09/09/13 21:51:52 OXRBZrUy
量子力学というのは、原子や分子レベルでの物理学理論。
粒子の世界は微細すぎて位置と運動量を同時に測定できず、
旧来のニュートン物理学では説明できない。
そこで出てきたのが、粒子は様々な状態が同時に重なり合っており、
観測した瞬間に状態が確定される。「観測原理」という仮説。
その仮説に対する思考実験が「シュレディンガーの猫」
量子の状態が「観測した時点で決定される」なら、
中の見えない箱の中に猫を入れて、特定の量子の動きに反応して
毒ガスを噴出する装置をセットしたら、箱の中を観測するまで
「生きている猫と死んだ猫が半々」という現実にありえない状態になる。
要するに、シュレディンガーの猫というのは、
「その仮説ならこんなヘンテコなことになっちゃうぞ」
という例え話。そういう現象が現実に起こるわけではない。
当然「例え話」では、たとえフィクションでも超能力の説明にならない。
ましてや、話のミソである「生きた猫と死んだ猫が半々の状態」を、
チョコと飴玉に置き換えては、例えにすらならない。
要するに量子力学を理解してない奴が「シュレディンガーの猫」
だけ引用してるから、根本的に間違った理屈になる。
おおかたラノベや漫画で覚えた断片知識を使ったんだろう。
定金伸治の「量子戦記」とか、漫画やラノベでも、きちんと理解して
量子力学ネタを使ってる作家は大勢いるのにな。