07/04/28 02:12:45 txVHLiWx0
>>115
証明、というか。
HIVはレトロウイルスっていうのに属する種類のものなんだけど、
仕組みが原始的だから、逆転写っていって遺伝子情報をコピーして
ふえていくわけなんだけれども、
一回一回、コピーが完全に行われるわけではなくて、どれもちょっとずつ
転写の段階で傷が出来るらしい。(ずれ、というべきかな?)
だから、増えていくHIVは同じものなんだけど、厳密には少しずつ型が違う。
ワクチンっていうのは「決まった型」に対しての免疫をつくるものだから
「決まった型」がない以上ワクチンが作れない。
それが理由です。
現在のHIV治療に用いられてるのは、この「コピー」をできなくすることで
ウイルスの増殖を抑えている「逆転写阻害剤」が主流。
一個一個の寿命が短いから、同じ時間で増える数より死ぬ数が増えれば、
体内のウイルス量が減って延命できるって仕組み。
動物実験の段階では体内のHIV死滅に成功したらしいけど、
ものすごいカクテル療法だから人にはまだまだ使えないね。
将来的に、逆転写阻害とウイルスの不活性を両立できる治療法が確立すれば
道は開ける。でも、性質実験データを採りづらいからなかなか進まない。