07/09/01 06:41:13
その後、大日如来が「虚空蔵菩薩の目は治った。
ゆみ子は、命を救ってもらいながら、何ゆえそなたを襲わなければならぬのか理解できない。
ゆみ子の前世をみてみよう。」とおっしゃって戻られました。再びおりられた大日如来が「分かった。
ゆみ子は前世では、ゆみ と言い行者を罠にはめて、お手打ちにさせた。
自分の力を試すのに、他にも呪い殺している。他の僧侶ではもの足りず、虚空蔵菩薩求聞持法を
修めたそなたを選んだのだ。充分注意をするように。」と言われれた。
俗世間の言葉に 「人を呪ろわば、穴二つ」と言うのがあるが、この意味するところは、人を呪って殺せば、
殺された人の霊は、呪って自分を殺した人を殺す。即ち、呪うと言うことは、自分から生霊が出て
その生霊が相手を殺し、殺された人の死霊が今度は、生霊を出した人を殺し、墓穴が二つ必要になる。
人を呪うということは、結局間尺に合わないから、してはいけない、と言うことです。しかしゆみ子の場合、
その死霊に殺されないでいる。死霊と戦える力があるということだ。
だから私に挑戦してきたのだ。私が僧侶だから、相手を殺すような呪術を使わないことを承知のうえで。
この時から、永い生霊との、つまらない、しかし朴っておけない戦いが始まった。