06/09/07 15:38:02
p239に頼富本宏先生が「仏教の守護神について」を執筆されており
p242に「仏教の開祖である釈尊も、最初はヤクシャの一人としてみなされていたことは興味深い」との
一文がありました。でもこの文章は前後の脈絡から読むと「仏教を生み出した文化背景」について
述べられたものであり判然としません。
(これで天部の尊から夜叉と慌てて訂正したんですねwww)
さらに頼富先生の『密教仏像図典』法蔵館p16にも「なお、文化史的に見れば釈尊自体、薬叉の一種と見做されていたようだが」
ともあり詳しく読んでみると
図像学的に釈尊像はナーガとヤクシャのセットで造像された。
ヤクシャと仏教の樹神信仰と、マヤ夫人受胎とは関連がある。
ヤクシャの一種である執金剛と金剛手、金剛サッタは関連がある。
などの図像学的神話学的比較研究によって仏教成立時(少なくともバールフト、サーンチーの
仏塔建立頃)インドにおいて釈尊はヤクシャの一種と見做されていたようだと結論付けられております。
詳しくは『秘密仏の研究』を参照してください。