09/02/07 22:25:26 9tk+3Cmy
ぶっちゃけ、彼女が黒幕である。
ずっと一緒にいた主人公に固執するあまり、密かにモテていた彼の周囲から女性を影を全てシャットアウト
していたのは彼女である。
単なる幼馴染である事は我慢するにしても、自分よりも近い位置に他の人間が入ることを許さず、あらゆる手
を尽くすのが彼女である。
そんな彼女の包囲網の間隙をつく形になったラブレターの送り主を、葬り去ったのは彼女である。
そして「これで自分がモテることを知ってしまった主人公は、今までのように他の女性から隔離できない」
と思い込み、主人公を自分だけの物にするために後頭部に容赦のない一撃を入れて葬ったのは彼女である。
死体を運ぼうとしたら、その準備をしてる間にヒツギに頭部を持ち去られ、それを追い始めるのは彼女である。
途中共闘した「ヒツギと対立する集団から派遣された少女」を、「主人公を傷つけた」と言う理由で高圧電流
を仕込んだプールに突き落として葬り去ったのは彼女である。
そして主人公を取り返すべく、学校を殺人トラップの要塞化させてそこにおびき出し、堂々のラスボスっぷりを
見せ付けたのは彼女である。
主人公への歪みのない……もとい、歪みまくった想いを、2ページに渡って語ったのも彼女である。
昨今話題の「ヤンデレ」と言う属性だと言うのは簡単だが、ここまで徹底し突き抜けた病みっぷりは、やはり
斬新といわざるを得ない。
まさに斬新過ぎる今作、「ヒツギの一族」や「ヒツギと対立する集団」、結局逃がしてしまった幼馴染など、
まだ伏線を残しており、筆者の続編への意気込みが見て取れる。
しかし私は、今作だけで十分に満ち足りる事ができたので、続刊で楽しませていただくには及ばないであろう。
続刊が出た際、この斬新な物語を紹介する役割は諸兄らにお願いすることとし、筆をおくこととする。