあんまり好きじゃなかった。
日和見主義。悪口を言われるのが嫌で短冊を書き直しました。
『私の望む世界になりますように』
笹の枝に願いを結んで、振り向いたそこにあったのは、一冊の黒いノート。これこそ私の望んだ魔法でした。
556:名無しのオプ
06/07/08 03:00:52 HlCVMwDI
じゃあ「名前を書かれた奴は名前の漢字に一個余計な点が増えてしまう」ノートで
557:名無しのオプ
06/07/08 14:46:32 32JH4FYi
舞城玉太郎
つまらん。
558:名無しのオプ
06/07/08 21:42:18 Vzh+xH7N
矢野龍玉
清涼院流氷
`辻村深月
使い勝手の悪そうなノートだな
559:名無しのオプ
06/07/08 21:51:27 U0N0bKWG
古泉迦干
560:名無しのオプ
06/07/08 22:34:49 fEHJPK7J
御大ノート:無限分裂
は駄目なのか?
561:名無しのオプ
06/07/09 00:00:38 3TADw1tC
>>556
その能力でデブノートに対抗して、みんなのHEROになるんだな。
>>560
生徒が何人にもなる能力とか。森A、森B見たいに。
562:名無しのオプ
06/07/09 00:08:50 3TADw1tC
×見たいに
○みたいに
563:名無しのオプ
06/07/09 01:31:17 Xg+rVoQT
みたいなっ!
564:名無しのオプ
06/07/09 09:57:45 RIPdtKcW
西尾は意外と扱いに困るね
巫女子ノートとか書きにくい
565:名無しのオプ
06/07/09 11:36:08 IcWiZMzW
《女子生徒全員ぷわぽよブルマー、しかも女子高生化》みたいなっ!
566:名無しのオプ
06/07/09 13:36:15 0LFDTwFQ
本名が解らなくなってみんなから渾名でしか呼ばれなくなるノートというのは?
567:名無しのオプ
06/07/09 14:00:19 RIPdtKcW
津村だけはどのノートからも生き残りそうだよな
568:名無しのオプ
06/07/10 19:57:46 P2u6Nl3q
そもそも辻村と古泉はノートの効果から逃れられるよな。パソコンだと点一つ足りないし
569:デブ・ノート
06/07/13 17:02:29 rnsJ/+Cr
ぼくはぼんやりと、中空に視線をやっていた。
―おまえがやったんやろ!
―吐けッ、この!
舞城君と新堂君の容赦ない叱責が、脳内によみがえる。
ぼくは意味がないと解っているのに、耳を手でふさいだ。少しでも、それが緩和して
くれるように。
いやだいやだいやだ。
なんどもなんども、そう唱える。
効果があったのかなかったのか、しばらくして、それは立ち消えた。
こころに余裕ができてきたので、牢屋内に目を泳がす。
すると、黒いなにかが、視線にぶつかった。
どうやら、ノートみたいなものらしい。埃が深く積もっている。指先で撫でると、
そこには、ノートの名前らしきものが、印刷されていた。
「―《ソブ・ノート》?」
570:名無しのオプ
06/07/14 20:24:19 Jq2fP1lX
続き?キタ!
メフィ学の蘇部はなんか病的で心配になるなぁ
571:名無しのオプ
06/07/15 08:40:04 xN2fymir
「動かぬ証拠」の著者近影も、十分病気っぽかったじゃないですか。
しかし、久々に検索したら結構本出してるんだなあ。
572:名無しのオプ
06/07/16 00:35:54 7qZ/NOhu
本人曰く、結構よく撮れた写真らしいけど。
573:デブ・ノート
06/07/23 17:55:28 QyOxQyLk
ぼくはソブ・ノートの大体の概略を読んだ。
「まさかっ、このノートはぼくのことを意識しているじゃないか!」
独房の中に驚愕の声がこだました。見張り役の津山くんが、鉄格子の端から顔だけをのぞかせる。
「どうした?」
ぼくはそれを背中にすばやく回し、津山くんに見つからないようにした。
「な、なんでもないよ。津山くん」
津山くんは一瞬哀しそうな目をしたあと、ポツリと何かを呟いた。声が小さかったので、何をいったのか解らない。
そして、鉄格子の外に消える。
―まてよ。
ぼくはある考えに至った。ここから脱出する方法だ。
逃げてどうするかといっても、ぼくにはわからない。ただ、真実を知りたい。あれは本当にぼくがやったのか。
背中に回したノートを、手前に持って行き、表紙を開く。
幸いなことに、真っ黒なシャープペンが付属していた。
ぼくはそこに津山くんの本名を書いた。
【津村 とんかつをたべたあと気絶】
「これでよし」
574:デブ・ノート
06/07/23 18:15:45 QyOxQyLk
それは突然だった。
津山くんが鉄格子をつかみ、ガシャガシャと揺らす。
「とんかつを、とんかつをくれい!!!」
ぼくは驚いた。いつもは静かでおとなしくて目立たない津山くんの豹変に。
だけどすぐに冷静をとりもどし、ふところからとんかつを一切れ取り出し、
「ここにあるよ」
鉄格子から一番奥まった場所にあるベットの上に乗せる。
金属が擦れる音がしたかと思うと、鉄格子の右にあるドアがガチャリと開く。
「とんかつぅぅぅぅ!」
もの凄い形相の津山くん。ぼくを押しのけ、とんかつを手に取る。
感慨もなにもなく、一気に飲み込んだ。
「うおおおおおおお!!!」
そして数秒の咆吼のあと、動きが止まり、ゆっくりと地に倒れ伏した。
ぼくはこの、不思議なノートを片手に、独房を脱出した。
まず、とんかつの亡者となった津山くんは、独房の鍵を開ける。
―なぜなら、この学園でとんかつを持っているのは、ぼくだけだから。
とんかつは、この学園にはもう売っていないはずだ。
ぼくが危険視されたから、有害指定食物に指定されたのだ。
といってもこれは危険な賭だった。もし、ぼくの読み通りじゃなかったら、このノートを取り上げられていた。
とりあえず、これからどうしよう。
とんかつはあと五切れある。
ぼくはあてもなく走った。
575:名無しのオプ
06/07/23 20:31:11 b6stGW98
蘇部視点の話ってなんか新鮮だw
576:名無しのオプ
06/07/27 01:21:10 DCBs0qZa
>ぼくはそこに津山くんの本名を書いた。
本名を知ってるならちゃんと津村って呼んでやれよw
577:名無しのオプ
06/07/27 16:51:38 NbMsb1VC
きっとニックネームだと思ってるんだよ。
578:名無しのオプ
06/07/29 19:06:59 viNPE2Pd
>とんかつはあと五切れある。
なんかドキドキするなぁ。
579:デブ・ノート
06/07/30 11:19:20 tHgSGtN9
数日後。
教室では、緊急の学級会議が行われていた。
「こまったことに、なってきましたねえ」
議長を務める森は、まったく困った様子も見せず、顔にほほえみをたたえながら、集まった委員
たちの顔を眺め回す。
「先週の殊能君の脂肪を皮切りに、津村、浅暮、霧舎……以上の四名と、そして森も―」
そこでワイシャツの上から肉をつまみ、
「被害に遭ってしまった」
きゃっ、と女子委員の悲鳴が、室内に響く。
「これはメフィ学の危機です。なぜなら校内の主要執筆陣ばかりが狙われているのですから。(殊能
と津村と浅暮と霧舎を除く)」
教室に張りつめた空気が流れる。
「ふふふ。この森を怒らせたことを後悔させて差し上げますよ」
森は嗤っていた。邪悪な微笑みだった。
「議長」
森の状態を断ち切る為か、氷川がいった。
「蘇部君の足取りは掴めたのでしょうか?」
「いいえ。依然逃亡を続けています」
「そんな……じゃあ」
その時だった。教室のドアからひとりの人物が出てきた。暑苦しいようなコートを着て、その素顔は
うかがえない。
「誰?」
580:名無しのオプ
06/07/30 15:43:52 K32y5Brg
ワタリキタ━━(゚∀゚)━━━!!
581:デブ・ノート
06/07/30 19:09:02 tHgSGtN9
その人物は教卓までつかつかと歩みよった。
「私はNといいます。今はわけあって正体は明かせません。戯言だけどね」
「くっ……一体何者なんだッ」
石崎がいった。乾は無視した。
「それで……Nさん。どうかしたのですか?」
森は、Nの登場にも狼狽せず、冷静に対応した。
「この事件、既に解決したも同然です」
一同、どよめく。「な、なぜだッ」
Nはタイミングを計り、高らかに宣言した。
「Lがもう、動いています」
メフィ学某所。
その男は、腰まで伸びる黒髪をものともせず、パソコンのキーを打っている。ときどき銀縁の眼鏡が、
光に反射し、白く輝く。
(この事件……さすがの私でも、メフィ学の協力は不可欠だな)
そしていった。
「リューーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーースイッ!」
582:名無しのオプ
06/07/30 19:11:28 +M6lQtMT
ちょっ西尾wwwwwwwww
最後の台詞でばれてるからwww
583:名無しのオプ
06/07/31 01:04:16 PQ22wPe3
「リューーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーースイッ!」
名言だな。
584:名無しのオプ
06/08/01 12:27:39 wSyK6CMj
>石崎がいった。乾は無視した。
ツッコんでやれよ、乾wwww
585:デブ・ノート
06/08/02 18:06:58 aQZK5gcU
これからの展開、ジョジョみたいな特殊能力戦か、本家デスノみたいな頭脳戦に
にしようか迷っているんだが……どっちがいい?
ちなみにかきやすいのは前者。
586:名無しのオプ
06/08/02 18:30:35 XT55z0hT
両方
587:デブ・ノート
06/08/02 18:55:51 aQZK5gcU
……じゃ、まあ、できるかぎりやってみる。
588:名無しのオプ
06/08/03 13:25:43 FZwKDsuQ
無理せず頑張って!
すげー楽しみにしてるから!
589:デブ・ノート
06/08/04 13:20:03 nD9yKz8s
そして他の生徒たちにも、続々とノートが広がっていく……
「森は、こんなところに落ちているノートは拾いません」 【F・ノート】
「セリョ!(犯人は絶対、この学園内にいるはずだ)」 【流水大説(∞)】
「殊能くん……いま行くよ」 【ソブ・ノート】
「なんだよこのノート! 使いにくいよ!」 【ツッコミ・ノート】
「む……新しい肉か……」 【肉・ノート】
「どうも、久しぶりの登場です」 【メタ(レス間の移動)】
「ん? こんな領収書、俺もってたか?」 【領収書】
「……なにやら大波乱の悪寒」 【メタ(地の文を読む)】
「あの、薬の調合だったら間に合っているんですけど……」 【ヤク・ノート】
「力を……もっと俺に力を……」 【K・ノート】
「まあ、ちょうどいいところにカップリング用紙が!」 【ラブ・ノート】
「ラブコメを……もっとおれにラブコメを!!!」 【ラブ※・ノート】
「ごほっ、ごほっ。……そぶ……くん」 【主夫・ノート】
「男一匹、このようなファンシーなノートは使えぬ!」 【そげきれんしゅうちょう】
「こ、これはまさか!」 【Q・ノート】
「モー娘好きだ……いや、むしろ俺がモー娘になりてえ……」 【モー娘。ノート】
「アッラーアッラーアッラー……!?」 【弟子・ノート】
590:デブ・ノート
06/08/04 13:21:00 nD9yKz8s
「なんだこれ。紙がゴワゴワしてトイレットペーパーみたい」 【ボケ・ノート】
「クマ? いつの話や!!」 【クマ・ノート】
「どうせぼくはどうせぼくは……(涼介 Lyousuke)」 【石・ノート】
「ふふ、L。僕を捕まえられるのならやってみなよ」 【デブ・ノート】
「………………はっ! そ、蘇部くんは!?」 【ツムラ・ノート】
「戯言終わったけどね」 【まるごと戯言パンプレット】
「これは物理の北山に対する挑戦と受け取りました」 【物理ノート】
「あら、これは何かしら?」 【ヒショ・ノート】
「大地が……大地が躍動している……ッ!」 【火山・ノート】
「ホワッツ!? 何ですか、コレ」 【ディス・ノート】
「僕の夢は、いつの日か朝○新聞で四コマを連載すること!!!」【名探偵ナミダくん・ノート】
「北海道へ……かえりたくなったなあ」 【ノスタルジック・ノート】
「いや、べつに将棋のタイトルではないけど」 【龍王・ノート】
「わたしの、のぞむ、せかいに、なります、よう、に」 【辻村・ノート】
「わたしの代わりに家事をしてくれるのかしら」 【主婦・ノート】
「現在日本の抱えている問題は北朝鮮だけでなく韓国(以下略)」【代償・ノート】
「初登場なのに……変なノートわたされた……」 【岡山・ノート】
いくつもの思惑が重なるとき、メフィ学に何かが起きる!!!!!
