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技術と交流学んで 障害者訓練所のパン屋 『地域一体の支援に感謝』
精神障害者などの職業訓練の場としては数少ないパン屋が千葉市中央区登戸にある。
名前は「はーとやのパン」。パン作りの経験を生かして障害者枠で就職した訓練生もおり、
障害者の自立や社会進出に役立っている。 (那須政治)
この店は生地作りから販売まで全工程を二十人ほどの訓練生が交代で担当。
約三十種のパンは自慢の溶岩窯で一つ一つ丁寧に焼き上げる。値段は大半が百-百五十円と手ごろ。
食パン棚には焼き上がる前に「予約済み」の札が張られるほどの盛況ぶりだ。
「はーとやのパン」は店舗と同じビルにある特定非営利活動法人(NPO法人)
「ハートケアゆーあい」(鳥越浩理事長)が運営する。入所者の希望を受け、
「みんなで作ったものをみんなで売ろう」と、二〇〇四年九月に県内初の
パン製造技能訓練所としてオープン。県の障害者職業訓練カリキュラムの受け入れ先でもある。
同法人副理事長の三井美和香(みわこ)さん(37)は「パン作りの技術だけでなく、
仲間との交流の仕方を学んでほしい」と話す。訓練生は週数回、店で働き、わずかだが「賃金」を得る。
仕込みや成型などの手順を覚えるコースからプロに技術を学ぶコースまで
実力に応じて三段階のステップがあり、パン職人を目指すことも可能という。
軽度の知的障害があり、働き始めて約三年の井沼誠治さん(29)は
「性格が前向きになりお客さんや初対面の人にも自分から声をかけられるようになった」という。
「引きこもり」だったとは思えないほど明るい表情だ。
三井さんは「小学生が学習の一環で訪ねてくれるなど、地域の人が店の特性を理解し、
温かく見守ってくれる」と話し、地域一体で訓練生を支えてくれることに感謝した。
営業時間は平日の午前十時-午後三時。問い合わせは「はーとやのパン」=(電)043(248)8109=へ。
URLリンク(www.tokyo-np.co.jp)