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「毎日の食事に感謝する教育を」
那智 文江(保育園園長 61歳 東京都)
人が社会で生活していく上で、挨拶することは非常に大切なことである。
我が保育園では、園児たちに毎日大きな声で挨拶させている。私が特に
重要視しているのは食事時の挨拶である。一つ一つの料理には、作って
くれた人の思い、農家の人や漁師さんの努力や、動物植物たちの犠牲が
背景にあるのだ。我が保育園では、食事の前には大きな声で「皆さんの
おかげで、今日も食事をいただけることに心から感謝していただきます」
と、食べ終えた園児からそれぞれ「おかげさまでおいしくいただくこと
ができました。この恵みに感謝してごちそうさまでした」と、各園児に
言わせている。もちろん食事の内容にかかわらず、どのような状況に
おいても、この挨拶をするよう厳しく教えているのだ。イギリス人女性
殺人罪で逮捕された市橋達也が、拘置所で緑茶のみで過ごしたことから、
緑茶は男の体に非常に良いことが今知られている。なので、我が園の男
児の給食は緑茶一杯だけだが、それでもこの挨拶はもちろん大きな声で
言わせているし、お散歩の最中、空腹を紛らわせるために雑草を食べる
際にも、この挨拶をおおきな声で言わせている。食事の内容に関係なく
いただけることに感謝すべきなのだ。来週のお泊まり保育のときには、
私のこの教育の成果が試される。女性園児は宿泊施設に行く途中でよる
高級レストランでこの挨拶ができるか。男の園児は移動用のトラックの
荷台の中で、予め投げ入れたパンを食べる際にきちんと挨拶できるか。
女性園児は私が直接視るので、言えない場合は代わりに男児を折檻する
し、宿泊施設でトラック運転手に男児の声が聞こえたかを訊ね、聞こえ
なかったと答えたならば、やはりそれなりの折檻を男児に与えるつもり
である。飽食の国ニッポンでは食べることへの感謝を忘れがちである。
私は子供たちに食べることへの感謝をしっかり教えてゆきたい。