《宴の支度》完了
591:名無しのオプ
06/08/04 16:46:16 UBbgkpeF
ちょっwwwwwwwwwwwww
なんか変なの混じってるwwwwww
592:名無しのオプ
06/08/04 23:55:46 yNWmZDU0
ノートじゃないの混じってるよ!ワロスwww
ノートでもすごいの混じってるけど。
というか殊能は蘇部のこと怒ってないのか。
相変わらず蘇部に対して心が広いというか盲目的というか…
593:デブ・ノート
06/08/05 15:32:28 O71GJxND
誰か戦わせたい奴とかいる?
舞城vs蘇部とか。
594:名無しのオプ
06/08/06 17:53:41 SY1ua+M2
……こ、古泉いやなんでもない。
595:名無しのオプ
06/08/07 00:57:07 XLhSJK2b
古泉はやればできる子だと信じている。
メフィ学最強キャラ決定戦なんか見たいけど、デスノートネタからずれてしまいそうだ
596:デブ・ノート
06/08/07 15:10:31 4BmxwWm3
「それにしても……」
黒田は突然呟いた。氷川が聞き返す。
「どうしたんです?」
黒田は難しい顔をして答える。
「Lという探偵、聞いたことがある。……戦後の四大喜劇に携わった奴だ」
「ええっ!!?」
氷川は思い返す。四大喜劇―解決不可能と謳われたあの事件を。
一つ、学園祭で起こった大量密室事件。【1200密室事件】
二つ、大量密室と対応するかのような、古城での事件。【幼影城事件】
三つ、メフィ学が創設されるきっかけとなった事件。【サイモン一家事件】
四つ、現在も進行中といわれている大量事件。【ソーセージ事件】
もう一つ、【犯罪ワールドカップ】という事件があったが、それは別格。
どれも難攻不落の事件だ。Lはそれに携わっていたという。
「Lが……解決したんですか?」
すると黒田はより一層、眉根にしわを寄せる。
「ああ……奴が解決した。だが、それは正確ではない」
「じゃあ」
「Lは探偵でもあり、また、犯人でもあるのだ」
神話と化した事件。その正体は、たった一人による自作自演……
氷川は寒気を感じた。二つの意味での寒気だった。
597:デブ・ノート
06/08/07 21:39:16 4BmxwWm3
物語は、時を遡る。
2006年6月30日。
その日、森は執筆を終え、クーラーの効いたパソコン室を出た。
廊下はむっとする程暑く、森は少々憂鬱になった。
しばらく歩くと、額から汗が噴き出た。ポケットからハンカチを出し、それを拭う。
と、立ち止まったので、いつもなら見逃すような廊下の隅に、黒いノートが放置されていることに気づいた。
「……落とし物?」
森はそれを拾い、表紙を開いた。
中には白紙が一枚。
白い罫線の一行目に、こう、書かれていた。
すべてが( )になる。
どこかで見たようなフレーズだが、二ヶ月に一作を仕上げる森にとって、細かいことはいちいち覚えていられなかった。
「だれかの、悪戯でしょうか?」
もちろん、答は返ってこない。
598:デブ・ノート
06/08/07 21:39:57 4BmxwWm3
森は、ペンが付属していることに気がついた。そのとき、頭の中をある考えが過ぎった。
すべてが(素敵)になる。
学級委員である森は、人一倍この学園をよくしようという思いがあった。それを声に出していうことはないが。
誰かのノートに落書きをしてしまうという罪悪感はなかった。
さっそくペンを外し、そのカッコに書き入れる。
「書いたことはいいですが、森は、こんなところに落ちているノートは拾いません」
そういって、ノートを元の場所に戻し、腕時計に目をやる。
「おや、三分も時間をロスしてしまいました」
そういい残し、その場を後にした。
足音が徐々に小さくなっていく。
森は気がつかなかった。
森は元来、ペンを持たない。文字はほとんどパソコンで打っている。
なので気がつかなかった。
〝素敵〟の〝素〟がミミズのような形になって、とても読み取れたものではなかったことに。
辛うじて、〝敵〟の部分だけは、ノートも読み取れた。
すべてが(敵)になる。
ノートはうっすらと透明になっていき、やがて、完全に消えた。
599:名無しのオプ
06/08/07 23:48:10 Vo51J9H8
>>598
GJ。
(素敵)を素で(素数)と読み違えて、さすが森! と思ってしまった。
600:名無しのオプ
06/08/10 00:30:57 CPH8iX/t
野性時代で綾辻と辻村の対談が載っているらしいな。
これも辻村ノートの効果か?
601:名無しのオプ
06/08/10 23:57:22 clOuUAdy
中学生の時から辻村は綾辻にファンレター送っていたんだってな。
受賞の際には綾辻の方から連絡したらしいし、ひょっとすると満更でもないかもな
602:デブ・ノート
06/08/12 20:51:12 SPio9/7X
「このノートさえあれば……」
「おーい、霧舎。何ひとりでブツブツいってんだ。帰るぞ」
「居酒屋寄ってかない? 霧舎ぁ」
「いや、今日は遠慮しとく」
「なんだ、付き合い悪りぃの」
「ゴメン。乾、石崎」
霧舎は寮の方に走っていった。
【ラブ※・ノート】……これさえあれば、霧舎学園も夢じゃない。
「ふふ……」
霧舎は暗い部屋の中、机に向かい、ノートに何かを書き入れていた。
「ふふ、あーーーっはっはっはっ!」
スタンドの光が、霧舎の顔に歪んだ陰影を付ける。
「明日が、たのしみだ」
603:デブ・ノート
06/08/16 22:51:29 0IEUa5+B
《宴》
ピチピチピチ。わたしは小鳥の鳴き声で目を覚ましました。
「ふわぁ」
ねぼけ眼をこすりながら、役目を終えた目覚まし時計に目をやります。
一瞬だけ、時が凍り付きました。
「ち、ち、ち」
壊れたラジオのように、同じ単語を繰り返します。もちろんここはダンスをするところではありませんし、わたしはディスクジョッキーでもありません。
「ちこくだーーーーーーー!!!!」
ゆっくりと、そのロゴは現れ、同時にマニアックな声優が歌う曲が流れ出す。
『霧舎学園 ~転校生にドッキドキ!?の巻~』
604:名無しのオプ
06/08/17 00:16:01 xh+ms109
>>603
それなんてエロゲ?
605:名無しのオプ
06/08/17 21:21:03 iP+iRk2a
すげえ!絵に描いたようなラブコメだ!
606:名無しのオプ
06/08/17 23:43:10 xJJQwRAh
>>603
すばらしい!
目に浮かぶようだ
607:デブ・ノート
06/08/19 19:29:46 gP05dA7L
わたし、霧舎巧美。叔父様の経営する私立霧舎学園の一年生です。
清楚なお嬢様といきたいところだけど、いま、そんな余裕はありません。
きのう夜更かししたせいで、とっても大ピンチなの!
遅刻しちゃう!
バターを塗ったトーストを口にくわえたまま、カバン片手に、はためくスカートもなんのその、学校まで猛ダッシュ!
曲がり角です。
ここを左に曲がれば、もう校舎は目の前!
わたしは安心して、ふと、注意をそらします。
ドカン☆
黒い物体とぶつかって、わたしは尻もちをつきます。
見るとそこには、男子学生がいました。
「ご、ごめん……」
「いったーい」
その男の子は、うろたえた表情でわたしをうかがいます。
なかなかの美形ですが、いまのわたしはそれに見ほれている暇はありません。
「どこみてんのよ! もうっ」
わたしはいら立ちながら、とおくに飛ばされたカバンを拾い、駆け出します。
もちろん、アカンベーも忘れませんでした。
男の子はしばらくの間、ぼぅっとしていましたが、校舎からひびく鐘の音を聞くと、わたしを追いかけるように走り出しました。
遅刻になっちゃえ!
608:名無しのオプ
06/08/19 19:48:02 hwDPXLKV
なんて素晴らしいベタ展開……!!
609:デブ・ノート
06/08/19 20:30:01 gP05dA7L
ギリギリセーフで教室に滑り込みます。しかし委員長はまだきていません。
この学校は一年間閉鎖され、先生はいません。なので代わりに、先生以上の実力と権力と財力をもった
委員長が、行事を取り仕切ります。
それにしても……急いで損したっ!
教室はいつものように、話し声で騒がしいです。
わたしの後ろの席の真梨さんが、声を掛けてきました。
「ねえねえ知ってる? 今日、転校生が来るって! 男の子!」
どこでそんな情報を得たのでしょう。多分独自のルートがあるに違いありません。
「へぇ……」
わたしは気にもとめない様子を振りまきながら、相づちを打ちました。
けど心の中では、かっこいい子だったらいいなぁ……と空しい思いを馳せます。
だって、○○な××しかこの学園には△△……
がらがらがら。
無愛想な音を立てて、扉が開きます。委員長です。
みんな急に押し黙りました。委員長は教卓に立ちます。
「今日はみなさんに新しい仲間が増えます。入ってきて下さい」
学生服に身を包んだ男の子が、わたしたちの前に姿を現しました。
とてもとても、整った顔立ちです。
わたしは、
「あーーーーーーーーーーっ!!!」
と、叫びました。
610:デブ・ノート
06/08/19 20:42:38 gP05dA7L
その男の子は、わたしがあの時ぶつかった子だったのです!
「どうしました……霧舎さん」
その声でハッと我に返ります。みんなわたしを、訝しげな目で見ています。
きゃっ☆ やっちゃった!
とても恥ずかしいです。
「な……なんでもありません」
うしろからこそこそと、苦笑が漏れますが気にしません。
委員長はさっさと終わらせて家に帰り実験と称した趣味の続きをしたいのか、
「そうですか」といってスルーしてくれました。
黒板に名前を書いていきます。
【岡崎 隼斗】
「岡崎です。よろしくお願いします」
「では岡崎君は、席の空いている霧舎君の隣に座って貰いましょうか」
つかつかと歩み寄ってきます。そこで岡崎君もわたしに気がついたようで、
「あっ、あの時の」といいました。
「あのときの……まさかふたりは宿命のライバル……!」
「そんなわけないだろ、幸子(幸二)」
「そうか、くる美」
訳の分からない会話が囁かれましたが、わたしは無視します。
「今朝はごめん……」
「とりあえず」わたしは机をバンっと叩きます。「はやく座ってよ」
611:名無しのオプ
06/08/19 21:13:17 iPlllrOK
予想の遥か上を行く展開キタ━━(゚∀゚)━━!!!
しかし石崎幸子だと真梨幸子とダブらないか?
