09/12/10 01:42:24 2pTRusBe
>あそこはみんなが傷を抱いたまま前に進むことを示唆して、それで終わるからこそ美しいんだろ
ジードの原作だったらそうなってるな
でも『巡礼者』ではコノハが書いた作品のうち、編集者にカットされた最後の場面が美羽に明かされているように、
傷を抱いたままではなく、それが癒えて、痛みが報われて初めてハッピーエンドになる、と美月さんは思ってるよね。巡礼者見る限りでは。
『作家』で心葉は先輩を送出す、『狭き門』のジェロームような選択をすることになった。
でも『狭き門』ではジェロームとアリサが幸せになったかどうかはわからない。
だからこそ、作品としては「蛇足」と呼ばれるモノが美羽の心を救ったように、
美月さんも、小説としては良くないことだと分かっていながら(『巡礼者』にも書かれてるが)
敢えて「蛇足」を加えることで2人を幸せにしたかったんじゃないのかね。
そういった作者の意図を考えれば単なる蛇足には見えないと思うんだが。
ななせファンに応えようとしつつ風呂敷広げ切れなかったのは外伝でカバーしようと作者が現在進行形でやってるわけだし、
綴り終わってもいないななせの物語についてまとまっただのまとまってないだの語るのは早計にもほどがある。