09/04/28 02:19:16 XVMf7bTF
*******重大なネタバレがあります*******
*******重大なネタバレがあります*******
『フリッカー式 鏡公彦にうってつけの殺人』/佐藤友哉
まさに愛の物語である。
2人の愛の形は、社会的に見て決して許されることのないものなのかもしれない。
しかしそれでも私はこの作品に深い深い一途で、清らかな愛を感じずにはいられない。
鏡公彦。鏡家の三男。北海道のアパートに住む大学1年で重度のシスコンである。
鏡佐奈。鏡家の六女。高校1年。一人暮らしの兄の部屋に、モーニングコールと朝食を提供するお兄ちゃん大好きっ子である。
ある日公彦は妹から輪姦されたことを告げられ思わず殺害、その後死姦&近親相姦のウルトラCを決める。
つらい記憶(上行)を封印忘却して失意の日々を過ごすが、謎の男が持ってきたビデオテープと書類で事態は急変。
ビデオの中身は妹・佐奈のハード輪姦はめ撮り無修正モノ、肥満気味の親父のにやけ面がが不快感をあおる。
書類の中身は犯人の娘たちの詳細な行動記録。
当然、拉致監禁、勢いあまって殺害の素敵コンボを決めるが、その時に受けた反撃で致命傷を負う。
ラストは自ら生み出した亡き兄の疑似人格に
「ねえ、なんで死姦なんてしたの?そんなに処女奪われて悔しかった?それとも単にセックスしたかった?」と糾弾を受け
近くにいた姉・綾子を含む人々は突然始まった脳内会議めいたやりとりとその内容にドン引き。
いまわの際に亡き妹・佐奈の疑似人格を生み出し、お兄ちゃんだ~い好き!キャッキャウフフしながら幸せな最期を迎える。
まさに愛の物語である。
*******重大なネタバレがありました*******
*******重大なネタバレがありました*******