612:デブ・ノート
06/08/19 22:33:13 gP05dA7L
>>611 あ、ほんとだ(笑)。
たいくつな午前の授業(執筆)も終わり、わたしは屋上へと向かいます。
本当は、岡崎くんの隣にいると、すこし胸がドキドキするのです。
それほど怒ることでもないのに、彼に冷たい態度を取るのはなぜなのでしょう。
わかりません。
屋上には、わたしだけの青空が広がっているのです。それを眺めながらお弁当を食べ、そのことについて
考えてみたいのです。
屋上の扉の前まできました。
扉はすこし内側に開いています。
……嫌な予感。
わたしはその隙間から、外の様子をうかがいます。
「おらあっ!」
「や、やめてください……」
「わかったら、さっさと保証人になれやぁ!」
不良一直線の真堂くんです。虐げられているのは―岡崎くん。
多分転校生ということで、新たなカモにしようというのです。
「ほれ」ガッ。「はやく」ガッ。「ここに」ガッ。「サインを」ガッ。「しろやぁ!!」ガッ。
頭の中が真っ白になりました。
「がはっ」岡崎くんの口から、赤い液体が放出されます。
「やめてっ!」
おもわずまた、叫んでしまいました。
しかしこんどは苦笑ですみそうにありません。
真堂くんはゆっくり、わたしと目を合わせます。
613:デブ・ノート
06/08/19 22:53:46 gP05dA7L
「……なんだ、巧美か」
目を異様にギラつかせ、いいます。
まるで重圧のようにその言葉は、わたしの身体にしみこみます。
「巧美……ちゃん。来ちゃ、だ……めだ」
しかし現実は非常です。
「見られたからには、ただで返すわけにはいかねぇな」
「そ、そんな! ……巧美ちゃんは関係ない!」
「いいや。苦痛を持って、口止めしてやる」
真堂くんは襲いかかってきます。しかしわたしの足は、恐怖で凍り付いたように動きません。
あと三メートルかというところ。そこでわたしは、必死の抵抗とばかりに目を瞑ります。
もちろん、そんなもので攻撃を回避出来るはずはありません。
がっ。
何かがぶつかりあう音が聞こえます。そのあと、沈黙。
わたしは恐る恐る目を開きます。
その光景に驚きました。
岡崎くんがわたしの盾になって、真堂くんの一撃を受け止めていたのです。
「た、たくみちゃんには、ゆ、指一本ふれさせない……」
「ひっ」
後ろからでは解りませんが、多分岡崎くんは、凄い表情をしていたのだと思います。
真堂くんが射竦められるほど。
「ちっ、こ、これで終わったと思うなよっ! 覚えておけ!」
負け犬の捨てぜりふを吐き捨て、真堂くんは去っていきました。
「ああ……よかった」
そういって、柔らかい目でわたしを見た後、岡崎くんは前へ倒れ伏しました。
614:名無しのオプ
06/08/20 01:23:14 yFQCfD9Z
わくわく。
北山は人形持ったミステリアスな雰囲気?(w
615:名無しのオプ
06/08/20 08:37:48 /edDLofj
誤字大杉
616:デブ・ノート
06/08/20 17:33:40 cm1XVeDt
>>615 一応、名前はすこしぼかした。
「ん……」
岡崎くんはおもむろにまぶたを開きました。空は赤く染まっています。もう日が暮れそうです。
「あれっ……俺、一体どうしたんだっけ」
身を起こしながら、ひとりごとのようにそう呟きます。
「やーっと起きた。まったくもう、無茶して」
わたしはすこし怒ったような口調で返しました。でも本当はこころの中が、熱かったのです。
どうしてでしょう。
「ああ……そうか。たしか真堂くんにやられて……ごめん」
「なんで岡崎くんが謝るの」
わたしが、わたしが出て行かなかったら、気絶しないですんだのに。
「いいんだ……もし、きみがあの時通りかかってくれなかったら、ぼくは彼に、
尻の毛までむしられていただろう」
「……」
「お互い様さ」
そのときです。
「あーーーーっ!!! ふたりともこんなところで! 何? 熱愛発覚!?」
「明日の記事はこれで決まりですね」
「わたしの……アサグレーが……啼いている……」
嵩里さんと嵩田くんと北山さんです。まったくもって意味不明な取り合わせですが、ひとにはそ
れぞれの因果関係があるのでしょう。
嵩里さんは男勝りのやお○っ子で、嵩田くんは几帳面な優等生タイプ。どこか委員長に通じるものがあります。
北山さんは……何でしょう? 常時ダブ(エ)ストン人形片手に、校内を徘徊しています。ダブ(エ)ストン人形
というのは、どこかの島のおみやげだそうです。それぐらい大きいものは珍しく、いまは縮小版しか売られていないそうです。
「おお……アサグレー……」
「皆さん、どうしたんです?」岡崎くんが訊ねました。
「おっ、新入生君。初めまして」嵩里さんは顔をのぞき込みます。
「きみもいい顔してるねうんいい素材だふふふわたしはいつもおもうけどこの学校に足りないのはビジュアル性なんだでもきみが入学してくれたお陰でその面もいずれ解消され……」
617:デブ・ノート
06/08/20 17:38:34 cm1XVeDt
自分の世界にサイコダイブしたようなので、代わりに嵩田くんが説明します。
「うん……北山さんが、急にアサグレーが啼きだしたって騒いで、無理やりぴっぱってこられたんだ」
「アザグレーが……失恋したって……」
アサグレーがわたしを気に入っていたということは、前北山さんから聞きましたが、
……って、え? なんで? なんでわたしたちの居場所が分かったの?
意味不明です。
「アサグレーは……生きてるの……」
やっぱり意味不明なので、スルーしました。
「ま、とりあえず」わたしは仕切り直します。
「岡崎くんとは、なんでもないから!」
「ま、そうだろうね」
「ちぇっ」
「あ、あ、あ……アサグレー……よかったね……」
しばらくして三人は引き上げました。
また、二人っきりになります。
胸が高鳴ります。わたしは、嘘つきです。
618:デブ・ノート
06/08/20 21:30:51 cm1XVeDt
空はいっそう赤く濃く移り変わっていきます。
「じゃ、俺達もかえろっか」
傷も癒えたのか、岡崎くんは難なく立ち上がります。
どくんどくん、どくんどくん。
心臓が高鳴ります。
このままではいけない。そう思いました。
「どうした?」
暮れかけた夕日を背負い、わたしの顔をうかがいます。
どくん。……ああ。
いま、解りました。わたしの高揚感の正体。それは、
―恋です。
「先にもどっとくよ」
後ろを振り返ります。
歩き出します。
ドアのところまでいきました。
「あのっ!」
のどまで出かかった気持ち。それは単純な一言です。
岡崎くんは、振り返りました。
ひとめぼれです。そうののしられても結構でした。ですが彼は、わたしを全身で守ってくれました。
酔ってしまわない方がどうかしています。
「好きですっ!」
619:名無しのオプ
06/08/20 23:55:02 a3GH/ySw
早っ!!
620:名無しのオプ
06/08/21 01:46:52 sYR27r6Q
展開早ッ!
で、ここでお約束の「ちょっとまったー」のせりふに期待
621:デブ・ノート
06/08/21 16:30:20 VCAn3Kde
永遠とも思えるような長い沈黙。
風がゆっくりとわたしたちの間を通っていきました。
岡崎くんの顔に影が落ちています。
「……ごめん」
重々しく言葉を紡ぎます。
一瞬わたしは、彼の言ったことが理解できませんでした。
「えっ!?」
「俺達は……付き合えない」
頭を鈍器のような物で殴られたような衝撃を受けました。
「ど……どうしてっ! わたしのこと、嫌いなの!?」
「いや、嫌いではないけど……」
じゃあ何だというのでしょう。
もしかして、すでに恋人がいるのでしょうか?
「おれたち、男じゃん」
その一言で、世界は崩壊しました。
622:デブ・ノート
06/08/21 16:52:40 VCAn3Kde
そのときだった。
ふたりの立っていた屋上のコンクリートが、歪なヒビを表面に描く。
校舎が瓦解していた。それだけではない。
夕日も、とおくの背景さえも、捩れて崩れ落ちていく。
ドドドドドドドドドド。
そして―彼ら三十三人は、ラブ※・ノートの能力【ラブコメ・ザ・ワールド】から目を覚ました。
「うう……ヘンな夢を見た、気がする」
嵩田は教室の机に座っていった。仲間たちもそれぞれ気分が悪そうだ。
「すごく気分が悪い……同性から告白されたような……」
「はっ……夢だったの!? もうすこし見ていたかったのに。とくに(以下略)」
「ぼくも……ちょっとしか出でいなかったのに、すごくキャラが立ってたきがする」
「べつにふつうのゆめだったよな。石崎」「ああ、くる美」
「森もいつもとかわりませんが……おや、霧舎くんが」
霧舎はノートを片手に白目をむいていた。口からは泡が吹き出ている。
しかしそれよりも、
「なんで、こいつセーラー服着てんだ?」ピチピチのセーラー服に身を包んていた。
ラブ※・ノート 能力名【ラブコメ・ザ・ワールド】(セカイ系)
ノートにラブコメの要素と登場人物を書くことによって、書いた人物中心の
ラブコメを展開することかできる。
なお、ラブコメの矛盾を指摘されると、その世界は崩壊する。
「なるほど、そういうことか」
すべてを知った朝暮は、ひとり呟いた。
「はぁ……大変なことになりそうだ」
つづく。
623:デブ・ノート
06/08/21 16:56:59 VCAn3Kde
遅いと思うけど、一応。
F・ノート 能力名【すべてが○になる】(セカイ系)
( )のあいだに単語を入れると、世界がその通りになる。そのまんま。
もしもボックスのリセット出来ない版。
効果は一回のみ。
624:名無しのオプ
06/08/27 21:13:31 RnRAsC5O
キャラの名前が違うのってわざと?
625:名無しのオプ
06/08/27 21:18:16 J5ZLwGQb
ワザとって書いてあるじゃん
数レス前の文章も読めないの?
