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「乗ってみたけどダメだった」閉所恐怖症で離陸止める
鳥取市の鳥取空港で二十九日、乗客の一人が「閉所恐怖症で、乗ってみたけどだめだった」
と言い出し、飛行機を引き返させる騒ぎがあった。 それに対し航空会社の担当者は「ほかの
お客さまの迷惑を考えれば搭乗すべきではなかった」と憤慨している。
全日空鳥取空港所によると、東京行きの最終便(定時午後六時発)は百五十八人の客を乗
せ、午後五時五十六分に駐機場から滑走路へと動き出した。 直後、一人で搭乗していた女
性が客室乗務員に対し閉所恐怖症を理由に自分を降ろすよう要求。 機長の判断で飛行機
は約十メートル動いた地点からけん引車で引き返し、女性は降りていった。 降りた後、女性
は東京への鉄道ダイヤを問い合わせたという。
飛行機は定刻より二十分遅れで羽田空港に到着したが、鳥取空港所の担当者は怒りが収ま
らず、報道機関に「本日の鳥取便運航について」とする広報資料を配布。資料では、事情の説
明をするとともに、降りた女性の言葉を「あぜんとするような理由」と、ばっさり切り捨て。
さらに今月十六日に乗客が体調不良を訴えて引き返した事例も挙げて「原因が閉所恐怖症で
あるにせよ、点滴を受けるほどの体調であるにせよ、ほかのお客さまのご迷惑を考えれば搭乗
すべきではなかった」としている。
担当者は取材に対し「われわれは定時出発のためにやっている」と強調していた。
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