10/06/04 20:09:36 x5bBox4l
なんかもう面倒だから黒だろうが白だろうが関係なく張っていくよー
・おかまp251-252
だが……俺はそれをあらかじめ予想していたので(「あらかじめ予想していたので」に傍点)
両腕を交差し、鳩尾をガードする。そのまま後ろに吹き飛ばされそうになり、倒れないように踏ん張る。
俺の強み―それは経験則。
確かにアリスの動きは目で追うのがやっとだ。凡人の俺では足元にも及ばず、本来ならば一秒足らずで
ノックアウトされているだろう。
だが十年以上も彼女とケンカしてきた経験がある。その積み重ねにより、俺にはアリスが次に起こす行動が
手に取るようにわかった。
付いていけている。アリスの行動を先読みすることで。
渡り合えている。まるで将棋のように相手の行動を二手、三手先読みすることで。
・クビシメロマンチストp55-57 文庫p77-79
しかしぼくは上半身を後ろに反らすことによって、そのナイフをかわした。もちろん本来ならそんなことは
不可能だ。ぼくの運動神経は並以下とは言わないが、決してそれ以上ではない。人類最速の腕刀の躍動を見切れる
ような動体視力も速筋力も、ぼくは所有していない。
だが。
たとえ時速二百キロでダンプカーが突っ込んできたところで、それを五キロ先から知覚していたとするなら、
誰にとっても避けることは簡単だろう。
相手のこの斬撃は、ぼくにとって五年前から予想がついていたかのように明瞭だった。
(中略)
ただし、この状況だって、ぼくは生まれる前から知っていた(「ぼくは生まれる前から知っていた」に傍点)―