626:名無しのオプ
06/08/28 13:44:44 us6qhiLX
ああ、ごめん。
霧舎のノートの世界だけのことだと思ってたから
ノートの効果が終わった後も名前違ってるのが気になって。
627:名無しのオプ
06/08/29 01:59:51 6c65FnE3
それはみんなが今まで同じ夢を見てましたよとか
今までのは全て夢ですよという示唆だと思うけど。
まぁ職人さんのお遊びだよね。
628:デブ・ノート
06/08/30 20:49:07 7eOqz/P1
新堂は、横たわり泡を吹いている霧舎に近寄った。教室に人はほとんどいない。霧舎は放置されたのだ。
「あれは、本当に夢なのか……」
自分が新入生に負けたことが悔しかったのだ。たとえ夢でも。
見ると霧舎は、黒いノートを抱えている。【ラブ※・ノート】そう、文字が印刷されていた。
新堂はそれを引き抜き、表紙をめくる。
「こ……これはッ!?」
新堂はすべて理解した。あの奇妙な世界の理由を。
霧舎の顔に目をやる。そして蹴りを入れた。ぐぅ……霧舎は唸っただけで、目は覚まさない。
「しかし本当に」ポケットから紙の束を取り出す。「効果があるのか……」
【領収書】それはまぎれもなく、新堂の心を反映したものだった。
「とっといて、よかったぜ」
同時刻、地下牢前。
津村は隅っこでずっと、絶望の言葉をはき続けていた。
「僕は津山じゃないやい僕は津山じゃないやい僕は津山じゃないやい僕は津山じゃないやい僕は津山じゃないやい僕は津山じゃないやい僕は津山じゃないやい僕は津山じゃないやい」
蘇部までも、津山と呼ぶ―それは操られたことよりも、数千倍重い落胆だった。
「僕は津山じゃないやい僕は津山じゃないやい僕は津山じゃないやい僕は津山じゃないやい僕は津山じゃないやい僕は津山じゃないやい僕は津山じゃないやい―ん?」
それはノートだった。闇よりも深い黒色のノート。
「ツムラ・ノート!」
津村の瞳から、一筋の涙がこぼれ落ちた。
629:デブ・ノート
06/08/30 21:14:51 7eOqz/P1
津村は走り出した。感激のあまり、自我の暴走を止めることができなかったのだ。
どかっ。
津村の暴走は衝突して止まった。硬い筋肉質の何かに。
「ん? 津山……」低く渋い声。中島だ。
「どうしたんですか。津山くん?」まわりには他にも人がいた。
「津山くん。いままでどこに」
「津山じゃねえッ!」突然の怒声。
「え……?」
「おれは」津村の背後から邪気がただよう。「津山だッッ!!!」
その場の全員に緊張が走る。しかしそれは稲妻のように衝撃的だったため、緊張が解けるのも速かった。
「頭打ったのか? 津山……」石崎の呆けた問い。
津村は返さず、ノートに何かを書き込んだ。その途端、
「うぐっ……! うううううううううううううううう」
石崎の余裕が崩れる。苦悶に満ちた表情。
「ふふ……」
「な、何をしたッ!」
「音を、」
「えっ!?」
「音を、止めてくれーーーエーーーーー!!!」
『僕は津山じゃないやい僕は津山じゃないやい僕は津山じゃないやい僕は津山じゃないやい僕は津山じゃないやい僕は津山じゃないやい僕は津山じゃないやい僕は津山じゃないやい僕は津山じゃないやい僕は津山じゃないやい僕は津山じゃないやい僕は津山じゃないやい』
石崎の脳に、直接響き渡るノイズ。それは救いを求める声のようでもあった。
「これがッ、おれの能力【ツムーラ】!!」
「能力!? え? なんのこと!?」
皆は考え込んだ。
「どうでもいいっ、お前らもくらえええええええ!」
「うるさいですね。〝津村〟くん」
森だった。津村は他人に津村といわれることが稀なため、
「はうっ」
といって倒れた。寝顔は安らかだった。
630:デブ・ノート
06/09/06 21:19:51 NpDY6COO
「―さて、話をととのえましょうか」
森が口火を切った。
この津村の発狂に、皆が戸惑い、ひとりは被害を被った。
それは―
「このノートが関係しているのではないでしょうか?」
氷川は津村の胸に抱かれたノートを引きずり出す。
論理の氷川らしくない物言いだ。
「たしかに、それでしか説明出来ない……」
北山も同意した。
物理の北山らしくない物言いだ。
そのとき、再びNという男が現れた。腕にはノートパソコンを持っている。
『セリョ(……そうか、犯人はこのノートで脂なせたに違いない)』
「御た……いやLもその通りといっています」
「なんてこった……じゃあもしかして!」
『リュスイ!(デスノっぽい!)』
Nは難しい顔をした後、
「……蘇部くんは冤罪が掛けられている可能性があります……Lが」
と訳した。
「そうですか……では、持ち物検査を行いましょう」
森が提案した。
「えっ!?」佐藤は思わず声を漏らす。
と、皆の目が一斉に佐藤へ集まる。
「またまたー佐藤は学校に持って来ちゃいけないもんを持ってきてるんだな。あとでこの石崎に渡すように」
「それはおまえだ」
佐藤は、自分が昔つくったオタク系というイメージと、石崎の性格に感謝した。
しかし、持ち物検査という事実は変わらず、どうしようかと悩んだ。
くそっ……ここで見つかるわけには……!
「校内放送で皆さんに呼びかけを……」
そのとき、スピーカーからだみ声が鳴り響いた。
『岡崎、ででこいやぁッ!!』新堂の、雄叫びだった。
631:名無しのオプ
06/09/06 21:24:13 WPs9T0Ao
【オカルト/薬】ネットでゾンビパウダー販売した男(25)を薬事法違反で逮捕【ゾンビ願望】
スレリンク(siberia板)
632:名無しのオプ
06/09/26 19:34:48 TuwDyGSr
保守
633:名無しのオプ
06/10/03 17:13:29 Q7ul0L7f
デスノートアニメ放送記念age
634:名無しのオプ
06/10/27 21:25:10 OtIHiv0L
保守
635:名無しのオブ
06/11/05 18:01:57 JEiYT4tu
関田は自分の部屋、『ヴィッキーの隠れ家』にいた。(引越しをしたので、一時期訪れるものがいなかったのだが、それはまた別の話)
関田「なんだ、この四つの枠で区切られたノートは……」
真っ白な紙の中央で、十字を描くように線が引かれたノートを見て、関田はつぶやいた。
朝刊を取りにいくとき、ポストに入っていたのである。
訝しげにめくっていると、突然、一番初めのページが仄かな光に包まれた。
関田「!?」
関田は驚き、咄嗟にノートから手を離す。その拍子に紙がめくれ、一番初めのページに戻る。
まるで、不思議な力が働いたかのように。
関田は恐る恐る床に放り出されたノートを覗く。
636:名無しのオブ
06/11/05 18:14:45 JEiYT4tu
関田「……!」
必要最低限に簡略化された絵。
小さな吹き出しに収められた台詞。
それは、まぎれもなく四コマだった。
一コマ目
?「わーいわーいダイヤモンドにエメラルドにルビーにトルコ石だー」
二コマ目
?「貴様か****!」
?「ひーごめんなさい」
三コマ目
?「オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラァっ!!」
四コマ目
《中央に、楕円の図形が描かれている》
関田「?」
関田は眉をしかめた。最後の図形、それがストーリーと繋がらないからだ。
関田(それとも、こういうものなのだろうか……シュルレアリズムと四コマを融合した、漫画の新しい形……? 今度委員長に訊いてみよう)
とりあえず関田は、不気味だったが、なぜかそうしなければいけないかのような気がして、ノートを鞄に入れた。
部屋を出る。
637:名無しのオブ
06/11/05 18:36:37 JEiYT4tu
秋月はやたら大きな岩の上に座っていた。
上機嫌である。
秋月「わーいわーいダイヤモンドにエメラルドにルビーにトルコ石だー」
いつの間にか自分の資料に紛れ込んでいたノート。
自分のじゃないなと思いながら、眺めているうち、背表紙に《使い方》と称された項が設けられているのに気がついた。
《このノートは、あなたの持っている石を他の石に変えるノートです》
秋月「ほんとに!?」
そこで本気にするあたりが秋月らしい。
秋月はノートに自分の手の届かない石、それも頭に《宝》の文字がつく石を、自分の持っている川原で拾った丸い石や、露店でつかまされたレプリカなどと交換していった。
そして、今に至る。
ブルルルルルルルルルル。
放送室を出たばかりの新堂の携帯が震えた。いつもは『子犬のワルツ』に設定してあるのだが、イメージの手前、それは自分が犬と一人きりの時と限定している。
着信は自分がオーナーとなっている宝石店からだった。
新堂「……なんだ。俺は今忙しいんだ」
社長「お、お、お、オーナー! それどころじゃないんです! し、品物が!」
新堂「宝石がどうかしたか」
社長「宝石がっ、き、消えたんです!」
新堂「……なにィ!」
新堂はその詳細を、慌てふためく社長から聞き出した。装飾品はそのままで、宝石だけが消えたという。
新堂「今日はとことんついてねえらしいな」
頭痛の種が、また増えた。
638:名無しのオプ
06/11/12 23:55:56 8JLCQFlE
職人さん待ってたよ!
それにしても今回の新堂は踏んだり蹴ったりだなw
639:名無しのオブ
06/11/15 19:04:28 qiQrz0LT
>>638
いろいろ事情があって……スマソ。
640:名無しのオブ
06/11/15 19:22:55 qiQrz0LT
関田は秋月の様子を、遠くからうかがっていた。
関田「間違いない……秋月さんはこれから、私刑にかけられる……」
そのときである。
新堂「……」
新堂が関田と同じ方向を向いていた。なぜ関田にそれがわかったのかというと、
―なんて禍々しい殺気。
目には、『忘れ雪』や『僕の行く道』を書いた者と同一人物かと疑ってしまうほどの殺気が横溢している。
新堂「どうやったかしらんが……取り合えず」
―にしてやる。
殆ど独り言に近かったその言葉は、新堂の怒りを如実に表していた。
秋月「そうだ! 近々宝石店を開こう! 店名は……」
風桜堂が良いかな……その呟きは発せられなかったが、関田の耳にはそう響いた。
新堂が怒りをこめた拳を、秋月に遣ったのである。
秋月「―……ッ!!!」
641:名無しのオブ
06/11/15 19:45:51 qiQrz0LT
新堂「貴様か秋月!」
秋月「はぁっ……はっ、ご、ごめんなさい!」
秋月は新堂の突然の攻撃に戸惑う。しかし痛みは先行していく。秋月はとりあえず謝った。
恐怖していた。関田は恐怖していた。
ノートに書かれたことが現実となる。そして、それを当たり前の現象として受け止めていた自分に。
関田「いったい……何なんだ……」
もしも四コマのとおりに事が運ぶなら、この後秋月は嬲られ、そして、
―楕円……?
中島「これは新堂! どういうことか説明してもらおうか!」
騒ぎを知った中島が、駆けつけてきた。
学園で新堂を相手できるのは彼ぐらいだろう。
中島「拳は、無下に人を攻撃するものではない! 己と、己の大切な人を守るため……」
新堂「うるせぇ。うるせぇよ……!」
新堂はポケットからノートを取り出した。
新堂「あ? 確か中島……お前は俺に十万の借金があったよな」
中島「そ……それが! どうした!」
突然の話の切り替えに、うろたえる。
新堂「お前は俺の奴隷だ。―【領収書】ッ!」
用紙に中島の名前を書き、それを千切る。
中島「うっ……」
関田「……?」
関田と、昏睡から醒めたばかりの秋月は、中島の様子を見た。
―【領収書】……?
642:名無しのオブ
06/11/15 19:48:45 qiQrz0LT
丁度その頃。
高里「ハッ……奴隷っ!?」
高田「どうかしました?」
高里「いえ……」
643:名無しのオブ
06/11/15 21:58:40 qiQrz0LT
中島「……ふふ」
中島の瞳は、妖しい光をたたえ、輝く。
まるで―操られたかのように。
新堂「俺は今から、新入生をしめてくる。だから、代わりにお前が―お前が秋月から石を取り返すんだ」
中島「イエス……マイ、ボス」
ぐるん、とロボットのような動きで腰をひねり、秋月を見下げる。
秋月「う……」
襟首をつかみ、高くかかげる。
新堂「頼んだぜ」
新堂はそういい残し、去った。
暴虐の時間が、始まる。
関田「はっ、はぁっ、はっ、はぁっ……」
関田は逃げた。中島に狂気を感じ、新堂に悪意を感じ、この不可解な出来事に恐怖を感じたのだ。
ひざをつく。
関田「……何が、何が起こっているんだよ!」
その叫びは、秋月を見捨てた負け犬の遠吠えだった。それがこのいいようもない焦燥を煽り立てる。
「なるほどねぇ」
気の抜けたような声。それが、関田の頭上から降ってきた。
「彼も、我々と同類のようですな」
正反対にかしこまった声。どうやら、二人連れらしい。
顔を上げる。
そこにいたのは―
浅暮と、積木だった。
644:名無しのオプ
06/11/16 00:54:54 6s/iQRLh
wktk
645:名無しのオブ
06/11/18 16:52:00 CGdafi3d
秋月は中島に殴られた。宙を舞う秋月。ポケットから宝石が零れ落ちる。
中島「……みつけた」
散った宝石が地に触れる前に、中島はすべて捕獲した。
中島「これで、全部か?」
秋月「う……」
怪我を増やすか、宝石を返すか―天秤にかけた。
これ以上長引かせても、結果は変わらない。
宝石は、もう諦めるしかないのだ。
それだけ、戦闘能力の差がある。
中島が一歩前に出る。
秋月「ま、まって!」
秋月はポケットの底に入っていた宝石の数々―エメラルドやオパールやトルコ石―を、中島に差し出した。
秋月「ほらっ、これで全部だから!」
中島「……」
無言で、それを奪うように受け取る。
秋月「じゃ、じゃあ僕これで……」
中島「……まだだ」
秋月「―え?」
その瞬間、中島は間合いをつめ―月長石を施したネックレスを引き千切った。
秋月「―っ!」
次は―紅玉だ。
中島はいった。
646:名無しのオプ
06/11/19 23:45:00 2ALAt92G
なぜ毎回あげるのか
647:名無しのオプ
06/11/20 01:55:12 l4zYYbKO
645じゃないけど下がっていたらスレが更新されても気付かない人がいるからじゃないか?
