06/03/29 22:21:45
交通安全祈願の寺として知られる京都府宇治市大久保町、成田山慈尊院の大部分の土地と
建物が競売入札にかかり、28日までに大阪府内の不動産会社に所有権が移った。この会社
側は近く住宅用地とする意向を示しており、寺の住職(代表役員)は「寺を解散せざるを
得ない」としている。
関係者や登記によると、境内地約5000平方メートルと加持堂などは、元住職(75)
による借金がきっかけで、1998年11月に根抵当権が設定された。2003年10月に
は京都地裁の強制競売開始が決定。昨年12月に大阪府寝屋川市の不動産会社が4億
2250万円で落札、今年1月20日に所有権が移った。
この会社とグループ関係にある会社の幹部は「土地利用の詳細は未定だが、住宅関連を
考えている。落札時から、3月末で立ち退くよう言ってある」と話している。
約2年前から住職を兼務している京都府和束町の別の寺の住職(62)は「寺を守ろうと
代表役員に就いたが、土地や礼拝施設がなくなる以上、寺は解散せざるを得ないだろう。
檀家とはこれから相談する」としている。
同寺は真言宗智山派(総本山・智積院、京都市東山区)で、大本山成田山新勝寺(千葉県
成田市)の末寺。成田山新勝寺の別院や分院、末寺などは全国に計73あり、成田山慈尊院は
府内で唯一の末寺。近鉄大久保駅の南約350メートルにあり、1954年に別の寺を引き
継いで設立された。
■ソース(京都新聞)
URLリンク(www.kyoto-np.co.jp)
※写真 境内地などの所有権が不動産業者に移り、立ち退く見通しとなった成田山慈尊院
(宇治市大久保町)
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