07/09/05 10:24:39
横から失礼します。
氏神信仰とは要するに、先祖崇拝、祖霊信仰です。
これは東アジアに多く見られる信仰ですから、何も神道固有ではない。
ただ不思議なのは、多く指摘されるように神道が死穢を理由に長らく死者儀礼
に関わってこなかったこと。
一般書では仏教伝来後、仏教が神道に取って代わって死者儀礼を行うようになった
と書かれているが、これは大きな誤り。
南都仏教を見れば分かるように、中世まで仏教が積極的に死者儀礼に関わってきた事実はない。
かろうじて、僧侶の葬儀と一部の貴族の追善を行ってきただけ。
一般庶民への関わりは、鎌倉期も末、時宗と禅宗の勃興を待たねばならない。
そうすると、縄文弥生時代はともかく中世まで誰が死者儀礼を行ってきたのか、
という疑問が生じる。
私見ではあるが、専門に死者儀礼を行う集団がいたはず。
彼らは死者儀礼を行うが故に、忌み嫌われ疎外されていくようになる。
陰亡などはその末裔であろう。