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本堂建て替え「賛同得ていない」 檀家が寺提訴へ
檀家(だんか)の賛同を得ない本堂などの建て替えは合理的理由のない信仰の場の解体に当たり、
檀家の人格権を侵害するなどとして、仙台市若林区の寺の檀家5人が、建設工事の差し止めを求め
る訴訟を起こすことが分かった。
民主的な寺院運営を求めるのが目的で、24日にも仙台地裁に提訴する。
宗教法人のトラブルに詳しい弁護士らによると、寺施設の建設をめぐって檀家が寺を訴えるのは異
例という。
檀家有志によると、寺側は4年前、戦前に建てられた本堂を建て直す計画を檀家に示し、建設委員
会で検討。檀信徒会館の建設なども計画に加えた。
昨年9月の寺総会には五百数十人いる檀家のうち約120人が出席。寺側は計画の承認を求めたが、
賛成は数人しかいなかったという。寺側は現在、建設費として一檀家当たり80万円余の寄付を募っ
ている。
檀家有志は、計画は住職ら数人で構成する寺の責任役員会が一方的に決め、檀家の意向を踏まえ
ていないと指摘。本堂は1978年の宮城県沖地震後の全面補修で安全面も問題はなく、「建て替え
には合理的な必要性がない」としている。
宗教法人法は、宗教法人の事務は「責任役員の定数の過半数で決する」と定め、寺施設の建て替
えに檀家の何割以上の賛成が必要などとする規定はない。今回の計画は宗派の本山から建築許
可が出ている。
檀家有志は「檀家あってのお寺であり、住職や責任役員だけで物事を進めるべきではない」と主張。
提訴により、「お寺とは誰のものか」を問い掛けていく考えだ。
河北新報社の取材に対し、寺側は「現時点で話すことはない」と話している。
2008年07月24日木曜日
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