09/02/19 23:35:26 hINYD2OO
「いつか天魔の黒ウサギ」 著:鏡貴也
何故か買うのを止めてしまったエル・ウィン、伝勇伝の作者である鏡貴也の新シリーズ
ふと懐かしさを感じて、思わず本を手にレジへと向かっていた
かつて世界最古の魔術師と約束を交わした鉄大兔
大兔との約束を胸に囚われの身となったサイトヒメア
サイトヒメアを捕らえ、己の目的に邁進する紅日向
紅日向の双子の兄であり、大兔の通う学校の生徒会長を務める紅月光
大兔が死を迎えたその瞬間、物語は動き出す
15分間に7つの死を与えられるまで生き続ける毒
それを自分に与えたサイトヒメアのことを思い出した大兔は、サイトヒメアを助けるために動き出す
また、大兔の記憶とともに開放されたサイトヒメアも、大兔に出会うため行動を開始する
紆余曲折を経て再開する二人だが、それを打ち砕くように現れる月光
月光は日向を倒すためにサイトヒメアを我が物にしようとやってきたのだ
しかしその場に日向まで現れたため、大兔と月光は共同戦線を組むことになる
以上が1巻のさわり
まさしくお約束物の王道、等と思いながら2巻まで読んだ私に驚愕の事実が叩き付けられた
大兔とサイトヒメアがいちゃいちゃ日常を過ごし、学園に異変が起こったことに気づくまでの1章で45P
その後の展開もずいぶんゆったりとしている、等と思いながら2巻300P弱の本編を読み終えたあとに、それはあった
二巻はどかんといってます!(中略)ちょっ速でいきます。(あとがきより抜粋)
このペースでちょっ速...その言葉だけで作者の構想の大きさがどれほどのものか想像できるだろう
いや、想像できないほど大きいことが理解できるだろう
壮大な物語が好きな方々に是非お勧めしたいこの一品
月間出版人となっている作者ならば、あなたを休ませる暇なく物語を楽しませてくれることを保証しよう