ただでさえ閑古鳥の鳴いているようなスレなんだから
というわけでage
648:名無しのオプ
06/12/12 21:10:22 3OFw5mWi
保守
649:名無しのオプ
06/12/22 01:21:13 r2uvGogp
保守あげ
650:名無しのオプ
06/12/24 13:30:45 dYVMc8lL
関田は、ふたりに手を引かれ、秋月と中島が戦闘―正確に言えば一方的な暴力だが―している場所に戻った。
関田「……あの、ぼぼっ、ぼぼくは……」
浅暮は立ち止まる。
浅暮「『助けられるほど力がない。だから逃げ出した』……ってか?」
関田「!」
積木「そんなことで、……おれたちはお前を軽蔑しない」
積木は振り返って関田を見た。
浅暮「ああ。もし俺がお前の立場たっだら、同じことをしてだだろーよ」
関田「じゃあ……何を!」
浅暮 積木「見るんだ」
関田「……え?」
浅暮「見て、全てを理解しろ」
積木は遠く、ふたりの戦いを眺めた。
関田もそれにつられる。秋月が、まるでサンドバックのように殴り込まれている。
血塗れの彼を―見ろ?
積木「お前も、おれたちと同じ―メタ(超)能力を使う者だ」
651:名無しのオプ
06/12/24 13:39:26 dYVMc8lL
秋月は満身創痍だった。全身が激痛で構成されているかのような感覚。
……中島君は……操られている……
紅玉は、辛うじて奪われていない。
そう思っている間にも、新たな傷が形作られる。
……仕方ない……あれをするしか……
そのとき、中島の顎を砕く強烈なアッパーが、秋月に入った。
秋月の身体は宙を舞う。
中島から三メートルほど離れた位置に落下する。
中島「これで、終わりだ……」
助走をつけ、拳を固める。
だが秋月はそれを避ける様子もなく―ノートを開きペンを走らせた。
中島「……?」
そしてすっくと立ち上がり、紅玉を―頭上に放り投げた。
構わず中島は秋月に迫り―拳を腹部に到達させた瞬間。
高密度の質量が、ふたりをめがけて落下した。
652:名無しのオプ
06/12/24 14:09:49 dYVMc8lL
関田は見た。それは一瞬の出来事だった。
頭上にはなった紅玉が―巨大な岩石に変わったのを。
あれは確か……秋月が座っていた、岩。
その場所には、紅玉が転がっている。
まさか……! 関田は思い至った。
彼は、石と石を交換する能力を―持っている、のか?
自分のこの、妙な能力と同じように。
時間が緩慢に感じられる。
と、偶然秋月と目があった。秋月は、「ああ……関田君」といったように見えた。
さよなら。
痣だらけの顔を感じさせないような、笑顔。
関田は何かをいおうとしたが、声が出なかった。
そうこうしているうち、岩石はふたりを飲み込み、落下した。
ズシ……ン。
重厚な響きを放ち、岩石は砂埃を舞い上げ、地上へと帰還した。
関田「あ……秋月―――――ッ!!!!」
653:名無しのオプ
06/12/25 13:42:21 nDsn05cm
メフィ学のどこか。
黒田「そういえば、新入生が来るらしいな」
石崎「新入生! も、もしや女子高せ……」
回復したての石崎の頭を、乾が容赦なく叩いた。
乾 「なんでや!」
石崎 黒田「!」
乾はしばらくして我に返ったように、
乾 「あ、あれ? いま、俺何かした?」
石崎「い、いや別に」黒田の方を向く。
石崎(いま、関西弁で話さなかったか?)
黒田(ああ、確かに。どうしたんだ一体)
乾 「どうかした?」
石崎「あ、い、いやぁーそれにしても、新入生は女性だったらいいなぁ」
黒田「比率がやばいもんな。どこの男子校だよ……って」
? 「リュースイ!(心配には及ばぬ!)」
石崎 黒田 乾「!?」
三人は照らし合わせたように後ろを振り向いた。
そこには、探偵のLと助手らしきN……の姿があった。
黒田「りゅ、いやLさん……どうも」
L 「セイ(こちらこそ)」
石崎「おい流水さん、心配に及ばないって、どういうことだよ」
L 「イン……(それは……)」
Lはタイミングを計り、こういった。
L 「セ(『古野まほろ』が男だということは有り得ないからだ)」
石崎 黒田「な、なんだってーーーーーー!!!!」
乾とNは、ふたりが通訳なしで流水の言葉を理解していることに、突っ込むべきかを決めかねていた。
654:名無しのオプ
06/12/25 14:00:04 nDsn05cm
石崎「だが、確証はあるんだろうな」
途端にまじめな顔つきになり、Lを問いただす。
L 「セリョースイスイインリュースイ(勿論)」
黒田「教えてくれ」
普段の五倍以上の真剣な表情に、乾は、やはり自分は突っ込むべきでないと諦めた。
どうせしょうもないことだろう。
やれやれ……と肩をすくめるNと、他愛のない世間話をすることにした。
L 「リ(まず、私が着目した場所からお教えしましょう)」
石崎「それは?」
L 「ュ(それは―名前です)」
黒田「名前?」
L 「ー(そう、名前です。……ところであなた方は、男性の方を敬称で呼ぶとき、何といいますか?)」
石崎「氏?」
L 「ス(では、『古野まほろ』を男だと仮定してみてください)」
黒田「古野まほろ、氏。……まさかっ! まほろ氏、まほろし、まぼろし!」
L 「イ(そう、男のまほろ氏は、幻……つまり幻想であると)」
石崎 黒田「―――――!!!!!」
655:名無しのオプ
06/12/30 14:50:36 Qpg2+Hbw
職人さんGJです
まほろちゃん今度こそ1月に出版されるといいな…
656:名無しのオプ
07/01/21 20:35:11 M0uzHfJf
>>655
いま二百ページぐらいまで読んだ。結構ルビがきつい……
男っぽいね。
舞城は激憤していた。蘇部に対して、鉄が煮えたぎるような怒りを覚えていた。
舞城(奴は……俺が……絶対……殺す……)
怪しく黒い光を放つ舞城は、まるで操られたかのようだった。
蘇部、蘇部、蘇部、蘇部、蘇部……
あの幼くあどけない顔が、脳内で悪魔のごとく形相に変貌している。
舞城(蘇部……あのトンカツ野郎……殊能をあんな目に合わせやがって)
長い脚がドラム缶を薙いだ。八つ当たりだった。ドッというこもった音を立て、ドラム缶は思った以上に飛ばなかった。
舞城「……?」
中から、脳内でウォンデッドマークの点滅する男が転がり出た。
蘇部「……ほえ、もう朝?」
寝ぼけ眼を擦る彼は、薄汚れてはいるものの、紛れもない蘇部だった。
舞城「……久しぶりやな」
舞嬢は悪魔のような笑みを蘇部に送った。
蘇部「あ、舞城くん! 久しぶ―」
蘇部が無邪気に応答したその瞬間、舞城の拳が蘇部の頬を捉えた。
赤黒い液体と共に、蘇部の身体は宙を舞った。
657:名無しのオプ
07/02/12 10:59:44 rKwB+75X
age
658:名無しのオプ
07/02/12 15:16:20 7irmuJnL
まほろ「はふぅ」
659:名無しのオプ
07/02/12 19:28:17 rBZbWjK6
なんかデブ・ノートがスマスマで……
660:名無しのオプ
07/02/28 01:54:25 nqOdEwlX
保守
661:名無しのオプ
07/03/03 15:49:32 bHfX0qr5
メフィ校の校門前に、ひとりの人物が立っていた。
?「はふぅ……はふぅ……うげらぼあ! いや、ぐげらぼあ! かな。―うぷ」
その人物は角笛(ホルン)片手に校舎を見上げる。
?「記念すべきボクのデヴューに乙女座のテーゼも祝福するだろう」
愛用の角笛(ホルン)で悲しげな旋律を奏でる。
彼―古野まほろ(13)は門を潜った。
これから起こるであろう波乱に、足を踏み入れた。
662:名無しのオプ
07/03/03 20:23:51 tHURBbcU
まほろたんきたあああああぁぁぁぁあぁあ
663:名無しのオプ
07/03/07 00:12:50 yRWWRZI6
ショタキャラktkr
664:名無しのオプ
07/03/07 11:08:35 Ap7OyLPy
舞嬢が蹴り上げたのはとんかつだった。血のように見えたのは肉汁。
舞城「!?」
眉をしかめる。
そのとき、背後で声が。
蘇部「かかったね」
にやりと笑っている蘇部の顔が、舞城の脳裏に浮かんだ。
ソブ・ノート。
能力。
ミステリーでは禁じられた六つの罪をとんかつによって再現すること。
彼がいま使ったのは『双子』。牢屋を脱出した能力は『催眠』。
ただし一度使った《罪》は二度と使用することが出来ない。
蘇部(ごめん、舞城くん。でもぼくはあやまりたいんだ! 殊能くんに!)
そのためには、殊能の病室まで行かなければならない。
蘇部「うわぁぁああぁぁぁぁぁぁ!!!」
蘇部は舞城に向かって突進した。
665:名無しのオプ
07/03/07 11:13:18 Ap7OyLPy
風が砂埃を舞い上げた。
蘇部はふるえながら、目を瞑り、手応えを噛み締めていた。
砂埃が消え、蘇部はゆっくりと瞼を開く。
そこには、黒い笑みをたたえた舞城の姿があった。
舞城「やるやないかい」
蘇部「え!?」
666:名無しのオプ
07/03/07 11:20:39 Ap7OyLPy
舞城は、『熊』になっていた。
舞城「あぶねえあぶねえ、まさか手前がトラップを仕掛けてくるなんてな。予想つかなかったぜ」
蘇部「そんな……どうして」
舞城は驚愕した蘇部を無視して続ける。
舞城「そこまでして自分、逃げていたいんかい」
が、そこで舞城の声の質がガラリと変わる。
舞城「人ォ傷つけといて、調子こいてんじゃねぇ!!!」
舞城は跳躍した。まるで人間とは思えない脚力で。
667:名無しのオプ
07/03/07 11:34:08 Ap7OyLPy
クマ・ノート。
そのノートに書かれた者は熊になる。
熊……といってもあのアニメのキャラクターのように穏和な性格ではない。
姿こそ、今の状態の舞城は、熊の着ぐるみに身を包んでいるが、実際は。
舞城「おらおらおらぁッ!!!」
ひとつひとつが強大な力を持つ拳。その連打。
蘇部は必死に避けるも、何発かは被弾してしまう。
舞城の攻撃に追いつけなかった。
舞城のスタミナが切れるのが早いか、
蘇部が蓄積されたダメージにより倒されてしまうか、
その答は一目瞭然だった。
蘇部(ここで手を打たないと……!)
かすれていく意識の中、蘇部はそう思った。
668:名無しのオプ
07/03/21 14:54:49 TwkmlVsb
頑張れ蘇部たん保守
669:名無しのオプ
07/03/21 16:21:32 RFB4EJ6z
メフィ校の外。
ひとりの人物が、薄暗い部屋の中で項垂れていた。
?(本当に、良かったんだろうか……)
その人物は自問を繰り返す。
?(あの少年をデヴューさせてしまって……)
頭を上げる。
部屋に差し込むか細い光によって、その遺影は輝きを帯びていた。
?(宇山さん……!)
新本格の父は、その問いにただただ微笑むばかりだった。
670:名無しのオプ
07/03/21 16:37:20 RFB4EJ6z
古野は校内を歩いていた。
古野「はふう。おかしいなあ……誰もいないなんて……
職員室は雉も啼かないありさまだったし」
愛用のホルンに目を落とす。金色のボディは彼の顔を映し出した。
古野「まるで学校自体が休学しているみたいだよ……
もしかして彼らも、寂しがりの僕が行きそうなところを、探しているのかな」
だったら行き違いになってるかも……!
