07/05/30 09:41:29
(1)霊魂と供養
真宗においては、阿弥陀如来の本願によって、門徒は死んだ瞬間に極楽浄土に往生するのであるから、
いわゆる「成仏」前の霊魂なるものはあり得ない。従って、供養されるべき霊魂がないのであるから、
葬儀も供養のための葬儀ではなく、阿弥陀如来への感謝の葬儀であり、生きている遺族に阿弥陀如来の
本願の素晴らしさを伝えるための葬儀である。
しかしながら、門徒においては近しい家族・親族を喪う悲しみは人間の情として当然のことであり、
素朴な霊魂観を以って故人の供養を願うことまでは否定するものではない。
また、他宗においてはそもそも真宗とは信仰の体系が違うのであるから、真宗門徒としてはその体系を
受け入れないことはもちろんであるが、その体系を一方的に批判したり、腐したりする僭越を犯さず、
尊重することは当然である。