10/07/14 00:56:19 rW+LCgpd
>>25 甲田の場合にありそうなやりとり
拾い物だが
そして、しばしの沈黙の後、ふふっ、と詠子は微笑む。
「当麻は幸せなんだねぇ」
「幸せ?俺が?」
唐突過ぎる台詞に困惑。
上条当麻は不幸である、「アイツといれば不幸はあっちに集まるから」とクラスメートに避雷針扱いされる
ほどに不幸である。記憶を失った夏休み以降だけでも、何度も何度も厄介ごとに巻き込まれ、その度に死に
かけて入院するほどに不幸である。
そんな自分が幸運であるなど、的外れもいいとこではないか。
「いやいや、上条さんはめっちゃ不幸ですよ。」
苦笑しながら反論する当麻、その頬へと詠子はそっと手を触れる
「当麻は幸せだよ。…神の加護(LUCK)が無くっても、十分に幸せだよ。」
頬に触れる手のひらにドギマギしていた当麻だが、その一言に表情を強張らせる。
「君は確かに不幸だけれど、神に見放された子だけれど、でも君は幸せなんだよ。」
まっすぐに当麻を見つめ、詠子はにっこりと微笑む。
「だって当麻は歯車だからね。」