おーーーーーい! おーーーーーい!!!
うげらぼあ! ぐげらぼあ! はふう! ぐぷう! ―うぷ! ……」
古野は廊下を見回す。しんとした空気だけが返ってきた。
古野「…………」
なんとなく窓の外を見た。
古野「……!」
熊の着ぐるみが、ひとりの男を嬲っていた。
671:名無しのオプ
07/03/28 02:47:49 R4NrHL5a
まほろタンまだ読んでないんだけど面白い?地雷?
672:名無しのオプ
07/03/29 21:03:21 eQfxbLM9
うん地雷
673:名無しのオプ
07/04/08 22:30:00 AQ306ZOG
ユヤタン結婚だって
674:名無しのオプ
07/04/10 01:14:30 unEHHMxf
マジか。ユヤタンおめでとう。
675:名無しのオプ
07/04/19 08:08:37 ltr3T1yn
保守
676:名無しのオプ
07/05/07 01:49:56 vJr5RGbI
保守
677:名無しのオプ
07/05/08 15:59:22 w/m2sKRj
っと、聞きたいんだが……続けたほうがいいか?デスノ編
678:名無しのオプ
07/05/10 18:12:11 jnyPx8c0
ぜひお願いします
まほろたんいいキャラだなぁw続き気になる
679:名無しのオプ
07/05/11 16:55:35 nCOoOX7X
おk
見ている人がいてよかった……
じゃなきゃだだの自慰行為だから(泣
680:名無しのオプ
07/05/12 17:19:40 vYHyech5
佐藤は今後の身の振り方について迷っていた。
佐藤(もう僕、結婚したし……妹萌えとかアニメとか、そういったものは、卒業しなきゃ……!)
そう、これから一家の大黒柱としてやって行くには、そういういかがわしいものを捨てなければならない。
完全に、完璧に、きっばりと、きっちりと、けじめをつけ……
佐藤(ん?)
目の前を横切る幼い影。
古野「はふぅ」
あれは―
佐藤「どきゅん!!!」
佐藤の心臓が、高鳴った。
681:名無しのオプ
07/05/13 01:12:57 Fi2l0rBF
「はふぅ」と「どきゅん」の文字が一緒に見えて「はきゅん」に見えた。
眼科逝ってくる
682:名無しのオプ
07/05/15 14:34:57 6Ng5CrKH
蘇部は、なおも嬲られ続けていた。
蘇部(ぐぅ……)
徐々に薄れていく意識のなかで、ひとりの青年の顔が、目の前に浮かんだ。
蘇部(……殊能、くん?)
殊能はまばゆい光をまといながら、蘇部に微笑んでいた。
自分を苦しめたものにできる、微笑みではなかった。
蘇部(そうだ、ぼくは行かなきゃいけない。殊能君の、ところへ!)
蘇部「ソブ・ノーーーーーーート!!」
舞城「!?」
683:名無しのオプ
07/05/15 14:38:51 6Ng5CrKH
舞城は眉をひそめ攻撃の手をゆるめた。
彼の能力は、なにやらひとつではないらしい。
それは津山を突破したときと、さきほどの擬態からでも見てとれる。
一体何が起こるのか。
舞城は、しかしながらぶるりと震えた。
武者震いだった。
684:名無しのオプ
07/05/15 14:45:13 6Ng5CrKH
突然、舞城と蘇部の間に、ひとりの人物が現れた。
辻村「ここ、は。校舎の、裏? 舞城、さん。そし、て」
振り向き、
辻村「蘇部、さん?」
といった。
呼ばれたふたりは、呆然として辻村を見つめた。
蘇部も、何が起こったのか、良く理解していなかった。
ソブ・ノート、ミステリ界の第三の大罪。
脈絡のない共犯者。
伏線さえあれば一応納得できるが、突然、犯人はふたり―という設定にする。
大罪である。
685:名無しのオプ
07/05/15 14:58:42 6Ng5CrKH
辻村「えと、あの、その……」
無表情だったが、ふたりの顔を見比べる様子から、自身も狼狽えていることがわかる。
辻村「けんかは、よくない、です」
取りあえず、というふうにそういった。
蘇部の負傷具合から、それを察知したのだろう。
舞城は、次第に驚きが薄れていったようで、辻村に、
舞城「どかんかアホ!!!」
といった。
蘇部「ひぃっ……」
686:名無しのオプ
07/05/16 10:23:16 jmE24sIO
職人さんGJ!
ソブ・ノートの残りの三つの能力が気になる。
頑張れ蘇部、生きて殊能の元にたどりつけ。
687:名無しのオプ
07/05/27 20:58:03 doINQel4
辻村「ここ、は、わたしに、任せて、ください」
蘇部「えっ!?」
舞城「なにいうとんや。どかんなら、巻き添えくろても知らんからな!」
舞城は手元のノートにペンを走らせる。
―クマ・ノート!!!!
688:名無しのオプ
07/05/27 21:00:37 doINQel4
何も、起こらなかった。
舞城「何ぃッ!」
もう一度、【自分の名前】を記入する。
起こらない。
舞城「ど……どうなっとるんや!」
舞城の表情に焦りが浮かぶ。
辻村「けんかは、だめ、です……」
689:名無しのオプ
07/05/27 21:09:24 doINQel4
関田「どういうことなんです?」
メタで飛んできた関田は、同じくメタ使いである浅暮と積木に訊いた。
積木「>>557ということさ」
浅暮「つまり今頃、福井県在住、舞城家の大黒柱である舞城玉太郎が、職場でクマになっているということさ」
関田「そ、それじゃあ……」
ふたりは同時に頷き、いった。
積木、浅暮「舞城に、勝ち目はない」
690:名無しのオプ
07/05/27 21:14:41 doINQel4
一方その頃―
N「そろそろ僕たちも、動いた方がいいのでは?」
L「セリョ(まあ待て。十二ヶ月連続刊行を行う作家にとっては、一秒も貴重な時間だ)」
N「そうはいっても……どうせ全部売れるわけないですよ(僕を除いて。戯言だけど)」
L「リョーイン(確かに……では出始めに、被害者の殊能君に話を伺うとするか)」
691:名無しのオプ
07/05/27 21:19:43 doINQel4
一方その頃―
石崎「さて、俺の新刊も出ることだし、殊能の見舞いにでも行くか」
乾「ぜんぜん意味が通ってないけど」
石崎「まあまあいいじゃないか。お、北山もどうだ? 一緒に講談社から干され、ミスフロに拾われた者同士」
北山「ぼくは干されてませんよ! メフィストにだって書いたし」
石崎「まあまあ、ともかく行こうぜ」
―保健室へ!
692:名無しのオプ
07/05/27 21:28:15 doINQel4
一方その頃―
舞城「はっ、はっ……はぁ……」
蘇部「はぁ、はぁっ……」
辻村「ふ、う……ふ、う……」
実力は拮抗していた。
クマ・ノートなしの舞城と、蘇部辻村。
二対一なら、それほどまで実力は開かない。
辻村「わたし、から、十メートル、以上、離れない、と、この、ノート、の、効力、は、消えません、よ」
舞城「くそォッ!!!」
ここは一旦立て直すしかない。
舞城は、逃げた。ひとまず、回復しなければ。
それは取りうるなかで、最善の策だった―だが。
負けるのは、初めての経験だった。
舞城「くそォオッッッ!!!!!!」
視界が真っ赤に染まり、頭は白くぼやけた。
どこを走っているのかわからない。
693:名無しのオプ
07/05/27 21:34:42 doINQel4
蘇部「勝った……」
蘇部は放心していた。
辻村「では、わたしは、これで」
服のホコリを払い、蘇部に背を向ける。
蘇部「待って!」
辻村「?」
蘇部「どうして、ぼくを助けたんだ!? ぼくは……殊能くんを……」
辻村は不思議そうに首を傾げた。
辻村「どうして、ですか、って? ……、わかりま、せん。ただ」
困っているひとが、目の前にいたから―
辻村「ただそれ、だけです」
そして今度は本当に、一度も振り返らずその場から消えた。
蘇部「……ありがとう」
694:名無しのオプ
07/05/27 21:40:25 doINQel4
そして―
新堂「集まったか」
古処「はい」
黒田「はい」
津村「はい」
石黒「はい」
生垣「はい」
矢野「はい」
深水「はい」
新堂「中島が戻ってきていないのは気に掛かるが―まあいい」
新堂は一呼吸置いて、言い放った。
新堂「それでは、この保健室に、ネズミ一匹近寄らせるな」
全員「「「「「「はい」」」」」」」
695:名無しのオプ
07/06/18 21:08:38 IXBHTBc2
保守するべきか?
696:名無しのオプ
07/06/19 20:57:56 dVT8ZCFy
期待age
697:名無しのオプ
07/07/25 19:49:34 IpseOhdD
保守
698:名無しさん@そうだ選挙に行こう
07/07/29 15:26:25 6IgJgXEe
なんかこのすれ、辻村信者が必死すぎて嫌だな。
699:名無しのオプ
07/07/29 21:40:39 ltn1vJY3
辻村は、活字倶楽部の写真で見たが、爬虫類みたいな顔だった。
700:名無しのオプ
07/07/29 22:03:10 /6+qaeIS
このスレ、まだ生きてたんだ
一応作者だけど……
始まってもう一年経つね
落ちも考えてあったけど……続ける?
きっと長くなるよ
そして俺は、断じて辻村信者じゃねえ!!!!
701:名無しのオプ
07/07/30 11:00:47 xc/h0E2G
辻村のうんこ
702:名無しのオプ
07/07/30 13:25:48 TAhST31i
辻村がうんこ
703:名無しのオプ
07/08/02 09:25:53 b5ma7Uaq
辻村はうんこしない
704:名無しのオプ
07/08/02 15:45:20 AvU2HRFw
辻村乙
705:名無しのオプ
07/08/29 19:27:34 6Bgg40HA
保守
706:名無しのオプ
07/08/29 20:36:07 T06h1ydA
中身のない辻村スレを保守する馬鹿
707:名無しのオプ
07/08/29 21:42:47 6Bgg40HA
辻村は別にいいんだけど……続きが見たい
708:名無しのオプ
07/08/29 21:54:01 udgK8oVn
!!!
709:名無しのオプ
07/08/29 23:48:06 A2/zKjLp
「―つまり、辻村さんは幼い頃カメレオンの遺伝子を組み込まれていたんですよ」
と、清涼院流水は言った。
「で、擬態して犯行を行ったと?」
霧舎巧は呆れた風に返した。
「いいえ。そもそもカメレオンはその起源を紀元前―うんぬんかんぬん」
流水はひとしきり語り終えると、
「―というわけで、辻村さんには全方位視野が備わっていたのです……おや?」
すでに霧舎はその場を離れていた。
「どうやら、この謎は学園の特殊な立地条件、およびその構造を理解しなければ解けないようだ」
廊下を歩きながら、霧舎は呟いた。
「この学園は外から見た場合九十九階建てだが、実際数えると九十八フロアしかない。これはどういう……」
とその時、ふいに辻村が現れた。
「まさか、カメレオンに気がつかれるなんて。でも、清涼院ならすでに九十九階で死んでるよ」
そうして、白い歯を剥き出した。
710:名無しのオプ
07/08/30 14:24:29 l3dC1HY1
>>707
お前の熱意に負けた。
少し前のことである。
高里は図書館に来ていた。
講談社ノベルスで埋まった棚に背を向けながら、裏稼業である同人誌のネタについて考えていた。
むろん、801。
高里「あら、紙がないわね……」
すると都合よく、目の前に白紙が一枚、落ちていた。
高里「もらっちゃえ」
そしてカップリングを、その紙に書いた。
711:名無しのオプ
07/08/30 14:43:25 l3dC1HY1
乾×石崎
「案外石崎くんが受け、だったりして……」
秋月×霧舎
「どっちが化けるか楽しみだわ……」
浦賀×清涼院
「電波は電波でくくっておかなきゃ」
西尾×佐藤
「合コンとか一緒にしてるみたいだし……酔っぱらって抵抗できない佐藤くんを……きゃー! 奥さんいるのに!!」
森
「委員長は……ひとりでいいかなっ」
積木×浅暮×関田
「中年男性の間に、関田君……そそるわ」
新堂×中島
「修行ばっかりやって、慣れてない中島君を……」
北山×氷川
「意外な組み合わせ、みたいな感じっ?」
712:名無しのオプ
07/08/30 14:47:39 l3dC1HY1
岡崎×古野
「イケメンとショタ……良い絵が描けそう」
黒田×石黒×津村×生垣×矢野×深水
「まあ、よく目立たないのは目立たないのでくくっておいて……」
古処×古泉
「案外通じるところとかあるんじゃないかしら」
蘇部×……
高里「蘇部君は、やっぱり殊能君と……でも、舞城君もいいかも」
蘇部×舞城
悩んだ末、そう結論した。
そして、ラブ・ノートの能力が発動する。
713:名無しのオプ
07/08/30 17:04:58 2kl5x3iF
辻村以下の糞小説
714:名無しのオプ
07/08/31 20:18:50 qMgt1SQ8
落ち目出版社講談社の宣伝スレ
ゴリ押し辻村が売れないせいでピンチ!
