07/05/23 18:18:49
浄土真宗本願寺派研修部編集「人生の問い」p.27
問23 魂は死後もあるのですか、また呼びよせることができるのでしょうか。
答 いったい魂とは何でしょうか。
魂を、たとえば、現在の「わたし」の心身の中に、何か別の「実体」があると考えるのでしたら、
それはあやまりです。
そういうものは、現在も死後も存在しません。また、現在生きてはたらいている私の精神作用は、
肉体の死とともに消滅してしまいます。ですから、死後の魂を呼びよせることはできません。
世間ではそういうことをやっている人もありますが、自己暗示による錯覚にすぎません。
では、死んだらおしまいで何も残らないのかというと、そうではありま せん。物事はすべて因果の
道理によって動いているのですから、私が身で行い、口でいい、心で思うすべての行為は因とな
って、縁と結びついて、必ず未来に果を生じていくのです。しかし、これは魂が死後にまで続いて
いくことでほありません。
問22 死んだら仏になるといいますが、ほんとうでしょうか。流転するともいいますが。
答 死んだ人がすべて仏になるのではありません。仏は仏陀の略で、覚者という意味です。
それは法の自覚者をいい、常にこの私を救うためにはたらきかけていてくださるのです。
信心の人は、如来さまの本願のはたらきによつて、この迷いのいのちがおわるとき、浄土に
生まれてただちに仏になります・しかし、無信の人は自分のつくった業によつて生死の世界
を流転します。それは六道という迷いの境界です。
ですから、すみやかに信を得ることが大切です。
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