つまらない小説を無理矢理褒めちぎるスレ12at MAGAZIN
つまらない小説を無理矢理褒めちぎるスレ12 - 暇つぶし2ch341:イラストに騙された名無しさん
10/03/08 12:41:41 PnY8vKrW
気が付けば─知らず知らずのうちに、僕は火燐をベッドに押し倒していた。
 左手は後頭部に添えたまま。
 身体を乗せて、火燐を押し倒した。
 僕よりもサイズのある彼女の身体は、しかし体重を少しかけるだけで─抵抗なくすんなりと、押し倒された。
 火燐を見る。
 火燐を見詰める。
 うっとりしているかのような。
 とろけているような。
 そんな火燐の表情だった。
 ヘヴン状態である。
「火燐ちゃん。火燐ちゃん。火燐ちゃん─」
 妹の名前を連呼する。
 そうするたびごとに、身体が奥の芯から熱くなるようだった。
 火燐の身体も、強い熱を帯びている。
「に、兄ひゃん─」
 焦点の定まらない瞳で。
 火燐は言った。
 口の中に歯ブラシを挿入されていることもあって、いやきっとそれがなくとも、呂律が回らないようだったが。
 それでも言った。
 それでも健気に、火燐は言った。
「にいひゃん……いいよ」
 何が!?
 何がいいの!?
 と、普段の僕なら突っ込みをいれていただろうけれど、しかしもう僕のテンションもぐちゃぐちゃに融けていた。
 ぐちゃぐちゃで。
 ぐちょぐちょで。
 じるじるして。
 じゅくじゅくして。

出展・・・「化物語」「傷物語」より抜粋


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