09/01/01 08:18:11 Qg/pyHgN
1人称の物語は、どうしても主人公(この場合は心葉)の視点でしか語れない。
心葉から見える範囲のことしか書けないから、人物描写は表面的あるいは主観的なものに
なりやすい。
"文学少女"シリーズにおいては、太字の文章を入れることで、その話の準主人公の
心理状態を書き表せるように工夫している。
ななせについては、本編及び刊行済みの本の中で準主人公扱いを受けていない。
心葉の主観の中だけで描かれているから、テンプレキャラに見えるのも仕方ないかもしれない。
でも、その評価は、「ななせの恋愛日記」を読んでからにしてほしい。
(挿話集2で読めることになるはず)
500円玉のエピソードとか、文化祭の準備やその中でのクッキーの話では恋する乙女全開だし、
それ以外でもななせの言動をななせの心情に立って読めば、もうテンプレキャラなんて
感じなくなる思うのだが。
ただしその心情を理解すると、本編最後のななせにより涙することになるという諸刃の剣。