715:名無しのオプ
07/09/01 02:23:32 0i8BeQ7b
久しぶりに見たらなんだこの流れ。
メフィ学キャラと作者本人は別物だろ?
作家の辻村を叩きたいなら該当スレに行けよ。
716:名無しのオプ
07/09/01 15:44:56 14pQW9hD
それでも僕はageます。
バトロワのころはホントに楽しかったなー
今までの作者たちもう一度集まって何かしようぜ。俺もちょっとだけ書きました。
717:名無しのオプ
07/09/01 17:18:03 TfhOMI4m
>>714
実際、自分の贔屓の作家をまんせーするスレだからな
夢小説大好き辻村なら自分で書き込んでそうだw
718:名無しのオプ
07/09/01 19:53:19 rVgcwi+h
俺は最近これを見つけたけど、公式ページを見る限り面白そうだったな。
もう一度復活できないものか……age
719:名無しのオプ
07/09/02 16:31:34 1gHbhAL0
>>651
秋月は頭上に目をやった。
あと数刻で、自分は岩の下敷きになる。
あれだけの重量だ。まず、間違いなく死ぬだろう。
心は何故か平静だった。
と、そのとき―
強い力で、足が引っ張られた。
720:名無しのオプ
07/09/02 16:36:37 1gHbhAL0
石崎と乾は、あてもなく一緒に歩いていた。
乾「……? おい、そんなに寄るなよ。加齢臭がうつる」
石崎「ふうん? お前こそ、そんなにおれのことが好きなのか?」
乾「ばっ、馬鹿いってるんじゃねえよ!」
石崎「おれたち、はたから見たら恋人同士に思われて……」
それ以上口にする前に、乾は石崎の脳天に拳を落とした。
石崎「ん? なんだこりゃ、足が」
乾「え?」
721:名無しのオプ
07/09/02 16:44:20 1gHbhAL0
佐藤は、つぎは誰を肉のカタマリにしてやろうかと考えていた。
佐藤「覇王か……それとも、肉のカタマリか。あはははは」
そのとき頭に浮かんだのは、Lとかいう清涼院と、その助手、Nと名乗った西尾。
はっきりいって、清涼院は問題外だ。あんな奴にまともな推理ができるはずがない。
注意すべきはN、西尾である。
佐藤「あはは。いまや三島賞作家の僕を、捕まえることが……―あぁっ!?」
片足が勢いよく吸われていく。
まるで別個の生き物のように。
722:名無しのオプ
07/09/02 16:48:41 1gHbhAL0
蘇部は芝生に寝そべっていた。
ずっとこうして、風に吹かれていたい。
だけど、殊能君と会わなくちゃ―
蘇部は身を起こした。
その瞬間、片足が見えない力によって、引っ張られる。
蘇部「うわあああ―」
723:名無しのオプ
07/09/02 16:52:46 1gHbhAL0
恐怖のジェットコースターは、やがて何かにぶつかって、止まった。
蘇部「いたた……」
服は舞城との戦いを終えたあとより、酷くなっている。
身体の傷が、再び痛み始めた。
蘇部「……ここは、どこ?」
蘇部の顔に影が落ちる。視線を上げた。
その人物は、とても意外そうに目を見開いていた。
蘇部「舞城、くん……?」
724:名無しのオプ
07/09/02 17:13:29 wCQyyhdE
辻村はどうでもいいが、実在の作家の名前を使う意味がひとつもない。
蘇部とか舞城なんて意味が分からんし。
チラ裏で頼む。
725:名無しのオプ
07/09/02 18:02:04 cgQYiCOW
レベルが低くなってしまったようだ。
最初のころの勢いが恋しいわ
726:名無しのオプ
07/09/02 18:05:34 wCQyyhdE
>>709
辻村がカメレオンみたいに、馬鹿ばっかり
ただのオナニーならチラ裏でやれよ
727:名無しのオプ
07/09/07 22:33:41 t1VkCTv/
>>724
>>725
スマン……
じゃあデスノ編は終了な。
新しいのやってくれ。
728:名無しのオプ
07/09/07 23:42:31 jK0e2i1S
誰か書ける奴いるのか?
729:名無しのオプ
07/09/08 06:12:10 CN4mTo/D
バトロワ編か館編なら参加する
730:名無しのオプ
07/09/08 21:36:13 kJuNNyri
落ち目出版社講談社の宣伝スレ
ゴリ押し辻村が売れないせいでピンチ!
731:名無しのオプ
07/09/09 02:24:57 h3U278E4
そこでクロケンが颯爽と保育園シリーズで本ミス大賞を狙う、と
732:名無しのオプ
07/09/09 21:10:05 KffpBB/u
辻村自演乙
733:名無しのオプ
07/09/27 16:19:08 9MGSLiBz
mfmfhhm
hjtehjetdh
fhhfdshbfd
fasfsaf
ndfndfn
mfhmffmh
734:名無しのオプ
07/10/03 19:57:44 WOVB4LVY
保守あげ
735:名無しのオプ
07/10/03 20:02:09 Fg1YJD6K
辻村自演乙
736:名無しのオプ
07/10/03 21:45:51 2gfKEEW0
とりあえず下手でもいいからみんなで書いてこうぜ
737:名無しのオプ
07/10/04 02:46:12 o4NtJ00T
しかし最近はメフィスト賞自体盛り上がってない感じがする。
多くのメフィスト賞作家は他の出版社に転校してるし、新人も最初からあんまり期待されてない印象がある。
738:名無しのオプ
07/10/04 19:13:39 ogLDG5t0
スレ自体が板違い
削除依頼出しとけ
739:名無しのオプ
07/10/04 21:43:06 jMOuR76c
岡崎以降の受賞者の順番がよくわからない。
深水とまほろちゃんってどっちが先だっけ?
その後に受賞者はいたっけ?
740:名無しのオプ
07/10/04 22:04:07 jPwmRBqn
まほろたんという過去最高にキャラ立ちしてる作家がメフィスト界に登場したというのに
主人公で使え 活性化するって
741:名無しのオプ
07/10/05 18:09:11 0LytlOg9
>>738
キャラネタあたりの板がふさわしいな
742:名無しのオプ
07/10/05 20:23:59 YpUkx6vy
別に今更移動しなくてもいいんじゃない?
昔からこの板にあるし、元々「ミステリ作家を茶化して遊ぶ」みたいなコンセプトから誕生したスレだし。
743:名無しのオプ
07/10/06 16:05:58 SkCkc8hG
ラ板で自演してろ
744:名無しのオプ
07/10/06 16:54:33 L15bporh
>>739
岡崎→まほろ→深水の順。
その後はまだ出版されてない。
745:名無しのオプ
07/10/06 17:32:03 L15bporh
最近変な流れだと思ったら創作文芸板のアンチ辻村厨が荒らしてたのか。
まさかこんなところでおすすめ2ちゃんねるが役に立つとはな。
746:名無しのオプ
07/10/17 04:03:24 vDUFCpJz
保守
747:名無しのオプ
07/11/09 01:51:51 iUQON6FM
たまにはage
748:名無しのオプ
07/11/13 19:35:36 JNHBsZAg
俺的には>>723にとりあえず続行してもらいたいと思うんだが……。
749:名無しのオプ
07/11/16 11:40:24 6zU08sRb
誰か講談社ノベルス25周年を題材にネタを書いてみたら?
750:名無しのオプ
07/12/25 09:00:54 jO/CZa6N
クリスマスage
751:名無しのオプ
08/01/10 21:33:21 ccQ804os
新年age
752:名無しのオプ
08/01/12 22:30:48 UeuKWgVf
深水はトリックがトリックだから、入学試験やテストの度に寝込むキャラになりそうだな。
積木と相性が悪そう。
753:名無しのオプ
08/01/15 01:01:42 KK40hfeP
こるものは腐女子だって
754:名無しのオプ
08/03/11 16:09:44 V6NVxGw+
メフィスト終了のお知らせ
755:名無しのオプ
08/03/12 00:50:50 l6Gehyq1
もとより始まってすらいない
756:名無しのオプ
08/04/03 08:07:13 h+7I0dmE
メフィストに日日日登場、これこそ真のメフィスト終了のお知らせ
757:名無しのオプ
08/04/10 22:49:42 nWWC9TlO
笑い声はヒヒヒだな、たぶん。
758:名無しのオプ
08/04/27 21:20:53 df/sHEKF
>>723
あらすじ
高里のノートによって〝二人三脚〟状態になってしまったメフィ学の男子生徒たち。
取り敢えず保健室に向かう面々―
新堂はそれを阻止しようと、【領収書】の能力―金を貸した人間を操る―で、
刺客を放つ(みんな足くっついてるけどね)。
新堂の思惑とは!?
デブ・ノートの真相とは!?
そして、時が止まったままの校舎は、一体どうなるのか!?
時期的にずれまくって、時事ネタが古くなってるけど、
別に良いよね?
新しいのが始まるまで……やっても。
759:名無しのオプ
08/04/28 02:20:08 hTvP1G3S
楽しみだ!
職人さん頑張ってください!
760:名無しのオプ
08/04/30 19:13:28 L+/YJs3G
訳がわからなかった。
どうしてぼくと舞城くんの脚が繋がっているのか。
舞城くんは、さっき敗走したはずだ。
なのに。
なのに。
なのに。
舞城「……一体どういうことや? これもお前の〝能力〟何か?」
蘇部「し、知らない―よう」
真実だ。
舞城くんははあん―と溜息を吐き、まあええわと呟いた。
舞城「蘇部」
蘇部「うん?」
舞城「何か最近、おかしくないか―?」
761:名無しのオプ
08/04/30 19:21:00 L+/YJs3G
蘇部「おかしいって……?」
そりゃあおかしなことは沢山ある。突然与えられたノート。異常な現象、能力。戦いだす生徒たち。
だけど、それよりも不可解なのは―
舞城「メフィ学や」
蘇部「……」
舞城「まるでこの数日間が、数年に渡って続いているような―」
確かに。僕らの時間の感覚は、蟻の歩みより鈍い気がする。
だっていつの間にか―
僕は校舎を見上げた。
私立メフィスト学園は改築されて―すでに一年経ったかのような、奇妙な風格を放っている。
762:名無しのオプ
08/04/30 19:31:10 L+/YJs3G
秋月は、もう自分はこの世にいないと思っていた。
頭上から落ちてきた大岩に、中島もろとも巻き込まれて、自爆した。
しかし、最期の一瞬―後悔していなかった。
輝くことのなかった自分の人生には、くすんだ色の大岩がふさわしい。
そう。
つまり自分は死んで―
霧舎「うう……貴方は」
秋月「ええ……君は」
霧舎「えっ?」
秋月「あれ!」
霧舎「貴方が僕で!?(秋月)」
秋月「私が君!?(霧舎)」
―いなかったが、妙な事態に巻き込まれていた。
……またしてもラブ※・ノートは発動する。
763:sage
08/05/01 13:59:26 0ptYKuq4
GJ! その調子で続けてくれw
764:名無しのオプ
08/05/09 02:06:11 MQ+PA+T+
やっぱりメフィ学は大好きだ。
雑誌がリニューアルしてからは全然読んでなかったけど久々に本屋に行くとするよ。
765:名無しのオプ
08/05/11 01:08:55 ISOlWs99
一体どうなっているのだ?
