【総本山】 高野山真言宗総合スレ参壱【金剛峯寺】at KYOTO
【総本山】 高野山真言宗総合スレ参壱【金剛峯寺】 - 暇つぶし2ch490:ランボー法師 ◆uIU6J7Th0Y
10/02/27 05:07:25
寺子屋ランボー法師 呪いと生霊 9

再びおりられた大日如来が「分かった。ゆみ子は前世では、ゆみ と言い行者を罠にはめて、お手打ちにさせた。自分の力を試すのに、他にも呪い殺している。
他の僧侶ではもの足りず、虚空蔵菩薩求聞持法を修めたそなたを選んだのだ。
充分注意をするように。」と言われれた。俗世間の言葉に 「人を呪ろわば、穴二つ」と言うのがあるが、この意味するところは、人を呪って殺せば、殺された人の霊は、呪って自分を殺した人を殺す。
即ち、呪うと言うことは、自分から生霊が出てその生霊が相手を殺し、殺された人の死霊が今度は、生霊を出した人を殺し、墓穴が二つ必要になる。
人を呪うということは、結局間尺に合わないから、してはいけない、と言うことです。
しかしゆみ子の場合、その死霊に殺されないでいる。
死霊と戦える力があるということだ。
だから私に挑戦してきたのだ。
私が僧侶だから、相手を殺すような呪術を使わないことを承知のうえで。
この時から、長い間の生霊との、つまらない、しかし朴っておけない戦いが始まった。
 ある夜お参りをしていたら、ゆみ子の様子が脳裏にうかんできた。
夜だというのに、電灯も点けず、仏壇の前のテーブル(経机ではない)に一本ローソクをたて、かすかに揺れるローソクの炎が灯るそばで、黒い衣服をまとって、なにやら祈っている。
ローソクの炎に照らされたその顔は、口が耳元近くまでさけ、口先は狐のように伸びている。
天井の中央から四方にテントのように薄い布が垂れ下がっており、ローソクの光がその布を通して上に漏れている。
いつの間にか、仏壇も部屋の佇まいも見えなくなり、暗いなかに、テーブルのローソクと、不気味な祈りをしてる黒衣のゆみ子、そして薄いベールが、上から下がっている。
これを見た時、全てが理解できた。
その後、そのお宅の私が入魂した、仏様の魂を撥遣(仏像などに入った仏様などの魂をお返しすること 御魂抜き)したことは、いうまでもない。
私は、そのお宅に行かなくても撥遣はできる。
ゆみ子は、死ぬまで私と戦い続け、自分の発した力で自分が傷つくのにと思うと哀れな業だと、しみじみ思うのです。


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