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久々に難波登志子の投稿を拾ってきたw といっても2年前のだけどww
毎日新聞大阪版 2008年03月09日(日曜日)
「負けないで」 神戸市西区・難波登志子(パート・47歳)
夕方から仕事だった日。地下鉄の女性専用車両に乗ると、ある駅から制服姿の女の子が乗って
来た。端っこの席に座るなり彼女は、肩を小刻みに震わせながら泣いていた。時折、目をつぶり
ながら大きく深呼吸をしている。その姿は「泣いたらあかん。泣いたらあかん」と自分に言い聞
かせているように私には映って見えた。
受験の季節。彼女の涙が受験と大きく関連しているのはすぐに分かった。
わが家にも受験生の娘がいるが、まったくもって危機感がない。睡眠時間もたっぷりと取り、
テレビの時間もしっかりと確保する。その姿勢に私は時々、爆発する。負けず嫌いだが、受験に
失敗しても悔し涙を流すタイプではない。しゃあない、落ちたものは忘れるしかないわ、と切り
替えるだろう。
電車に乗ってきた彼女は1人だけで受験したのか? 友達は受かったのだろうか? オバサン
の勝手な想像が膨らんだ。
15歳で経験した挫折。でも大きくなるにつれて競争はもっと激しくなる。負けないで。頑張って。
春の日差しが差し込む車内で私は心の中で祈った。