不機嫌な音楽神が天上をつらぬくような轟音を、僕のなかで響かせたあと、気づくと僕はひとりのおとこと絡まっていた―
古野「はふっ」
岡崎「てて……大丈夫かい?」
彼はゆっくりと身を起こし、ゆるやかに微笑んだ。その鱗粉が鼻腔を過ぎり―
古野「だ」
岡崎「?」
古野「だいじょうぶ、です」
―僕は、うつむいていた。
766:名無しのオプ
08/05/11 01:11:36 ISOlWs99
耳の周りで蝿がぶんぶん舞っているような、鬱陶しい音がようやく終わった。俺は地面に倒れ伏していた。
「てて……」
足元には、まだ中学生じゃないかと思われるガキが転がっていた。
身を起こし、やつはうっつらと俺を眺める。
やめろ! やめろその視線!
「大丈夫かい」
身に付いた習慣とはおそろしいものだ。
俺は微笑んでいたらしい。
「だいじょうぶ、です」
そう言って俯く。はあ、ひとまず、ありがたい。
―俺は視線が苦手だ。
767:名無しのオプ
08/05/11 01:12:33 ISOlWs99
関田「あの……」
積木「どうした、関田くん」
浅暮「何か、不都合なことでもあったのかい?」
関田「ええっと……」
積木「どうした。そんな渋い顔して」
浅暮「秋月のことがそんなに心配か。いかんな。そんなんじゃオレたちみたいにメタ能力者に」
関田「そんなんじゃないんです!」
秋月のことじゃない―
関田は搾り出すように言った。
関田「どうしておっさんが両脇にいるんだっ!」
768:名無しのオプ
08/05/11 01:16:01 ISOlWs99
積木「君も超越者なら、知ってるだろう―高里くんの」
関田「違うんです! それはわかります! 問題なのは、なんで僕がおっさんたちの間にいるかってこと! おっさんって知ってます? 人類でも下等の存在なんですよ! 夏はやたら汗かくし、腋は大洪水で足の匂いは殺虫剤だし、擬音で表すと『ぎとぎと』ですよっ!」
浅暮「だがね関田。自分のプロフィールを見てごらん」
……1967年 横浜生まれ
関田「くそっ……!」
769:名無しのオプ
08/05/19 13:59:31 grQYY/9T
輪渡「拙者達はこの学園に歓迎されていないのだろうか……」
汀 「なんですか? 急に」
輪渡「ここに入学してからというもの汀殿とつい最近入学したばかりの二郎殿にしか会わぬ……」
汀 「そんなことないですよ。さっきあっちでいい男たちがもつれあってましたから」
輪渡「…………」
二郎「それは理由になってないのでは?」
メフィスト学園の時はまだ停滞している……
この冷たい校舎の時は動き出すのだろうか……
=======================
積木「辻村自演乙、と」
関田「なにやってんですか」
770:名無しのオプ
08/05/23 08:01:54 EfqsCm88
うほっ、いいミステリ作家
771:名無しのオプ
08/05/24 15:51:03 5DRb7XoD
黒田「あ、誰か入ってきたぞ!」
その声にノートの力でくっつけられた他の5人が振り向く。そこには生徒らしき女性が立っていた。
津村「本当だ! ねぇ君! 助けてくれよ! ちなみにぼくの名前は津村だ! 津山じゃないよ!」
汀 「キャーーーー! すいませんでした!」
生垣「ユー! 頼むからミー達をヘルプしてくれよ! 全然すまなくないから! エクスキューズ!」
汀 「ごめんなさい津山さん達! どうぞごゆっくり!」
汀はそう言ってどこかに行ってしまった。六人は絡まりながら肩を落とす。
津山「俺は津山じゃない! 津村だ! 死ね!」
矢野(俺好みのシチュエーションなのに俺見せ場ないな……)
石黒(火山噴火しなかな……)
深水(俺メタ能力持ってそうなのになんで開花しないんだろ……)
輪渡「どうしたのだ? 向こうで叫び声をあげていたようだが」
汀 「ううん、なんでもないの。邪魔しちゃ悪いもの」
輪渡「?」
二郎「とりあえず他の生徒を探しましょうよ。この学校は絶対なにかおかしいです」
772:名無しのオプ
08/05/24 17:56:36 5DRb7XoD
黒田「あ、また誰かが!」
その声にノート(ry そこにいたのは……
N 「やぁみなさんお揃いで」
L 「リューーーーーーーーーーーースイ!」
黒田「西尾に清涼院! 無事でよかったよ。ところで二人は足でつながれてないのかい?」
N 「えぇ。私も佐藤先輩になぜか吸いつけられ、御t……Lも浦賀先輩とくっついていたんです。しかし……」
Nが指を鳴らすと奥から浦賀がやってきた。
N 「浦賀先輩が一瞬でやってくれました」
浦賀が手に持っているのは肉・ノート。
N 「ぼく達の肉を分離してくれたんです。食用にされなくてよかったです」
773:名無しのオプ
08/07/10 01:28:27 s2TW5mEi
再び活性化される事を願って久々にage
まだこのスレを見てる人は何人いる?
メフィスト賞作家の近況についてネタ風に書いてかないか?
774:名無しのオプ
08/09/06 02:13:52 v4Ykw5PL
age
775:名無しのオプ
08/09/13 15:56:13 mctxMy5q
QMAを学校名メフィスト学園にしてはじめました
776:名無しのオプ
08/09/19 12:53:39 wU2w625s
QMAってよく聞くけど面白いの?
777:名無しのオプ
08/09/24 12:17:26 ybvViaKd
京極がレーベル移しだって。
778:名無しのオプ
08/11/06 17:58:58 eZ3BA7co
保守
779:名無しのオプ
08/11/07 15:18:19 3efxEMJk
今月の新刊見て吹いた。
780:名無しのオプ
08/11/07 22:51:50 doonUQla
スキー合宿の辺りではこのメフィ学を文三に送りつけようぜw みたいな会話もされてたんだけどな。
781:名無しのオプ
08/11/17 11:59:30 AZGUJEht
アホすぎるwww
782:名無しのオプ
08/12/09 23:54:12 D7iIj4SE
>>780
正確にはそういうアホなこと言い出した奴がいて
諌められてた、だろ。やめてくれと言ってた方が多かった
783:名無しのオプ
08/12/29 14:11:55 qwW4z+Cs
最近の受賞者はさっぱり読んでないのだけど、やっぱり輪渡は武士キャラかw
古処あたりとぶつけてみたいもんだな。
784:名無しのオプ
09/06/11 12:08:39 01a8MNrn
保守
785:名無しのオプ
09/10/24 20:15:21 fVT2Xog1
休校中?
786:名無しのオプ
10/01/29 04:20:29 WptYCENR
数年ぶりにメフィ作家の作品読んで来たら廃校みたいだな。残念
787:名無しのオプ
10/02/14 22:13:39 nn2ZkI+2
そして誰もいなくなった
788:名無しのオプ
10/02/19 08:35:06 FGkZBdSU
一昔前までは作家に個性があってやりやすかったんだけど
最近は量産しすぎであまりイメージがわかなくなった
というかただ単に飽きただけかもしれん
最新作の受賞者もそらんじられないぐらいメフィストとは疎遠になってしまったよ…
789:名無しのオプ
10/03/13 23:06:36 ksaG3bvl
>>788
同じく。最新の受賞者が何代目かも知らないや。
このスレは、作品の特徴や登場人物の喋り方・句読点の使い方等、
よく掴んでいた人が少なくなくて感動した時期があった。
790:名無しのオプ
10/04/17 01:19:14 tH90HZ2p
-2010年4月-
季節は春、メフィスト学園の教室には数年振りに生徒達が集まっていた。
森「皆さんお久しぶりです。なんと今年は四人も新入生が入ってきました。
まずは一人目、新入生の望月守宮君です」
教室のドアが開くと、トレンチコートを着た長身の男が入ってきた。
男の顔は手の骨が顔面を掴んでいるような、おそろしい仮面に覆われていた。
蘇部「うわぁ、グロテスクなお面だなぁ……」
その時、不意に教室中の音が消え去った。
きぃん、と耳鳴りのような音が聞こえて、その奥から声ともいえぬ声が現れた。
『我が名は、人と面の新入生、望月守宮。今後ともよろしく』
石崎「なんだ今のは、誰も喋っていないのに、声のようなものが頭に響いてきたぞ」
森「彼はとても恥ずかしがり屋でしてね、話すときは頭に直接語りかけてくるんですよ。
仮面を被っているのも顔を見せるのが恥ずかしいからです」
乾「いや、逆に目立つだろ!」
791:名無しのオプ
10/04/17 01:21:27 tH90HZ2p
森「二人目は赤星香一郎君です」
今度は、常に何かに怯えているような陰気な男が入ってきた。
赤星「こ、こんにちは赤星香一郎です。趣味は昆虫採集で……」
森「ニヤニヤ」
清涼院「ニヤニヤ」
佐藤「なんか、みんなの様子が変じゃない?」
西尾「ウチの学校は言葉遊びが好きな人が多いですからね。
あんなあからさまなアナグラム使われたら、言いたくて仕方ないんでしょう」
赤星「うわああああああ! やめろおおおおお!
かしでえんまなおえましん! かしでえんまなおえましん!」
792:名無しのオプ
10/04/17 01:25:21 tH90HZ2p
森「コホン、気を取り直して次は白河三兎君です」
先程とは対照的に、爽やかな雰囲気の中性的な顔立ちをした綺麗な男? が入ってきた。
白河「よろしくお願いします! 白河三兎です。趣味は自分探しです。」
高里「あらあらあらあらw」
古野「はふぅ。綺麗な人だなぁ……。ん、僕を見ている? まさか(妄想参照)」
岡崎「まほろ君どうかしたの?」
古野「はっ」
白河「なんか変な人達だなあ」
古野まほろの妄想
あの全身を舐め回すような視線。ケダモノのような眼。確実に僕を狙っている。
彼はあんな綺麗な顔をしながら、頭の中で僕を何度も何度も犯しているのだ。
このあと僕は確実に犯される。嬲られる。穢される。もう逃げることはできない。
僕の心は必死で彼に抵抗するが、躰はびくびくと正直に反応して悶え転がり、
徐々に快楽に溺れていき、僕は彼の性奴隷となるのだ。
ごめんなさいお父さん。ごめんなさいお母さん。ごめんなさい岡崎君。
793:名無しのオプ
10/04/17 01:27:04 tH90HZ2p
森「最後は天祢涼君です」
最後の新入生は銀色の髪で手首には宝石の付いたブレスレットを巻いていた。
天祢「こんにちは天祢涼です。僕は共感覚を持っていて音の色を見ることが出来ます。
声の色を見ることで人の殺意を見ることも……!?」
新堂「なんじゃワレ!」
舞城「ジロジロ見てんじゃねえよ!」
浦賀「……」
天祢「真っ赤だ、この人達は血のように真っ赤だよ!」
西尾「よろしくお願いします。あの人達は危険だから、あまり近づかない方がいいですよ。」
天祢「こいつは真っ黒だわ」
とりあえず新キャラ出してみた
後は頼む
794:名無しのオプ
10/04/17 20:39:49 wJmV7rbJ
久しぶりにワロタwwwメフィストも第二期と考えればいけるのかもしれない