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734 :名無シネマ@上映中 :2006/08/11(金) 13:10:37 ID:KE5gtrWy
【ファンタジーに疎い人のための、三大ファンタジー整理】
●ナルニア国ものがたり
主人公がファンタジー世界に行ってしまう「異世界モノ」の金字塔的作品。全7巻は個別のエピソードとしてそれぞれ独立しているが、通して読むとナルニアの大きな歴史的流れが見えてくる。
キリスト教世界をベースにギリシャの神様やら喋る動物やら妖精やらなんでも出てくるぶっとびファンタジー。幼年に時代に読み、その特殊な世界観に魅了される人も多い。
「ナルニア」という異世界を楽しむための本、と言っても過言ではない。
<映画版>
原作に書いてある出来事を順番に消化していく、ダイジェスト的内容。原作の宗教的な愛はカットして、代わりに米国好みの大衆家族愛を新テーマに掲げている。
●指輪物語
異様に練りこまれた世界観、歴史設定が魅力。複雑に絡んだ勢力図や人間模様など、とにかく設定の細かさが圧倒的。
歴史の一部分を切り取った内容になっているので、テーマ性は薄い。(トールキン自身が言うように、単純なヒロイックファンタジー)
多すぎる登場人物や長々とした薀蓄と情景描写に疲れ果ててしまう読者も少なくないが、読了後には、それもまたトールキン作品の魅力なのだと気づかされるだろう。
<映画版>
歴史背景をほぼ全面カット(トム・ボンバディル存在抹消)。旅の描写は殆どなくなっている。
その代わりに戦争シーンを大幅に誇張・追加。壮大なセットや雄大な自然も加えて厚みのある映画を目指している。
●ゲド戦記
ゲドという愚かな少年が長い半生の中で様々なことを学び、悩み、傷つき、疲れ果て、老いてゆく物語。
陰鬱なエピソードが多く、派手さはないが、強いテーマ性を持っており、人生への問いかけを初めとして社会風刺や人間賛歌を盛り込んだ「読ませる」内容。
海、竜、魔法学校といったファンタジー的アクセントも魅力のひとつで、ハリーポッターを初めとして多くのファンタジー作品に強い影響を与えている。
<ジブリアニメ版>
題名と登場人物の名前が一部同じではあるが、中身はジブリのオリジナルアニメ。
登場人物もストーリーも世界観も全て原作とは別物になっている。