つまらない小説を無理矢理褒めちぎるスレ7at MAGAZIN
つまらない小説を無理矢理褒めちぎるスレ7 - 暇つぶし2ch93:イラストに騙された名無しさん
07/12/06 23:56:13 nYJotNGq
ヒトケカラ 星家なこ MF文庫

第3回MF文庫Jライトノベル新人賞佳作受賞作。
もしかすると、初恋と片思いは同じ意味なのかもしれない。もうそれらが思い出の中にある僕はそう思う。
初めての気持ちをどうすればいいのかわからなかった。告げられなかった想いはどこへも行けず、思い出になることもできずにずっとそこに居続けている。でもいつか、思い出のヒトカケラとなって、マリンスノーのようにココロのそこに降り注ぐんだろう。
これはそんな自分の中にある自分だけの大切な、でももう忘れてしまったヒトケカラをやさしく掬い上げてくれるような物語だ。

主人公神崎輝幸は高校二年生。オカルト部の部長だ。先輩が卒業してしまい廃部確定だったところに、友達を誘うことで窮地から救った。部活に対する彼の想いは片思いではなかったのだ。
部員は幼馴染の2人、可愛い下級生、そして、まだ自分でも気づかない想いを寄せるクラスメイト。そんな等身大の登場人物たちが不器用な恋愛模様を展開していく。
やがて、そのクラスメイトから重大な秘密を打ち明けられた主人公は、いやおうなしに彼女との距離を縮めていかざるを得ないのだが、不器用さ、照れからその大切な時間を無為に過ごしてしまう。
彼がそれに気づくのは、すべてが終わってから。初恋とは過ぎてから気づくものだからだろうか。僕たちはなくなってしまうから、空っぽになってしまうから、小さなカケラたちになってしまうから、大切なんだと教えられる。
誰もが抱く淡い想いを等身大の視線と筆致で書き尽くした佳作には惜しい一冊だ。


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